JP3309410B2 - 信号再生装置 - Google Patents

信号再生装置

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JP3309410B2
JP3309410B2 JP35922091A JP35922091A JP3309410B2 JP 3309410 B2 JP3309410 B2 JP 3309410B2 JP 35922091 A JP35922091 A JP 35922091A JP 35922091 A JP35922091 A JP 35922091A JP 3309410 B2 JP3309410 B2 JP 3309410B2
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  • Indexing, Searching, Synchronizing, And The Amount Of Synchronization Travel Of Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばテープレコーダ
の速度オフセットや可変速再生中のタイムコードを基に
して調相やリシンクする際に用いて好適な信号再生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の信号再生装置を互いに接続して同
期運転するシステムが従来からある。この同期システム
には、セクタベースで行うシステムとタイムコードベー
スで行うシステムがある。上記タイムコードベースの同
期運転は、シンクロナイザを用いてマスタ側の機器のテ
ープ走行に対してスレーブ側の機器のテープ走行を合わ
せ、いわゆる調相をとって同期運転するものである。こ
の同期運転は位相のロックが必要である。この位相ロッ
ク状態を監視するため、シンクロナイザはロックウィン
ドウを設けている。
【0003】このロックウィンドウは、再調相の範囲を
指定するためのものでもある。このロックウィンドウ
は、ユーザが任意に設定できるもので、再調相範囲は1
フレームを100等分したサブフレーム単位で01〜9
9まで設定可能である。この再調相範囲を越えると再調
相が実行される。このロックウィンドウの範囲内に入る
とプレイコマンドが発行される。表示ボード上のプレイ
ランプは、点滅から点灯に切り換える制御を行ってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えばマスタ側の機器
としてビデオテープレコーダから供給されるTCに対し
て信号再生装置のスレーブ側TCを調相して同期させる
場合、同期後両機に入力しているコンポジットビデオ信
号で同期を保持している。ここで、両機のTCが上記コ
ンポジットビデオ信号に同期して記録されていれば、こ
の位相のロック後にドロップアウトの場合は別として通
常同期が外れて再び同期させる処理、いわゆるリシンク
処理を行うことはない。
【0005】しかしながら、両TCが同期して書かれて
いない場合やマスタ側から供給されるTCがアナログテ
ープレコーダの場合に、上記スレーブ側の信号再生装置
はリシンクとロック処理を繰り返すことになる。特に、
ロックウィンドウの境界付近でマスタ側のTCが例えば
ワウ・フラッタ等によって振れている場合、信号再生装
置は殆どリシンク状態になってしまう。また、通常、ユ
ーザのオペレータは上記ロックウィンドウを±3SF(サ
ブフレーム)単位程度に狭く設定している。位相ズレの
発生は少なくなるがプレイランプの点灯または点滅が頻
繁に行われることになる。
【0006】これを改善するために上記ロックウィンド
ウを広く設定すると、上述したリシンクとロックの状態
を交互に繰り返すことは少なくなるものの位相のズレが
大きくなってしまう。
【0007】オペレータの立場では、“リシンクしてい
ることは別に何ら問題はないが、情報としてプレイラン
プが頻繁に点滅、点灯することは煩わしく、精神安定上
良くない。しかしながら、例えばドロップアウト等によ
って本当に確実に位相が大きくズレた場合、位相ズレを
知りたい。”という要求が数多くある。信号再生装置内
のシンクロナイザ部はこのランプの点灯処理を含めた制
御を行っている。信号再生装置は、ランプ等の表示を要
求に応じた制御をシンクロナイザ部を介さずに制御でき
ない構成になっていることから、オペレータが指定した
ロックウィンドウの範囲でしか表示点灯させることがで
きない。
【0008】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、新た
なウィンドウを設けてオペレータ自身が必要とする情報
と必要ない情報を完全に分離してそれぞれ表示させ作業
効率を改善させることのできる信号再生装置の提供を目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る信号再生装
置は、再生信号中のアドレス情報と外部からのマスタア
ドレス情報との位相差に基づいて再生サーボ制御を行う
信号再生装置であって、サーボ制御する範囲を指定する
第1のウィンドウと、上記サーボ制御動作のロック状態
を示す範囲を指定する第2のウィンドウを設定すると共
に、外部から供給されるマスタアドレス情報に対して実
際に検出されたアドレス情報における位相差が上記第1
のウィンドウ内に収まるようにサーボ制御し、上記位相
差が上記第2のウィンドウの範囲内に収まるか否かによ
って表示制御することにより、上述した課題を解決す
る。
【0010】
【作用】本発明に係る信号再生装置は、サーボ制御する
範囲を指定する第1のウィンドウと、上記位相差のロッ
ク状態を示す範囲を指定する第2のウィンドウの範囲を
それぞれ供給される位相差カウント値でロック範囲及び
表示ロック範囲のチェックを行い、外部から供給される
マスタアドレス情報に対して実際に検出されたアドレス
情報における位相差を上記ロック範囲のチェックに応じ
ては範囲内に収束するようサーボ制御を行い、他方上記
第2のウィンドウの範囲内に収まるか否かによって表示
制御している。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る信号再生装置の一実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は、信号再生装置である例えばディジ
タル・マルチチャンネル・テープレコーダのタイムコー
ド・チェースにおけて外部TC(タイムコード)と再生
TCの検出で位相追込み制御を行う上の一部機能である
ロック機能をブロック的に示した図である。信号再生装
置のロック機能は、サーボ制御する範囲を指定する第1
のウィンドウであるロックウィンドウLWを設定するロ
ックウィンドウ発生機能部50と、上記サーボ制御動作
のロック状態を示す範囲を指定する第2のウィンドウで
ある表示ウィンドウDWを設定する表示ロックウィンド
ウ発生機能部51と共に、外部から供給されるマスタア
ドレス情報に対して実際に検出されたアドレス情報にお
ける位相差が上記ロックウィンドウLW内に(すなわち
ロック範囲チェック機能52を介して)収まるように例
えばサーボ制御機能部54で制御し、上記位相差が上記
表示ウィンドウDWの範囲内(すなわち表示ロック範囲
チェック機能部53を介している)に収まるか否かによ
って表示制御する表示制御機能部55を設けて表示素子
(プレイランプやインジケータ等)56の点灯制御を行
っている。
【0013】上記ロックウィンドウLWの範囲は、キー
入力機能部57を介してロックウィンドウ発生機能部5
0に数値を供給して設定している。同様に、上記表示ロ
ックウィンドウDWの範囲は、キー入力機能部57を介
して表示ロックウィンドウ発生機能部51に数値を供給
して設定している。
【0014】この表示ウィンドウDWの範囲は、サブフ
レーム単位で1から99SF(サブフレーム)で設定する
ことができる。図2においてロックウィンドウLWは±
5SFに設定している。また、表示ウィンドウDWは20
SFに設定している。従来オフセットエラーが±5SFを越
える毎に再調相が行うようにプレイキーのランプが点滅
をしていたが、プレイキーの表示ランプは、上述したロ
ックウィンドウLWの範囲より広い表示ウィンドウDW
に基づいて表示ランプの点灯/点滅を切り換えている。
【0015】例えば調相動作の場合、±5SFを越える毎
に再調相が実行されるが、外部TCを基にして表示ウィ
ンドウDWの範囲20SF以上外れた場合にのみ点滅させ
る。これらの処理は、ソフトウェア的に設定して行う。
設定は、表示ウィンドウのモードを選択して、選択モー
ドに応じた処理を行っている。
【0016】上記外部TCと再生TCは、それぞれ入力
端子58、59を介して速度検出処理部60で検出した
位相差カウント値をロック範囲チェック機能部52と表
示ロック範囲チェック機能部53に供給している。簡単
にプレイランプの制御を説明すると、アドレス追込み制
御・位相追込み制御を行うTPHASE状態では予め設
定した範囲内にないとしてプレイキーの表示ランプを点
滅させる。次に、位相差が±1SF以内の範囲にあるなら
ば、位相ロックするCHASE LOCK状態に状態遷
移してプレイを行うべくプレイキーの表示ランプを点灯
させる。
【0017】ここで、位相差カウント値が予め設定した
上記ロックウィンドウLWの範囲を越えた場合、再調相
し位相を確保するRESYNC状態に状態遷移する。こ
のときプレイランプは点灯中である。さらに、位相差カ
ウント値がズレて表示ウィンドウDWの範囲を越えた場
合にプレイランプを点滅させながら、調相を行って再び
位相差が±1SF以内になったならば、信号再生装置の制
御状態は、RESYNC状態からCHASE LOCK
状態に状態遷移する。
【0018】次に、上述した各ウィンドウ処理における
ソフトウェア的な制御を簡単に説明する。ここで、これ
らの処理を行うにあたり主なタスクは、例えばTRAN
Sタスク61、REEL DRVタスク62及びSYN
Cタスク63を用いている。TRANSタスク61は、
キーの割込等によって新しいコマンドのイベントが送信
されたならば、トランスポートコントロールするコマン
ド解析用のタスク(TRC-CMD タスク) から設定されたコ
マンドに従ってトランスポート制御を行う。主にTRA
NSタスク61は、マネージャ的にトランスポートのス
テータス制御と表示系の制御を行っている。
【0019】上記REEL DRVタスク62は、ハン
ドラから約10msごとに起床される。REEL DR
Vタスク62は、TRANSタスク61によって設定さ
れたリールコマンド(REEL CMD) レジスタの内容に応じ
てリールサーボ制御におけるテンション、ゲイン及び速
度等の制御を直接的に行っている。
【0020】上記SYNCタスク63は複数のタスクの
動作モードを有している。このSYNCタスク63は処
理のアボートによりアイドルモードに戻る。上記アイド
ルモードは、ロケート制御時に上記REEL DRVタ
スク62でイベントが設定されたならば、アドレス差Δ
ADの計算を行う。また、TRANSタスク61から
“バリシンク制御オン”のイベントが入力されると、バ
リシンク制御モードに移行する。このモード時に信号再
生装置は位相差を読み取りながらバリシンク値の制御を
行っている。なお、このSYNCタスクは、約33ms
毎に動かしている。
【0021】これら各タスク間の制御は、上記TRAN
Sタスク61に新コマンドとして“TC CHASE”
コマンドが入力されるとロケート制御を示すTLOCス
テータスになる。ここで、リール制御コマンドを供給し
てTLOCに設定する。REELタスク62は、TLO
Cステータス時に上記SYNCタスク63との連携をと
ってアドレス差を検出している。REELタスク62
は、これに応じて速度電圧、テンション及びゲイン等の
制御を行っている。検出したアドレス差が±3フレーム
の範囲になると、TRANSタスク61にロケート完了
のイベントを送出する。
【0022】上記TRANSタスク61は、前記TPH
ASE状態のステータス“TPHASE”に移行し、S
YNCタスク63にバリシンク制御オンのイベントを設
定した後、位相追込み完了のイベント待ちに入る。SY
NCタスク63にバリシンク制御オンの設定後、SYN
Cタスク63は、ハンドラから位相差リード完了イベン
トによって起動され、読み込んだ位相差カウント値に従
ってアドレス及び位相制御を行っている。
【0023】位相追込み制御が完了したならば、SYN
Cタスク63はTRANSタスク61に位相追込み完了
イベントを発行してそのまま位相差の監視を続行する。
TRANNSタスク61は、状態をCHASE LOC
K状態に状態遷移させる(ステータス“CHASE L
OCK”)。このCHASE LOCK状態においてT
RANNSタスク61は、前述した予め設定されたロッ
クウィンドウLW、表示ロックウィンドウDWの範囲内
か否かをSYNCタスク63でチェックして各イベント
の変化を待機している。
【0024】SYNCタスク63は、ロックウィンドウ
LWの範囲を越えた場合、チェースロックフラグをアン
ロック状態にしてロックウィンドウの変化イベントをT
RANSタスク61に設定する。上記チェースロックフ
ラグがアンロックならば、ステータスを“RESYN
C”に設定してSYNCタスク63はリシンク動作を行
う。また、表示ウィンドウDWの範囲を越えた場合、表
示ロックフラグをアンロック状態にして表示ロックウィ
ンドウの変化イベントをTRANSタスク61に設定す
る。上記TRANSタスク61は、前述したように表示
ロックフラグの状態に応じてプレイランプの点灯/点滅
を制御する。
【0025】このように機能をそれぞれのウィンドウ領
域を設定することによってワウ・フラッタ、非同期TC
及びドロップアウトによるリシンク動作がすべてプレイ
ランプに直結していた表示をオペータの自由に設定し、
オペレータは必要な情報だけを分離して必要な情報であ
る例えばTCのドロップアウトによるリシンク動作の発
生等の事態を知ることができる。
【0026】図3は、本発明の信号再生装置における概
略的なシステム構成示している。図3に示す信号再生装
置は、同期運転するシステムにおいて外部から供給され
るマスタアドレス情報に対して実際に検出されたアドレ
ス情報との位相差を検出する位相差検出手段であるTC
検出部12と、該TC検出部12からの出力信号を基に
マスタ側の機器のアドレス情報の更新速度を上記マスタ
アドレス情報の周期だけから更新速度を算出して当該更
新速度に応じて通常の再生時の基準値を補正して位相制
御するサーボ制御手段であるサーボ制御部13からなる
構成でテープレコーダを制御している。
【0027】この信号再生装置において、入力端子10
を介してシンクロナイザ部11内の上記TC検出部12
に外部TCが供給されている。外部に設けたテープレコ
ーダやコード発生器等から供給されるタイムコード(T
C)を用いる。また、上記TC検出部12はテープに記
録した情報をヘッド24を介して再生した再生TCを入
力している。
【0028】TC検出部12は、外部TCと再生TCの
位相差をカウント値にしてサーボ制御部13に供給して
いる。また、TC検出部12は、それぞれ外部TCアド
レスと再生TCアドレスをサーボ制御部13に供給して
いる。
【0029】サーボ制御部13は、可変速再生モード、
いわゆるバリシンクモードにおいて速度検出処理を行っ
てマスタ側の速度を検出し、この検出量と通常の再生時
間制御量の和をバリシンク値として出力している。シン
クロナイザ部11内に設けた各部の動作及び制御は、こ
の速度検出処理を含む各種の制御について後段で詳述す
る。サーボ制御回路13は後述するキャプスタンモータ
駆動回路部19とリールモータ駆動回路部21にそれぞ
れサーボ制御信号を出力している。
【0030】上記バリシンク値は、コミニュケーション
RAM14を介してデータコマンド解析部15に供給し
ている。このデータコマンド解析部15は、表示及びキ
ーボード16からコマンドや目標アドレス等のデータが
供給される。データコマンド解析部15は、ステータ
ス、コマンドの解析をメインCPU(MC)で行い、イ
ンターフェース等の役割も担っている。データコマンド
解析部15は、データ解析されたステータス情報、例え
ばモード情報やサンプリング周波数等の情報をクロック
信号発生部17に供給している。
【0031】クロック信号発生部17は供給された情報
に基づき必要とされる基準クロックをキャプスタンモー
タ駆動回路18に供給している。キャプスタンモータ駆
動回路18は、上記サーボ制御部13からのサーボ制御
信号を入力して上記基準クロックでキャプスタンモータ
19を回転駆動させる駆動制御信号を出力する。
【0032】キャプスタンモータ19は、供給される駆
動制御信号に応じて回転駆動されると共に、周波数発生
器(FG)20に内蔵するモータが回転して回転数に比
例した周波数に基づく信号をリールモータ駆動回路部2
1に供給すると共に、上記キャプスタンモータ駆動回路
部18に供給する。キャプスタンモータ駆動回路部18
は実際に回転するキャプスタンモータ19の回転状況と
サーボ制御回路13から出力される前記サーボ制御信号
に応じて駆動制御信号をキャプスタンモータ19に出力
している。
【0033】リールモータ駆動回路部21も同様に実際
に回転するキャプスタンモータ19の回転状況を示すF
G信号や例えば早送り(FF)や巻戻し(REW)モー
ド等において、目標のアドレスにテープ走行させる場
合、ヘッド24を介して再生された再生TCに基づくサ
ーボ制御信号で例えばそれぞれ送り側のリールモータ2
2、受け側のリールモータ23の回転速度等を制御して
目標のアドレス近傍の範囲内に入るように高速制御して
いる。目標のアドレスに対して許容範囲内に入った場
合、調相にモードを移行する。
【0034】調相時、キャプスタンモータ19は、シン
クロナイズ部11からのTCに基づく制御が行われる。
この調相完了後に図示していない他の信号再生装置と同
期運転して信号を再生出力する。
【0035】さらに、信号再生装置に内蔵される上記シ
ンクロナイズ部11の動作及び制御について図面を参照
しながら詳細に説明する。図4は、本発明の信号再生装
置のTCを用いたシンクロナイズ部11による目標アド
レスへのテープ供給、調相及び再生という追込み制御、
いわゆるタイムコード(TC)チェース(以下TCチェ
ースと略す)の概略的な動作を示す状態遷移図である。
このTCチェースには、アドレスモードとフリーモード
の2つのチェースモードがある。
【0036】上記アドレスモードは一端外部TCの同期
した後もストップキーまたは“TCCHASE"キーが押される
まで外部TCに対し再調相動作を行うモードである。こ
のため、このアドレスモードは、外部TCに欠落やエラ
ーがなく、連続して記録されている場合に用いられる。
【0037】また、フリーモードは一端外部TCの同期
した位相制御完了後ではTCチェース動作が解除され通
常の再生モードに戻るモードである。このフリーモード
は、上記アドレスモードの使用条件と逆に外部TCが連
続して記録されておらず、外部TCに欠落やエラーがあ
る場合に用いられる。このフリーモードは制御方法とし
て上記アドレスモードの説明に含めることができるので
説明を省略する。
【0038】図4に示すこの状態遷移は上記アドレスモ
ードの場合である。この状態遷移に沿って説明すると、
通常のモード状態30は、通常の再生モードにおいてス
トップ状態を示している(ステータスを示すエッジフラ
グ“00H”を出力)。通常のモード状態30は、信号
再生装置のリモートの状態においてシンクオフセット値
SOを設定した上で、TCチェースモードのコマンドが
入力されると、ロケート制御によるアドレス追込み制御
の状態制御であるTLOC状態31に移行する。
【0039】信号再生装置本体は、図3に示すTC検出
部12で入力されている外部タイムコードTCEXT と現
在テープから再生した再生タイムコードTCPBをそれぞ
れ検出する。このTC検出については後段で詳述する。
検出された上記外部タイムコードTCEXT と再生タイム
コードTCPBと予め設定した上記シンクオフセット値S
Oを基にアドレス差ΔADを求めると、上記アドレス差
ΔADは、上記3つのパラメータと ΔAD={(TCEXT −SO)−TCPB} ・・・・・(1) の関係で示される。ここで使用するシンクロナイザ部1
1を内蔵した信号再生装置は、例えばディジタル・マル
チチャンネル・テープレコーダでマルチチャンネルの記
録を行う上で有効なダッシュフォーマットを使用する装
置である。
【0040】このTLOC状態31は、上記アドレス差
ΔADが、上記ダッシュフォーマットにおけるフレーム
で ΔAD < ±3フレーム ・・・・・(2) の条件を満足するまでリールモータのサーボ制御によっ
てロケート制御してアドレス追込み制御を行う。このと
きモードを示すステータスを示すエッジフラグは“88
H”を出力している。
【0041】このアドレス追込み条件が満足した場合、
上記TLOC状態31は、速度制御を行うTPHASE
状態32に状態遷移をする(ステータスを示すエッジフ
ラグ“84H”を出力)。信号再生装置は、この装置に
配設しているクラッチ(図示せず)をオン状態にして上
記リールサーボからキャプスタンサーボに切り換える。
このTPHASE状態32は、このTPHASE状態3
2に状態遷移したとき、直ぐにバリシンク再生モード、
すなわち基準とするクロックをメインCPUの制御で可
変速のクロックを発生させこのクロックに基づく同期再
生を行うモードである。
【0042】バリシンク再生モードで、信号再生装置は
キャプスタンモータ19の回転を可変速、いわゆるバリ
スピード制御を行い、音の再生を行いながら、目標のア
ドレスに対してアドレス/位相追込みを行っている。こ
のとき、トランスポート制御(TRansport Control)は、
信号再生装置のキャプスタンローラとキャプスタンモー
タの間を結合するクラッチを作動状態にする。しかしな
がら、トランスポートがテープ走行中に上記クラッチを
入れると、テープにとってキャプスタンローラの慣性が
急に大きくなってしまう。このため、テープとキャプス
タンローラの間に“滑り”が生じる場合がある。
【0043】この“滑り”によって上記TLOC状態3
1でアドレス差ΔADを±3の範囲内に追込んだアドレ
ス差ΔADが−1〜4フレームだけ拡大してしまう。こ
のフレームズレを減少させるため、後述するロケート制
御曲線に応じた動作をさせながら、信号再生装置は目標
のアドレス近傍のアドレス/速度に達したならば、通常
10インチのリールで8m/s、14インチのリールで
3m/sに設定していたテープ走行の加減速レートを1
m/sと抑えることで、クラッチを入れたときの衝撃を
極力少なくしてフレームズレの発生を減少させている。
【0044】また、上記フレームズレが発生してもTP
HASE状態32から再度TLOC状態31に戻ってロ
ケート処理でアドレス追込み制御させるのでなく、フレ
ームがズレたならば、その状態のままからバリシンク再
生を行いアドレス追込みを行うようにしている。このよ
うな追込み制御を行うことによって何度もクラッチのオ
ン/オフする必要がなく、切り換え時の音の発生もなく
すことができる。この制御によってアドレス追込み制御
の動作が滑らかに、しかもロックまでの所要時間も短縮
することができる。
【0045】このようにして目標のアドレスに到達する
ようにアドレス追込みが行われる。この目標アドレスの
範囲内に入ると、上記アドレス追込みで行っていた外部
TCと再生TCの相対位置情報であるアドレス差ΔAD
の追込み処理から、より細かな追込み制御、すなわち位
相制御を開始する。この位相制御の必要性は、外部TC
と再生TCの検出をそれぞれ別のタスクで行っており、
両者のTCが同期していないことによっている。
【0046】この位相制御は、外部TCと再生TCの位
相差をカウント値ΔPHで表し、この位相差カウント値
ΔPHを用いて制御している。ここで、微妙な位相制御
を行うため信号再生装置は1フレーム(F)を1/100 した
サブフレーム(SF) を設定する。位相制御追込みは、上
記位相差カウント値ΔPHを±1SF以内に入るように制
御を行う。この範囲内に位相追込みが行われたとき、位
相追込みが完了したものとして位相差を監視するCHA
SE LOCK状態33に状態遷移する(ステータスを
示すエッジフラグ“81H”を出力)。CHASE L
OCK状態33は、上記アドレス差ΔADの監視も行っ
ており、アドレス差ΔADが±2F を越えると前記TL
OC状態31に状態遷移して再調相の動作を行う。
【0047】このCHASE LOCK状態33の動作
中にマスタ側の機器のTCに生じるワウ・フラッタ、速
度オフセット及び再生速度をいわゆるバリスピードで変
化させること等によって位相差カウント値ΔPHが、予
めこの信号再生装置に設定した位相ロックさせる範囲で
ある位相ロックウィンドウを越えた場合、信号再生装置
は、上記CHASE LOCK状態33からRESYN
C状態34(ステータスを示すエッジフラグ“82H”
を出力)に状態遷移して位相追込み動作を行う。このと
きの位相追込みの範囲は、±1SFである。上記位相追込
みの条件が満足した場合、信号再生装置はRESYNC
状態34からCHASE LOCK状態33に状態遷移
に戻して制御を継続する。
【0048】また、上記信号再生装置は詳述しないが、
前記TPHASE状態32と上記RESYNC状態34
から必要に応じて前記TLOC状態31に状態遷移させ
て所望のアドレスへのアドレス追込み制御を行わせてい
る。このTCチェースモードにおける各状態でおいて表
示及びキーボード16等の外部からキー操作、例えば
“ストップ”キー、または”TCチェース”キーが押さ
れた場合、TCチェースの動作をすべて“アボート”し
て通常の再生モードの状態30に状態遷移してテープの
走行の停止を行い、各制御設定条件や表示等を切り換え
る。
【0049】次に、信号再生装置のシンクロナイザ部1
1の上記TCチェースモード時における各部の動作につ
いて図5及び図14に示す状態遷移図や必要に応じて各
種の図面を参照しながら説明する。信号再生装置におけ
るシンクロナイザ部11のTC検出部12で、外部TC
と再生TCをそれぞれ検出してアドレス差ΔADを算出
していることは既に述べた。このアドレス差算出にあた
り外部TCを基準として前記した式(1)を用いてアド
レス差ΔADを求めると、再生TCより 外部TCが進み過ぎた場合 (アドレス差ΔAD)>0 ・・・(3) 外部TCと再生TCの一致した場合(アドレス差ΔAD)=0 ・・・(4) 外部TCが遅れた場合 (アドレス差ΔAD)<0 ・・・(5) になることは明らかである。
【0050】TCチェースモードに入ったならば、前述
したように直ぐにTLOC状態31に状態遷移する。図
5に示す状態遷移図は、このTLOC状態31に状態遷
移した段階からを示している。このTLOC状態31に
遷移して、先ず、TLOCステータスが“TLOC”に
設定される。このとき、エッジフラグは“88H”であ
る。
【0051】また、このTC検出部12は、外部TCに
対する再生TCの位相差を読み取る位相差カウントを位
相差検出回路121を設けて検出した位相差カウント値
をサーボ制御回路12内のトランスポートコントロール
(TRC) のCPU131に供給している。この位相差検出
にあたり入力端子35〜39を介して各種信号が入力さ
れる。入力端子35を介して外部TCシンク(EFLD*)が
上記位相差検出回路121に供給されている。外部TC
シンクを反転した信号と再生TCシンク(IFLD*)がそれ
ぞれ入力端子36、37を介して切換スイッチ122の
端子a、b側に供給されている。
【0052】入力端子38、39を介して1.44MHz のク
ロックと位相差追込み時に用いるサンプリング周波数FS
を24倍した周波数のクロックがそれぞれ切換スイッチ
123の端子c、dに供給されている。これは、再生T
Cシンクと外部TCシンクのよる位相差検出処理時と外
部TC速度検出処理時に用いるクロックが、それぞれク
ロック24FSと固定した1.44MHz のクロックと異なるク
ロックを用いてカウントしなければならないためであ
る。
【0053】上記外部TC速度検出処理は、上記固定ク
ロック1.44MHz をカウンタクロックとして用い後述する
外部の速度オフセットの検出を行っている。外部TCシ
ンクを反転した信号と再生TCシンク(IFLD*)がそれぞ
れのクロックでカウントさせるためトランスポートコン
トロール(TRC) から供給される内部/外部切換信号(IN
T/EXT*) でそれぞれ上記切換スイッチ122、123を
切り換える。図6に示す切換スイッチ122、123
は、速度検出処理時で外部TCシンクの反転信号と1.44
MHz のクロックを位相差検出回路121に供給している
状況を示している。この切換スイッチ122、123の
動作については後述する外部TCの速度検出処理で詳述
する。
【0054】上記位相差検出回路121において各TC
の読み取りのシーケンスは、図7に示す関係にある。こ
の関係は、図7(b)に示す外部TCシンク(EFLD*)の
立ち上がりによってカウンタのゲートを開き(すなわち
図7(d)の信号を立ち上げる)、図7(c)に示す再
生シンク/外部シンク(Low 時)(SEL FRM*)の外部T
Cシンクの情報を取り込んでいる。
【0055】この取り込みは、図7(c)に示す信号が
再生TCシンクに切り換わる立ち上がりまで続けてカウ
ンタのゲートを閉じる(図7(d)の信号を立ち下げ
る)。上記ゲートの立ち下がりと同時に図7(e)に示
す位相差読出完了割込信号(I/E INT*) がレベル“L”
になる。上記位相差読出完了割込信号(I/E INT*) は、
サーボ検出制御部13のトランスポートコントロール(T
RC) から供給される図7(a)に示す位相差読出要求信
号(I/E RQ*)の立ち上がりに応じてレベルを“H”にし
ている。この位相差読出完了割込信号(I/E INT*) は、
上記トランスポートコントロール(TRC) のインターフェ
ース回路に送ると共に、後述する検出したTCの位相差
カウント値がトランスポートコントロール(TRC) に供給
される。
【0056】上記位相差カウント値は、図8に示すそれ
ぞれ(a)の示す外部TCシンクと(b)に示す再生T
Cシンクの立ち上がりエッジまでの期間を位相のズレと
してカウントしている。すなわち位相差カウントの開始
は外部TCシンクの立ち上がりで行い、位相差カウント
の停止は再生TCシンクの立ち上がりで行っている。ま
た、位相差カウント値ΔPHは隣接したフレームに入る
度にカウント値はリセットされる。
【0057】このため、位相差カウント値は最大値が外
部TCシンクと再生TCシンクの周期を加算した期間に
用いたクロックでカウントされた値になる。従って、位
相差カウント値の最大値は、用いるTCのフォーマット
とサンプリング周波数によって理論的に決めることがで
きる。この理論式は、位相差カウント値の理論による最
大値ΔPHC-MAX 、サンプリング周波数FSにより、 ΔPHC-MAX =(1/フレーム数)・24・FS ・・・・・(6) で表される。また、各種のフォーマットとサンプリング
周波数の関係から表される位相差カウント値の最大値
は、16進表示を用いて、
【0058】
【表1】
【0059】と表され、位相差カウント値ΔPHは、カ
ウンタのクロックに同期しているのでTCフォーマット
に応じて12通りの組合わせが示される。ここで、サン
プリング周波数FSの24倍の周波数を用いている理由
は、分解能を大きくすることと、カウンタの最大値“F
FFFH”をオーバーフローしないような機械内部のク
ロックを選択したためである。この位相差カウント値
は、上記サーボ制御回路13内のトランスポートコント
ロール(TRC) において前述したサブフレーム(SF) 値に
変換して制御に用いている。
【0060】次に、外部TCからマスタ側の機器の速度
制御処理を開始する(TPHASE状態における処理3
2a)。式(2)に示した条件によって目標のアドレス
との差ΔADに応じて可変速に対応する設定(“バリ設
定”)が6つ設定される。すなわち、アドレス差ΔAD
が、 目標アドレスとのアドレス差+3のとき、バリ設定A “F0H” 目標アドレスとのアドレス差+2のとき、バリ設定B “11H” 目標アドレスとのアドレス差+1のとき、バリ設定C “01H” 目標アドレスとのアドレス差−1のとき、バリ設定D “02H” 目標アドレスとのアドレス差−2のとき、バリ設定E “12H” 目標アドレスとのアドレス差−3のとき、バリ設定F “10H” に設定している。このアドレス追込み制御においてサー
ボ制御部13は、図5の各バリ設定がアドレスの変化に
応じてアドレス差の小さくなる方向に移っていくことを
示している。このとき、まだエッジフラグは“00H”
のままである。
【0061】上述したアドレス追込み制御を繰り返して
目標アドレスとのアドレス差がゼロになるまでアドレス
差に応じてバリデータを制御する。目標アドレスに到達
したときに追込み制御はTPHASE状態32に入った
ものとする。このとき、TPHASEステータスは“T
PHASE”に設定してエッジフラグを“88H”にし
て、TPHASE状態32bに遷移する。アドレス情報
とカウント値のエッジ情報は、処理タスクが別等の理由
によって同期していない場合がある。そこで、TPHA
SE状態32bは、トランジェント状態としてバリ設定
Gを介してバリデータの制御を行っている。
【0062】このトランジェント状態において目標アド
レスに追い込むアドレス追込み制御について図9及び図
10を参照しながら説明する。アドレス追込み制御は、
後段で詳述する位相追込み制御において用いている“バ
リベース値(VARI-BASE)" で追込み制御している。図9
に示すようにアドレス差ΔADごとにバリシンク値VS
を変化させているのは極力オーバーシュートを抑えて目
標のアドレスに到達する時間を短縮させるためである。
例えば目標アドレスとのアドレス差ΔADが、 +2(“11H”)でバリシンク値VSは−3.2% +1(“01H”)でバリシンク値VSは−1.6% −1(“02H”)でバリシンク値VSは+2.5% −2(“12H”)でバリシンク値VSは+8.0% に設定している。ここで、バリシンク値とは、前述した
ように通常の再生モードにおける制御用の曲線のバリシ
ンク値にバリベース値を加算して得られる値である。
【0063】目標のアドレスに達する、すなわちアドレ
ス差がゼロ(“FFH”)になると、図10に示す位相
差に応じた位相追込み制御に移行する。この位相追込み
制御を行うにあたり外部TCの速度検出処理がTC検出
回路12で行われる。このような速度検出処理の必要性
は、例えばマスタ側の機器がバリスピードコントロール
されていたり、アナログテープレコーダのように本発明
の信号再生装置との間に速度オフセットがある場合にも
信号再生装置のTC値はそれらの外部TC値に合わせな
ければならないからである。このため、マスタ側の機器
から供給される外部TCのみからマスタ側の機器の速度
を検出することが必要になる。この検出結果が上記バリ
ベース値である。
【0064】この外部TCの速度検出処理は、図6に示
した位相差検出回路121で行っている。位相差検出回
路121は、この場合、外部TCシンクの速度検出時に
再生TCシンクに代わって外部TCシンクの逆相信号を
入力して外部TCシンクの1/2シンク間の位相差、す
なわち1/2フレーム間の位相差カウント値を読み取っ
ている。前述したようにTC検出部12内の切換スイッ
チ122は、外部TC速度検出時に再生TCシンクから
外部TCシンクに内部/外部切換信号(INT/EXT*) で切
り換えている。この外部TC速度検出処理が終了したな
らば、また再生TCシンク側に切り換える。
【0065】また、切換スイッチ123は、外部TCシ
ンク/再生TCシンクの位相差検出時にクロック24FS
を用いるよう切り換える。位相追込み中は、バリシンク
再生を行うためサンプリング周波数は変化している。こ
のバリシンク再生中に上記外部TCの速度検出処理を行
うと、トランスポートコントロールが入力するカウント
値が外部TCの速度と1対1に対応していないので、外
部TCの速度検出処理はできない。外部TCの速度検出
処理時に切換スイッチ123は、上記クロック24FSか
ら固定クロック1.44MHz に切り換える。
【0066】この外部TCのバリスピード検出処理は、
後述するRESYNC状態34において読み込んだ外部
TC/逆相外部TCの位相差検出を8回連続で行い、読
み込んだ位相差カウント値ΔPHを移動平均して平均化
し、バリスピード求めている。この平均化処理は、マス
タ側の機器に生じるTCのジッタを考慮してデータのバ
ラツキを吸収して検出精度を向上させるために行ってい
る。
【0067】図10における原点の位置はアドレス差Δ
ADがない及び位相差カウント値ΔPHがない目標とす
るテープ位置を示している。また、図10に示すバリシ
ンク値(単位:%)はマスタ側の機器が通常の再生モー
ドで位相差追込みする場合に用いる位相追込み用のバリ
シンク値曲線を示している。このバリシンク値は、±1
2%の範囲で制御している。この図10は後述する確定
状態32cのバリシンク値制御曲線になっている。
【0068】さらに、より理解を深めるため、いわゆる
バリベースを用いたバリシンク再生と通常の再生の制御
について図11を参照しながら説明する。ここで、図1
1に示した横軸は位相差カウント値ΔPHでなくアドレ
ス差ΔADも示している。破線Aは上述したマスタ側の
機器が通常の再生モード時の位相追込みで用いる制御用
バリシンク値曲線である。実線Bは、マスタ側の機器が
バリスピード再生した場合、上記通常の再生モードのバ
リシンク値曲線に検出した速度、すなわちバリスピード
分をバリベース値(VARI-BASE)として加算した値を示す
ものである。従って破線Aのバリシンク値曲線はバリベ
ース値(VARI-BASE)がゼロの場合である。通常の再生モ
ードでこのバリシンク値がゼロの位置は、この通常の再
生スピードの基準となる。
【0069】この実線Bにおいてアドレス差ΔADの
“01H”と目標のアドレス“FFH”の境界を切る切
片Cの値がマスタ側の機器の検出された速度(バリスピ
ード)=バリベース値である。また、この切片Cのバリ
シンク値がマスタ側の機器がバリスピード再生を行って
いる場合の基準値になる。
【0070】ところで、バリシンク値は、最大範囲が±
12.5%に設定されているため、上記バリベース値が
加算してもバリシンク値の絶対値12.5に限定され
る。なお、上記マスタ側の機器のバリスピードが(+)
側は通常の再生モードより速い場合、(−)側は遅い場
合を示している。
【0071】このようにして目標アドレス内ではバリシ
ンク値が±12.5%の範囲で制御の基準速度をシフト
させて位相追込み制御を行っている。また、目標のアド
レスに隣接するフレームに入ると図9から明らかなよう
にバリシンク値ゼロを基準に動作させている。
【0072】このトランジェント状態32bは前述した
ようにアドレス情報(アドレス差も含む)に関するタス
クと位相差カウント値の制御に関するタスクが非同期同
士の制御である。すなわち上記アドレス情報に関するタ
スクはロケート制御のタイミングでアドレス差を10m
sのタイミングでサンプリングしている。また、位相制
御処理に関するタスクは位相差カウント値制御を基準と
して上記位相差カウント値を1フレーム間隔、約33m
s間隔で読み込んでいる。
【0073】図12は、両タスクの関係をアドレス差と
エッジフラグの変化のタイミングで示す図である。位相
差カウント値が目標アドレスのフレームの境界を通過す
る場合、例えば1/2フレーム間の位相差カウント値が
“位相差カウント値>4000H”でアドレス差情報と
エッジフラグが同期したと判断する。このようにこの同
期をとるまでの期間をエッジフラグは“88H”を示し
た後、エッジフラグは同期がとれたと判断して“FF
H”の確定状態に設定する。この同期設定に従って位相
制御処理中にアドレス差情報を参照していると、後述す
るように両タスクが非同期のため図12に示すように隣
接するフレームの境界で上記アドレス差情報は正しくな
いことになる。
【0074】これを説明すると、例えば図12(a)は
位相差カウント値の変化がアドレス差の変化より早い場
合、すなわちアドレス差は既に“FFH”の状態であり
ながら位相差カウント値上のフレーム境界を通過してい
ない場合である。この場合は位相差カウント値が例えば
最大位相差カウント値の半分である4000Hより小さ
い場合、トランジェント状態“88H”として、上述し
たように“位相差カウント値>4000H”で目標アド
レス確定状態(すなわちエッジフラグを“FFH”)に
なる。また、図12(b)は位相差カウント値の変化が
アドレス差の変化より遅い場合を示している。このよう
に隣接するフレームの境界で上記アドレス差情報は位相
差カウント値のサンプリング時のアドレス差は1フレー
ムずれてしまう場合がある。
【0075】図12における位相差カウント値がゼロの
位置は、位相差は合っているがアドレス差が示す数値分
だけ存在することを意味する。また、例えば+1フレー
ムにおける位相差カウント値の増加は、次のアドレスに
近づいていることを意味する。この判断境界値が、上記
“位相差カウント値>4000H”である。
【0076】図13は、上記判断を行う位相差カウント
とアドレス差のサンプリング関係を示す図である。上記
位相差カウントは、約33ms毎にサンプリングを行っ
ており、他方、アドレス差のサンプリングは、約10m
s毎に行っている。このズレをなくして位相追込み制御
を行うために先ず、アドレス追込みで追い込んでアドレ
ス差の値が目標アドレスに対し±3フレーム以内にある
場合でトランジェント状態“88H”にした後、サンプ
リングした位相差カウント値が目標のサブフレームの範
囲内にあることによって確定状態を示す“FFH”にエ
ッジフラグを切り換えている。トランジェント状態32
b(“88H”)は、上記両者のサンプリングがズレて
いることが大きな原因である。
【0077】このように図5に示すTPHASE状態の
トランジェント状態32bは、フレームの境界を位相差
カウント値の通過した後サンプリングが行われるまで保
持され、以後目標の位相になるまでバリシンク再生で位
相制御する。このアドレス情報とカウント値が同期した
とき、目標アドレスに到達したことを示す相対位置情報
(アドレス差ゼロ)のエッジフラグは“FFH”に設定
して、TPHASE状態32cの目標アドレス確定状態
に移行する。
【0078】上記TPHASE状態32cは、目標アド
レス処理32dを施して相対位置情報の確定状態にす
る。上記目標アドレス処理32dは、例えばリモートで
設定されたサブフレーム(SF) 単位のチェース- オフセ
ット値をTCフォーマット、サンプリング周波数(FS)
に応じて位相差カウント値に変換し、後述するロック-
ウィンドウ値(SF単位) を位相差カウント値に変換す
る。
【0079】また、位相差カウント値とオフセット値等
からオフセットエラー値を計算して、オフセットエラー
カウント値の設定を行う。上記オフセットエラーカウン
ト値は、TCフォーマット、サンプリング周波数(FS)
に応じて表示用のサブフレーム値に変換する。このよう
に各値が目標アドレス処理で設定されこれらの値に応じ
た処理を行って相対位置情報の確定状態にして位相ロッ
クする。
【0080】この位相ロックによって状態は、TPHA
SE状態32cから図4に示したCHASE−LOCK
状態33に移行する。図5に示すTPHASE状態32
cからCHASE−LOCK状態33への状態遷移は、
接続子Aを介して図14に示す接続子Aに移行してい
る。
【0081】CHASE−LOCK状態33におけるロ
ック処理33aは、例えば予め設定した上記の各値を基
に位相追込みを行うため位相追込み領域は、この状態で
±1サブフレームから上記リモートで設定されたロック
ウィンドウに切り換えて状態をチェース−ロック状態3
3bに状態遷移させる。チェース−ロック状態33b
は、上記設定したロックウィンドウに応じてロックウィ
ンドウの範囲を越えるまでロック状態を保持する。ま
た、アドレス差の監視が行われて±2フレームを越えた
場合、図4に示したようにTLOC状態31に状態遷移
させて再調相動作している。
【0082】このチェース−ロック状態33bは、追込
み処理がアンロック状態から移行してきた場合、すなわ
ち前述したロケートからの位相追込み、または後述すう
RESYNC状態によるロックの場合がある。これらの
ロック状態は、アドレス差が目標値(“FFH”)にあ
るときと、アドレス差にズレがあるときの2つがある。
【0083】アドレス差が目標値(“FFH”)にある
ときの処理は、例えばフラグのクリア処理及びシンクタ
スク内のチェースステータスをロック状態を示す“CH
ASE−LOCK=01H”に設定し、トランスタスク
にチェース完了イベントを設定する。この処理によって
チェースステータスは“CHASE−LOCK:エッジ
フラグ(81H)”にする。
【0084】また、アドレス差にズレがある場合の処理
は位相追込みリトライ処理を行う。この処理は、エッジ
フラグを初期状態である“00H”に設定することによ
って再度位相追込みを開始させている。
【0085】チェース−ロック状態33bのロック状態
において位相差が、ロックウィンドウの範囲を越えた場
合、RESYNC状態34における位相追込み状態34
aに状態遷移する。この状態遷移は、特にマスタ側の機
器がバリスピード値を変化させた場合に新たに外部TC
の速度検出処理を行う。位相追込み状態34aは、この
検出された新しいバリスピード値を基準に位相制御する
(位相追込み処理34c)。
【0086】この位相追込み制御において通常オフセッ
トエラーは、RESYNC状態34で減少する。このた
めに、サーボ制御部13内のトランスポートコントロー
ラは、オフセットエラーの変化を常に特定の固定した時
間間隔における位相差の変化をオフセットエラー監視処
理34bで監視している。位相追込み状態34aは、上
記オフセットエラーがRESYNC状態34中に拡大し
ているか、停滞しているかの認識に応じてマスタ側の機
器のバリスピード値が変えられたと判断して外部TC速
度検出処理を行う外部TC速度検出状態34dに状態遷
移する。
【0087】外部TC速度検出状態34dにおいて外部
TC速度検出処理は外部TC/逆相外部TCの位相差検
出を連続8回行い、読み込んだ位相差カウント値ΔPH
を移動平均して平均化し、バリスピード求めている。こ
の平均化処理は、マスタ側の機器のTCのジッタを考慮
してデータのバラツキを吸収して検出精度を向上させる
ために行っている。この検出結果データと前回求めた外
部TC速度検出時の値と比較を行う。この比較において
両者の値が同じならば、前回の値をそのままバリベース
値にする。また、両者の値が一致していなければ、上記
検出結果データを基にバリベース値を計算して更新す
る。
【0088】上記バリベース値の更新処理34eの後、
位相追込み状態34aに状態遷移してサーボ制御部13
内のトランスポートコントローラは上記更新したバリベ
ース値を基に位相追込みを実行する。位相差が縮小した
状態になるまでこの追込み処理を繰り返しロックさせ
る。このロック状態に達したならば、信号再生装置はR
ESYNC状態34からCHASE−LOCK状態33
に状態遷移する。
【0089】次に、前述したCHASE−LOCK状態
33における位相制御についてより具体的な例を挙げな
がら説明する。エッジフラグは、この状態遷移によって
“FFH”に設定される。前述した図10や図11は、
位相追込みの制御曲線を示している。この制御曲線は位
相差カウント値をバリシンク値に変換する変換テーブル
を図示したものである。制御曲線の形状は、サーボの応
答性を考慮して決定し、ステップ応答としては臨界応答
(ダンピングファクタ=0.7)を理想としている。し
かしながら、この応答をすべての位相差に応じて最適化
し、かつメカニカルな例えばリール径やテープ巻径等に
よる慣性の変動に応じて最適化することは非常に難し
い。
【0090】このため本発明の信号再生装置は、位相差
が比較的小さい範囲、例えば23サブフレーム(SF) 以
下で臨界制動を行うこととし、オーバシュートなく安定
に位相追込みを行わせる。一方、上記位相差の範囲より
大きい範囲における位相制御は、目標位置への到達速度
を速くするため、例えばゲインを上げて過応答ぎみにし
てダンピングを効かせた制御方法を用いている。このよ
う位相制御の方法を用いることによって、たとえオーバ
ーシュートが発生してもハンチング等の不具合を生じる
ことなく安定に範囲内に位相を収束させるようにしてい
る。
【0091】この具体的な制御方法について図15に示
すフローチャートを参照しながら説明する。ステップS
10で位相制御を開始する。ステップS11で位相差カ
ウント値ΔPHからバリシンク値に変換テーブルを用い
て変換する。この変換された値は、レジスタaに格納し
てステップS12に進む。
【0092】ステップS12においてオーバーシュート
の回数を示すフラグをTCPH-OVRと設定してオーバーシュ
ートの回数がゼロかどうか判別する。上記フラグTCPH-O
VRの値がゼロのとき、ステップS13に進む。このステ
ップS13において上記レジスタaに格納していた値は
レジスタbに格納してステップS25に進む。
【0093】ステップS12で上記フラグTCPH-OVRの値
がゼロでないとき、ステップS14に進んで位相差カウ
ント値ΔPHの比較を行う。ステップS14で検出され
た位相差カウント値ΔPHが約23サブフレームを示す
2000H(16進表示)より大きいかどうかを判別し
ている。ここで、位相差カウント値ΔPHが2000H
より大きい値のとき、ステップS15に進む。
【0094】ステップS16では、上記レジスタaに格
納した値から0.5減じた値をレジスタbに格納してス
テップS25に進む。
【0095】一方、ステップS14において位相差カウ
ント値ΔPHが2000H以下のとき、ステップS16
に移行する。ステップS16では上記フラグをに応じて
各制御に分岐する。すなわち、上記フラグTCPH-OVRの値
が1の場合、ステップS17に進む。上記フラグTCPH-O
VRの値が2の場合、ステップS18に進む。さらに上記
フラグTCPH-OVRの値が3以上の場合、ステップS19に
移行する。
【0096】ステップS17において位相差カウント値
ΔPHが約3サブフレームを示す500H(16進表
示)より大きいとき、ステップS20でレジスタBの値
を−0.5に設定してステップS25に進む。また、位
相差カウント値ΔPHが500H以下のとき、ステップ
S21でレジスタBの値を−0.1に設定してステップ
S25に進む。
【0097】ステップS18において位相差カウント値
ΔPHが約3サブフレームを示す500H(16進表
示)より大きいとき、ステップS22でレジスタBの値
を−0.3に設定してステップS25に進む。また、位
相差カウント値ΔPHが500H以下のとき、ステップ
S23でレジスタBの値を−0.1に設定してステップ
S25に進む。
【0098】ステップS19において位相差カウント値
ΔPHのいかんにかかわらず、ステップS24でレジス
タBの値を−0.1に設定してステップS25に進む。
ステップS25で設定されたレジスタbの値をバリシン
ク値として取り込みバリシンク値の設定する。ステップ
S26でこのバリシンク値による位相制御を終了する。
【0099】このようにしてバリシンク値の設定を行う
ことによって、オーバーシュトが発生しても目標位置に
対する現在位置を表すフラグとオーバーシュートの回数
を表すフラグによってオーバーシュートの回数に応じた
バリシンク値に設定して制御している。
【0100】この位相制御を必要に応じて繰り返し行っ
て制御することを図16を用いて説明する。上述した位
相制御の応答は、図16に示す概略的な応答を示す。こ
こで、図中の数字は、上記フラグTCPH-OVRの値を示して
いる。また、縦軸はオフセット値を示し目標位置におけ
る位相ロック許容範囲をロックウィンドウとして表して
いる。目標位置の位相が合致するところをゼロとして表
示している。
【0101】図16(a)は、TPHASE状態におけ
る位相制御の応答である。最初フラグTCPH-OVRの値はゼ
ロから開始して目標に早く到達させるため急傾斜の値で
行う。このため、上記ロックウィンドウの範囲を越えて
しまい、フラグTCPH-OVRの値は1になる。次にやや傾斜
を緩めながらバリシンク値で制御するがまたロックウィ
ンドウの範囲を越えてオーバーシュートしてしまう。従
って、上記フラグTCPH-OVRの値は2になる。このような
オフセット値の増減を制御して3回目のオーバーシュー
トした(フラグTCPH-OVR=3)後、ロックウィンドウの
範囲内に入ることによって上記フラグTCPH-OVRの値は1
に変化し、ステータスも“TPHASE”から“CHA
SE−LOCK”に変化している。
【0102】また、図16(b)は、RESYNC状態
における位相制御の応答を示す。ステータス“CHAS
E−LOCK”が示すようにこのとき、フラグTCPH-OVR
の値は1である。前述したマスタ側の機器のバリスピー
ドの変化等によってロックウィンドウの範囲から外れて
しまうことが生じる。このとき、前述したようにRES
YNC状態34に状態遷移する。このRESYNC状態
34では、1回のオーバーシュートしただけでまたロッ
クウィンドウの範囲内に戻って位相追込み状態34a
は、CHASE−LOCK状態33に状態遷移してい
る。
【0103】このように位相制御すると明らかにRES
YNC状態34における応答の方がTPHASE状態3
2の応答より早くロックさせることができることを示し
ている。
【0104】しかしながら、一旦、エッジフラグが確定
状態、すなわち“FFH”になると以後の制御はカウン
ト値によってのみ位相制御が行われる。このため、TP
HASE状態32の位相制御過程、またはRESYNC
状態34において、例えば隣接するフレームに移動した
しまったり、通過してしまったりした場合に図17
(b)の破線が示す位相差カウント値の生データを用い
て位相制御すると、隣接するフレームの同一位相、すな
わち図中の点L1、L2、L3とそれぞれの位置でロッ
クしてしまう。実際ロックさせたい位置は図17(a)
が示す目標位置ゼロの点L2である。
【0105】この問題に対処するため、図17(a)に
示す変曲点が一つしかない3次関数的な位相制御を行う
ように制御する。すなわちシンクオフセット値がゼロの
ときの位相差カウント値を用いて、さらにエッジフラグ
“01H”側、または“02H”側から上記変曲点の位
置である目標の1つの点L2に向かう制御を行う。この
ためエッジフラグ“01H”の範囲では位相差カウント
値を反転させている。また、エッジフラグ“02H”の
範囲では位相差カウント値をエッジフラグ“FFH”の
先に加算して直線領域を延ばす変換を行っている。
【0106】これにより、マスタ側の機器のTCが基準
フレーム長に対してズレを持っていてもアドレス制御及
び位相制御を行って、位相のロック状態を安定に維持す
ることができ、レスポンスの良い安定な位相追込みを行
って位相のロック状態までの時間を短縮することができ
る。また、可変速再生、いわゆるバリスピード再生にお
いても同様にアドレス制御及び位相制御及び位相のロッ
ク状態の安定を図ることができる。
【0107】また、信号再生装置に内蔵する位相差検出
手段で入力する外部からのTCと再生したTCをCPU
で切り換えて位相差を検出することにより従来の信号再
生装置で必要とされた位相差検出回路を配設せずに外部
TCの速度検出も行って基板上の使用効率及びコストの
低減を図ることができる。
【0108】この信号再生装置は、このように機能をそ
れぞれのウィンドウ領域を設定することによってワウ・
フラッタ、非同期TC及びドロップアウトによるリシン
ク動作がすべてプレイランプに直結していた表示をオペ
ータの自由に設定し、オペレータは必要な情報だけを分
離して必要な情報である例えばTCのドロップアウトに
よるリシンク動作の発生等の事態を知ることができる。
【0109】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の信号再生装置によれば、再生信号中のアドレス情報
と外部からのマスタアドレス情報との位相差に基づいて
再生サーボ制御を行う信号再生装置であって、サーボ制
御する範囲を指定する第1のウィンドウと、上記サーボ
制御動作のロック状態を示す範囲を指定する第2のウィ
ンドウを設定すると共に、外部から供給されるマスタア
ドレス情報に対して実際に検出されたアドレス情報にお
ける位相差が上記第1のウィンドウ内に収まるようにサ
ーボ制御し、上記位相差が上記第2のウィンドウの範囲
内に収まるか否かによって表示制御することにより、ユ
ーザの機器使用における自由度をあげ、必要な情報だけ
を表示させることができる。
【0110】例えばロックウィンドウの範囲のように位
相差を検出するために狭い範囲に設定されていることに
よって、上記ロックウィンドウの範囲を外れることが度
々発生する。この位相ロックの外れに応じて表示ランプ
が頻繁に点滅することになりオペレータに不安感を与え
てしまっていた。この情報表示方法を使用することによ
り、必要な情報だけに応じた表示ランプ等の表示制御が
可能になり、オペレータへの精神的な不安感の解消も図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号再生装置におけるロックウィンド
ウ及び表示ウィンドウの制御機能を示す機能ブロック図
である。
【図2】ロックウィンドウ及び表示ウィンドウの関係を
説明する模式的な図である。
【図3】本発明に係る信号再生装置の一実施例において
概略的ブロック構成を示す図である。
【図4】信号再生装置の動作を説明する概略的な状態遷
移図である。
【図5】図4に示した状態遷移図をさらに詳しく説明す
るための状態遷移図である。
【図6】TC検出部内に内蔵している位相差検出回路の
切換制御動作を説明するブロックロック図である。
【図7】図6に示した位相差検出回路の動作を各種信号
に基づきシーケンス関係を説明するタイミングチャート
である。
【図8】外部TCシンクと再生TCシンクによって形成
される区間を位相差カウントすることを示す図である。
【図9】目標アドレスまでのアドレス追込みを制御する
制御曲線を示す図である。
【図10】目標アドレスにおいてエッジフラグ確定状態
における制御曲線を示す図である。
【図11】信号再生装置で用いているバリベース制御の
制御曲線における関係を説明する図である。
【図12】信号再生装置におけるアドレス差とエッジフ
ラグの変化のタイミングを説明する図である。
【図13】アドレス差とエッジフラグのサンプリングの
タイミングの関係を説明する図である。
【図14】図4に示した状態遷移図をさらに詳しく説明
するための状態遷移図で図5に示した状態遷移図の続き
を説明する図である。
【図15】オーバーシュートフラグを用いてバリシンク
値による位相制御の動作を説明するフローチャートであ
る。
【図16】図15に示す位相制御における時間に対する
応答状況を示す図である。
【図17】エッジフラグ確定状態の制御曲線を得るため
に必要とされる変換方法を説明する図である。
【符号の説明】
58、59・・・・・・・・・・入力端子 50・・・・・・・・・・・・・ロックウィンドウ発生
機能部 51・・・・・・・・・・・・・表示ロックウィンドウ
発生機能部 52・・・・・・・・・・・・・ロック範囲チェック機
能部 53・・・・・・・・・・・・・表示ロック範囲チェッ
ク機能部 54・・・・・・・・・・・・・サーボ制御機能部 55・・・・・・・・・・・・・表示制御機能部 56・・・・・・・・・・・・・表示ランプ 57・・・・・・・・・・・・・キー入力機能部 60・・・・・・・・・・・・・速度検出処理部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生信号中のアドレス情報と外部からの
    マスタアドレス情報との位相差に基づいて再生サーボ制
    御を行う信号再生装置であって、 サーボ制御する範囲を指定する第1のウィンドウと、上
    記サーボ制御動作のロック状態を示す範囲を指定する第
    2のウィンドウを設定すると共に、 外部から供給されるマスタアドレス情報に対して実際に
    検出されたアドレス情報における位相差が上記第1のウ
    ィンドウ内に収まるようにサーボ制御し、上記位相差が
    上記第2のウィンドウの範囲内に収まるか否かによって
    表示制御することを特徴とする信号再生装置。
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