JP2002145247A - 折畳箱とその製造方法及びこれに使用する製造装置 - Google Patents

折畳箱とその製造方法及びこれに使用する製造装置

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JP2002145247A JP2000338632A JP2000338632A JP2002145247A JP 2002145247 A JP2002145247 A JP 2002145247A JP 2000338632 A JP2000338632 A JP 2000338632A JP 2000338632 A JP2000338632 A JP 2000338632A JP 2002145247 A JP2002145247 A JP 2002145247A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結部分強度の確保による耐久性、連結部分
相互の連結作業性、作業の安全性を担保、外観体裁の低
下の解消、リサイクルの要件である単一素材使用の条件
を具備した、ポリプロピレン段ボール又は低発泡ポリプ
ロピレン樹脂板からなる折畳箱とその製造方法及び製造
装置の提供にある。 【解決手段】 ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポ
リプロピレン樹脂板を箱形成素材として、四側壁で胴部
を形成する連結片(4)を設けた一枚又は二枚の箱展開体
輪郭形状の箱展開形成体(P)を、該一枚又は二枚の箱展
開形成体(P)の前記連結片(4)と連結縁部となる他方の縁
部(4a)との重ね合わせ面の全表面(6a)(6b)又は一部表面
(6a)(6b)のみを、加熱手段で加熱溶融した状態において
押圧することにより連結固定して折畳扁平状態としたこ
とを特徴とする折畳箱とその製造方法及び重ね合わせ面
の全表面(6a)(6b)又は一部表面(6a)(6b)のみを、加熱手
段で加熱溶融する手段を具備した折畳箱の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、主に物流業界にお
ける物品搬送用箱として、或いは副次的に室内整理のた
めの物品整理保管用箱としても使用するところの、ポリ
プロピレン段ボール板又は低発泡ポリプロピレン樹脂板
で形成した折畳箱とその製造方法及びこれに使用する製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の産業分野、生活分野において、自
然環境保護、有限資源の合理的且つ経済的利用が強く要
求されるようになっており、前記要求に対応するよう
に、生活人、商品製作者、商品使用者それぞれが協力す
るように努力する機運が高まっていることは周知のこと
である。
【0003】特に物流業界においては、従来において一
般的に使用されている紙段ボール製の物品搬送用箱が、
使用材料コストは安価であるけれども耐候性、耐久性、
衛生的使用性等において問題があることから、単に保管
時のスペース経済性と数回のリターナブルを確保するた
めの折畳構造とすることに止まり、使用不可となった後
は費用をかけて回収して再生紙としたり、焼却処分して
いる点に着眼して、箱の耐久性はもとより、軽量化、低
コスト化を考慮してポリプロピレン段ボール板又は低発
泡ポリプロピレン樹脂板で形成した折畳箱が開発され
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記ポリプロピレン段
ボール板又は低発泡ポリプロピレン樹脂板で形成した折
畳箱は、耐候性、衛生的使用性、軽量性、耐久性等にお
いて優れることから、リサイクルのみならず長期にわた
るリターナブルを達成するものであるが、これを単に採
用するだけでは、素材コスト、製作コストが高騰するだ
けでなく、箱の構成上、リサイクル及びリターナブルの
達成度を低下させることになる点に課題がある。
【0005】すなわち、ポリプロピレン段ボール又は低
発泡ポリプロピレン樹脂板で形成した折畳箱は、従来の
紙段ボール製の折畳箱と同様、四側壁で胴部を形成しそ
れぞれの側壁の上下縁部に蓋形成板及び底形成板を延設
した箱胴部形成側板が横方向に連続し且つ連結縁部とな
る一方の縁部に連結片を延設した一枚又は二枚の箱展開
体輪郭形状の箱展開形成体に、各折目となるラインに罫
線を施し、これら罫線部分で山折りに折曲した状態で連
結すべき縁部の重ね面の相互間を連結した構成である。
【0006】ところが、ポリプロピレン段ボール又は低
発泡ポリプロピレン樹脂板は接着剤による接着が、接着
前処理(洗浄、粗面処理等)及び接着剤塗布制御が困難
であることから、連結すべき縁部の重ね面相互間の連結
手段は、旧態依然としてホッチキス針(ステープル)や
ハトメ金具等の連結部材を用いて行っているのが現状で
あり、これでは連結部分に作用する力が連結部材に集中
して、連結部強度が確保し難いことから、前記素材の持
つ優れた耐久性や座屈強度、衛生的使用性を充分に生か
すことができず、リターナブルの一層の向上は期待でき
ない。
【0007】また箱の側壁連結部分をホッチキス針(ス
テープル)やハトメ金具を用いて連結する製作作業にお
いては、重なり合う面に対して外面となる面の一方は折
畳箱の内面となることから、内外両面から挟着しなけれ
ばならず、連結作業を非常に厄介なものとなるだけでな
く、ステープルやハトメ金具が箱の内外に露呈し、作業
の安全性と箱の外観を阻害すること、塵埃の進入を許容
して収容物を汚染することの不都合があり、特に箱構成
部材のリサイクルのためには単一素材であることが要求
されるが、前記ステープルやハトメ金具等が箱構成素材
とは異質であるため、リサイクルの最大のネックとなっ
ており、未だこのようなネックを解消した折畳箱は開発
されていない。
【0008】上記作業の安全性と箱の外観の阻害とリサ
イクルの最大のネックは、連結すべき縁部の重ね面の相
互間を高周波溶着手段の採用によって解消することがで
きるものの、この手段では連結部の内外面に電極を対向
させる必要があって、ステープルやハトメ金具での連結
作業と同様、その連結作業は厄介であること及び外観さ
れる箱の外面に高周波溶着痕が明確に視認できる顕著な
状態で現われて箱の外観体裁を阻害することから採用し
難いものである。
【0009】本発明は前記従来技術の課題を解消するも
のであって、連結部分強度の確保による耐久性の向上と
これに伴う長期にわたるリターナブル、連結部分相互の
連結作業性、作業の安全性を担保した上で、外観体裁の
低下の解消とリサイクルの要件である単一素材使用の条
件を具備した、ポリプロピレン段ボール又は低発泡ポリ
プロピレン樹脂板からなる折畳箱を提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は第一発明として
折畳箱、第二発明として第一発明に係る折畳箱の製造方
法、第三発明として第一発明に係る折畳箱の製造装置の
三発明からなる。
【0011】(第一発明に係る折畳箱)第一発明は、ポ
リプロピレン段ボール板又は低発泡ポリプロピレン樹脂
板を箱形成素材として、四側壁以上の偶数側壁で胴部を
形成する一枚又は二枚の箱展開体輪郭形状の箱展開形成
体(P)を、上下縁部に蓋形成板(2)及び底形成板(3)を延
設した箱胴部形成側板(1)を横方向に連続させるととも
に連結縁部となる一方の縁部に連結片(4)を延設し且つ
前記蓋形成板(2)、底形成板(3)、箱胴部形成側板(1)及
び連結片(4)の各連接境界部に折目(5)を形成した構成と
し、該一枚又は二枚の箱展開形成体(P)の前記連結片(4)
と連結縁部となる他方の縁部(4a)との重ね合わせ面の全
部又は一部の表面(6a)(6b)のみを加熱溶融した状態にお
いて押圧することにより連結固定して折畳扁平状態とし
たことを特徴とする折畳箱である。
【0012】
【第一発明の効果】上記第一発明によれば、箱展開形成
体(P)を、従来と同様、軽量性と耐久性等において利点
のあるポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポリプロピ
レン樹脂板を箱形成素材として、一枚又は二枚の箱展開
体輪郭形状で各連接境界部に折目(5)を形成した構成と
したものでありながら、箱展開形成体(P)の構成部分で
ある連結片(4)とこれに連結する他方の縁部(4a)との重
ね合せ面のそれぞれの面のみの全面又は一部の表面(6a)
(6b)を加熱溶融した状態として圧着した構成とすること
によって、異材質のステープル、ハトメ金具を使用する
ことなく、箱と同一素材で確実且つ強固に連結できて、
最重要課題である、耐久性を一段と向上させて長期にわ
たるリターナブルを可能とすることに加え、単一素材使
用の折畳箱としてリサイクルを可能とした折畳箱を提供
することができる。
【0013】また連結部分は、ホッチキス針、ハトメ金
具、高周波溶着痕が現われることがない体裁の良いもの
となり、しかも面相互の融着結合となって一体化される
ことから、一段と高い連結部強度、座屈強度に優れた耐
久性が得られ、その結果、長期にわたる繰り返し使用を
可能とした、すなわちリターナブル性に優れた折畳箱と
して提供することができる。
【0014】(第二発明に係る折畳箱の製造方法)第二
発明は、ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポリプロ
ピレン樹脂板からなる、四側壁で胴部が形成される折畳
箱の製造方法であって、同時又は個別に実施する、箱展
開体輪郭形状の箱展開形成体(P)を形成する裁断と、箱
を形成する板相互の連接境界部に折目(5)を形成する罫
線加工とからなる箱展開形成体(P)の製作工程に続い
て、溶融接着のための態勢に箱展開形成体(P)を配置す
る被加工物セット工程と、融着する面の表面(6a)(6b)の
みを加熱する加熱工程と、溶融面相互を連結部外面から
挟圧する加圧融着工程と、これらの工程において加工さ
れて扁平状態に完成した折畳箱を取出すところの取出し
工程とからなる製造方法である。
【0015】
【第二発明の作用及び効果】上記第二発明に係る第一発
明の折畳箱の製造方法によれば、箱展開形成体(P)の製
作工程において製作した、一枚又は二枚の箱展開形成体
(P)の連結片(4)を折目(5)部分で山折りに折曲した状態
とし、これに連結すべき縁部を重ね、該重ね面の相互間
を連結するにおいて、連結片(4)と連結すべき縁部の重
ね面の相互間に、連結片(4)の長手方向に沿う略V字溝
状空間(6)を形成した状態として、溶融の必要な表面(6
a)(6b)のみを効率的に溶融し相互を圧着し一体化するこ
とが、簡単且つ能率的に、特に二枚の箱展開形成体の場
合には、両側の連結部分を同時に、しかも連結部分強度
の確保による耐久性、連結部分相互の連結作業性、作業
の安全性を担保した上で溶融圧着でき、しかも外観体裁
の低下の解消とリサイクルの要件である単一素材使用の
条件を具備した、ポリプロピレン段ボール又は低発泡ポ
リプロピレン樹脂板からなる製作コストの安価な折畳箱
の製造を可能とする。
【0016】(第三発明に係る折畳箱の製造装置)第三
発明は、ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポリプロ
ピレン樹脂板を箱形成素材として、四側壁以上の偶数側
壁で胴部を形成するために、上下縁部に蓋形成板(2)及
び底形成板(3)を延設した箱胴部形成側板(1)が横方向に
連続し且つ連結縁部となる一方の縁部に連結片(4)を延
設した構成とする打抜きと、蓋形成板(2)、底形成板
(3)、箱胴部形成側板(1)及び連結片(4)の各連接境界部
に各折目(5)を形成する罫線加工とによって形成した一
枚又は二枚の箱展開体輪郭形状の箱展開形成体(P)を被
加工物(W)とし、前記連結片(4)を折目(5)で折り返し状
に折曲した状態で、該連結片(4)に連結すべき他方の縁
部(4a)を重ねたその間に、連結片(4)の長手方向に沿う
略V字溝状空間(6)を形成させ、この略V字溝状空間(6)
を形成させた対向面の表面(6a)(6b)のみを加熱手段によ
り加熱溶融状態として、溶融状態となった直後に押圧す
るようにした押圧手段によって対向面の表面(6a)(6b)相
互を密着させて溶融接着しこれを取出すようにした折畳
箱の製造装置である。
【0017】
【第三発明の作用及び効果】上記説明した折畳箱の製造
装置によれば、一枚又は二枚の箱展開体輪郭形状の箱展
開形成体(P)を、その連結構成部分である連結片(4)を折
目(5)で折り返し状に折曲して連結すべき他方の縁部(4
a)を重ねた状態で供給することにより、連結片(4)の長
手方向に沿う略V字溝状空間(6)が確保され、該略V字
溝状空間(6)へ対向面の表面(6a)(6b)のみを、被加工物
(W)に応じて予め設定した加熱条件(温度、時間)とし
た加熱手段により加熱溶融状態とすることができるよう
になるとともに、溶融状態となった直後に押圧するよう
になっているから、熟練を要することなく迅速且つ能率
的に、特に二枚の箱展開形成体の場合には、両側の連結
部分を同時に、しかも確実に対向面の表面(6a)(6b)相互
を密着させて溶融接着することができる。
【0018】
【第一発明に係る折畳箱の実施例】第一発明に係る折畳
箱の実施例は、低発泡ポリプロピレン樹脂板を箱形成素
材とし、図5、図6に示すように四側壁で胴部を形成す
る二枚の箱展開体輪郭形状の箱展開形成体(P)から構成
した、主として物流関係において通い箱として用に供す
る折畳箱である。
【0019】図1は未連結状態で二枚の箱展開体輪郭形
状の箱展開形成体(P)を図示した平面図、図2は未連結
状態で二枚の箱展開形成体(P)を重ねた状態の正面略
図、図3は図2のA部分の部分拡大図であって、その
(イ)は未連結のセット状態の断面図、(ロ)は加圧融
着した状態の断面図、図4は一枚の箱展開形成体(P)で
折畳箱を形成する場合の平面図、図5は折畳状態の完成
品平面図、図6は図組立段階で立体化状態とした折畳箱
の斜視図である。
【0020】実施例に係る折畳箱は、箱展開体輪郭形状
の打抜き裁断と、箱を形成する板相互の連接境界部に折
目(5)を形成する罫線加工とを、同時に行って製作した
二枚の箱展開形成体(P)を重ねて連結している点におい
て従来と同様の構成となっており、前記二枚の箱展開形
成体(P)は、同一構成であって、正面又は背面となる主
側壁と左側面又は右側面となる副側壁及び二枚の箱展開
形成体(P)の相互を連結する連結片(4)とを折目(5)を介
して横方向に連接するとともに、主側壁及び副側壁の上
縁部に蓋形成板(2)を又下縁部に底形成板(3)を折目(5)
を介して延設した構成とする。
【0021】そして前記二枚の箱展開形成体(P)を、そ
れぞれ連結片(4)を重ね合わせ面側へ折り返し状折曲し
た状態で重ねて、連結片(4)が傾斜状態で二枚の箱展開
形成体(P)の間を塞いで、外方向に向かって開口状態と
なる略V字溝状空間(6)を、それぞれ両側に連結片(4)の
長手方向に沿って形成し、前記略V字溝状空間(6)を形
成する連結片(4)と連結縁部となる他方の縁部(4a)との
重ね合わせ面の全面の表面(6a)(6b)のみを溶融状態とし
て、該重ね合わせ部分の両側から押圧して両側を溶融接
着した構成とする。
【0022】これによって二枚の箱展開形成体(P)の連
結部は、接着剤では接着することができない低発泡ポリ
プロピレン樹脂板にも拘らず、ステープルやハトメ金具
等の異種材料を用いることなく、強固な連結強度を確保
した溶融一体化の状態で連結された構成となり、また外
面に何等連結手段或いは連結加工の痕跡を露呈させるこ
とのない体裁の良い折畳箱が提供できるのである。これ
はポリプロピレン段ボール板であっても又他の溶融接着
可能な素材であっても同様である。
【0023】なお上記実施例では、二枚の箱展開形成体
(P)を重ね、その両側で連結した場合について説明した
が、図4に示すように一枚の箱展開形成体(P)で折畳箱
を形成する場合には、連結部が一箇所となる点において
箱構成が異なるものの、連結片(4)を重ね合わせ面側へ
折り返し状折曲した状態で重ねて、連結片(4)が傾斜状
態で重ね合わせ部の間を塞ぎ、外方向に向かって開口状
態となる略V字溝状空間(6)を連結片(4)の長手方向に沿
って形成し、前記略V字溝状空間(6)を形成する連結片
(4)と連結縁部となる他方の縁部(4a)との重ね合わせ面
の全面の表面(6a)(6b)のみを溶融状態として、該重ね合
わせ部分の両側から押圧型で押圧して両側を溶融接着し
た構成とする点において異なるところは無い。
【0024】また折畳箱は、必ずしも四側壁で胴部を形
成する場合に限られるものではない。何故ならば、折畳
箱を日用品整理箱として室内使用するような場合には、
印刷した図柄等との協働でバラエティーに富んだインテ
リア用品として使用することを考慮して、六角形、八角
形の折畳箱とすれば、側壁数は偶数に限られるものの、
一枚又は二枚の箱展開形成体(P)を同様の熱融着手段で
連結固定した構成とすることができ、このような場合に
もリサイクル性は要求され、これを達成することができ
るからである。
【0025】(第二発明に係る折畳箱の製造方法の実施
例)次に第二発明に係る折畳箱の製造方法の実施例を、
二枚一組で箱展開体輪郭形状となる箱展開形成体(P)を
製作して連結する場合であって、しかも既述した使用素
材中、4mm厚の低発泡ポリプロピレン樹脂板を箱形成素
材とし、また箱展開形成体(P)の製作工程は、箱展開体
輪郭形状の箱展開形成体(P)を形成する裁断と、折畳箱
を形成する板相互の連接境界部に折目(5)を形成する罫
線加工とを、熱型を用いて同時に行う場合について説明
する。
【0026】上記において被加工物(W)となる箱展開形
成体(P)のそれぞれは、図1に示すように、上下縁部に
蓋形成板(2)及び底形成板(3)を延設した箱胴部形成側板
(1)を折目(5)を介して横方向に連接し且つ連結縁部とな
る一方の縁部に連結片(4)を設けた構成とした連結固定
面積106.4cm2(3.8×28cm)のものとする。
【0027】そして、前記箱展開形成体(P)の製作工程
に続いて、該工程において製作した同一形状の二枚の箱
展開形成体(P)を、図2に示すようにそれぞれの連結片
(4)を折目(5)において互いに折り返し状態に折曲して重
ね、溶融接着のための態勢として水平な加工支持面上に
載置セットする被加工物セット工程と、融着する面の表
面(6a)(6b)のみを熱風により加熱する加熱工程と、溶融
面相互を連結部外面から挟着する加圧融着工程と、これ
らの工程において加工されて扁平状態に完成した折畳箱
を取出すところの取出し工程とからなる製造方法を基本
とする。
【0028】前記被加工物セット工程は、前記工程にお
いて製作した一枚又は二枚の箱展開形成体(P)の前記連
結片(4)を折目(5)で折り返し状に折曲した状態で、該連
結片(4)に連結すべき縁部を重ねて、左右に連結片(4)と
縁部(41)との間に、連結片(4)の長手方向に沿う略V字
溝状空間(6)を形成維持するように水平テーブル上に載
置する工程である。
【0029】なお前記被加工物セット工程における略V
字溝状空間(6)を形成維持する手段としては、ズレを生
じることなく確実に表面(6a)(6b)溶融状態を形成する点
において優れるところの、少なくとも連結片(4)の折曲
反発力によって連結すべき縁部の内面に連結片(4)の自
由端縁が接して、折り返し状態の連結片(4)と縁部との
間を連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ状態の間隔に拘束する
ようにした手段を採用する。
【0030】なお、略V字溝状空間(6)を形成維持する
手段として、専ら連結片(4)の折曲反発力のみを利用し
て、連結すべき縁部の内面に連結片(4)の自由端縁を接
しさせ、折り返し状態の連結片(4)と縁部との間を連結
片(4)が傾斜状態で塞ぐようにすることにより略V字溝
状空間(6)を形成する手段を採用する場合には、一定の
間隙を形成した支持部を具備させる簡単な装置構造とで
きる点において有益である。
【0031】また略V字溝状空間(6)を形成維持する手
段として、前記連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ状態の間隔
に拘束する方法に加えて折り曲げた連結片(4)の内面に
離接自在の裏型を潜り込み状に当接させる手段を併用す
る手段を採用する場合には、後記熱風噴射による箱形成
素材の表面(6a)(6b)のみを加熱溶融状態とする加熱を一
層確実にするだけでなく、箱形成素材の厚みによっては
或いは折目(5)の形成状態によっては、連結片(4)の折曲
反発力が利用できない場合においても一定の略V字溝状
空間(6)を形成維持することを可能とすることができ
る。
【0032】前記被加工物セット工程に続く加熱工程
は、被加工物セット工程において形成維持させた略V字
溝状空間(6)の対向面となる箱形成素材の表面(6a)(6b)
のみを加熱溶融状態とする工程であり、より具体的に
は、前記箱形成素材の表面(6a)(6b)のみを加熱溶融状態
とする方法として、前記被加工物セット工程において形
成した略V字溝状空間(6)内へ、略V字溝状空間(6)の対
向面となる表面(6a)(6b)に接することのない近接位置
へ、前記空間と相似形をしたヘッドに多数の噴射孔を穿
設した熱風噴射ノズルを進入させ、概ね500℃の熱風
を、7秒間、均等に噴射衝突させる熱風噴射手段で行う
工程である。
【0033】この手段は被加工部材の加熱面積と熱容量
に応じて、表面(6a)(6b)のみを確実に溶融するための制
御(温度、風速、時間の制御)が容易であることから最
も好ましいものである。
【0034】なお別の加熱手段として、略V字溝状空間
(6)の対向面となる表面(6a)(6b)に加熱した型を直接当
接するために、型表面をポリプロピレンの溶融温度より
高く且つポリプロピレンとは接着できない部材、例え
ば、弗素樹脂からなる離型膜で被覆した加熱型を用い
て、被加工物セット工程において形成した略V字溝状空
間(6)内の表面(6a)(6b)に、前記加熱した型の表面を接
しさせる直加熱手段を採用すれば、溶融素材が型表面(6
a)(6b)に付着することなく、目的とする箱形成素材の表
面(6a)(6b)のみを加熱溶融状態することができる。
【0035】前記加熱工程の直後の加圧融着工程は、該
加熱工程において加熱溶融状態とした略V字溝状空間
(6)を形成している箱形成素材の表面(6a)(6b)を、相互
に密着させて一体結合状態とする工程であって、略V字
溝状空間(6)内から加熱手段を退避させ後、表面(6a)(6
b)の溶融面相互が密着するように、溶着部を両面から挟
む状態で押圧して溶融接着処理する工程である。
【0036】上記加熱工程と加圧融着工程は、加熱工程
を移動過程で行った後に加圧融着工程を行うか、定位置
において加熱工程と加圧融着工程を実施するかは任意で
あるが、これを加熱工程を移動過程で行った後に加圧融
着工程を行う場合には、後記取出し工程への移行を円滑
として能率的な作業性が確保でき、また加熱工程と加圧
融着工程を定位置において行う場合には、加熱工程と加
圧融着工程を上下に配設した処理手段により行うことが
できることから、加圧融着工程により扁平状態に完成し
た折畳箱を加圧融着した位置において上方へ引上げるこ
とが可能となり、本発明方法の実施に使用する装置を、
狭い設置スペースで足り可動効率の良いコンパクトな構
造とすることができるようになる。
【0037】加圧融着工程後の取出し工程は、前記各工
程を経て扁平状態に連結し完成した折畳箱を取出す工程
であって、取出し手段としては、扁平状態の折畳箱の表
面(6a)(6b)を負圧空気により吸着支持する手段、開閉ア
ームで扁平状態の折畳箱の両端を支持する手段、プッシ
ャーにより扁平状態の折畳箱を突き出す手段、或いは扁
平状態の折畳箱の端縁をクリップして引出す手段のいず
れかの手段により、扁平状態の折畳箱を定位置において
上昇又は所定位置へ移動させ、これをリフトテーブル上
に順次積載するか搬送コンベアー上へ移動させることが
できるが、以下に説明する装置の実施例においては、扁
平状態の折畳箱の表面(6a)(6b)を負圧空気により吸着支
持する手段を採用している。
【0038】(第三発明に係る折畳箱の製造装置の実施
例1)折畳箱の製造装置の実施例1は、装置フレーム
(F)が熱接着加工部用支持フレーム(F1)と取出し部用支
持フレーム(F2)をX軸線方向に併設した構成の場合であ
り、図7は装置全体の動きを概略的に示した斜視図であ
って、三次元軸線を水平直交二軸線(X軸線とY軸線と
言う)と鉛直軸線(Z軸線と言う)を矢印で示してい
る。
【0039】本装置により加工処理する被加工物(W)
は、図1に示すように、ポリプロピレン段ボール板又は
低発泡ポリプロピレン樹脂板を箱形成素材として、蓋形
成板(2)、底形成板(3)、箱胴部形成側板(1)及び連結片
(4)の各連接境界部に各折目(5)を形成した二枚の箱展開
体輪郭形状の箱展開形成体(P)である。
【0040】以下図に基いて第三発明に係る折畳箱の製
造装置の実施例1を説明すると、図8は装置全体の側面
構成略図、図9は熱接着加工部用支持フレーム(F1)部分
の平面構成略図、図10は図9のB−B線における構成
略図、図11は図10のC部分拡大構成略図、図12は
同部分の正面構成略図、図13は図12で示した部分を
含む正面構成略図、図14は取出し部用支持フレーム(F
2)の一部とこれに設けた取出し手段の正面部分構成略
図、図15は第三発明に係る折畳箱の製造装置であって
実施例2に係る装置全体の側面構成略図である。
【0041】図7と図8を参照して説明すると、装置フ
レーム(F)は、既述したように熱接着加工部用支持フレ
ーム(F1)と取出し部用支持フレーム(F2)をX軸線方向に
併設した構成として、前者の熱接着加工部用支持フレー
ム(F1)上に、第一駆動モーター(M1)の駆動力でX軸線方
向に往復動するようにした第一架台(N1)を設けるととも
に、後者の取出し部用支持フレーム(F2)上に、第二駆動
モーター(M2)(図7、図14参照)の駆動力でX軸線方
向に往復動するようにした第二架台(N2)を設ける。
【0042】これら第一架台(N1)、第二架台(N2)のそれ
ぞれのフレームに対する移動のための駆動伝達手段につ
いては、一般的に実施されている、回転力を直線運動に
変換する手段又は流体シリンダーのいずれでも良いが、
移動ストロークの確保及び各部の運動の同期を考慮して
選択することが好ましい。因みに本実施例においては図
面上概略的に示しているが前者を採用している。
【0043】そして前記第一架台(N1)には、被加工物
(W)の両側の溶着用縁部の位置を設定するところのX軸
線方向に移動するようにした被加工物支持テーブル(11)
と、該被加工物支持テーブル(11)のX軸線方向中心ライ
ンの両側にあって、被加工物(W)のセットサイズと被加
工物(W)の取出しのために必要な間隔に対応して予め設
定制御するようにした開閉ストロークだけ、対称的にY
軸線方向に移動する溶着処理群(12)を備えた移動架台(1
4)を設け、第二架台(N2)には、Z軸線方向に前記被加工
物支持テーブル(11)面まで下降移動して被加工物(W)を
保持する取出し手段を設ける。
【0044】図7及び図9乃至図13を参考にすれば明
らかなように、前記溶着処理群(12)は、被加工物支持テ
ーブル(11)のX軸線方向中心ラインの両側に対向させて
移動架台(14)に固定した支持基体(15)と、同じく両側に
対向させ且つ被加工物支持面を形成するように移動架台
(14)に固定した押圧受け体(20)と、前記支持基体(15)に
取付けられ被加工物(W)のX軸方向へのガイド機能及び
前記加熱手段進入口(13)部のZ軸線方向への開閉機能を
具備した被加工物ガイド板(16)と、同じく支持基体(15)
に取付けられて被加工物(W)の溶着縁部を押圧する押圧
バー(21)と、押圧バー(21)に取付けて二枚の箱展開形成
体(P)からなる被加工物(W)相互の間隔を確保する間隔形
成手段と、移動架台(14)に対してY軸線方向に移動する
ように取付けた加熱手段とで構成されており、各構成部
分の詳細な説明を順次記述すると以下の通りである。
【0045】前記移動架台(14)に固定して対向させた支
持基体(15)は、セット時の被加工物(W)の溶着用縁部と
同じX軸線方向に長い加熱手段進入口(13)を確保する横
長のゲート形をしており、他の溶着処理群(12)の支持機
能を果たすものである。
【0046】被加工物ガイド板(16)は、対向するそれぞ
れの支持基体(15)に沿う内側に位置し、支持基体(15)に
固定されたガイド駆動シリンダー(23a)のピストンロッ
ドによって支持基体(15)に移動案内されながらZ軸線方
向に移動することにより、前記加熱手段進入口(13)を、
後記加熱手段の熱風噴射ノズル(19)が進退する場合には
開き、それ以外の時は閉じるように制御されて被加工物
(W)のガイド機能を果たすようになっている。
【0047】押圧バー(21)は、被加工物(W)の溶着縁部
を押圧するものであって、X軸方向に上吸引手段(30a)
の位置を調節するためのガイド溝(22)(図11、図12
参照)を具備し、前記被加工物支持テーブル(11)の上下
に配設される後記間隔形成手段を構成する上吸引手段(3
0a)を支持するようになっており、支持基体(15)に固定
された押圧駆動シリンダー(23)のピストンロッドと連結
されてZ軸線方向に駆動するように前記被加工物ガイド
板(16)に沿う内側に位置させて装備されている。
【0048】また前記押圧受け体(20)は、図10乃至図
13に示すように前記押圧バー(21)との協働で被加工物
(W)の溶着用縁部を挟圧するように移動架台(14)に固定
され、被加工物支持面を形成するものであり、この押圧
受け体(20)の下面にはガイドバー(24)が一体に取付いて
おり、ガイドバー(24)の内側表面には、前記押圧バー(2
1)と同様、後記間隔形成手段を構成する下吸引手段(30
b)のX軸方向の位置を調節するためのガイド溝(22)が形
成されている。
【0049】間隔形成手段は、図9乃至図12に示すよ
うに、四対の間隔形成用駆動シリンダー(25)のそれぞれ
に真空吸引部(26a)を具備させた上吸引手段(30a)と下吸
引手段(30b)とで構成され、重ね合わせ面側へ折り返し
状折曲した連結片(4)(図3参照)が、傾斜状態で二枚
の箱展開形成体(P)の間を塞ぐ範囲で、外方向に向かっ
て開口状態となる略V字溝状空間(6)を形成するストロ
ークでZ軸線方向に対称的に移動するように、前記上吸
引手段(30a)は前記押圧バー(21)に又下吸引手段(30b)は
前記ガイドバー(24)に取付けられている。
【0050】加熱手段は、図9、図12、図13に示す
ように、移動架台(14)に対してY軸線方向に対称的に移
動するように補助架台(14a)に回動調節自在に支持固定
されており、ピストンロッドの先端を補助架台(14a)に
シリンダー部を移動架台(14)に固定したノズル移動用シ
リンダー(20a)により、補助架台(14a)て対してY軸線方
向に対称的に移動させる構成となっている。
【0051】加熱手段の構成部分となる熱風噴射ノズル
(19)は、X軸線方向ラインの両側に二対の計4個が対設
されており、その構成はY軸線方向へ移動して進入する
略V字溝状空間(6)と略相似形の断面中空三角筒形とし
且つ略V字溝状空間(6)のV字内面に向いた面に多数の
噴射孔を穿設したものであって、熱風噴射ノズル(19)を
前記加熱手段進入口(13)から被加工物(W)の略V字溝状
空間(6)内へ臨出させ、送風ファン(17)からの空気をヒ
ーター(18)で所定温度に加熱して得られる熱風を供給
し、前記略V字溝状空間(6)を形成する表面(6a)(6b)に
接することのない近接位置から前記表面(6a)(6b)に向け
て、前記熱風噴射ノズル(19)の多数の噴射孔から噴射さ
せるてことにより、被加工物(W)の表面(6a)(6b)のみを
溶融した後、略V字溝状空間(6)から後退するように制
御される。
【0052】なお図12、図13においては両側の内の
一方の加熱手段部を、被加工物(W)の一方に形成される
略V字溝状空間(6)と相似形とした一方の熱風噴射ノズ
ル(19)を示しているが、他方の熱風噴射ノズル(19)は、
前記一方の略V字溝状空間(6)とは点対称に形成される
略V字溝状空間(6)と相似の形態とする。
【0053】次に取出し部用支持フレーム(F2)上の第二
架台(N2)に設けた取出し手段について図8図、14を参
考にして説明すると、第二架台(N2)には、Z軸線方向に
前記被加工物支持テーブル(11)面まで移動して被加工物
(W)を保持する取出し手段と、これと同期してZ軸線方
向の被加工物支持テーブル(11)面まで移動して被加工物
(W)を押付けて扁平化する扁平化用押圧手段とを併設し
たものである。
【0054】前者の取出し手段は、Z軸方向に所定スト
ロークだけ移動する二本の取出駆動用シリンダー(26)の
ピストンロッドのそれぞれに二個、合計四個の真空吸引
パッド(28)を設け、また後者の扁平化用押圧手段は、扁
平化用押圧シリンダー(27)のピストンロッドの先端に押
圧ヘッド(29)を設けた構成とし、扁平化用押圧手段の押
圧ヘッド(29)で被加工物(W)がZ軸線方向へ膨出するこ
とを阻止した水平状態において被加工物(W)に真空吸引
パッド(28)を作用させ、確実に被加工物(W)を取出すよ
うにした構成となっており、被加工物(W)を押圧ヘッド
(29)で押圧するより僅かに遅れて、真空吸引パッド(28)
を被加工物(W)に吸着させた後、取出駆動用シリンダー
(26)と扁平化用押圧シリンダー(27)のピストンロッドを
Z軸線方向に上昇する。
【0055】そして第二架台(N2)をX軸線方向へ移動さ
せて、被加工物(W)を搬送コンベアー上又はリフトテー
ブル上(図示省略)において吸着を開放して落下させ、
所定位置へ復帰するように制御するように構成されてい
る。
【0056】上記実施例1に係る折畳箱の製造装置は、
加工開始時点においては、被加工物(W)のX軸線方向の
位置が予め設定されており、また移動架台(14)も制御に
よって両側の溶着縁部端が溶着処理群(12)を構成する被
加工物ガイド板(16)に当接される間隔となっているか
ら、被加工物(W)の溶着縁部端を両側の被加工物ガイド
板(16)でガイドさせて、中央の被加工物支持テーブル(1
1)上の所定位置へ被加工物(W)を供給セットした後、予
め設定されたプログラムによって制御するようにした制
御ボックス(図示せず)の装置始動スイッチを入れると
次の順序で作動する。
【0057】まず間隔形成手段を構成する上吸引手段(3
0a)と下吸引手段(30b)とによって、二枚重ねの被加工物
(W)のそれぞれを、重ね合わせ面側へ折り返し状折曲し
た連結片(4)が傾斜状態で二枚の箱展開形成体(P)の間を
塞ぐ間隔を確保するように吸引して、外方向に向かって
開口状態となる略V字溝状空間(6)を確保維持させる。
【0058】続いて両側の被加工物ガイド板(16)を、支
持基体(15)に固定されたガイド駆動シリンダーによって
Z軸線方向へ上昇させ、支持基体(15)の下に加熱手段進
入口(13)を開くと同時に、熱風噴射を開始した両側の加
熱手段の熱風噴射ノズル(19)を、外方向に向かって開口
状態に確保維持した略V字溝状空間(6)内の表面(6a)(6
b)に接触しない近接位置まで加熱手段進入口(13)から進
入させて、前記表面(6a)(6b)のみを溶融させつつ、第一
架台(N1)を熱接着加工部用支持フレーム(F1)上にX軸線
方向、即ち取出し部用支持フレーム(F2)の方向へ移動さ
せる。
【0059】さらに移動過程において前記表面(6a)(6b)
のみの溶融が完了した時点において、前記両側の加熱手
段の熱風噴射ノズル(19)を後退後に、熱風噴射の停止
と、前記被加工物ガイド板(16)のZ軸線方向への加熱手
段進入口(13)の閉鎖と、上吸引手段(30a)と下吸引手段
(30b)との吸引解除を略同時に行う。
【0060】その直後に被加工物(W)の溶着縁部を押圧
する両側の押圧バー(21)をZ軸線方向に下降させて、被
加工物(W)の両側の溶着用縁部を押圧受け体(20)との間
で挟圧して、前記溶融された表面(6a)(6b)相互を融着一
体化させる。
【0061】次に取出し部用支持フレーム(F2)上で往復
動するようにした第二架台(N2)から、扁平状態の被加工
物(W)の略中央部を押圧して膨出を阻止するようにした
押圧ヘッド(29)を、扁平押圧駆動用シリンダー(27)によ
りZ軸線方向に下降させ、これと同時又は僅かに遅れ
て、真空吸引パッド(28)を取出駆動用シリンダー(26)に
よりZ軸線方向に下降させて、扁平状態の被加工物(W)
を吸着させる。
【0062】そして吸着と同時に、融着一体化により扁
平状態に完成した被加工物(W)のZ軸線方向への上昇を
阻害しないY軸線方向間隔へ、第一架台(N1)上の移動架
台(14)を開いた後、前記押圧ヘッド(29)と真空吸引パッ
ド(28)をZ軸方向へ上昇させる。
【0063】押圧ヘッド(29)と真空吸引パッド(28)をZ
軸方向へ上昇させると同時に第一架台(N1)上の移動架台
(14)を作業開始状態の間隔に戻しつつ、第一架台(N1)を
熱接着加工部用支持フレーム(F1)上にX軸線方向の作業
開始位置へ復帰させる。
【0064】第一架台(N1)の作業開始位置への復帰過程
において、扁平状態に完成した被加工物(W)を吸着支持
している第二架台(N2)が、取出し部用支持フレーム(F2)
に隣接するX軸線方向へ移動して被加工物(W)の吸着保
持を開放し、被加工物(W)を搬送コンベア或いはリフト
テーブル上へ落下させた後、第二架台(N2)が元位置へ復
帰した時点で、装置停止スイッチを操作して、第一架台
(N1)に次期被加工物(W)のセットを行う。
【0065】以上に説明した第三発明に係る折畳箱の製
造装置の実施例1においては、略V字溝状空間(6)の形
成手段として、少なくとも連結片(4)の折曲反発力によ
って連結すべき他方の縁部(4a)の内面に連結片(4)の自
由端縁が接して、折り返し状態の連結片(4)と他方の縁
部(4a)との間を連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ間隔に外力
で規制する手段を採用した場合について説明したが、こ
れに限定されるものではない。
【0066】これは組立箱に使用する素材が、強い折り
曲げ反発力を具備する場合や、厚みによって強い折り曲
げ反発力が確保される場合には、特別に間隔形成手段を
装備させて装置コストを高騰させることなく、押圧バー
(21)と押圧受けバーの間隔において自然に略V字溝状空
間(6)を形成して溶融接着結合をすることができるから
である。
【0067】また、被加工物セット工程における略V字
溝状空間(6)の形成手段は、連結片(4)と他方の縁部(4a)
との間を連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ間隔を規制すると
ともに、折り曲げた連結片(4)の内面に離接自在の裏型
を潜り込み状に当接させる手段として、連結片(4)と他
方の縁部(4a)との間を連結片(4)が傾斜状態で完全に塞
いで、噴射される熱風の洩れによる他の面への熱影響を
抑制し、略V字溝状空間(6)内の表面(6a)(6b)のみを効
果的に溶融状態とすることができるからである。
【0068】さらに、第三発明に係る折畳箱の製造装置
の実施例1においては、表面(6a)(6b)のみを溶融する加
熱手段として、略V字溝状空間(6)を形成する表面(6a)
(6b)に接することのない近接位置から前記表面(6a)(6b)
に向けて、送風ファン(17)からの空気をヒーター(18)で
加熱して、これを、略V字溝状空間(6)と略相似形の断
面中空三角筒形とし且つ略V字溝状空間(6)のV字内面
に向いた面に穿設した多数の噴射孔から噴射するように
した熱風噴射ノズル(19)で実施する、最良のものについ
て説明したが、これに限定されるものではない。
【0069】何故ならば、表面(6a)(6b)のみを溶融する
加熱手段として、型表面をポリプロピレンの溶融温度よ
り高い離型膜で被覆した加熱型を用いて、略V字溝状空
間(6)内において表面(6a)(6b)に接しさせる直加熱する
構成としても同様の作用効果が達成することが可能であ
るからである。
【0070】また、図示はしていないが、被加工物(W)
の溶着用縁部を押圧するための押圧バー(21)を、熱接着
加工部用支持フレーム(F1)上の第一架台(N1)に設けた事
例で説明したが、押圧バー(21)は取出し部用支持フレー
ム(F2)上の第二架台(N2)に設けて、第一架台(N1)に設け
た押圧受け体(20)とで被加工物(W)の溶着用縁部を挟着
するようにすることもできる。
【0071】さらに、上記実施例1においては、取出し
部用支持フレーム(F2)に、Z軸線方向に前記被加工物支
持テーブル(11)面まで移動して被加工物(W)の保持を確
実とするための扁平化用押圧手段を、取出し手段の補助
として併設した場合について説明したが、これは折畳箱
に使用する素材が、強い折り曲げ反発力を具備する場合
や、厚みによって強い折り曲げ反発力が確保される場合
であって、押圧しなくとも膨出によって吸着を阻害しな
い素材や厚さ薄くて扁平状態が維持される場合には、該
扁平化用押圧手段は必ずしも必要としない。
【0072】なお、三次元軸線方向の移動駆動手段は、
流体圧モーターを駆動源とするシリンダー又はモーター
を駆動源とする直線運動変換機構(チェーン又はベル
ト、ラックとピニオン、カム、等)のうちから、同期さ
せることの難易度、ストロークの長短等に応じて選択決
定するものとする。
【0073】(第三発明に係る折畳箱の製造装置の実施
例2)第三発明に係る折畳箱の製造装置の実施例2は、
図15にその概略側面図に示すように、装置フレーム
(F)を熱接着加工部用支持フレーム(F1)と取出し部用支
持フレーム(F2)とをZ軸線方向に併設した二段階構成と
し、熱接着加工部用支持フレーム(F1)上の第一架台(N1)
を固定又は第一架台(N1)を装備させることなく熱接着加
工部用支持フレーム(F1)に代用させ、第一架台(N1)又は
第一架台(N1)を代用する熱接着加工部用支持フレーム(F
1)には、X軸線方向に移動しないが前記実施例1に説明
したのと同様、被加工物(W)の両側の溶着用縁部の位置
を設定するところの被加工物支持テーブル(11)と、該被
加工物支持テーブル(11)のX軸線方向中心ラインの両側
にあって、被加工物(W)のセットサイズと被加工物(W)の
取出しのために必要な間隔に対応して予め設定制御する
ようにした開閉ストロークだけ、対称的にY軸線方向に
移動する溶着処理群(12)を備えた移動架台(14)を設け、
第二架台(N2)には、Z軸線方向に前記被加工物支持テー
ブル(11)面まで制御移動するようにした、被加工物(W)
を保持する取出し手段を設けた構成であり、上記各部の
構成及び作用は実施例1の場合と重複することから、全
体の略図を図15に示すに止め、詳細図及び説明は省略
する。
【0074】上記実施例2は、熱接着加工部用支持フレ
ーム(F1)と取出し部用支持フレーム(F2)とをZ軸線方向
に積重ねとした状態の二段階の装置フレーム(F)とする
ことによって、実施例1に係る装置がX軸線方向に長く
なって広い設置スペースを必要とするに対して、実施例
1に係る装置と同じ高さでありながら設置面積を狭くす
ることができるとともに、熱接着加工部用支持フレーム
(F1)上に取出し部用支持フレーム(F2)が位置することか
ら、フレームの一部は共通として二段階構成とでき、且
つ第一架台(N1)自体は移動させる必要もないから、第一
架台(N1)を移動させるための駆動源や移動させるための
部分構成を必要としない等、極めてコンパクトな装置と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 未連結状態で二枚の箱展開体輪郭形状の箱展
開形成体(P)を図示した平面図。
【図2】 未連結状態で二枚の箱展開形成体(P)を重ね
た状態の正面略図。
【図3】 図2のA部分の部分拡大図であって、その
(イ)は未連結のセット状態の断面図、(ロ)は加圧融
着した状態の断面図。
【図4】 一枚の箱展開形成体(P)で折畳箱を形成する
場合の平面図。
【図5】 折畳状態の完成品平面図。
【図6】 組立段階で立体化状態とした折畳箱の斜視
図。
【図7】 実施例1の装置全体の動きを概略的に示した
斜視図
【図8】 折畳箱の製造装置の実施例1の全体の側面構
成略図。
【図9】 熱接着加工部用支持フレーム(F1)部分の平面
構成略図。
【図10】 図9のB−B線における構成略図。
【図11】 図10のC部分拡大構成略図。
【図12】 図10のC部分正面構成断面略図。
【図13】 図12で示した断面部分を含む正面構成略
図。
【図14】 取出し部用支持フレーム(F2)の一部とこれ
に設けた取出し手段の正面構成略図。
【図15】 折畳箱の製造装置の実施例2の装置全体の
側面構成略図。
【符号の説明】
(1) 箱胴部形成側板 (2) 蓋形成板 (3) 底形成板 (4) 連結片 (4a) 縁部 (5) 折目 (6) 略V字溝状空間 (6a)(6b) 表面 (P) 箱展開形成体 (W) 被加工物 (F) 装置フレーム (F1) 熱接着加工部用支持フレーム (F2) 取出し部用支持フレーム (N1) 第一架台 (N2) 第二架台 (11) 被加工物支持テーブル (12) 溶着処理群 (13) 加熱手段進入口 (14) 移動架台 (14a) 補助架台 (15) 支持基体 (16) 被加工物ガイド板 (17) 送風ファン (18) ヒーター (19) 熱風噴射ノズル (20a) ノズル移動用シリンダー (M1) 第一駆動モーター (M2) 第二駆動モーター (20) 押圧受け体 (21) 押圧バー (22) ガイド溝 (23) 押圧駆動用シリンダー (23a) ガイド駆動用シリンダー (24) ガイドバー (25) 間隔形成用駆動シリンダー (26) 取出駆動用シリンダー (26a) 真空吸引部 (27) 扁平化用押圧シリンダー (28) 真空吸引パッド (29) 押圧ヘッド (30a) 上吸引手段 (30b) 下吸引手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 5/32 B65D 5/32 A

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポ
    リプロピレン樹脂板を箱形成素材として、四側壁以上の
    偶数側壁で胴部を形成する一枚又は二枚の箱展開体輪郭
    形状の箱展開形成体(P)を、上下縁部に蓋形成板(2)及び
    底形成板(3)を延設した箱胴部形成側板(1)を横方向に連
    続させるとともに連結縁部となる一方の縁部に連結片
    (4)を延設し且つ前記蓋形成板(2)、底形成板(3)、箱胴
    部形成側板(1)及び連結片(4)の各連接境界部に折目(5)
    を形成した構成とし、該一枚又は二枚の箱展開形成体
    (P)の前記連結片(4)と連結縁部となる他方の縁部(4a)と
    の重ね合わせ面の全部又は一部の表面(6a)(6b)のみを加
    熱溶融した状態において押圧することにより連結固定し
    て折畳扁平状態としたことを特徴とする折畳箱。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポ
    リプロピレン樹脂板を箱形成素材として、四側壁以上の
    偶数側壁で胴部を形成するために、上下縁部に蓋形成板
    (2)及び底形成板(3)を延設した箱胴部形成側板(1)が横
    方向に連続し且つ連結縁部となる一方の縁部に連結片
    (4)を延設した構成とする打抜きと、蓋形成板(2)、底形
    成板(3)、箱胴部形成側板(1)及び連結片(4)の各連接境
    界部に各折目(5)を形成する罫線加工とによって形成し
    た一枚又は二枚の箱展開体輪郭形状の箱展開形成体(P)
    を、 前記一枚又は二枚の箱展開形成体(P)の前記連結片(4)
    を折目(5)で折り返し状に折曲した状態で、該連結片(4)
    に連結すべき他方の縁部(4a)を重ねて、連結片(4)と縁
    部(4a)との間に、連結片(4)の長手方向に沿う略V字溝
    状空間(6)を形成するように載置する被加工物セット工
    程と、 前記略V字溝状空間(6)を形成した対向面の表面(6a)
    (6b)のみを加熱溶融状態とする加熱工程と、 該加熱工程の直後に溶融面相互が密着するように押圧
    して溶融接着する加圧融着工程と、 加圧融着した扁平状態の被加工物(W)を移動させて取
    出すところの取出し工程とからなることを特徴とする折
    畳箱の製造方法。
  3. 【請求項3】 被加工物セット工程における略V字溝状
    空間(6)形成手段は、連結片(4)の折曲反発力によって連
    結すべき他方の縁部(4a)の内面に連結片(4)の自由端縁
    が接して、折り返し状態の連結片(4)と他方の縁部(4a)
    との間を、連結片(4)が傾斜状態で塞ぐようにすること
    により略V字溝状空間(6)を形成する、連結片(4)の折曲
    反発力のみを利用する手段である請求項2記載の折畳箱
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 被加工物セット工程における略V字溝状
    空間(6)の形成手段は、少なくとも連結片(4)の折曲反発
    力によって連結すべき他方の縁部(4a)の内面に連結片
    (4)の自由端縁が接して、折り返し状態の連結片(4)と他
    方の縁部(4a)との間を、連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ間
    隔に、外力で支持拘束して規制するようにした手段であ
    る請求項2記載の折畳箱の製造方法。
  5. 【請求項5】 被加工物セット工程における略V字溝状
    空間(6)の形成手段は、連結片(4)と他方の縁部(4a)との
    間を、連結片(4)が傾斜状態で塞ぐ間隔に規制するとと
    もに、折り曲げた連結片(4)の内面に離接自在の裏型を
    潜り込み状に当接させる手段である請求項2記載の折畳
    箱の製造方法。
  6. 【請求項6】 表面(6a)(6b)のみを溶融する加熱手段
    が、被加工物セット工程において形成した略V字溝状空
    間(6)内であって、表面(6a)(6b)に接することのない近
    接位置から前記表面(6a)(6b)に向けて熱風を噴射するよ
    うにした熱風噴射手段である請求項2記載の折畳箱の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 表面(6a)(6b)のみを溶融する加熱手段
    が、ポリプロピレンの溶融温度より高い離型膜で型表面
    を被覆した加熱型を、被加工物セット工程において形成
    した略V字溝状空間(6)内の表面(6a)(6b)に接しさせる
    直加熱手段である請求項2記載の折畳箱の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポ
    リプロピレン樹脂板を箱形成素材として、四側壁以上の
    偶数側壁で胴部を形成するために、上下縁部に蓋形成板
    (2)及び底形成板(3)を延設した箱胴部形成側板(1)が横
    方向に連続し且つ連結縁部となる一方の縁部に連結片
    (4)を延設した構成とする打抜きと、蓋形成板(2)、底形
    成板(3)、箱胴部形成側板(1)及び連結片(4)の各連接境
    界部に各折目(5)を形成する罫線加工とによって形成し
    た一枚又は二枚の箱展開体輪郭形状の箱展開形成体(P)
    を被加工物(W)とし、前記連結片(4)を折目(5)で折り返
    し状に折曲した状態で、該連結片(4)に連結すべき他方
    の縁部(4a)を重ねたその間に、連結片(4)の長手方向に
    沿う略V字溝状空間(6)を形成し、この略V字溝状空間
    (6)を形成する対向面の表面(6a)(6b)のみを加熱溶融状
    態とする溶融手段で溶融した後、押圧手段により溶融面
    相互を密着させて接着一体化して、二枚の箱展開体輪郭
    形状の箱展開形成体(P)を連結片(4)と他方の縁部(4a)と
    が連結された扁平状態の折畳箱とし、これを取出すよう
    にした折畳箱の製造装置。
  9. 【請求項9】 ポリプロピレン段ボール板又は低発泡ポ
    リプロピレン樹脂板を箱形成素材として、蓋形成板
    (2)、底形成板(3)、箱胴部形成側板(1)及び連結片(4)の
    各連接境界部に各折目(5)を形成した二枚の箱展開体輪
    郭形状の箱展開形成体(P)を被加工物(W)とするものであ
    って、三次元軸線を水平直交二軸線(X軸線とY軸線)
    と鉛直軸線(Z軸線)と定めて、装置フレーム(F)が熱
    接着加工部用支持フレーム(F1)と取出し部用支持フレー
    ム(F2)をX軸線方向に併設した構成として、それぞれに
    以下乃至の構成部分を装備させ、順次、被加工物
    (W)のセット、連結片(4)に連結すべき他方の縁部(4a)に
    よる長手方向に沿って形成した略V字溝状空間(6)の対
    向面の表面(6a)(6b)のみを加熱溶融状態する加熱、加熱
    溶融状態とした部分の押圧、押圧後の被加工物(W)の取
    出しを連動させるようにした折畳箱の製造装置。 前記熱接着加工部用支持フレーム(F1)上に、X軸線
    方向に往復動するように第一架台(N1)を、また前記取出
    し部用支持フレーム(F2)上に、X軸線方向に往復動する
    ようにした第二架台(N2)を設ける。 前記第一架台(N1)には、X軸線方向に移動して被加
    工物(W)の両側の溶着用縁部の位置を設定するところの
    被加工物支持テーブル(11)と、該被加工物支持テーブル
    (11)のX軸線方向中心ラインの両側にあって対称的にY
    軸線方向に移動する溶着処理群(12)を備えた移動架台(1
    4)を、また第二架台(N2)には、Z軸線方向に前記被加工
    物支持テーブル(11)面まで移動して被加工物(W)を保持
    する取出し手段を、それぞれ具備させる。 また前記移動架台(14)の溶着処理群(12)は、セット
    時の被加工物(W)の溶着用縁部と同じX軸線方向に長い
    加熱手段進入口(13)を確保して移動架台(14)に固定した
    支持基体(15)と、該支持基体(15)に取付けられ被加工物
    (W)のX軸方向へのガイド機能及び前記加熱手段進入口
    (13)部のZ軸線方向への開閉機能を具備した被加工物ガ
    イド板(16)と、同じく支持基体(15)に取付けられZ軸線
    方向に移動して二枚重ねの被加工物(W)の溶着用縁部の
    略V字溝状空間(6)を確保する間隔形成手段及び支持基
    体(15)に取付けられ被加工物(W)の溶着用縁部を押圧す
    るためにZ軸方向に移動する押圧手段と、移動架台(14)
    に対してY軸線方向に移動して前記加熱手段進入口(13)
    から略V字溝状空間(6)内へ臨出して表面(6a)(6b)のみ
    を溶融する加熱手段とで構成したものとする。
  10. 【請求項10】 装置フレーム(F)が熱接着加工部用支
    持フレーム(F1)と取出し部用支持フレーム(F2)とをZ軸
    線方向に併設した二段階構成とし、熱接着加工部用支持
    フレーム(F1)上の第一架台(N1)を固定又は第一架台(N1)
    を装備させることなく熱接着加工部用支持フレーム(F1)
    に代用させた構成である請求項9記載の折畳箱の製造装
    置。
  11. 【請求項11】 表面(6a)(6b)のみを溶融する加熱手段
    が、略V字溝状空間(6)を形成する表面(6a)(6b)に接す
    ることのない近接位置から前記表面(6a)(6b)に向けて、
    送風ファン(17)からの空気をヒーター(18)で加熱して噴
    射するようにした熱風噴射手段である請求項9記載の折
    畳箱の製造装置。
  12. 【請求項12】 熱風噴射手段は、熱風噴射ノズル(19)
    を、略V字溝状の空間と略相似形の断面中空三角筒形と
    し、略V字溝状の空間のV字内面に向いた面に多数の噴
    射孔を穿設した構成とした請求項11記載の折畳箱の製
    造装置。
  13. 【請求項13】 表面(6a)(6b)のみを溶融する加熱手段
    が、型表面をポリプロピレンの溶融温度より高い離型膜
    で被覆した加熱型を略V字溝状空間(6)内において表面
    (6a)(6b)に接しさせる直加熱手段である請求項9記載の
    折畳箱の製造装置。
  14. 【請求項14】 被加工物(W)の溶着用縁部を押圧する
    ためにZ軸方向に移動する押圧手段を、取出し部用支持
    フレーム(F2)上にX軸線方向に往復動するようにした第
    二架台(N2)に設けた構成である請求項9記載の折畳箱の
    製造装置。
  15. 【請求項15】 取出し部用支持フレーム(F2)には、Z
    軸線方向に前記被加工物支持テーブル(11)面まで移動し
    て被加工物(W)の保持を確実とするための扁平化用押圧
    手段を、取出し手段の補助として併設した構成である請
    求項9記載の折畳箱の製造装置。
  16. 【請求項16】 Z軸線方向に可動可能とした、加熱手
    段進入口(13)部を開閉する被加工物ガイド板(16)、二枚
    重ねの被加工物(W)の溶着用縁部の略V字溝状空間(6)を
    確保する間隔形成手段、被加工物(W)の溶着用縁部を押
    圧するための押圧手段、取出し時の吸着を確保するため
    に扁平化する扁平化用押圧手段、被加工物(W)を保持す
    る取出し手段、又はY軸線方向に可動可能とした、加熱
    手段進入口(13)から略V字溝状空間(6)内へ臨出して表
    面(6a)(6b)のみを溶融する加熱手段のそれぞれ駆動制御
    を、流体圧モーターを駆動源とするシリンダー又はモー
    ターを駆動源とする直線運動変換機構のいずれかとした
    請求項9、10又は14記載の折畳箱の製造装置。
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