JP3316398B2 - シート給送装置 - Google Patents

シート給送装置

Info

Publication number
JP3316398B2
JP3316398B2 JP27976896A JP27976896A JP3316398B2 JP 3316398 B2 JP3316398 B2 JP 3316398B2 JP 27976896 A JP27976896 A JP 27976896A JP 27976896 A JP27976896 A JP 27976896A JP 3316398 B2 JP3316398 B2 JP 3316398B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
feeding
roller
separating
sheet feeding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27976896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10120225A (ja
Inventor
英敏 金子
俊彦 清家
稔 冨依
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP27976896A priority Critical patent/JP3316398B2/ja
Publication of JPH10120225A publication Critical patent/JPH10120225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3316398B2 publication Critical patent/JP3316398B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタ、
複写機、ファクシミリ等の画像形成装置において、画像
を形成するためのシートを1枚ずつ画像形成部へと送り
込み、あるいは原稿等のシートを画像読取位置へと送り
込むためのシート給送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタ、複写機、ファクリミリ
等における画像形成装置は、記録用のシート上に所望の
画像を形成するために画像形成部を備え、該画像形成部
の画像形成位置へとシートを1枚ずつ送り込むように給
送装置が備えられている。この給送装置より送り込まれ
たシートは、画像形成位置にいてトナー画像や、インク
画像等が形成された後、装置外に排出されるようになっ
ている。
【0003】また、複写機や、ファクシミリにおいては
原稿の画像を読取るために、載置された原稿を1枚ずつ
給送するためにも、上述したような記録用のシートと同
様の給送装置が備えられている。
【0004】例えば、複写機等に備えられているシート
給送装置は、図6に示すような構造となっている。ま
た、シート給送装置は、1枚給紙を確実に行うように構
成されている。
【0005】図6において、給紙時にシートの重送(ダ
ブルフィールド)を防止するために、給紙ローラ60に
対してゴムまたはコルク等の重送防止用の摩擦部材から
なる摩擦板61を圧接させるようにしている。この摩擦
部材61は、回動可能に支持された支持体62に形成さ
れた凹部等に保持されており、スプリング等にて上記給
紙ローラ60方向へと付勢されていることで、給紙ロー
ラ60に所定の圧力にて圧接されている。
【0006】また、図7の断面図に示すように複数のシ
ート65を積載できる載置トレイ64上に載置されたシ
ートを順次給紙ローラ60と摩擦板61との接触部へと
送り出すために、図示していない送り出しローラが載置
トレイ64の上部に対向して設けられている。この送り
出しローラは、給紙指令を受けることで、載置トレイ6
4上の最上部シート65を送り出すために回転され、同
時に下降することで、シート65を給紙ローラ60と摩
擦板61との間へと送り出す。
【0007】この時、送り出しローラにより複数のシー
トが同時に送り出されると、給紙ローラ60と摩擦板6
1とで不要なシート、つまり給紙ローラ60と接しない
下部シートの給送が防止され、摩擦板61の位置で停止
する。つまり、給紙ローラ60と最上部シート65との
摩擦抵抗が、最上部シートと下部シートとの摩擦抵抗よ
り大きいためであり、また下部シートと摩擦板61との
摩擦抵抗は、上記最上部シートと下部シートとの摩擦抵
抗より大きくしているため、下部シートの給送が阻止さ
れる。なお、給紙ローラ60と摩擦板61との摩擦を比
べれば、給紙ローラ60の方が大きく設定されてる。
【0008】上述のようにして給送されたシートは、給
紙ローラ60より搬送方向の下流側に設けられたレジス
トローラ等へと送られ、該レジストローラを介して感光
体等の表面に形成されたトナー画像を転写するための位
置(画像形成位置)へと送り込まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図6に示すシ
ート給送装置においては、給紙ローラ60に圧接する摩
擦板61とシートとの摩擦力の差等によりシート65の
重送を防止している。そのためにも、例えば摩擦板61
とシートとの摩擦力や、摩擦板61を給紙ローラ60に
圧接させるためのスプリング等の付勢力を適宜調整する
ことが重要となる。つまり、スプリング等の付勢力が弱
いとシートの重送が多発し、逆に強いと最上部シートが
給紙ローラ60にて給送作用を受けても摩擦板61にて
阻止されるといったジャムが生じる。
【0010】従って、このような問題が起こらないよう
に、摩擦板61とシートとの摩擦力やスプリング等によ
る付勢力を適宜設定する必要がある。しかし、シートの
種類、例えば普通紙、厚紙、レポートのような薄い用紙
等にて厚みや腰の強さが様々であり、シートの表裏面粗
さの相違により摩擦板61における摩擦力も異なるた
め、摩擦板61の摩擦力の設定やスプリング等の付勢力
の調整等が非常に困難となり、長期間安定した給送を行
うことができなかった。
【0011】そこで、重送するシートをより精度良く防
止するために、給紙ローラ60と摩擦板61とからなる
シート分離部との間のシート分離部近傍に対応して設け
られた載置トレイ64の先端部(送り出し方向の先端部
分)を、傾斜状態に設け、該傾斜面にポリエチレンテレ
フタレート(PET)等の材質からなるフィルム66を
貼り付けている。このフィルム66の先端を自由端とし
て、上記給紙ローラ60と摩擦板61との圧接部近傍に
位置付けている。
【0012】このような構成により、呼び込みローラに
よる給紙動作により、最上部シート65と下部のシート
とは、傾斜面に沿うようしてフィルム66に沿って捌か
れ、その後に給紙ローラ60へと送り込まれ分離効果を
高めるようにしている。
【0013】しかしながら、このような構成のシート給
送装置においては、上記フィルム66を設けて、シート
を捌くようにして、シートの重送を防いだとしても、給
紙動作の間にシートとの静電気等が原因で、呼び込み時
に同時に3枚以上の複数のシートが分離部まで送られこ
とがある。
【0014】このような場合、フィルム66等による捌
き効果を利用しても、摩擦板61とシートとの摩擦力に
よりシートの重送が防止できるのは、分離部に達した最
下部シートのみとなるために、それより上部のシートは
最上部シートと共に送り出される。
【0015】本発明は、上述したシート給送装置におい
て、シートの捌き性能を高め、シートの重送を効果的に
なくすことを目的とする。
【0016】また、本発明の目的は、シートの1枚給送
を確実にするために、特殊な材料からなる部材を設ける
ことなく、形状等を工夫するだけで、安価な部材に1枚
給送を可能することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上述の目的を達
成するためのシート給送装置は、複数のシートが積載さ
れる載置トレイと、該積載されたシートの最上部より順
次シートを送り出す呼込ローラと、該呼込ローラにて送
り出されるシートに対応してシートをさらに給送する給
紙ローラと、該給紙ローラに対して圧接され重送される
シートの送りを阻止する摩擦部材とを備えたシート給送
装置において、上記載置トレイのシート送り出し方向の
先端部に上方向に傾斜状態に傾斜面が設けら、該傾斜面
に上記給紙ローラと先端が対向するように上記傾斜面に
捌きシート部材を設けてなり、上記捌きシート部材は、
上記給紙ローラの表面と対向する平坦部と、該平坦部の
両側に上記給紙ローラの両側を挟むように突出部を設け
たことを特徴とする。
【0018】このような構成のシート給送装置によれ
ば、呼込ローラにて送り出されるシートは、捌きシート
部材に沿うようにして傾斜しつつ捌かれ、給紙ローラと
摩擦部材との間の分離位置へと送り込まれる。この時、
シートは給紙ローラと捌きシート部材の先端部との間に
入り込む時に、突出部にて波状に部分的に軽くカールさ
れるため、最上部のシートとそれ以下の下部シートの分
離効果、特に捌き効果が高まり、その状態で分離位置へ
と送り込まれるため、分離効果が向上し、1枚給紙を可
能にしている。
【0019】そのため、上述した捌き効果をより高める
ためには、上記捌きシートの平坦部を、上記給紙ローラ
の回転軸方向の幅とほど同等の長さに、突出部は上記平
坦部より端部が傾斜するように突出形状に形成すること
で、シートの波打ち状態を安定させることができる他、
送り出されるシートの折れ曲がりを阻止し、それによる
引っ掛かり等を阻止できる。
【0020】また、捌き効果をさらに高めるために、さ
らに上記捌きシートの突出部が、少なくとも平坦部に対
して0.5〜1.5mmの範囲で突出させることが重要
となる。特に、突出量がほぼ0に近いと、捌き効果を期
待できず、また大きくし過ぎると、シートの送り出しを
阻止する要因ともなり、またシートの折れ曲がりによる
筋が形成され好もしくない。そのため、上述した範囲に
おいて突出させることで、安定した重送防止と同時に折
れ筋等の発生が阻止できる。
【0021】さらに、上述の捌き項かを高め、重送を確
実に防止するために、上記捌きシートにおける平坦面と
給紙ローラ周面との距離、つまり捌きシートの延長線上
において給紙ローラ周面の接する点から平坦部までの距
離(L)を、L>Zの関係、つまり距離Lを、2.5〜
3.5mmの範囲にすることで、上述した波打ち状態を
良好に形成して重送を阻止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について以
下に図面に従って説明する。
【0023】図1は本発明によるシート給送装置の全体
構成を示す断面図、図2はシート給送装置における分離
部を示す斜視図、図3は分離部の正面図及び側面図であ
る。また、図4は図1に示すシート給送装置を備えた画
像形成装置の一例として複写機の内部構造を示す断面図
である。
【0024】まず、本発明のシート給送装置における一
形態を説明する前に、図4に示す複写機について説明す
る。本発明のシート給送装置は、複写機にのみ適用でき
るものでなく、プリンタ等のシート給送部、複写機やフ
ァクシミリ等の原稿のシート給送部等にそのまま適用で
きることは勿論である。
【0025】図4に示すように複写機は、中央部に矢印
方向に回転される感光体1、感光体表面を均一に帯電さ
せる帯電器2、光学系3を介して原稿台上に載置された
原稿の画像を露光した後に形成された静電潜像を現像す
る現像装置4、後に説明するシート給送装置より送り込
まれたシートに感光体上に形成されたトナー画像を転写
するための転写器5、及び転写後に残留するトナーを除
去するクリーニング装置等からなる画像形成部が設けら
れている。
【0026】上記感光体1に原稿の画像を露光するため
の光学系3は、原稿台の下部に配置され原稿を光照射す
る露光ランプ31、原稿からの反射光を適宜反射するミ
ラー32、33及び34からなる走査装置と、原稿から
の反射光を感光体1表面に結像させるレンズ35及び、
最終的に原稿からの反射光をレンズを介して感光体1へ
と導く固定された反射ミラー36、37及び38から構
成されてる。従って、走査装置であるミラー32及び露
光ランプ31を原稿台に沿って一定速度で移動させ、ま
たミラー33及び34からなる第2の走査装置を上記一
定速度の1/2の速度で同一方向に走行させることで、
原稿の画像を感光体1の回転に合わせて順次スリット露
光でき、感光体1表面に原稿の画像を結像できる。
【0027】上記光学系3による原稿画像の露光を行う
ことで、帯電器2にて均一に帯電された感光体1表面に
は、原稿画像に応じた静電潜像が形成される。この静電
潜像は、次の現像装置4にて現像され、着色剤であるト
ナーが付着され可視像化される。
【0028】感光体1表面に形成されたトナー画像は、
シート給送装置からの適宜給送されてくるシートに、転
写器5の作用により転写される。シートは、事前にレジ
ストローラ6の位置まで搬送されており、感光体1の回
転位置に同期したタイミングでレジストローラ6を介し
て転写器5と対向する転写位置(画像形成位置)へと送
り込まれる。
【0029】転写後のシートは、感光体1表面より分離
し、ガイド面に沿って加熱定着ローラ7へと送り込まれ
る。この加熱定着ローラ7を通過することで、シート上
に形成されたトナー画像は永久像として定着される。そ
の後に、複写機外に突出する排出トレイ8上に排出され
る。
【0030】次に、上記レジストローラ6へとシートを
送り込むためのシート給送装置について説明する。シー
ト給送装置としては、複写機本体の下部に配置され、該
本体より着脱可能(特に図面の前方向に引き出し可能)
に設けられた給紙カセット91に収容されたシートPを
送り出す給紙ローラ92を備えたカセット給紙部9と、
複数のシートPを載置できる載置トレイ11を備え、該
トレイ上に対向した設けられた呼び込みローラ12、該
呼び込みローラ12にて送り出されたシートPを分離し
給送する給紙ローラ13とで構成される手差し給紙部1
0を備えている。
【0031】(シート給送装置の一形態)本発明のシー
ト給送装置として、図4に示す手差し給紙部10を例に
説明する。その詳細は図1に示されているように、載置
トレイ11上に積載されたシートの最上部より順次送り
出す呼込ローラ12と、該呼込ローラ12にて送り出さ
れるシートをレジストローラ6へと給送するための給紙
ローラ13と、給紙ローラ13との間でシート分離を行
い、1枚給送を可能にするための摩擦板14と、を備え
てシート給送装置を構成している。
【0032】載置トレイ11は、複写機本体の手差し給
紙口の近傍に対して回転可能に支持されており、複写機
の運搬時や不要時には閉鎖されている。この載置トレイ
11の開放状態での使用時(図1の状態)には、その載
置面が、複写機本体の手差し給紙口に、設けられ案内板
11aに連通するように配置され、その手差し給紙口の
特に案内板11aに対向るようにて、上述した呼込
ローラ12が設けられている。
【0033】呼込ローラ12は、従来より周知のように
通常は、上記載置トレイ11に連通する給紙口のシート
載置面(案内板11a)より離間する状態に位置付けら
れており、給紙指令を受けることで、回転しながら下降
し載置された最上部のシートと圧接して、シートの送り
出しを行う。そのため、例えば給紙ローラ13の回転軸
に対して回転可能に設けられたアームの一旦に回転可能
に支持され、給紙ローラ13の回転力が、タイミングベ
ルト等を介して伝達されるように構成されており、これ
により回転駆動される。
【0034】そこで、給紙ローラ13の回転より、呼込
ローラ12は回転すると同時に、タイミングベルト等の
張力により下降する。また、別の下降手段、例えばソレ
ノイド等を用いて下降する方向へと付勢するようにして
おり、載置トレイ11上に載置されたシートと圧接さ
れ、送り出しを行うように構成されている。
【0035】この呼込ローラ12の前方、つまりシート
の送り出し方向における下流側となる給紙ローラ13と
の間に、載置トレイ11上に積載されるシート束の先端
を規制して揃えるための規制部材15が設けられてい
る。この規制部材15についても、給紙指令を受けるこ
とで呼込ローラ12の下降と同時に規制位置より離間す
るように回動付勢される。特に、規制部材15は、支持
点15aを中心に図1において時計方向へと回動される
レバー15bに一端部が連結されている。これにより、
シート先端の規制を解除して、送り出しを可能にし、送
り出し後に残ったシートを上部より自重で押下し、重送
を阻止するようにしている。このような規制部材15に
ついても従来より備えられた周知の機構である。
【0036】上記載置トレイ11のシート載置面と連通
した案内板11aには、規制部材15と給紙ローラ13
との間で、載置されたシート先端を捌くことができるよ
うに送り出し方向に上昇するように成した傾斜面16が
形成され、その傾斜面16に一端部が固定、つまり接着
され、他端の自由端部が給紙ローラ13と摩擦板14と
が圧接する分離部と対向するようにPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)フィルム等からなる捌きシート部材
17が設けられている。該捌きシート部材17は、呼込
ローラ12の送り出し作用により、シート束先端が、傾
斜面16に沿うようにして揃えられようにして捌くのを
助長し、最上部のシートPを上記分離部、特に給紙ロー
ラ13の作用下へと案内する。
【0037】上記摩擦板14は、給紙ローラ13に対向
して図1に示すように、支持部材18のシートの案内面
上に設けられている。支持部材18は、支点部18aを
中心にして回動可能に設けられており、図1に示すスプ
リング19にて図中上方向に付勢されている。従って、
スプリング19の付勢力により、支持部材18上に設け
られた摩擦板14を給紙ローラ13へと圧接させてい
る。スプリング19は、案内板11aを両端部において
固定するためのフレーム等に固定された固定端19aに
一端が取り付けられ、他端にて支持部材18を上方向へ
と付勢している。そして、支持部材18についても、そ
の支点部18aにて、上記フレーム等に回転可能に支持
されている。
【0038】なお、図1において符号20は給紙ローラ
13にて給送されたきたシートPを、レジストローラ6
へと送り込むための搬送ローラ、21は該搬送ローラ2
0へと給送されてくるシートを検知するための検知レバ
ー、22は下部の給紙カセット給紙部9から給送されて
くるシートを上記搬送ローラ20へと送り込むための搬
送ローラである。
【0039】また、呼込ローラ12および給紙ローラ1
3は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)やその他の
ゴム等の摩擦材料にて形成されている。さらに、摩擦板
14は、ゴムまたはコルク等、上記給紙ローラ13より
摩擦抵抗の小さい部材にて形成されている。
【0040】一方、本発明によるシート給送装置を構成
する捌きシート部材17は、図2および図3に示すよう
に、給紙ローラ13の幅方向(回転軸方向)の長さより
長く、その両側を多少突出すように形成されている。つ
まり、捌きシート部材17は、給紙ローラ13の平面部
分の軸方向の長さとほぼ同一長さを有する平坦部17a
を有し、これを給紙ローラ13と対向するように位置付
け、その平坦部17aの両側より突出するようにして突
出部17bを傾斜状態に形成し、該傾斜状態に設けられ
た突出部17bを給紙ローラ13の両端部に対応させ、
該給紙ローラ13を挟むようにして位置付けている。
【0041】上述の構成によるシート給送装置10にお
いて、以下にその作用を図5に従って説明する。まず、
シートPの束は、載置トレイ11上に積載し、押し込む
ことで、該シートP束の先端は、規制部材15に当接さ
れて揃えられる。この状態は、図5(a)に示す通りで
ある。
【0042】この状態において、シート給送装置10が
給紙指令を受けることで、呼込ローラ12および給紙ロ
ーラ13が図5(b)に示すように回転駆動され、呼込
ローラ12は積載された最上部シートPと圧接するよう
に降下し、送り出しを開始する。この時、規制部材15
は、上述した給紙指令のタイミングに応じて図示しない
駆動手段により回転駆動され、支持点15aを軸として
回動し、規制位置から上方へ移動する。
【0043】上述したように規制部材15の上方への移
動と同時に、下降する呼込ローラ12にて、積載された
最上部のシートPと接触して1枚ずつ給紙ローラ13と
摩擦板14とからなる分離部へ送り込みを開始する。こ
の場合、図5(b)に示すように、シート束は全て載置
トレイ11に連接する案内板11aの傾斜面16に貼り
付けられた捌きシート部材17に当接し、その傾斜面に
沿うようにてシートP束が捌かれる。そして、シートP
の先端と捌きシート部材17との摩擦により、最上位置
のシートみが給紙ローラ13と摩擦板14とからなる分
離部へ送り込まれる(図5(c)参照)。
【0044】また、送り出されたシートPは、本発明に
よる捌きシート部材17の両側に突出した突出部17b
にて最上部のシートPに重なって送られる2枚目以降の
シートのなだれ込みが防げられるとともに、シートPを
適度に波打ち状にカールさせるので、シートの捌き効果
が向上する。特に、捌きシート部材17の先端がフラッ
トな平坦部17aのみでれば、重送されて下部シートに
よる本発明による上述いたシートを波打ち状態にカール
させてシートの捌きを行う効果が薄れ、そのまま摩擦板
14の分離位置を越えて送り出されることにもなる。
【0045】よって、載置トレイ11上に載置された複
数枚のシートPが連なって重送されようとする場合、本
発明による捌きシート部材17の形状とすることで、捌
き効果を高め、その重送を効果的に阻止し、図5(d)
に示すように1枚給送を可能にできる。
【0046】上述したように最上部のシートPが1枚だ
け給紙ローラ13を介して給送された後は、図5(e)
に示すように、図示しない駆動モータ等で回転駆動され
又は自重落下し、規制部材15が支持点15aを軸とし
て下降し、載置トレイ(案内板11a)11上に残った
シートPを上方から押さえる。この規制部材15の下降
と同時に、呼込ローラ12が上昇する。このように、規
制部材15の下降と、呼込ローラ12の上昇とが同時に
行われることにより、載置トレイ11上の残留シートP
の搬送を効果的に阻止し、シートのジャム等を生じ無い
ようにしている。
【0047】(実施例)ここで、図3において本発明に
よる捌きシート部材17の中央部、つまり給紙ローラ1
3と対向する平坦部17aと、その両側に突出する突出
部17bとの差(突出量)をZとした時に、捌きシート
部材17の中央部の平坦部17aと給紙ローラ13の周
端面との距離をLとして場合、L>Zになるように突出
部17bを設定する。上記距離Lは、図3に示すように
捌きシート部材17の平面の延長線上において給紙ロー
ラ13周面と接する点と、上記平坦部17aとの間隔で
ある。
【0048】上記捌きシート部材17の一実施例を以下
に示せば、その材質は上述したようにポリエチレンテレ
フタレートからなる薄いフィルムであり、その厚さが
0.35mmのものを使用した。
【0049】そして、上述した突出部17bの突出量;
Z、PETフィルム17の平坦部17aと給紙ローラ1
3までの距離;Lとの関係を種々変えて、実際に給送行
い、その時の重送状態の結果を下記の表1にまとめた。
ここで、表1において、縦方向は、上述した突出部17
bの突出量;Z(mm)を、横方向には距離;L(m
m)を示した。また、シートPを載置トレイ11載置し
た時の枚数を50枚として、重送した状態を示してい
る。さらに、表1において“×”は100回の給送動作
において2回を越える重送が生じた場合を、“△”は1
00回の給送動作において2回以内の重送状態を、また
“○”は100回の給送動作において重送が発生しない
状態を示す。
【0050】
【表1】
【0051】上記表1からから明らかなように、重送率
においては、捌きシート部材17の中央部の平坦部17
aとその両側の突出部17bとの突出量;Zと、捌きシ
ート部材17の平坦部17aと給紙ローラ13との距
離;Lとの関係が太線で囲まれた領域(“〇”の領域)
の範囲が極めて良好であることが分かる。
【0052】つまり、突出量;Zが1.5mmで、距
離;Lが3.0mm、突出量;Zが1.0mmで、距
離;Lが2.5mmと3.0mmと3.5mm、そして
突出量;Zが0.5mmで、距離;Lが2.5mmの
時に、重送の発生が無くなることがわかった。
【0053】以上のように、距離;Lを2.0mm程度
にすれば、上記突出部17bを設けなくても、ある程度
の重送を阻止できる。シート重送状態を無くすために
は、その突出部17bの突出量Zを0.5mm以上にす
ればよい。また、突出量;Zの上限は、1.5mmまで
であり、それ以上とすれば重送を阻止できなくなるだけ
でなく、突出部17bと給紙ローラ13との間に挟まれ
るようにシートが給送され、その部分のシートに筋が形
成された。表1の“*2”の領域において、シートに突
出部17bによるしごきによる筋が形成された状態を示
す。
【0054】また、給紙ローラ13と捌きシート部材1
7の平坦部17aとの距離;Lについては、上限では4
mmまではほぼ良好であり、かつ3.5mm以下にすれ
ば、重送状態を無くす効果が高まる。
【0055】よって、上述した突出量;Zは、0.5m
m〜1.5mm程度が良好であり、好ましくは1mm前
後(±0.3)で、特に0.7〜1.3mmにおいて良
好か結果を得た。また、距離Lは、2.0〜4.0mm
程度が良好であり、好ましくは2.5〜3.5mm程度
において最も良好か結果を得た。この場合、特にZ<L
になるように、上記突出量Zおよび距離Lを適宜設定す
ればよい。なお、表1において“*1”の領域は、捌き
シート部材17の平坦部17aと給紙ローラ13との距
離;Lが0.5mmとなった状態で、シート先端が引っ
掛かり、給送不良が発生した状態を示す。
【0056】ここで、捌きシート部材17の突出部17
bは、図3において平坦部17aより徐々に開くように
傾斜されて設けている。この突出部17bを平坦部17
aより直角状態で突出するように設ければ、上述したよ
うにシートを波打たせるようにカールさせる時に、折れ
曲がり給送方向に折れ筋が形成されたり、シートの給送
が阻止されることがある。そのため、傾斜状態に突出部
17aを形成することで、シートに折れ筋が形成できな
いように良好な波打ち状態を作り出し、捌き効果を助長
できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したシート給送装置において
は、特に給紙ローラ等の構造を変更することなく、非常
に簡単な手段、特にシートを捌くための部材の形状を変
更することで、シートの重送を効果的に防止できる。
【0058】特に、シートの重送を防止するために設け
た薄いシート状の捌き部材を設け、該捌き部材の両端を
多少突出させ、かつその突出量等を適宜選ぶことで、重
送を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施の形態を示すシート給送
装置を示す側面図である。
【図2】図1のシート給送装置において、シートの分離
部の要部を示す斜視図である。
【図3】図2のシート分離部の要部を示す(a)正面図
および(b)側面図である。
【図4】本発明のシート給送装置を備える複写機の内部
構造を示す断面図である。
【図5】本発明のシート給送装置の給送作用を説明する
ための説明図である。
【図6】従来のシート給送装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図7】図6の断面図である。
【符号の説明】
9 給紙カセット給送部(シート給送装置) 10 手差し給送部(シート給送装置) 11 載置トレイ 11a 案内板(載置トレイに連通するもの) 12 呼込ローラ 13 給紙ローラ 14 摩擦板(摩擦部材) 15 規制部材 16 傾斜面 17 捌きシート部材 17a 平坦部 17b 突出部 18 支持部材 19 スプリング L 捌きシート部材と給紙ローラとの距離 Z 突出部の突出量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/56 330 B65H 3/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシートが積載される載置トレイ
    と、該積載されたシートの最上部より順次シートを送り
    出す呼込ローラと、該呼込ローラにて送り出されるシー
    トに対応してシートをさらに給送する給紙ローラと、該
    給紙ローラに対して圧接され重送されるシートの送りを
    阻止する摩擦部材とを備えたシート給送装置において、 上記載置トレイのシート送り出し方向の先端部に上方向
    に傾斜状態に傾斜面が形成され、該傾斜面に一端が固定
    され、他端の自由端側の先端が上記給紙ローラと摩擦部
    材とが圧接する分離部と対向するように捌きシート部材
    を設けてなり、 上記捌きシート部材は、上記給紙ローラの表面と対向す
    る平坦部と、該平坦部の両側に上記給紙ローラの両側を
    挟むように突出部を設け 上記捌きシート部材の平坦部は、上記給紙ローラの回転
    軸方向の幅とほぼ同等の長さを有し、突出部は上記平坦
    部より端部が徐々に開くように傾斜し突出形状に形成さ
    れている ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 【請求項2】 上記捌きシート部材の突出部は、少なく
    とも平坦面からの突出量が0.5〜1.5mmの範囲で
    突出することを特徴とする請求項記載のシート給送装
    置。
  3. 【請求項3】 上記捌きシート部材の平面延長線上にお
    ける給紙ローラ周面と接する点と、上記平坦部との距離
    (L)が、2.5〜3.5mmの範囲で設定されている
    ことを特徴とする請求項記載のシート給送装置。
JP27976896A 1996-10-23 1996-10-23 シート給送装置 Expired - Fee Related JP3316398B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27976896A JP3316398B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 シート給送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27976896A JP3316398B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 シート給送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10120225A JPH10120225A (ja) 1998-05-12
JP3316398B2 true JP3316398B2 (ja) 2002-08-19

Family

ID=17615648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27976896A Expired - Fee Related JP3316398B2 (ja) 1996-10-23 1996-10-23 シート給送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3316398B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100867202B1 (ko) 2006-03-22 2008-11-06 한국화학연구원 결명자 추출물 또는 이로부터 분리된 에모딘을 포함하는미백용 피부 외용 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10120225A (ja) 1998-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5253854A (en) Sheet feeding apparatus
JPH048112Y2 (ja)
EP0466171A2 (en) Sheet feeding apparatus
JP2008280121A (ja) シート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置
JPH0215462B2 (ja)
JP2000168980A (ja) シート給送装置及び画像形成装置
JP3316398B2 (ja) シート給送装置
US6082727A (en) Top vacuum corrugation feeder with active retard separation mechanism
JP2003118865A (ja) シート材給送装置及び画像処理装置
JP2522058B2 (ja) シ―ト材給送装置
JPH07252004A (ja) 画像形成装置
JP2522391B2 (ja) シ―ト材給送装置
JP3521039B2 (ja) 給紙機構
JP6571976B2 (ja) シート給送装置、画像読取装置、及び画像形成装置
US20230257220A1 (en) Feeding device and image forming apparatus incorporating same
US20230391570A1 (en) Sheet feeding apparatus
JP2001080774A (ja) シート材給送装置及びシート材処理装置
JP3359162B2 (ja) 原稿自動給送装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2796871B2 (ja) 自動給紙装置
JP3684004B2 (ja) シート収容装置及び画像形成装置
JPH10181913A (ja) 給紙装置
JP3026908B2 (ja) シート給送装置及びそれを用いた原稿自動給送装置
JP3080129B2 (ja) 原稿自動給送装置及びこれを備える画像形成装置
JP2008063012A (ja) 給紙装置及び画像形成装置
JP2001225977A (ja) 給紙装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100607

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees