JP3315797B2 - 水噴射推進艇 - Google Patents

水噴射推進艇

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JP3315797B2
JP3315797B2 JP35404793A JP35404793A JP3315797B2 JP 3315797 B2 JP3315797 B2 JP 3315797B2 JP 35404793 A JP35404793 A JP 35404793A JP 35404793 A JP35404793 A JP 35404793A JP 3315797 B2 JP3315797 B2 JP 3315797B2
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千宏 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水噴射推進艇に関
し、より詳しくは船体を後進可能とさせる後進装置を備
えた推進艇に関する。
【0002】
【従来の技術】上記水噴射推進艇には、従来、特開平3
‐65492号公報で示されるものがある。
【0003】これによれば、上記推進艇は、船体に支持
され、この船体からその後方に向って水を噴射可能とす
る水流ダクトと、前端がこの水流ダクトの後端に外嵌さ
れてこの水流ダクトから噴射される水を後方に向って通
過させるノズルと、上下回動自在となるよう上記船体側
に枢支され上記上下回動で上記ノズルの後方位置とこの
後方位置から上下方向のいずれかに偏位した偏位位置と
のいずれか一方の位置が選択可能とされ、その前面が側
面視で円弧凹面とされたリバースバスケットとを備えて
いる。
【0004】上記リバースバスケットを上記偏位位置に
位置させて上記船体から水流ダクトとノズルとを通し水
を噴射させれば、上記噴射された水の反力で船体が前進
させられる。また、この際、上記ノズルの後部を左右に
回動させれば、船体は左右に操舵される。
【0005】一方、上記リバースバスケットを上記後方
位置に位置させて上記船体から水流ダクトとノズルとを
通し水を噴射させ、この水を上記リバースバスケットの
前面で案内させて前下方に反転させれば、上記船体が後
進させられるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ライダー数
が多くなるなどして、船体への負荷が大きくなり、特に
船尾の喫水が深くなったときには、後進時、水からの抵
抗が大きくなって、迅速な後進が得られなくなるおそれ
がある。
【0007】一方、波が荒いときなど、船体が前後揺れ
して船尾が浮き上がるような場合には、リバースバスケ
ットの前面で反転させられた水は、水面の浅いところに
噴射させられることとなって、後進の推力が低下しがち
であり、この場合にも、迅速な後進が得られないおそれ
がある。
【0008】また、上記ノズルは、船尾の内部に設けら
れると共に、同上ノズルの後方近傍にはリバースバスケ
ットが設けられており、このため、上記ノズルの周りの
空間は限られた狭いものとなっている。
【0009】このため、上記ノズルにつき点検、整備作
業をしようとするときには、これの作業空間が狭いこと
から、この作業が煩雑になっている。
【0010】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、船体に対する負荷や、波の状況が変
化しても、上記船体の後進が迅速にできるようにし、ま
た、水噴射用のノズルについての作業が容易にできるよ
うにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の水噴射推進艇は、次の如くである。
【0012】請求項1の発明は、全図に例示するよう
に、船体(3)に支持され、この船体(3)からその後
方に向って水(35)を噴射可能とする水流ダクト(1
8)と 、前端がこの水流ダクト(18)の後端に外嵌さ
れてこの水流ダクト(18)から噴射される水(35)
を後方に向って通過させるノズル(28)と、上下回動
自在となるよう上記船体(3)側に枢支され上記上下回
動で上記ノズル(28)の後方位置とこの後方位置から
上下方向のいずれかに偏位した偏位位置とのいずれか一
方の位置が選択可能とされ、その前面が側面視で円弧凹
面とされたリバースバスケット(48)とを備え、この
リバースバスケット(48)を上記偏位位置に位置させ
て上記船体(3)から水流ダクト(18)を通し水(3
5)を噴射させることにより、上記船体(3)を前進さ
せるようにする一方、上記リバースバスケット(48)
を上記後方位置に位置させて上記船体(3)から水流ダ
クト(18)を通し水(35)を噴射させ、この水(3
5)を上記リバースバスケット(48)の前面で案内さ
せて前下方に反転させることにより、上記船体(3)を
後進させるようにした水噴射推進艇において、
【0013】上記水流ダクト(18)の後端の外周面と
上記ノズル(28)の前端の内周面との間に嵌入されて
上記水流ダクト(18)の後端に回動自在に枢支される
支持リング(42)を設け、この支持リング(42)に
上記ノズル(28)を回動自在に枢支させ、上記水流ダ
クト(18)の後端に対する支持リング(42)の回動
と、この支持リング(42)に対する上記ノズル(2
8)の回動とにより、このノズル(28)が上記水流ダ
クト(18)に対し左右回動自在かつ上下回動自在とな
るようしたものである。
【0014】請求項2の発明は、図1〜4に例示するよ
うに、請求項1の発明に加えて、上記水流ダクト(1
8)をその下方から覆って船体(3)に着脱自在に支持
される支持板(40)を備えた水噴射推進艇において、
【0015】上記船体(3)側を上記支持板(40)と
したものである。
【0016】請求項3の発明は、図5に例示するよう
に、請求項1の発明に加えて、上記船体(3)側を上記
水流ダクト(18)としたものである。
【0017】請求項4の発明は、図6に例示するよう
に、請求項1の発明に加えて、上記船体(3)側を上記
ノズル(28)としたものである。
【0018】
【作 用】請求項1の発明による作用は次の如くであ
る。
【0019】船体3に対する負荷や、波の状況が通常状
態ならば、ノズル28を図1中実線で示すように、そ
口端が真直後方に向うようほぼ水平姿勢にする。する
と、上記ノズル28から噴された水35は、図1中実
線で示すように、リバースバスケット48の円弧凹面4
9に案内されて前下方に反転させられ、これにより、上
記船体3が後進させられる。
【0020】ところで、船体3へのライダー34数が多
くなるなどして船体3への負荷が大きくなり、特に、船
尾11の喫水が深くなるときには、ノズル28における
水35の出口端を図1中一点鎖線で示すように上方に回
動させる。すると、上記ノズル28から噴された水3
5がリバースバスケット48の円弧凹面49に案内され
て前下方に反転させられるとき、上記水35は、図1中
一点鎖線で示すようにノズル28を上方回動させた分、
このノズル28から噴された水35は上記通常状態に
比べ、より下方に向けて反転させられる。このため、こ
の水35により船体3の船尾11が持ち上げられて、後
進時の水の抵抗が少なくされ、迅速な後進が得られる。
【0021】一方、波が荒いときなど、船体3が前後揺
れして、船尾11が浮き上がりがちのときには、ノズル
28における水35の出口端を図1中二点鎖線で示すよ
うに、下方に回動させる。すると、上記ノズル28か
された水35がリバースバスケット48の円弧凹面
49に案内されて前下方に反転させられるとき、上記水
35は、図1中二点鎖線で示すようにノズル28を下方
回動させた分、このノズル28から噴された水35は
上記通常状態に比べ、より上方に向けて反転させられ、
つまり、より水平に近づくよう前方に噴射させられる。
このため、この水35による後進の推力はより大きくな
り、迅速な後進が得られる。
【0022】そして、上記水流ダクト18の後端の外周
面と上記ノズル28の前端の内周面との間に支持リング
42が介設されて、上記水流ダクト18の後端に上記支
持リング42が枢支され、この支持リング42に上記ノ
ズル28の前端が枢支されている。
【0023】このため、第1に、上記水流ダクト18の
後端、支持リング42、およびノズル28の前端が互い
に嵌合し合うことから、これら18,28,42が前後
方向でコンパクトに配置されることとなり、その分、上
記ノズル28の周りに広い作業空間が確保される。
【0024】また、第2に、上記水流ダクト18への支
持リング42の枢支部、およびこの支持リング42への
ノズル28の枢支部は全て上記水流ダクト18の後端の
径方向外方に位置させられ、上記水流ダクト18とノズ
ル28とを通過する水35が上記各枢支部に衝突すると
いうことが防止される。
【0025】請求項2の発明によれば、ノズル28の点
検、整備作業をしようとするとき、船体3から支持板4
0を取り外すと、この支持板40にはリバースバスケッ
ト48が枢支されていて、上記支持板40の取り外しに
伴ってリバースバスケット48も取り外しされる。
【0026】そして、上記支持板40とリバースバスケ
ット48とを取り外すと、上記ノズル28の少なくとも
下方と、後方とが大きく開放されて、このノズル28の
周りに広い作業空間が確保される。
【0027】請求項3の発明によれば、上記船体3側を
上記水流ダクト18としてある。
【0028】このため、上記水流ダクト18に対し支持
リング42とノズル28とが枢支されたことに加えてリ
バースバスケット48も枢支される。よって、これら1
8,28,42,48をコンパクトに配置できる。
【0029】請求項4の発明によれば、上記船体3側を
上記ノズル28としてある。
【0030】このため、上記ノズル28に対しリバース
バスケット48が上下回動自在となるよう枢支されるこ
とから、上記ノズル28に対しリバースバスケット48
は相対的に左右には回動しないため、これらノズル28
とリバースバスケット48とは左右方向で互いに接近さ
せることができる。よって、その分、これらノズル28
とリバースバスケット48とをコンパクトに配置でき
る。
【0031】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0032】(実施例1)
【0033】図1から図4は、実施例1を示している。
【0034】図2において、符号1は水噴射推進艇で、
これは水面2に浮かべられている。また、図中矢印Fr
はこの推進艇1の前方を示している。
【0035】上記推進艇1の船体3は樹脂製で、底板5
と、この底板5の各側縁から上方に延びる左右側板6,
6と、これら各側板6,6の両上縁に架設される上板7
とで構成されている。また、上記船体3内部の船首10
側と船尾11側とは仕切壁12により気密的に仕切られ
ている。上記船首10の内部には、エンジン14や燃料
タンク15が収容され、船尾11側の内部には水噴射ユ
ニット16が収容されている。
【0036】上記水噴射ユニット16は前後に延びる水
流ダクト18を有し、この水流ダクト18は上記船体3
の左右幅方向のほぼ中央に設けられている。上記水流ダ
クト18の前端は船体3の底板5に連結され、同上水流
ダクト18の前端開口は水中の前下方に向って開口し、
これが吸水口19とされている。同上水流ダクト18の
後端側は、後方に向ってほぼ水平に延び、その前後中途
部がブラケット20により船体3の上板7に支持されて
いる。そして、上記水流ダクト18の後端開口は船体3
の後方、かつ、水中に向って開口し、これが水噴射口2
1とされている。
【0037】上記エンジン14のクランク軸端である出
力軸23に、推進軸24の前端がシャフトカップリング
25を介し連結されている。また、この推進軸24の後
端は前記仕切壁12と、水流ダクト18の中途部とを順
次貫通して、この水流ダクト18の後部内に位置し、こ
の推進軸24の後端にプロペラ26が取り付けられてい
る。上記推進軸24は、上記水流ダクト18に取り付け
られた支持筒体27に支承されている。
【0038】28はノズルで、このノズル28の前端は
上記水流ダクト18の後端に外嵌しており、後端は船体
3の船尾11から後方に向けて開口している。
【0039】前記船首10側の上板7には操舵軸31が
その軸心回り回動自在に枢支され、この操舵軸31の突
出端にバーハンドル32が取り付けられている。
【0040】前記船尾11側の上板7の上面にはその左
右中央部にシート33が設けられ、このシート33に跨
ったライダー34が上記ハンドル32を把持して推進艇
1の操船ができるようになっている。
【0041】上記エンジン14の動力が上記推進軸24
に与えられると、この推進軸24と共にプロペラ26が
回転する。すると、船体3の下方の水30が吸水口19
を通って水流ダクト18に吸入される。この水30は水
流ダクト18内を流れ、その後端の水噴射口21から上
記ノズル28を後方に向って通過した後、上記船体3の
後方、かつ、水中に向って噴射され、この噴射された
35の噴射の反力で船体3が前進するようになってい
る。
【0042】図1から図4において、上記底板5は、上
記各側板6に一体成形された底板本体38を有し、この
底板本体38の左右中央部後端には前後に長い長方形状
の切り欠き39が形成されている。この切り欠き39内
に、アルミ等金属製の支持板40が嵌め込まれ、この支
持板40は、上記底板本体38に不図示のボルトにより
着脱自在に支持されている。この支持板40は、上記吸
水口19よりも後方の水噴射ユニット16をその下方
覆っている。そして、上記支持板40をノズル28か
ら取り外せば、水噴射ユニット16の下方が大きく開放
されるようになっている。また、この状態から船体3に
対し水噴射ユニット16が着脱自在とされている。
【0043】上記水流ダクト18の後端の外周面と上記
ノズル28の前端の内周面との間には円環状の支持リン
グ42が嵌入され、かつ、この場合、この支持リング4
2は上記水流ダクト18の後端に遊嵌状に外嵌されてい
る。また、上記支持リング42は、軸心が左右に延びる
左右一対の横向き軸43,43により上記水流ダクト1
の後端に枢支され、上記支持リング42の上部と下部
とが上記各横向き軸43回りに前後回動自在とされてい
る。
【0044】上記ノズル28の前は、軸心がほぼ垂直
に延びる上下一対の縦向き軸44,44により、上記支
持リング42の上、下部に枢支され、上記ノズル28
おける水35の出口端である後端が上記各縦向き軸44
回りで上記水流ダクト18に対し左右回動自在とされて
いる。また、上記各横向き軸43,43回りで上記支持
リング42を回動させれば、この支持リング42と共に
上記ノズル28の後端が上下回動自在とされている。
【0045】上記ノズル28はリンク機構など第1連動
機構46を介して前記操舵軸31に連動連結され、ま
た、同上ノズル28はリンク機構など第2連動機構47
を介して、ライダー34が操作可能なレバーなど操作部
に連動連結されている。そして、ライダー34がハンド
ル32を左右操舵すれば、図4で示すように、上記第1
連動機構46を介し上記ノズル28が連動して左右回動
するようになっている。
【0046】上記ノズル28の後方の後方位置には、リ
バースバスケット48が配置されている。このリバース
バスケット48は、前面が側面視で円弧凹面49である
バスケット本体50と、このバスケット本体50の両側
部から前方に向って一体的に延びる側板51,51とで
構成されている。
【0047】一方、前記支持板40には左右一対の支持
片53,53が突設され、これら各支持片53に枢支軸
54を介し回動アーム55が上下回動自在に枢支されて
いる。そして、これら左右回動アーム55,55の回動
端に、上記リバースバスケット48の各側板51がそれ
ぞれボルト56により着脱自在に締結され、これによ
り、上記リバースバスケット48は船体3側に上下回動
自在となるよう枢支されている。
【0048】なお、前記したように支持板40を底板本
体38から取り外すと、上記支持板40に伴って上記リ
バースバスケット48も船体3側から取り外される。そ
して、この取り外しで、上記ノズル28の下方と、後方
とが大きく開放されて、このノズル28の周りに広い作
業空間が確保される。
【0049】上記回動アーム55は、リンク機構など第
3連動機構58を介して、ライダー34が操作可能なレ
バーなど操作部に連動連結されている。
【0050】図1中二点鎖線で示すように、リバースバ
スケット48を上方回動させれば、このリバースバスケ
ット48は上記ノズル28の後方位置から上方に大きく
偏位した偏位位置に位置するようになっている。上記リ
バースバスケット48を上記偏位位置に位置させた状態
では、上記ノズル28から噴された水35は上記リバ
ースバスケット48に衝突することなく、船体3の後方
に噴射され、船体3は前進状態とされる。
【0051】この状態で、上記ノズル28を図4中実線
で示すようにその水35の出口端が真直後方に向うよう
回動させれば、船体3は直進にて前進する。一方、同上
ノズル28を二点鎖線の方向に回動させれば、右操舵
し、一点鎖線の方向に回動させれば、左操舵することと
なる。
【0052】図1、図3、および図4中実線で示すよう
に、上記リバースバスケット48を下方回動させて上記
後方位置に位置させれば、船体3の後進が可能となる。
【0053】これを具体的に説明すると、上記船体3に
対する負荷や、波の状況が通常状態ならば、ノズル28
を図1中実線で示すように、その水35の出口端が真直
後方に向うようほぼ水平姿勢にする。すると、上記ノズ
ル28から噴された水35は、図1中実線で示すよう
に、リバースバスケット48の円弧凹面49に案内され
て前下方に反転させられ、これにより、上記船体3が後
進させられる。
【0054】ところで、船体3へのライダー34数(例
えば2名)が多くなるなどして船体3への負荷が大きく
なり、特に、船尾11の喫水が深くなるときには、ノズ
ル28における水35の出口端を図1中一点鎖線で示す
ように上方に回動させる。すると、上記ノズル28か
された水35がリバースバスケット48の円弧凹面
49に案内されて前下方に反転させられるとき、上記噴
された水35は、図1中一点鎖線で示すようにノズル
28を上方回動させた分、このノズル28から噴され
水35は上記通常状態に比べ、より下方に向けて反転
させられる。このため、この噴射された水35により船
体3の船尾11が持ち上げられて、後進時の水の抵抗が
少なくされ、迅速な後進が得られる。
【0055】一方、波が荒いときなど、船体3が前後揺
れして、船尾11が浮き上がりがちのときには、ノズル
28における水35の出口端を図1中二点鎖線で示すよ
うに、下方に回動させる。すると、上記ノズル28か
された水35がリバースバスケット48の円弧凹面
49に案内されて前下方に反転させられるとき、上記噴
された水35は、図1中二点鎖線で示すようにノズル
28を下方回動させた分、このノズル28から噴され
水35は上記通常状態に比べ、より上方に向けて反転
させられ、つまり、より水平に近づくよう前方に噴射さ
せられる。このため、この噴射された水35による後進
の推力はより大きくなり、迅速な後進が得られる。
【0056】なお、上記船体3を後進させる際、ノズル
28とリバースバスケット48のそれぞれの上下回動に
より、この両者の相対位置を種々選択するようにすれ
ば、船体3に後進の推力を与える状態を多様に選択でき
ることとなる。
【0057】(実施例2)
【0058】図5は、実施例2を示している。
【0059】これによれば、支持片53は水噴射ユニッ
ト16を構成する水流ダクト18を介し、船体3に対し
間接的に取り付けられている。つまり、リバースバスケ
ット48は上記支持片53、枢支軸54、および回動ア
ーム55を介し船体3側である水流ダクト18に枢支さ
れている。
【0060】他の構成や作用は前記実施例1と同様であ
るため、図面に共通の符号を付してその説明を省略す
る。
【0061】(実施例3)
【0062】図6は、実施例3を示している。
【0063】これによれば、支持片53は水噴射ユニッ
ト16を構成するノズル28を介し、船体3に対し間接
的に取り付けられている。つまり、リバースバスケット
48は上記支持片53、枢支軸54、および回動アーム
55を介し船体3側であるノズル28に枢支されてい
る。
【0064】この実施例によると、リバースバスケット
48はノズル28と共に左右回動することとなる。
【0065】また、上記リバースバスケット48は、ノ
ズル28に取り付けられているので、前進状態における
リバースバスケット48の位置はノズル28が上下回動
するに伴って、枢支軸54を中心に上下に動く。従っ
て、前進状態から後進状態へのリバースバスケット48
の回転角は、ノズル28の上下方向の位置によらず一定
となる。従って、ノズル28の後部開口を覆う、バスケ
ット本体50を小さくできる。
【0066】他の構成や作用は前記実施例1と同様であ
るため、図面に共通の符号を付してその説明を省略す
る。
【0067】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0068】請求項1の発明は、船体に支持され、この
船体からその後方に向って水を噴射可能とする水流ダク
トと、前端がこの水流ダクトの後端に外嵌されてこの水
流ダクトから噴射される水を後方に向って通過させるノ
ズルと、上下回動自在となるよう上記船体側に枢支され
上記上下回動で上記ノズルの後方位置とこの後方位置か
ら上下方向のいずれかに偏位した偏位位置とのいずれか
一方の位置が選択可能とされ、その前面が側面視で円弧
凹面とされたリバースバスケットとを備え、このリバー
スバスケットを上記偏位位置に位置させて上記船体から
水流ダクトを通し水を噴射させることにより、上記船体
を前進させるようにする一方、上記リバースバスケット
を上記後方位置に位置させて上記船体から水流ダクトを
通し水を 噴射させ、この水を上記リバースバスケットの
前面で案内させて前下方に反転させることにより、上記
船体を後進させるようにした水噴射推進艇において、
【0069】上記水流ダクトの後端の外周面と上記ノズ
ルの前端の内周面との間に嵌入されて上記水流ダクトの
後端に回動自在に枢支される支持リングを設け、この支
持リングに上記ノズルを回動自在に枢支させ、上記水流
ダクトの後端に対する支持リングの回動と、この支持リ
ングに対する上記ノズルの回動とにより、このノズルが
上記水流ダクトに対し左右回動自在かつ上下回動自在と
なるようしてある。
【0070】このため、上記リバースバスケットを上記
ノズルの後方位置に位置させれば、上記ノズルから噴
された水は、リバースバスケットの円弧凹面に案内され
て前方に反転させられ、これにより、上記船体の後進が
得られる。そして、この際、上記ノズルを所望姿勢にま
で上下回動させれば、船体に後進の推力を与える状態が
種々選択できる。
【0071】よって、船体に対する負荷や、波の状況が
変化したときには、これに応じた推力を与えるようノズ
ルを所望姿勢まで上下回動させれば、船体の後進が迅速
にできることとなる。
【0072】そして、上記したように、水流ダクトの後
端の外周面と上記ノズルの前端の内周面との間に上記支
持リングが介設されて、上記水流ダクトの後端に上記支
持リングが枢支され、この支持リングに上記ノズルの前
端が枢支されている。
【0073】このため、第1に、上記水流ダクトの後
端、支持リング、およびノズルの前端が互いに嵌合し合
うことから、これらが前後方向でコンパクトに配置され
ることとなり、その分、上記ノズルの周りに広い作業空
間が確保される。
【0074】よって、上記ノズルの点検、整備作業が容
易に行えることとなる。
【0075】また、第2に、上記水流ダクトへの支持リ
ングの枢支部、およびこの支持リングへのノズルの枢支
部は全て上記水流ダクトの後端の径方向外方に位置させ
られ、上記水流ダクトとノズルとを通過する水が上記各
枢支部に衝突するということが防止される。
【0076】よって、上記水流ダクトとノズルとを通過
する水に混じる小石などで、上記各枢支部が破損させら
れるということは防止される。
【0077】請求項2の発明上記水流ダクトをその
下方から覆って船体に着脱自在に支持される支持板を備
えた水噴射推進艇の後進装置において、
【0078】上記船体側を上記支持板としてある。
【0079】このため、上記ノズルの点検、整備作業を
しようとするとき、まず、船体から支持板を取り外
、この支持板にはリバースバスケットが枢支されてい
るため、上記支持板の取り外しに伴ってリバースバスケ
ットも取り外されることとなる。
【0080】そして、上記支持板とリバースバスケット
とを取り外すと、上記ノズルの少なくとも下方と、後方
とが大きく開放されて、このノズルの周りに広い作業空
間が確保される。
【0081】よって、上記したように船体から支持板を
取り外すという簡単な作業により、上記ノズルの点検、
整備作業が容易に行えることとなる。
【0082】請求項3の発明によれば、上記船体側を上
記水流ダクトとしてある。
【0083】このため、上記水流ダクトに対し支持リン
グとノズルとが枢支されたことに加えてリバースバスケ
ットも枢支される。よって、これらをコンパクトに配置
でき 、これは、余剰空間の狭い船体にとって好ましい。
【0084】請求項4の発明によれば、上記船体側を上
記ノズルとしてある。
【0085】このため、上記ノズルに対しリバースバス
ケットが上下回動自在となるよう枢支されることから、
上記ノズルに対しリバースバスケットは相対的に左右に
は回動しないため、これらノズルとリバースバスケット
とは左右方向で互いに接近させることができる。よっ
て、その分、これらノズルとリバースバスケットとをコ
ンパクトに配置でき、これは、余剰空間の狭い船体にと
って好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で、図2の部分拡大図である。
【図2】実施例1で、推進艇の全体側面部分断面図であ
る。
【図3】実施例1で、図1で示したものの後面部分断面
図である。
【図4】実施例1で、図1で示したものの平面図であ
る。
【図5】実施例2で、図4に相当する図である。
【図6】実施例3で、図4に相当する図である。
【符号の説明】
1 推進艇 3 船体 4 船底 5 底板 16 水噴射ユニット 18 水流ダクト 19 吸水口 28 ノズル 30 水 34 ライダー 35 40 支持板 48 リバースバスケット 49 円弧凹面 54 枢支軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63H 11/11 B63H 11/10 B63B 35/73 B63H 25/46

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体(3)に支持され、この船体(3)
    からその後方に向って水(35)を噴射可能とする水流
    ダクト(18)と、前端がこの水流ダクト(18)の後
    端に外嵌されてこの水流ダクト(18)から噴射される
    水(35)を後方に向って通過させるノズル(28)
    と、上下回動自在となるよう上記船体(3)側に枢支さ
    れ上記上下回動で上記ノズル(28)の後方位置とこの
    後方位置から上下方向のいずれかに偏位した偏位位置と
    のいずれか一方の位置が選択可能とされ、その前面が側
    面視で円弧凹面とされたリバースバスケット(48)と
    を備え、このリバースバスケット(48)を上記偏位位
    置に位置させて上記船体(3)から水流ダクト(18)
    を通し水(35)を噴射させることにより、上記船体
    (3)を前進させるようにする一方、上記リバースバス
    ケット(48)を上記後方位置に位置させて上記船体
    (3)から水流ダクト(18)を通し水(35)を噴射
    させ、この水(35)を上記リバースバスケット(4
    8)の前面で案内させて前下方に反転させることによ
    り、上記船体(3)を後進させるようにした水噴射推進
    艇において、 上記水流ダクト(18)の後端の外周面と上記ノズル
    (28)の前端の内周面との間に嵌入されて上記水流ダ
    クト(18)の後端に回動自在に枢支される支持リング
    (42)を設け、この支持リング(42)に上記ノズル
    (28)を回動自在に枢支させ、上記水流ダクト(1
    8)の後端に対する支持リング(42)の回動と、この
    支持リング(42)に対する上記ノズル(28)の回動
    とにより、このノズル(28)が上記水流ダクト(1
    8)に対し左右回動自在かつ上下回動自在となるよう
    した水噴射推進艇。
  2. 【請求項2】 上記水流ダクト(18)をその下方から
    覆って船体(3)に着脱自在に支持される支持板(4
    0)を備えた水噴射推進艇において、上記船体(3)側
    を上記支持板(40)とした請求項1に記載の水噴射推
    艇。
  3. 【請求項3】 上記船体(3)側を上記水流ダクト(1
    8)とした請求項1 に記載の水噴射推進艇。
  4. 【請求項4】 上記船体(3)側を上記ノズル(28)
    とした請求項1に記載の水噴射推進艇。
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