JP3308919B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3308919B2
JP3308919B2 JP672199A JP672199A JP3308919B2 JP 3308919 B2 JP3308919 B2 JP 3308919B2 JP 672199 A JP672199 A JP 672199A JP 672199 A JP672199 A JP 672199A JP 3308919 B2 JP3308919 B2 JP 3308919B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリアルプリンタ
などの記録装置に関し、特に、記録動作時に発生する駆
動音に伴う環境の低下を軽減するようにした記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】小型かつ安価な構成によってカラー印刷
を実現し得るプリンタとして、現在、シリアルプリンタ
が一般に使用されているが、このシリアルプリンタにあ
っては、記録ヘッドを主走査方向へと移動させるキャリ
ッジや記録媒体を副搬送方向へと移動させる搬送ローラ
等の可動部分を有しており、この可動部分の駆動源とし
ては位置制御の容易なパルスモータ等を用い、これによ
って記録ヘッドの正確な位置決めを実現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
記録装置では、その設置箇所周辺の環境音とは無関係に
記録動作が行われるため、場合によっては、記録動作に
伴って駆動部に発生する音響が騒音となり、その設置箇
所周辺の環境を著しく悪化させるという問題があった。
【0004】例えば、記録動作時の駆動音も日中の喧騒
のなかでは環境に影響を及ぼすことはなく、殆どこれを
問題とすることはないが、深夜などの静粛な環境下にお
いては、記録動作に伴って記録装置に発生する駆動音が
設置箇所周辺に響き、環境に大きく影響を与える結果と
なっていた。特に、プリンタの駆動源として一般に用い
られているパルスモータにあっては、位置制御が容易で
ある反面、比較的大きな駆動音が発生するため、静粛時
にはその駆動音が大きな騒音になるという問題があっ
た。
【0005】このように、記録装置の設置位置周辺の環
境音は、時間帯等によっても著しく変化するが、従来の
記録装置は、その環境の変化に十分に対応し得ないもの
となっていた。
【0006】本発明は上記従来技術の課題に着目してな
されたもので、記録装置周辺の環境が駆動部の駆動音に
よって悪化するのを軽減することができる記録装置の提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の問
題点を解決するため次のような構成を備える。
【0008】すなわち、請求項1記載の発明は、記録媒
体に対して記録動作を行う記録手段を主走査方向へ往復
移動させて、前記記録手段前記記録媒体との相対位置
を変化させるキャリッジと、前記キャリッジを駆動する
駆動源と、を収納する装置本体を備えた記録装置であっ
て、前記装置本体の設置箇所周辺の環境音を検出する環
境音検出手段と、前記環境音検出手段によって検出され
た環境音に応じて前記駆動源の駆動速度を設定する駆動
速度設定手段と、前記キャリッジの往復移動における一
方の移動時においてのみ、前記記録手段による記録動作
を実行させる記録制御手段とを備え、前記記録制御手段
によって前記一方の移動時においてのみ記録動作が実行
される場合、前記駆動速度設定手段は、前記キャリッジ
の往動時と復動時のそれぞれにおける前記駆動源の駆動
速度を別々に設定することを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記環境音検出手段は、前記装置本体
と一体に設けたことを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2に記載の発明において、前記駆動速度設定手段は、
前記環境音検出手段によって検出された環境音の大小に
応じて前記駆動源の駆動速度の高低を制御することを特
徴とするものである。
【0011】請求項4記載の発明は、前記請求項3記載
の発明において、前記駆動速度設定手段は、前記環境音
検出手段によって検出された環境音が相対的に大である
場合に比べ前記環境音が相対的に小である場合におい
て、前記駆動源の駆動速度を低下させることを特徴とす
るものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
いずれかに記載の記録装置において、前記駆動源は、
キャリッジを主走査方向へ移動させるキャリッジモー
タであることを特徴とするものである。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
いずれか記載の発明において、前記駆動速度設定手
段は、前記記録媒体を主走査方向と直交する副走査方向
へと移動させる記録媒体搬送ローラ駆動するための
送ローラ駆動モータの駆動速度を制御することを特徴と
するものである。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記駆動速度設定手段は、前記環境音検出
手段によって検出された環境音が相対的に大である場合
に比べ前記環境音が相対的に小である場合において、前
記搬送ローラ駆動モータの駆動速度を低下させることを
特徴とするものである。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項1ないし
の発明において、前記環境音検出手段の検出動作が適正
に作動しているか否かを検証する検証手段を更に備えた
ことを特徴とするものである。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項記載の発
明において、前記検証手段は、予め設定した一定音量の
基準音を発生する基準音発生手段と、前記環境音検出手
段にて検出された前記基準音の検出値と前記基準音発生
手段から出力される実際の音量とを比較し前記検出値と
実際の音量値との誤差を算出する誤差算出手段と、前記
誤差算出手段によって算出された誤差が一定範囲内にあ
るか否かを判断し、一定範囲内にあれば検出動作が適正
に行われている旨の判断を下す判定手段を備えたことを
特徴とするものである。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
9のいずれか記載の発明において、前記記録手段は、
熱エネルギーによってインクに気泡を発生させ、その気
泡の圧力によってインクを吐出させるインクジェット記
録ヘッドであることを特徴とするものである。
【0018】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
9のいずれかに記載の発明において、前記記録手段は、
圧電素子の駆動によってインクを吐出させるインクジェ
ット記録ヘッドであることを特徴とするものである。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0021】図1及び図2は本発明の実施形態である記
録装置のキャリッジ周辺の構造を示す図であり、ここに
示す記録装置は、電気熱変換体から発する熱エネルギー
によってインクに気泡を発生させ、その気泡の圧力によ
ってインクを吐出させるようにした所謂バブルジェット
方式を採るカラーインクジェットプリンタとなってい
る。
【0022】図1及び図2に示すように、この記録装置
は、記録手段としての記録ヘッドを主走査方向へと移動
させるヘッド移動機構4等を備え、これらは記録装置の
外殻をなす装置本体に対して一体的に取り付けたものと
なっている。
【0023】記録媒体搬送機構1は、主搬送方向に配設
される一対の搬送ローラ2,2と、これより上方に配設
された一対の搬送ローラ3,3と、この搬送ローラ3,
3を駆動するモータM2とにより構成され、搬送ローラ
3,3と搬送ローラ2,2とは無端ベルト等の連動機構
を用いて連結され、搬送ローラ2,2は搬送ローラ3,
3と同期して回転するようになっている。そして、不図
示の記録媒体自動供給装置(ASF)から供給された記
録媒体Sを受けて、搬送ローラ2,2は、駆動部として
の記録媒体搬送モータ(LFモータ)M2の駆動力によ
って記録媒体Sを上方の搬送ローラ3,3へと導き搬送
ローラ3,3から副搬送方向(A方向)へと移動させる
ようになっている。なお、この搬送ローラ2,2から
3,3に至る記録媒体Sへの記録位置には記録ヘッド9
のインク吐出部が対向している。
【0024】前記ヘッド移動機構4は、記録ヘッド9を
主搬送方向へと案内する2本のガイドシャフト5,5を
備えると共に、モータプーリ7aと従動プーリ7bとに
掛け渡された無端ワイヤ8と、モータプーリ7aを回転
させる駆動部としてのキャリッジモータ(CRモータ)
M1などを備える。そして、前記CRモータM1を駆動
することにより、ワイヤ8を介してキャリッジ6がガイ
ドシャフト5,5に沿って往復移動するようになってい
る。
【0025】また、前記キャリッジ6には、記録手段と
しての記録ヘッド9が着脱可能に搭載されている。この
記録ヘッド9はカラー画像用であり、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各
色のインクに対応させて設けた4個の記録ヘッド(黒ヘ
ッド9A、シアンヘッド9B、マゼンタヘッド9C、イ
エローヘッド9D)からなる。各記録ヘッド9の前面、
すなわち記録媒体1との対向面には、複数(例えば64
個または128個)のインク吐出口を主走査方向Bと交
差する方向に沿って配置したインク吐出部が設けられて
いる。ここでは、縦一列にインク吐出口が配置されてい
る。
【0026】また、装置本体には、周囲の環境音を検出
する環境音検出手段としてのマイクロフォン35が設置
されると共に、外部に向けて基準音を発する基準音発生
手段としてのブザー33が設置されている。
【0027】また、図1において、160は本記録装置
の外殻をなす装置本体に設けられた操作パネルであり、
ここには、ホストコンピュータ17との接続を断続する
オンライン/オフライン切換えキー16A、ラインフィ
ードキー16B、フォームフィードキー16C、記録モ
ード切換えキー16D等のキー設定部のほか、複数のア
ラームランプ16Eや電源ランプ16F等を有する表示
部が設けられている。
【0028】図2は記録ヘッド9のインク吐出部の一部
分を模式的に示す図である。
【0029】図2に示すように、記録媒体Sに対向する
面には、縦方向に所定のピッチで複数のインク吐出口1
0が形成され、記録情報に基づいて各インク吐出口10
に対応して設けられた電気熱変換体(発熱抵抗など)1
1を駆動してインク内に膜沸騰現象を生起させて気泡
(バブル)bを発生させ、この時の圧力によってインク
Lを吐出させ、飛翔インク滴Laを形成して、記録媒体
S上に所定のパターンでインク滴Laを付着させ、ドッ
トパターンによる記録を行うようになっている。
【0030】また、前記記録ヘッド9には、電気熱変換
体11への通電、遮断を切り換えるためのヒートドライ
バ13が設けられ、このヒートドライバ13の駆動によ
って上述の駆動を行うための駆動回路26(図3参照)
の回路基板がキャリッジ6に設けられている。なお、図
2中、10Aは液路、10Bは共通液室をそれぞれ示し
ている。
【0031】また、図3はこの実施形態における記録装
置の制御系回路を示すブロック図である。
【0032】図3において、18はプログラムメモリ1
9に格納されているプログラムに従って所定の演算、計
数、検索、判定、及び制御等の動作を行うCPUで、誤
差算出手段、判定手段及び各種の制御手段等として機能
する。そして、このCPU18には、ホストコンピュー
タなどから送出されるデータのデータフォーマットを変
換するラスタ/カラム変換回路が接続されると共に、そ
の送信データを格納するデータメモリ21及びワーキン
グメモリ20などが接続される。
【0033】また、前記CPU18には、ヘッドを駆動
する駆動回路が接続されると共に、その出力ポート29
には前記各モータM1,M2を駆動するモータ駆動回路
29aが接続され、出力ポート30には前記表示部16
E,16Fの光源となる発光素子が接続されている。ま
た、前記CPU18の入力ポート24には、前記操作パ
ネル160の各操作キー16A〜16D及び音声入力回
路200が接続されている。
【0034】なお、25は前記ヘッド9及び駆動回路2
6などをはじめとする各部に電力を供給する電源回路で
ある。
【0035】図4は、前記音声入力回路200の構成を
示す図である。この音声入力回路200において、21
1は前記マイク210から出力される音声信号(環境音
信号)を増幅する増幅器であり、この増幅器211にて
増幅された信号は、フィルタ212及び整流器215に
入力される。そして、前記整流器215では、入力され
た音声信号を整流した後、CPU18の入力ポートへ出
力する。また、前記フィルタ212は、入力された信号
の中から可聴周波数成分の信号(音声信号)のみを取り
出し、取り出した音声信号を、整流器213を介してC
PU18の入力ポート24へと出力する。
【0036】次に上記構成を有する記録装置の動作を、
図5ないし図7に示すフローチャートに基づき説明す
る。なお、ここでは記録ヘッド9の往復動作において、
往動時(図1に示すPT方向への移動時)にのみ記録動
作が実行されるいわゆる片方向記録動作を説明する。
【0037】CPU18は、インターフェイス22を介
してホストコンピュータ17から送出されてくるデータ
の受信を監視する。そして、受信信号があると、送信さ
れてきたデータを一旦データメモリ21に格納し(ステ
ップ1,2)、その後、図6に示すフローチャートに従
って、記録装置本体周辺の環境音の検出動作及びモータ
スピード設定動作を行う(ステップ3)。
【0038】すなわち、CPU18は、マイク210か
ら音声入力回路200を介して入力ポート24に入力さ
れてくる環境音信号に対しサンプリング及びAD変換を
行い(ステップ601)、ADの終了が判断されると
(ステップ602)、そのデジタル化された環境音信号
を参照し(ステップ603)、そのデジタル化された環
境音信号に適するCRモータM1のキャリッジ往動時に
おけるモータスピードTm10を設定する(ステップ6
04)。ここで、設定されるモータスピードTm10
は、環境音の大小に応じて変化するものとなっており、
環境音が大きい場合には速に、環境音が小さい場合に
速になるよう設定される。
【0039】なお、上記ステップ601では、1回の検
出で前記装置環境音をデジタル量に変換しているが、測
定精度を考慮して複数回のサンプリングを行い、データ
の検証を及び平均値等によって算出しても良いことは言
うまでもない。
【0040】また記録動作において、CPU18は、ま
ず出力ポート29を介してモータ駆動回路29aを作動
させ、CRモータM1を正方向へと駆動し、ホームポジ
ションに位置しているキャリッジ6の往動を開始させる
(ステップ4)。また、これと共に、CPU18は駆動
回路26を作動させて記録ヘッド9に規定のヒートパル
スを供給し、前述のように記録ヘッド9内の電気熱変換
体11を加熱してインクに気泡を発生させ、その圧力に
よってインク吐出口10からインクを吐出させて1ドッ
トの記録動作を行う。このヒートパルスの幅、すなわ
ち、電気熱変換体11の加熱開始から加熱停止までの待
機時間t1は、ハードウエアあるいはソフトウエアによ
って設けられているタイマによって計時される(ステッ
プ5〜8)。
【0041】このようにして、1ドットの記録動作が実
行される毎に、ワーキングメモリ20に設けられたドッ
トカウンタがカウント値を1カウント ずつ増加してゆく
(ステップ9)。そして、カウント値が記録ヘッド9の
一往動期間(一走査期間)に形成されるべき規定ドット
数に達したか否か( 記録サイクルカウンタがフルか否
か) を判断し(ステップ10)、規定ドット数に達して
いなければステップ4に復帰して再びステップ4〜9に
至る動作を繰り返し実行する。
【0042】また、ステップ10においてドットカウン
タのカウント値が前記規定ドット数に達していると判断
された場合には、ドットカウンタのカウント値をクリア
する(ステップ11)。
【0043】この後、CPU18は、図6に示すフロー
チャートに従って前述と同様に環境音の検出と、その検
出された環境音に応じたモータスピードの設定を行う。
但し、ここでは紙送りモータM2のモータスピードTM
2と、キャリッジモータM1によるキャリッジ復動時の
モータスピードTM11を設定する(ステップ12)。
【0044】この後、CPU18はモータ駆動回路29
aを介してLFモータM2を駆動し、記録媒体Sを
査方向へと1ライン分送り(ステップ13)、その後ス
テップ14においてモータ駆動回路29aを介してCR
モータM1を駆動し、キャリッジ6をホームポジション
へと復帰させる(キャリッジリターン(ステップ1
4))。この後、ワーキングメモリ20に設けられたラ
インカウンタが1ライン分の記録動作が行われる毎にカ
ウント値を1カウントずつ増加させてゆき(ステップ1
5)、そのカウント値が予め設定した規定のライン数に
達するまで、上記ステップ4〜ステップ15の動作を繰
り返し(ステップ16)、規定のライン数に達した時点
で記録動作は終了する。
【0045】以上のように、この第1の実施形態におい
ては、装置本体周辺の環境音が小さく、夜間などの静粛
な状態にあるときには、CRモータM1及びLFモータ
M2のモータスピードを低下させるため、記録装置の騒
音発生源であるモータの駆動音は大幅に抑えられ、音響
的環境の悪化は大幅に軽減される。特に、上記実施の形
態にあっては、キャリッジリターン時のCRモータM1
及びLFモータスピードTM11についても、環境音に
応じて変化させるようになっているため、静粛性の維持
をより確実に行うことができる。
【0046】また、日中の喧騒状態の中では、その大き
な環境音を超えない範囲でCRモータM1のモータース
ピードを最大源に高めるようになっているため、日中の
作業を迅速かつ効率的に進めることができる。
【0047】ところで、上記実施形態においては、記録
装置本体周囲の環境音の検出をマイク210によって検
出するようになっており、その検出結果に基づきモータ
の駆動速度を制御するようになっているため、環境音の
検出精度が極めて重要になる。
【0048】このため、本発明の第2の実施形態におい
ては、環境音の検出精度を常に適正に維持するため、前
述の図5におけるステップ3の前に、図7に示すような
環境音検出の検証動作を行うようになっている。
【0049】すなわち、CPU18は、ステップ701
においてマイク210から音声入力回路200を介して
入力された環境音信号を入力ポート24を介して受信
し、その受信信号のサンプリングリング及びAD変換を
行い、そのデジタル化された実際の環境音データと予め
静粛時を想定して設定した規定環境音データとを比較
し、規定環境音より実際の環境音が大である場合には、
環境音が静粛時の状態を上回り、喧騒状態にあると判断
されるため(ステップ704)、以後の検証動作ステッ
プを実行せず、ステップ705へと移行してタイマーに
よって予め設定した時間が経過するまでの間待機し、そ
の後再びステップ701〜705に至る動作を環境音が
低下するまで繰り返す。
【0050】なお、上記ステップ701及び706で
は、1回の検出で前記装置環境音をデジタル量に変換し
ているが、測定精度を考慮して複数回のサンプリングを
行い、データの検証及び平均値によって算出しても良い
ことは言うまでもない。
【0051】この後、ステップ705で環境音が静粛状
態の範囲にあると判断されると、ステップ706へと移
行し、ブザーを駆動する(ステップ706)。このブザ
ー駆動状態において、CPU18は、ステップ707〜
709によってマイク210から音声入力回路200を
介して入力される環境音をデジタル信号に変換し、その
デジタル化された実際のブザー駆動時における環境音デ
ータと予めブザー駆動時を想定して設定した設定環境音
データとを比較し、その誤差を算出する。そして、その
誤差が一定誤差範囲内にあれば環境音検出が適正に行わ
れているとの判断を下し、次のステップ、すなわちステ
ップ3またはステップ12へと移行し、前述の環境音検
出動作及びモータスピードの設定を行う。
【0052】なお、上記ステップ701及び706で
は、1回の検出で前記装置環境音をデジタル量に変換し
ているが、測定精度を考慮して複数回のサンプリングを
行い、データの検証及び平均値によって算出しても良い
ことは言うまでもない。
【0053】また、前記ステップ10において、算出し
た前記誤差が一定誤差範囲を超える範囲内にあると判断
された場合には、正常な検出動作が行われていないとの
判断を下し、モータスピードの設定動作を実行させず、
記録動作を停止させ(ステップ711)、所定の表示部
において所定の表示動作を行う(ステップ722)。
【0054】このように、この第2の実施形態において
は、環境音検出動作が適正に行われているか否かを判断
することができるため、環境音に応じたモータスピード
の設定動作を適正に行うことができ、記録動作時の騒音
による環境の悪化をより確実に防止することができる。
【0055】なお、上記各実施形態においては、キャリ
ッジ6の往動時におけるモータ駆動制御だけでなく、復
動時におけるモータ駆動制御及びLFモータの駆動制御
をも実行するようになっているため、極めて良好な騒音
防止効果を得ることができるものとなっているが、キャ
リッジ6の往動時のモータスピード、復動時のモータス
ピード、LFモータM2のモータスピードのうちいずれ
か一つのみの制御を実行するようにしても良く、これに
よれば、騒音の低減を実現しつつ記録動作速度の維持も
図ることが可能となる。
【0056】(その他)本発明は、インクジェット方式
の記録装置だけでなく、熱転写方式やその他の記録方式
を採る記録装置にも適用可能であり、また、インクジェ
ット方式の中でも、上記実施形態に示したような熱エネ
ルギーによってインクに気泡を発生させ、その気泡の圧
力によってインクを吐出させるようないわゆるバブルジ
ェット方式だけでなく、インクヘッドのインク流路内に
圧電素子を用い、その圧電素子の駆動によってインクを
吐出させるものにも適用可能である。
【0057】但し、上記のようなバブルジェット方式で
は、電気熱変換体やレーザ光などの熱エネルギによりイ
ンクの状態変化を生起させるため、記録装置において優
れた効果をもたらすことができる。すなわち、かかる方
式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できる。
【0058】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0059】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0060】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0061】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0062】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0063】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0064】さらに加えて、以上説明した本発明実施形
態においては、インクを液体として説明しているが、室
温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化も
しくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範
囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲に
あるように温度制御するものが一般的であるから、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0065】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明においては、
記録装置本体の設置箇所周辺の環境音を検出する環境音
検出手段を設け、この環境音検出手段によって検出され
た環境音の大小に応じて駆動源の駆動速度を制御するよ
うになっており、夜間などのように環境音が小さい静粛
な状況では、駆動源を低速で駆動し駆動音を抑えるよう
になっているため、周囲の環境が音響的に悪化するのを
防止することができる。また、環境音が大きく、駆動源
の駆動音が問題とならないような日中の喧騒状況下にお
いては、駆動源を高速で駆動するようになっているた
め、効率的に記録動作を行うことができる。
【0067】また、環境音検出手段が適正に作動してい
るか否かを、検証手段によって検証するようにしたた
め、常に適正な検出結果に基づき駆動源の駆動速度を制
御することができ、装置の信頼性をより向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係る記録装置のキャリッ
ジ周辺の構成を示す説明斜視図である。
【図2】同上実施形態におけるヘッドの構造を模式的に
示す縦断側面図である。
【図3】同上実施形態における制御系回路の構成を示す
ブロック図である。
【図4】図3に示した音声入力回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】同上実施形態における記録動作を示すフローチ
ャートである。
【図6】同上実施形態における環境音信号の検出動作及
びモータスピードの設定動作を示すフローチャートであ
る。
【図7】同上実施形態における検証モード時の動作を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
S 記録媒体 2,3 搬送ローラ 6 キャリッジ 9 記録ヘッド(記録手段) 18 CPU(制御手段) 29a 駆動源 33 ブザー(基準音発生手段) 210 マイク(環境音検出手段) M1 CRモータ(駆動部) M2 LFモータ(駆動部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 19/04 B41J 19/18 B41J 29/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対して記録動作を行う記録手
    を主走査方向へ往復移動させて、前記記録手段前記
    記録媒体との相対位置を変化させるキャリッジと、 前記キャリッジを駆動する駆動源と、を収納する装置本
    体を備えた記録装置であって、 前記装置本体の設置箇所周辺の環境音を検出する環境音
    検出手段と、 前記環境音検出手段によって検出された環境音に応じて
    前記駆動源の駆動速度を設定する駆動速度設定手段と、前記キャリッジの往復移動における一方の移動時におい
    てのみ、前記記録手段による記録動作を実行させる記録
    制御手段と を備え 前記記録制御手段によって前記一方の移動時においての
    み記録動作が実行される場合、前記駆動速度設定手段
    は、前記キャリッジの往動時と復動時のそれぞれにおけ
    る前記駆動源の駆動速度を別々に設定する ことを特徴と
    する記録装置。
  2. 【請求項2】 前記環境音検出手段は、前記装置本体と
    一体に設けたことを特徴とする請求項1記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記駆動速度設定手段は、前記環境音検
    出手段によって検出された環境音の大小に応じて前記
    動源の駆動速度の高低を制御することを特徴とする請求
    項1または2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動速度設定手段は、前記環境音検
    出手段によって検出された環境音が相対的に大である場
    合に比べ前記環境音が相対的に小である場合において、
    前記駆動源の駆動速度を低下させることを特徴とする請
    求項3記載の記録装置
  5. 【請求項5】 前記駆動源は、前記キャリッジを主走査
    方向へ移動させるキャリッジモータであることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかに記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動速度設定手段は、前記記録媒体
    を主走査方向と直交する副走査方向へと移動させる記録
    媒体搬送ローラ駆動するための搬送ローラ駆動モータ
    の駆動速度を制御することを特徴とする請求項1ないし
    いずれか記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動速度設定手段は、前記環境音検
    出手段によって検出された環境音が相対的に大である場
    合に比べ前記環境音が相対的に小である場合において、
    前記搬送ローラ駆動モータの駆動速度を低下させること
    を特徴とする請求項6記載の記録装置
  8. 【請求項8】 前記環境音検出手段の検出動作が適正に
    作動しているか否かを検証する検証手段を更に備えた
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の記
    録装置。
  9. 【請求項9】 前記検証手段は、予め設定した一定音量
    の基準音を発生する基準音発生手段と、 前記環境音検出手段にて検出された前記基準音の検出値
    と前記基準音発生手段から出力される実際の音量とを比
    較し前記検出値と実際の音量値との誤差を算出する誤差
    算出手段と、 前記誤差算出手段によって算出された誤差が一定範囲内
    にあるか否かを判断し、一定範囲内にあれば検出動作が
    適正に行われている旨の判断を下す判定手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段は、熱エネルギーによっ
    てインクに気泡を発生させ、その気泡の圧力によってイ
    ンクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであること
    を特徴とする請求項1ないし9のいずれか記載の記録
    装置。
  11. 【請求項11】 前記記録手段は、圧電素子の駆動によ
    ってインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドであ
    ることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載
    の記録装置
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