JP3314559B2 - フィルム搬送用サクションロール - Google Patents
フィルム搬送用サクションロールInfo
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Description
で、フィルムを滑りなく搬送するためのフィルム搬送用
サクションロールに関する。
工程のコーティング剤塗布工程でのフィルムテンション
を大、後工程のコーティング剤乾燥工程ではフィルムテ
ンションを小としたいとき、前後の工程間に前後のフィ
ルムテンションを遮断するためのサクションロールが設
置される。サクションロールは、負圧源と連通せしめら
れる多数の吸引口を金属ロール表面に開口し、フィルム
をロール表面に滑りなく吸引しつつ搬送し、結果とし
て、ロール前後のフィルムテンションを互いに遮断可能
とする。
63-247251 号公報に記載の如くの金属ロール、もしくは
特開昭53-11463号公報に記載の如くのゴムロールがあ
る。
ール表面に多数の吸引口を設けたサクションロールで
は、ロール表面の摩擦係数(μ)が比較的小さいので、
これを補うために吸引口の開口密度を多くする必要があ
る。ところが従来技術では、吸引口がフィルム幅方向に
連続化せずフィルム幅方向に散在しているため、フィル
ムがその幅方向で部分的にのみ吸引され、フィルムにし
わを生ずる。
口を設けたサクションロールでは、その吸引口をたとえ
フィルム幅方向に連続化したとしても、ゴムが吸引口回
りで変形する等によってロールの真円状態がその周方向
及び幅方向においてくずれ、フィルムをしわや折れなく
直進させることに困難がある。また、ゴムの摩耗粉が発
塵源になり、フィルムの表面性状を損なう虞れがある。
となく、且つフィルムをしわ、折れのない状態で安定的
に搬送することを目的とする。
通せしめられる多数の吸引口を金属ロール表面に開口
し、フィルムをロール表面に滑りなく吸引しつつ搬送す
るフィルム搬送用サクションロールにおいて、前記吸引
口が、ロール幅方向でフィルム幅を超えない範囲に渡っ
て連続するスリット状をなすものであり、かつ前記スリ
ット状吸引口のロール周方向における開口面積率qが下
記式にて定められるフィルム搬送用サクションロールに
より解決された。
巻付角 w:フィルム幅(mm)、p:吸引圧(kgf/mm)
作用がある。吸引口がスリット状をなしてフィルム幅
方向に連続化しているため、フィルムはその幅方向で連
続して均等に吸引され、しわを生ずることがない。
ら、ロール真円度の加工精度が良く、その真円状態の周
方向及び幅方向での変形もなく、上記、の作用を安
定維持し、フィルムをしわや折れなく安定的に搬送でき
る。
ら、摩耗粉の発生による発塵等がなく、フィルムの表面
性状を損なうこともない。
2)。 サクションロールに対するフィルムの全巻付き
角を2θ、その2θの範囲内における吸引口の全吸引角
を2θpとするとき、全巻付き長は2Rθ、全吸引口長
は2Rθpであり(R:ロール半径)、吸引口のロール
周方向における開口面積率qは、下記(1)式で定義され
る。
の一方側のテンションをT0 、他方側のテンションをT
1 (T0 >T1 )、フィルムがロールから受ける圧力
(T0、T1 起因)をN、フィルム幅をw、吸引口の吸
引圧(大気圧との差圧)をpとするとき、ロール回りの
フィルムに作用する力のつり合いから、下記(2) 式が成
立する。
(4) 式である。 F=μNwR2θ(1−q) …(4)
記(5) 式である。 F>T0 −T1 …(5)
が成立する。
ルムは滑ることなく走行するが、現実には、フィルムと
サクションロールとの間にエアを巻き込んだり、フィル
ムの蛇行によって、吸引口から吸引圧Pがリークする場
合があるため、安全率s( 0<s<1 )を吸引圧Pに乗
ずると下記(7) 式となる。
(即ち、フィルムとサクションロールが接触する面積が
小さくなり)、フィルムがスリットに入り込む様な状態
になる。このとき、スリットのエッジによってフィルム
に傷がつく場合がある。また、逆にsが大きすぎると上
述の理由で吸引圧がリークしてフィルムが滑りやすくな
る。本発明者の実験結果によれば、図1に示すサクショ
ンロールの場合、s=0.8 とすれば、フィルムが滑った
り、フィルムに傷がついたりすることなく、最も良好な
走行状態が得られることが判明した。そこで、上記(7)
式のsを0.8 とすれば、最適開口面積率qが下記(8) 式
にて規定される。
る。従って、好適な開口面積率qが下記(9) 式にて規定
できる。
おける開口面積率qを前記(6) 式もしくは上記(9) 式に
て定めるものとすることにより、サクションロールはフ
ィルムを滑りなく吸引しつつ搬送し、ロール前後のフィ
ルムテンションT0 、T1 を遮断できる。
ールを示す模式図、図2はサクションロール回りの力の
作用を示す模式図、図3はフィルムコーターを示す模式
図である。
く、巻出機1Aから巻出されるフィルム1を、コーティ
ング剤塗布装置11、コーティング剤乾燥装置12に通
し、巻取機1Bに巻取る。ここで、塗布装置11ではフ
ィルム1に付与するテンションT0 を大とし、乾燥装置
12では塗布装置11で塗布された塗膜にダメージを与
えないようにフィルム1に付与するサクションT1 を小
とする必要があり、塗布装置11と乾燥装置12との間
にサクションロール20を配置している。
く、負圧源(真空ポンプ)と連通せしめられる多数の吸
引口21を金属ロール表面に開口し、フィルム1をロー
ル表面に滑りなく吸引しつつ搬送することにて、上述の
T0 、T1 を遮断可能とする。
周方向に一定のピッチをなす多数の吸引口21を周方向
に並置し、各吸引口21はロール幅方向でフィルム幅を
超えない範囲に渡って連続するスリット状をなすものと
されている。尚、22はスリット状吸引口21の長手方
向複数位置に設けられている負圧源連通孔である。
ト状吸引口21のロール周方向における開口面積率qを
前述した(8) 式により定められる。例えば、T0 =10
(kgf)、μ=0.20、R=250(mm) 、2Rθ=330(mm)(θ
=0.66rad)、w=600(mm) のとき、下記(A) 又は(B) の
如くである。
5 ×10-4(kgf/mm2) とすると、q=0.083=1/12となる。 (B) T1 =3.8(kgf)、p=1640(mmAq)=1.64×10-3(kgf
/mm2) とすると、q=0.083=1/12となる。
ンロール20としては、前述のスリット状吸引口21
を、例えばロール周方向にスリットピッチ15mm、スリッ
ト幅1mmで設けるものとすることにより、フィルムを滑
りなく吸引しつつ搬送し、ロール前後の上述のテンショ
ンT0 、T1 を遮断できる。
連続化しているため、フィルム1はその幅方向で連続し
て均等に吸引され、しわを生ずることがない。
ら、ロール真円度の加工精度が良く、その真円状態の周
方向及び幅方向での変形もなく、上記の作用を安定維
持し、フィルム1をしわや折れなく安定的に搬送でき
る。
ら、摩耗粉の発生による発塵等がなく、フィルム1の表
面性状を損なうこともない。
ール20の表面材質としてはハードクロムメッキ/鉄
(STPG)、吸引口21の吸引幅590mm 、溝幅1mm、
溝深さ1mm、負圧源連通孔22の孔径2mmを採用でき
る。
の表面性状を損なうことなく、且つフィルムをしわ、折
れのない状態で安定的に搬送することができる。
ルを示す模式図である。
模式図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 負圧源と連通せしめられる多数の吸引口
を金属ロール表面に開口し、フィルムをロール表面に滑
りなく吸引しつつ搬送するフィルム搬送用サクションロ
ールにおいて、 前記吸引口が、ロール幅方向でフィルム幅を超えない範
囲に渡って連続するスリット状をなすものであり、かつ
前記スリット状吸引口のロール周方向における開口面積
率qが下記式にて定められるフィルム搬送用サクション
ロール。 【数1】 但しT0、T1:テンション(kgf)(T0>T1) μ:摩擦係数、R:ロール半径(mm)、2θ:フィルム
巻付角 w:フィルム幅(mm)、p:吸引圧(kgf/mm)
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JP29037194A JP3314559B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | フィルム搬送用サクションロール |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29037194A JP3314559B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | フィルム搬送用サクションロール |
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JP29037194A Expired - Fee Related JP3314559B2 (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | フィルム搬送用サクションロール |
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- 1994-11-01 JP JP29037194A patent/JP3314559B2/ja not_active Expired - Fee Related
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