JP3314292B2 - 樹脂被覆管 - Google Patents

樹脂被覆管

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JP3314292B2
JP3314292B2 JP21385394A JP21385394A JP3314292B2 JP 3314292 B2 JP3314292 B2 JP 3314292B2 JP 21385394 A JP21385394 A JP 21385394A JP 21385394 A JP21385394 A JP 21385394A JP 3314292 B2 JP3314292 B2 JP 3314292B2
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治一郎 吉田
省一 禰津
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂被覆管に関するも
のである。更に詳しくは、本発明は、加工性に優れた樹
脂組成物を用い、機械的強度、常温及び低温での耐衝撃
性、耐熱性、耐傷付き性並びに被覆表面外観に優れる樹
脂被覆管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂被覆管用の樹脂層には、機
械的強度、常温及び低温での耐衝撃性、耐熱性、耐傷付
き性並びに被覆表面外観に優れ、かつ加工性に優れるこ
とが要求される。
【0003】従来、樹脂被覆管用の樹脂層としては、高
圧法ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体が用
いられているが、これらは耐傷付き性に劣るという欠点
があった。ここで、耐傷付き性は、屋外で使用され、か
つ細かい石などの飛来が想定される分野では、管、特に
鋼管を保護する目的において、非常に重要な特性であ
る。なお、高圧法ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル
共重合体を、過酸化物や電子線照射などで架橋してなる
被覆樹脂では、耐傷付き性は比較的良好であるが、鋼管
への被覆の際に加熱収縮の工程が別途必要なため、被覆
加工に手間がかかり、これによって量産性に欠けるとい
う欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、加工性に優れた樹脂組
成物を用い、機械的強度、常温及び低温での耐衝撃性、
耐熱性、耐傷付き性並びに被覆表面外観に優れる樹脂被
覆管を提供する点に存する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、管
状基材に、下記(A)成分5〜30重量%及び(B)成
分95〜70重量%からなる樹脂組成物を押出し被覆し
て得られる樹脂被覆管に係るものである。 (A)成分:温度190℃、荷重2.16kgでのメル
トフローレートが0.01〜50g/10分であり、密
度が0.910g/cm3 以下であり、示差走査熱量計
により測定される最高融解ピーク温度が60℃以上であ
るエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂 (B)成分:温度190℃、荷重2.16kgでのメル
トフローレートが0.1〜10g/10分である結晶性
ポリプロピレン
【0006】本発明の(A)成分は、温度190℃、荷
重2.16kgでのメルトフローレートが0.01〜5
0g/10分のものである。メルトフローレートが過小
であると加工性に劣り、一方メルトフローレートが過大
であると機械的強度に劣る。
【0007】本発明の(A)成分は、密度が0.910
g/cm3 以下のものである。密度が高過ぎると低温で
の耐衝撃性に劣る。
【0008】本発明の(A)成分は、示差走査熱量計に
より測定される最高融解ピーク温度が60℃以上のもの
である。該温度が低過ぎると耐熱性に劣る。
【0009】本発明の(A)成分中のα−オレフィンと
しては、炭素数3〜12のものが好ましく、更に好まし
くは炭素数3〜10のものである。α−オレフィンの具
体例としては、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1
などをあげることができ、これらは一種を単独で用いて
もよく、又は、二種以上を併用してもよい。(A)成分
中のα−オレフィンの含有量は、通常1〜30重量%で
ある。
【0010】本発明の(A)成分は、上記のとおりのも
のであるが、本発明の目的物である樹脂被覆管の用途に
応じて、更に好ましい実施態様をあげることができる。
【0011】好ましい(A)成分の実施態様のひとつと
して、(A)成分についての上記の条件を具備し、かつ
温度190℃、荷重2.16kgでのメルトフローレー
トが0.2〜50g/10分であり、示差走査熱量計に
より測定される最高融解ピーク温度が100℃以上であ
るものをあげることができる。
【0012】温度190℃、荷重2.16kgでのメル
トフローレートが0.2未満であると、加工性が不十分
である場合がある。
【0013】示差走査熱量計により測定される最高融解
ピーク温度が100℃未満であると、耐熱性が不十分で
ある場合がある。
【0014】上記の好ましい(A)成分を得る方法とし
ては、エチレンとα−オレフィンをチーグラー型触媒の
存在下に重合する方法をあげることができる。
【0015】重合反応は、通常30〜300℃の重合温
度下、常圧〜3000kg/cm2の重合圧力下、溶媒
の存在下又は不存在下、気−固、液−固又は均一液相下
で実施される。また、重合反応が130〜300℃の重
合温度下、300〜3,000kg/cm2 の重合圧力
下の高圧バルク法で実施されるのが好ましい。
【0016】チーグラー型触媒としては、元素周期表IV
b 及び/又はVb 属遷移金属元素の化合物と元素周期表
IIb 及び/又はIIIa属金属元素の化合物からなる触媒を
用いることが好ましい。遷移金属元素の化合物として
は、たとえばチタン、ジルコニウム、ハフニウム及びバ
ナジウム等のハロゲン化物、アルコキシドなどを用いる
ことができる。また、このような遷移金属元素の化合物
と塩化マグネシウム、塩化アルミニウムなどの元素周期
表IIa 及び/又はIIIa属典型金属のハロゲン化物との複
合物も好適に用いることができる。元素周期表IIb 及び
/又はIIIa属金属元素の化合物としては、たとえば亜鉛
及び/又はアルミニウムの水素化物及び/又は有機金属
化合物を好適に用いることができる。
【0017】これらのチーグラー型触媒の具体例として
は、特開昭49−97088号公報、特開昭49−97
089号公報、特開昭50−50487号公報、特開昭
52−103485号公報、特開昭54−26889号
公報、特開昭54−146285号公報、特開昭56−
99209号公報、特開昭57−131208号公報、
特開昭57−145106号公報、特開昭58−277
06号公報、特開昭58−65708号公報及び特開昭
59−133210号公報などに記載されている。
【0018】更に、好ましい(A)成分の実施態様の他
のものとして、(A)成分についての前記の条件を具備
し、かつ(A)成分の密度が0.860〜0.910g
/cm3 であり、示差走査熱量計により測定される最高
融解ピーク温度が60〜120℃、好ましくは65〜1
15℃であり、かつGPC法により測定される重量平均
分子量/数平均分子量の比が1.5〜3.0、好ましく
は1.8〜2.8であるものをあげることができる。
【0019】密度が0.860g/cm3 未満である
と、機械的強度が不十分である場合がある。
【0020】示差走査熱量計により測定される最高融解
ピーク温度が120℃を超えると、結晶成分が過多とな
り、低温での耐衝撃性が不十分である場合がある。
【0021】GPC法により測定される重量平均分子量
/数平均分子量の比が1.5未満であると、加工性が不
十分である場合があり、一方該比が3.0を超えると、
強度が不十分である場合がある。
【0022】上記の好ましい(A)成分を得る方法とし
ては、特に制限はなく、高温高圧法、気相重合法、スラ
リー重合法、溶液重合法など、いずれも用い得る。一般
的な方法としては、メタロセン系触媒又はチーグラー系
触媒を用い、30〜300℃の温度範囲、常圧〜300
0kg/cm2 の圧力範囲において、溶媒の存在下又は
無溶媒下、気−固、液−固又は均一液相下で製造する方
法をあげることができる。
【0023】なお、メタロセン系触媒を用い、炭化水素
溶媒の存在下、1〜30kg/cm 2 の圧力範囲で重合
する方法が、分子量分布が一層狭く、かつ組成分布が狭
いエチレン−α−オレフィン共重合体を得ることがで
き、よって一層優れた機械的強度を実現できる観点から
好ましい。
【0024】メタロセン系触媒としては、一般式R1 k
2 l 3 m 4 n M(ただし、Mはジルコニウム、チ
タン、ハフニウム又はバナジウムであり、R1 はシクロ
アルカジエニル骨格を有する基であり、R2 、R3 及び
4 はシクロアルカジエニル骨格を有する基、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
ルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子又は水素で
あり、k及びlは1以上の整数であり、k+l+m+n
=4である。)で示され、(i)シクロアルカジエニル
骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物、又は(ii)
シクロアルカジエニル骨格を有する配位子を2個以上含
み、かつ少くとも2個の上記シクロアルカジエニル骨格
を有する配位子が低級アルキレン基を介して結合されて
いる遷移金属と、(iii)有機アルミニウムオキシド化合
物、とからなる触媒があげられる。
【0025】チーグラー系触媒のバナジウム化合物とし
ては、一般式VO(OR5 p 3- p (ただし、R5
炭化水素基を示し、Xはハロゲンを示し、pは0〜3の
数を示す。)で示される化合物、具体的にはVOC
3 、VO(OCH3 )Cl2 、VO(OCH3 2
l、VO(OCH3 3 、VO(OC2 5 )Cl2
VO(OC2 5 2 Cl、VO(OC2 5 3 、V
O(OC3 7 )Cl2 、VO(OC3 7 2 Cl、
VO(OC3 7 3 、VO(OisoC3 7 )Cl
2 、VO(OisoC3 7 2 Cl、VO(Oiso
3 7 3 、あるいはこれらの混合物を例示すること
ができる。なお、pが0〜1であるものが、分子量分布
が一層狭く、かつ組成分布が均一なエチレン−α−オレ
フィン共重合体を得ることができる。
【0026】チーグラー系触媒の有機アルミニウム化合
物としては、一般式R6 q AlX3- q (ただし、R6
炭化水素基を示し、Xはハロゲンを示し、qは1〜3な
る数を示す。)で示される化合物、具体的には(C2
5 2 AlCl、(C4 92 AlCl、(C
6 132 AlCl、(C2 5 1.5 AlCl1.5
(C 4 9 1.5 AlCl1.5 、(C6 131.5 Al
Cl1.5 、C2 5 AlCl 2 、C4 9 AlCl2
6 13AlCl2 などが例示できる。なお、qが1〜
2のものが好ましく、(C2 5 1.5 AlCl1.5
特に好ましい。
【0027】更に、これらのバナジウム化合物/有機ア
ルミニウム化合物触媒系にハロゲン化エステルを組み合
わせて用いることにより、分子量分布が一層狭く、組成
分布が一層狭いエチレン−α−オレフィン共重合体を得
ることができ、本発明の共重合体を得るには好適であ
る。
【0028】ハロゲン化エステルは、一般式R7 COO
8 (ただし、R7 は炭素数1〜20の炭化水素基の一
部の水素原子又は全部の水素原子をハロゲンで置換した
有機基、R8 は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。)
で示され、好ましくは、R8の置換基が全てクロル置換
された化合物、例えばパークロルクロトン酸エステルな
どが有効である。具体的にはエチルジクロルアセテー
ト、メチルトリクロルアセテート、エチルトリクロルア
セテート、メチルジクロルフェニルアセテート、エチル
ジクロルフェニルアセテート、メチルパークロルクロト
ネート、エチルパークロルクロトネート、プロピルパー
クロルクロトネート、イソプロピルパークロルクロトネ
ート、フェニルパークロルクロトネートなどが例示でき
る。
【0029】本発明の(B)成分は、温度190℃、荷
重2.16kgでのメルトフローレートが0.1〜10
g/10分、好ましくは0.2〜8g/10分である結
晶性ポリプロピレンである。メルトフローレートが過小
であると加工性に劣り、一方メルトフローレートが過大
であると耐衝撃性に劣る。
【0030】(B)成分としては、プロピレンの単独重
合体、又はプロピレンとプロピレンを除くα−オレフィ
ン、たとえばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
キセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−
1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチル
ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などの炭
素数2、4〜10のα−オレフィンを10重量%以下含
有するランダム共重合体、上記α−オレフィンを15重
量%以下含有するブロック共重合体などをあげることが
できる。なお、プロピレンと共重合するコモノマーは、
エチレンが一般的であるが、エチレン−ブテン−プロピ
レンの三元ランダム共重合体又はエチレン−ブテンラン
ダム共重合体とプロピレンとのブロック共重合体も好ま
しい。
【0031】(B)成分を得る方法としては、特に制限
はなく、公知の方法を適用することができる。
【0032】本発明の樹脂組成物は、上記(A)成分5
〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、及び(B)
成分95〜70重量%、好ましくは80〜95重量%か
らなるものである。(A)成分が過少((B)成分が過
多)であると低温での耐衝撃性に劣り、一方(A)成分
が過多((B)成分が過少)であると耐傷付き性及び機
械的強度に劣る。
【0033】本発明の(A)成分及び(B)成分を上記
の範囲で混合した樹脂組成物は、190℃でのメルトフ
ローレートが0.05〜10g/10分であることが好
ましい。メルトフローレートが過小であると材料の成形
(加工)時の流動性に劣る場合があり、一方メルトフロ
ーレートが過大であると管状基材への被覆加工性に劣る
場合がある。
【0034】本発明を得る方法としては、(A)成分及
び(B)成分を、通常の混合操作、たとえばバンバリー
ミキサー法、押出造粒法などにより、混合する方法をあ
げることができる。この際、(A)成分及び(B)成分
に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、中和剤、
酸化防止剤、耐候性改良剤、帯電防止剤、顔料などの付
加的成分を配合することができる。
【0035】本発明の樹脂被覆管は、管状基材に、上記
の樹脂組成物を押出し被覆して得られるものである。
【0036】管状基材は、特に限定されるものではな
く、鋼管、銅管、アルミニウム管など、各種の金属管が
用いられる。なお、鋼管が好ましい。管の形状として
は、特に限定されるものではなく、直管、曲管などいず
れでもよく、断面についても、円形、多角形などいずれ
でもよい。また、特に管の表面がフッ素樹脂コーティン
グなどによって処理されていても差し支えない。管径に
ついても特に限定されるものではなく、種々の大きさの
管を用いることができ、たとえば直径10mm以下のよ
うな細い管にも適用できる。
【0037】たとえば、直管状の基材ヘ樹脂組成物を押
出し被覆する方法としては、クロスヘッド・ダイスを用
いて押出し被覆する方法が量産性にも優れており、好ま
しい。この方法により管の全長を連続的に被覆すること
ができ、飛躍的に生産性が向上し、ひいては省資源、省
エネルギー化を達成することができる。
【0038】樹脂の被覆厚みは、特に限定されるもので
はないが、通常0.3〜2mm程度である。
【0039】押出機は通常の押出造粒に使用するもので
よいが、被覆する管の直径と目標とする被覆膜厚によっ
て押出機の押出能力を考慮すればよい。押出し条件は通
常の押出造粒などの温度設定でよく、被覆される管の直
径、加工線速度及び目標とする被覆膜厚によって押出樹
脂量を調整することで、種々の膜厚を有する被覆管を得
ることができる。また、得られた被覆管は二次加工とし
て、たとえば曲げ加工などを施すこともできる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。測
定・評価方法は次のとおりである。 (1)メルトフローレート(MFR) JIS K7210に基づき、190℃、荷重2.16
kgで測定した。 (2)密度 JIS K6760に準じて試験片を作製した後、アニ
ールなしで23℃、1日状態調整した後、測定した。 (3)示差走査熱量計により測定される最高融解ピーク
温度 パーキンエルマー7型DSCを使用し、JIS K71
21により最高融解ピーク温度を測定した。なお、試験
片の状態調節はJIS K7121の3−(2)で行っ
た。
【0041】(4)数平均分子量(Mn )及び重量平均
分子量(Mw ) WATERS社製のGPC測定装置を用いて、ポリスチ
レン換算での平均分子量を求めた。 (5)曲げ剛性率(機械的強度) 厚みが1mmのプレスシートから試験片を切り出し、A
STM D747により測定した。 (6)低温衝撃試験(低温での耐衝撃性) レオメトリックス社製ハイレートインパクトテスターを
使用し、−30℃で3時間状態調節した厚み1mmのシ
ート状試験片で破壊状態を評価した。 (7)飛び石試験(耐傷付き性) スガ試験機社製グラベロメータを使用し、JASO M
104に準じて測定した。 (8)被覆面外観 押出し被覆加工した後、その表面を目視により下記のよ
うに評価した。 ◎・・・優良、 ○・・・良、 ×・・・不可
【0042】実施例1〜5及び比較例1〜4 表1及び表2に示した成分を、ダイスにクロスヘッド型
ダイスを備えた30mmφ押出機(ユニオンプラスチッ
ク(株)製ノンベント単軸横置き型)にてダイス温度2
60℃、加工線速度4.0m/分、鋼管外径8.0mm
及び被覆膜厚み0.5mmの条件で押出し被覆加工を行
い、樹脂被覆鋼管を得た。条件及び評価結果を、表1〜
表4に示した。
【0043】結果から、次のことがわかる。本発明の条
件を充足するすべての実施例は、すべての評価項目にお
いて満足すべき結果を示している。一方、(A)成分を
用いなかった比較例1は、低温での耐衝撃性、低温での
耐傷付き性及び被覆面外観に劣る。(B)成分を用い
ず、密度が高すぎる(A)成分のみを用いた比較例2
は、曲げ弾性率並びに常温及び低温での耐傷付き性に劣
る。(A)成分の密度が高すぎる比較例3は、低温での
耐衝撃性及び低温での耐傷付き性に劣る。(A)成分が
過多((B)成分が過少)な比較例4は、常温及び低温
での耐傷付き性並びに被覆面外観に劣る。
【0044】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 1 2 3 4 5 (A) 成分 種類 *1 A1 A1 A2 A2 A3 特性 MFR g/10分 0.9 0.9 0.60 0.60 2.0 密度 g/cm 3 0.908 0.908 0.885 0.885 0.905 最高融解ピーク 温度 ℃ 115 115 65 65 92 M n 万 11 11 12 12 9.6 M w / M n 4.0 4.0 2.0 2.0 2.0 量 wt% 20 10 10 20 10 (B) 成分 種類 *2 B1 B1 B1 B1 B1 特性 MFR g/10分 0.40 0.40 0.40 0.40 0.40 量 wt% 80 90 90 80 90 (A)+(B) のMFR g/10分 *3 0.45 0.40 0.41 0.43 0.47 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0045】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比 較 例 1 2 3 4 (A) 成分 種類 *1 - A4 A5 A2 特性 MFR g/10分 - 0.80 0.80 0.60 密度 g/cm 3 - 0.921 0.919 0.885 最高融解ピーク 温度 ℃ - 120 115 65 M n 万 - 11 11 12 M w / M n - 11 4.0 2.0 量 wt% 0 100 10 40 (B) 成分 種類 *2 B1 - B1 B1 特性 MFR g/10分 0.40 - 0.40 0.40 量 wt% 100 0 90 60 (A)+(B) のMFR g/10分 *3 0.40 0.70 0.43 0.47 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0046】
【表3】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 1 2 3 4 5 評価 曲げ弾性率 kg/cm2 6300 7600 7500 7000 8000 低温衝撃試験(-30℃) 延性 延性 延性 延性 延性 飛び石試験 +23 ℃ ○ ○ ◎ ○ ◎ -30 ℃ ○ ○ ○ ◎ ○ 被覆面外観 ◎ ○ ◎ ◎ ◎ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0047】
【表4】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比 較 例 1 2 3 4 評価 曲げ弾性率 kg/cm2 9300 2300 9000 4500 低温衝撃試験(-30℃) 脆性 延性 脆性 延性 飛び石試験 +23 ℃ ○ × ○ × -30 ℃ × × × × 被覆面外観 × ○ ○ × −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0048】*1 (A)成分の種類 A1:エチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有
量=11重量%;高圧バルク法(重合圧力1000kg
/cm2 、重合温度200℃)で製造) A2:エチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有
量=18重量%) A3:エチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有
量=10重量%) A4:エチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有
量=7重量%;三菱油化社製 直鎖状低密度ポリエチレ
ン;UE320(商品名)) A5:エチレン−ブテン−1共重合体(ブテン−1含有
量=7重量%) *2 (B)成分の種類 B1:結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体
(エチレン含有量=6重量%) *3 (A)+(B)のMFR:(A)成分及び(B)
成分の混合物のメルトフローレート
【0049】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、加
工性に優れた樹脂組成物を用い、機械的強度、常温及び
低温での耐衝撃性、耐熱性、耐傷付き性並びに被覆表面
外観に優れる樹脂被覆管を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 23:00 B29K 23:00 B29L 23:00 B29L 23:00 (72)発明者 大野 淳一 愛知県岡崎市橋目町北山1番地 マルヤ ス工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−107470(JP,A) 特開 昭58−42449(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 F16L 9/00 - 11/18 C08L 23/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状基材に、下記(A)成分5〜30重
    量%及び(B)成分95〜70重量%からなる樹脂組成
    物を押出し被覆して得られる樹脂被覆管。 (A)成分:温度190℃、荷重2.16kgでのメル
    トフローレートが0.01〜50g/10分であり、密
    度が0.910g/cm3 以下であり、示差走査熱量計
    により測定される最高融解ピーク温度が60℃以上であ
    るエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂 (B)成分:温度190℃、荷重2.16kgでのメル
    トフローレートが0.1〜10g/10分である結晶性
    ポリプロピレン
  2. 【請求項2】 (A)成分の温度190℃、荷重2.1
    6kgでのメルトフローレートが0.2〜50g/10
    分であり、その示差走査熱量計により測定される最高融
    解ピーク温度が100℃以上である請求項1記載の樹脂
    被覆管。
  3. 【請求項3】 (A)成分の密度が0.860〜0.9
    10g/cm3 であり、その示差走査熱量計により測定
    される最高融解ピーク温度が60〜120℃であり、か
    つGPC法により測定される重量平均分子量/数平均分
    子量の比が1.5〜3.0である請求項1記載の樹脂被
    覆管。
  4. 【請求項4】 (A)成分のα−オレフィンが炭素数3
    〜12のα−オレフィンである請求項1記載の樹脂被覆
    管。
  5. 【請求項5】 樹脂の被覆厚みが0.3〜2mmである
    請求項1記載の樹脂被覆管。
  6. 【請求項6】 管状基材が鋼管である請求項1記載の樹
    脂被覆管。
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