JP3312200B2 - 支持体の振れ止め制御方法、クレーンの振れ止め制御方法、支持体の振れ止め制御装置、及びクレーンの振れ止め制御装置 - Google Patents

支持体の振れ止め制御方法、クレーンの振れ止め制御方法、支持体の振れ止め制御装置、及びクレーンの振れ止め制御装置

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JP3312200B2 JP23089299A JP23089299A JP3312200B2 JP 3312200 B2 JP3312200 B2 JP 3312200B2 JP 23089299 A JP23089299 A JP 23089299A JP 23089299 A JP23089299 A JP 23089299A JP 3312200 B2 JP3312200 B2 JP 3312200B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーンによって
吊下された吊荷等、支持体に支持された被支持物の振れ
を止めるための支持体の振れ止め制御方法及びその装置
関する。
【0002】
【従来の技術】走行クレーンまたはアーム式クレーンに
よって吊下している吊荷を目的地点まで水平に移動して
降ろす際には、吊荷の振れを最小限に抑制して安定して
水平移動させる制御と、水平移動の終了時に荷物が慣性
で振れるのを止める制御と、指定位置に吊荷を降ろすた
めに正確に位置決めする制御とが必要である。
【0003】また、貨物船及びコンテナ船等では、船の
ローリング及びピッチングによって、船内に設けた載置
台上に載置された貨物及びコンテナが振れるのを止める
制御が、安全航行及び貨物及びコンテナの破損防止の観
点から要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来はクレ
ーンの制御はクレーンオペレータによって人手により行
なわれることが多く、上述のような制御はオペレータの
熟練に頼っているのが実状であり、未熟練オペレータが
制御した場合には吊荷の振れが大きくなって周囲の作業
員に危険を及ぼす虞があり、また周囲の機械設備及び吊
荷そのものが破損する虞もあった。
【0005】しかし、上述のような制御を自動化するた
めには、クレーンの水平方向への移動のための自動制御
中における有効な振れ止め制御が不可欠になるが、従来
はたとえばラグランジの運動方程式等を使用して振れ止
め時の加速度を計算する技術(たとえば特開平7−52
55号公報等)、予め多数の試験を行なってその結果か
ら予測制御する技術(たとえば特開平6−92593号
公報等)など、いずれも複雑な計算が必要な技術が多
く、制御装置にとっては負担が大きく、このため制御に
遅れが生じるなどの問題が有った。
【0006】また、船内に設けた載置台上に載置された
貨物及びコンテナが、船のローリング及び/又はピッチ
ングによって振れるのを止める制御に、前述したクレー
ンの振れ止め技術を応用することが考えられるが、前同
様、制御に遅れが生じるなどの問題が生じる。
【0007】また、上述のようなクレーン又は載置台等
の支持体の振れ止め制御に使用される振れを検出する検
出器の検出信号にオフセットが発生する場合にはリアル
タイムでの制御が行なえないと言う問題もあった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、支持体に支持さ
れた被支持物の振れ止め制御を複雑な予測演算などを行
なうことなしに容易に実現し得る支持体の振れ止め制御
方法及びその装置を提供することにある。
【0009】また、他の目的とするところは、クレーン
の水平方向への移動中の振れ止め制御を複雑な予測演算
などを行なうことなしに容易に実現し得るクレーンの振
れ止め制御方法及びその装置を提供することにある。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る支持体の
振れ止め制御方法は、被支持物を支持する支持体の位置
及び/又は姿勢を異ならせるアクチュエータと、前記被
支持物に作用する振れを検出する振れ角度検出器と、該
振れ角度検出器の検出結果に基づいて所定の演算を行な
って前記アクチュエータへ駆動信号を与えることにより
支持体の位置及び/又は姿勢を異ならせる制御回路とに
より被支持物の振れを抑制する振れ止め制御方法におい
て、前記振れ角度検出器が前記振れを検出した時点から
それに応じて駆動信号が前記制御回路から出力され、前
記アクチュエータが駆動されて前記支持体の位置及び/
又は姿勢が異なり始める時点までの遅延時間を予め求め
ておき、前記振れ角度検出器が前記振れを検出した場合
に、前記制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号
を出力するタイミングを、前記制御回路が駆動信号を出
力することが可能になった時点から、前記振れの1周期
又は1/2周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延
せたいずれかのタイミング、または前記振れの1/2周
期及び1周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ
遅延させた双方のタイミングとすることを特徴とする。
【0012】第3発明に係るクレーンの振れ止め制御方
法は、クレーンを移動させるアクチュエータと、クレー
ンの吊荷の振れを検出する振れ角度検出器と、この振れ
角度検出器の検出結果に基づいて所定の演算を行なって
アクチュエータへ駆動信号を与えることによりクレーン
を移動させる制御回路とにより吊荷の振れを抑制するク
レーンの振れ止め制御方法であって、振れ角度検出器が
吊荷の振れを検出した時点からそれに応じて駆動信号が
制御回路から出力され、アクチュエータが駆動されてク
レーンが移動開始する時点までの遅延時間を予め求めて
おき、振れ角度検出器が吊荷の振れを検出した場合に、
制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号を出力す
るタイミングを、制御回路が駆動信号を出力することが
可能になった時点から、吊荷の振れの1周期又は1/2
周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延させたいずれ
かのタイミング、または吊荷の振れの1/2周期及び1
周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ遅延させ
た双方のタイミングとすることを特徴とする。
【0013】第5発明に係る支持体の振れ止め制御装置
は、被支持物を支持する支持体の位置及び/又は姿勢を
異ならせるアクチュエータと、前記被支持物に作用する
振れを検出する振れ角度検出器と、該振れ角度検出器の
検出結果に基づいて所定の演算を行なって前記アクチュ
エータへ駆動信号を与えることにより支持体の位置及び
/又は姿勢を異ならせる制御回路とを備えた振れ止め制
御装置において、前記制御回路は、前記振れ角度検出器
が前記振れを検出した時点からそれに応じて駆動信号が
前記制御回路から出力され、前記アクチュエータが駆動
されて前記支持体の位置及び/又は姿勢が異なり始める
時点までの遅延時間を記憶した記憶手段と、前記振れ角
度検出器が前記振れを検出した場合に、前記制御回路か
ら前記アクチュエータへの駆動信号を出力するタイミン
グを、前記制御回路が駆動信号を出力することが可能に
なった時点から、前記振れの1周期又は1/2周期と前
記遅延時間との差の時間だけ遅延させたいずれかのタイ
ミング、または前記振れの1/2周期及び1周期それぞ
れと前記遅延時間との差の時間だけ遅延させた双方のタ
イミングとする遅延手段とを有することを特徴とする。
【0014】第7発明に係るクレーンの振れ止め制御装
置は、クレーンを移動させるアクチュエータと、クレー
ンの吊荷の振れを検出する振れ角度検出器と、この振れ
角度検出器の検出結果に基づいて所定の演算を行なって
アクチュエータへ駆動信号を与えることによりクレーン
を移動させて吊荷の振れを抑制する制御回路とを備えた
クレーンの振れ止め制御装置であって、制御回路が、振
れ角度検出器が吊荷の振れを検出した時点からそれに応
じて駆動信号が制御回路から出力され、アクチュエータ
が駆動されてクレーンが移動開始する時点までの遅延時
間を記憶した記憶手段と、振れ角度検出器が吊荷の振れ
を検出した場合に、制御回路からアクチュエータへの駆
動信号を出力するタイミングを、制御回路が駆動信号を
出力することが可能になった時点から、吊荷の振れの1
周期又は1/2周期と遅延時間との差の時間だけ遅延
せたいずれかのタイミング、または吊荷の振れの1/2
周期及び1周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だ
け遅延させた双方のタイミングとする遅延手段とを有す
ることを特徴とする。
【0015】このような本発明では、全体としての遅延
時間を予め求めておくことにより、振れ角度検出器が被
支持物に作用する振れ、又は吊荷の振れを検出した場合
に、制御装置からアクチュエータへの駆動信号の出力
を、本来の出力タイミングから、前記振れの1周期又は
1/2周期から制御系遅延時間を差し引いた時間だけ遅
させたタイミングとすることにより、または前記振れ
の1/2周期及び1周期それぞれと前記遅延時間との差
の時間だけ遅延させた双方のタイミングとすることによ
り、前記振れが検出された次の周期において前記振れを
抑制することが出来る。
【0016】また、第2発明に係る支持体の振れ止め制
御方法は、第1発明において、前記遅延時間は、前記振
れが生じた時点からそれを前記振れ角度検出器が検出信
号として出力するまでの時間と、前記制御回路が前記所
定の演算を行なう演算周期に同期して前記振れ角度検出
器の検出信号を入力するまでの時間と、前記制御回路が
駆動信号を出力してから前記アクチュエータにより前記
支持体の位置及び/又は姿勢が異なり始めるまでの時間
とを含むことを特徴とする。
【0017】第4発明に係るクレーンの振れ止め制御方
法は、第3発明において、前記遅延時間は、吊荷に振れ
が生じた時点からそれを前記振れ角度検出器が検出信号
として出力するまでの時間と、前記制御回路が前記所定
の演算を行なう演算周期に同期して前記振れ角度検出器
の検出信号を入力するまでの時間と、前記制御回路が駆
動信号を出力してから前記アクチュエータにより前記ク
レーンが移動を開始するまでの時間とを含むことを特徴
とする。
【0018】第6発明に係る支持体の振れ止め制御装置
は、第5発明において、前記遅延時間は、前記振れが生
じた時点からそれを前記振れ角度検出器が検出信号とし
て出力するまでの時間と、前記制御回路が前記所定の演
算を行なう演算周期に同期して前記振れ角度検出器の検
出信号を入力するまでの時間と、前記制御回路が駆動信
号を出力してから前記アクチュエータにより前記支持体
の位置及び/又は姿勢が異なり始めるまでの時間とを含
むことを特徴とする。
【0019】第8発明に係るクレーンの振れ止め制御装
置は、第7発明において、前記遅延時間は、吊荷に振れ
が生じた時点からそれを前記振れ角度検出器が検出信号
として出力するまでの時間と、前記制御回路が前記所定
の演算を行なう演算周期に同期して前記振れ角度検出器
の検出信号を入力するまでの時間と、前記制御回路が駆
動信号を出力してから前記アクチュエータにより前記ク
レーンが移動を開始するまでの時間とを含むことを特徴
とする。
【0020】このような本発明では、遅延時間を、制御
装置を構成する振れ角度検出器、制御装置及びアクチュ
エータの特性から予め求めることが可能になる。
【0021】
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。
【0024】(実施の形態1)まず、図1のブロック図
を参照して本発明のクレーンの振れ止め制御方法の実施
に使用される制御装置、即ち本発明のクレーンの振れ止
め制御装置の基本的な構成について説明する。なお、こ
の制御装置は、制御回路11と、アクチュエータ12と、振
れ角度検出器14とで構成されており、クレーン13の移動
を制御する。
【0025】制御回路11はマイクロコンピュータで構成
されており、制御部100 と振れ止め演算部113 と出力遅
延部115 とを含む。なお、制御部100 は後述する制御系
遅延時間Tdを予め記憶した記憶手段として機能すると
共に、クレーン13を目的位置まで移動させる制御及び目
的地の直近の位置で微小位置決めする制御等をも行な
う。
【0026】この制御回路11には、クレーン13を目的地
点まで移動させるための指令入力が外部から入力される
と共に、振れ角度検出器14により検出された吊荷の振れ
角θ及び振れ角速度dθも入力される。制御回路11で
は、入力された指令入力に基づいて制御部100 がクレー
ン13を目的地点へ移動させるための演算を行ない、振れ
角θと振れ角速度dθとに基づいて振れ止め演算部113
がクレーン13の振れ止めのための演算を行ない、更に制
御出力調整時間Tdだけ出力遅延部115 で遅延されて両
者の和がクレーン移動速度指令uとしてアクチュエータ
12に対して出力される。これに応じてアクチュエータ12
が駆動されることによりクレーン13が移動すると共に振
れ止め制御が行なわれるが、その際の吊荷の振れ角θと
振れ角速度dθとが振れ角度検出器14により検出されて
制御回路11にフィードバック入力される。
【0027】ところで、吊荷が振れ中心を通過する時点
での吊荷の振れの水平移動速度と同一方向に同一速度で
クレーンを移動させた場合、吊荷とクレーン13との相対
速度が”0”になるので、吊荷15の振れを抑制すること
が可能である。図2はその説明のためのタイミングチャ
ートである。
【0028】図2に示されている例では、レールR上を
移動可能なクレーン13の吊荷15が図上で左から右へ振れ
ている状態が示されている。この場合の吊荷15の振れ角
は一点鎖線にて示されているように、クレーン13を通る
鉛直線上である振れ中心で”0”になるサインカーブを
描き、振れ角速度は二点鎖線にて示されているように、
振れ中心で最大値となるコサインカーブを描く。このよ
うに吊荷15が振れている状態において、破線にて示され
ているように、クレーン移動速度を吊荷15が振れ中心を
通過する時点で、吊荷15の振れ方向と同じ方向、即ち矢
符で示した右方向へ、吊荷15の振れ角速度と同一速度に
なるように制御すると、吊荷15の振れ角は実線にて示さ
れているように、”0”になる。
【0029】同様に、吊荷15が図上で右から左へ振れる
状態である場合、クレーン移動速度を吊荷15が振れ中心
を通過する時点で、吊荷15の振れ方向と同じ方向、即ち
矢符とは反対の方向である右方向へ、吊荷15の振れ角速
度と同一速度になるように制御しても、吊荷15の振れを
止めることができる。
【0030】しかし、図1に示されている制御装置で
は、振れ角度検出器14によって吊荷15の振れ角を検出し
てから実際にクレーン13が移動するまでに時間遅れが存
在するため、上述のような振れ角度検出器14による振れ
角の検出後直ちに振れ止め演算部113 で演算を行なって
出力遅延部115 での遅延無しで出力した場合には図3の
タイミングチャートに示されているような状態になる。
【0031】図3において、一点鎖線は吊荷15の実際の
振れ角(以下、実振れ角と言う)を示しており、その振
れ中心は時点t0であり、振れ周期はTである。これに
対して、振れ角度検出器14による振れ角の検出から出力
までには時間T1だけの遅延が生じ、更に制御回路11に
よる演算周期にタイミングを合わせて制御回路11に入力
するための時間T2の遅延が必要になる。従って、吊荷
15の振れはこれらの時間の和(T1+T2)だけ遅延し
て制御回路11に入力される。以下、この時間T1+T2
だけ遅延したタイミングを振れ角演算入力として二点鎖
線で示す。但し、ここでは振れ角演算入力、即ち振れ角
度検出器14による検出値には誤差はないものと仮定す
る。
【0032】なおここで、吊荷15の振れ周期Tは下記式
(1)によって、また吊荷15の振れ角周期特性θは下記
式(2)によってそれぞれ与えられる。 T=2π(l/g)1/2 …(1) 但し、l:吊荷15のワイヤ長 g:重力加速度 θ=A sin((g/l)1/2 t+δ)…(2) 但し、A:振幅 δ:初期位相
【0033】制御回路11は1演算周期においてデータを
入力してその演算結果を出力するものとする。従って、
上述の遅延時間T1+T2が経過した時点、即ち制御回
路11に振れ角度検出器14から振れ角演算入力が入力した
時点において制御回路11から制御出力が出力されるが、
この時点からアクチュエータ12が駆動されてクレーン13
が実際に移動する時点までにもある程度の時間T3が必
要である。
【0034】図3においては、参照符号Aは吊荷15の振
れ止め制御のために実際に有効なクレーン13の動作タイ
ミング(以下、振れ止め有効動作タイミングと言う)を
示しており、その中心は吊荷15の振れ中心と同じ時点t
0である。即ち、この参照符号Aで示されている振れ止
め有効動作タイミングにおいてクレーン13が吊荷15と同
一の速度で移動すれば吊荷15の振れは抑制されることを
意味している。
【0035】また、参照符号Bは制御回路11からの制御
出力の出力タイミング(前述の如く、出力遅延部115 に
よる遅延が行なわれない場合)を示しており、その中心
は時点t0から遅延時間T1+T2経過後の時点t1で
ある。更に、参照符号Cは制御回路11から出力された制
御出力によってクレーン13が実際に動作するタイミング
を示しており、その中心は時点t1から上述の遅延時間
T3経過後の時点t2である。従って、T1,T2,T
3の総計時間、即ち図3において時点t0からt2まで
の時間が制御装置全体の遅延時間となる。現実にはこの
参照符号Cで示されているタイミングにおいて振れ止め
制御を行なっても有効な制御は行なえない。以下、この
制御装置全体の遅延時間(T1,T2,T3の総計)、
即ち時点t0からt2までの時間を制御系遅延時間T0
とする。
【0036】ところで、吊荷15の振れは周期Tで反復さ
れることから、振れ角度検出器14が実際に吊荷15の振れ
角を検出した周期の振れ止め有効動作タイミングからち
ょうど1/2周期後及び1周期後にも振れ止め有効動作
タイミングが存在する。従って、上述の制御系遅延時間
T0が吊荷15の振れの1/2周期T/2及び/又は周期
Tより短い場合には、この1/2周期及び/又は1周期
後の振れ止め有効動作タイミングにおいて上述の制御系
遅延時間T0を考慮した制御を行なうことが可能であ
り、その効果は振れ角度検出器14により吊荷15の振れ角
が検出された周期の参照符号Aで示されている振れ止め
有効動作タイミングにおいて抑制制御を行なった場合と
実用上は同等と考えて良い。
【0037】以上のことから、図3に参照符号Aで示さ
れている振れ止め有効動作タイミングからちょうど1/
2周期後の参照符号A″及び/又はちょうど1周期後の
参照符号A′で示されている振れ止め有効動作タイミン
グに一致するように、制御回路11からの制御出力の出力
タイミングを調整すれば良いことになる。このとき、制
御出力の符号は、参照符号A′で”+”とした場合、参
照符号A″では”−”である。但し、上述したように、
制御系遅延時間T0が吊荷15の振れの周期Tより短い必
要が有る。参照符号A′に係る調整時間を制御出力調整
時間Td1 、参照符号A″に係る調整時間を制御出力調
整時間Td2 とする。この制御出力調整時間Td1 ,T
2 は下記式(3)及び式(4)にて与えられる。
【0038】 但し、T>T1+T2+T3 但し、T/2>T1+T2+T3
【0039】このような各遅延時間T1,T2,T3は
図1に示されている制御装置の構成要素の特性から判明
する数値であり、また実用上はそれらの総計、即ち制御
系遅延時間T0を現実に制御装置を構成した後に実際に
クレーン13を稼動させて実測することも可能である。
【0040】図4は上述のような制御出力調整時間Td
1 及び/又はTd2 を図1に示されている本発明の制御
装置の制御回路11の出力遅延部115 に予め設定しておく
ことにより、振れ止め演算部113 による演算出力を制御
出力調整時間Td1 及び/又はTd2 だけ遅延させて制
御回路11から制御出力を出力した場合の状態を示すタイ
ミングチャートである。振れ角度検出器14が吊荷15の振
れ角を検出した周期における振れ止め制御のために必要
な参照符号Aで示されている振れ止め有効動作タイミン
グから遅延時間T1+T2が経過した時点t1におい
て、参照符号Bで示されているように本来は振れ止め演
算部113 の演算出力を制御回路11から出力することが可
能である。しかし、実際には出力遅延部115 によって更
に時点t1から前述の制御出力調整時間Td1 だけ遅延
させ、参照符号B′で示されているタイミングで制御回
路11から出力するようにする。また、出力遅延部115 に
よって更に時点t1から前述の制御出力調整時間Td2
だけ遅延させ、参照符号B″で示されているタイミング
で制御回路11から出力するようにする。
【0041】以上のような制御によりクレーン13は、こ
の参照符号B′及び/又はB″で示されている制御回路
11からの演算出力のタイミングから更に遅延時間T3が
経過した参照符号A′及び/又はA″で示されているタ
イミングで実際に動作する。そして、このクレーン13が
実際に動作するタイミングが、振れ角度検出器14により
吊荷15の振れ角が実際に検出された周期の次の周期の振
れ角中心のタイミングと一致した振れ止め有効動作タイ
ミングになる。
【0042】この結果、吊荷15の振れはその振れ角速度
と同一のクレーン13の移動速度によって相殺されるの
で、有効な振れ止め制御が実現される。なお、参照符号
A′及び参照符号A″において、制御回路11から出力さ
れる制御出力の符号は互いに逆である。
【0043】ところで、上述のような制御装置に組み込
まれる振れ角度検出器14としては、ジャイロを利用した
姿勢角センサが一般的に使用されるが、使用条件及び環
境によってその角度出力信号に信号ドリフトが発生する
可能性がある。そのような信号ドリフトが発生した場
合、上述の図1に示されている制御装置においては、振
れ角度検出器14から制御回路11に入力される振れ角の信
号にオフセットが発生し、正確な制御が行なえなくな
る。そこで、以下のような本発明の検出信号の補正方法
により補正する。
【0044】図5は振れ角度検出器14から制御回路11に
入力される振れ角演算入力のオフセットの状態を示すタ
イミングチャートである。この図5に示されているよう
に、実振れ角が”0”になる時点、即ち振れ中心の時点
から時間T1+T2が経過した時点の振れ角演算入力
の”0”との差がオフセットであり、しかも各周期にお
いてオフセット量は一定ではない。このため、制御回路
11においてリアルタイムでの演算が不可能になるという
問題が生じる。
【0045】このような事情から、本発明では吊荷15の
振れの周期特性に着目し、振れ角の微分値で振れ角を代
替することにより、振れ角に含まれるオフセットの問題
を回避するようにしている。
【0046】なおここで、吊荷15の振れ周期Tは前述の
式(1)によって、吊荷15の振れ角周期特性θは前述の
式(2)にオフセットを加味した下記式(5)によって
それぞれ与えられる。 T=2π(l/g)1/2 …(1) 但し、l:吊荷15のワイヤ長 g:重力加速度 θ=A sin((g/l)1/2 t+δ)+OFFSET …(5) 但し、A:振幅 δ:初期位相
【0047】ここで、式(5)の振れ角周期特性θを微
分した振れ角微分周期特性θ′は下記式(6)により与
えられる。 θ′=B cos((g/l)1/2 t+δ) =B sin((g/l)1/2 t+δ+π/2)…(6) 但し、B=A(g/l)1/2
【0048】式(5)と式(6)とを比較すると、周期
特性そのものは同一であり、初期位相が式(6)では式
(5)よりもπ/2進んでおり、更に式(6)にはOFFS
ETが含まれていないことが判る。従って、式(5)に対
して1/4周期(T/4)の遅延処理を行ない、(l/
g)1/2 倍の増幅を行なうことにより、振れ角の微分値
で振れ角そのものを代替することが可能であることが判
る。
【0049】従って、振れ角度検出器14から制御回路11
に入力された振れ角を微分し、1/4周期(T/4)の
遅延処理を行ない、(l/g)1/2 倍の増幅を行なうこ
とで、OFFSETの影響を受けない演算が可能になる。
【0050】図6は上述のような本発明を実施するため
の制御装置の具体的な構成例を示すブロック図である。
但し、図6に示されている制御装置はクレーンの移動を
行なうための制御装置であり、吊荷の昇降に関係する部
分は含まれていない。
【0051】なお、図1においては本発明の原理的な説
明を行なうために振れ角度検出器14を使用しているが、
実際の構成においては図6に示されているように、状態
検出用センサ140 が使用される。
【0052】制御回路11は、外部情報入力処理部111
と、微小位置決め用の第1ファジィ推論演算部112 と、
振れ止め用の第2ファジィ推論演算部113aと、移動速度
パターン演算部114 と、出力遅延部115 と、出力合成部
116 とを含んでいる。ここで、図1に示されている振れ
止め演算部が第2ファジィ推論演算部113aに相当し、図
1に示されている制御部100 はその他の外部情報入力処
理部111 、第1ファジィ推論演算部112 、移動速度パタ
ーン演算部114 に相当する。
【0053】外部情報入力処理部111 は外部、具体的に
はオペレータにより与えられる指令入力と、振れ角度検
出器14の出力とを入力し、種々の情報を第1ファジィ推
論演算部112 、第2ファジィ推論演算部113a及び移動速
度パターン演算部114 へ振り分けて出力する。外部情報
入力処理部111 から第1ファジィ推論演算部112 にはフ
ァジィ推論用の位置偏差の情報が与えられる。外部情報
入力処理部111 から第2ファジィ推論演算部113aには前
述したように振れ角及び振れ角速度の情報が与えられ
る。外部情報入力処理部111 から移動速度パターン演算
部114 には現在のワイヤ長、現在位置及び制御指令の情
報が与えられる。
【0054】なお、外部情報入力処理部111 には前述の
制御出力調整時間Td1 及び/又はTd2 も外部から入
力されるので、外部情報入力処理部111 はこの制御出力
調整時間Td1 及び/又はTd2 を記憶しておくと共
に、出力遅延部115 に設定する。
【0055】移動速度パターン演算部114 は外部情報入
力処理部111 から与えられる情報に基づいて予め設定さ
れているいくつかの移動速度パターンの内から一つを選
択し、そのパターンの信号を出力合成部116 へ出力する
と共に、移動方向及び制御状態に関する情報を第2ファ
ジィ推論演算部113aに、また制御状態に関する情報を第
1ファジィ推論演算部112 にそれぞれ与える。
【0056】第2ファジィ推論演算部113aは外部情報入
力処理部111 から与えられる情報及び上述の移動速度パ
ターン演算部114 から与えられる情報に基づいて、また
前述した本発明方法に従って、振れ止め用のファジィ推
論を行ない、その結果の信号を出力遅延部115 へ出力す
る。なお、振れ止めの制御が終了した場合には、第2フ
ァジィ推論演算部113aから第1ファジィ推論演算部112
に対して振れ止め制御が終了したことを示す情報が与え
られる。
【0057】出力遅延部115 は、前述した時間Td1
び/又はTd2 の遅延処理を行なうために備えられてお
り、第2ファジィ推論演算部113aから出力された信号を
時間Tdだけ遅延させた後に出力合成部116 へ出力す
る。
【0058】第1ファジィ推論演算部112 は外部情報入
力処理部111 から与えられる情報及び前述の移動速度パ
ターン演算部114 と上述の第2ファジィ推論演算部113a
とから与えられる情報に基づいて、吊荷15を目的位置に
降ろす際の微小位置決めのためのファジィ推論を行な
い、その結果の信号を出力合成部116 へ出力する。
【0059】以上のようにして出力合成部116 に入力さ
れた信号が合成されてアクチュエータ12へ出力されるこ
とによりクレーン13の移動制御が実行されるが、図7は
その一例を示すタイミングチャートである。なお、図7
のタイミングチャートは、前述の制御出力調整時間Td
1 だけ遅延させて振れ止め制御を実施する場合について
示してある。
【0060】まず、図7(e)に示されているように、
制御回路11の外部情報入力処理部111 に制御指令が入力
される。これによって、図7 (d)に示されているよう
に、移動速度パターン演算部114 は制御状態であること
を示す情報を第1ファジィ推論演算部112 及び第2ファ
ジィ推論演算部113aに与えると共に、図7(a)に示さ
れているように、移動速度のパターン信号を出力する。
そして、この移動速度パターン演算部114 から出力され
る移動速度のパターン信号が加速状態から一定速度にな
った時点で、図7(b)に示されているように、第2フ
ァジィ推論演算部113aが振れ止め制御出力を出力して振
れ止めを行ない、その状態でクレーン13は一定速度で移
動する。
【0061】やがて、クレーン13が目的地点に接近する
と、図7 (a)に示されているように、移動速度パター
ン演算部114 からはクレーン13を減速させるためのパタ
ーン信号が出力され、更にクリープ速度でクレーン13を
移動させるパターン信号が出力される。そしてこのクリ
ープ速度での移動が終了する直前のタイミングにおい
て、図7 (b)に示されているように、第2ファジィ推
論演算部113aが再度振れ止め制御出力を出力して振れ止
めを行ない、続いて第1ファジィ推論演算部112から、
図7 (c)に示されているように、位置決め制御出力が
出力されてクレーン13が最終的に停止する。この後、移
動速度パターン演算部114 から出力されていた制御状態
を示す信号の出力が停止される。
【0062】(実施の形態2)図8は実施の形態2を示
す模式的斜視図であり、船内に積み込む積荷の振れ止め
に適用した場合を示している。船床13b に、油圧にて伸
縮する4本の柱状のジャッキ12a ,12a ,12a ,12a が
長方形の各頂点の位置になるように立設してあり、各ジ
ャッキ12a ,12a ,12a ,12a によって長方形状の載置
台20が昇降自在に支持されている。船体13a には船のロ
ーリング角度及びローリング角速度を検出する振れ角度
検出器14a が配設してあり、該振れ角度検出器14a の検
出結果に基づいて、各ジャッキ12a ,12a ,12a ,12a
を伸縮させて、載置台20をローリングとは逆に揺動させ
ることによって、載置台20上に載置する積荷のローリン
グによる振れを止める。
【0063】図9は図8に示した装置の制御系を示すブ
ロック図である。制御回路11には、振れ角度検出器14a
により検出されたローリング振れ角θ及びローリング振
れ角速度dθが入力される。制御回路11では、入力され
たローリング振れ角θとローリング振れ角速度dθとに
基づいて振れ止め演算部113 が、載置台20上に載置する
積荷のローリングによる振れ止めのための演算を行な
い、その演算結果が制御出力調整時間Td1 及び/又は
Td2 だけ出力遅延部115 で遅延されて、例えば複動式
のジャッキ12a (12a ,12a ,12a )への油の注入/排
出を行う弁12b ,12b に対して出力される。これに応じ
てジャッキ12a (12a ,12a ,12a )が伸縮して載置台
20(図8参照)が船のローリングとは逆に揺動され、載
置台20上に載置する積荷のローリングによる振れを止め
る。この際のローリング振れ角θとローリング振れ角速
度dθとが振れ角度検出器14a により検出されて制御回
路11にフィードバック入力される。
【0064】なお、本実施の形態では船のローリングに
よって載置台20上に載置する積荷が振れることを止める
ようにしてあるが、本発明はこれに限らず、船のピッチ
ングによって載置台20上に載置する積荷が振れることを
止めるようにしてもよい。この場合、振れ角度検出器に
よってピッチング振れ角θとピッチング振れ角速度dθ
を検出し、それを振れ止め演算部113 に入力して、ピッ
チングによる振れ止めのための演算を行ない、その演算
結果を出力遅延部115 で、制御出力調整時間Td1 及び
/又はTd2 だけ遅延して弁12b ,12b に出力する。
【0065】更に、船のローリング及びピッチングによ
って載置台20上に載置する積荷が振れることを止めるよ
うにしてもよいことはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】以上に詳述したように第1、第3、第5
及び第7発明によれば、制御装置全体の遅延時間(制御
系遅延時間)を予め求めておくことが出来れば、振れ角
度検出器が吊荷の振れを検出した場合に、制御回路から
アクチュエータへの駆動信号の出力を、それを出力する
ことが可能になった時点から更に被支持物(吊荷)の振
れの1周期及び/又は1/2周期から制御系遅延時間を
差し引いた時間だけ遅延させることにより、被支持物
(吊荷)の振れが検出された次の周期において被支持物
(吊荷)の振れが抑制される。このため、複雑な予測計
算などを行なう必要なしに容易に、且つリアルタイムで
振れ止め制御を実現することが出来る。
【0067】また、第2、第4、第6及び第8発明によ
れば、制御系遅延時間を制御装置を構成する振れ角度検
出器、制御回路及びアクチュエータの特性等の制御装置
の構築時に予め判明している情報から容易に求めておく
ことが可能になる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーンの振れ止め制御装置の基本的
な構成を示すブロック図である。
【図2】クレーンの吊荷の振れを抑制する原理を説明す
るためのタイミングチャートである。
【図3】本発明のクレーンの振れ止め制御方法を使用し
ない場合の制御状態を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明のクレーンの振れ止め制御方法を使用し
た場合の制御状態を示すタイミングチャートである。
【図5】クレーンの振れ止め制御に際して振れ角度検出
器から出力される振れ角演算入力のオフセットの状態を
示すタイミングチャートである。
【図6】本発明のクレーンの振れ止め制御装置の具体的
な構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明のクレーンの振れ止め制御装置の具体的
な構成例による制御状態を示すタイミングチャートであ
る。
【図8】実施の形態2を示す模式的斜視図である。
【図9】図8に示した装置の制御系を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
11 制御回路 12 アクチュエータ 13 クレーン 14 振れ角度検出器 15 吊荷 100 制御部 113 振れ止め演算部 115 出力遅延部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被支持物を支持する支持体の位置及び/
    又は姿勢を異ならせるアクチュエータと、前記被支持物
    に作用する振れを検出する振れ角度検出器と、該振れ角
    度検出器の検出結果に基づいて所定の演算を行なって前
    記アクチュエータへ駆動信号を与えることにより支持体
    の位置及び/又は姿勢を異ならせる制御回路とにより被
    支持物の振れを抑制する支持体の振れ止め制御方法にお
    いて、前記振れ角度検出器が前記振れを検出した時点か
    らそれに応じて駆動信号が前記制御回路から出力され、
    前記アクチュエータが駆動されて前記支持体の位置及び
    /又は姿勢が異なり始める時点までの遅延時間を予め求
    めておき、 前記振れ角度検出器が前記振れを検出した場合に、前記
    制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号を出力す
    るタイミングを、前記制御回路が駆動信号を出力するこ
    とが可能になった時点から、前記振れの1周期又は1/
    2周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延させたいず
    れかのタイミング、または前記振れの1/2周期及び1
    周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ遅延させ
    た双方のタイミングとすることを特徴とする支持体の振
    れ止め制御方法。
  2. 【請求項2】 前記遅延時間は、前記振れが生じた時点
    からそれを前記振れ角度検出器が検出信号として出力す
    るまでの時間と、前記制御回路が前記所定の演算を行な
    う演算周期に同期して前記振れ角度検出器の検出信号を
    入力するまでの時間と、前記制御回路が駆動信号を出力
    してから前記アクチュエータにより前記支持体の位置及
    び/又は姿勢が異なり始めるまでの時間とを含むことを
    特徴とする請求項1に記載の支持体の振れ止め制御方
    法。
  3. 【請求項3】 クレーンを移動させるアクチュエータ
    と、前記クレーンの吊荷の振れを検出する振れ角度検出
    器と、該振れ角度検出器の検出結果に基づいて所定の演
    算を行なって前記アクチュエータへ駆動信号を与えるこ
    とによりクレーンを移動させる制御回路とにより吊荷の
    振れを抑制するクレーンの振れ止め制御方法において、 前記振れ角度検出器が吊荷の振れを検出した時点からそ
    れに応じて駆動信号が前記制御回路から出力され、前記
    アクチュエータが駆動されて前記クレーンが移動開始す
    る時点までの遅延時間を予め求めておき、 前記振れ角度検出器が吊荷の振れを検出した場合に、前
    記制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号を出力
    するタイミングを、前記制御回路が駆動信号を出力する
    ことが可能になった時点から、吊荷の振れの1周期又は
    1/2周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延させた
    いずれかのタイミング、または吊荷の振れの1/2周期
    及び1周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ遅
    延させた双方のタイミングとすることを特徴とするクレ
    ーンの振れ止め制御方法。
  4. 【請求項4】 前記遅延時間は、吊荷に振れが生じた時
    点からそれを前記振れ角度検出器が検出信号として出力
    するまでの時間と、前記制御回路が前記所定の演算を行
    なう演算周期に同期して前記振れ角度検出器の検出信号
    を入力するまでの時間と、前記制御回路が駆動信号を出
    力してから前記アクチュエータにより前記クレーンが移
    動を開始するまでの時間とを含むことを特徴とする請求
    項3に記載のクレーンの振れ止め制御方法。
  5. 【請求項5】 被支持物を支持する支持体の位置及び/
    又は姿勢を異ならせるアクチュエータと、前記被支持物
    に作用する振れを検出する振れ角度検出器と、該振れ角
    度検出器の検出結果に基づいて所定の演算を行なって前
    記アクチュエータへ駆動信号を与えることにより支持体
    の位置及び/又は姿勢を異ならせる制御回路とを備えた
    支持体の振れ止め制御装置において、 前記制御回路は、 前記振れ角度検出器が前記振れを検出した時点からそれ
    に応じて駆動信号が前記制御回路から出力され、前記ア
    クチュエータが駆動されて前記支持体の位置及び/又は
    姿勢が異なり始める時点までの遅延時間を記憶した記憶
    手段と、 前記振れ角度検出器が前記振れを検出した場合に、前記
    制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号を出力す
    るタイミングを、前記制御回路が駆動信号を出力するこ
    とが可能になった時点から、前記振れの1周期又は1/
    2周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延させたいず
    れかのタイミング、または前記振れの1/2周期及び1
    周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ遅延させ
    た双方のタイミングとする遅延手段とを有することを特
    徴とする支持体の振れ止め制御装置。
  6. 【請求項6】 前記遅延時間は、前記振れが生じた時点
    からそれを前記振れ角度検出器が検出信号として出力す
    るまでの時間と、前記制御回路が前記所定の演算を行な
    う演算周期に同期して前記振れ角度検出器の検出信号を
    入力するまでの時間と、前記制御回路が駆動信号を出力
    してから前記アクチュエータにより前記支持体の位置及
    び/又は姿勢が異なり始めるまでの時間とを含むことを
    特徴とする請求項5に記載の支持体の振れ止め制御装
    置。
  7. 【請求項7】 クレーンを移動させるアクチュエータ
    と、前記クレーンの吊荷の振れを検出する振れ角度検出
    器と、該振れ角度検出器の検出結果に基づいて所定の演
    算を行なって前記アクチュエータへ駆動信号を与えるこ
    とによりクレーンを移動させて吊荷の振れを抑制する制
    御回路とを備えたクレーンの振れ止め制御装置におい
    て、 前記制御回路は、 前記振れ角度検出器が吊荷の振れを検出した時点からそ
    れに応じて駆動信号が前記制御回路から出力され、前記
    アクチュエータが駆動されて前記クレーンが移動開始す
    る時点までの遅延時間を記憶した記憶手段と、 前記振れ角度検出器が吊荷の振れを検出した場合に、前
    記制御回路から前記アクチュエータへの駆動信号を出力
    するタイミングを、前記制御回路が駆動信号を出力する
    ことが可能になった時点から、吊荷の振れの1周期又は
    1/2周期と前記遅延時間との差の時間だけ遅延させた
    いずれかのタイミング、または吊荷の振れの1/2周期
    及び1周期それぞれと前記遅延時間との差の時間だけ遅
    延させた双方のタイミングとする遅延手段とを有するこ
    とを特徴とするクレーンの振れ止め制御装置。
  8. 【請求項8】 前記遅延時間は、吊荷に振れが生じた時
    点からそれを前記振れ角度検出器が検出信号として出力
    するまでの時間と、前記制御回路が前記所定の演算を行
    なう演算周期に同期して前記振れ角度検出器の検出信号
    を入力するまでの時間と、前記制御回路が駆動信号を出
    力してから前記アクチュエータにより前記クレーンが移
    動を開始するまでの時間とを含むことを特徴とする請求
    項7に記載のクレーンの振れ止め制御装置。
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