JP3310629B2 - 凝集沈殿装置 - Google Patents

凝集沈殿装置

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JP3310629B2
JP3310629B2 JP15262999A JP15262999A JP3310629B2 JP 3310629 B2 JP3310629 B2 JP 3310629B2 JP 15262999 A JP15262999 A JP 15262999A JP 15262999 A JP15262999 A JP 15262999A JP 3310629 B2 JP3310629 B2 JP 3310629B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈殿槽内で被処理
液中の懸濁物質等を凝集・沈殿させて被処理液を清澄化
する凝集沈殿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、このような分野に属する技術
としては、沈殿槽内にミキシングチャンバを固定し、デ
ィストリビュータを有する回転チャンバをミキシングチ
ャンバの下端に回転自在に設けた凝集沈殿装置が知られ
ている。このような凝集沈殿装置を用いて清澄な上澄液
を得る場合には、ミキシングチャンバ内に原廃水等の被
処理液と共に所定の添加剤を導入し、両者をミキシング
チャンバ内に設けられたタービンによって混合攪拌す
る。これにより、被処理液中の懸濁物質等が凝集してフ
ロックを形成し、凝集フロックを含む被処理液は回転す
る回転チャンバのディストリビュータから沈殿槽内に分
配供給される。そして、被処理液中の凝集フロックは沈
殿槽内で沈降分離し、清澄な上澄液が上昇して沈殿槽上
部から流出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した凝集沈殿装置
は、清澄化された上澄液を効率よく得ることができるも
のであり、排水処理や製紙白水回収等の各種用途に用い
られている。しかしながら、この種の凝集沈殿装置が普
及するにつれて、次のような問題点も指摘されている。
すなわち、上述したような凝集沈殿装置のミキシングチ
ャンバに対しては、被処理液が被処理液導入管等を介し
て上部から連続的に導入され、ミキシングチャンバ内の
被処理液は、ミキシングチャンバの下部又は下方で回転
するディストリビュータから吐出される。一方、ミキシ
ングチャンバ内の被処理液には、比重が比較的大きい粒
子や、添加剤の作用によって短時間のうちに凝集して粗
大フロックを形成する懸濁物質等も含まれている。
【0004】このため、これらの粒子や粗大フロックが
ミキシングチャンバ内で沈降し、ミキシングチャンバか
らディストリビュータに流入する前にミキシングチャン
バの底部、若しくは、ミキシングチャンバの底部として
機能する回転チャンバ内に直接堆積してしまうことがあ
る。このようにミキシングチャンバ内で(底部に)汚泥
等が堆積すると、ディストリビュータの被処理液流入口
が閉塞してしまい、場合によっては、凝集沈殿装置の運
転を中止しなければならなくなる。また、ディストリビ
ュータの被処理液流入口が閉塞すると、沈殿槽内に被処
理液を効率よく分配供給できなくなることから、上澄液
の清澄度が悪化してしまう。
【0005】そこで、本発明は、良好な運転性能を有
し、極めて清澄化された上澄液を得ることができる凝集
沈殿装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による凝集沈殿装置は、沈殿槽内で被処理液中の懸濁物
質を凝集・沈殿させて被処理液を清澄化する凝集沈殿装
置において、沈殿槽内に固定されており、被処理液及び
添加剤が導入されると共に、被処理液と添加剤とを混合
攪拌可能なミキシングチャンバと、ミキシングチャンバ
の底部として機能すると共に、ミキシングチャンバの中
心軸周りに回転自在であり、被処理液をミキシングチャ
ンバから沈殿槽内に吐出させるディストリビュータを有
する回転チャンバと、回転チャンバの底部に形成された
開口部と、ミキシングチャンバに対して固定されてお
り、回転チャンバの底部に堆積した堆積物を開口部から
沈殿槽内に排出させる掻寄せブレードとを備えることを
特徴とする。
【0007】凝集沈殿装置で取り扱う各種被処理液に
は、重量が比較的大きい粒子や、添加剤の作用によって
短時間のうちに凝集して粗大フロックを形成する懸濁物
質等も含まれている。このため、これらの粒子や粗大フ
ロック等がミキシングチャンバ内で沈降し、ディストリ
ビュータに流入することなく回転チャンバの底部に堆積
してしまうことがある。この点に鑑みて、この凝集沈殿
装置に含まれる回転チャンバの底部には、開口部が形成
され、ミキシングチャンバに対しては、掻寄せブレード
が固定されている。
【0008】すなわち、この凝集沈殿装置の運転中、回
転チャンバはミキシングチャンバに対して回転するの
で、ミキシングチャンバに固定されている掻寄せブレー
ドは、逆に、回転チャンバに対して回動することにな
る。これにより、凝集沈殿装置の運転中に回転チャンバ
の底部に堆積した堆積物は、掻寄せブレードによって開
口部まで掻き寄せられ、開口部を介して沈殿槽内に排出
されることになる。この結果、ディストリビュータの被
処理液流入口が閉塞してしまうことが防止され、沈殿槽
内には、常に被処理液が効率よく分配供給される。従っ
て、凝集沈殿装置の運転性能は向上し、また、上澄液の
清澄度も向上することになる。
【0009】また、ミキシングチャンバ内に配されると
共に、ミキシングチャンバの中心軸周りに回転駆動さ
れ、被処理液と添加剤とを混合攪拌する攪拌タービン
と、回転チャンバが固定されており、攪拌タービンの中
心部を貫通するように配されると共に、ミキシングチャ
ンバの中心軸周りに回転駆動される主軸と、攪拌タービ
ンに固定されており、主軸を外方から支持する軸受部材
とを更に備えると好ましい。
【0010】このような構成は、攪拌タービン及び回転
チャンバの双方を効率よく回転駆動可能であると共に、
極めて高いスペース効率を有するものである。この場
合、粒子や粗大フロック等がミキシングチャンバ内で沈
降し、回転チャンバの底部に過剰に堆積してしまうと、
軸受部と主軸との間に堆積物が入り込むこと等により、
主軸や軸受部が摩耗・損傷してしまったり、主軸がミキ
シングチャンバの中心軸上から逸脱してしまう、いわゆ
る軸ぶれが発生してしまうことがある。これに対して、
この凝集沈殿装置では、回転チャンバの底部に堆積した
堆積物は、掻寄せブレードによって開口部まで掻き寄せ
られ、開口部を介して沈殿槽内に排出される。従って、
回転チャンバの底部に汚泥等が過剰に堆積することは一
切なく、回転チャンバ内の堆積物に起因するトラブルの
発生を極めて効果的に低減させることができる。
【0011】更に、回転チャンバの下方に設けられると
共に、回転チャンバと共に回転可能であり、開口部を介
して沈殿槽内に流出する被処理液の流れを遮る短絡防止
部材を更に備えると好ましい。
【0012】このような構成のもとでは、開口部を介し
てミキシングチャンバ(回転チャンバ)内から沈殿槽内
に流出する被処理液の流れは、沈殿槽内の回転チャンバ
下方に形成される濃縮汚泥層等に達する前に、短絡防止
部材によって遮られることになる。また、開口部から流
出する被処理液中の汚泥、粗大フロックは、回転チャン
バの下方に設けられた短絡防止部材によって受け止めら
れ、掻寄せブレードによって開口部から沈殿槽内に排出
された堆積物も、短絡防止部材によって一旦受け止めら
れる。そして、短絡防止部材は回転チャンバと共に回転
するので、短絡防止部材上の堆積物は遠心力の作用によ
って沈殿槽下部に徐々に、かつ、低速で落下していく。
【0013】これにより、開口部を介して回転チャンバ
内から沈殿槽内に流出する被処理液が濃縮汚泥層等に直
接達してしまう、いわゆる短絡現象や、回転チャンバか
ら沈殿槽内に排出させられる堆積物等によって、沈殿槽
内の回転チャンバ下方に形成される凝集フロックや濃縮
汚泥層等が希釈、攪拌されてしまうことが防止されるの
で、上澄液の清澄度を良好に維持することができる。
【0014】また、開口部の上方に設けられると共に、
回転チャンバと共に回転可能であり、開口部に対する被
処理液の流入を遮る短絡防止部材と、ミキシングチャン
バに対して固定されており、短絡防止部材上に堆積した
堆積物を払い落とす払落しブレードとを更に備えると好
ましい。
【0015】この場合、回転チャンバの底部に形成され
た開口部に対して流入しようとする被処理液の流れは、
開口部の上方に設けられた短絡防止部材によって遮られ
る。これにより、開口部を介してミキシングチャンバ
(回転チャンバ)内から沈殿槽内に流出する被処理液が
濃縮汚泥層等に直接達してしまう、いわゆる短絡現象に
よって、沈殿槽内の回転チャンバ下方に形成される凝集
フロックや濃縮汚泥層等が希釈、攪拌されてしまうこと
が防止されるので、上澄液の清澄度を良好に維持するこ
とができる。
【0016】また、短絡防止部材は、回転チャンバと共
に回転するので、ミキシングチャンバに対して固定され
ている払落しブレードは、短絡防止部材に対して回動す
る。これにより、凝集沈殿装置の運転中に短絡防止部材
上に堆積した堆積物は、払落しブレードによって払い落
とされ、ディストリビュータに対して流入する。また、
短絡防止部材上から払落しブレードによって払い落とさ
れ、回転チャンバ内に堆積した堆積物は、掻寄せブレー
ドによって開口部まで掻寄せられ、開口部を介して沈殿
槽内に排出されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による凝
集沈殿装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明による凝集沈殿装置を示す
部分断面図である。同図に示す凝集沈殿装置1は、処理
対象となる被処理液の特性に応じて、いわゆるスラッジ
循環運転、スラッジブランケット運転が可能であり、排
水処理、製紙白水回収、DIP排水回収、苛性化緑液清
澄、用水処理、無機物沈殿洗浄処理等の各種用途に適用
することができる。凝集沈殿装置1は、原廃水等の被処
理液を清澄化するための沈殿槽2を有し、この沈殿槽2
は、槽深4000〜5000mm程度の有底円筒状に形
成されている。また、沈殿槽2の槽径は、設置スペー
ス、被処理液の特性や量に応じて、1500〜3000
0mm程度の範囲内で任意に設定される。沈殿槽2は、
凝集沈殿装置1を設置するスペースに設けられたベース
部3上に固定されている。ベース部3はコンクリート等
によって形成されている。
【0019】この凝集沈殿装置1は、沈殿槽2の上縁部
に架設された架台4を備える。架台4は、主として、各
種メインテナンス作業時に作業員の作業スペースとされ
るものである。この架台4の中央部からは、ミキシング
チャンバ5が垂設されている。ミキシングチャンバ5は
円筒状に形成されており、その高さは、例えば、沈殿槽
2の槽深のおよそ3分の2程度に設定されている。ミキ
シングチャンバ5は、その中心軸を沈殿槽2の中心軸と
一致させた状態で架台4に固定されている。これによ
り、ミキシングチャンバ5は、沈殿槽2内に直立する状
態で配置されると共に、ミキシングチャンバ5の下縁部
と沈殿槽2の底面との間に所定の間隔(空間)が形成さ
れる。
【0020】ミキシングチャンバ5の上部側面には、系
外ポンプ等に接続されている被処理液流入管6aと連な
っている被処理液導入管6が接続されている。被処理液
導入管6は、凝集沈殿装置1の運転中における清澄液
面、及び、ミキシングチャンバ5内の液面よりも下方に
設けられている。また、ミキシングチャンバ5には、被
処理液中の懸濁物質等を凝集させる各種添加剤を注入す
るための注入ノズル7が複数配備されている。ミキシン
グチャンバ5内に導入する添加剤としては、被処理液の
特性に応じて、各種の高分子凝集剤等が採用される。各
注入ノズル7は、ミキシングチャンバ5の高さ方向に沿
って配設され、例えば、ミキシングチャンバ5の上段
部、中段部、及び、下段部に各1体づつ設けられる。ま
た、各注入ノズル7は、ヘッダ7aを介して添加剤導入
ポンプ7bと接続しており、添加剤導入ポンプ7bの吸
込口には、添加剤貯留タンク7cが接続されている。添
加剤の注入量は各注入ノズル7毎に制御可能とされてい
る。
【0021】図1に示すように、ミキシングチャンバ5
には、被処理液と添加剤とを混合攪拌するための攪拌タ
ービン8が内蔵されている。攪拌タービン8は、中空の
円筒体80と、この円筒体80の外周面に固定された複
数(この場合、3×4=12枚)の攪拌翼81とを備え
る。円筒体80は、その中心軸がミキシングチャンバ5
の中心軸と一致する状態で架台4から回転自在に垂設さ
れている。凝集沈殿装置1の運転時には、架台4上に載
置されたタービン駆動部8aを作動させ、攪拌タービン
8をミキシングチャンバ5の中心軸周りに回転駆動す
る。更に、攪拌タービン8の内部には、その中心部を貫
通するように主軸9が配されている。
【0022】この主軸9も、その中心軸がミキシングチ
ャンバ5の中心軸と一致する状態で架台4から回転自在
に垂設されており、架台4上に載置された駆動部9aに
よってミキシングチャンバ5の中心軸周りに回転駆動さ
れる。この主軸9には、回転チャンバ(分配供給機)1
0が固定されている。回転チャンバ10は、ミキシング
チャンバ5の下端に接続されており、ミキシングチャン
バ5の底部として機能すると共に、主軸9の回転によっ
てミキシングチャンバ5の中心軸周りに回転自在であ
る。
【0023】ミキシングチャンバ5と回転チャンバ10
との間の間隙には、いわゆる非接触型のシール部14が
設けられている。シール部14は、2枚重ねにしたシー
ト状のパッキン15を、ミキシングチャンバ5の下縁に
形成されたフランジ部に固定し、パッキン15が回転チ
ャンバ10の上部に設けられた円筒状の係合部10b
(図4参照)の外周面に対して摺動するように構成した
ものである。これにより、被処理液がミキシングチャン
バ5と回転チャンバ10との間の間隙から直接沈殿槽2
内に吐出(短絡)することが防止される。この場合、パ
ッキン15の代わりに、断面P字形状を有する成形パッ
キンを用いてもよく、シール部14を、グラントパッキ
ン、メカニカルシールとして構成することも可能であ
る。
【0024】回転チャンバ10は、複数本(例えば4
本)のディストリビュータ(吹出管)11を有し、各デ
ィストリビュータ11の下部には、複数の吹出孔11a
(図4等参照)が形成されている。凝集沈殿装置1の運
転時には、回転チャンバ10が駆動部9aによって回転
され、各ディストリビュータ11の各吹出孔11aから
は、凝集フロックを含む被処理液が沈殿槽2内に吐出す
る。これにより、沈殿槽2内には、偏流や短絡流が生じ
させることはなく、均等な上昇流が形成される。
【0025】また、回転チャンバ10には、各ディスト
リビュータ11の下方に位置するバッフルプレート12
が取り付けられている。これにより、吹出孔11aから
吐出した被処理液は、バッフルプレート12を介して沈
殿槽2の下方へ供給されるので、ディストリビュータ1
1から吐出する被処理液によって凝集フロックが攪拌さ
れてしまうことが防止され、凝集沈殿装置1の沈降分離
効率はより向上する。なお、ディストリビュータ11の
径を大きくすると、沈殿槽内に旋回流を過剰に引き起こ
すおそれがあることから、ディストリビュータ11は、
細径のものとして形成するとよい。また、沈殿槽2の槽
径が大きい場合には、6、8、10、又は12本といっ
たようにディストリビュータ11の本数を増やしていく
とよい。
【0026】一方、上述した回転チャンバ10が固定さ
れている主軸9の先端は、図1に示すように、沈殿槽2
の底面近傍まで達する。そして、主軸9の先端には、回
転チャンバ10と共に回転するレーキ21及びコーンス
クレーパ22が取り付けられている。レーキ21は、デ
ィストリビュータ11から吐出した被処理液中の凝集フ
ロックが沈降して形成する汚泥を攪拌するためのもので
ある。これにより、沈殿槽2内の回転チャンバ10より
も下方の領域に濃縮汚泥層が形成されることになる。
【0027】また、沈殿槽2は、その底面中央部でベー
ス部3内を貫通する汚泥引抜管23と連通しており、コ
ーンスクレーパ22は、この沈殿槽2と汚泥引抜管23
との接続部に配されている。汚泥引抜管23は、汚泥引
抜ポンプ24及び汚泥返送ポンプ25に接続されてい
る。スラッジブランケット運転を行う際には、沈殿槽2
内に設けた界面検知計(図示せず)の指示値に基づいて
汚泥引抜ポンプ24を作動させ、沈殿槽2内の濃縮汚泥
を系外へ排出することによりスラッジブランケット層の
界面高さを一定範囲内に保つ。この際、コーンスクレー
パ22が回転しているので、沈殿槽2内の濃縮汚泥は均
等に排出される。また、スラッジ循環運転を行う際に
は、界面検知計の指示値に基づいて、汚泥返送ポンプ2
5を作動させて汚泥を返送循環する。
【0028】更に、この凝集沈殿装置1は、ビニルコー
ティングを施したナイロンシートや布等のシート材によ
って矩形シート状に形成された旋回流防止部材27を備
える。旋回流防止部材27は、沈殿槽2の内周面とミキ
シングチャンバ5の外周面との間に張設されており、沈
殿槽2の内部を半径方向に仕切っている。これにより、
ディストリビュータ11の回転に伴って沈殿槽2内に旋
回流が発生しても、旋回流は、沈殿槽2内を上昇する際
に、旋回流防止部材27と衝突することになる。従っ
て、沈殿槽2内のディストリビュータ11の上方かつ清
澄液面下方における微細な凝集フロックの巻上がりが抑
制されるので、上澄液の浮遊粒子濃度を所望のレベルま
で下げることが可能となる。これにより、極めて、清澄
な上澄液が沈殿槽2内を上昇し、清澄層が形成され、上
澄液は、沈殿槽2の上部に設けられた流出口26から系
外に流出する。
【0029】ここで、凝集沈殿装置1で取り扱うことが
できる各種被処理液には、比重が比較的大きい粒子や粗
大フロック等も含まれている。このため、被処理液導入
管6からミキシングチャンバ5内に被処理液を上部から
直接注ぎ入れると(導入すると)、比重が大きい粒子等
がミキシングチャンバ5内で直ちに沈降し、回転チャン
バ10の各ディストリビュータ11内に流入することな
く回転チャンバ10の底部10a(図4参照)に堆積し
てしまうことがある。
【0030】この点に鑑みて、凝集沈殿装置1のミキシ
ングチャンバ5内には、図2に示すように、被処理液を
ミキシングチャンバ5内に導入するための被処理液導入
管6と直接連通する被処理液受容チャンバ50が設けら
れている。被処理液受容チャンバ50は、円環状の板体
からなる環状部材51と、円筒状に形成された筒状部材
52とによって構成(画成)されており、容易に形成可
能である。環状部材51は、被処理液受容チャンバ50
の底部、すなわち、チャンバ底部50aを形成し、筒状
部材52は、被処理液受容チャンバ50の側壁部、すな
わち、チャンバ側壁部50bを形成する。
【0031】チャンバ底部50a(環状部材51)及び
チャンバ側壁部50b(筒状部材52)と、ミキシング
チャンバ5の内周面5aとの間には、被処理液を流通さ
せる空間が画成される。環状部材51及び筒状部材52
のサイズは、この空間の容積を必要十分に確保すること
ができるように設定されている。また、環状部材51
は、ミキシングチャンバ5の内周面5aに対して、被処
理液導入管6よりも下方に位置するように固定されてい
る。更に、環状部材51の内周部に固定された筒状部材
52の上端部は、被処理液導入管6よりも上方に位置す
る。これにより、被処理液は、ミキシングチャンバ5内
に流入する前に、被処理液受容チャンバ50内を確実に
流通することになる。
【0032】加えて、被処理液導入管6の近傍におい
て、ミキシングチャンバ5の内周面5aと筒状部材52
の上端部との間には、溢流防止板53が設けられてい
る。これにより、被処理液導入管6から被処理液受容チ
ャンバ50に流入する被処理液の流速が高くても、被処
理液導入管6の近傍において被処理液受容チャンバ50
から被処理液が直ちに溢れ出てしまうことを防止するこ
とができる。なお、図2及び図3に示すように、筒状部
材52の内部には、攪拌タービン8の円筒体80(及び
主軸9)が挿通させられている。これにより、ミキシン
グチャンバ5内のスペース効率を向上させることが可能
となる。
【0033】このように、ミキシングチャンバ5内に被
処理液受容チャンバ50を設ければ、被処理液導入管6
から流出する被処理液は、被処理液受容チャンバ50内
を流通した後、ミキシングチャンバ5内に流入すること
になる。この結果、回転チャンバ10の底部10a(図
4参照)における堆積物の量を効果的に低減させること
ができる。しかしながら、取り扱う被処理液の性状等に
よっては、被処理液受容チャンバ50のチャンバ底部5
0aに懸濁物質が堆積してしまうことがあり、場合によ
っては、被処理液導入管6の出口60が閉塞してしまう
おそれもある。
【0034】これを踏まえて、チャンバ底部50a、す
なわち、環状部材51には、図3に示すように、被処理
液受容チャンバ50内で堆積する堆積物をミキシングチ
ャンバ5内に排出させるための排出口55が形成されて
いる。この凝集沈殿装置1では、排出口55は、90°
間隔で計4箇所に配設されている。この場合、排出口5
5の総面積(個々の排出口55の合計面積)は、チャン
バ底部50aの面積の1/4〜1/2であると好まし
い。これにより、被処理液受容チャンバ50内に流入し
た被処理液が排出口55からミキシングチャンバ5内に
過剰に流出してしまうことを防止可能であると共に、排
出口55が堆積物によって閉塞してしまうことを防止で
きる。排出口55が堆積物によって閉塞してしまうこと
を防止するためには、その開口幅W(図3参照)を少な
くとも、30mm以上に設定するとよい。
【0035】このように、チャンバ底部50a(環状部
材51)に排出口55を設ければ、被処理液受容チャン
バ50内の被処理液に含まれている比重が大きい粒子、
粗大フロック等は、排出口55を介してミキシングチャ
ンバ5内に沈降し、また、チャンバ底部50a上の堆積
物も、被処理液受容チャンバ50内における被処理液の
流れにより、排出口55を介してミキシングチャンバ5
内に排出される。これにより、被処理液導入管6の出口
60が閉塞してしまうといったようなトラブルは解消さ
れるので、凝集沈殿装置1の運転性能が向上する。
【0036】一方、被処理液受容チャンバ50からミキ
シングチャンバ5内に流出する被処理液の中にも、比重
が比較的大きい粒子等が含まれてしまうことがある。ま
た、被処理液中には、注入ノズル7から供給される添加
剤(高分子凝集剤)の作用によって短時間のうちに凝集
して粗大フロックを形成する懸濁物質等も含まれてい
る。このため、これらの粒子や粗大フロックがミキシン
グチャンバ内で沈降し、ディストリビュータに流入する
ことなく回転チャンバ10の底部10aに堆積してしま
うことがある。このように回転チャンバ10の底部10
aに汚泥等が過剰に堆積してしまうと、次のような問題
が発生してしまう場合がある。
【0037】すなわち、図4に示すように、凝集沈殿装
置1では、攪拌タービン8及び回転チャンバ10の双方
を効率よく回転駆動させると共に、スペース効率を向上
させるために、回転チャンバ10が固定される主軸9
は、ミキシングチャンバ5内で被処理液と添加剤とを混
合攪拌する攪拌タービン8の中心部を貫通するように配
されている。そして、攪拌タービン8の円筒体80の少
なくとも下端部には、主軸9を外方から支持する軸受部
材82が(例えば、90°間隔で4個)固定されてい
る。このため、回転チャンバ10の底部10aに汚泥等
が過剰に堆積してしまうと、堆積物が軸受部材82と主
軸9との間に堆積物が入り込むこと等により、主軸9や
軸受部材82が摩耗・損傷してしまったり、主軸9がミ
キシングチャンバ5の中心軸上から逸脱してしまう、い
わゆる軸ぶれが発生してしまうことがある。
【0038】この点に鑑みて、この凝集沈殿装置1に含
まれる回転チャンバ10の底部10aには、汚泥等の堆
積物を沈殿槽2内に排出させるための開口部16が形成
されている。この凝集沈殿装置1には、図5に示すよう
に、開口部16が底部10aの主軸9付近に1個設けら
れている。また、図4及び5に示すように、ミキシング
チャンバ5には、回転チャンバ10の底部10aに堆積
した堆積物を開口部16から沈殿槽2内に排出させるた
めの掻寄せブレード17が設けられている。
【0039】すなわち、ミキシングチャンバ5の下部内
周面には、取付ブロック18が固定されており、この取
付ブロック18には、アングル材等によって形成された
支持部材19の上端がボルト等を介して固定されてい
る。支持部材19は、主軸9と平行に、すなわち、鉛直
方向に延在する。掻寄せブレード17は、アングル材等
によって形成されており、略L字の断面形状を有する。
掻寄せブレード17は、支持部材19の下端部に固定さ
れており、その背板部17aは、回転チャンバ10の正
転方向における前側に位置し、その底板部17bは、底
部10aの上面と略平行に延在する。なお、掻寄せブレ
ード17の底板部17bと回転チャンバ10の底部10
aとの間の間隔は、1〜50mm程度に設定すると好ま
しい。
【0040】ここで、図5に示すように、回転チャンバ
10の底部10aに対して、掻寄せブレード17と略平
行をなす共に、主軸9の中心を通り半径方向に延びる直
線(直径)を径線R1として設定すると、掻寄せブレー
ド17は、その全体が、径線R1よりも、回転チャンバ
10の逆転方向(図5における白抜矢印参照)側に位置
するように配置されている。掻寄せブレード17をこの
ように配置することにより、掻寄せブレード17の背板
部17aと当接する堆積物には、向心方向(主軸9に向
かう方向)の力が作用することになる。従って、掻寄せ
ブレード17が回転チャンバ10に対して回転すれば、
堆積物は掻寄せブレード17によって主軸9に向かうよ
うに掻き寄せられることになる。
【0041】また、沈殿槽2内の回転チャンバ10の下
方には、開口部16を介して沈殿槽2内に流出する被処
理液の流れを遮る短絡防止部材20が設けられている。
短絡防止部材20は、図4及び5に示すように、板材を
円盤状に形成したものであり、開口部16の下方に位置
するように、すなわち、その外周が開口部16の外縁よ
りも外側に位置するように主軸9に固定されている。短
絡防止部材20は、主軸9が回転すると回転チャンバ1
0と共に回転する。
【0042】次に、上述した凝集沈殿装置1を用いて被
処理液を清澄化する手順について説明する。
【0043】この場合、まず、被処理液導入管6から、
被処理液Aをミキシングチャンバ5に対して供給する
(図1参照)。この際、被処理液導入管6から流出する
被処理液Aは、まず、被処理液受容チャンバ50に流入
する。そして、被処理液Aは、チャンバ底部50a、チ
ャンバ側壁部50b、及び、ミキシングチャンバ5の内
周面5aとによって画成される空間を流通した後、被処
理液受容チャンバ50の上部からミキシングチャンバ5
内に流出する(溢れ出る)ことになる。
【0044】これにより、被処理液導入管6からミキシ
ングチャンバ5内に被処理液Aを直接導入する場合と比
較して、比重が大きい粒子や粗大フロック等がミキシン
グチャンバ5内で沈降し、回転チャンバ10の底部10
aに堆積してしまうことを極めて効果的に低減させるこ
とができる。この結果、ディストリビュータ11の被処
理液流入口が閉塞してしまうことが防止されるので、沈
殿槽2内には、常に被処理液Aが効率よく分配供給さ
れ、凝集沈殿装置1の運転性能が向上すると共に上澄液
B(図1参照)の清澄度も向上することになる。
【0045】被処理液受容チャンバ50からミキシング
チャンバ5内に流れ込んだ被処理液Aに対しては、多段
に分割して設けられた注入ノズル7の何れか又はすべて
から添加剤が任意のタイミングで注入される。これによ
り、添加剤による効果が長時間持続すると共に、沈降性
の良好な凝集フロックが形成されることになる。そし
て、ミキシングチャンバ5内の被処理液Aと添加剤と
は、タービン駆動部8aによって回転駆動される攪拌タ
ービン8によって攪拌され、被処理液A中の懸濁物質等
が凝集して凝集フロック(初期フロック)を形成する。
【0046】凝集フロックを含む被処理液Aは、駆動部
9aによって回転駆動される回転チャンバ10のディス
トリビュータ11から沈殿槽2内に分配供給される。こ
の際、ミキシングチャンバ5から回転チャンバ10に向
けて下降する被処理液Aのうち、ミキシングチャンバ5
と回転チャンバ10との間の間隙に入り込もうとする被
処理液Aの流れは、シール部14によって遮られる。凝
集フロックを含む被処理液Aは、回転するディストリビ
ュータ11の吹出孔11aから沈殿槽2内に均等に分配
される。これにより、沈殿槽2内に均等な上昇流が発生
し、ディストリビュータ11の上方にスラッジブランケ
ット層Cが形成される。また、被処理液A中の凝集フロ
ックのうち、沈殿槽2内で沈降分離したものは、沈殿槽
2の下部でレーキ21によって攪拌されて濃縮汚泥層D
を形成する。
【0047】その一方で、ミキシングチャンバ5内で
は、一部の粒子や粗大フロック等が沈降し、各ディスト
リビュータ11に流入することなく回転チャンバ10の
底部10aに堆積する。ここで、この凝集沈殿装置1の
運転中、回転チャンバ10は、ミキシングチャンバ5に
対して回転するので、ミキシングチャンバ5に対して固
定されている掻寄せブレード17は、逆に、回転チャン
バ10に対して回動することになる。これにより、凝集
沈殿装置1の運転中に回転チャンバ10の底部10aに
堆積した堆積物は、掻寄せブレード17によって開口部
16まで掻寄せられ、開口部16を介して沈殿槽2内に
排出させられることになる。
【0048】この結果、回転チャンバ10の底部10a
に汚泥等が過剰に堆積することは一切なく、ディストリ
ビュータ11の被処理液流入口が閉塞してしまうといっ
たような、回転チャンバ10内の堆積物に起因するトラ
ブルが防止され、沈殿槽2内には、常に被処理液Aが効
率よく分配供給される。従って、凝集沈殿装置1の運転
性能は向上し、また、上澄液Bの清澄度も向上すること
になる。
【0049】また、開口部16を介してミキシングチャ
ンバ5(回転チャンバ10)内から沈殿槽2内に流出す
る被処理液Aの流れは、沈殿槽2内の回転チャンバ10
下方に形成される濃縮汚泥層D等に達する前に、短絡防
止部材20によって遮られることになる。同様に、開口
部16から流出する被処理液A中の汚泥、粗大フロック
等は、回転チャンバ10の下方に設けられた短絡防止部
材20によって受け止められ、掻寄せブレード17によ
って開口部16から沈殿槽内に排出されられた汚泥等の
堆積物も、短絡防止部材20によって一旦受け止められ
る。そして、短絡防止部材20は回転チャンバ10と共
に回転するので、短絡防止部材20上の堆積物は遠心力
の作用によって沈殿槽2下部に徐々に、かつ、低速で沈
降していく。
【0050】これにより、開口部16を介して沈殿槽2
内に流出する被処理液Aが濃縮汚泥層D等に直接達して
しまう、いわゆる短絡現象や、回転チャンバ10から沈
殿槽2内に排出される堆積物等によって、沈殿槽2内の
回転チャンバ10下方に形成される凝集フロックや濃縮
汚泥層D等が希釈、攪拌されてしまうことが防止される
ので、上澄液Bの清澄度を良好に維持することができ
る。
【0051】濃縮汚泥層Dからは、図示しない界面検知
計の指示値に基づいて制御される汚泥引抜ポンプ24に
よって濃縮汚泥Eが随時引抜かれ、これにより、スラッ
ジブランケット層Cの界面高さは一定の範囲内に保たれ
る。一方、上昇流中の微細フロックは、スラッジブラン
ケット層Cの大きなフロックによって捕捉される。更
に、ディストリビュータ11の回転に伴って発生した旋
回流は、旋回流防止部材27と衝突することになる。従
って、沈殿槽2内のディストリビュータ11の上方かつ
清澄液面下方における微細な凝集フロックの巻上がりが
抑制されるので、上澄液Bの浮遊粒子濃度を所望のレベ
ルまで下げることが可能となる。これにより、極めて、
清澄な上澄液Bが沈殿槽2内を上昇し、清澄層Fが形成
される。上澄液Bは、沈殿槽2の上部に設けられた流出
口26から流出する。
【0052】図6及び7に本発明による凝集沈殿装置の
他の実施形態を示す
【0053】図6に示す凝集沈殿装置1Aは、短絡防止
部材の配置位置に関して、図1,4及び5等に示した凝
集沈殿装置1と異なる。すなわち、この凝集沈殿装置1
Aでは、短絡防止部材20Aが回転チャンバ10の底部
10aに形成された開口部16の上方に位置するように
主軸9に固定されている。これにより、ミキシングチャ
ンバ5内で底部10aに形成された開口部16に対して
流入しようとする被処理液の流れは、開口部16の上方
に設けられた短絡防止部材20Aによって遮られる。こ
の結果、開口部16を介してミキシングチャンバ5(回
転チャンバ10)内から沈殿槽2内に流出する被処理液
が濃縮汚泥層等に直接達してしまう、いわゆる短絡現象
や、回転チャンバ10から沈殿槽2内に排出される堆積
物等によって、沈殿槽2内の回転チャンバ10下方に形
成される凝集フロックや濃縮汚泥層等が希釈、攪拌され
てしまうことが防止されるので、上澄液の清澄度を良好
に維持することができる。
【0054】ここで、開口部16の上方に設けられてい
る短絡防止部材20Aには、汚泥や粗大フロック等が堆
積してしまうおそれがある。これを踏まえて、この凝集
沈殿装置1Aのミキシングチャンバ5には、短絡防止部
材20A上に堆積した堆積物を払い落とす払落しブレー
ド28が設けられている。すなわち、ミキシングチャン
バ5の内周面5aに固定されている取付ブロック18に
は、アングル材等によって形成された支持部材29の上
端がボルト等を介して固定されている。支持部材29
は、取付ブロック18を挟んで、掻寄せブレード17を
支持する支持部材19と対向しており、主軸9と平行
に、すなわち、鉛直方向に延在する。
【0055】払落しブレード28は、アングル材等によ
って形成されており、略L字状の断面形状を有する。払
落しブレード28は、支持部材29の下端部に固定され
ており、その背板部28aは、回転チャンバ10の正転
方向における前側に位置し、その底板部28bは、底部
10aの上面と略平行に延在する。なお、払落しブレー
ド28の底板部28bと短絡防止部材20Aの上面との
間の間隔も、1〜50mm程度に設定するとよい。
【0056】ここで、図5に示すように、回転チャンバ
10の底部10aに対して、払落しブレード28と略平
行をなす共に、主軸9の中心を通り半径方向に延びる直
線(直径)を径線R1として設定すると、掻寄せブレー
ド17は、その全体が、径線R1よりも、回転チャンバ
10の正転方向(図7における白抜矢印参照)側に位置
するように配置されている。払落しブレード28をこの
ように配置することにより、払落しブレード28の背板
部28aと当接する堆積物には、遠心方向(ミキシング
チャンバ5の内周面5aに向かう方向)の力が作用する
ことになる。従って、払落しブレード28が回転チャン
バ10に対して回転すれば、堆積物は払落しブレード2
8によってミキシングチャンバ5の内周面5aに向かう
方向に掻き寄せられることになる。
【0057】この凝集沈殿装置1Aの運転中、主軸9に
固定されている短絡防止部材20Aは、回転チャンバ1
0と共に共に回転することから、ミキシングチャンバ5
に対して固定されている払落しブレード28は、短絡防
止部材20Aに対して回動する。これにより、短絡防止
部材20A上に堆積した堆積物は、払落しブレード28
によって払い落とされ、各ディストリビュータ11に対
して流入する。また、短絡防止部材20A上から払落し
ブレード28によって払い落とされ、回転チャンバ10
の底部10aに堆積した堆積物は、掻寄せブレード17
によって開口部16まで掻寄せられ、開口部16を介し
て沈殿槽2内に排出されることになる。
【0058】
【発明の効果】本発明による凝集沈殿装置は、以上説明
したように構成されているため、次のような効果を得
る。すなわち、回転チャンバの底部に開口部を形成する
と共に、回転チャンバの底部に堆積した堆積物を開口部
から沈殿槽内に排出させる掻寄せブレードをミキシング
チャンバに対して固定することにより、ディストリビュ
ータの被処理液流入口が閉塞してしまうことが防止さ
れ、沈殿装置内には、常に被処理液が効率よく分配供給
される。この結果、凝集沈殿装置の運転性能を向上させ
ると共に、上澄液の清澄度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による凝集沈殿装置を示す部分断面図で
ある。
【図2】ミキシングチャンバと被処理液導入管との接続
部付近を示す拡大部分断面図である。
【図3】図3におけるIII−III線についての断面図であ
る。
【図4】ミキシングチャンバと回転チャンバとの接続部
付近を示す拡大部分断面図である。
【図5】図4におけるV−V線についての断面図であ
る。
【図6】本発明による凝集沈殿装置の他の実施形態を示
す要部拡大部分断面図である。
【図7】図6におけるVII−VII線についての断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1A…凝集沈殿装置、2…沈殿槽、5…ミキシング
チャンバ、6…被処理液導入管、7…注入ノズル、8…
攪拌タービン、9…主軸、10…回転チャンバ、10a
…底部、11…ディストリビュータ、16…開口部、1
7…掻寄せブレード、18…取付ブロック、19,29
…支持部材、20,20A…短絡防止部材、28…払落
しブレード、50…被処理液受容チャンバ、50a…チ
ャンバ底部、50b…チャンバ側壁部、51…環状部
材、52…筒状部材、55…排出口、80…円筒体、8
1…攪拌翼、82…軸受部材、A…被処理液、B…上澄
液、C…スラッジブランケット層、D…濃縮汚泥層、E
…濃縮汚泥、F…清澄層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 21/00 - 21/34 C02F 1/52 - 1/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈殿槽内で被処理液中の懸濁物質を凝集
    ・沈殿させて被処理液を清澄化する凝集沈殿装置におい
    て、 前記沈殿槽内に固定されており、前記被処理液及び添加
    剤が導入されると共に、前記被処理液と前記添加剤とを
    混合攪拌可能なミキシングチャンバと、 前記ミキシングチャンバの底部として機能すると共に、
    前記ミキシングチャンバの中心軸周りに回転自在であ
    り、前記被処理液を前記ミキシングチャンバから前記沈
    殿槽内に吐出させるディストリビュータを有する回転チ
    ャンバと、 前記回転チャンバの底部に形成された開口部と、 前記ミキシングチャンバに対して固定されており、前記
    回転チャンバの前記底部に堆積した堆積物を前記開口部
    から前記沈殿槽内に排出させる掻寄せブレードとを備え
    ることを特徴とする凝集沈殿装置。
  2. 【請求項2】 前記ミキシングチャンバ内に配されると
    共に、前記ミキシングチャンバの中心軸周りに回転駆動
    され、前記被処理液と前記添加剤とを混合攪拌する攪拌
    タービンと、 前記回転チャンバが固定されており、前記攪拌タービン
    の中心部を貫通するように配されると共に、前記ミキシ
    ングチャンバの中心軸周りに回転駆動される主軸と、 前記攪拌タービンに固定されており、前記主軸を外方か
    ら支持する軸受部材とを更に備えることを特徴とする請
    求項1に記載の凝集沈殿装置。
  3. 【請求項3】 前記回転チャンバの下方に設けられると
    共に、前記回転チャンバと共に回転可能であり、前記開
    口部を介して前記沈殿槽内に流出する前記被処理液の流
    れを遮る短絡防止部材を更に備えることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の凝集沈殿装置。
  4. 【請求項4】 前記開口部の上方に設けられると共に、
    前記回転チャンバと共に回転可能であり、前記開口部に
    対する前記被処理液の流入を遮る短絡防止部材と、 前記ミキシングチャンバに対して固定されており、前記
    短絡防止部材上に堆積した堆積物を払い落とす払落しブ
    レードとを更に備えることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の凝集沈殿装置。
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