JP3316019B2 - 湾曲操作装置用湾曲部 - Google Patents
湾曲操作装置用湾曲部Info
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- JP3316019B2 JP3316019B2 JP03478693A JP3478693A JP3316019B2 JP 3316019 B2 JP3316019 B2 JP 3316019B2 JP 03478693 A JP03478693 A JP 03478693A JP 3478693 A JP3478693 A JP 3478693A JP 3316019 B2 JP3316019 B2 JP 3316019B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡等に用いられ
る湾曲操作装置用湾曲部に関し、特にコイルばねを用い
て構成した湾曲部に関する。
る湾曲操作装置用湾曲部に関し、特にコイルばねを用い
て構成した湾曲部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の湾曲部としては、1つの
コイルばねを用いたものと、2つのコイルばねを用いた
ものがある。前者の湾曲部は、コイルばねの内部に両側
面に多数の凹部を有する薄板を挿入配置し、この薄板の
各凹部にコイルばねの素線を嵌め込むようにしたもので
あり、薄板によって2分されるコイルばねの内部の一方
と他方とにそれぞれ操作ワイヤが挿通されている。そし
て、一方の操作ワイヤを引っ張り、他方を緩めることに
より、湾曲操作されるようになっている(実公昭52ー
9274号公報、実公昭60ー15521号公報参
照)。
コイルばねを用いたものと、2つのコイルばねを用いた
ものがある。前者の湾曲部は、コイルばねの内部に両側
面に多数の凹部を有する薄板を挿入配置し、この薄板の
各凹部にコイルばねの素線を嵌め込むようにしたもので
あり、薄板によって2分されるコイルばねの内部の一方
と他方とにそれぞれ操作ワイヤが挿通されている。そし
て、一方の操作ワイヤを引っ張り、他方を緩めることに
より、湾曲操作されるようになっている(実公昭52ー
9274号公報、実公昭60ー15521号公報参
照)。
【0003】一方、後者の湾曲部は、2つのコイルばね
の各素線が軸線方向に交互に位置し、かつ両素線が周方
向の2箇所において接触するように2つのコイルばね
を、組み合わせ、2つのコイルばねの内周と外周とによ
って区画される2つの空間に操作ワイヤを挿通したもの
であり、操作ワイヤの操作により、2つのコイルばねの
接触箇所を湾曲の中立位置として湾曲するようになって
いる。
の各素線が軸線方向に交互に位置し、かつ両素線が周方
向の2箇所において接触するように2つのコイルばね
を、組み合わせ、2つのコイルばねの内周と外周とによ
って区画される2つの空間に操作ワイヤを挿通したもの
であり、操作ワイヤの操作により、2つのコイルばねの
接触箇所を湾曲の中立位置として湾曲するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の1つのコイルば
ねを用いた湾曲部においては、操作ワイヤを操作した場
合、特に湾曲した湾曲部を直線状態に戻すために外側の
操作ワイヤを引っ張ったとき、その操作ワイヤがコイル
ばねの中心側に移動するため、コイルばねの内部に挿通
された内容物、例えばイメージガイド等が操作ワイヤに
よって傷付けられるおそれがある。
ねを用いた湾曲部においては、操作ワイヤを操作した場
合、特に湾曲した湾曲部を直線状態に戻すために外側の
操作ワイヤを引っ張ったとき、その操作ワイヤがコイル
ばねの中心側に移動するため、コイルばねの内部に挿通
された内容物、例えばイメージガイド等が操作ワイヤに
よって傷付けられるおそれがある。
【0005】この点、後者の湾曲部は、操作ワイヤが2
つのコイルの内周と外周との間に配置される一方、イメ
ージガイド等の内容物が2つのコイルの内周によって囲
まれる空間内に挿通配置されるので、操作ワイヤが内容
物を傷つけることがない。
つのコイルの内周と外周との間に配置される一方、イメ
ージガイド等の内容物が2つのコイルの内周によって囲
まれる空間内に挿通配置されるので、操作ワイヤが内容
物を傷つけることがない。
【0006】ところが、2つのコイルの2つの接触箇所
を結ぶ方向に外力が加わった場合には、2つのコイルが
同方向にずれてしまう。また、捩りに対する強度が低
い。このため、湾曲部を所望の方向に湾曲させることが
難しく、また所望の方向に湾曲させた後に外力が作用す
ると湾曲の方向が比較的容易に変化してしまうという問
題があった。
を結ぶ方向に外力が加わった場合には、2つのコイルが
同方向にずれてしまう。また、捩りに対する強度が低
い。このため、湾曲部を所望の方向に湾曲させることが
難しく、また所望の方向に湾曲させた後に外力が作用す
ると湾曲の方向が比較的容易に変化してしまうという問
題があった。
【0007】この発明は、上記問題を解決するためにな
されたもので、操作ワイヤによって内容物が傷付けられ
るのを防止することができ、しかも湾曲部を所望の方向
に湾曲させ、かつそれを維持することができる湾曲操作
装置用湾曲部を提供することを目的とする。
されたもので、操作ワイヤによって内容物が傷付けられ
るのを防止することができ、しかも湾曲部を所望の方向
に湾曲させ、かつそれを維持することができる湾曲操作
装置用湾曲部を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、一方のコイルの素線と他方のコイル
の素線とが軸線方向に交互に位置し、かつ周方向の2箇
所において互いに接するように組み合わされた一対のコ
イルばねと、各コイルばねの内周と外周とによって囲ま
れる2つの空間にそれぞれ挿通配置された2本の操作ワ
イヤとを備え、上記2本の操作ワイヤの一方を引っ張
り、他方を緩めることにより、上記一対のコイルばね
を、互いの接触箇所を湾曲の中立位置として湾曲させる
ようにした湾曲操作装置用湾曲部において、上記一対の
コイルばねの内周によって囲まれる内部空間に両側面に
多数の凹部を有する薄板を挿入配置し、上記一対のコイ
ルばねの各素線が接触する周方向の2箇所を結ぶ方向へ
上記一対のコイルばねが移動するのを阻止するために、
上記薄板の両側面の各凹部に上記一対のコイルばねの接
触箇所における各素線をそれぞれ嵌め込んだことを特徴
とするものである。
を達成するために、一方のコイルの素線と他方のコイル
の素線とが軸線方向に交互に位置し、かつ周方向の2箇
所において互いに接するように組み合わされた一対のコ
イルばねと、各コイルばねの内周と外周とによって囲ま
れる2つの空間にそれぞれ挿通配置された2本の操作ワ
イヤとを備え、上記2本の操作ワイヤの一方を引っ張
り、他方を緩めることにより、上記一対のコイルばね
を、互いの接触箇所を湾曲の中立位置として湾曲させる
ようにした湾曲操作装置用湾曲部において、上記一対の
コイルばねの内周によって囲まれる内部空間に両側面に
多数の凹部を有する薄板を挿入配置し、上記一対のコイ
ルばねの各素線が接触する周方向の2箇所を結ぶ方向へ
上記一対のコイルばねが移動するのを阻止するために、
上記薄板の両側面の各凹部に上記一対のコイルばねの接
触箇所における各素線をそれぞれ嵌め込んだことを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】一方の操作ワイヤを引っ張り、他方の操作ワイ
ヤを緩めると、引っ張った操作ワイヤ側を湾曲の内側と
し、緩めた操作ワイヤ側を外側として湾曲部が湾曲す
る。勿論、薄板も同方向に湾曲する。この場合、2つの
コイルばねのずれを薄板が阻止するとともに、捩れを阻
止する。したがって、湾曲部は、所望の方向に正しく湾
曲し、かつ湾曲の方向が変わることなく所望の方向に維
持される。
ヤを緩めると、引っ張った操作ワイヤ側を湾曲の内側と
し、緩めた操作ワイヤ側を外側として湾曲部が湾曲す
る。勿論、薄板も同方向に湾曲する。この場合、2つの
コイルばねのずれを薄板が阻止するとともに、捩れを阻
止する。したがって、湾曲部は、所望の方向に正しく湾
曲し、かつ湾曲の方向が変わることなく所望の方向に維
持される。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図1〜図
6を参照して説明する。図2はこの発明が適用された内
視鏡Aを示すものであり、この内視鏡Aは操作基体1を
備えている。この操作基体1には、その先端部から延び
出す挿入部2が設けられ、挿入部2の先端部には湾曲部
3が設けられ、さらに湾曲部3の先端部には観察窓4
1、照明光用窓42(図1参照)、鉗子出入口(図示せ
ず)等を有する先端構成部4が設けられている。また、
操作基体1には、観察窓41に光学的に接続された接眼
筒11、鉗子が挿入される鉗子挿入孔12、操作ダイヤ
ル13等が設けられるとともに、照明光用窓42を照明
光発生源(図示せず)に光学的に接続するための光ファ
イバ(図示せず)が挿通されている。
6を参照して説明する。図2はこの発明が適用された内
視鏡Aを示すものであり、この内視鏡Aは操作基体1を
備えている。この操作基体1には、その先端部から延び
出す挿入部2が設けられ、挿入部2の先端部には湾曲部
3が設けられ、さらに湾曲部3の先端部には観察窓4
1、照明光用窓42(図1参照)、鉗子出入口(図示せ
ず)等を有する先端構成部4が設けられている。また、
操作基体1には、観察窓41に光学的に接続された接眼
筒11、鉗子が挿入される鉗子挿入孔12、操作ダイヤ
ル13等が設けられるとともに、照明光用窓42を照明
光発生源(図示せず)に光学的に接続するための光ファ
イバ(図示せず)が挿通されている。
【0011】上記挿入部2は、図1(A)に示すよう
に、操作基体1から延び出す2つの螺旋管21,22を
備えている。各螺旋管21,22は、湾曲方向に、つま
り上下方向に離間して配置されており、それらの外側に
は柔軟性を有する螺旋帯23が両螺旋管21,22を包
み込むようにして配置されている。螺旋管23の後端部
は、操作基体1に固定されている。
に、操作基体1から延び出す2つの螺旋管21,22を
備えている。各螺旋管21,22は、湾曲方向に、つま
り上下方向に離間して配置されており、それらの外側に
は柔軟性を有する螺旋帯23が両螺旋管21,22を包
み込むようにして配置されている。螺旋管23の後端部
は、操作基体1に固定されている。
【0012】上記湾曲部3は、図1(A)に示すよう
に、アングル3Aを備えている。アングル3Aは、2つ
のコイルばね31,32から構成されている。これらの
コイルばね31,32は、互いに同一のものであり、各
素線31a,32aのほぼ2倍若しくはそれ以下のピッ
チを有している。そして、これらのコイルばね31,3
2は、一方のコイルばね31の素線31aと他方のコイ
ルばね32の素線32aとが軸線方向に交互に位置し、
かつコイルばね31の軸線L1とコイルばね32の軸線
L2とが素線31a(32a)の直径より若干大きな間
隔Wをもって上下に離間するように組み合わされてい
る。
に、アングル3Aを備えている。アングル3Aは、2つ
のコイルばね31,32から構成されている。これらの
コイルばね31,32は、互いに同一のものであり、各
素線31a,32aのほぼ2倍若しくはそれ以下のピッ
チを有している。そして、これらのコイルばね31,3
2は、一方のコイルばね31の素線31aと他方のコイ
ルばね32の素線32aとが軸線方向に交互に位置し、
かつコイルばね31の軸線L1とコイルばね32の軸線
L2とが素線31a(32a)の直径より若干大きな間
隔Wをもって上下に離間するように組み合わされてい
る。
【0013】このように組み合わされた結果、図1
(B)に示すように、コイルばね31,32の各素線3
1a,32aは、1ピッチの間において周方向の2箇所
X1,X2で互いに接するようになる。しかも、コイルば
ね31の外周(内周)とコイルばね32の内周(外周)
との間には空間S1(S2)が形成されるとともに、コイ
ルばね31,32の内周によって内部空間Sが形成され
る。
(B)に示すように、コイルばね31,32の各素線3
1a,32aは、1ピッチの間において周方向の2箇所
X1,X2で互いに接するようになる。しかも、コイルば
ね31の外周(内周)とコイルばね32の内周(外周)
との間には空間S1(S2)が形成されるとともに、コイ
ルばね31,32の内周によって内部空間Sが形成され
る。
【0014】このように構成されたアングル3Aは、そ
の後端部が連結筒24を介して螺旋帯23に固定され、
その先端部が先端構成部4のフレーム43に固定されて
いる。この場合、アングル3Aは、2つのコイルばね3
1,32によって形成される空間S1,S2の各中央部が
螺旋管21,22と対向するように配置固定されてい
る。
の後端部が連結筒24を介して螺旋帯23に固定され、
その先端部が先端構成部4のフレーム43に固定されて
いる。この場合、アングル3Aは、2つのコイルばね3
1,32によって形成される空間S1,S2の各中央部が
螺旋管21,22と対向するように配置固定されてい
る。
【0015】上記各空間S1,S2には、操作ワイヤ3
3,34がそれぞれ挿通されている。各操作ワイヤ3
3,34の先端部はフレーム43にろう付け等によって
固定され、後端部は操作ダイヤル13に連結されてい
る。そして、操作ダイヤル13を一方向へ回動させる
と、一方の操作ワイヤ33が引っ張られるとともに、他
方の操作ワイヤ34が緩められる。この結果、アングル
3Aが接触箇所X1,X2を湾曲の中立点として上方へ湾
曲し、ひいては湾曲部3が上方へ湾曲する。操作ダイヤ
ル13を逆方向へ回動させると、操作ワイヤ33が緩め
られ、操作ワイヤ34が引っ張られる結果、湾曲部3が
下方へ湾曲する。
3,34がそれぞれ挿通されている。各操作ワイヤ3
3,34の先端部はフレーム43にろう付け等によって
固定され、後端部は操作ダイヤル13に連結されてい
る。そして、操作ダイヤル13を一方向へ回動させる
と、一方の操作ワイヤ33が引っ張られるとともに、他
方の操作ワイヤ34が緩められる。この結果、アングル
3Aが接触箇所X1,X2を湾曲の中立点として上方へ湾
曲し、ひいては湾曲部3が上方へ湾曲する。操作ダイヤ
ル13を逆方向へ回動させると、操作ワイヤ33が緩め
られ、操作ワイヤ34が引っ張られる結果、湾曲部3が
下方へ湾曲する。
【0016】上記2つのコイルばね31,32の各内周
によって形成される内部空間Sには、図示しない光ファ
イバ、鉗子チャンネル等の内容物が挿通される。したが
って、内容物と操作ワイヤ33,34との間には、コイ
ルばね31,32の素線31a,32aが介在すること
になり、内容物、特に光ファイバが操作ワイヤ33,3
4によって傷付けられるのを素線31a,32aが防止
する。
によって形成される内部空間Sには、図示しない光ファ
イバ、鉗子チャンネル等の内容物が挿通される。したが
って、内容物と操作ワイヤ33,34との間には、コイ
ルばね31,32の素線31a,32aが介在すること
になり、内容物、特に光ファイバが操作ワイヤ33,3
4によって傷付けられるのを素線31a,32aが防止
する。
【0017】なお、挿入部2の螺旋管21,22、螺旋
帯23および連結筒24、湾曲部3のコイルばね31,
32、並びに先端構成部4のフレーム41は柔軟性を有
する樹脂からなる筒状の被覆体5の内部に埋設されてお
り、これによって挿入部2、湾曲部3および先端構成部
4が一体化されている。
帯23および連結筒24、湾曲部3のコイルばね31,
32、並びに先端構成部4のフレーム41は柔軟性を有
する樹脂からなる筒状の被覆体5の内部に埋設されてお
り、これによって挿入部2、湾曲部3および先端構成部
4が一体化されている。
【0018】また、上記空間S内には、薄板6が挿入さ
れている。この薄板6は、ステンレス鋼または樹脂等か
らなるものであり、その厚さが幅および長さに比して非
常に薄くなっている。したがって、薄板6は、その厚さ
方向に湾曲可能である。ただし、幅方向には比較的大き
な強度を有している。
れている。この薄板6は、ステンレス鋼または樹脂等か
らなるものであり、その厚さが幅および長さに比して非
常に薄くなっている。したがって、薄板6は、その厚さ
方向に湾曲可能である。ただし、幅方向には比較的大き
な強度を有している。
【0019】図3に示すように、薄板6の両側面には、
多数の凹部61が形成されている。この凹部61は、曲
率半径が素線31a(32a)の半径とほぼ同一の半円
状をなすもので、素線31a(32a)の直径と同一寸
法のピッチをもって配置形成されている。なお、凹部6
1の底面61aは、図4に示すように、断面直線をなす
ように形成されているが、素線31a,32aに沿った
円弧面としてもよい。
多数の凹部61が形成されている。この凹部61は、曲
率半径が素線31a(32a)の半径とほぼ同一の半円
状をなすもので、素線31a(32a)の直径と同一寸
法のピッチをもって配置形成されている。なお、凹部6
1の底面61aは、図4に示すように、断面直線をなす
ように形成されているが、素線31a,32aに沿った
円弧面としてもよい。
【0020】薄板6は、図1(B)に示すように、両側
面を接触箇所X1,X2に向けて内部空間S内に挿入配置
されており、各凹部31にはコイルばね31,32の各
素線31a,32aが交互に嵌め込まれている。この場
合、単に嵌め込んだだけでもよいが、可撓性を有する接
着剤によって固定するのが望ましい。
面を接触箇所X1,X2に向けて内部空間S内に挿入配置
されており、各凹部31にはコイルばね31,32の各
素線31a,32aが交互に嵌め込まれている。この場
合、単に嵌め込んだだけでもよいが、可撓性を有する接
着剤によって固定するのが望ましい。
【0021】ここで、凹部61の形成方法について述べ
ると、凹部61はプレスによる打ち抜き加工で形成する
ことも可能であるが、エッチングで形成するのが望まし
い。エッチングによる場合には、図4に示すように、薄
板6の厚さをそのままにしてエッチングしてもよいが、
図5または図6に示すように、凹部61を形成すべき箇
所の板厚をエッチング加工、研削加工または切削加工等
によって予め薄くしておき、残った部分をエッチング加
工して凹部61を形成するのが望ましい。なお、図5に
示すものは、薄板6の一側面部を除去して薄くし、図6
に示すものは、薄板6の両側面部を除去して薄くしたも
のである。
ると、凹部61はプレスによる打ち抜き加工で形成する
ことも可能であるが、エッチングで形成するのが望まし
い。エッチングによる場合には、図4に示すように、薄
板6の厚さをそのままにしてエッチングしてもよいが、
図5または図6に示すように、凹部61を形成すべき箇
所の板厚をエッチング加工、研削加工または切削加工等
によって予め薄くしておき、残った部分をエッチング加
工して凹部61を形成するのが望ましい。なお、図5に
示すものは、薄板6の一側面部を除去して薄くし、図6
に示すものは、薄板6の両側面部を除去して薄くしたも
のである。
【0022】このように、凹部61を形成すべき箇所を
予め薄くしておいてからしてエッチングすれば、凹部6
1の形状を正確に形成することができるとともに、所望
の強度を有する薄板6を用いることができる。すなわ
ち、薄板6の板厚が厚いと、エッチングによって形成さ
れる凹部61の形状が、薄板6の厚み方向における両側
と中央部とで相違してしまい、全体としても形状が不正
確になり易い。一方、薄板6の板厚を薄くすると、凹部
61の形状を正確に形成することができるが、薄板6の
強度が低いため、2つのコイルばね31,32のずれお
よび捩り強度の向上という薄板6を用いた目的を達成す
ることが困難になる。
予め薄くしておいてからしてエッチングすれば、凹部6
1の形状を正確に形成することができるとともに、所望
の強度を有する薄板6を用いることができる。すなわ
ち、薄板6の板厚が厚いと、エッチングによって形成さ
れる凹部61の形状が、薄板6の厚み方向における両側
と中央部とで相違してしまい、全体としても形状が不正
確になり易い。一方、薄板6の板厚を薄くすると、凹部
61の形状を正確に形成することができるが、薄板6の
強度が低いため、2つのコイルばね31,32のずれお
よび捩り強度の向上という薄板6を用いた目的を達成す
ることが困難になる。
【0023】この点、図5または図6に示すようにすれ
ば、凹部61を形成すべき箇所の板厚が薄いので、凹部
61を正確に形成することができる。しかも、薄板6の
厚さを所望の厚さにすることができるので、薄板6を用
いた目的を達成することができる。
ば、凹部61を形成すべき箇所の板厚が薄いので、凹部
61を正確に形成することができる。しかも、薄板6の
厚さを所望の厚さにすることができるので、薄板6を用
いた目的を達成することができる。
【0024】上記構成の湾曲部3においては、空間
S1,S2に挿通された操作ワイヤ33,34と内部空間
Sに挿通された光ファイバ等の内容物との間にコイルば
ね31,32の各素線31a,32aが介在するから、
内容物が操作ワイヤ33,34によって傷付けられるこ
とがない。また、薄板6は、2つのコイルばね31,3
2が接触箇所X1,X2を結ぶ方向へずれるの阻止すると
ともに、アングル3Aの捩り強度を向上させる。したが
って、先端構成部4を所望の方向へ正確に向けることが
できるとともに、その方向を一定に維持することができ
る。
S1,S2に挿通された操作ワイヤ33,34と内部空間
Sに挿通された光ファイバ等の内容物との間にコイルば
ね31,32の各素線31a,32aが介在するから、
内容物が操作ワイヤ33,34によって傷付けられるこ
とがない。また、薄板6は、2つのコイルばね31,3
2が接触箇所X1,X2を結ぶ方向へずれるの阻止すると
ともに、アングル3Aの捩り強度を向上させる。したが
って、先端構成部4を所望の方向へ正確に向けることが
できるとともに、その方向を一定に維持することができ
る。
【0025】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適
宜変更可能である。例えば上記の実施例は、この発明に
係る湾曲部3を内視鏡Aに適用したものであるが、この
発明はカテーテルに適用することも可能である。また、
上記の実施例においては、薄板6の凹部61を半円状に
しているが、三角形状、波状にしてもよい。
れるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適
宜変更可能である。例えば上記の実施例は、この発明に
係る湾曲部3を内視鏡Aに適用したものであるが、この
発明はカテーテルに適用することも可能である。また、
上記の実施例においては、薄板6の凹部61を半円状に
しているが、三角形状、波状にしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の湾曲操
作装置用湾曲部によれば、2つのコイルばねの内周と外
周とによって形成される2つの空間に操作ワイヤをそれ
ぞれ挿通するとともに、2つのコイルばねの内周によっ
て形成される内部空間に薄板を配置し、この薄板の両側
面に形成された凹部に各コイルの接触箇所における素線
をそれぞれ嵌め込んだものであるから、操作ワイヤによ
って内容物が傷付けられるのを防止することができ、し
かも所望の方向へ正確に湾曲させることができ、かつそ
の湾曲状態を維持することができる等の効果が得られ
る。
作装置用湾曲部によれば、2つのコイルばねの内周と外
周とによって形成される2つの空間に操作ワイヤをそれ
ぞれ挿通するとともに、2つのコイルばねの内周によっ
て形成される内部空間に薄板を配置し、この薄板の両側
面に形成された凹部に各コイルの接触箇所における素線
をそれぞれ嵌め込んだものであるから、操作ワイヤによ
って内容物が傷付けられるのを防止することができ、し
かも所望の方向へ正確に湾曲させることができ、かつそ
の湾曲状態を維持することができる等の効果が得られ
る。
【図1】この発明に係る湾曲部を示すものであり、図1
(A)はその拡大断面図、図1(B)は図1(A)のX
−X矢視断面図である。
(A)はその拡大断面図、図1(B)は図1(A)のX
−X矢視断面図である。
【図2】この発明が適用された内視鏡を示す一部省略側
面図である。
面図である。
【図3】薄板を示す平面図である。
【図4】図3のY−Y矢視拡大断面図である。
【図5】薄板の他の例の図4と同様の断面図である。
【図6】薄板の他の例の図4と同様の断面図である。
3 湾曲部 31 コイルばね 31a 素線 32 コイルばね 32a 素線 33 操作ワイヤ 34 操作ワイヤ 6 薄板 61 凹部 S 内部空間 S1 空間 S2 空間 X1 接触箇所 X2 接触箇所
Claims (1)
- 【請求項1】 一方のコイルの素線と他方のコイルの素
線とが軸線方向に交互に位置し、かつ周方向の2箇所に
おいて互いに接するように組み合わされた一対のコイル
ばねと、各コイルばねの内周と外周とによって囲まれる
2つの空間にそれぞれ挿通配置された2本の操作ワイヤ
とを備え、上記2本の操作ワイヤの一方を引っ張り、他
方を緩めることにより、上記一対のコイルばねを、互い
の接触箇所を湾曲の中立位置として湾曲させるようにし
た湾曲操作装置用湾曲部において、 上記一対のコイルばねの内周によって囲まれる内部空間
に両側面に多数の凹部を有する薄板を挿入配置し、上記
一対のコイルばねの各素線が接触する周方向の2箇所を
結ぶ方向へ上記一対のコイルばねが移動するのを阻止す
るために、上記薄板の両側面の各凹部に上記一対のコイ
ルばねの接触箇所における各素線をそれぞれ嵌め込んだ
ことを特徴とする湾曲操作装置用湾曲部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03478693A JP3316019B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 湾曲操作装置用湾曲部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03478693A JP3316019B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 湾曲操作装置用湾曲部 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06225852A JPH06225852A (ja) | 1994-08-16 |
JP3316019B2 true JP3316019B2 (ja) | 2002-08-19 |
Family
ID=12423964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03478693A Expired - Fee Related JP3316019B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 湾曲操作装置用湾曲部 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3316019B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4740702B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2011-08-03 | オリンパス株式会社 | 内視鏡湾曲部、及び、内視鏡 |
JP2009089820A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Mfu Co Ltd | 屈曲機構 |
TWI451855B (zh) * | 2008-06-25 | 2014-09-11 | Medical Intubation Tech Corp | Endoscopic swing device |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP03478693A patent/JP3316019B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06225852A (ja) | 1994-08-16 |
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