JP3315142B2 - 有害生物の制御のための病原性菌類調製物の製造工程および製造方法および使用法 - Google Patents

有害生物の制御のための病原性菌類調製物の製造工程および製造方法および使用法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に、病原性菌類の
菌糸体からなる生物学的殺虫剤の新規な製造法に関す
る。これら生物学的殺虫剤は、植物に顕著な量の損害を
与える有害生物(例えば、土壌および植物の有害生物、
特に昆虫)の制御に特に有用な安定製剤を供給する。好
ましい昆虫体内性菌類はペシロミセスフモソロゼウス
(Paecilomyces fumosoroseu
s)ATCC20874である。
【0002】本発明は、生育法および生物学的殺虫剤の
効果的な保存法、そのような生物学的殺虫剤調製物を調
製および応用することにより、別の土壌有害生物、植物
有害生物、蚊および土壌線虫の制御において最大の効果
を得るための方法も提供する。また、効果的な質の制御
法を提供する。
【0003】
【従来の技術】化学的な殺虫剤は有害生物を制御するた
めに長年広範囲に使用されてきた。殺虫剤の使用におい
て最近気づいた問題、そしてヒトおよびヒトの環境に対
する逆効果の問題により、代わってより商業的な注意が
生物学的な制御にはらわれるようになった。特定の昆虫
体内性菌類が、別の有害生物に対して病原性であること
が研究者により認識されてきた。特に、昆虫体内性菌類
の使用法がソビエト連邦共和国およびヨーロッパにおい
て生物学的な制御剤として広く研究されている。別々の
病原性菌類およびそれらの使用法および現状に関する今
日の見解がカルロ(Carlo)、M、イグノーフォ
(Ignoffo)とB.ハンダバ(Handav
a)、「天然殺虫剤のハンドブック」、5巻、パート
A、マッコイ(C.W.McCoy)ら、「微生物学的
殺虫剤」、CRC出版、1988年、およびブルーゲ
(M.N.Burge)、「生物学的制御系における菌
類」、マンチェスター大学出版、1988年において見
いだされる。昆虫の病原性バクテリアまたは他の微生物
(例えばウイルスまたはプロトゾア)は昆虫により摂取
されることにより疾患を引き起こすにちがいないのとは
違って、昆虫体内性菌類は通常宿主のクチクラを通って
侵入する。
【0004】昆虫体内性菌類は寄生虫の疾患機構により
有害生物、通常は昆虫に感染する。感染工程の移行は以
下の段階からなると信じられている。
【0005】1.付着 昆虫体内性菌類の胞子の分生胞
子が昆虫のクチクラに付着する。
【0006】2.発芽 分生胞子が昆虫のクチクラ内で
発芽して発芽管を形成する。
【0007】3.貫入 発芽管が直接クチクラに貫入す
る。クチクラの侵入は酵素的な活性および生理的な活性
の両方を含むと信じられている。
【0008】4.生育 菌類は菌糸体または分芽胞子の
ような血体腔中で生育する。菌類は器官の挿入により宿
主を征服する。
【0009】5.腐生性生育 菌類は昆虫の外部におい
て生育し、そして空中の分生胞子を生産する。
【0010】幾つかの昆虫体内性菌類は器官の広範囲な
挿入前に、推定上毒物の生産により宿主を征服する。毒
性化合物は幾つかの昆虫体内性菌類(例えば、ペシロミ
セスフモソロゼウスは毒物ビューベリシンを生産するこ
とが示されている(フェロン(Ferron)、Ann
ual Review of Entomology2
3:409−442(1978))、そしてデストラキ
シンAとして知られているペプチド毒物はメタリジウム
アニソプリア(Metarhizium anisop
lia)の培養液から単離された(コダイラ(Y.Ko
daira)、Agr.Biol.Chem.Che
m.26−36(1962))。)の菌糸体の培養濾過
物からの報告があるが、昆虫体内性菌類に感染した昆虫
から毒物が検出されたという報告はほんのわずかしかな
かった(スズキ(Suzuki)ら、Agric.Bi
ol.Chem.35:1641−1643(197
1))。
【0011】別の有害生物の制御のための昆虫体内性菌
類の使用は、それ自体新規な発想ではない。昆虫体内性
菌類、例えばメタリジウム(Metarhiziu
m)、ビューベリア(Beauveria)、ヒルステ
ル(Hirsutell)、バーミシリウム(Verm
icillium)またはペシロミセス(Paecil
omyces)は、有害生物の制御剤としての開発のた
めに研究されてきた。固形状態での発酵が広く試験され
てきたが、それはこの方法により昆虫体内性菌類の感染
体、例えば分生胞子が生産されるからである。しかしな
がら、昆虫体内性菌類の分生胞子は乾燥の工程に対して
極めて感受性であり、分生胞子はすぐに生存能力を失う
ことが見いだされた。
【0012】結果として、水中の発酵は大量生産に対し
て大きな可能性を有すると思われる。しかしながら、克
服すべき顕著な問題を有するとも思われる。水中培養で
生育した昆虫体内性菌類のほとんどは菌糸体をもつ分芽
胞子を生産する。分芽胞子は保存または乾燥の工程にお
いて不安定である。分芽胞子を製剤化しようとするとマ
イナスの効果をもたらし、そして効能および安定性が低
下する。
【0013】分生胞子および分芽胞子の調製に関連した
上記安定性の問題を克服するために、幾つかの方法が生
物制御剤の製造のための文献において開示されている
が、それらは水中培養発酵から得られたバイオマスに基
づいている。これらの技術は菌類を液体培地中で生育さ
せ、そして分生胞子が生産される固形培地または不活性
キャリアー、例えばバーミキュライトに接種する。例え
ばキボル(Kybal)(1976)は、菌糸体、分芽
胞子および他の菌類の早期のステージを含むバイオマス
を、好気性容器中でインキュベートすることによりコー
トされた容器の表面上に直接分生胞子を生産する方法を
開示している。しかしながらこの方法は、大変な労力を
要し、得られた分生胞子は容器の表面上にのみ存在す
る。見かけの体積あたりの表面領域は小さくなりがち
で、効率は低い。マッカベ(MaCabe)らの他の方
法(米国特許第4,530,834号)は、休眠分生胞
子の生産のための水中培養において生産されたハエカビ
属の菌糸体の使用を開示している。この方法は二相性シ
ステムであり、胞子または分芽胞子の生産が別経路にな
っている。最初に、液体発酵により生産されたバイオマ
スを保護剤を用いて乾燥し、そして得られた乾燥バイオ
マスマットを粉砕して乾燥粉状にする。次に、乾燥粉調
製物を再度湿らせ、そして標的物の有害生物にぬる。し
かしながら、この方法はまだ以下の問題を有する。粉状
製造物はその生存能力を保持するために4℃以下で保存
する必要がある。この保存条件下においてさえも、製造
物はたった64日しか安定でない。粉から再生した分生
胞子の寿命は短く、虚弱である。
【0014】別々の昆虫体内性菌類の液体培養から得ら
れた乾燥菌糸体粒子は、別の研究者による同様の方法に
より生産された。例えば、マクダーノルド(McDon
ald)ら(無脊椎動物の病原性および微生物の制御の
第10回国際コロキューム、Adelaide、オース
トラリア、p.147)は、蚊の制御のための昆虫体内
性菌類クリシノミセスクラビスポラス(Culicin
omyces clavisporous)の同様な基
礎的方法を開示している。この方法は、菌類を液体培地
で6日間生育させ、濾過した懸濁液を回収し、そして蔗
糖を添加して空気乾燥させることを含む。そして乾燥菌
糸体マットをハンマーミルにより挽いて3.5μmの篩
を通した。これら菌糸体粒子を水に添加して乾燥粒子の
mgあたり約5×106分生胞子にした。乾燥菌糸体粒
子は、活性を失わずに4℃において約1−5週間保存で
きる。同様なアプローチはロバーツ(Roberts)
ら(無脊椎動物の病原性および微生物の制御、第10回
国際コロキューム、Adelaide、オーストラリ
ア、p.336)により用いられ、メタリジウムアニソ
プリエ(Metarhizium anisoplia
e)の単離体ARSEF2457を使用することによ
り、日本の甲虫および他の有害生物を制御した。ロバー
ツらの結果に基づいて、凍結乾燥したメタリジウムの菌
糸体は土壌中において分生胞子よりも長い棚持ちを有す
ることが見いだされた。
【0015】ベイヤー(Bayer A.G.)(欧州
特許出願0268117A2、1987年)は、メタリ
ジウムアニソプリエの菌糸体および分芽胞子を発酵器中
で製造することに基づいた、同様な方法を報告してい
る。発酵の間に菌糸体/分芽胞子の集合体は直径約0.
1mmから約1.5mmの大きさの顆粒を形成する。水
中培養発酵の終りに、菌糸体/分芽胞子集合体を回収
し、そして液体化ベッド乾燥器中で乾燥することにより
直径0.5mmから1.5mmの菌糸体/分芽胞子の乾
燥顆粒からなる最終産物を生成する。顆粒は、感染性分
生胞子を形成できる土壌にぬることができる。しかしな
がら、この方法は幾つかの問題を含む。第一に、発酵器
中で形成された菌類の顆粒は極めて低収率のバイオマス
しかもたらさない。したがって、そのような発酵法は経
済的でない。また、得られた最終顆粒産物は真空および
低温において保存されなければならない。土壌における
活性化後に形成された分生胞子の寿命は短いとも思われ
る。これはおそらく顆粒の生育を刺激または促進できる
養分を何も含まないことによる。
【0016】他のアプローチ、即ち植物の病気に対する
別の菌類の病原性(主に分生胞子および厚膜胞子)の受
け渡しに広く使用されてきたアプローチは、アルギン酸
塩プリル内への菌類の胞子の被包である(レビス(Le
wis)ら、Proceed.Imtern.Sym
p.Control.Recs.Bioact.Mat
er,12:341−3(1985)、フラベル(Fr
avel)ら、Phytopathology,27:
3341−8(1982)、およびモロイス(J.J.
Morois)米国特許第4,724,147号)。こ
の方法は昆虫および他の有害生物の制御のための昆虫体
内性菌類の受け渡しについては、一般的に顧みられてい
ない。昆虫体内性菌類の受け渡しのためのアルギン酸塩
プリルの使用の公表はほとんど知られていない。例えば
エンリク(Enrique A.Cabanilla
r)(博士論文)「バイオコントロールにおけるペシロ
ミセスリラシナス(Paecilomyces lil
acinus)の効能に影響する因子」、1987年、
ノースカロライナ州立大学、は、ネコブセンチュウに対
する、固形培地で生産されるペシロミセスリラシナスの
分生胞子の受け渡し法(固形状態の発酵)を記述してい
る。ロバーツ(Roberts)ら(昆虫体内性病原性
菌類:Recent Basic & Applied
Research;マーサ(Matha,V.)編
集、BiopesticidesTheory & P
ractice Proc.Conf.,9月、25−
28、1989年、Ceske,Budejovic
e,チェコスロバキア 11−30pp)は、塩基性窒
素源として予めゼラチン化したデンプンを用いてビーベ
リアバシアナ(Beaveria bassiana)
およびメタリジウムアニソプリエ(Metarhizi
um anisopliae)の菌糸体のバイオマスを
取り込むアルギン酸塩顆粒の使用法を開示している。土
壌伝染性有害生物の制御のため、または土壌有害生物ま
たは植物有害生物の制御のためのプリルキャリアー製剤
から直接分生胞子を培養するための活性化プリルの使用
法は、上記公表物のどれにも開示されていない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、昆虫体内性
菌類の菌糸体からなる生物学的殺虫剤の製造のための方
法および製剤を提供する。この方法は、土壌有害生物並
びに植物有害生物、ネマトーダ、および蚊の制御におけ
る昆虫体内性菌類の使用の新規な機会を提供する。この
方法は、特に昆虫体内性菌類ペシロミセスフモソロゼウ
ス(Paecilomyces fumosorose
us)ATCC 20874(米国特許第4,942,
030号)の使用法を開発した。しかしながら、この方
法および製剤はさまざまな有害生物の制御のために他の
菌類を用いて使用できる。
【0018】本発明は、有害生物の発生の制御または予
防に有用な生物学的殺虫剤の製造法を提供する。この方
法は、水中発酵により液体培地中の有害生物を制御する
ために有効な菌類1種以上を発酵させることにより、少
なくとも約80%、好ましくは90%さらに好ましくは
95%以上のバイオマスを菌糸体の形にするようなバイ
オマスを生産することを含む。そして菌糸体を回収し、
キャリアーと混合する。バイオマス/キャリアー混合物
はプリルの形で生成し、乾燥する。プリルは直接製剤の
形で使用するか、またはプリルを分生胞子の胞子化のた
めのキャリアーとして使用するか(反応性プリル)、ま
たは回収した分生胞子を使用するか、または回収した分
生胞子を予め発芽させてから使用しうる。
【0019】一般的に、この方法は、昆虫体内性菌類の
菌糸体プリルの製造からなる。プリルの生成法は以下の
3つの段階に分割される: 段階I: 発酵器中でフィラメント状の菌糸体の形で極
めて高い収率で菌類のバイオマスを生産する。
【0020】段階II: フィラメント状の菌糸体を回収
し、湿った菌糸体を製剤化し、そしてアルギン酸カルシ
ウムプリルに製剤化した湿った菌糸体を詰める。
【0021】段階III: 製剤化したプリルを乾燥し、そ
して製品にパッケージングする。
【0022】この方法は、さらに以下の段階からなりう
る。
【0023】段階IV: プリルを活性化および培養す
る。
【0024】段階V: 反応性プリルから感染性分生胞
子を回収し、使用する。
【0025】この方法は、さらに以下の段階からなりう
る。
【0026】段階VI: 反応性プリルから感染性分生胞
子を予め発芽させ、使用する。
【0027】この議論の目的のために、「生物学的殺虫
剤」という単語はキャリアー中に製剤化できる病原性菌
類の菌糸体の使用を意味し、標的有害生物、特に昆虫の
存在または生育に逆に影響することにより、植物有害生
物、土壌有害生物または水生有害生物の発生を制御また
は予防するために使用できる。そのような制御は、完全
な殺傷作用、根絶、生育の阻止、数の減少化、植物耐性
の誘導またはフィトアレキシンの生産またはこれらの作
用のあらゆる混合からなりうる。本発明の明細書および
特許請求の範囲において使用されている「昆虫体内性」
という単語は、昆虫に対する病原性を意味するが、特に
有害生物の病原性を意味するように広く用いることもで
きる。本発明の明細書および特許請求の範囲において使
用されている「制御」または「生物学的制御」という単
語は、植物、土壌または水を有害生物、特に昆虫からの
保護、即ち本発明の生物学的殺虫剤による損傷の意味に
使用される。「殺虫効果量」または「効果量」は、有害
生物、特に昆虫の制御に十分な生物学的殺虫剤のプリル
の量を意味する。
【0028】従来の技術において記述されたとおり、昆
虫体内性殺虫剤に利用できる効果的で安定な受け渡しシ
ステムは現在ない。
【0029】本発明の第一の目的は、経済的な生物学的
殺虫剤製品の生産法を提供することである。該方法は、
簡単に使用でき、そして園芸または農芸の植え付けに応
用される生物学的材料の生産を意図している。ここに記
述したように生産された乾燥産物は容易に生産され、扱
われ、保存され、運ばれ、そして植物、土壌または水の
有害生物の制御に応用される。該生産物は、室温、好ま
しくは10℃から25℃において保存でき、保存期間を
延長できる(分生胞子の活性およびプリル/胞子の生存
能力を失うことなく1年以上)。
【0030】この方法のさらなる目的は、盛んに生育す
る昆虫体内性菌類の培養液を、より容易に扱え、そして
容易にぬることができる製剤化生物学的殺虫剤に変換す
ることである。製剤化プリルを使用することにより、ぬ
るときまでの生産物の生物学的活性が容易に保持され
る。プリルの製剤化なしには、菌糸体はそのような条件
において生存できない。土壌、種または根にぬり、湿気
を取り戻したと同時に、乾燥プリルは再び生物学的に活
性化された形になり、湿気を取り戻してから48時間未
満にプリルからの菌糸体の分芽が起こる。菌糸体の分芽
により、プリル製剤から提供された栄養の消費が始ま
り、分生胞子化が始まることにより分生胞子が生産され
る。分生胞子は、有害生物に病原性のある、生物学的に
活性のある形である。
【0031】本発明の他の目的は、現在知られている方
法よりも高い濃度で分生胞子を生産する昆虫体内性菌類
の培養液を効果的に胞子形成させるための活性化キャリ
アーを提供する。活性化キャリアーから生産された分生
胞子は高い生存能力と感染性を有する。回収したとき
に、ほとんどの活性化プリルは胞子を含む。分生胞子は
製剤物質を用いても用いなくても直接植物、土壌、種ま
たは根にぬることができる。活性化されたかまたは活性
化されていないプリルは土壌にぬることができる。さら
に、活性化プリルから回収された分生胞子は水性懸濁液
に移し変えることができ、そして土壌または植物の葉全
体にぬることができる。
【0032】他の目的は、プリルから回収した活性化分
生胞子を予め発芽させ、そして製剤物質を用いるかまた
は用いずに、予め発芽させた胞子を直接植物、土壌、種
または根にぬる方法を提供することである。
【0033】他の目的は、限定されないが、植物および
土壌で産まれた昆虫およびネマトーダおよび水中有害生
物、例えば蚊を含む有害生物の発生の予防または制御に
有用な生物学的殺虫剤製剤/キャリアーを提供すること
である。本発明のさらなる目的は、化学的な殺虫剤をも
提供することである。
【0034】さらに本発明の目的は、別の植物有害生物
に高いレベルの感染性を有する昆虫体内性菌類、ペシロ
ミセスフモソロゼウス(Paecilomyces f
umosoroseus)ATCC 20874(PF
R)の選択株を生物学的殺虫剤として利用するための方
法を提供することである。また本発明は、園芸および農
芸の応用に要求される大量の産物を容易に生産できる菌
類の,特定のPFRの選択株を含む生物学的殺虫剤を提
供する。
【0035】さらに本発明の他の側面は、液体培養液に
おいて生産されるペシロミセスフモソロゼウス菌類の菌
糸体調製物からなる生物学的調製物を提供する。そして
菌糸体を新規な製剤に混合し、良質の制御、高い安定
性、貯蔵寿命、高い感染性、そして特にさまざまな植物
有害生物への特異的な感染性を提供する。
【0036】さらに本発明の他の側面は、畑またはグリ
ーンハウスにおいて効率よく胞子を培養するための経済
的な方法を提供する。この方法により、簡単に使用で
き、そして便利な生物学的殺虫剤を大量に生産できる。
【0037】
【課題を解決するための手段】ここで開示された本発明
は、植物有害生物、特に昆虫の制御のために植物に、ま
たは土壌に、または蚊のような有害生物を制御するため
に水の表面にぬることができる生物学的殺虫剤の製造工
程および製造法である。本発明の目的に有用な病原性有
害生物は、アインスワース(Ainsworth)ら、
「菌類」、4巻a,b.,Academic pres
s(1973)に記述されている分類学的クラスの菌類
の種が好ましい。昆虫体内性菌類の種を含む主要な分類
群は以下の細別である:ジゴミコチナ(Zygomyc
otina)、マスチゴミコチンス(Mastigom
ycotins)、アスコミコチナ(Ascomyco
tina)、バシジオミコチナ(Basidiomyc
otina)、およびデューテロミコチナ(Deute
romycotina)。これら別々の細別は別のクラ
スによっても表される:キトリジオミセテス(Chyt
ridiomycetes)、オオミセテス(Oomy
cetes)、ジゴミセテス(Zygomycete
s)、プレクトミセテス(Plectomycete
s)、ピレノミセテス(Pyrenomycete
s)、ロクロアスコミセテス(Loculoascom
ycetes)、テリオミセテス(Teliomyce
tes)、コエロミセテス(Coelomycete
s)、およびハイフォミセテス(Hyphomycet
es)。
【0038】有害生物に感染性の病原性胞子を生産する
これらクラスの菌類が使用できる。例えば以下の昆虫体
内性菌類が有害生物の制御に最も有用であると考えられ
ている:アスペルギラス(Aspergillus)、
アシェルソニア(Aschersonia)、マソスポ
ラ(Massospora)、ビューベリア(Beau
veria)、メタリジウム(Metarhiziu
m)、バーティシリウム(Verticilliu
m)、ペシロミセス(Paecilomyces)、ヒ
ルステラ(Hirsutella)、ノムレア(Nom
uraea)、ヒメノスティルベ(Hymenosti
lbe)、コルディセプス(Cordyceps)、コ
エロモマイセス(Coelomomyces)、ラゲニ
ジウム(Lagenidium)、レプトレグニア(L
eptolegnia)、コニジオボラス(Conid
iobolus)、ズーフソーラ(Zoophthor
a)、クリシノマイセス(Culicinomyce
s)、およびトリポクラジウム(Tolypoclad
ium)。これら昆虫体内性菌類の株の多くは、植物有
害生物、蚊、および他の動物有害生物に対して病原活性
を示す。最も好ましいのは昆虫体内性菌類ペシロミセ
ス、特に好ましいのは、ペシロミセスフモソロゼウスA
TCC 20874である。この特定の株は、本発明の
生物学的殺虫剤としての使用に適している。
【0039】発酵 本発明により、選択株、特定すれば好ましくはペシロミ
セスフモソロゼウス(Paecilomyces fu
mosoroseus)ATCC 20874を液体培
地中で生育することにより、受け渡しのための生物学的
殺虫剤が調製される。この記述は単一の菌類の調製を意
味するが、特定の応用のためには属または種の混合もで
きる。好ましいひとつまたは複数の菌類の接種材料は標
準的な表面培養法により調製され、好ましい株を寒天ス
ラント上で生育させ、そして寒天内容物を使用して標準
条件下において寒天の栄養を含む撹拌フラスコに接種す
る。48時間インキュベート後、撹拌フラスコは主に分
芽胞子を含む。この接種材料を使用することにり、標準
的な方法を使用して発酵器に接種する。他の接種法を使
用してもよい。
【0040】発酵器中のバイオマスが、実質的にフィラ
メント状の菌糸体、少なくとも約80%の菌糸体、好ま
しくは少なくとも約90%の菌糸体、最も好ましくは約
95の菌糸体からなるような方法で発酵器を制御する。
これは、過剰料の複合炭素源および複合窒素源を供給す
ることにより達成できる。複合炭素源は糖みつのような
混合物を自然に生じ、そして複合窒素源は穀物浸漬液お
よび/または綿の種子の粉末でありうる。他の知られた
複合炭素源および複合窒素源も使用できる。純粋な糖、
例えばシュークロース、デキストロース、グルコースま
たは他の糖源の供給は主に分芽胞子の形成をもたらすの
で好ましくない。栄養培地の組成は、広範囲に変更でき
る。しかしながら、好ましい栄養溶液は約4重量%から
約8重量%の複合炭素源および約0.5重量%から約5
重量%の複合窒素源を含む。菌糸体の生産も、発酵工程
における糖みつの一定供給(供給バッチ添加)により強
められる。発酵はバッチまたは供給バッチの様式におい
て実施できる。
【0041】発酵器中のフィラメント状の菌糸体の収量
を増加させるために刺激栄養物を培養液に添加すること
は有益である。そのような刺激栄養物は脂肪、油、界面
活性剤、および多酸、例えばリノレン酸、シリコン油、
水乳濁液、等々を含む。
【0042】供給バッチ発酵法は、発酵器のpHを酸性
条件にシフトするときに使用すると有益である。糖みつ
または他の有用な複合炭素源を添加することにより、大
量の塩基を使用してpHを調整することなしに発酵器の
条件を一定に保持できる。糖みつの供給バッチ添加は、
例えば発酵器の緩衝制御に用いることができる。発酵中
の糖みつの添加は、24時間あたり約1%の糖みつの比
が好ましい。糖みつの添加は約48時間後、またはpH
を酸性条件にシフトする(pH約5.0以下)ときに始
めるのが好ましい。
【0043】発酵は、撹拌および通気を最高にして行っ
た方がよい。撹拌および通気のためにはあらゆる手段が
使用できる。撹拌が弱ければ、菌糸体が凝集する。した
がって、約0.8vvmから約1vvmの通気を伴っ
た、最低約400rpmから約600rpmの撹拌が好
ましい。発酵工程は約28℃から約30℃の温度の範囲
で実施した方が好ましい。
【0044】pH値の調整は菌糸体の形成のために必要
である。好ましいpHは約4.0から約6.0であり、
好ましくは5.0である。pH値の調整および制御は、
有機塩基または無機塩基、好ましくは水酸化ナトリウ
ム、水酸化アンモニウムまたはあらゆるトリエチルアミ
ン溶液を添加することにより達成できる。
【0045】発酵中の不所望量の泡の発生を防止するた
めに、標準的な化学的消泡剤を添加できる。標準的な化
学的消泡剤はシリコン油、ポリプロピレンまたはグリコ
ール化合物、または他の合成消泡剤を含む。培養の終了
は、バイオマス測定の標準的な方法(例えば乾量の測
定)により容易に測定できる。96時間の培養は、通常
30−50g/リットルの乾燥菌糸体を生じるのに十分
である。この収率は本発明の製剤化段階における使用に
十分である。
【0046】発酵培地からのフィラメント状菌糸体バイ
オマスの分離は、標準的な方法、例えば濾過、遠心分離
または分離のための他の便利な手段により実施できる。
菌糸体が不所望な微生物で汚染されるのを防ぐために、
菌糸体の回収は無菌条件において行った方がよい。
【0047】製剤化 本発明の生物学的製剤化キャリアーを製造するために、
菌類の生育を維持することができ、迅速な胞子形成を促
進するキャリアー物質を使用する。適切なキャリアー
は、不活性重点化合物、例えばクレイ、ベントナイト、
タルク、パーライト、ピートモス、ケイ藻土、カオリ
ン、バーミキュライト、もみがら、ドライミルク、およ
びミネラルを含む。バーミキュライトが好ましいが、そ
れは安定な生物学的殺虫剤産物を提供し、また産物の密
度が低いために菌糸体の分生胞子化が速いためである。
バーミキュライト(または他のキャリアー物質)を予め
処理することにより微生物の汚染レベルを低下させるこ
とが最も好ましい。これは加熱(即ち、100℃または
それ以上で少なくとも約1時間以上)または照射による
のが好ましい。微生物の汚染の予防も化学的に実施さ
れ、菌類の生存能力および生育に対する化学的な妨害を
しない。好ましい態様によれば、それからフィラメント
状の菌糸体バイオマスをバーミキュライトまたは他のキ
ャリアー化合物に添加して混合する。
【0048】栄養は菌糸体の形成に必要である。そのよ
うな栄養源は炭素源および窒素源、例えば糖みつ、乳
漿、粉ミルク、綿の種子の粉末、別の自己分解ペプト
ン、もみがら、小麦、モルト抽出物、酵母抽出物を含
む。製剤に安定剤および/または保護剤、例えばポリア
ルコール、グリセリンまたは糖を添加することが必要で
ある。必要であれば、酸化防止剤、例えばアスコルビン
酸または没食酸プロピルエステルも添加される。
【0049】そして当業者に知られている方法により製
剤化菌糸体混合物をプリル化する。プリル化工程はプリ
ル化剤、例えばアルギン酸ナトリウムまたはアルギン酸
カリウムをバイオマス/キャリアー混合物に添加し、そ
して塩化カルシウムまたはグルコン酸カルシウムを含む
凝固剤バスに該混合物を添加することにより実施でき
る。胎芽混合物中のアルギン酸ナトリウム濃度は使用さ
れる製剤、および必要とされる胎芽の程度に依存して約
0.2%から約3%の範囲内で変更できる。凝固のため
の塩化カルシウムまたはグルコン酸カルシウム濃度は適
切なプリル製剤に必要なように約1%w/vから約15
%w/vの範囲内で変更できる。凝固剤中の塩濃度が増
加すると凝固は速くなる。この方法により形成されたプ
リルは、あらゆる便利な乾燥法、例えば空気乾燥または
オーブンによる乾燥により直ちに乾燥できる。しかしな
がら、液体かベッド工程は均一な物理的特徴(形、機械
的な強度、大きさ、および密度)のある浮遊性プリルを
得ることが好ましい。
【0050】プリルの分生胞子化能力を増加させるため
に、プリルの分生胞子化を促進する栄養を添加すること
が臨まれる。そのような促進剤は天然食物内容物、例え
ば糖みつ、ペプトン、綿の種子の粉末、グルコース溶
液、等々を含みうる。栄養の添加は乾燥前、または乾燥
工程中でよい。乾燥前の栄養の添加は濃縮栄養溶液中で
完全に拡散するまでプリルを湿潤し、そして処理したプ
リルを乾燥することにより実施できる。乾燥工程中の栄
養の添加は液体化ベッド中での運動中にプリルをコーテ
ィングすることにより実施できる。そのようなコーティ
ング法はよく知られている。プリルを乾燥して、湿気ま
たは総揮発性含有量を約2%(w/w)かた約12%
(w/w)にしたほうがよい。しかしながら、総揮発性
含有量は約6−8%が好ましい。湿気含有量は湿気バラ
ンスを用いた標準的な方法により、容易に決定できる。
不所望な微生物の汚染を防ぐために乾燥工程は滅菌空気
中で、例えば空気フィルターを使用して行ったほうがよ
い。
【0051】本発明によって生産されたプリルは、約4
℃から約25℃の温度で乾燥条件下において保存でき
る。プリルの生存能力を12カ月間保つために、プリル
を真空において、または不活性気体、例えばアルゴン、
窒素または他の不活性ガス中で保存することが勧められ
る。
【0052】不活性化および回収 製剤化プリルは必要であれば使用前に再活性化できる。
安定なプリル製剤は使用前に再活性化することにより、
高い活性の、新鮮な分生胞子濃縮物を提供できる。製剤
化プリルは活性化後短時間に多数の胞子の形成および生
産を促進する最良の栄養を含む。各プリル(直径1mm
未満)はプリルあたり107−108ほどの分生胞子を生
産でき、そして分生胞子は有害生物の制御に対する高い
殺虫効果を有する。再活性化は、プリルに湿気、好まし
くは水を添加することにより実施でき、菌糸体の生育お
よび分生胞子の生産を促す。最良の生育条件は約20−
28℃、好ましくは約25℃において、約7日間未満、
好ましくは約3日から約5日間である。再活性化はあら
ゆる適切な密閉滅菌コンテナー、例えばペトリ皿または
トレイ中で生じうる。プリルはコンテナー中で単層にす
ることにより、胞子形成および胞子の発芽の為に最大の
表面領域を生じるようにしたほうがよい。再活性化され
たプリルは約6カ月間、好ましくは0から約3カ月間、
約4℃の低温において保存できる。
【0053】分生胞子は界面活性剤を含む水で洗浄する
ことにより、再活性化プリルから回収できる。あらゆる
適切な界面活性剤は、Tween80またはTween
20界面活性剤を0.01%から0.1%の濃度で含ま
せて使用できる。回収した分生胞子を直ちに使用する
か、またはぬるまえに好ましくは約4℃の低温において
保存できる。回収した分生胞子は約4カ月間まで、好ま
しくは約2週間4℃において保存できる。プリルの培養
により得られた分生胞子の量は、プリルあたり約107
−108の胞子である。
【0054】標的物にぬる前に、再活性化プリルから回
収した分生胞子に栄養を添加することができる。そのよ
うな栄養は有害生物上で分生胞子の発芽を促進できる。
別法として、ぬる前に分生胞子を予め発芽させることも
便利である。そのような予めの発芽は、回収した分生胞
子を約4−8時間、水通気コンテナーまたはあらゆる他
の適切な手段により撹拌することにより容易に実施でき
る。
【0055】使用法 本発明により生産されたプリル、再活性化プリル、回収
した胞子または予め発芽させた胞子の塗布は、制御され
る有害生物の性質および特定の応用(農業、園芸、森林
または蚊の制御)に依存する。標的有害生物が植物有害
生物であれば、プリル、再活性化プリルまたは胞子を植
物の近辺または植物にぬることができる。標的物が土壌
有害生物であれば、プリル、再活性化プリルまたは胞子
をぬるか、または土壌に混入させることができる。標的
物が蚊であれば、プリル、再活性化プリルまたは胞子を
水面にぬることができる。
【0056】有害生物を制御するために別の昆虫体内性
菌類を本発明の生物学的殺虫剤に使用できる。本発明の
生物学的殺虫剤により制御できる有害生物は節足動物お
よびネマトーダを含む。とくに好ましい有害生物は蚊お
よびブユのような昆虫、およびダニおよびクモガタに属
する有害生物を含む。生物学的殺虫剤は、通常感受性
で、慣用的な殺虫剤に耐性の有害生物に対して効果的で
ある。それらはすべてまたは個々の有害生物の発生段階
に効果的である。生物学的殺虫剤は以下の有害生物に効
果的に使用できる:等脚目、ミズムシ科、アルマジロ科
(Armadillidum)、倍脚鋼、唇脚鋼、コム
カデ鋼(Symphyla)、総尾目、トビムシ目、直
翅目、革翅目、等翅目、シラミ目、食毛目、総翅目、異
翅亜目、同翅亜目、蝶蛾類鱗翅目、鞘翅目、膜翅目、双
翅目、隠翅目、クモガタ鋼、ダニ目。
【0057】また、生物学的殺虫剤は、メロイドジン
(Meloidogyne)種、プラチレンカス(Pr
atylenchus)種、ラドフォラス シミレス
(Radopholus similes)、ジチラン
カス ジプサチ(Ditylanchus dipsa
ci)、ヘテロデラ(Heterodera)種、キシ
フェネマ(Xiphenema)種、グロボデラ(Gl
obodera)種、およびホプロレマス(Hoplo
laemus)種を含む植物に寄生するネマトーダに対
して使用できる。
【0058】本発明の生物学的殺虫剤に好ましい、第一
の標的昆虫グループは、クリシデ(Culicida
e)(蚊)および他の双翅目、アフィデ(Aphida
e)(アブラムシ)、ダルファシダル(Dalphac
idal)(プラントホッパー)、シカデリダエ(Ci
cadellidae)(リーフホッパー)、セルコピ
ダエ(Cercopidae)(アワフキムシ)、アレ
ヨジダエ(Aleyodidae)(コナジラミ)、コ
コイデア(Coccoidea)(スケール)、チサオ
プテラ(Thysaoptera)(アザミウマ)、コ
レオプテラ(Coleoptera)(甲虫)、および
レピドプテラ(Lepidoptera)(キャタピ
ラ)である。
【0059】プリルの薬剤量はぬるものに依存して広範
囲に変更される。考慮すべき因子は、用いる薬剤プリル
の種類(例えば、バーミキュライトプリルはもみがらプ
リルよりも蚊の幼虫の制御により効果的であるが、それ
はバーミキュライトプリルの浮遊特性による)、有害生
物の種類、有害生物の発生した実の状態、天気状況の影
響、および農業の領域の種類(例えば、農芸、園芸、森
林の状態またはあたの状態)を含む。通常、植物昆虫を
制御するための塗布量は約107分生胞子/mlが望ま
しい。そのような薬剤量は以下の比率を基に得られる。
即ち、1グラムのプリルは1リットル中で107分生胞
子/mlの懸濁液を生じる。土壌有害生物を制御するた
めの塗布量は約1−10kg、好ましくはヘクタールあ
たり約5kgの不活性化および/または活性化プリルが
望ましい。生物学的殺虫剤は土壌、植物、または土壌と
の混合物に撒いて広げる、あらゆる便利な塗布方法によ
りぬることができる。
【0060】実施例は例示的な目的のために提供され、
ここに記述された本発明を限定するものではない。以下
の略語は本発明の記述を通して使用される。
【0061】CFU − コロニー形成ユニット CPU − プリルユニットあたりの分生胞子 ℃ − 摂氏温度 g − グラム hr − 時間 l − リットル μ − マイクロ % − パーセント lb − パウンド ft2 − 平方フィート M − モラー ml − ミリリットル N − 正常 PDA − ペプトン デキストロース アガー RH − 相対湿度 rpm − 1分あたりの回転数 w − 重量 vvm − 1分あたりの体積あたりの体積 AIS − インデックス スケールの査定 GI − 成長インデックス
【0062】
【実施例】実施例 1 20リットルバッチ発酵器におけるペシロミセスフモソ
ロゼウス (Paecilomyces fumosor
oseous)の 菌糸体の生産 菌類ペシロミセスフモソロゼウス(ATCC 2087
4)を、20g/lモルト、20g/lグルコース、1
g/lペプトン、および10g/lアガーを含むスラン
トアガーで維持した。スラントを4℃において保存し
た。
【0063】滅菌条件下において、30g/lグルコー
ス、20g/l酵母抽出物、および20g/l穀物浸漬
液を含む撹拌フラスコにスラントを移した。滅菌前に溶
液をpH6に調整した。スラントの菌類を接種後、菌類
を含む撹拌フラスコを30℃において24時間、300
rpmで回転撹拌機で維持した。主に分芽胞子からなる
撹拌フラスコ産物を使用して、60−80g/lの糖み
つ、20g/l綿の種の粉末、および20g/l穀物浸
漬液からなる生産培地16リットルを含む20リットル
の発酵器に接種した。塩基(2M NaOH)を添加す
ることにより、発酵器のpHを5.3に調節した。通気
は0.8−1.0vvmの範囲に維持し、そして撹拌は
400−600rpmの範囲に維持した。泡の形成を防
止するために、1.5mlのMacol P−2000
消泡剤[マツアーケミカルズ社(Mazer chem
icals)]を発酵溶液に添加した。発酵は96−1
00時間後に終了し、フィラメント状の菌糸体を遠心分
離により回収した。得られたフィラメント状の菌糸体の
収率は30g/l(乾燥重量)であった。ここでバイオ
マスの80%以上が菌糸体の形状であった。
【0064】実施例 2 生物学的殺虫剤の製造 実施例1において得られたペシロミセスフモソロゼウス
の菌糸体を使用して、表1に記載されている製剤を製造
した。簡単に言えば、ペシロミセスの菌糸体(25%の
湿気含有量の300g)を上述の量のキャリアーと混合
した。キャリアーは1リットルの水と共に1時間、12
1℃において予めオートクレーブした。アルギン酸ナト
リウムを添加して、各混合物を総体積3リットルにし、
1NNaOHを添加することにより指示されたpHにし
た。各混合物のプリルの製剤のために、13−27%
(pH6.35−7.00)の濃度範囲の塩化カルシウ
ム溶液5リットルを含むバスを使用した。菌糸体/多孔
性キャリアー混合物をプリルしたカラムにのせ、混合物
を凝固剤に滴下し、アルギン酸化プリルを生成した。プ
リルを1時間またはそれ以上凝固剤に浸した。プリルは
金属スクリーンを通してスクリーニングすることにより
バスから容易に除去できる。80−85%ほどの湿気を
含む湿ったプリルを液体化ベッド乾燥機にのせ、30℃
以下の空気温度において乾燥した。プリルは含水量6%
から10%w/wに乾燥した。
【0065】 表 1 製 剤 多孔性キャリアー 量 アルギン酸塩量 pH A もみがら 300g 60 g 6.0 粉ミルク 80g B ベントナイト 500g 35 g 8.5 C バ−ミキュライト 400g 70 g 5.9 D ピートモス 350g 35 g 8.5 E バ−ミキュライト 200g 60 g 8.5 もみがら 200g 綿の種の粉末 100g F バーミキュライト 300g 45 g 5.3 もみがら 100g G バーミキュライト 300g 45 g 9.0 もみがら 100g 実施例 3 プリルおよび分生胞子の生存能力のインビトロにおける
評価 実施例2により製造された生物学的殺虫剤のプリルのバ
ッチの生存能力、保存後の発芽および状態について評価
した。
【0066】プリルの菌糸体の生存能力 36のプリルについて水に30分間浸して水化した。再
活性化プリルをアガープレートまたは空のプラスティッ
クウエルの表面に置き、室温において48時間インキュ
ベートした。プリルの生存能力のパーセントはプリル表
面に現れる菌糸体の観察および追跡により評価した。表
2は、別の温度で12カ月まで保存した別のバッチのプ
リルの生存能力のパーセントを表す。
【0067】分生胞子のインビトロ試験 上述のように寒天プレートまたは空のプラスティックウ
エルで48時間胞子形成した、別のプラスティックウエ
ル製剤の分生胞子は、10mlの0.01%Tween
80界面活性剤溶液を含む、滅菌スクリューキャップ
チューブに3つの胞子形成プリルを移すことにより試験
した。チューブを激しく20秒間振盪し、血球計数盤に
より分生胞子を計数した。表3は、違う温度で1年まで
保存したプリルの胞子数を表す。図1は、違う温度で2
カ月以上保存した、別々のプリル製剤の胞子数を表す。
すべての分生胞子が100%発芽した。
【0068】 表 2 製 剤 保存温度 保存時間(月) プリルの生存能力 D 4℃ 6 100% D 25℃ 6 99% A 4℃ 6 100% A 25℃ 6 99% A 4℃ 5 98% A 25℃ 9 95% A 25℃ 12 95% A 4℃ 12 95% B 4℃ 11 100% C 4℃ 12 100% F 4℃ 6 100% G 4℃ 6 100% 表 3 製 剤 保存温度 保存時間(月) 分生胞子(プリルあたりの胞子) A 4℃ 10 1.95×107 A 25℃ 10 1.07×107 A 25℃ 11 1.33×107 C 25℃ 6 5.0 ×107 F 25℃ 6 1.87×107 分生胞子の発芽のインビトロ試験 胞子形成したプリルにより、前述のセクションにおいて
生産した分生胞子を集め、ml溶液あたり1×105
胞子が生産された。滅菌サブローデキストロース培地を
2列の96ウエルプレート(コーニング社25860ポ
リスチレン)に添加した。胞子懸濁液(100μl)を
各プレートの16ウエルすべてに添加した。胞子を28
℃において24時間インキュベートし、発芽の試験(発
芽管の形成)をした。表2はその結果を示し、さまざま
な保存条件および保存時間において、試験されたすべて
のプリル製剤が分生胞子を発芽できることが示唆され
た。実施例 4 効能の試験 実施例2で製造されたもみがら/ミルク生物学的プリル
製剤の効能は、コナジラミの制御のめのグリーンハウス
において評価された。各試験は、ブルーサルビアにコナ
ジラミを発生させることにより実施された。24時間昆
虫に卵を生みつけさせ、すべての成虫を除去した。未成
熟のコナジラミが発生するようなグリーンハウスの条件
の下でサルビアを生育させた。幾つかの、前期から中期
以前の大きさの形態を除き、そして100%相対湿度に
おいてインキュベートすることにより、生存可能なペシ
ロミセスフモソロゼウスがグリーンハウスに存在しない
ことが証明された。そして寄生した植物を以下の処理に
供した:処理A−植物あたり1gのプリルを直接湿った
土壌の表面にまいた。
【0069】処理B−植物あたり1gのプリルを脱イオ
ン水中に1時間浸した。1枚の湿らせたWhatman
TM5フィルターをのせたペトリ皿にプリルをおき、そし
て24時間インキュベートした。そしてプリルを直接土
壌の表面にまいた。
【0070】処理C−10プリルを12時間の光周期の
下25℃において7日間PDA寒天プレート上でインキ
ュベートした。プレートを滅菌器具でこすった。この溶
液5mlを、500mlの2%蔗糖溶液に入れた。植物
をこの溶液に浸した。
【0071】処理D−植物を500mlの脱イオン水に
浸した(プリル無添加)。
【0072】各処理において8つの植物を使用した。生
存体、死体、および感染体の大きさを毎週植物あたり3
枚の葉で計数した。各週、各処理において24齢の大き
さを葉から除去し、そして100%RHにおいてインキ
ュベートすることにより、死亡率を測定した。表4は死
亡率および効能の結果を示す。
【0073】 表 4 感染したコナジラミのパーセント 処理 3日 7日 処理A 60% 94% 処理B 48% 58% 処理C 40% 60% 処理D 18% 18% 実施例 5 プリルから生産された分生胞子の生存能力および感染性
を評価するための標準インビボバイオアッセイを開発し
た。該方法は、0.05%TweenTM80中に200
のプリルを浸すことにより活性化プリルから分生胞子を
回収し、そして回収した分生胞子を1mlあたり1.0
×107の濃度に希釈することからなる。
【0074】発芽(生存能力)アッセイ 滅菌接種ループにより、水性寒天(2.0%Difco
agar)の薄層でコートした顕微鏡用滅菌スライド
グラスの上に分生胞子の懸濁液を広げた。そしてスライ
ドを湿ったチェンバー(フィルターペーパーを有するペ
トリ皿)内に入れ、そして0.2mlの滅菌蒸留水をフ
ィルターペーパーに添加した。分生胞子を16時間イン
キュベーター内でインキュベートし(25℃)、光学顕
微鏡により発芽を評価した。あらゆる大きさの発芽管を
有するすべての分生胞子を発芽したものとして計数し
た。
【0075】感染性 宿主昆虫としてスイートポテトコナジラミB.taba
ciを感染性の測定に使用した。平らな針を用いて、前
期4齢のB.tabaciのニンフ(ハイビスカス種に
発生する未同調集団)を葉から集め、そして顕微鏡用滅
菌スライドの表面においた。上述のように調製した分生
胞子懸濁液は、濃度の分かっているドロップを顕微鏡用
滅菌スライドの表面におくことにより使用した(スライ
ドあたり20ドロップ、各スライドのんがさを走る2列
に10ずつ)。予め集めたB.tabaciのニンフを
各小滴上および湿ったチェンバー内におき、そして0.
2mlの蒸留水をフィルターペーパーに添加した。試料
を7日間インキュベーター(25℃)内に維持した。2
つのチェンバー(全部で40ニンフ)を各試験試料に使
用した。対照として、ニンフのみのスライドを上述の同
じ方法により調製したが、Tween80溶液に添加し
た分生胞子はない。栄養源なしに菌類の生育を評価する
ために、分生胞子懸濁液のみのドロップを有するスライ
ド(ニンフなし)も調製した。
【0076】各ニンフまたは分生胞子のドロップを光学
顕微鏡下で観察し、以下のインデックスにしたがって評
価した(評価インデックススケール): 0.0 変化なし(分生胞子は発芽せず、目に見える変
化はドロップの領域のどこにもない) 0.5 分生胞子が発芽(発芽の始まり、ひとつまたは
複数の発芽管を有する分生胞子がドロップ領域のどこか
に存在するかまたは未分化の菌糸が存在する) 1.0 菌糸体の生育の始まり(ドロップ領域のどこか
に分化した菌糸の存在が観察され、宿主上で菌類の生育
がまったく観察されない) 1.5 宿主上の菌類の菌糸の最初の出現(宿主表面の
どこかに菌類の菌糸が存在する) 2.0 宿主上の菌糸体の規則性成長(宿主体の表面ま
たは側面に菌糸体の肥大成長が観察される) 2.5 新たに形成された分生胞子の最初の出現(宿主
の表面または宿主体の側面のどこかに、最初の分生子柄
および新たに形成された鎖状の分生胞子が存在する) 3.0 規則性胞子形成(完全に胞子形成した菌糸体が
感染した宿主のほとんどの表面をおおうかまたは宿主の
側面に生じる) すべての試料を1,3,5,および7日後に評価した。
結果は各試料(40ニンフ)からのAISの1日の平均
として表現された。対照のニンフをニンフの発生段階と
共に評価し、あらゆる感染の存在が記録された。対照の
ドロップ(B.tabaciのニンフをドロップに入れ
なかった)が観察され、そして菌類の発生段階が記録さ
れた(分生胞子の発芽、菌糸体の成長、または胞子形
成)。
【0077】実験に使用された、別々の種類のアルギン
酸塩プリルの基本的な物理特性を以下の表に示す。
【0078】 表 5 製 剤 プリル1個の平均重量 (g) プリル1gあたりの平均量 プリルの形 G 0.0027 370 均一 D 0.0025 400 均一 C 0.0035 286 分散 E 0.0037 270 均一 E 0.0030 333 均一 E 0.0017 590 均一 E 0.0014 714 均一 *E製剤は製造日が違う。
【0079】活性化中に生じた可視または物理変化を表
6に示す。
【0080】 表 6 製 剤 最初の重量 1日 2日 7日 (g) 重量(g) 変化(%) 重量(g) 変化(%) 重量(g) 変化(%) F 0.0027 0.0039 + 44.4 0.0042 + 55.6 0.0046 + 70.4 G 0.0025 0.0040 + 60.0 0.0044 + 76.0 0.0050 +100.0 D 0.0035 0.0048 + 37.1 0.0056 + 60.0 0.0065 + 85.7 C 0.0037 0.0053 + 43.2 0.0055 + 48.6 0.0046 + 24.3 E 0.0030 0.0047 + 56.7 0.0050 + 66.7 0.0063 +110.0 E 0.0017 0.0033 + 94.1 0.0035 +105.9 0.0032 + 88.2 E 0.0014 0.0027 + 92.9 0.0029 +107.1 0.0026 + 85.7 表7は、昆虫体内性菌類ペシロミセスフモソロゼウス単
離体PFR97の取り込み菌糸体を有するアルギン酸塩
プリルそれぞれの種類の比較−実験室の条件におけるプ
リルの活性化中の平均成長インデックスである(20プ
リルのGIの平均として計数された)。
【0081】 表 7 製 剤 GI−1日 GI−3日 GI−5日 GI−7日 F 1.8 3.4 4.6 5.0 G 1.1 3.3 4.4 5.0 D 1.4 3.6 4.1 5.0 C 0.8 1.8 3.8 5.0 E 2.0 3.6 4.4 5.0 E 1.8 3.0 4.2 5.0 E 1.7 3.2 4.4 5.0 *成長インデックススケール: 0−プリルに変化が観察されない 1−膨潤段階(大きさ、形態および色の変化が観察さ
れ、菌類の成長が観察されなかった) 2−プリル表面での最初の菌糸の成長 3−規則性肥大成長、菌糸体がプリルの表面のほとんど
を覆う) 4−胞子形成の始まり(最初の分生子柄および分生胞子
の鎖) 5−完全な胞子形成(プリル表面のほとんどが胞子形成
菌糸体により覆われた) 活性化後7日目以降の製剤Eの分生胞子の生産および発
芽を表8に示す。
【0082】 表 8 活性化の時間 1プリルあたりの 発芽試験 分生胞子の平均量 発芽率(%) 優位な発芽分生胞子の形 2日 1.42×106 93.7 2つの発芽管 3日 1.29×107 98.8 2つの発芽管 4日 1.50×107 100 2つの発芽管 5日 2.97×107 100 2つの発芽管 7日 3.31×107 100 2つの発芽管 10日 3.37×107 99.2 2つの発芽管 別々の種類のプリルの発芽の比較を表9に示す。
【0083】 表 9 製 剤 発芽率(%) 優位な発芽分生胞子の形 F 99.8 2つの長い発芽管(*) G 99.2 1つの長い発芽管 D 93.3 2つの短い発芽管 C 81.6 1つの短い発芽管 E 99.6 2つの長い発芽管(*) E 99.7 2つの長い発芽管(*) E 99.0 2つの長い発芽管(*) (*)は最初の分枝を表す 活性化後の各時間における製剤Eから生産される分生胞
子の感染性を表10に示す。
【0084】 表 10 プリルの活性化時間 平均AIS 平均AIS 平均AIS 平均AIS 1日 3日 5日 7日 2日 0.75 0.90 1.20 1.85 3日 0.80 1.35 1.75 2.15 4日 0.85 2.15 3.00 3.00 5日 0.90 2.30 3.00 3.00 7日 0.80 2.15 3.00 3.00 10日 0.65 1.90 2.70 3.00 *評価インデックススケール−AIS 0.0 変化なし(分生胞子は発芽せず、目に見える変
化はドロップの領域のどこにもない) 0.5 分生胞子が発芽(発芽の始まり、ひとつまたは
複数の発芽管を有する分生胞子がドロップ領域のどこか
に存在するかまたは未分化の菌糸が存在する) 1.0 菌糸体の生育の始まり(ドロップ領域のどこか
に分化した菌糸の存在が観察され、宿主上で菌類の生育
がまったく観察されない) 1.5 宿主上の菌類の菌糸の最初の出現(宿主表面の
どこかに菌類の菌糸が存在する) 2.0 宿主上の菌糸体の規則性成長(宿主体の表面ま
たは側面に菌糸体の肥大成長が観察される) 2.5 新たに形成された分生胞子の最初の出現(宿主
の表面または宿主体の側面のどこかに、最初の分生子柄
および新たに形成された鎖状の分生胞子が存在する) 3.0 規則性胞子形成(完全に胞子形成した菌糸体が
感染した宿主のほとんどの表面をおおうかまたは宿主の
側面に生じる) 別々の種類のプリルの発芽の比較を表11に示す。
【0085】 表 11 製 剤 平均AIS 平均AIS 平均AIS 平均AIS 1日 3日 5日 7日 F 0.95 2.30 3.00 3.00 G 0.85 2.00 2.60 3.00 D 0.70 1.90 2.30 2.80 C 0.45 1.60 2.20 2.70 E 0.80 2.15 2.55 3.00 E 0.85 2.35 3.00 3.00 E 0.90 2.40 3.00 3.00 実施例 6 プリルから生産された分生胞子の発芽および感染性と、
違う基質で分生胞子を生育させるための標準的で慣用的
な方法とを比較するために、以下の実験が実施された。
3つの分生胞子の試料を3つの別々の源から得た: 1)プリルから(製剤E) 2)寒天ペトリ皿から(PDA−ポテトデキストロース
アガーDifco)、および 3)PFRに感染したコナジラミのニンフから。
【0086】すべての実験において、PFR ATCC
20874株の分生胞子を使用した。
【0087】前述のようにしてプリルからの分生胞子を
回収した。PDA−分生胞子は固形人口培地の表面培養
液から得た。PDAプレートに1mlの分生胞子懸濁液
を接種し(1.0×107/ml)、プレート表面全体
に広げ、そしてインキュベーターないで維持した(25
℃)。20日後に回収したときは培養液表面からの分生
胞子を滅菌0.05%Tween80界面活性剤で洗浄
し、そしてこの懸濁液を1mlあたり1.0×107
濃度に希釈した。表面培養液(PDAプレート)から生
産された分生胞子の総量は活性化プリルからの方法によ
る場合と同様である。同じ実験において、感染宿主
B.tabaciの前期4齢ニンフ)から回収された
分生胞子が使用された。標準バイオアッセイと同じ方法
(以下に記述)を使用することにより、感染ニンフを得
た。菌類を胞子形成させて感染したニンフを集めてプラ
スティックアンプルに入れ、そして1mlの滅菌0.0
5%Tween80溶液に浸した。この方法により得ら
れた分生胞子の懸濁液を、1mlあたり1.0×107
分生胞子の濃度に希釈した。少なくとも250の分生胞
子の全長(存在すれば、発芽管の端から他方の端まで)
を接眼マイクロメーターにより測定した。以下の表は別
々の栄養源から得られたPFR株ATCC20874か
ら得られた分生胞子の生存能力および毒性を示す。
【0088】表12から明らかな通り、プラスティック
アンプルから得られた分生胞子はPDA培養液濃度に表
面から生産されたものよりも良質である。PDA培養液
から分生胞子を得るための時間はプラスティックアンプ
ルから分生胞子を得るための時間の2倍である。
【0089】 表 12 栄養源 発芽率(%) 優位な発芽分生胞子 AIS AIS AIS AIS の形および発芽分生 1日 3日 5日 7日 胞子の長さ 製剤E 99.3 2つの発芽管 0.90 2.10 3.00 3.00 (4.4-5.8μm) PDA 93.8 1つの発芽管 0.75 1.85 2.60 3.00 (3.0-3.8μm) B.tabaci 99.8 2つの発芽管 0.95 2.20 2.90 3.00E4 ニンフ (8.2-11.2μm) 実施例 7 PFRプラスティックアンプルが土壌内で胞子形成およ
び発芽する能力を評価するために、以下の実験を実施し
た。8つの250mlエレンマイヤーガラスフラスコを
15gのRedi lite土壌混合物(Terra−
Lite)で満たした。フラスコおよび土壌を121℃
において20分間高圧滅菌した。土壌を室温まで冷却
後、20のバーミキュライトプリル(実施例2において
調製され、そして記述されたように)をフラスコ中の土
壌混合物に添加した。土壌とプリルをよく撹拌して、5
0mlの脱イオン水を添加して湿気を高めた。土壌プリ
ル混合物を25℃および30℃においてインキュベート
した。1カ月後、土壌中の胞子の数を数えた。胞子の計
数は以下の方法により測定した:CFU測定 1.滅菌スプーニュラを使用してフラスコ内容物を無菌
的に完全に混合する。
【0090】2.注意深く1gの湿った土壌混合物を除
去する。
【0091】3.50mMリン酸緩衝液pH7.0を使
用して1:10の連続希釈液を作る。
【0092】4.ローズベンガルを加えた100mgク
ロラムフェニコールプレートに10μlの試料を添加す
ることにより試料をプレートし、そして散らしプレート
を作る。
【0093】5.プレートを28℃においてインキュベ
ートする。
【0094】6.5から6日後に、存在する菌類のコロ
ニーを計数する。
【0095】表13は、この試験の結果を示す。
【0096】 表 13 フラスコ 30日後のCFU/g インキュベート温度 25℃ 30℃ フラスコ1,2 2.48×106 2.2×106 フラスコ3.4 2.0 ×105 2.6×105 フラスコ5 2.6×106 実施例 8 コナジラミに対するハイビスカスの大規模な保護 再活性化プリルから回収したPFR分生胞子を試験する
ことにより、ハイビスカス種をコナジラミ(Bemis
ia tabaci)から保護する能力を評価した。実
施例5において記述した再活性化プリルを使用すること
により、Apopka(フロリダ)で市販されているグ
リーンハウスで生育したハイビスカス種を保護した。大
量の(100g)乾燥プリルを大きなプラスティックボ
ックス(450×250×100mm)において活性化
した。実施例5において記述したのと同じ、プリルの評
価法および培養法を使用した。簡単に言えば、25℃に
おいて7日間インキュベートした後、生産された分生胞
子を4℃において保存した。ぬる約3−6時間前に、1
0gの胞子を再活性化プリルから回収し、0.05%の
Tween20界面活性剤を含む2リットルの水に入れ
た。この濃度における分生胞子の濃度は、ノイバウエル
計数盤を使用して計数した。ぬる前に、分生胞子の濃度
を水で希釈し、最終濃度1.0−1.5×107分生胞
子/mlになるようにした。背負って運ぶスプレー(B
irchmeier)を使用して、50リットルの最終
分生胞子懸濁液を1回の処理で800のハイビスカス
に、特に注意深く葉の裏側までぬった。生物学的殺虫剤
を1カ月間毎週ぬった。対照として、ハイビスカスを別
の化学的試薬(化学的な応用の表を参照)で処理した。
植物は週に1回調査し、化学的処理およびPFR処理さ
れた葉をランダムに試験した。図2−4は、PFR処理
した植物と化学的処理した対照領域の比較である。図か
ら明らかな通り、PFRは化学的処理よりもよく作用す
る。規制された大きさは主に化学的処理部分において見
いだされ、PFR部分には見いだされなかったことは、
注意に値する重要なことである。しかしながら、PFR
に感染した寄生虫は見いだされなかった。したがって、
PFR処理部分のコナジラミの死亡率はほとんど菌類に
よる。
【0097】実施例 9 予めの発芽 実施例5において記述された再活性化プリル(製剤E)
から回収された分生胞子を評価することにより、予めの
発芽か、分生胞子への刺激栄養物の添加のいずれが分生
胞子の感染性を高めるのかを決定した。コナジラミに感
染した植物に分生胞子をぬった。
【0098】表14に示された結果から、予め発芽した
分生胞子が短時間(12−24時間)にコナジラミを制
御する効果が高いことが示唆された。
【0099】 表 14 死んだコナジラミのパーセント 塗布直後の100 水中の製剤E 栄養を含む製剤E 予め発芽させた製剤E %湿度の時間* 12 64 72 84 24 56 77 82 48 47 91 89 72 68 94 90 *続いて75%湿度にスイッチした 実施例10 耐性の誘導 本発明の分生胞子を試験することにより、宿主植物の集
落化および耐性の誘導への昆虫体内性菌類ペシロミセス
フモソロゼウスの影響を測定した。同じ大きさ、形態で
(1個体あたり平均6枚の葉)小さな植木鉢で生育し
た、総数60の未被害のポインセチアを使用した。成虫
のスイートポテトコナジラミをプラスティックチューブ
から捕まえ、処理した植物に放した。アルギン酸塩沈殿
物(実施例5において記述されたように活性化した製剤
E)から回収したペシロミセスフモソロゼウスPFR9
7で植物を処理した。使用した分生胞子懸濁液は1.0
×107分生胞子/mlの力価に調整した0.05%T
ween溶液であった。
【0100】用いた処理は: A−予防処理(成虫のコナジラミに暴露する1週間前に
植物を分生胞子懸濁液で処理する。成虫のコナジラミを
放す前に、処理した植物をナイロンケージに保護するこ
とにより、あらゆる不所望な発生を予防する。) B−成虫のコナジラミを放つ前の処理(植物を分生胞子
懸濁液で処理し、そして処理した植物の表面が乾燥した
ら成虫のコナジラミを放つ。) C−対照植物(植物を0.05%Tween溶液で処理
し、そして処理した植物の表面が乾燥したら成虫のコナ
ジラミを放つ。) すべての処理植物は、無作為に四角く仕切ったグリーン
ハウスに入れた。各々(A−B−C)から12の植物を
無作為に仕切った平方に入れ、コナジラミの成虫を5点
に放った(平方の中央、および二番目の列の各コーナ
ー)。
【0101】植物あたりの成虫の数の測定は24時間お
きに1週間行われた。数えるとき、以下のデータに注意
した: a)成虫の生存数(各グループのすべての植物あたりの
総数) b)成虫の死亡数(各グループのすべての植物あたりの
総数) c)感染した成虫(各グループのすべての植物あたりの
総数) プリルから回収したペシロミセスフモソロゼウスATC
C20874の植物への処理は、暴露直前の処理または
無処理よりも暴露1週間前の処理において寄生虫の数の
著しい減少をもたらした。暴露直前の処理は何もしない
よりはよかった。表15に示されたこれらの結果はプリ
ルから回収されたペシロミセスフモソロゼウスATCC
20874の分生胞子が植物による免疫応答(耐性の誘
導)を押さえたことが示唆される。
【0102】 表 15 日 総生存成虫数 変異体Aの数/% 変異体Bの数/% 変異体Cの数/% 1. 1157 238/20.6 336/29.0 583/50.4 2. 1146 170/14.8 379/33.1 597/52.1 3. 967 130/13.4 298/30.8 539/55.8 4. 697 71/10.2 186/26.7 440/63.1 5. 447 34/ 7.6 93/20.8 320/71.6 6. 315 19/ 6.0 70/22.2 226/71.8 7. 270 23/ 8.5 63/23.3 184/68.214. 68 10/14.7 22/32.4 36/52.9
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、別々の温度において保存した別々のプ
リル(=ビーズ)製剤の胞子数を示す。
【図2】図2は、化学的処理に対する、本発明の製剤を
使用したコナジラミの成虫の生物学的対照の比較であ
る。
【図3】図3は、コナジラミの大きさに作用する、本発
明の製剤の能力と化学的処理の能力の比較である。
【図4】図4は、コナジラミの卵に作用する、本発明の
製剤の能力と化学的処理の能力の比較である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 597066223 81 Wyman Street,Wal tham,Massachusetts 02254−9046,UnitedStat es of America (74)上記1名の代理人 100089705 弁理士 社本 一夫 (外4名) (72)発明者 ヤコブ・アイアル アメリカ合衆国メリーランド州21209, ボルチモア,オータム・フロスト・レー ン 1803 (72)発明者 ジェームズ・フレデリック・ウォルター アメリカ合衆国メリーランド州20861, アシュトン,アシュランド・ドライヴ 1008 (72)発明者 ランス・オズボーン アメリカ合衆国フロリダ州32779,ロン グウッド,オークレイ・コート 112 (72)発明者 ズデネク・ランダ チェッコスロヴァキア,370 05 ツェ スケーブデヨビツェ,シドリステ・ヴル タヴァ,ピセカ 15 審査官 河野 直樹 (56)参考文献 特開 平3−112910(JP,A) 特開 平3−95105(JP,A) 米国特許4668512(US,A) 米国特許4718935(US,A) 米国特許4942030(US,A) Plant Pathology, (1985)34,pp571−577 Weed Science,1983,V olume 31:pp333−338 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 63/04 CA(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)培養培地中で菌類ペシロミセスフモ
    ソロゼウス(Paecilomyces fumoso
    roseus)単離体ATCC番号20874を液体発
    酵させて、80%以上が菌糸体であるバイオマスを調製
    し、 (b)該バイオマスを回収し、 (c)回収したバイオマスをキャリアーと混合し、 (d)できたバイオマスとキャリアーとの混合物からプ
    リルを形成し、 (e)所望により、該プリルを乾燥し、 (f)プリルを処理して病原性分生胞子を生産し、そし
    て (g)上記処理されたプリルから病原性分生胞子を回収
    することことからなる、昆虫侵襲の制御のための改善さ
    れた真菌性生物学的殺虫剤の製造法。
  2. 【請求項2】さらに以下の段階: (h)回収した分生胞子を予め発芽させておくことから
    なる請求項1の方法。
  3. 【請求項3】バイオマスの90%以上が菌糸体である請
    求項1の方法。
  4. 【請求項4】菌糸体がフィラメント状である請求項1の
    方法。
  5. 【請求項5】処理されたプリルを表面活性剤を含む水で
    洗うことによって分生胞子を回収する請求項1の方法。
  6. 【請求項6】請求項1,2または5の方法によって製造
    された真菌性生物学的殺虫剤。
  7. 【請求項7】昆虫の侵襲を制御するのに有効である請求
    項6の生物学的殺虫剤。
  8. 【請求項8】コナジラミ、蚊、アブラムシ、プラントホ
    ッパー(planthoppers)、オオヨコバイ、アワフキム
    シ、スケール(scales)、アザミウマ、甲虫または毛虫
    による侵襲を制御するのに有効である請求項7の生物学
    的殺虫剤。。
  9. 【請求項9】殺虫効果量の請求項6の生物学的殺虫剤を
    処理領域にぬることからなる、処理領域の昆虫の侵襲を
    制御する方法。
  10. 【請求項10】菌類の生育を支持でき分生胞子形成を促
    進できる不活性キャリアーならびに菌類ペシロミセスフ
    モソロゼウス(Paecilomyces fumos
    oroseus)単離体ATCC番号20874を液体
    発酵することにより調製される80%以上が菌糸体であ
    る中生菌類のバイオマスを含有する改善された安定した
    乾燥されたプリル化生物学的殺虫剤組成物。
  11. 【請求項11】菌類が分生胞子を生成するように処理さ
    れている請求項10の生物学的殺虫剤組成物。
  12. 【請求項12】バイオマスの90%以上が菌糸体である
    請求項10または11の生物学的殺虫剤組成物。
  13. 【請求項13】菌糸体がフィラメント状である請求項1
    0または11の生物学的殺虫剤組成物。
  14. 【請求項14】さらに栄養素を含む請求項10または1
    1の生物学的殺虫剤組成物。
  15. 【請求項15】菌類ペシロミセスフモソロゼウス(Pa
    ecilomyces fumosoroseus)単
    離体ATCC番号20874の分生胞子からなる害虫を
    制御するための改善された生物学的殺虫配合物であっ
    て、該分生胞子は、菌類の生育および分生胞子形成を支
    持でき促進できる不活性キャリアーを含む80%以上が
    菌糸体である中生菌類のバイオマスを含有する改善され
    た安定した乾燥されたプリル化生物学的殺虫剤組成物か
    ら製造された配合物。
  16. 【請求項16】分生胞子を予め発芽させて発芽管を形成
    しておく請求項15の生物学的殺虫配合物。
  17. 【請求項17】下記段階からなる、真菌性生物学的殺虫
    剤の感染力および生存率をアッセイして昆虫の侵襲を制
    御する方法: (a) プリルを活性化して分生胞子を生成するが、ここ
    で、該プリルは、菌類の生育を支持でき分生胞子形成を
    促進できる不活性キャリアーならびに菌類ペシロミセス
    フモソロゼウス(Paecilomyces fumo
    soroseus)単離体ATCC番号20874を液
    体発酵することにより調製される80%以上が菌糸体で
    ある真菌性バイオマスを含有し; (b) 上記プリルから分生胞子を回収し; (c) 回収した分生胞子を水溶液と接触させて真菌性分
    生胞子の水性懸濁液を得; (d) アッセイしようとする昆虫の若虫を、該昆虫を感
    染させるに充分量の真菌の水性懸濁液と接触させ; (e) 上記処理された若虫をインキュベートして分生胞
    子を発芽させ;そして (f) 上記昆虫若虫の上での真菌の生育を測定する。
  18. 【請求項18】水性懸濁液が水溶液ml当たり1.0x1
    7個の分生胞子を含有する請求項17の方法。
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