JP3537547B2 - 船舶推進機の冷却水通路構造 - Google Patents

船舶推進機の冷却水通路構造

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JP3537547B2
JP3537547B2 JP18075295A JP18075295A JP3537547B2 JP 3537547 B2 JP3537547 B2 JP 3537547B2 JP 18075295 A JP18075295 A JP 18075295A JP 18075295 A JP18075295 A JP 18075295A JP 3537547 B2 JP3537547 B2 JP 3537547B2
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water passage
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浩 荻野
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ヤマハマリン株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H21/00Use of propulsion power plant or units on vessels
    • B63H21/38Apparatus or methods specially adapted for use on marine vessels, for handling power plant or unit liquids, e.g. lubricants, coolants, fuels or the like
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for outboard marine engines

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンの冷却水を
通過させる冷却水通路を、エンジンを支持し、かつ、プ
ロペラ軸を支承するケースに形成した船舶推進機の冷却
水通路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶推進機の一例である船外機には、従
来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、船体の後部に支持されてその下部が
水中に没入可能とされるケースが設けられ、軸心が前後
方向に延びてその前端側が上記ケース下部の内部に軸心
回りに回動自在に支承され後端部が上記ケース下部から
後方に突出してこの突出部がプロペラを支持するプロペ
ラ軸が設けられている。
【0004】上記プロペラ軸を駆動させるエンジンが上
記ケースの上部側に取り付けられている。上記エンジン
の冷却用の冷却水を通過させる冷却水通路が上記ケース
に形成され、上記冷却水通路の一端は上記ケースの内部
側から外方に向って開口する水入口とされ、他端は上記
エンジン側に向って連通させられている。
【0005】そして、エンジンの駆動によりプロペラ軸
が回転させられ、このプロペラ軸に支持されたプロペラ
が回転させられると、船が推進させられる。また、この
際、水中の水が水入口から冷却水通路に流入させられる
と共に、この冷却水通路を通って上記エンジンの冷却用
水ジャケットに供給され、これにより、エンジンが冷却
される。
【0006】上記の場合、プロペラに、より高い推進効
率を得ようとして、上記プロペラは水中のある程度深い
ところに位置させられている。
【0007】しかし、このようにプロペラを深いところ
に位置させようとすると、これに伴いプロペラ軸を支持
しているケース下部も水中に深く没入することとなっ
て、船の推進時の負荷抵抗が大きくなるという問題があ
る。
【0008】そこで、近時、大きい推進力が得られるも
のでありながら、負荷抵抗の小さい船外機が提案されて
おり、これには次のように構成されたものがある。
【0009】即ち、プロペラを前後一対設けて、これら
両プロペラを互いに逆方向に回転させ、これにより船を
推進させるようにしてある。そして、これにより、従来
の一枚のプロペラのものに比べて高い推進効率を得るこ
ととし、その分、上記両プロペラと共にプロペラ軸、お
よびケース下部が水中の浅いところに位置させられてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに、ケース下部を水中の浅いところに位置させると、
これに伴って、前記冷却水通路の水入口も浅いところに
位置することとなる。このため、船の推進中の例えば縦
揺れ時に水入口が水面上に出易くなって、エンジンへの
冷却水の供給量が不足するおそれを生じる。
【0011】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、エンジンを支持し、かつ、プロペラ
軸を支承するケースに冷却水通路の水入口を形成した場
合で、そのケース下部が水中のある程度浅いところに位
置させられる場合においても、上記冷却水通路を通して
のエンジンへの冷却水の供給量が十分に確保されるよう
にすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の船舶推進機の冷却水通路構造は、次の如く
である。
【0013】請求項1の発明は、船体3の後部に支持さ
れてその下部が水中に没入可能とされるケース15を設
け、このケース下部23の前端部40をその前後各部の
正面視断面がほぼ円形で前端に向って先細形状となるよ
うにし、軸心が前後方向に延びてその前端側が上記ケー
ス下部23の内部に軸心回りに回動自在に支承され後端
部が上記ケース下部23から後方に突出してこの突出部
がプロペラ28,29を支持するプロペラ軸26を設
け、このプロペラ軸26を駆動させるエンジン16を上
記ケース15の上部側に取り付け、上記ケース15に形
成されてその一端が上記ケース15の内部側から外方に
向って開口する水入口45とされ他端が上記エンジン1
6側に向って連通させられる冷却水通路38を設けた場
合において、上記冷却水通路38の水入口45を上記ケ
ース下部23の前端部40に形成し
【0014】上記冷却水通路38の水入口45をケース
下部23の前端部40のほぼ上半分に形成したものであ
る。
【0015】請求項の発明は、請求項1の発明におい
て、上記冷却水通路38の水入口45を複数の貫通孔5
6で構成し、これら貫通孔56をケース下部23の前端
部40の表面に沿って後上方に向う傾斜方向に列設した
ものである。
【0016】請求項の発明は、請求項1の発明におい
て、上記冷却水通路38の水入口45をケース下部23
の前端部40の表面に沿って後上方に向う傾斜方向に長
い形状としたものである。
【0017】
【作 用】上記各発明による作用は次の如くである。
【0018】図1から5において、請求項1の発明によ
れば、冷却水通路38の水入口45はケース15のうち
のケース下部23に形成されており、このケース下部2
3は水中のより深いところに位置していることから、上
記水入口45も水中のより深いところに位置することと
なっている。このため、船1の推進中に船体3が縦揺れ
したとしても、上記ケース下部23に形成された水入口
45が水面2上に出ることは抑制される。
【0019】しかも、船体3の縦揺れ時には、上記ケー
ス下部23の後端部30に比べて前端部40の方が水面
2上には出にくいことから、上記水入口45を上記前端
部40に形成したのであり、このため、上記した縦揺れ
時に、上記水入口45が水面2上に出ることはより確実
に抑制される。
【0020】よって、水中の水は、上記水入口45から
冷却水通路38に、より確実に流入させられると共に、
この冷却水通路38を通りエンジン16側に供給され
る。
【0021】しかも、上記ケース下部23の前端部40
は、その前後各部の正面視断面がほぼ円形で前端に向っ
て先細形状となっており、つまり、砲弾形状をなしてい
る。そして、上記ケース下部23の前端部40に水入口
45を形成してあるため、この水入口45は、船1の推
進による水流の動圧を効果的に受けることとなって、上
記水入口45に対し、より円滑に水が流入することとな
る。
【0022】よって、水中の水は、上記水入口45から
冷却水通路38に、より確実に流入させられる。
【0023】また、上記冷却水通路38の水入口45を
ケース下部23の前端部40のほぼ上半分に形成してあ
る。
【0024】このため、船1の推進中に、上記ケース下
部23が浅瀬に乗り上げた場合、この浅瀬には上記前端
部40のほぼ下半分が接触し、ほぼ上半分に形成した上
記水入口45が上記浅瀬に直接的に接触するということ
は防止される。
【0025】請求項、もしくはの発明によれば、請
求項1の発明において、冷却水通路38の水入口45を
複数の貫通孔56で構成し、これら貫通孔56をケース
下部23の前端部40の表面に沿って後上方に向う傾斜
方向に列設し、もしくは冷却水通路38の水入口45を
ケース下部23の前端部40の表面に沿って後上方に向
う傾斜方向に長い形状としてある。
【0026】このため、砲弾形状のケース下部23の前
端部40を正面視したときの水入口45の開口面積が大
きくなることから、この水入口45を通しての冷却水通
路38への冷却水36の流入が、より円滑になされる。
【0027】しかも、上記水入口45の開口は後上方に
向う傾斜方向に延びているため、上記水入口45から冷
却水通路38に流入した冷却水36は、ケース15の上
部側に取り付けられたエンジン16に向ってより直線的
に流れることとなって、この流れの抵抗が小さく抑えら
れる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0029】図1から図5において、符号1は水面2上
に浮かべられる船で、矢印Frはこの船1の前方を示し
ている。
【0030】上記船1の船体3の後部を構成する船尾板
4には船舶推進機の一例である船外機6が着脱自在に取
り付けられている。この船外機6は上記船尾板4の上縁
に着脱自在に取り付けられる左右一対のクランプブラケ
ット7,7を有し、この両クランプブラケット7,7に
第1枢支軸8を介しスイベルブラケット9が上下回動自
在に枢支されている。また、このスイベルブラケット9
を上下所望位置で任意に固定させる不図示の固定具が設
けられている。
【0031】上記船体3側である上記スイベルブラケッ
ト9の後部回動端に対し、軸心が縦向きのステアリング
軸11がその軸心回りに回動自在に支承されている。ま
た、このステアリング軸11の上端にはステアリングブ
ラケット12が、下端には下部ブラケット13がそれぞ
れ固着され、これらステアリングブラケット12と下部
ブラケット13は、同上スイベルブラケット9に対し上
記ステアリング軸11と共にその軸心回りに回動自在と
されている。
【0032】上記ステアリングブラケット12と下部ブ
ラケット13の各後部回動端に、推進ユニット14が取
り付けられている。この推進ユニット14は、軸心縦向
きの筒状のケース15を有している。このケース15の
上部側には駆動源で内燃機関であるエンジン16が取り
付けられ、このエンジン16はカウリング18で覆われ
ている。
【0033】上記ケース15は互いに着脱自在に固着さ
れるアッパケース21とロアケース22とで構成され、
このロアケース22の下部であるケース下部23は水中
に没入可能とされている。このケース下部23はその前
後各部の正面視断面がほぼ円形とされて、その前端に向
って先細形状とされ、いわゆる砲弾部とされている。
【0034】上記ケース下部23内のケース下部室25
には、軸心が前後方向にほぼ水平に延びるプロペラ軸2
6の前端側が内有されている。このプロペラ軸26は上
記ケース下部室25の内面に対し、前後一対の軸受2
7,27により、その軸心回りに回転自在に支承されて
いる。また、上記プロペラ軸26の後端部は上記ケース
下部23の後端部30から後方に突出しており、このプ
ロペラ軸26の突出部に前後一対のプロペラ28,29
が支持されている。
【0035】上記エンジン16に上記プロペラ軸26を
連動連結させる動力伝達軸31と、ベベルギヤ組32と
が設けられている。上記動力伝達軸31は軸心がほぼ垂
直で、上記ケース15内のケース室33に内有されて、
このケース室33の内面に対し、軸受34により、その
軸心回りに回転自在に支承されている。
【0036】上記両プロペラ28,29のうち両方を互
いに逆方向に正転させれば、船1が前進し、上記両プロ
ペラ28,29のうち、いずれか一方を逆転させ他方を
停止させれば、上記船1が後進するようになっている。
【0037】上記のように両プロペラ28,29の回転
をいずれかに選択可能なように制御する手動の操作装置
35が設けられている。
【0038】上記操作装置35は、上記プロペラ軸26
に軸方向摺動自在に外嵌されるシフター35aを有して
いる。また、一端が上記シフター35a側に連結され他
端が手動操作部(レバー)に連結される軸がほぼ垂直の
シフト軸35bが設けられ、このシフト軸35bは上記
ロアケース22内に形成されたほぼ垂直の円筒形ボス3
5c内に収容されて同上ロアケース22に支承されてい
る。
【0039】そして、上記エンジン16の駆動により、
上記動力伝達軸31とギヤ組32とを介し上記プロペラ
軸26が回転させられるとき、上記操作装置35に、あ
る操作をすれば、上記シフト軸35bとシフター35a
とを介しプロペラ軸26に支持された上記両プロペラ2
8,29が互いに逆方向に正転させられて高い推進効率
で上記船1が前進させられる。また、同上操作装置35
に他の操作をすれば、同上シフト軸35bとシフター3
5aとを介し上記両プロペラ28,29の一方が逆転さ
せられ、他方が停止させられて、船1が後進させられ
る。なお、上記プロペラ28,29はいずれか一方だけ
の単一の枚数であってもよい。
【0040】上記エンジン16はその駆動により高温に
なるため、これを冷却水36で冷却させるための冷却装
置37が設けられている。
【0041】上記冷却装置37は、上記ケース15の内
部側に形成されて上記冷却水36を通過させる冷却水通
路38を有している。この冷却水通路38は、上記ケー
ス下部23の前端部40におけるほぼ上半分の左右側壁
に形成されてそれぞれ後上方に向う傾斜方向に延びる第
1通路41,41を有している。
【0042】また、同上冷却装置37は、上記円筒形ボ
ス35cの前側でほぼ垂直に延びてその下端に上記両第
1通路41の上端が連結され上端がロアケース22の上
面に開口する第2通路42と、上記ロアケース22の上
面に沿って形成され上記第2通路42の上端を後方に延
長させる第3通路43と、上記アッパケース21に形成
され上記第3通路43の延長端を上記エンジン16の冷
却用水ジャケット(図示せず)に連通させる第4通路4
4とを備えている。
【0043】上記の場合、第3通路43は上記円筒形ボ
ス35cの側方近傍でロアケース22の内部であるこの
ロアケース22の上面に沿って溝形状のように成形され
ている。
【0044】図1、4、5において、上記ケース下部2
3の外部を上記第1通路41に連通させる水入口45
が、上記ケース下部23の前端部40に形成されてい
る。
【0045】上記の場合、ケース下部23は、ケース下
部本体50と、上記前端部40におけるケース下部本体
50に形成される左右一対の溝51,51と、これら各
溝51の開口部に嵌脱自在に嵌着されたカバー体52と
で構成されている。そして、このカバー体52で閉じら
れた上記溝51の内部が前記第1通路41とされ、上記
カバー体52に上記水入口45が形成されている。
【0046】図6において、上記冷却水通路38は、上
記エンジン16の冷却用水ジャケットを船外機6の外部
に連通させる第5通路53を備え、この第5通路53も
上記ケース15に形成されている。この第5通路53の
下流端である水出口54は前記両プロペラ28,29の
前方近傍に位置させられている。
【0047】図1、3において、上記第4通路44の中
途部に、上記動力伝達軸31に連動する水ポンプ55が
設けられている。つまり、前記のようにエンジン16が
駆動し、これに伴い上記動力伝達軸31が駆動させられ
るとき、これに連動して上記水ポンプ55が駆動させら
れるようになっている。
【0048】そして、上記水ポンプ55が駆動すれば、
水中の水が前記した冷却水36として、上記水入口45
を通り上記第1通路41に吸入され、ここから、第2通
路42、第3通路43、および第4通路44を順次通っ
てエンジン16側に供給され、ここで、このエンジン1
6を冷却した後、第5通路53を通って水出口54から
ケース下部23の外部に排出させられる。
【0049】上記の場合、図1から図5で示したよう
に、冷却水通路38の水入口45はケース15のうちの
ケース下部23に形成されており、このケース下部23
は水中のより深いところに位置していることから、上記
水入口45も水中のより深いところに位置することとな
っている。このため、船1の推進中に船体3が縦揺れし
たとしても、上記ケース下部23に形成された水入口4
5が水面2上に出ることは抑制される。
【0050】しかも、船体3の縦揺れ時には、上記ケー
ス下部23の後端部30に比べて前端部40の方が水面
2上には出にくいことから、上記水入口45は上記前端
部40に形成したのであり、このため、上記した縦揺れ
時に、上記水入口45が水面2上に出ることはより確実
に抑制される。
【0051】このようにして、水中の水は、上記水入口
45から冷却水通路38に、より確実に流入させられる
と共に、この冷却水通路38を通りエンジン16側に供
給されて、このエンジン16を冷却させるための冷却水
36の供給量が十分に確保されている。
【0052】しかも、上記ケース下部23の前端部40
は、その前後各部の正面視断面がほぼ円形で前端に向っ
て先細形状となっており、つまり、砲弾形状をなしてい
る。そして、上記ケース下部23の前端部40に水入口
45を形成してあるため、この水入口45は、船1の推
進による水流の動圧を効果的に受けることとなって、、
上記水入口45に対し、より円滑に水が流入することと
されている。
【0053】また、上記水出口54は両プロペラ28,
29の前方近傍に位置させられているため、前進時に
は、上記水出口54は両プロペラ28,29の上流側近
傍に位置することとなる。そして、上記両プロペラ2
8,29の上流側近傍はその回転で負圧になるため、冷
却水通路38におけるエンジン16側よりも下流側の第
5通路53内の冷却水36は、上記ケース下部23の外
部に吸い出されることとなる。
【0054】よって、水入口45から冷却水通路38内
への水の流入が助長されて、この点でも、エンジン16
側への冷却水36の供給量がより十分に確保される。
【0055】また、上記水入口45の開口面積や形状を
変更しようとする場合や、水入口45が損傷したような
場合には、所望の水入口45が形成されたカバー体52
を、既設のものと交換すればよく、よって、ケース下部
23を全体的に交換する必要がない分、部品管理や、そ
の交換作業がし易くなる。
【0056】また、上記第3通路43は、ロアケース2
2の上面に沿って設けられ 、上方に向って開放されて
いるため、上記ロアケース22を鋳造するときの型抜が
容易にでき、よって、上記ロアケース22の成形が容易
にできるという利点がある。しかも、上記第3通路43
はロアケース22の外部ではなく、ロアケース22の内
部に形成されたため、上記第3通路43を別途のパイプ
で構成することに比べて冷却水通路38の構成が簡単に
なる。
【0057】図1から5において、上記冷却水通路38
の水入口45はケース下部23の前端部40のほぼ上半
分に形成されている。
【0058】このため、船1の推進中に、上記ケース下
部23が浅瀬に乗り上げた場合、この浅瀬には上記前端
部40のほぼ下半分が接触し、ほぼ上半分に形成した上
記水入口45が上記浅瀬に直接的に接触するということ
は防止される。
【0059】よって、浅瀬への乗り上げ時に、この浅瀬
の砂等が上記水入口45を通り冷却水通路38に流入す
るということが防止される。また、上記水入口45周り
のケース下部23が傷付くということも防止される。
【0060】図1、4、5において、冷却水通路38の
水入口45が複数の貫通孔56で構成され、これら貫通
孔56はケース下部23の前端部40の表面に沿って後
上方に向う傾斜方向に列設されている。
【0061】このため、砲弾形状のケース下部23の前
端部40を正面視したときの水入口45の開口面積が大
きくなることから、この水入口45を通しての冷却水通
路38への冷却水36の流入が、より円滑になされる。
【0062】しかも、上記水入口45の開口は後上方に
向う傾斜方向に延びているため、上記水入口45から冷
却水通路38に流入した冷却水36は、ケース15の上
部側に取り付けられたエンジン16に向ってより直線的
に流れることとなって、この流れの抵抗が小さく抑えら
れる。
【0063】なお、以上は図示の例によるが、カバー体
52を設けることなく、複数の貫通孔56で構成される
水入口45をロアケース22のケース下部23に直接成
形してもよい。また、本発明はスターンドライブにも適
用できる。
【0064】図7は、他の実施例を示している。
【0065】これによれば、水入口45は、ケース下部
23の前端部40の表面に沿って後上方に向う傾斜方向
に長い形状とされている。また、水入口45には、メッ
シュ57が取り付けられ、上記水入口45から冷却水通
路38への大きい異物の流入が防止されている。
【0066】他の構成や作用は、前記実施例と同様であ
るため、図面に共通の符号を付してその説明を省略す
る。
【0067】
【発明の効果】この発明によれば、次の効果が生じる。
【0068】請求項1の発明によれば、冷却水通路の水
入口はケースのうちのケース下部に形成されており、こ
のケース下部は水中のより深いところに位置しているこ
とから、上記水入口も水中のより深いところに位置する
こととなっている。このため、船の推進中に船体が縦揺
れしたとしても、上記ケース下部に形成された水入口が
水面上に出ることは抑制される。
【0069】しかも、船体の縦揺れ時には、上記ケース
下部の後端部に比べて前端部の方が水面上には出にくい
ことから、上記水入口を上記前端部形成したのであり、
このため、上記した縦揺れ時に、上記水入口が水面上に
出ることはより確実に抑制される。
【0070】よって、水中の水は、上記水入口から冷却
水通路に、より確実に流入させられると共に、この冷却
水通路を通りエンジン側に供給されて、このエンジンを
冷却させるための冷却水の供給量が十分に確保される。
【0071】しかも、上記ケース下部の前端部は、その
前後各部の正面視断面がほぼ円形で前端に向って先細形
状となっており、つまり、砲弾形状をなしている。そし
て、上記ケース下部の前端部に水入口を形成してあるた
め、この水入口は、船の推進による水流の動圧を効果的
に受けることとなって、上記水入口に対し、より円滑に
水が流入することとなる。
【0072】よって、水中の水は、上記水入口から冷却
水通路に、より確実に流入させられて、この点でも、エ
ンジンへの冷却水の供給量がより十分に確保される。
【0073】また、上記ケース下部の前端部は、従来、
中実であって重いものであったが、上記前端部に水入口
を形成したことにより、上記前端部を軽くできるという
利点もある。
【0074】また、上記冷却水通路の水入口をケース下
部の前端部のほぼ上半分に形成してある。
【0075】このため、船の推進中に、上記ケース下部
が浅瀬に乗り上げた場合、この浅瀬には上記前端部のほ
ぼ下半分が接触し、ほぼ上半分に形成した上記水入口が
上記浅瀬に直接的に接触するということは防止される。
【0076】よって、浅瀬への乗り上げ時に、この浅瀬
の砂等が上記水入口を通り冷却水通路に流入するという
ことが防止される。また、上記水入口周りのケース下部
が傷付くということも防止される。
【0077】請求項、もしくはの発明によれば、請
求項1の発明において、冷却水通路の水入口を複数の貫
通孔で構成し、これら貫通孔をケース下部の前端部の表
面に沿って後上方に向う傾斜方向に列設し、もしくは冷
却水通路の水入口をケース下部の前端部の表面に沿って
後上方に向う傾斜方向に長い形状としてある。
【0078】このため、砲弾形状のケース下部の前端部
を正面視したときの水入口の開口面積が大きくなること
から、この水入口を通しての冷却水通路への冷却水の流
入が、より円滑になされる。
【0079】しかも、上記水入口の開口は後上方に向う
傾斜方向に延びているため、上記水入口から冷却水通路
に流入した冷却水は、ケースの上部側に取り付けられた
エンジンに向ってより直線的に流れることとなって、こ
の流れの抵抗が小さく抑えられる。
【0080】よって、水中の水は、上記水入口から冷却
水通路に更に確実に流入させられると共に、この冷却水
通路を通ってエンジン側に更に円滑に供給され、もっ
て、このエンジンへの冷却水の供給量が更に十分に確保
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の部分拡大断面図である。
【図2】船外機の全体側面図である。
【図3】図2の3‐3線矢視図である。
【図4】図1の4‐4線矢視断面図である。
【図5】図1の5‐5線矢視断面図である。
【図6】図2の部分拡大部分断面図である。
【図7】他の実施例で、図1の一部に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 船 2 水面 3 船体 6 船外機 15 ケース 16 エンジン 21 アッパケース 22 ロアケース 23 ケース下部 26 プロペラ軸 28,29 プロペラ 30 後端部 36 冷却水 37 冷却装置 38 冷却水通路 40 前端部 45 水入口 54 水出口 55 水ポンプ 56 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63H 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の後部に支持されてその下部が水中
    に没入可能とされるケースを設け、このケース下部の前
    端部をその前後各部の正面視断面がほぼ円形で前端に向
    って先細形状となるようにし、軸心が前後方向に延びて
    その前端側が上記ケース下部の内部に軸心回りに回動自
    在に支承され後端部が上記ケース下部から後方に突出し
    てこの突出部がプロペラを支持するプロペラ軸を設け、
    このプロペラ軸を駆動させるエンジンを上記ケースの上
    部側に取り付け、上記ケースに形成されてその一端が上
    記ケースの内部側から外方に向って開口する水入口とさ
    れ他端が上記エンジン側に向って連通させられる冷却水
    通路を設けた船舶推進機の冷却水通路構造において、 上記冷却水通路の水入口を上記ケース下部の前端部に形
    成し 上記 冷却水通路の水入口をケース下部の前端部のほぼ上
    半分に形成した船舶推進機の冷却水通路構造。
  2. 【請求項2】 上記冷却水通路の水入口を複数の貫通孔
    で構成し、これら貫通孔をケース下部の前端部の表面に
    沿って後上方に向う傾斜方向に列設した請求項1に記載
    の船舶推進機の冷却水通路構造。
  3. 【請求項3】 上記冷却水通路の水入口をケース下部の
    前端部の表面に沿って後上方に向う傾斜方向に長い形状
    とした請求項1に記載の船舶推進機の冷却水通路構造。
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