JP3312966B2 - V型エンジンのブローバイガス還流装置 - Google Patents

V型エンジンのブローバイガス還流装置

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JP3312966B2
JP3312966B2 JP23330493A JP23330493A JP3312966B2 JP 3312966 B2 JP3312966 B2 JP 3312966B2 JP 23330493 A JP23330493 A JP 23330493A JP 23330493 A JP23330493 A JP 23330493A JP 3312966 B2 JP3312966 B2 JP 3312966B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、V型エンジンのブロー
バイガス還流装置に関し、とくに横置式のV型エンジン
に適用される装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、V型エンジンのブローバイガス還
流装置としては、例えば実開昭59−107012号公
報に示されるようなものが知られている。この装置は、
V型エンジンの両バンクにおけるヘッドカバー内のロッ
カ室とエンジン下部のクランクケースと連通路を介して
連通させるとともに、上記ロッカ室と吸気通路とを連通
するブローバイガス通路を両バンクに対してそれぞれ設
け、そのうちの一方のバンクに対するブローバイガス通
路はロッカ室をPCVバルブを介してスロットル弁下流
の吸気通路に接続するブローバイガス導出用の通路と
し、他方のバンクに対するブローバイガス通路はロッカ
室をスロットル弁の上流の吸気通路に接続する新気・ブ
ローバイガス流通用の通路としている。この装置による
と、低負荷時には、クランク室から上記一方のバンクの
ロッカ室に導かれたブローバイガスが上記ブローバイガ
ス導出用の通路を経てスロットル弁下流の吸気通路へ導
出されるとともに、新気が上記新気・ブローバイガス流
通用の通路から上記他方のバンクのロッカ室を通ってク
ランク室に導入されることにより換気が行われる。ま
た、クランク室内のブローバイガス量が増大する高負荷
時には、両バンクのロッカ室に導かれたブローバイガス
が上記ブローバイガス導出用の通路および上記新気・ブ
ローバイガス流通用の通路の双方から吸気通路に導出さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なブローバイガス還流装置を備えたV型エンジンを車両
に横置きに配置する場合に、次に述べるようなボンネッ
ト高さの増大等の問題が生じる。
【0004】すなわち、ボンネット下方のエンジンルー
ム内にV型エンジンを横置きに配置する場合に、ボンネ
ットが前下がりに形成されているので、ボンネット下方
のエンジン搭載部分のスペースは後方バンク側よりも前
方バンク側の方が制約される。とくに、車両においては
走行抵抗の軽減および外観等の面からエンジン等の搭載
に支障のない範囲でボンネット高さをできるだけ低くす
ることが望ましいが、このような低ボンネット化を図る
場合に、前方バンク側がスペース的制約を大きく受け
る。ところが、横置きのV型エンジンの両バンクに対し
てそれぞれブローバイガス通路を設ける場合に、通常、
ブローバイガス中のオイルを分離するオイルセパレータ
が各バンクの上方部に設けられることにより、バンクの
高さが増大し、とくに前方バンクのオイルセパレータが
比較的大きなスペースをとると、低ボンネット化の妨げ
となる。
【0005】さらに、吸気を過給するための過給機とそ
の過給気を冷却するインタークーラとを具備したもので
は、過給によりブローバイガス量が多くなることから大
きなオイルセパレータが必要となり、また、インターク
ーラによる冷却に走行風を有効利用するためには前方バ
ンク上方にインタークーラが配置することが要求される
ので、前方バンク側の高さの増大を招き易かった。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑み、V型エンジ
ンにおいてブローバイガスの還流を行う場合の換気、ブ
ローバイガス導出等の性能を確保しつつ、低ボンネット
化に有利なように、横置きのV型エンジンの前方バンク
側に装備される部材をコンパクトに配置することができ
るブローバイガス還流装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車両の前方のエンジンルーム内にV型エ
ンジンを車両に横置きに配置し、このV型エンジンの両
バンクに対してそれぞれ、クランク室に通じるヘッドカ
バー内と吸気通路とを連通するブローバイガス通路を設
け、一方のブローバイガス通路は、PCVバルブを介設
し、かつスロットル弁下流の吸気通路に接続したブロー
バイガス導出用の通路とし、他方のブローバイガス通路
は、スロットル弁の上流の吸気通路に接続した新気・ブ
ローバイガス流通用の通路としたものであって、前方バ
ンク側のブローバイガス通路を上記ブローバイガス導出
用の通路、後方バンク側のブローバイガス通路を上記新
気・ブローバイガス流通用の通路とするとともに、後方
バンク側のブローバイガス通路の通路断面積を前方バン
ク側のブローバイガス通路のPCVバルブ最大開放時の
通路断面積よりも大きくし、後方バンクのヘッドカバー
に、後方バンク側のブローバイガス通路に通じる主オイ
ルセパレータを設けたものである。
【0008】この発明において上記の構成に加え、前方
バンクのヘッドカバー内に新気を導入する新気導入専用
通路を設けるとともに、低負荷時における上記後方バン
ク側のブローバイガス通路からの新気導入量を上記新気
導入専用通路からの新気導入量よりも多くするように設
定することが好ましい。
【0009】また、この発明は、過給機を具備したエン
ジンに適用することが効果的である。
【0010】この場合に、過給機下流の吸気通路にイン
タークーラを具備し、このインタークーラを前方バンク
と車両のボンネットとの間の風路に介在するように配置
することが好ましい。とくに、前方バンクのヘッドカバ
ー上においてインタークーラをクランク軸方向一端側に
オフセットして配置し、このインタークーラのオフセッ
ト配置により生じるクランク軸方向他端側のスペース
に、前方バンク側のブローバイガス通路に通じる副オイ
ルセパレータとPCVバルブとを配置することが好まし
い。
【0011】
【作用】本発明によると、低負荷時には、後方バンク側
のブローバイガス通路から新気が導入されて良好に換気
が行われつつ、前方バンク側のブローバイガス通路から
ブローバイガスが導出される。また、高負荷時には、上
記両ブローバイガス通路からブローバイガスが導出され
る。この場合、後方バンク側のブローバイガス通路の方
が通路断面積が大きいためブローバイガス導出量が多
く、これに対応して後方バンク側の主オイルセパレータ
でブローバイガス中のオイルの分離が充分に行われる。
従って、前方バンク側に大きなオイルセパレータを設け
ることを要しない。
【0012】また、前方バンク側に上記新気導入専用通
路が設けられていると、低負荷時に前方バンクのヘッド
カバー内の換気も行われ、かつ、低負荷時における上記
後方バンク側のブローバイガス通路からの新気導入量が
上記新気導入専用通路からの新気導入量よりも多くされ
ることにより、後方バンク側の換気作用も確保される。
【0013】また、とくに過給機を具備している場合
は、高負荷時のブローバイガス量が増大するが、後方バ
ンク側の通路断面積の大きいブローバイガス通路と主オ
イルセパレータとにより多量のブローバイガスの導出お
よびオイル分離が良好に行われる。
【0014】インタークーラが前方バンクと車両のボン
ネットとの間の風路に介在するように配置されている
と、走行風によりインタークーラの冷却性能が高められ
る。そしてこのようにする場合に、インタークーラがク
ランク軸方向一端側にオフセット配置され、これによっ
て生じるクランク軸方向他端側のスペースに、副オイル
セパレータとPCVバルブが配置されることにより、こ
れらのコンパクトなレイアウトが得られる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】図1および図2は本発明の一実施例による
ブローバイガス還流装置を備えたV型エンジンの主要部
の構造を示している。なお、図1では下側が車両前方
側、上側が車両後方側であり、図2では右側が車両前方
側、左側が車両後方側であって、図中、Fは車両前方
側、Rは車両後方側を表している。
【0017】これらの図において、V型エンジンは、シ
リンダブロック1の上方にV型に突出した一対のバンク
2A,2Bを有し、各バンク2A,2Bにそれぞれ、シ
リンダブロック1の上端部に設置されたシリンダヘッド
3A,3Bと、その上端に結合されたヘッドカバー4
A,4Bとを備えている。上記シリンダブロック1には
複数のシリンダ5がV型に配設され、またシリンダブロ
ック1の下方部にはクランク室6が設けられている(図
5参照)。
【0018】このV型エンジンが、車両前方部のボンネ
ット8の下方のエンジンルーム9内に、車両に対して横
置きに配置され、つまりクランク軸が車幅方向に延びる
ように配置されている。そして、一方のバンク(前方バ
ンク)2Aと他方のバンク(後方バンク)2Bとが前後
に対向している。
【0019】上記各バンク2A,2Bの内方側(バンク
間側)の上部にはバンク別に形成された吸気マニホール
ド11が配設されており、各吸気マニホールド11は、
サージタンク12および分岐管13からなり、分岐管1
3の下流端部が各シリンダの吸気ポートに連通するよう
にシリンダヘッド3の側壁に連結されている。また、両
バンク2A,2B間の谷部には、機械式の過給機15が
設置されている。さらに、前方バンク2Aのヘッドカバ
ー4A上には、前方バンク2Aとボンネット8との間の
風路に介在するインタークーラ16が設置されている。
【0020】また、ブローバイガス還流装置を構成する
部分として、後記ブローバイガス通路21,22を形成
する導管を接続するための接続部23,24、ブローバ
イガス中のオイルを除去するための主および副の各オイ
ルセパレータ25,26、エンジン負荷に応じてブロー
バイガスの流量を調整するPCVバルブ27等が、次の
ように配設されている。
【0021】すなわち、後方バンク2Bのヘッドカバー
4Bの上方部には、ヘッドカバー4Bの長さ方向(車幅
方向)の大部分にわたる大形の主オイルセパレータ25
が設けられている。断面でみると図4のように、一対の
カムシャフトのベアリングキャップ20を覆うように形
成された上記ヘッドカバー4Bの後方側部分に、主オイ
ルセパレータ25のセパレータ室25aが、上方に突出
した形状で一体的に形成されている。そして、このセパ
レータ室25aの上端部に、ブローバイガス通路22を
形成する導管に対する接続部24が固設されている。
【0022】また、前方バンク2Aのヘッドカバー4A
の上方部には、主オイルセパレータ25と比べて小形の
副オイルセパレータ26と、これに連結されたPCVバ
ルブ27とが設けられている。とくに、これらとインタ
ークーラ16との合理的なレイアウトとして、上記ヘッ
ドカバー4Aの上方部においてインタークーラ16がク
ランク軸方向一端側にオフセットして配置されるととも
に、このインタークーラ16のオフセット配置により生
じるクランク軸方向他端側のスペースに、上記副オイル
セパレータ26とPCVバルブ27とが配置されてい
る。断面でみると図のように、上記ヘッドカバー4A
の前方側部分に、副オイルセパレータ26のセパレータ
室26aが、上方に突出した形状で一体的に形成されて
いる。そして、このセパレータ室26aの上端部に、ブ
ローバイガス通路21を形成する導管に対する接続部2
3が固設されるとともに、この部分にPCVバルブ27
が組み込まれている。
【0023】さらに、前方バンク2Aのヘッドカバー4
Aには、後記新気導入専用通路28を形成する導管を接
続する接続部29が設けられている。
【0024】吸気系およびブローバイガス還流装置の通
路構成は図5のようになっている。なお、この図は通路
構成を模式的に示したものであって、実際のレイアウト
を示すものではない。
【0025】この図において、一対の吸気マニホールド
11に連通する上流の吸気通路31には、上流側から順
に吸気レゾネータ32、スロットル弁33、過給機15
およびインタークーラ16が設けられるとともに、過給
機15をバイパスするバイパス通路34が設けられ、こ
のバイパス通路34に、低負荷時に開くバイパス弁35
が設けられている。
【0026】また、両バンク2A,2Bのヘッドカバー
4A,4B内とクランク室6とが連通路210,220
を介して連通されるとともに、各ヘッドカバー4A,4
B内と吸気通路31とを連通するように導管が配設され
ることにより、各バンク2A,2Bに対するブローバイ
ガス通路21,22が構成されている。
【0027】上記両ブローバイガス通路21,22のう
ち、前方バンク側のブローバイガス通路21は、その一
端側が副オイルセパレータ26に接続され、かつこの部
分にPCVバルブ27が介設されるとともに、他端側が
スロットル弁33よりも下流の吸気通路31に接続さ
れ、例えば上記バイパス弁35のハウジングに接続され
ている。また、後方バンク側のブローバイガス通路22
は、その一端側が主オイルセパレータ25に接続される
とともに、他端側がスロットル弁33よりも上流の吸気
通路31に接続され、例えば上記吸気レゾネータ32に
接続されている。こうして、前方バンク側のブローバイ
ガス通路21が、常にPCVバルブ27を介してブロー
バイガスの導出を行うブローバイガス導出用の通路とさ
れる一方、後方バンク側のブローバイガス通路22が、
低負荷時の新気導入と高負荷時のブローバイガス導出を
行う新気・ブローバイガス流通用の通路とされている。
【0028】上記後方バンク側のブローバイガス通路2
2の通路断面積は、前方バンク側のブローバイガス通路
21のPCVバルブ最大開放時の通路断面積よりも大き
くなるように設定されている。
【0029】さらに、前方バンク2Aのヘッドカバー4
Aには新気導入専用通路28の一端側が接続され、この
通路28の他端側は上記吸気レゾネータ32に接続され
ている。この新気導入専用通路28は、専ら新気の導入
のみを行うものであって、その通路途中には、吸気通路
31側からヘッドカバー4Aへの気体の流通のみを許容
する一方向弁36が設けられている。この新気導入専用
通路28の通路断面積は後方バンク側のブローバイガス
通路22の通路断面積よりも充分に小さくされている。
従って、低負荷時に、後方バンク側のブローバイガス通
路22からヘッドカバー4B内に導入される新気が上記
新気導入専用通路28からヘッドカバー4A内に導入さ
れる新気よりも充分に多くなるように、設定されてい
る。
【0030】以上のような当実施例のブローバイガス還
流装置によると、低負荷時には、図6に実線矢印で示す
ブローバイガスの流れと破線で示す新気の流れとが生じ
る。すなわち、ブローバイガスが、クランク室6から前
方バンク2Aの連通路210を通ってヘッドカバー4A
内に導かれ、さらにPCVバルブ27を有する前方バン
ク側のブローバイガス通路21を通ってスロットル弁3
3の下流の吸気通路31に導出される一方、新気が、ス
ロットル弁33の上流の吸気通路31から、後方バンク
側のブローバイガス通路22、ヘッドカバー2B内およ
び連通路220を通ってクランク室6に導入される。
【0031】こうして、後方バンク2B側から前方バン
ク2A側へ向かう気流により換気が良好に行われつつブ
ローバイガスの導出が行われる。さらに、新気導入専用
通路28から新気が前方バンク2Aのヘッドカバー4A
内へ導入されて、ヘッドカバー4A内の換気も行われ
る。このようにしているのは、ヘッドカバー4A内にブ
ローバイガスが滞留して動弁機構潤滑用のオイルが劣化
することを抑制するためである。もっとも、新気導入専
用通路28からの新気導入量は後方バンク側のブローバ
イガス通路22からの新気導入量と比べて充分に少ない
ため、上記の後方バンク側から前方バンク側への気流が
損なわれることはない。
【0032】上記前方バンク側からのブローバイガス導
出量は、PCVバルブ27により、負荷が高くなるにつ
れて増加するように調整される。
【0033】また、高負荷時には、図7に実線矢印で示
すブローバイガスの流れが生じる。すなわち、クランク
室6内のブローバイガスは、両バンク2A,2Bの連通
路210,220を通り、ヘッドカバー4A,4Bを経
て、両ブローバイガス通路21,22から吸気通路31
へ導出される。
【0034】この場合、後方バンク側のブローバイガス
通路22の通路面積が前方バンク側のブローバイガス通
路21のPCVバルブ全開時の通路面積よりも大きいこ
とにより、相対的に後方バンク側のブローバイガス通路
22からブローバイガスが多く導出される。これに対応
して、後方バンク側では大形の主オイルセパレータ25
によりブローバイガス中のオイルの分離が充分に行わ
れ、前方バンク側では小形の副オイルセパレータ26に
よりオイルの分離が果たされる。なお、このときに上記
新気導入専用通路28は、その通路中に一方向弁36が
設けられていることにより、ブローバイガスの導出は行
わない。従って、この通路28に対してオイルセパレー
タを設ける必要はない。
【0035】こうすることにより、低ボンネット化を図
る場合でも、ボンネット下方の限られたスペースに対し
てオイルセパレータ等が合理的に配置される。すなわ
ち、ボンネット8が前下がり形状であることから、特に
前方バンク側でエンジン上方のスペースが制限される
が、この前方バンク側のヘッドカバー4Aの上方部には
小形の副オイルセパレータ26とPCVバルブ27がコ
ンパクトに配置され、前方バンク側と比べてスペース的
に余裕のある後方バンクのヘッドカバー4Aの上方部に
大形の主オイルセパレータ25が配置されることによ
り、合理的なレイアウトが得られる。
【0036】とくに過給機15を備える場合に、過給に
伴って高負荷時のブローバイガス量が増大するが、それ
に応じて後方バンク側には充分に大きな主オイルセパレ
ータ25が設けられることによりオイル分離機能が満足
されつつ、前方バンク側はコンパクトな構造とされる。
【0037】さらに前方バンク2A側では、ヘッドカバ
ー4Aの上方に上記インタークーラ16が一端側にオフ
セット配置されて、これにより生じる他端側のスペース
に副オイルセパレータ26およびPCVバルブ27が配
置されていることにより、走行風が有効利用されてイン
タークーラ16の冷却性能が高められ、しかも上記副オ
イルセパレータ26およびPCVバルブ27がインター
クーラ16の上方等に余分な場所をとることなくコンパ
クトに配置されることとなる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、横置きのV型エ
ンジンの両バンクに対してそれぞれブローバイガス通路
を設け、このうち前方バンク側のブローバイガス通路は
PCVバルブを備えたブローバイガス導出用の通路と
し、後方バンク側のブローバイガス通路は低負荷時の新
気導入および高負荷時のブローバイガス導出を行う通路
とするとともに、後方バンク側のブローバイガス通路の
方を通路断面積大とし、後方バンクのヘッドカバーに主
オイルセパレータ室を設けている。このため、低負荷時
の換気、高負荷時の多量のブローバイガス導出、オイル
分離等の機能を良好に発揮させることができ、しかも、
前方バンク側をコンパクトな構造とし、低ボンネット化
の要求を満足するように、ブローバイガス還流装置を構
成する部材を合理的にレイアウトすることができる。
【0039】この発明において、前方バンクのヘッドカ
バー内に新気を導入する新気導入専用通路を設けるとと
もに、低負荷時における上記後方バンク側のブローバイ
ガス通路からの新気導入量を上記新気導入専用通路から
の新気導入量よりも多くするように設定すると、低負荷
時の換気機能等をより一層向上することができる。しか
も、この新気導入専用通路は、低負荷時の新気の導入の
みを行うものであって、この通路に対してオイルセパレ
ータを設ける必要がないため、前方バンク側のコンパク
ト化を損ねることはない。
【0040】また、とくに過給機を具備している場合に
は、高負荷時のブローバイガス発生量が増大するが、こ
の場合も、後方バンク側の通路面積が大きいブローバイ
ガス通路と主オイルセパレータとでブローバイガス導出
およびオイル分離の機構を充分に満足しつつ、前方バン
ク側をコンパクトな構造とすることができる。
【0041】また、過給気を冷却するインタークーラを
前方バンクと車両のボンネットとの間の風路に介在する
ように配置すると、インタークーラによる冷却性能を高
めることができる。このようにする場合に、前方バンク
のヘッドカバー上においてインタークーラをクランク軸
方向一端側にオフセットして配置し、これにより生じる
クランク軸方向他端側のスペースに、前方バンク側のブ
ローバイガス通路に通じる副オイルセパレータとPCV
バルブとを配置すると、ブローバイガス還流装置の前方
バンク側の部材を、インタークーラを避けつつコンパク
トに配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるブローバイガス還流装
置を備えたV型エンジンの平面図である。
【図2】同V型エンジンの側面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿った拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿った拡大断面図である。
【図5】吸気系およびブローバイガス還流装置の通路構
成を示す説明図である。
【図6】低負荷時の新気およびブローバイガスの流れを
示す説明図である。
【図7】高負荷時のブローバイガスの流れを示す説明図
である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック 2A,2B バンク 3A,3B シリンダヘッド 4A,4B ヘッドカバー 6 クランク室 8 ボンネット 15 過給機 16 インタークーラ 21,22 ブローバイガス通路 25 主オイルセパレータ 26 副オイルセパレータ 27 PCVバルブ 28 新気導入専用通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−81910(JP,A) 特開 平4−164110(JP,A) 特開 平5−87002(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 13/00 F01M 13/04 F02B 75/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前方のエンジンルーム内にV型エ
    ンジンを車両に横置きに配置し、このV型エンジンの両
    バンクに対してそれぞれ、クランク室に通じるヘッドカ
    バー内と吸気通路とを連通するブローバイガス通路を設
    け、一方のブローバイガス通路は、PCVバルブを介設
    し、かつスロットル弁下流の吸気通路に接続したブロー
    バイガス導出用の通路とし、他方のブローバイガス通路
    は、スロットル弁の上流の吸気通路に接続した新気・ブ
    ローバイガス流通用の通路としたものであって、 前方バンク側のブローバイガス通路を上記ブローバイガ
    ス導出用の通路、後方バンク側のブローバイガス通路を
    上記新気・ブローバイガス流通用の通路とし、 後方バンク側のブローバイガス通路の通路断面積を前方
    バンク側のブローバイガス通路のPCVバルブ最大開放
    時の通路断面積よりも大きくし、後方バンクのヘッドカ
    バーに、後方バンク側のブローバイガス通路に通じる主
    オイルセパレータを設けるとともに、 前方バンクのヘッドカバー内に新気を導入する新気導入
    専用通路を設け、低負荷時における上記後方バンク側の
    ブローバイガス通路からの新気導入量を上記新気導入専
    用通路からの新気導入量よりも多くするように設定した
    ことを特徴とするV型エンジンのブローバイガス還流装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジンの吸気通路に過給機を具備した
    請求項1記載のV型エンジンのブローバイガス還流装
    置。
  3. 【請求項3】 過給機下流の吸気通路にインタークーラ
    を具備し、このインタークーラを前方バンクと車両のボ
    ンネットとの間の風路に介在するように配置した請求項
    記載のV型エンジンのブローバイガス還流装置。
  4. 【請求項4】 前方バンクのヘッドカバー上においてイ
    ンタークーラをクランク軸方向一端側にオフセットして
    配置し、このインタークーラのオフセット配置により生
    じるクランク軸方向他端側のスペースに、前方バンク側
    のブローバイガス通路に通じる副オイルセパレータとP
    CVバルブとを配置した請求項記載のV型エンジンの
    ブローバイガス還流装置。
JP23330493A 1993-09-20 1993-09-20 V型エンジンのブローバイガス還流装置 Expired - Fee Related JP3312966B2 (ja)

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