JP2006225138A - 吊荷の振れ特性算出装置及びその方法 - Google Patents

吊荷の振れ特性算出装置及びその方法 Download PDF

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浩二 内田
Nobuo Yoshioka
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Abstract

【課題】 技術者の読み取り作業を不要とし、信頼性の高い振れ特性を取得すること。
【解決手段】 吊りロープによりトロリに吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置であって、トロリを駆動させるための指令を生成する駆動指令生成部12と、この駆動指令に基づいてトロリを駆動させるための駆動信号を生成する信号出力部13と、駆動信号に基づいてトロリを駆動する駆動装置と、トロリが駆動されることにより振れが生じた吊荷の振れの変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング部14と、サンプリングの結果を用いて、吊荷の振れ状態を推定するとともに、推定した吊荷の振れ状態に基づいて、吊荷の振れ特性を算出する振れ特性推定部15とを具備する吊荷の振れ特性算出装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、クレーンの荷吊の振れ特性を算出する振れ特性算出装置及びその方法に関するものである。
従来、例えば、岸壁でコンテナ船から荷役の陸揚げを行う場合には、コンテナクレーンを用いて行う。このコンテナクレーンは岸壁とコンテナ船との間に架設されたガータに沿ってトロリが移動自在に支持され、このトロリにロープを介してスプレッダが吊り下げられて構成されている。従って、トロリがガータに沿ってコンテナ船の上方に移動し、このコンテナ船の荷役を掴持する。そして、トロリがガータに沿って岸壁側に移動し、トラックシャーシ等に荷役を降ろす。この繰り返しによってコンテナ船の荷役を全て陸揚げする。
このようなコンテナクレーンには、一般に、トロリ移動時における吊荷(荷役及びスプレッダ)の振れ止め装置が設けられている。
例えば、特開平6−211489号公報(特許文献1)、特開平8−40687号公報(特許文献2)には、吊荷に初期振れや外乱による振れが発生しても、最終的にはこの振れを確実に抑制して吊荷を正確に位置決め可能とした吊荷の振れ止め制御装置が開示されている。
特開平6−211489号公報(第2−3頁、第1−2図) 特開平8−40687号公報(第2図)
例えば、上述した特許文献1に開示されている振れ止め制御装置では、トロリ位置x、スプレッダ位置x´、トロリ速度v、スプレッダ速度v´などを逐次検出し、検出したこれらのパラメータを予め設定されている下記(1)式に示す演算式に代入することにより、トロリの速度指令値uを求める。そして、この速度指令値uをトロリを駆動する駆動装置にフィードバックさせることにより、吊荷の振れを減衰させる。
u=a(x−x)+b(x´−x)+c・v+d・v´ (1)
上記(1)式において、xはトロリ及びスプレッダの目標位置、a、b、c、及びdは制御ゲインである。
上述のように、予め設定されている演算式に基づいて速度指令値を求めるような振れ止め制御装置においては、制御ゲインa、b、c、及びdを予め決定する必要がある。この制御ゲインを決定するためには、吊荷の振れ周期、減衰率、振れ中心などの振れの特性値が必要となる。
従来は、実機調整時に、強制的に吊荷に振れを発生させ、吊荷の振れの状態をモニタなどすることにより、グラフ化し、このグラフ化した振れ状態を技術者が読み取る作業を行うことにより、振れの特性値などを決定し、制御ゲインを決定していた。
しかしながら、このような作業は、時間がかかるとともに、誤差が大きいという欠点があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、技術者の読み取り作業を不要とし、信頼性の高い振れ特性を取得することのできる吊荷の振れ特性算出装置及びその方法並びに信頼性の高い振れ特性に基づいて決定された制御ゲインを用いることにより、高い精度で振れ止め制御を行うことができる振れ止め制御装置並びにコンテナクレーンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、吊りロープにより移動体に吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置であって、前記移動体を駆動する移動体駆動手段と、前記移動体が駆動されることにより振れが生じた前記吊荷の振れの変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段とを具備する吊荷の振れ特性算出装置を提供する。
上記構成によれば、移動体駆動手段により移動体が駆動されることにより、この移動体に吊り下げられた吊荷が振れる。この吊荷の振れの変位が所定の時間間隔でサンプリング手段によりサンプリングされ、このサンプリング結果に基づいて、吊荷の振れ状態が推定手段により推定される。そして、この推定された吊荷の振れ状態に基づいて、吊荷の振れ特性が算出手段により算出される。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置において、前記移動体駆動手段は、前記移動体の速度が正弦波を描くように、前記移動体を駆動しても良い。
上記構成によれば、移動体は、その速度が正弦波を描くように移動体駆動手段により駆動されるので、移動体に吊り下げられている吊荷も正弦波に近い波形を描くように振れることとなる。これにより、外乱の影響を極力受けずに、吊荷を規則的に振れさせることが可能となる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置において、前記移動体駆動手段は、前記吊荷の振れの固有周期と同じ周期の正弦波速度で、前記移動体を駆動しても良い。
上記構成によれば、移動体は、吊荷の振れの固有周期と同じ周期の正弦波速度で移動体駆動手段により駆動されるので、吊荷を共振させることが可能となる。これにより、吊荷を効率よく振れさせることができる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置において、前記移動体駆動手段は、前記吊荷の振れ状態が安定した後に、前記移動体を停止させ、前記サンプリング手段は、前記移動体が停止した後に、前記サンプリングを開始しても良い。
上記構成によれば、吊荷の振れ状態が安定した後に、移動体駆動手段により移動体が停止され、この状態において、サンプリング手段によるサンプリングが開始される。つまり、サンプリング開始のタイミングは、移動体が加振動作を終了してから数秒ほど経過し、吊荷の振れが完全に自由応答状態となったころに開始される。
ここで、加振動作は、例えば、吊荷の振れ幅が、予め設定されている所定の閾値を超えた場合に終了される。この閾値は、適宜、調整することが可能である。例えば、振れの減衰が大きい場合には、大きな初期振れを発生させておかないと、十分な推定区間(振れ状態を推定するための振れ幅)が得られないため、閾値が大きめに設定される。
このように、例えば、振れの振幅が、サンプリングが有効と認められる所定の閾値以上になるなどして、吊荷の振れ状態が安定し、且つ、移動体が停止した後に、サンプリングが開始されるので、移動体の運動を考慮せずに、吊荷の振れ状態を容易に推定することが可能となる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置において、前記推定手段は、前記サンプリングの結果を単振り子の振動モデルに近似することにより、前記吊荷の振れ状態を推定しても良い。
上記構成によれば、サンプリングの結果を単振り子の振動モデルに近似することにより、換言すると、吊荷の振動を単振り子の振動モデルに見たてることにより、吊荷の振れ状態を推定するので、吊荷の振れ状態を簡便な処理により推定することが可能となる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置は、前記吊荷の振れ幅を検出する振れ幅検出手段を備え、前記サンプリング手段は、前記吊荷の振れ幅が、サンプリングの結果が有用であると認められる所定の閾値以下となった場合に、前記サンプリングを終了しても良い。
上記構成によれば、吊荷の振れ幅が振れ幅検出手段により検出され、この振れ幅が、サンプリングの結果が有用であると認められる所定の閾値以下となった場合に、サンプリング手段によるサンプリングが終了される。これにより、振れ幅が小さく、外乱の影響を大きく受ける期間のサンプリングを排除することが可能となり、効率よくサンプリングを行うことができる。つまり、振れが大きいところでは、振れは単振動に近似できるが、振れが小さいとことでは、波形に歪みが生じ、振れ特性の推定が困難となる。そのため、振れがある程度小さくなったところで推定を終了することにより、上述のような波形の歪みが大きい領域でのサンプリングを排除することが可能となる。また、後述する振れ止め制御を行う領域もある程度の振れの大きな領域で行われることも理由の一つとして挙げられる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置において、前記移動体は、コンテナクレーンのクレーンガータ上のトロリであっても良い。
上記構成によれば、コンテナクレーンのクレーンガータ上のトロリが移動体駆動手段により駆動され、このトロリに吊り下げられた吊荷の振れがサンプリング手段によりサンプリングされる。そして、このサンプリング結果に基づいて、吊荷の振れ状態が推定手段により推定され、この推定された吊荷の振れ状態に基づいて、吊荷の振れ特性が算出手段により算出されることとなる。
本発明は、吊りロープにより移動体に吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性を用いて、前記吊荷の振れ止め制御を実施する吊荷の振れ止め制御装置であって、前記吊荷の振れ特性算出装置は、前記移動体を駆動する移動体駆動手段と、前記移動体が駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段とを具備する吊荷の振れ止め制御装置を提供する。
上記構成によれば、移動体駆動手段により移動体が駆動されることにより、この移動体に吊り下げられた吊荷が振れる。この吊荷の振れが所定の時間間隔でサンプリング手段によりサンプリングされる。そして、このサンプリング結果に基づいて、吊荷の振れ状態が推定手段により推定され、この推定された吊荷の振れ状態に基づいて、吊荷の振れ特性が算出手段により算出されることにより、信頼性の高い振れ特性が取得される。そして、この信頼性の高い振れ特性に基づいて、移動体に吊り下げられた吊荷の振れ止め制御を行うので、高い精度の振れ止め制御を実現させることが可能となる。
上記記載の吊荷の振れ止め制御装置は、前記吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性に基づいて決定された制御ゲインを利用した所定の演算式に、前記移動体及び吊荷の位置及び速度を入力することにより、前記移動体の速度指令値を算出し、算出した速度指令値に基づいて、前記移動体を制御することにより、前記吊荷の振れ止め制御を行うと良い。
上記構成によれば、吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性に基づいて決定された制御ゲインを利用した所定の演算式、例えば、制御フィードバック式に、移動体及び吊荷の位置や速度が入力されることにより、移動体の速度指令値が算出され、この算出された速度指令値に基づいて、移動体が制御される。そして、この制御を繰り返し行うことにより、吊荷を目標到達位置に除々に収束させることが可能となる。この場合において、上記制御ゲインは、実際の吊荷の振れ特性に基づいて決定されるため、信頼性の高い制御ゲインを得ることが可能となる。従って、吊荷の振れ制御を高い精度で実現させることが可能となる。
本発明は、クレーンガータ上を走行するトロリと、前記トロリに、吊りロープを介して吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性を用いて、前記吊荷の振れ止め制御を行う吊荷の振れ止め制御装置とを備え、前記吊荷の振れ特性算出装置は、前記トロリを駆動するトロリ駆動手段と、前記トロリが駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段とを具備するコンテナクレーンを提供する。
上記構成によれば、吊荷の振れ特性算出装置により、信頼性の高い振れ特性が取得され、この信頼性の高い振れ特性により吊荷の振れ止め制御が行われることとなる。
本発明は、移動体に取り付けられた吊りロープにより吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出方法であって、前記移動体を駆動する過程と、前記移動体が駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングする過程と、前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する過程と、推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する過程とを具備する吊荷の振れ特性算出方法を提供する。
上記手法によれば、移動体が駆動されることにより、この移動体に吊り下げられた吊荷が振れ、この吊荷の振れが所定の時間間隔でサンプリングされる。そして、このサンプリング結果に基づいて、吊荷の振れ状態が推定され、この推定された吊荷の振れ状態に基づいて、吊荷の振れ特性が算出されることとなる。
本発明の吊荷の振れ特性算出装置によれば、自動的に吊荷の振れ特性が算出されるので、技術者などの負担を軽減できるという効果を奏する。
また、技術者による読み取り誤差などが発生しないため、信頼性の高い振れ特性を取得することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る吊荷の振れ特性算出装置をコンテナクレーンに適用した場合の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図5は、一実施形態に係るコンテナクレーンの全体概略構成を示す図である。
図5に示されるように、本実施形態に係るコンテナクレーン20は、岸壁に停泊しているコンテナ船21から荷役22の陸揚げを行う場合に用いられるものである。コンテナクレーン本体23には、岸壁24とコンテナ船21との間に位置してガータ25が架設されており、このガータ25に沿ってトロリ26が移動自在に支持されている。このトロリ26は図示しない駆動モータを有する駆動装置27によって駆動されることにより、ガータ25上を走行する。このトロリ26には巻上ロープ(吊りロープ)28を介してスプレッダ29が吊り下げられており、スプレッダ29は荷役22を掴持することができるようになっている。
このように構成されたコンテナクレーン20においては、岸壁24側に位置していたトロリ26が、駆動装置27によりガータ25に沿って図5にて左方向に移動し、コンテナ船21の上方にて停止する。ここで、巻上ロープ28を繰り出してスプレッダ29を下降させ、このスプレッダ29により所定の荷役22を掴持させ、巻上ロープ28を巻き上げてスプレッダ29を上昇させる。そして、荷役22を掴持したたまま、トロリ26はガータ25に沿って図5にて右方向に移動し、岸壁24に待機しているトラックシャーシ30に荷役22を降ろす。この繰り返しによってコンテナ船21の荷役22を全て陸揚げする。
上述したコンテナクレーン20のトロリ26は、制御装置31によって、その移動速度が制御されるようになっている。この制御装置31は、トロリの移動位置及びその移動速度、並びにスプレッダ(荷役)の移動位置及び移動速度を検出する検出装置32と、所定の速度パターンに基づいて移動する目標到達位置を指令する目標到達位置指令装置33と、検出装置32によって検出された各検出値及び目標位置指令装置33からの目標到達位置からトロリ26の速度指令値を演算する演算装置34と、この演算装置34によって算出された速度指令値に基づいてトロリの速度を制御する速度制御装置35とを有している。
この制御装置31により行われる制御方法を簡単に説明する。まず、検出装置32がトロリ26の移動位置x及び移動速度vを検出すると共に、吊荷26の移動位置x´及び移動速度v´を検出し、演算装置34に出力する。一方、目標到達位置指令装置33は所定の速度パターンに基づいてスプレッダ29の目標到達位置x0を演算装置34に出力する。演算装置34は、トロリ26の移動位置x及び移動速度v、スプレッダ29(荷役22)の移動位置x´及び移動速度v´、スプレッダ29(荷役22)の目標到達位置x0 、並びに各制御ゲインa、b、c、及びdに基づいて、トロリ26の速度指令値uを下記数式(2)に基づいて演算する。
u=a(x−x)+b(x´−x)+c・v+d・v´ (2)
ここで、上記(2)式における各制御ゲインa、b、c、及びdは、予め登録されている各制御ゲインであり、当該コンテナクレーン20の実機調整時において、後述する吊荷の振れ特性算出装置により推定された振れ特性に基づいて決定されるものである。
そして、演算装置34は、上記(2)に基づいて算出されたトロリ26の速度指令値uを速度制御装置35に出力し、速度制御装置35はこの速度指令値uを駆動装置27にフィードバックしてこの速度指令値uに基づいてトロリ26を速度制御する。この制御を繰り返し行うことでスプレッダ29(荷役22)を目標到達位置x0に移動させる。
このように、トロリ26の速度が制御されることにより、スプレッダ29及び荷役22の移動中に、距離x−x0、移動速度vの値は限り無く0に収束され、スプレッダ29及び荷役22の振れが抑制されることとなる。
次に、本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、図1に示した吊荷の振れ特性算出装置により振れ特性が算出される対象となる吊荷のモデルの概略を示した図である。
図1に示すように、本実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置は、自動計測開始スイッチ11、駆動指令生成部(移動体駆動手段)12、信号出力部(移動体駆動手段)13、サンプリング部(サンプリング手段)14、振れ特性推定部(推定手段及び算出手段)15、振れ幅検出部(振れ幅検出手段)16、及び表示装置17を備えて構成されている。
上記自動計測開始スイッチ11は、自動計測開始の信号を出力する。駆動指令生成部12は、自動計測開始スイッチから自動計測開始の信号が入力されると、トロリ26(図2参照)の速度やブレーキの開閉を指示する駆動指令を信号出力部13に出力する。信号出力部13は駆動指令生成部12からの駆動指令に従ってコンテナクレーンの駆動装置27に対して駆動信号を出力する。これにより、駆動装置27がこの駆動信号に基づいて、図示しない駆動モータやブレーキなどを駆動する。これにより、トロリ26(図2参照)が駆動信号に応じた走行を実現する。
図2に示すように、トロリ26に吊り下げられた吊荷22の振れは、振れセンサ36(図1参照)により検出され、この検出信号がサンプリング部14に入力される。ここで、振れセンサ36は、例えば、トロリ26の下方に取り付けられ、吊荷22の振動の様子を撮像する撮像装置などである。この撮像装置としては、例えば、CCDカメラなどが挙げられる。
サンプリング部14は、振れセンサ36からの検出信号に基づいて、吊荷22の振れ変位を求め、この振れ変位を振れ特性推定部15及び振れ幅検出部16に出力する。
振れ幅検出部16は、サンプリング部14から入力された振れ変位に基づいて、振れ幅(或いは、振れ幅から算出される振れ角)が、サンプリング結果が有用であると認められる所定の閾値以下か否かを判定し、この判定結果に応じた信号をサンプリング部14などに出力する。
振れ特性推定部15は、サンプリング部14から入力された振れ変位に基づいて、推定演算を行い、吊荷22の振れ特性を演算により求める。そして、推定した振れ特性やその波形などを表示装置17に出力する。表示装置17は、振れ特性推定部15から入力された情報を表示画面に表示する。
次に、上述したような構成を備える吊荷の振れ特性算出装置の作用について、図3を参照して説明する。
まず、計測開始待ちの状態で、技術者などにより自動計測開始スイッチが押下されると(図3のステップSA1において「YES」)、計測開始信号が、自動計測開始スイッチから駆動指令生成部12に入力される。計測開始信号が駆動指令生成部12に入力されると、トロリ26を駆動させるための駆動指令が駆動指令生成部12により生成され、この駆動指令が信号出力部13に出力される。
この駆動指令が入力されると、信号出力部13により、吊荷の振れの固有周期と同じ周期の正弦波速度でトロリを駆動させる駆動信号が生成され、この駆動信号が駆動装置27に出力される。
そして、この駆動信号に基づいて、トロリ26が駆動装置27により駆動されることにより、トロリ26に吊り下げられた吊荷22も共振によって振れることとなる(ステップSA2)。なお、吊荷に生じさせる初期振れの大きさは、トロリ26を所定の正弦波速度で、何周期に渡り駆動させるかによって、調整される。
トロリ26に下げられた吊荷22の振れは、振れセンサ36により検出され、この検出結果がサンプリング部14に入力される(ステップSA3)。サンプリング部14では、入力される検出結果に基づいて振れ変位が算出され、算出された振れ変位が振れ幅検出部16に出力される。振れ幅検出部16は、サンプリング部14から入力された振れ変位と、以下に示す(3)式とを用いて、吊荷の振れ幅などを算出する。
Figure 2006225138
上記振れ速度は、例えば、振れの差分、或いはオブザーバなどにより求めることが可能である。また、振れ周期は、過去のデータによる近似値により求めても良い。
このようにして、振れ幅Aが算出されると、続いて、この振れ幅Aを用いて、振れ角θが算出される。振れ角θは、以下の(4)式に基づいて算出可能である。
θ=A/l (4)
上記(4)式において、l(エル)は巻上ロープ28の長さである。そして、この振れ角θが、サンプリングの結果、つまり振れ変位が有用であると認められる所定の閾値を超えたか否かが振れ幅検出部16により判断される(ステップSA4)。
この結果、振れ角θが所定の閾値を超えたと判断された場合には(ステップSA4において「YES」)、その旨を示す信号が駆動指令生成部12及びサンプリング部14に出力される。この旨の信号を受けた駆動指令生成部12は、トロリの走行を停止させるための駆動指令を生成し、信号出力部13に出力する。信号出力部13は、この駆動指令を受け取ると、この駆動指令に基づく駆動信号を生成し、この駆動信号をコンテナクレーン20の駆動装置27に出力する。この結果、駆動装置27によって、トロリ26の走行が停止される(ステップSA5)。
一方、上述したようにトロリ26の走行が停止されても、トロリ26に吊り下げられている吊荷は、自由応答状態により引き続き振動していることとなる。この振動は、振れセンサ36により検出され、この検出信号がサンプリング部14に引き続き入力される。サンプリング部14は、上述した振れ幅検出部16から振れ角θが所定の閾値を超えた旨を示す信号を受け取ると、振れセンサ36からの検出信号に基づくサンプリング結果を振れ特性推定部15に出力する。これにより、特性推定部15による振れ特性の推定、算出処理が開始されることとなる(ステップSA6)。
以下、振れ特性推定部15により実行される演算処理の手順を詳しく説明する。
まず、図2に示した吊荷のモデルにおいて、吊荷22の位置をx、トロリ26の位置をx、巻上ロープ28の長さをl(エル)、吊荷22の質量をm、重力加速度をgとすると、吊荷22に対する運動方程式は、以下の(5)式に示すような単振動の振動モデルに近似することができる。
Figure 2006225138
上記(5)式において、cは減衰パラメータである。
続いて、上記(5)式を変形することにより、以下の(6)式を得ることができる。
Figure 2006225138
ここで、x−x=y(振れ)とすると、以下の(7)式が得られる。
Figure 2006225138
上記(7)式は、2次振動系であるから、最終的には、以下の(8)式のように表現することが可能となる。
Figure 2006225138
上記(9)式において、Y(s)は、yのラプラス変換、U(s)は、uのラプラス変換を表す。
そして、上記(9)式を以下の(10)式に示す双一次変換を用いて、パルス伝達関数を導くと、以下の(11)式を得ることができる。
Figure 2006225138
上記(11)式において、T2=2/Tであり、Tは離散化サンプリング周期を表す。
次に、上記(11)式のY(z)、zY(z)、z2Y(z)、U(z)、zU(z)、z2U(z)は、時間領域では、y(k)、y(k+1)、y(k+2)、u(k)、u(k+1)、u(k+2)となるので、時間領域に変換すると、以下の(12)式に示す離散式が得られる。なお、変換後において、k=k−2とする。
Figure 2006225138
また、y(k)、y(k−1)、y(k−2)は、yの時系列データ、u(k)、u(k−1)、u(k−2)は、uの時系列データを表している。
ここで、計測中は上述のように、トロリ26を停止させているため、u(k)=0、u(k−1)=0、u(k−2)=0となり、上記(12)乃至(14)式は、以下の(15)乃至(17)式のように表すことができる。
Figure 2006225138
ここで、y(k)、y(k−1)、y(k−2)を実際の振れではなく、振れセンサ36(図1参照)からの振れ検出値と定義し直し、振れ中心y0(実際の振れが0のときの振れセンサ36の検出値を意味する)とすると、実際の振れは、y(k)−y0、y(k−1)−y0、y(k−2)−y0となる。
これらをそれぞれ(15)乃至(17)式のy(k)、y(k−1)、y(k−2)に代入すると、以下の(18)乃至(20)式となる。
Figure 2006225138
そして、上記(18)乃至(21)式を推定モデルとして、振れ変位の時系列データからモデルパラメータであるa1、a2、a3を逐次型最小二乗法などの推定法によって求める。
ここでは、一例として、逐次型最小二乗法を以下に示す。
ここで、後述する逐次型最小二乗法による推定演算に使用される変数を以下に示す。
Figure 2006225138
また、λは、0以上1以下値を取りうる忘却係数であり、現在の推定値に対して、どの程度過去のデータが反映されているかを表すパラメータである。この忘却係数λが小さいほど、現在の推定値に対する過去のデータの影響が小さいこととなる。
そして、上述したような変数が用いられた以下の(22)乃至(24)式における初期値a(k=0)、s(k=0)に適切な数値を与え、以下の逐次計算を繰り返し行うことにより、上述のパラメータa=[a1、a2、a3]の推定を行う。
Figure 2006225138
そして、上述した(22)乃至(24)式に基づく推定演算によって算出されたモデルパラメータa1、a2、a3を上述の(11)式から導かれる以下の(25)乃至(27)式に代入することで、最終的に振れ特性、本実施形態においては、振れ周期、減衰率、及び振れ中心を取得することができる。
Figure 2006225138
そして、上述したような処理手順による算出処理が繰り返し行われる一方(図3のステップSA6)、振れ幅検出部16により、振れ角θが所定の閾値以下であるか否かが判定される(ステップSA7)。そして、振れ幅検出部16により、振れ角θが所定の閾値以下であると判定されると(ステップSA7において「YES」)、振れ幅検出部16からサンプリング部14にサンプリングを終了する旨を示す信号が出力される。
サンプリング部14は、振れ幅検出部16から当該信号が入力されると、サンプリングを終了し、その旨の信号を振れ特性推定部15に出力する(ステップSA8)。
振れ特性推定部15は、サンプリングの終了を示す信号が入力されると、今まで推定、算出してきた結果、つまり、本実施形態では、上記(25)乃至(27)式により、最終的に算出した振れ特性(振れ周期、減衰率、振れ中心)の情報、並びに、これらの振れ特性に基づいて描かれる振れ波形などの情報を表示装置17に出力する(ステップSA9)。
表示装置17は、これら情報を表示画面に表示させることにより、技術者に対して、振れ特性及び振れ波形などを提供する。
そして、上述したような本実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置により得られた振れ波形及び振れ特性値に基づいて、自動演算により、或いは、技術者により、上述の(2)式に示した演算式の制御ゲインa、b、c、及びdが決定され、この決定された制御ゲインa、b、c、及びdが採用された演算式に基づく吊荷の振れ止め制御が実際のコンテナクレーン20の吊荷搬送作業において行われる。
次に、本実施形態に係る振れ特性算出装置により得られた振れ波形などの一例を図4に示す。ここでは、吊荷荷重を20[t]とし、ロープの巻き高さ2.6[m]とし、吊荷の振れ状態をスウェイ振れとした場合の振れ波形などを示している。
図4(a)は、上記推定パラメータa1、a2、a3を上記(25)乃至(27)式に代入することにより算出される推定振れ波形(図中実線)と、振れ波形の実測値(図中点線)とを示している。図4(b)は、振れ特性の1つである周期の推定値(図中実線)とその実測値(図中点線)とを示している。図4(c)は、振れ特性の1つである減衰率の推定値(図中実線)とその実測値(図中点線)とを示している。図4(d)は、振れ特性の1つである振れ中心の推定値(図中実線)とその実測値(図中点線)とを示している。
図4(e)は、振れ角θ(図中実線)と、サンプリングの結果が有用であると認められる所定の閾値(図中点線)とを示している。
これら図4(a)乃至(e)から、サンプリング開始後、15sから30sにおいて、振れ特性の推定値が実測値に収束していることが確認できる。これにより、本実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置により取得される振れ特性などの数値の信頼性が高いことがわかる。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置によれば、駆動指令生成部12、信号出力部13、及び駆動装置などの作用により、トロリが自動的に駆動されることにより、吊荷を自動的に振動させることが可能となる。
そして、この吊荷の振動の様子が振れセンサにより検出され、この検出結果に基づいて、振れ特性推定部15などにより、自動的に吊荷の振れ特性が算出される。これにより、技術者などの負担を軽減できるとともに、技術者による読み取り誤差などが発生しないため、信頼性の高い振れ特性を取得することができるという効果を奏する。
また、上述した実施形態における振れ特性推定部15が、上述した逐次型最小二乗法を用いて推定演算を行うので、振れの計測と推定演算とを並行して実行することができ、逐次型を採用しない場合に比べて、演算時間を短くすることが可能となる。
また、逐次型を採用しない場合は、逆行列計算を行う必要があるため、振れの計測点数が多くなるほど、逆行列の次元が大きくなる。このため、計算量が多くなることに加えて、精度が低下するなどの欠点がある。これに対して、逐次型最小二乗法を採用することにより、上述のような欠点を解消することが可能となる。
なお、上述した吊荷の振れ特性算出装置による振れ特性の推定などについては、例えば、最初の実機調整時、或いは、定期的に行われる巻上げロープの交換時などに実施される。巻上げロープの交換時に行うのは、例えば、巻上げロープを交換すると、振れ特性が変化する可能性が高く、以前の振れ特性に基づく振れ止め制御では精度が低下してしまうためである。
また、本実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置によって得られた振れ特性に基づいて、制御ゲインを導出する手法の一例として、以下のような手法を採用することが可能である。なお、以下に示す手法は、あくまでも一例であり、制御ゲインを導出する手法をこれに限定するものではない。
例えば、振れ止めに用いられる上記制御ゲイン(以下「振れ止め制御ゲイン」という。)の算出には、最適レギュレータと呼ばれる制御系設計法を用いることが可能である。
この手法では、まず対象である吊荷の振れのモデル化を行い、モデルから状態方程式を導く必要がある。
まず、吊荷の振れモデルは、上述と同様に、以下の(28)式にて表される。
Figure 2006225138
なお、角振動数ωn、及び減衰率ζには、上述した本実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置により得られた値が採用される。
Figure 2006225138
とすると、上記(28)式に示した状態方程式は、以下の(29)式のように表すことができる。
Figure 2006225138
ここで、制御の目標は、トロリと吊荷を目標位置(ここでは、x=0)に到達させ、また、完全に停止させること、つまり、これらの速度(xt=0)をゼロにすることである。
従って、上記(29)式に示した状態方程式について、最適レギュレータによる制御系設計を行う場合には、まず、初期値x(0)=x0であったものを最終的にx=0とする入力u(t)において、以下の評価関数Jを最小にするものが最適の入力とされる。
Figure 2006225138
ここでQ、Rは、重み行列で調整を行うパラメータである。例えば、行列Qの成分を大きくすると、x=0の状態に収束する時間が短くなるが、入力u(t)は、大きくなる。一方、行列Rの成分を大きくすると、x=0の状態に収束する時間は長くなるが、入力u(t)は小さくなる。
そして、上記評価関数Jを最小にする入力u(t)は、次の(30)式のような状態フィードバック式となる。
Figure 2006225138
上記(30)式において、Pは、次の(31)式で表されるリカッチ方程式の解であり、一般に数値計算によって解を求めることができる。
Figure 2006225138
なお、上述した説明においては、吊荷の振れモデルを(28)式に示すように表現しているが、これは、(2)式に示した吊荷の振れモデルにおいて、目標位置x0=0とした場合の式と同じである。つまり、目標位置の設定が異なるだけであり、同様の意味を持つ式である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
第1に、上記実施形態では、トロリ26の走行をその速さが正弦波を描くように制御することにより、吊荷22を走行方向に対して前後に振動させ、この振動における振れ特性を演算により求めたが、例えば、吊荷の振れは、上記振動に限定されない。例えば、トロリの走行方向に対して左右に振れる場合のほか、スキューについても行うことが可能である。
第2に、上記振れ特性は、吊荷の重さ、スプレッダのみで荷役が掴持されていない場合、巻上ロープの長さなど、種々の条件を代えてそれぞれ算出され、これらの各種条件下における振れ特性から例えば、上記(2)式に示した演算式にて使用される制御ゲインa、b、c、dを各条件に応じてそれぞれ決定するようにしても良い。
第3に、吊荷の振れ止め制御については、上述した実施形態に係る振れ止め制御に限定されない。
第4に、上記実施形態においては、振れ幅検出部16が振れ角θと閾値とを比較することにより、サンプリングの終了タイミングなどを決定していたが、振れ角θに限らず、振れ幅によってこれらのタイミングを決定するようにしても良い。
第5に、上記実施形態における振れ幅検出部16による振れ幅、或いは、振れ角の算出手法は一例であり、例えば、過去1周期分における振れデータ中の振幅の最大値と最小値の差を振れ振幅Aとして採用するようにしても良い。
第6に、本発明の吊荷の振れ特性算出装置が適用される分野は、上述したコンテナクレーンに限られず、移動体に吊り下げられた吊荷の振れを静止するような制御を行う技術に対して広く適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る吊荷の振れモデルを簡単に示した図である。 本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置の作用を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置の効果を示す図である。 本発明の一実施形態に係る吊荷の振れ特性算出装置が適用されるコンテナクレーンの概略構成を示す図である。
符号の説明
11 自動計測開始スイッチ
12 駆動指令生成部
13 信号出力部
14 サンプリング部
15 振れ特性推定部
16 振れ幅検出部
17 表示装置
27 駆動装置
36 振れセンサ

Claims (11)

  1. 吊りロープにより移動体に吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置であって、
    前記移動体を駆動する移動体駆動手段と、
    前記移動体が駆動されることにより振れが生じた前記吊荷の振れの変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、
    推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段と
    を具備する吊荷の振れ特性算出装置。
  2. 前記移動体駆動手段は、前記移動体の速度が正弦波を描くように、前記移動体を駆動する請求項1に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  3. 前記移動体駆動手段は、前記吊荷の振れの固有周期と同じ周期の正弦波速度で、前記移動体を駆動する請求項2に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  4. 前記移動体駆動手段は、前記吊荷の振れ状態が安定した後に、前記移動体を停止させ、
    前記サンプリング手段は、前記移動体が停止した後に、前記サンプリングを開始する請求項1から請求項3のいずれかの項に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  5. 前記推定手段は、前記サンプリングの結果を単振動モデルに近似することにより、前記吊荷の振れ状態を推定する請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  6. 前記吊荷の振れ幅を検出する振れ幅検出手段を備え、
    前記サンプリング手段は、前記吊荷の振れ幅が、サンプリングの結果が有用であると認められる所定の閾値以下となった場合に、前記サンプリングを終了する請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  7. 前記移動体は、コンテナクレーンのクレーンガータ上のトロリである請求項1から請求項6のいずれかの項に記載の吊荷の振れ特性算出装置。
  8. 吊りロープにより移動体に吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性を用いて、前記吊荷の振れ止め制御を実施する吊荷の振れ止め制御装置であって、
    前記吊荷の振れ特性算出装置は、
    前記移動体を駆動する移動体駆動手段と、
    前記移動体が駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、
    推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段と
    を具備する吊荷の振れ止め制御装置。
  9. 前記吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性に基づいて決定された制御ゲインを利用した所定の演算式に、前記移動体及び吊荷の位置及び速度を入力することにより、前記移動体の速度指令値を算出し、
    算出した速度指令値に基づいて、前記移動体を制御することにより、前記吊荷の振れ止め制御を行う請求項8に記載の吊荷の振れ止め制御装置。
  10. クレーンガータ上を走行するトロリと、
    前記トロリに、吊りロープを介して吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出装置により算出された吊荷の振れ特性を用いて、前記吊荷の振れ止め制御を行う吊荷の振れ止め制御装置とを備え、
    前記吊荷の振れ特性算出装置は、
    前記トロリを駆動するトロリ駆動手段と、
    前記トロリが駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する推定手段と、
    推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する算出手段と
    を具備するコンテナクレーン。
  11. 移動体に取り付けられた吊りロープにより吊り下げられた吊荷の振れ特性を算出する吊荷の振れ特性算出方法であって、
    前記移動体を駆動する過程と、
    前記移動体が駆動することにより振れが生じた前記吊荷の振れ変位を所定の時間間隔でサンプリングする過程と、
    前記サンプリングの結果を用いて、前記吊荷の振れ状態を推定する過程と、
    推定された前記吊荷の振れ状態に基づいて、前記吊荷の振れ特性を算出する過程と
    を具備する吊荷の振れ特性算出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011093633A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Fuji It Co Ltd クレーンの振れ止め制御方法及び制御装置
CN104671094A (zh) * 2013-11-29 2015-06-03 中联重科股份有限公司 塔机及其小车幅度检测系统

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