JP2501136B2 - ウエブのシワ伸ばし装置 - Google Patents

ウエブのシワ伸ばし装置

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JP2501136B2
JP2501136B2 JP41402890A JP41402890A JP2501136B2 JP 2501136 B2 JP2501136 B2 JP 2501136B2 JP 41402890 A JP41402890 A JP 41402890A JP 41402890 A JP41402890 A JP 41402890A JP 2501136 B2 JP2501136 B2 JP 2501136B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウエブの搬送系におい
てウエブに生じるシワを伸ばすシワ伸ばし装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、搬送中のウエブのシワを伸ばす装
置として、図8ないし図13に示すように、らせん溝付
ロール1やエキスパンダロール2、クロスガイダ3、ニ
ップディスク4等が知られている。
【0003】図8に示すらせん溝付ロール1は、表面に
らせん溝5を設けたゴムロールであり、らせん溝5は中
央部から両端部にかけてそれぞれ逆方向に延びるように
設けられていて、ロールが回転すると、このらせん溝に
よってウエブ6に拡幅力を及ぼし、ウエブ6に生じたシ
ワを取り除くようにしたものである。
【0004】図9に示すエキスパンダロール2は、ロー
ルに湾曲をもたせ、その湾曲形状に基づいてウエブ6に
拡幅力を及ぼし、ウエブ6に生じたシワを伸ばすように
したものである。
【0005】図10および図11に示すクロスガイダ3
は、ウエブ6を両側端部で、軸線を傾けた一対のニップ
ロ―ル3A、3Bで挟持し、該ニップロ―ルの回転に伴
って拡幅力を与えるものである。
【0006】図12および図13に示すニップディスク
4は、ウエブ6を両側端部で、回転可能な一対のニップ
ディスク4A、4Bで挟持し、ウエブに拡幅力を与える
ものである。
【0007】しかしながら、図8、図9に示したような
らせん溝付ロール1およびエキスパンダロール2におい
ては、ウエブ6とロール1またはロール2との間に生じ
る摩擦力でウエブ6に拡幅力を及ぼすようになっている
ため、ロール1および2の表面は通常ゴム等の高い摩擦
係数を持つ材料から構成されている。しかし、ゴム等
は、ウエブ6との摩擦によって容易に削り取られ、それ
によって生じたゴム粉等がウエブ6表面に損傷を与える
ことがある。またウエブ6が樹脂製である場合には、ウ
エブ6に静電気が帯電し、ウエブ6に埃が付着しやす
い。
【0008】また、図10および図11に示したような
クロスガイダ3にあっては、ウエブ6との接触部が、一
対のニップロールによるウエブ幅方向両側のニップ点の
みとなり、拡幅力が小さいため拡幅がウエブ中央まで及
びにくいという問題がある。また、クロスガイダ3は、
ウエブ6の拡幅力をニップロール3A、3Bのニップ力
で調整する必要があるので、ウエブ6の厚みに応じてニ
ップロール3A、3Bの微妙な調整が必要となりその調
整に手間がかかるという問題もある。特に、薄物のウエ
ブにあっては調整が困難である。さらに、両面からウエ
ブ6をニップするので、ウエブ通しの際に邪魔になると
いう問題もある。
【0009】一方、図12および図13に示したような
ニップディスク4にあっても、上記クロスガイダ3と同
様の問題がある上、ウエブ6とディスク4A、4Bとの
摩擦により摩耗粉が生じ、それがウエブに付着するとい
う問題がある。また、ディスク4A、4Bはウエブ6の
面に対しほぼ並行な面内で回転するので、ディスク4
A、4Bとウエブ6との接触部内において、ディスクか
らウエブに及ぼす力の方向が順次円弧状に変化し、ウエ
ブの走行に不要な外乱を与えるという問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き問題に対
し、先に本出願人により、図14に示すようなウエブの
シワ伸ばし装置が提案されている(特願平1−2639
04号)。この提案によるシワ伸ばし装置は、ウエブ6
の両側に、ウエブ6の搬送方向に対して相互に開く方向
に配置されたウエブガイド手段7(図示例では複数のロ
ール)と、該ウエブガイド手段7を包囲する吸引口8
と、該吸引口8を介して空気を吸引する手段(図示略)
とを備えたものであり、ウエブガイド手段7を構成する
複数のロールがウエブの搬送方向に対し相互に開く方向
に角度θだけ傾斜させて配列されている。
【0011】しかしながら、この提案装置においては、
ウエブの良好なシワ伸ばし効果は得られるものの、以下
のような問題が残っている。すなわち、ウエブガイド手
段7によりウエブ6は強制的に拡幅されシワが伸ばされ
るので、ウエブガイド手段7あるいは吸引口8のエッジ
部分に接触するウエブ部分に、微細な傷が付くおそれが
ある。そのため、ウエブ6が、たとえば極めて微細な傷
付といえども許容されない磁気材用プラスチックフイル
ム等の場合は、シワ伸ばし装置の両端部の接触面は製品
にはならないおそれがある。すなわち、シワ伸ばし装置
によって屑化せざるを得ない部分としての、図14に示
すエッジ部のトリミング幅Trが大きくなり、収率向上
の面から大きな障害となる問題がある。
【0012】本発明の目的は、前述の従来装置における
各種問題を解消するために、種々の材質や厚さのウエブ
に対してもウエブが損傷せず、かつウエブに埃が付着し
ない拡幅力の大きいウエブのシワ伸ばし装置を提供する
とともに、シワ伸ばし装置自身の接触によって屑化せざ
るを得ないエッジのトリミング幅を最小限度に抑えて、
ウエブ製品化の収率を大幅に向上することを可能にした
ウエブのシワ伸ばし装置を提供することにある。
【0013】なお、本発明に関連して、空気吸引力を利
用してウエブをロールに押圧させ、ウエブの蛇行をコン
トロールできるようにした装置として特開昭63−25
2863号公報が知られているが、この装置は、ウエブ
の蛇行修正の機能は有するが、ウエブのシワを伸ばす機
能は実質的に無い。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
ウエブのシワ伸ばし装置は、搬送中のウエブに生じたシ
ワを伸ばすためのウエブのシワ伸ばし装置において、 (イ)前記ウエブの両側近傍に、該ウエブに接する移動
自在の接触面がそれぞれ設けられ、該両接触面は、前記
ウエブの搬送方向に対して相互に開く方向に一定角度傾
斜し、かつ、該ウエブの搬送方向に配列された複数のウ
エブガイド手段と、 (ロ)前記ウエブの両側近傍に、前記ウエブの搬送方向
に互に延びるとともに、前記ウエブガイド手段を支持
し、かつ包囲することにより、前記ウエブの一面に対向
して開口した開口部を有する吸引口と、 (ハ)該吸引口に接続され、該吸引口を通しての流体吸
引により前記ウエブを前記ウエブガイド手段の前記ウエ
ブへの接触面方向に吸引する手段と、を備えたものから
成る。
【0015】
【作用】このような装置においては、吸引手段による吸
引により、吸引口を通してウエブの幅方向両側部分にお
けるウエブ面近傍の流体が吸引され、該ウエブ面がウエ
ブガイド手段の接触面に吸着される(押圧接触する)。
このウエブへの接触面は、ウエブ搬送方向に対し相互に
開く方向に傾けられており、該傾斜方向に移動自在にな
っているから、該接触面は、上記ウエブ吸着状態を維持
しながら、ウエブの走行に伴ってウエブとともに移動す
る。したがって、ウエブの両側部分は、ウエブ走行に伴
ってウエブ拡幅方向にも変位され、拡幅力が付与されて
シワが伸ばされる。
【0016】このシワ伸ばし作用においては、ウエブ拡
幅のためのウエブとウエブガイド手段の接触面との摩擦
力は、上記吸引手段、吸引口を介してのウエブのウエブ
ガイド手段への吸着によって得られるものであるから、
本質的に、ウエブガイド手段の接触面自身には、ゴム等
の摩擦係数の高い材料は要求されない。したがって、容
易に、摩耗の生じにくい材質でウエブガイド手段を構成
でき、摩耗粉によるウエブの損傷が防止される。また、
たとえ摩耗粉や埃等が生じたとしても、吸引口を通して
常時流体と共に吸引されているので、ウエブへの付着は
防止される。
【0017】また、ウエブ両側部分は、ウエブガイド手
段に吸着されることにより、該手段の接触面に面接触す
るので、ウエブは十分に大きな力をもってウエブガイド
手段に捕捉され、十分なウエブ拡幅力が得られる。ウエ
ブガイド手段の接触面を、前記傾斜方向に適当に長く設
定しておけば、搬送中のウエブ両側部分は一定時間確実
にウエブガイド手段に捕捉されることになり、一層大き
な拡幅力が得られる。
【0018】さらに、ウエブガイド手段の接触面の延設
方向は、ウエブ搬送方向に対し相互に開く方向の一定の
傾斜方向とされているので、ウエブガイド手段からウエ
ブ両側部分に作用する力の方向も一定となり、十分な拡
幅力が得られつつ、安定したウエブの走行が確保され
る。
【0019】そして、各ウエブガイド手段は、上記傾斜
方向に傾斜されつつ、ウエブ搬送方向に配列されるの
で、本シワ伸ばし装置がウエブ幅方向に占める長さ(寸
法)は小さくて済み、該シワ伸ばし装置に接触すること
により傷付きの発生のおそれのあるウエブエッジ部分の
幅が小さくて済むことになる。
【0020】
【実施例】図1ないし図4は、本発明の一実施例に係る
ウエブのシワ伸ばし装置を示しており、本発明を大気中
におけるシワ伸ばし装置に適用した場合を示している。
図において、11はシワ伸ばし装置全体を示しており、
該シワ伸ばし装置11は、ガイドロール12とガイドロ
ール13との間の、搬送中のウエブ14の幅方向両側近
傍に設けられている。ウエブ14は、本実施例では、テ
ンター15を出た後、ガイドロール16、17、12を
通過し、シワ伸ばし装置11でシワが伸ばされ、ガイド
ロール13を経た後巻取ロール18として巻き取られる
ようになっている。ウエブ14としては、特に限定され
ないが、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン等の熱可塑性樹脂のフイルム、紙、布、不織布等
が挙げられる。
【0021】シワ伸ばし装置11は、ウエブガイド手段
21と、ウエブガイド手段21を支持し、かつ、包囲す
ることによってウエブ14の下面に向かって開口する開
口部を有し、前記搬送方向に沿って実質的に互に平行に
配置された吸引口22と、吸引口22に配管23を介し
て接続され、吸引口22を通してウエブ下面側の空気を
吸引する吸引手段24を備えている。ここで、前記吸引
口22は前記搬送方向に沿って実質的に平行に配置され
れば良いのであって、前記搬送方向に対して多少傾斜す
ることは、何ら問題とはならない。なお、この傾斜角は
特に限定されないが、搬送方向Xに対して5度未満とす
るのが好ましい。吸引手段24は、適当な容量の、たと
えば吸引口22内を50〜500mmAq程度の負圧にす
ることが可能な、ブロワ、真空ポンプ等からなる。
【0022】また、本実施例は、大気中におけるシワ伸
ばし装置であるため、吸引手段をブロワ、真空ポンプ等
としたが、本発明を液中において実施する場合は、吸引
手段に、例えば、渦巻ポンプ、軸流ポンプなどを用いる
ことにより、大気中と同様のシワ伸ばし作用を得ること
ができる。すなわち、セルロース、ポリビニルアルコー
ル等のフイルム等を水溶性染色液中で染色して用いる場
合は、前記フイルムが染色液中で膨潤して不均一な伸び
を生じシワが発生することがあるが、前記ポンプで走行
中のフイルムを吸引すれば、染色液中でも問題なくフイ
ルムを拡幅してシワを伸ばすことができる。
【0023】ウエブガイド手段21は、本実施例では、
図2および図3に示すように、外周に複数の孔25が穿
設された中空の複数(5本)のロール26からなってい
る。しかしながら、ウエブ14の厚さが比較的薄い場合
や、ロール26表面の摩擦係数が適当な場合には、通常
の搬送で用いられるようなもの(ロール26の表面に孔
25がないもの)でもよい。複数のロール26は、ウエ
ブ14と平行な平面内に、ウエブ14の搬送方向Xに対
し一定角度θ傾斜し、且つ該搬送方向Xに対して実質的
に平行に配列されている。傾斜角度θは、僅かな角度で
よいが、ウエブの幅、厚さ、表面状態等に応じて、5〜
40度の範囲内で設定されるのが好ましい。θを5〜4
0度の範囲内にするとシワ伸し効果を高めると共に、ロ
ール26の回転速度を低下させないという効果が得られ
るので好ましい。このθの方向は、図4にも示すよう
に、フイルム両側でみて、ウエブ搬送方向に対し相互に
開く方向である。この複数のロール26の外周面が、移
動自在なウエブ14への接触面を構成する。
【0024】なお、各ロール26の長手方向端面には、
ウエブ14との接触の際にウエブに傷を付けないよう丸
みがつけられている。ロール26の材質としては、本実
施例では金属としたが、後述のウエブの捕捉力を損わ
ず、摩耗粉の発生がない限り、任意のものを選択でき
る。
【0025】各ロール26は、対応する吸引口22の内
面側に、回転自在に両端支持されている。吸引口22の
開口部の形状は、図3に示すようにウエブ幅方向の幅
W、搬送方向の長さLの鋸刃状とされているが、この形
状に限定されるものではない。本実施例では、吸引口2
2による空気吸引は、図2にも示すように、各ロール2
6間、ロール26と吸引口22の内面との間、および孔
25、ロール26の中空部内を通して行われるようにな
っているが、これら空気吸引経路の態様、およびウエブ
14の厚さ、速度等に応じて、吸引口22内での負圧調
整可能範囲が適切な範囲となるよう、吸引口22の大き
さ、形状および開口部の寸法を適宜設定することができ
る。
【0026】ここで前記吸引口22は、前記ウエブ14
の一面に対向して開口しておけば良いのであって、他の
外周面から多少の空気流入のあるわずかな面積の開口部
が存在することは問題とはならない。
【0027】このように構成された実施例装置において
は、ウエブ14は、その幅方向両側部分において、吸引
手段24による吸引口22を通してのウエブ下面近傍の
空気吸引により、ウエブガイド手段としてのロール26
の外周面上に吸着される。このとき、図2に示すよう
に、吸引されたウエブ14は、ウエブガイド手段を構成
するロール群の各ロール26の上面に沿うように円弧状
に湾曲されながら各ロール外周面に接触する。この接触
による摩擦力によって、ウエブ14はロール外周面に捕
捉され、ウエブ14の走行により各ロール26を回転さ
せるとともに、上記捕捉によりウエブ14の位置が規制
され、ウエブ捕捉部は各ロール26の回転方向に、つま
り各ロール26の外周面移動と同じ方向に強制搬送され
る。
【0028】図3および図4に示すように、各ロール2
6がウエブ搬送方向に対しθだけ傾けられているので、
ウエブ搬送力Fに対し、ウエブ14の両側にはウエブ幅
方向にFx の分力が生じ、該分力Fx によってウエブ1
4が拡幅される。この拡幅力によってウエブ14のシワ
が伸ばされる。
【0029】このシワ伸ばしにおいては、ウエブ14下
面側の空気吸引は、各ロール26間、各ロール26と吸
引口22の内面との間のみならず、多数の孔25、各ロ
ール26の中空部を通しても行われるので、ウエブ14
は十分な吸引力をもって各ロール26上に吸着される。
そして、各ロール26上では、図2に示したように、ウ
エブ14は各ロール26の外周面に円弧状に巻付くよう
に接触、吸着されるので、十分に大きな摩擦力が得ら
れ、十分な拡幅力が得られる。すなわち、ウエブ14
は、複数本のロール26により大きな接触面積をもって
捕捉されるので、ウエブと点又は線接触する従来装置と
は異なり、ウエブ14は一定時間確実に捕捉され、シワ
伸ばしに十分な拡幅力が得られる。
【0030】そして、本シワ伸ばし装置11において
は、図3、図4に示すように、各ロール26は、ウエブ
14の両側において、ウエブ14の搬送方向に沿って配
列され、各ロール26の長手方向のロール端位置が少し
づつずれるように、互に平行に配列され、かつ、両側の
吸引口22もウエブ14の搬送方向に沿って延びるよう
に形成されているので、シワ伸ばし装置11との接触に
よって傷付き屑となるおそれのあるエッジ部分の幅Ts
は、図14に示した装置におけるエッジ幅Trに比べ大
幅に低減される。したがって、その分ウエブ14の中央
の製品化部分の幅が拡大される。
【0031】なお、上記装置において、吸引手段24に
よる吸引力の調整は、ブロワ出力の制御によってもよい
し、配管途中のバルブや絞りで行ってもよい。また、吸
引口22の開口部の寸法としてその幅Wと長さLは、ウ
エブ14の幅、厚さ、走行速度等の条件にもよるが、W
を30〜150mm、Lを50〜250mmの範囲にするの
が、強力な吸引力を得る上で好ましい。
【0032】ウエブ14がプラスチックフイルムの場合
は、シートの両端部に後でトリミングして製品にはしな
いエッジ部が各々2〜10%程度有るので、もしこの部
分のウエブ表面に磨耗傷等が有っても問題ではない。そ
のエッジ部の幅内でウエブ14をウエブガイド手段21
で捕捉すればよいからである。
【0033】なお、図3中のウエブ14の端部から、ロ
ール26の中心線とローラ端面との支点までの距離S
は、可能な限り小さくすることが望ましいことは当然で
あるが、ガイド手段21がウエブ14の端部より外側へ
はみ出し、ウエブと接触しない部分を作ることは、そこ
から空気が流入し、ウエブ捕捉力を低下させるので好ま
しくない。
【0034】また、図2に示すように、吸引口22がウ
エブ14と直接接触しないようにするのが好ましいが、
空気流入によるウエブ捕捉力の低下を防止する意味では
広げ過ぎない方が有利である。この吸引口22とウエブ
14との間隔はウエブ厚さやウエブ張力にもよるが、
0.5mm〜5mm程度が望ましい。
【0035】ちなみに、上記実施例装置を用いて、厚さ
10μmのポリエステルフイルムのシワ伸ばし効果を評
価したところ、図5に示すような結果を得た。ロール2
6の径を24mm、フイルム搬送速度を100〜200m
/分とした。図5に示すように、ウエブの幅に応じて、
ウエブガイド手段の傾斜角θ(ロール回転軸傾斜角度)
を適切な範囲内にすることにより、大きなシワ伸ばし効
果が得られる。
【0036】なお、ウエブ幅と傾斜角θとの関係は、ウ
エブ材質、ウエブ厚み、搬送速度等の条件によって変わ
りうるので、この実施例に限定されるものではない。
【0037】次に、図6および図7にそれぞれ他の実施
例を示す。まず、図6は、ウエブガイド手段としての回
転自在なロール31の他の実施例に係る形状を示してい
る。ロール31の外周には複数の環状溝32が刻設され
ている。ロール31の材質としては、金属、樹脂、ゴム
等のいずれであってもよい。このようなロール31を、
図1ないし図4に示した実施例装置と同様にウエブの両
側に複数所定の傾斜角をもって配設することにより、前
記実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0038】図7に示す装置は、図1および図2に示し
たロール26と同等のロール41a、41b間に、孔開
きのエンドレスベルト42を掛けわたし、ウエブ14の
搬送とともにベルト42を周回させるようにしたもので
ある。ロール41a、41bには、図6に示した溝付き
ロール31を用いてもよく、また、孔開きエンドレスベ
ルト42の代わりに、網状(たとえば金網)ベルト手段
を用いてもよい。さらに、図6に示したロール31と同
等の溝付ロールを用い、前後両ロールのそれぞれ対応す
る溝間にゴムリング(図示略)を掛けわたし、周回する
各ゴムリング間に空気吸引のための隙間を形成しておく
ようにしてもよい。上記ロール41a、41b、31
は、本実施例ではウエブ14との接触によるつれ回り回
転としたが、いずれかのロールまたは、別の駆動用ロー
ルを設けることにより、強制回転できるようにしてもよ
い。このようなベルト手段を周回させることによって
も、前記実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0039】なお、本発明のシワ伸ばし装置は、ウエブ
の幅方向両側にそれぞれ複数設けてもよく、たとえばウ
エブ流れ方向に2対以上のウエブガイド手段を配設すれ
ば、ウエブのシワが2段階以上で伸ばされることになる
ので、一層大きなシワ伸ばし効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のウエブの
シワ伸ばし装置によれば、ウエブを十分な接触面積をも
って大きな力で捕捉できるので、ウエブを一定時間確実
に捕捉でき、十分な拡幅力を得ることができ、確実にシ
ワを伸ばすことができる。
【0041】ウエブとの接触はウエブの両側近傍で行わ
れるので、ウエブに表面損傷を与えることがない上、摩
擦による静電気も発生しないので、ウエブに埃が付着し
難く、帯電斑も起こすことなくシワを伸ばすことができ
る。
【0042】また、ウエブの拡幅力の方向が、拡幅開始
端から終端まで一定の方向であるので、ウエブ搬送に不
要な外乱を与えることがなく、シワを伸ばしつつ安定し
たウエブの走行状態が得られる。
【0043】また、吸引方式によりウエブをウエブガイ
ド手段に接触吸着させるので、万一ウエブとの摩擦接触
により摩耗粉が生じたとしても、摩耗粉を吸引口の開口
部から吸引除去でき、ウエブへの付着を防止して、ウエ
ブの傷付き、異物混入等の品質欠陥の発生を防止するこ
とができる。
【0044】また、ウエブはその一面側においてウエブ
ガイド手段に捕捉されるので、ウエブ通し時等に障害と
なるものがなく、良好なハンドリング性も確保できる。
【0045】さらに、ウエブ幅方向にみて、シワ伸ばし
装置と接触するウエブの幅を小さくすることができるの
で、シワ伸ばし装置との接触によってたとえウエブに傷
付き等が発生したとしても、その幅を最小限に抑えるこ
とができ、シワ伸ばし効果を得つつ、製品収率を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るウエブのシワ伸ばし装
置の斜視図である。
【図2】図1の装置のウエブガイド手段および吸引口の
拡大縦断面図である。
【図3】図2の装置の平面図である。
【図4】図1の装置の部分平面図である。
【図5】図1の装置を用いた試験におけるシワ伸ばし効
果を示す特性図である。
【図6】別の実施例に係るウエブのシワ伸ばし装置のウ
エブガイド手段としてのロールの正面図である。
【図7】さらに別の実施例に係るウエブのシワ伸ばし装
置のウエブガイド手段および吸引口の縦断面図である。
【図8】従来のらせん溝付ロ―ルの平面図である。
【図9】従来のエキスパンダロ―ルの平面図である。
【図10】従来のクロスガイダの平面図である。
【図11】図10の装置の正面図である。
【図12】従来のニップディスクの平面図である。
【図13】図12の装置の正面図である。
【図14】先に本出願人が提案したシワ伸ばし装置(特
願平1−263904号)の平面図である。
【符号の説明】
11 シワ伸ばし装置 12、13、16、17 ガイドロ―ル 14 ウエブ 21 ウエブガイド手段 22 吸引口 23 配管 24 吸引手段 25 孔 26 ロール 31 溝付ロール 32 溝 41a 、41b ロール 42 孔開きベルト θ 傾斜角

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送中のウエブに生じたシワを伸ばすた
    めのウエブのシワ伸ばし装置において、 (イ)前記ウエブの両側近傍に、該ウエブに接する移動
    自在の接触面がそれぞれ設けられ、該両接触面は、前記
    ウエブの搬送方向に対して相互に開く方向に一定角度傾
    斜し、かつ、該ウエブの搬送方向に配列された複数のウ
    エブガイド手段と、 (ロ)前記ウエブの両側近傍に、前記ウエブの搬送方向
    に互に延びるとともに、前記ウエブガイド手段を支持
    し、かつ包囲することにより、前記ウエブの一面に対向
    して開口した開口部を有する吸引口と、 (ハ)該吸引口に接続され、該吸引口を通しての流体吸
    引により前記ウエブを前記ウエブガイド手段の前記ウエ
    ブへの接触面方向に吸引する手段と、 を備えたことを特徴とするウエブのシワ伸ばし装置。
  2. 【請求項2】 前記ウエブガイド手段が、前記一定角度
    傾斜する方向に回転自在なロールからなる請求項1のウ
    エブのシワ伸ばし装置。
  3. 【請求項3】 前記一定角度が、5〜40度の範囲にあ
    る請求項1のウエブのシワ伸ばし装置。
  4. 【請求項4】 前記流体が空気であり、前記吸引する手
    段がブロワ又は真空ポンプである請求項1のウエブのシ
    ワ伸ばし装置。
  5. 【請求項5】 前記流体が液体であり、前記吸引する手
    段が渦巻ポンプである請求項1のウエブのシワ伸ばし装
    置。
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