JP3308408B2 - シートのリクライニング装置 - Google Patents

シートのリクライニング装置

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JP3308408B2
JP3308408B2 JP29049394A JP29049394A JP3308408B2 JP 3308408 B2 JP3308408 B2 JP 3308408B2 JP 29049394 A JP29049394 A JP 29049394A JP 29049394 A JP29049394 A JP 29049394A JP 3308408 B2 JP3308408 B2 JP 3308408B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロック、ロック解除
により、シートクッションに対するシートバックの揺動
角度(リクライニング角度)を任意に調整、設定可能と
するシートのリクライニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、シートバックをシートクッシ
ョンに対して前後方向に揺動可能に支持し、ロック、ロ
ック解除のもとでシートバックの傾斜角度(リクライニ
ング角度)を任意に調整、設定可能とするシートのリク
ライニング装置が、自動車その他の種々のシートに提供
されている。
【0003】リクライニング装置として、たとえば、シ
ートバックの揺動中心となるヒンジの回りを回動するロ
ックギヤと、ロックギヤの歯部に噛合可能な歯部を持つ
ストッパとを備えた構成が一般的に知られている。この
ような構成においては、ロックギヤがシートバックと一
体的に回動可能に設けられ、操作レバー等の操作手段と
連動するストッパが、ロックばねの偏倚力のもとで、ロ
ックギヤに噛合可能となっている。
【0004】このようなリクライニング装置は、通常、
シートの一側端部または両側端部に設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リクライニ
ング装置付きのシートにおいては、通常、リクライニン
グ装置のロック解除時にシートバックを前方に偏倚する
ためのリターンばねが設けられている。リターンばねと
して、たとえば、ヒンジの回りに巻装された渦巻きばね
が利用される。
【0006】そして、公知のリクライニング装置におい
ては、このリターンばねに加えて、ロックギヤがシート
バックのヒンジの回りに配設されるとともに、歯部、ロ
ックばねがロックギヤの周辺にそれぞれ配設されるた
め、シートバックのヒンジ部分の突出が避けられず、幅
方向でのシートの全体的な大型化を招く虞れがある。
【0007】リクライニング装置の突出に起因する幅方
向でのシートの大型化は、狭いスペースに配置しようと
する自動車のシート等においては好ましくない。
【0008】ここで、たとえば、シートバックに一端の
連結された長手のラック状ロックギヤと、ラック状ロッ
クギヤに噛合可能な歯部を持つストッパとの組み合わせ
を備えた構成が、特公平02−020246号公報等において開
示されている。このような構成では、リクライニング装
置がシートクッションの下方等のスペースを利用して配
置できるため、シートバックのヒンジ部分等における側
部の突出等が防止されて、狭いスペースへのシートの配
設が十分に可能となる。
【0009】しかしながら、このようなラック状ロック
ギヤを有する公知の構成においては、歯部を上面または
下面のいずれか一面に設け、対応サイドでのストッパの
歯部の押し付けによって、ラック状ロックギヤをロック
しているにすぎない。つまり、反対サイドに配置された
ラック状ロックギヤの支持部材に摩耗や変形等が生じる
と、ラック状ロックギヤへのストッパの歯部の噛合がも
はや十分に行われなくなり、ロックの確実性の低下に起
因するガタツキにより、着座者に不快感等を与える虞れ
がある。
【0010】この発明は、構成を複雑化することなく、
ロックの確実性を改善するシートのリクライニング装置
の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、直線状の長手ロックギヤが、相
反する一対の面にそれぞれ歯部を有して形成され、シー
トバックの揺動に連動して長手方向に摺動可能に配設さ
れている。また、長手ロックギヤの歯部に噛合可能な歯
部を持つ一対のラッチが、長手ロックギヤの歯部に対応
するサイドで、基部の支点を中心として回動可能にそれ
ぞれ設けられている。
【0012】そして、ラッチガイドが、各ラッチの突出
ピンの遊挿可能な長孔状のガイド孔を有して形成され、
一体的に回動可能な操作手段の操作に伴う、支軸を中心
としたラッチガイドの回動のもとで、各ラッチを歯部の
噛合位置、噛合解除位置間で回動可能とするとともに、
ロックばねの偏倚力をラッチガイドに付与して、各ラッ
チを長手ロックギヤの歯部との噛合方向に回動させてい
る。
【0013】
【作用】この構成では、一対のラッチでの挟み込みによ
って、長手ロックギヤが、双方の歯部間の噛合のもとで
確実にロックされる。そして、操作手段に連動したラッ
チガイドの回動のもとで、長手ロックギヤの歯部に対す
る一対のラッチの歯部の噛合、噛合解除が得られるた
め、構成を複雑化することなく、適切な操作性が確保で
きる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0015】図1、図2に示すように、この発明に係る
シートのリクライニング装置10においては、長手方向に
摺動可能な直線状の長手ロックギヤ12が、相反する面と
なる上面、下面のそれぞれに歯部12a-1、12a-2 を有して
形成されている。そして、リクライニング装置10は、長
手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2 に噛合可能な歯部14a、
15a をそれぞれ持つ一対のアッパーラッチ14、ロアラッ
チ15を更に具備し、長手ロックギヤの歯部と各ラッチの
歯部との噛合のもとで、長手方向への長手ロックギヤ12
の摺動を規制可能、つまりはロック可能に構成されてい
る。
【0016】ここで、図2に加えて図3を見るとわかる
ように、この発明においては、長手ロックギヤ12、アッ
パーラッチ14、ロアラッチ15が、たとえば、一対のベー
スブラケット18、カバーブラケット20間での挟持によっ
てそれぞれ組み付けられている。つまり、この発明のリ
クライニング装置10は、ベースブラケット18、カバーブ
ラケット20によって予めユニット化されている。
【0017】なお、ベースブラケット18、カバーブラケ
ット20間は、たとえば、2ヶ所の連結ピン22と、連結ピ
ンを兼用する2ヶ所の後述の支持ピン24とによって連結
されている。
【0018】図1、図2に示すように、アッパーラッチ
14、ロアラッチ15は、支持ピン24での基部14b、15b の枢
支によって、支持ピンを支点として上下方向に回動可能
に支持されている。そして、図1ないし図3に示すよう
に、アッパーラッチ14、ロアラッチ15は、たとえば、突
出ピン26を一体的に有していずれも形成され、対応する
長孔状のガイド孔28-1、28-2 へのそれぞれの突出ピンの
遊挿によって、ラッチガイド30に連動可能に連結されて
いる。
【0019】図2、図3を見るとわかるように、ラッチ
ガイド30は、たとえば、支軸32を一体的に有して形成さ
れ、ベースブラケット18、カバーブラケット20間で、カ
バーブラケットサイドに支軸を突出させて、回動自在に
配設されている。なお、ラッチガイドのガイド孔28-1、2
8-2 は、図1の反時計方向へのラッチガイド30の回動の
もとで、ラッチ14、15 を長手ロックギヤの歯部12a-1、12
a-2 からの歯部14a、15a の離反方向、つまりはロック解
除方向に回動させるように、傾斜して設けられている
(図4参照)。
【0020】たとえば、図1、図2に示すように、操作
レバーからなる操作手段34が、ラッチガイドの支軸32に
一体的に回動可能に嵌着、固定される。つまり、操作レ
バー(操作手段)34の回動操作に伴って、ラッチガイド
30が対応する方向に一体的に回動可能となっている(図
1、図4参照)。
【0021】そして、図1、図2に示すように、ラッチ
ガイド30は、ロックばね36の偏倚力のもとで、長手ロッ
クギヤの歯部12a-1、12a-2 へのラッチの歯部14a、15a の
噛合方向、つまりは図中時計方向に偏倚されている。ロ
ックばね36として、たとえば、ラッチガイド30の係止片
30a とカバーブラケット20の係止片20a との間で張設さ
れた引張コイルばねが利用できる。
【0022】なお、ここでは、カバーブラケット20に係
止片20a を設けて、カバーブラケットとラッチガイド30
との間にロックばね36を張設しているが、ロックばねの
偏倚力をラッチガイドに付与可能であれば足りるため、
これに限定されず、たとえば、ベースブラケット18に対
応する係止片を設けて、ベースブラケットの当該係止片
とラッチガイドの係止片との間にロックばねを張設して
もよい。
【0023】このようなリクライニング装置10は、通
常、シートクッション38の側部に配置され、図3、図5
に示すように、ベースブラケット18、カバーブラケット
20からなるユニット本体が、ベースブラケットの固定ね
じ40を利用して、シートクッションのサイドブラケット
42にナット44で固定される。そして、図5に示すよう
に、長手ロックギヤ12の後端(図中左端)が、たとえ
ば、サポートリンク46を介して、シートバック48の略く
字形状のサイドフレーム50の連結端50a に回動自在に連
結される。
【0024】シートバック48は、たとえば、サイドフレ
ーム50の屈曲部の支点(ヒンジ)51を中心として前後方
向に揺動可能に設けられ、シートバックの揺動に伴っ
て、長手ロックギヤ12が、長手方向、つまりはシートの
前後方向(図中左右方向)に摺動するように設けられて
いる。
【0025】たとえば、ロックばね36の偏倚力のもとで
長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2とラッチの歯部14a、1
5a との噛合された図1の状態、つまりはロック状態
を、リクライニング装置10の初期状態と仮定する。この
初期状態から、ロックばね36の偏倚力に抗して操作レバ
ー34を反時計方向に操作すると、ラッチガイド30の一体
的な回動に伴う、ガイド孔28-1、28-2 に沿った突出ピン
26の移動のもとで、アッパーラッチ14、ロアラッチ15が
矢印で示す方向にそれぞれ回動して、図4に示すよう
に、ラッチの歯部14a、15a が長手ロックギヤの対応する
歯部12a-1、12a-2 からそれぞれ離反する。
【0026】長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2 からラ
ッチの歯部14a、15a の離反した、図4に示す長手ロック
ギヤ12のロック解除状態においては、長手ロックギヤが
ベースブラケット18、カバーブラケット20からなるユニ
ット本体に対してフリーとなるため、ユニット本体に対
する長手方向への摺動のもとで、長手ロックギヤの位
置、つまりはシートクッション38に対するシートバック
48の揺動角度(リクライニング角度)が任意に調整でき
る(図5参照)。
【0027】そして、ユニット本体に対する長手ロック
ギヤ12の任意の位置、つまりはシートバック48の任意の
リクライニング角度において、操作レバー34の操作力を
解除すると、ラッチガイド30が、ロックばね36の偏倚力
のもとで、操作レバーと共に、支軸32を中心として時計
方向に回動される。すると、アッパー、ロアのラッチ1
4、15 が、ラッチガイドのガイド孔28-1、28-2 に沿った
突出ピン26の移動のもとで、長手ロックギヤの歯部12a-
1、12a-2 への歯部14a、15a の噛合方向に回動され、ロッ
クばね36の偏倚力による双方の歯部間の噛合により、長
手ロックギヤ12が再度ロックされてシートバック48が任
意のリクライニング角度に設定される。
【0028】上記のように、この発明のシートのリクラ
イニング装置10においては、長手ロックギヤ12の上面、
下面に歯部12a-1、12a-2 がそれぞれ設けられ、対応する
アッパー、ロアのラッチの歯部14a、15a による双方から
の噛合によって、長手ロックギヤがロックされる。つま
り、長手ロックギヤ12は、ロックばね36の偏倚力の付与
されたアッパー、ロアのラッチ14、15 での挟み込みによ
りロックされるため、ラッチの歯部から逃げる方向への
長手ロックギヤの移動が確実に防止できる。従って、長
手ロックギヤ12の確実なロックが容易に確保でき、ロッ
クの確実性が改善される。
【0029】そして、ラッチガイド30によって、アッパ
ー、ロアのラッチ14、15 をほぼ同時に従動させるため、
構成を複雑化することなく、長手ロックギヤ12のロッ
ク、ロック解除が適切に得られる。つまり、簡単な構成
にも拘らず、ずれのない適切なロック、ロック解除が得
られるため、適切な操作性が十分に確保できる。
【0030】また、この発明のリクライニング装置10
は、ベースブラケット18、カバーブラケット20での挟持
により予めユニット化されているため、リクライニング
装置を一部材として取り扱うことが可能である。つま
り、シートへの組み付けの際に、リクライニング装置10
を組み立てる必要がなく、ベースブラケットの固定ねじ
40を利用して、シートバックのサイドブラケット42に固
定すれば足りるため、シートへの組み付け作業が簡単に
なり、シートの組み立て時の作業性が向上される。
【0031】そして、ユニット毎の取り付けが可能であ
れば足りるため、リクライニング装置10を取り付けるシ
ートの形状等は特に限定されない。つまり、多機種のシ
ートにおけるリクライニング装置10の共用、流用が可能
になるため、シートの全体的なコストダウンが容易には
かられる。
【0032】更に、故障時等においては、リクライニン
グ装置10がユニット毎交換できるため、メンテナンスが
容易に行える。
【0033】また、この発明のリクライニング装置10に
おいては、操作レバー34がラッチガイド30と一体的に回
動するため、ロックばね36の偏倚力が、長手ロックギヤ
12をロックする力としてだけでなく、操作レバーを初期
位置に復帰させる力としても作用する。そのため、操作
レバー34のためのリターンばね等をロックばねと別に設
ける必要がなく、部品点数の削減により、リクライニン
グ装置10の構成が簡単化される。
【0034】そして、この発明のリクラニング装置10
は、長手ロックギヤ12、アッパー、ロアのラッチ14、15
がいずれも上下方向に並置されるため、ユニットの厚み
が十分に抑制できるとともに、図5に示すように、シー
トクッション38の側面に配置できるため、シートバック
48のヒンジ部分の突出、大型化が十分に防止できる。従
って、シートの全体的な幅狭化が可能となり、自動車等
のような狭いスペースへのシートの配設が十分に可能と
なる。
【0035】ここで、図1、図2に示すように、この発
明のリクライニング装置10においては、アッパー、ロア
のラッチ14、15 の基部14b、15b が、長手ロックギヤ12を
摺動可能に挟持する円弧状に形成されるとともに、長手
ロックギヤを上下サイドから摺動可能に挟持する一対の
支持片52、53 が、たとえば、ベースブラケット18の部分
的な切り起こしによって形成されている。
【0036】このような構成では、ラッチの基部14b、15
b 、および、支持片52、53 での長手方向に離反した2ヶ
所によって、長手ロックギヤ12が上下サイドで支持され
るため、上下方向への長手ロックギヤのブレが確実に阻
止でき、長手方向への長手ロックギヤの安定した摺動が
確保できるとともに、アッパー、ロアのラッチ14、15に
よる長手ロックギヤのロックの確実性が向上される。
【0037】なお、アッパー、ロアのラッチの基部14b、
15b 、および、ベースブラケットの支持片52、53 の、少
なくとも長手ロックギヤ12との接触部分に、たとえば、
樹脂コーティングを施すとよい。このような構成によれ
ば、ラッチ14、15 、ベースブラケット18および長手ロッ
クギヤ12を金属製とした場合に、ラッチの基部14b、15b
およびベースブラケットの支持片52、53 への長手ロック
ギヤ12の接触に起因する異音の発生が防止できるととも
に、摩擦抵抗の抑制により、長手ロックギヤの円滑な摺
動が得られる。
【0038】ここでは、支持片52、53 をベースブラケッ
ト18の部分的な切り起こしによって形成しているが、長
手ロックギヤ12を上下サイドで挟持すれば足りるため、
ベースブラケットに限定されず、たとえば、カバーブラ
ケット20の部分的な切り起こしによって、支持片を形成
してもよい。
【0039】また、図1ないし図3に示すように、たと
えば、ラッチ14、15 の背面14c、15cとの係合により、ラ
ッチの歯部14a、15a を長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-
2 にそれぞれ押し付け可能とする押圧片56、57 を、ラッ
チガイド30の対応する箇所にそれぞれ設けるとよい。押
圧片56、57 は、たとえば、折曲端として、ラッチガイド
30の上端、下端にそれぞれ形成され、長手ロックギヤの
歯部12a-1、12a-2 への歯部14a、15a の噛合時においての
み、ラッチの背面14c、15c を歯部の噛合方向に押圧する
ようにそれぞれ構成されている。
【0040】このような構成では、ガイド孔28-1、28-2
に沿った突出ピン26の移動に伴うラッチ14、15 の回動に
加えて、押圧片56、57 によるラッチの背面14c、15c の押
圧が得られるため、ラッチ背面の押圧により、長手ロッ
クギヤ12a-1、12a-2 への歯部14a、15a の噛合時における
ラッチのガタつき、ずれ等が確実に阻止できる。従っ
て、この点においても、ラッチ14、15 による長手ロック
ギヤ12のロックの確実性が向上される。
【0041】ここで、図5を見るとわかるように、着座
時においては、着座者の上体からの負荷の作用のもと
で、シートバック48がヒンジ51を中心として後方に揺動
しようとするため、これに伴って、長手ロックギヤ12は
前方(図中右方)に摺動しようとする。そこで、図1お
よび図6に示すように、長手ロックギヤ12のロック時
に、アッパー、ロアのラッチ14、15 の突出ピン26を支点
(支持ピン)24より長手ロックギヤ寄りに位置させると
よい。
【0042】このような構成では、長手ロックギヤ12
が、シートバック48からの負荷のもとで前方(図中右
方)に摺動しようとすると、ラッチの歯部14a 、15aが、
長手ロックギヤの摺動に伴って長手ロックギヤの歯部12
a-1、12a-2 にそれぞれ鋭角的に食い込むため、いわゆる
クサビ効果により、ラッチの歯部、長手ロックギヤの歯
部間に、ロックばね36の偏倚力以上のロック力が発生す
る。従って、長手ロックギヤ12の強固なロックが容易に
得られるとともに、ロックばね36の偏倚力の抑制が可能
になり、操作性が向上される。
【0043】また、実施例において、アッパー、ロアの
ラッチ14、15 は、長手ロックギヤ12を挟んだ線対称に配
置されているが、これに限定されず、たとえば、上記実
施例と同様に、ラッチの突出ピン26をロック時に支点24
より長手ロックギヤ寄りに位置させて、図7に示すよう
に、長手ロックギヤを挟んだ点対称に、アッパー、ロア
のラッチをそれぞれ配置してもよい。このような構成で
は、実線の矢印で示すシート前方への負荷の作用時にお
いては、長手ロックギヤの歯部12a-1 へのラッパーラッ
チの歯部14a の食い込みによってクサビ効果が得られる
とともに、破線の矢印で示すシート後方への負荷の作用
時においては、長手ロックギヤの歯部12a-2 へのロアラ
ッチの歯部15a の食い込みによってクサビ効果が得られ
る。
【0044】つまり、アッパー、ロアのラッチ14、15 を
長手ロックギヤ12を挟んだ点対称に配置すれば、シート
の前後方向のいずれへの負荷の作用に対しても、ラッチ
の歯部でのクサビ効果により、長手ロックギヤ12が強固
にロックできる。従って、負荷の作用方向に限定されな
い強固なロックが確実に得られる。
【0045】なお、アッパー、ロアのラッチ14、15 が、
長手ロックギヤ12を挟んだ点対称に配置されれば足りる
ため、各ラッチの位置は、図示のような整列した位置に
限定されない。
【0046】また、ラッチガイド30はロックばね36によ
って時計方向に偏倚されているため、ラッチガイドのガ
イド孔28-1、28-2 を同一方向に傾斜した直線状の長孔と
して形成すると、ロアラッチ15の突出ピン26にラッチガ
イドの回動方向への分力が生じて、ロアラッチによるロ
ック力が、長手ロックギヤの歯部12a-2 に対して十分に
伝達されなくなる虞れがある。そこで、図1を見るとわ
かるように、アッパーラッチ14の突出ピン26に対応する
ラッチガイドのガイド孔28-1が直線状の長孔として形成
されているのに対し、この発明においては、ロアラッチ
15の突出ピン26に対応するラッチガイドのガイド孔28-2
が、円弧状の長孔として形成されている。
【0047】ラッチガイドのガイド孔28-2は、たとえ
ば、ラッチガイド30の回動軌跡とロアラッチ15の回動軌
跡との相関関係からなる円弧状に形成されるとともに、
長手ロックギヤの対応する歯部12a-2 へのロアラッチの
歯部15a の噛合時に突出ピン26の位置する箇所が、支点
24と突出ピンとを結ぶ線に平行な部分的な直線部として
形成されている。
【0048】このような構成では、ラッチガイド30に付
与されるロックばね36の偏倚力のもとでも、ラッチガイ
ドのガイド孔28-2による、ラッチガイドの回動方向への
ロアラッチ15の突出ピン26の押圧力が十分に抑制される
ため、ロアラッチ15の回動に伴うロック力が、長手ロッ
クギヤの歯部12a-2 に対して十分に作用される。そし
て、長手ロックギヤの対応する歯部12a-2 へのロアラッ
チの歯部15a の噛合時に、突出ピンがロック力の作用方
向に対する垂直の直線部によって押圧されるため、ロア
ラッチ15の回動に伴うロック力が、長手ロックギヤの歯
部12a-2 に対して十分に作用される。
【0049】従って、ロアラッチ15の突出ピン26に対応
するラッチガイドのガイド孔28-2を円弧状の長孔とし、
長手ロックギヤの対応する歯部12a-2 へのロアラッチの
歯部15a の噛合時に突出ピン26の位置する箇所を部分的
な直線部として形成すれば、ラッチガイド30からの分力
の作用に起因するロック力の低減が防止でき、この点か
らも、長手ロックギヤ12の強固なロックが確保できる。
【0050】なお、ここでは、ロアラッチ15の突出ピン
26に対応するラッチガイドのガイド孔28-2のみを円弧状
の長孔としているが、アッパーラッチ14の突出ピンに対
応するガイド孔28-1を、ガイド孔28-2と同様の円弧状の
長孔としてもよい。
【0051】更に、このような、長手ロックギヤ12をア
ッパー、ロアのラッチ14、15 によって挟持するようにロ
ックする構成においては、図1に示すように、長手ロッ
クギヤの歯部12a-1、12a-2 を相互に1/2 ピッチずらして
形成するとよい。このような構成によれば、アッパー、
ロアのラッチ14、15 の成形、組み立て誤差や、他の部材
の組み立て誤差等が長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2
のピッチのずれによって吸収されるため、誤差に起因す
る長手ロックギヤの歯部とアッパー、ロアのラッチの歯
部14a、15a との間の噛合不良、つまりは長手ロックギヤ
12のロック不良が確実に防止される。
【0052】ところで、このようなリライニング装置10
において、長手ロックギヤ12は、引張、圧縮、曲げ、捩
じり等の負荷を受けるとともに、シートバック48に作用
した荷重は、歯部12a-1、12a-2 に集中しやすいため、こ
れらの負荷に抗する高い剛性、強度が、長手ロックギヤ
に要求される。通常は、熱処理等によって長手ロックギ
ヤの剛性を高くしているが、長手ロックギヤのような長
尺部材においては、長手方向に、熱に起因する捩じれ、
反り等の歪みを生じやすい。
【0053】そこで、たとえば、図8(A)、(B) に示すよ
うに、長手方向に延びたエンボス加工によりなる段部60
を、長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2 の形成された面
に直交した相反する面、つまりは歯部を上下面に設けた
場合の側面のいずれかに形成するとよい。
【0054】このように、長手方向に延びた段部60を長
手ロックギヤ12の側面に設ければ、長手ロックギヤが段
部によって長手方向で補強されるため、引張、圧縮、曲
げ、捩じり等に抗する剛性が得られるとともに、熱処理
等に起因する歪みの発生が確実に防止できる。従って、
側面での段部60の形成により、引張、圧縮、曲げ、捩じ
り等の負荷に抗する剛性、および、歯部12a-1、12a-2 の
強度を高く維持可能な長手ロックギヤ12が容易に確保で
きる。
【0055】なお、段部60の形状は、図8(A)、(B) に示
す形状に限定されず、たとえば、図9(A)、(B) に示すよ
うに、たとえば、上下に離反した2ヶ所で長手方向に延
びた段部60-1、60-2 を、長手ロックギヤ12の側面に設け
る構成としてもよい。このような構成においても、側面
での段部60-1、60-2 の形成のもとで長手ロックギヤ12が
長手方向で補強されるため、上記と同様の効果が十分に
得られる。
【0056】また、図10および図11(A)、(B) に示す
ように、たとえば、長手方向に延びた段部62を長手ロッ
クギヤ12の側面に形成し、アッパー、ロアのラッチの歯
部14a、15a の噛合される歯部12a-1、12a-2 を、段部の上
下面にそれぞれ設ける構成としてもよい。図10を見る
とわかるように、この場合においては、アッパー、ロア
のラッチの基部14b、15b が、長手ロックギヤ12の基部の
歯部側の面12b を挟持可能な径に形成されるとともに、
ベースブラケットの支持片52、53 が、長手ロックギヤの
基部の歯部側の面を挟持可能に形成される。
【0057】このような構成では、長手ロックギヤ12を
挟持によって支持するアッパー、ロアのラッチの基部14
b、15b 、および、ベースブラケットの支持片52、53 が、
いずれも長手ロックギヤの歯部12a-1、12a-2 に接触しな
いため、歯部の接触起因する異音の発生や歯部の損傷等
が確実に防止できる。そして、長手ロックギヤ12の平坦
な長手面12b がアッパー、ロアのラッチの基部14b、15b
、および、ベースブラケットの支持片52、53 に接触す
るにすぎないため、これらに対する長手ロックギヤの円
滑な摺動が確保できる。
【0058】なお、この構成においても、長手方向に延
びた段部62が長手ロックギヤ12の側面に設けられるた
め、熱処理等を施しても反り、捩じれ等の生じない剛性
に優れた長手ロックギヤが容易に確保できる。
【0059】また、実施例においては、操作手段34が、
ラッチガイド30と一体的に回動可能に支軸32を介して連
結された操作レバーとして例示されているが、ラッチガ
イドを回動操作可能であれば足りるため、操作レバーに
限定されず、たとえば、操作ダイヤルを操作手段として
ラッチの支軸に連結、固定する構成としてもよい。
【0060】更に、実施例においては、別体の操作レバ
ー34をラッチガイド30に連結しているが、これに限定さ
れず、たとえば、図12に示すように、操作レバーをラ
ッチガイドと一体的に設ける構成としてもよい。操作レ
バー34の先端は、たとえば、カーリング等によって処理
されて、着座者が安全に操作可能に形成されている。な
お、操作レバー34の先端を軟質の樹脂材料等からなるカ
バー部材によって覆えば、操作時の安全性、感触等が向
上される。
【0061】この構成の場合、ラッチガイド30は、カバ
ーブラケット20の方向に突出したバーリング64を、支軸
として一体的に有し、カバーブラケットの反対サイドに
おける、たとえば、ワッシャ66を介したバーリングのカ
シメによって、ラッチガイドはベースブラケット18、カ
バーブラケット間で回動自在に取り付けられる。
【0062】このような構成によれば、部品点数の削減
に伴う構成の簡素化により、作業工程が減少するため、
作業性が向上する。
【0063】なお、実施例においては、長手ロックギヤ
12の上下面に歯部12a-1、12a-2 を形成し、その上下位置
にアッパー、ロアの対応するラッチ14、15 をそれぞれ配
置している。しかし、長手ロックギヤ12の相反する一対
の面に歯部12a-1、12a-2 を形成し、一対のラッチ14、15
で長手ロックギヤを挟み込んでロック可能であれば足り
るため、上下サイドに限定されず、たとえば、長手ロッ
クギヤの左右サイドからの挟み込みでの歯部の噛合によ
り、長手ロックギヤをロックする構成としてもよい。こ
の場合においては、リクライニング装置が上下方向での
厚みの抑えられた形状となるため、リクライニング装置
をシートクッションの下部スペースに配置することで、
シートの幅狭化がはかられる。
【0064】また、この発明は、自動車用のシートのリ
クライニング装置として最適であるとはいえ、これに限
定されず、たとえば、電車、飛行機、船舶や家庭用等の
種々のシートのリクライニング装置としても、この発明
が応用できる。
【0065】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0066】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートの
リクライニング装置によれば、長手ロックギヤが、ロッ
クばねの偏倚力の付与された一対のラッチでの挟み込み
によってロックされるため、ラッチの歯部に対する長手
ロックギヤの逃げの防止により、長手ロックギヤのロッ
クの確実性が改善される。
【0067】そして、ラッチガイドによって、一対のラ
ッチをほぼ同時に従動させるため、構成を複雑化するこ
となく、長手ロックギヤのロック、ロック解除が適切に
得られる。従って、ロックずれ等の生じない適切な操作
性が容易に確保できる。
【0068】また、ベースブラケット、カバーブラケッ
トでの挟持によるユニット化により、リクライニング装
置を一部材として取り扱うことが可能となるため、シー
トへの組み付け作業が簡単になり、シートの組み立て時
の作業性が向上される。
【0069】そして、ユニット毎の取り付けが可能であ
れば足りるため、リクライニング装置の取り付けられる
シートの形状等は特に限定されない。つまり、多機種の
シートにおけるリクライニング装置の共用、流用が可能
になるため、シートの全体的なコストダウンが容易には
かられる。
【0070】更に、ロックばねが、長手ロックギヤをロ
ックする力としてだけでなく、操作手段を初期位置に復
帰させるリターンばねとしても兼用されているため、部
品点数の削減により、リクライニング装置の構成が簡単
化される。
【0071】また、一対のラッチの基部および一対の支
持片での挟持により、長手ロックギヤを長手方向に離反
した2ヶ所で支持すれば、上下方向への長手ロックギヤ
のブレが確実に阻止でき、長手方向への長手ロックギヤ
の安定した摺動が確保できるとともに、各ラッチによる
長手ロックギヤのロックの確実性が向上される。
【0072】そして、一対のラッチの基部および一対の
支持片の、少なくとも長手ロックギヤとの接触部分に、
樹脂コーティングを施せば、ラッチの基部および支持片
への長手ロックギヤの接触に起因する異音の発生が防止
できるとともに、摩擦抵抗の抑制により、長手ロックギ
ヤの円滑な摺動が得られる。
【0073】更に、ラッチの背面との係合により、ラッ
チの歯部を長手ロックギヤの歯部にそれぞれ押し付け可
能とする押圧片を、ラッチガイドの対応する箇所にそれ
ぞれ設ける構成とすれば、押圧片によるラッチの背面の
押圧により、長手ロックギヤへの歯部の噛合時における
ラッチのガタつき、ずれ等が確実に阻止できるため、ラ
ッチによる長手ロックギヤのロックの確実性が向上され
る。
【0074】そして、長手ロックギヤのロック時に、一
対のラッチの突出ピンを支点より長手ロックギヤ寄りに
位置させれば、シート前方への長手ロックギヤの摺動の
もとで、長手ロックギヤの歯部へのラッチの歯部の鋭角
的な食い込みによるクサビ効果が得られるため、ラッチ
の歯部、長手ロックギヤの歯部間に、ロックばねの偏倚
力以上のロック力が発生する。従って、長手ロックギヤ
の強固なロックが容易に得られるとともに、ロックばね
の偏倚力の抑制が可能になり、操作性が向上される。
【0075】また、長手ロックギヤを挟んだ点対称に、
一対のラッチを配置すれば、シートの前後方向のいずれ
への負荷の作用に対しても、長手ロックギヤの歯部に対
する各ラッチの歯部のクサビ効果が得られるため、負荷
の作用方向に限定されない強固なロックが確保できる。
【0076】更に、いずれか一方のラッチの突出ピンに
対応するラッチガイドのガイド孔を部分的な直線部の設
けられた円弧状の長孔として形成すれば、当該ガイド孔
による、ラッチガイドの回動方向への突出ピンの押圧力
が十分に抑制されるとともに、直線部による突出ピンの
押圧により、当該ラッチの回動に伴うロック力が、長手
ロックギヤの歯部に対して十分に作用される。そのた
め、ラッチガイドからの分力の作用に起因するロック力
の低減が防止でき、この点からも、長手ロックギヤの強
固なロックが確保できる。
【0077】また、長手ロックギヤの一対の歯部を相互
に1/2 ピッチずらして形成すれば、ラッチの成形、組み
立て誤差や、他の部材の組み立て誤差等が長手ロックギ
ヤの歯部のピッチのずれによって吸収されるため、誤差
に起因する長手ロックギヤの歯部と各ラッチの歯部との
間の噛合不良が確実に防止される。
【0078】更に、長手方向に延びたエンボス加工によ
りなる段部を、長手ロックギヤの歯部の形成された面に
直交した相反する面のいずれかに形成する構成では、長
手ロックギヤが段部によって長手方向で補強されるた
め、引張、圧縮、曲げ、捩じり等に抗する剛性が得られ
るとともに、熱処理等に起因する歪みの発生が確実に防
止できる。従って、長手に沿った段部を形成すること
で、引張、圧縮、曲げ、捩じり等の負荷に抗する剛性、
および、各歯部の強度を高く維持可能な長手ロックギヤ
が容易に確保できる。
【0079】また、長手方向に延びた段部を長手ロック
ギヤ歯部の形成された面に直交した相反する面のいずれ
かに形成し、各ラッチの歯部の噛合される一対の歯部を
この段部の対応する面にそれぞれ形成すれば、長手ロッ
クギヤの歯部に接触させることなく、長手ロックギヤを
基部の歯部側の面での挟持のもとで支持できるため、歯
部の接触起因する異音の発生や歯部の損傷等が確実に防
止できる。そして、長手ロックギヤの基部の歯部側の面
は平坦であり、この平坦な面が各ラッチの基部および支
持片に接触するにすぎないため、これらに対する長手ロ
ックギヤの円滑な摺動が確保できる。
【0080】そして、操作レバーからなる操作手段をラ
ッチガイドと一体的に設ければ、部品点数の削減に伴う
構成の簡素化により、作業工程が減少するため、作業性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロック時における、この発明に係るシートのリ
クライニング装置の概略正面図である。
【図2】シートのリクライニング装置の概略分解斜視図
である。
【図3】シートのリクライニング装置の概略縦断面図で
ある、
【図4】ロック解除時における、シートのリクライニン
グ装置の概略正面図である。
【図5】シートのリクライニング装置の装着された、シ
ートの一部破断の概略側面図である。
【図6】ロック時における、長手ロックギヤ、ラッチの
関係を示す模式図である。
【図7】この発明におけるラッチの配置の変形例を示
す、長手ロックギヤ、ラッチの正面図である。
【図8】この発明における長手ロックギヤの変形例を示
す、長手ロックギヤの斜視図、および、長手ロックギヤ
の縦断面図である。
【図9】この発明における長手ロックギヤの別の変形例
を示す、長手ロックギヤの斜視図、および、長手ロック
ギヤの縦断面図である。
【図10】長手ロックギヤの更に別の変形例を示す、こ
の発明のシートのリクライニング装置の概略正面図であ
る。
【図11】図10に示す変形例における、長手ロックギ
ヤの斜視図、および、長手ロックギヤの縦断面図であ
る。
【図12】この発明における操作手段の変形例を示す、
この発明のシートのリクライニング装置の概略分解斜視
図である。
【符号の説明】
10 シートのリクライニング装置 12 長手ロックギヤ 12a-1、12a-2 長手ロックギヤの一対の歯部 12b 長手ロックギヤの基部の歯部側の面 14、15 一対のアッパー、ロアのラッチ 14a、15a ラッチの歯部 14b、15b ラッチの基部 14c、15c ラッチの背面 18 ベースブラケット 20 カバーブラケット 24 支持ピン(支点) 26 突出ピン 28-1、28-2 ガイド孔 30 ラッチガイド 34 操作手段(操作レバー) 36 ロックばね 48 シートバック 51 シートバックの支点(ヒンジ) 52、53 一対の支持片 56、57 押圧片 60、60-1、60-2、62 長手ロックギヤの段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−51810(JP,A) 特開 平6−178709(JP,A) 特開 平2−224704(JP,A) 実開 平3−87443(JP,U) 実開 平3−78441(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 1/02 - 1/03

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロック、ロック解除により、シートクッ
    ションに対するシートバックの揺動角度を任意に調整、
    設定可能としたシートのリクライニング装置において、 相反する一対の面にそれぞれ歯部を有して形成され、ヒ
    ンジを中心としたシートバックの揺動に連動して長手方
    向に摺動可能に配設された直線状の長手ロックギヤと;
    長手ロックギヤの歯部に噛合可能な対応する歯部を有し
    て形成され、長手ロックギヤの歯部に対応するサイド
    で、基部の支点を中心として回動可能にそれぞれ設けら
    れた一対のラッチと;各ラッチの突出ピンの遊挿可能な
    長孔状のガイド孔を有して形成され、一体的に回動可能
    な操作手段の操作に伴う、支軸を中心とした回動のもと
    で、各ラッチを歯部の噛合位置、噛合解除位置間で回動
    させるラッチガイドと;ラッチガイドへの偏倚力の付与
    により、各ラッチを長手ロックギヤとの噛合方向に回動
    させるロックばねと;を具備し、ロックばねの偏倚力に
    よる、長手ロックギヤの歯部へのラッチの歯部の噛合に
    よって、長手ロックギヤをロック可能としたことを特徴
    とするシートのリクライニング装置。
  2. 【請求項2】 長手ロックギヤ、一対のラッチおよびラ
    ッチガイドを一対のベースブラケット、カバーブラケッ
    ト間に挟持して予めユニット化した請求項1記載のシー
    トのリクライニング装置。
  3. 【請求項3】 ロック、ロック解除により、シートクッ
    ションに対するシートバックの揺動角度を任意に調整、
    設定可能としたシートのリクライニング装置において、 上面、下面にそれぞれ歯部を有して形成され、ヒンジを
    中心としたシートバックの揺動に連動して長手方向に摺
    動可能に配設された直線状の長手ロックギヤと;長手ロ
    ックギヤの歯部に噛合可能な対応する歯部を有して形成
    され、長手ロックギヤの上下位置で、基部の支点を中心
    として回動可能にそれぞれ設けられた一対のアッパー、
    ロアのラッチと;各ラッチの突出ピンの遊挿可能な長孔
    状のガイド孔を有して形成され、一体的に回動可能な操
    作手段の操作に伴う、支軸を中心とした回動のもとで、
    各ラッチを歯部の噛合位置、噛合解除位置間で回動させ
    るラッチガイドと;を一対のベースブラケット、カバー
    ブラケット間に挟持して予めユニット化し、引張コイル
    ばねからなるロックばねをベースブラケット、カバーブ
    ラケットのいずれか一方とラッチガイドとの間に張設し
    て、ロックばねの偏倚力による、長手ロックギヤの歯部
    へのラッチの歯部の噛合により、長手ロックギヤをロッ
    ク可能としたことを特徴とするシートのリクライニング
    装置。
  4. 【請求項4】 各ラッチの基部が長手ロックギヤを摺動
    可能に挟持する円弧状に形成されるとともに、長手ロッ
    クギヤを各歯部サイドから摺動可能に挟持する一対の支
    持片がベースブラケット、カバーブラケットのいずれか
    の部分的な切り起こしによって形成され、 各ラッチの基部、一対の支持片による、長手方向に離反
    した2ヶ所で、長手ロックギヤを対応方向から挟持可能
    とした請求項2または3記載のシートのリクライニング
    装置。
  5. 【請求項5】 各ラッチの基部、および、ベースブラケ
    ット、カバーブラケットのいずれかの一対の支持片の、
    少なくとも、長手ロックギヤとの接触部分に、樹脂コー
    ティングを施した請求項4記載のシートのリクライニン
    グ装置。
  6. 【請求項6】 歯部に対するラッチの背面との係合によ
    り、ラッチの歯部を長手ロックギヤの歯部にそれぞれ押
    し付け可能とする押圧片が、ラッチガイドの対応する箇
    所にそれぞれ設けられた請求項1ないし5のいずれか記
    載のシートのリクライニング装置。
  7. 【請求項7】 各ラッチの突出ピンを基部の支点より長
    手ロックギヤの歯部寄りに位置させて、各ラッチの歯部
    を長手ロックギヤの歯部に噛合させる請求項1ないし6
    のいずれか記載のシートのリクライニング装置。
  8. 【請求項8】 長手ロックギヤを挟んだ点対称に、各ラ
    ッチを配置するとともに、 各ラッチの突出ピンを基部の支点より長手ロックギヤの
    歯部寄りに位置させて、各ラッチの歯部を長手ロックギ
    ヤの歯部に噛合させる請求項1ないし6のいずれか記載
    のシートのリクライニング装置。
  9. 【請求項9】 ラッチガイドの一対のガイド孔のうちの
    いずれか一方が、ラッチガイドの回動軌跡と、対応する
    ラッチの回動軌跡との相関関係からなる円弧状に形成さ
    れるとともに、 長手ロックギヤ、対応するラッチの双方の歯部間の噛合
    位置に相当する箇所が、ラッチの支点と突出ピンとを結
    ぶ線に平行な部分的な直線部として円弧状のガイド孔に
    設けられた請求項1ないし8のいずれか記載のシートの
    リクライニング装置。
  10. 【請求項10】 長手ロックギヤの各歯部が、相互に1/
    2 ピッチずらして形成された請求項1ないし9のいずれ
    か記載のシートのリクライニング装置。
  11. 【請求項11】 長手ロックギヤが、長手方向に延びた
    エンボス加工によりなる段部を、歯部の形成された面に
    直交した相反する面のいずれかに有して形成された請求
    項1ないし10のいずれか記載のシートのリクライニン
    グ装置。
  12. 【請求項12】 長手ロックギヤが、長手方向に延びた
    段部を歯部の形成された面に直交した相反する面のいず
    れかに有して形成され、各ラッチの歯部の噛合される一
    対の歯部が、段部の対応面にそれぞれ形成されるととも
    に、 各ラッチの基部が長手ロックギヤの基部の歯部側の面を
    摺動可能に挟持する円弧状に形成されるとともに、長手
    ロックギヤの基部の歯部側の面を摺動可能に挟持する一
    対の支持片がベースブラケット、カバーブラケットのい
    ずれかの部分的な切り起こしによって形成された請求項
    1ないし10のいずれか記載のシートのリクライニング
    装置。
  13. 【請求項13】 操作手段が操作レバーとして形成され
    るとともに、当該操作レバーが、ラッチガイドと一体的
    に成形された請求項1ないし12のいずれか記載のシー
    トのリクライニング装置。
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