JP3306376B2 - アルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法 - Google Patents

アルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム系ダ
イカスト成形品の製造方法の改良に関する。さらに詳し
くは、本発明は、薄肉のアルミニウム系ダイカスト成形
品、特に厚さ1mm未満の薄肉部を有する放熱板や携帯用
電子機器のケースカバーなどのアルミニウム系ダイカス
ト成形品を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムは軽量性、塑性加工性、耐
食性に優れ、かつ電気・熱伝導性が良好であるなど、金
属として優れた特性を有している。また、このアルミニ
ウムに銅、マグネシウム、亜鉛、珪素、リチウム、ニッ
ケル、クロム、マンガン、鉄、ジルコニウムなどを加え
合金化すれば、固溶体硬化、加工硬化、時効硬化などに
よって、常温並びに高温において機械的性質が著しく向
上し、また耐食性、耐摩耗性、低熱膨張係数などの特性
も付加されることが知られている。したがって、このよ
うな性質を有するアルミニウム又はアルミニウム合金
は、生活に最も近い家庭用品や飲料用缶、家具、インテ
リアをはじめ、航空・宇宙、自動車、電気・電子製品、
車両、船舶、土木・建築など、多くの分野において幅広
く用いられている。このようなアルミニウムやアルミニ
ウム合金などのアルミニウム系材料の加工方法の1つと
してダイカスト法が知られており、現在、各種成形品を
製造するのに広く使用されている。このダイカスト法
は、金属製金型内に、溶湯を圧入プランジャーにより高
速(20〜60m/秒程度)、高圧(30〜200MPa
程度)で射出、充填し、急速に凝固させる鋳造方式であ
って、最小肉厚1mm程度の薄肉鋳物の製造が可能で、寸
法精度や鋳肌が良く、かつ高い生産性を有するなどの長
所を有している。しかしながら、このダイカスト法にお
いては、溶湯の射出速度が速く、充填時間が約0.3秒
と短いため、金型空間内(キャビティ)の空気や反応ガ
スを巻込みやすく、その結果、空孔欠陥(ポロシティ)
が生じやすいという問題がある。したがって、品質改善
のために、(1)射出速度を1m/秒以下にする低速充
填ダイカスト法、(2)厚肉部での引けをなくすため時
間差で二段加圧するアキュラッド法、(3)厚肉部を局
部的に加圧して引けをなくす局部スクイブ法、(4)金
型内を減圧してガスの巻込みを少なくする真空ダイカス
ト法、(5)金型内を酸素雰囲気にし、酸素はすべて微
細な酸化物として分散させてガスとしての巻込みを防ぐ
PFダイカスト法、などが開発されている。しかしなが
ら、これらの従来技術は、いずれもダイカスト成形品の
品質改良を目的としたものであって、薄肉化を目的とし
た技術ではなく、アルミニウム系ダイカスト成形品にお
いては、肉厚は約1mmが限度であり、それより薄肉の成
形品は得られないのが実状であった。ところで、近年、
多数の半導体などを備えた素子や内部配線を特殊な方法
で1つの固体として結合してなる超小型電子回路を備え
たICが多くなってきている。このようなICにおいて
は、半導体を作動する過程で大量の熱が発生するため、
温度が上昇して半導体自体の動作が不安定となったり、
半導体が破壊するなど、好ましくない事態を招来するお
それがある。このため、半導体を冷却する放熱板をIC
に取り付け、放熱板と空気とを熱交換させて半導体の熱
を空気中に放出し、半導体が高温になり、動作不安定に
なったり、破壊するのを防止している。このような放熱
板としては、通常基板上に多数の細長い放熱ピンを配置
したものが用いられており、そして、このものには、ア
ルミニウム系ダイカスト成形品が多用されている。この
放熱板は、最近のICのコンパクト化に伴い、特にその
軽量化が望まれている。また、携帯用電子機器のケース
カバーにおいても、アルミニウム系ダイカスト成形品が
多用されており、そして、前記と同様に、電子機器の小
型化(例えばノート型パソコンなど)に伴い、その軽量
化が求められている。軽量材料としては、比重1.74
のマグネシウム(アルミニウムの比重2.70)やマグ
ネシウム合金などのマグネシウム系材料が知られてい
る。しかしながら、このマグネシウム系材料からなる成
形品は、アルミニウム系成形品に比べて高価である上、
不良率が高いという欠点を有している。したがって、安
価なアルミニウム系ダイカスト成形品であって、マグネ
シウム系成形品に匹敵する軽量のものが要望されてい
る。アルミニウム系ダイカスト成形品を比重の小さいマ
グネシウム製品に匹敵させるには、薄肉化することが必
要であるが、前述のように、従来技術では、肉厚が1mm
より薄いアルミニウム系ダイカスト成形品を製造するこ
とが困難であり、したがって、肉厚1mm未満のアルミニ
ウム系ダイカスト成形品を効率よく製造する技術の開発
が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、薄肉のアルミニウム系ダイカスト成形
品、特に厚さ1mm未満の薄肉部を有する放熱板や携帯用
電子機器のケースカバーなどのアルミニウム系ダイカス
ト成形品を効率よく製造する方法を提供することを目的
としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、肉厚1mm未
満の薄肉のアルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法
について鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム系材料の
溶湯をキャビティ内に充填する際、溶湯から発生するガ
ス及びキャビティ内の空気の存在により、湯流れ性が悪
くなり、薄肉化しにくいことに着目した。この着目に基
づき、キャビティを囲繞する部材の一部に、アルミニウ
ム系材料の溶湯は通過しないが、ガスは通過し、かつ外
部に開口したガス通路に接する鉄製多孔質部材を1つ以
上設け、キャビティにアルミニウム系材料の溶湯を圧入
充填するとともに、該ガス及び空気を上記多孔質部材を
介して外部へ排出させることにより、その目的を達成し
うることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて
完成したものである。すなわち、本発明は、(1)固定
金型と可動金型との当接により形成されるキャビティ
に、アルミニウム系材料の溶湯を圧入充填して、先端部
に、肉厚1mm未満部を少なくとも有するダイカスト成形
品を製造するに当たり、上記キャビティを囲繞する部材
における、前記肉厚1mm未満部に接する一部に、アル
ミニウム系材料の溶湯は通過しないが、ガスは通過し、
かつ外部に開口したガス通路に接する鉄製多孔質部材を
1つ以上固定して設けてなる金型を用い、該キャビティ
にアルミニウム系材料の溶湯を圧入充填するとともに、
該溶湯から発生するガス及びキャビティ内の空気を上記
鉄製多孔質部材を介して外部へ排出させることを特徴と
するアルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法、
(2)固定金型と可動金型との当接により形成されるキ
ャビティに、アルミニウム系材料の溶湯を圧入充填し
て、基板に複数の放熱ピンを設けた放熱板であるダイカ
スト成形品を製造するに当たり、上記キャビティを囲繞
する部材における前記放熱ピン部の先端部側に、アルミ
ニウム系材料の溶湯は通過しないが、ガスは通過し、か
つ外部に開口したガス通路に接する鉄製多孔質部材を1
つ以上固定して設けてなる金型を用い、該キャビティに
アルミニウム系材料の溶湯を圧入充填するとともに、該
溶湯から発生するガス及びキャビティ内の空気を上記鉄
製多孔質部材を介して外部へ排出させることを特徴とす
るアルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法、
アルミニウム系ダイカスト成形品が、携帯用電子機器の
ケースカバーであり、かつキャビティにおける溶湯流に
沿った金型部材の一部に前記鉄製多孔質部材を設けてな
る金型を用いる第(1)又は(2)項記載の製造方法、
及び()前記アルミニウム系材料が、鋳造用アルミニ
ウム合金である第(1)、(2)又は()項記載の製
造方法、を提供するものである。また、本発明の好まし
い態様は、()アルミニウム系ダイカスト成形品が、
肉厚0.3〜0.8mm部を少なくとも有するものである第
)項記載の製造方法、である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のアルミニウム系ダイカス
ト成形品の製造方法において用いられるアルミニウム系
材料としては、アルミニウムを主成分とする金属材料で
あればよく特に制限はないが、鋳造用アルミニウム合金
が好ましく、ダイカスト成形品の用途に応じて、鋳造用
アルミニウム合金の中から適宜選択するのがよい。鋳造
用アルミニウム合金としては、例えばAl−Cu系、A
l−Si系、Al−Mg系、Al−Si−Cu系、Al
−Si−Mg系、Al−Co−Cu系、Al−Mn−M
g系、Al−Mn−Fe系、Al−Mn−Zn−Fe−
Mg系などが挙げられる。本発明方法においては、前記
アルミニウム系材料をダイカスト法で鋳造成形するため
に、金型として、固定金型と可動金型との当接により形
成されるキャビティを有し、このキャビティを囲繞する
部材の一部に、アルミニウム系材料の溶湯は通過しない
が、ガスは通過し、かつ外部に開口したガス通路に接す
る鉄製多孔質部材を1つ以上設けてなるものが用いられ
る。前記多孔質部材は、アルミニウム系材料の溶湯をキ
ャビティ内に圧入充填する際、該溶湯中に存在する潤滑
剤などに起因するガスや反応ガス及びキャビティ内の空
気により、湯流れ性が悪くなるのを防止する目的で、上
記ガスや空気をキャビティから外部を排出させるために
設けられるものである。したがって、この多孔質部材
は、アルミニウム系材料の溶湯を通過させずに、ガスを
通過させうるものであることが必要であり、またその材
質としては、アルミニウム系材料の溶湯温度に耐性を有
し、かつ適度の機械的強度を有し、金型部材に溶接加工
できる点から鉄製のものが用いられる。このような多孔
質部材としては、例えば「ポーセラックス」[商品名、
新東工業(株)製]など、市販品として入手可能である。
前記多孔質部材は、キャビティを囲繞する部材の一部に
設けられるが、その設置場所については特に制限はな
く、ダイカスト成形品の種類に応じて、適宜選定され
る。例えば、ダイカスト成形品が、基板に複数の放熱ピ
ンを設けた放熱板である場合には、キャビティにおける
該放熱ピン部の先端部側に設けるのが有利である。ま
た、ダイカスト成形品が携帯用電子機器のケースカバー
である場合には、キャビティにおける溶湯流に沿った金
型部材の一部に設けるのがよい。この鉄製多孔質部材
は、1つ設けてもよいし、必要に応じ複数設けてもよ
い。前記キャビティは、固定金型と可動金型との当接に
より形成されるが、このキャビティを形成させるため
に、固定金型若しくは可動金型又はその両方に直彫りし
てもよいし、あるいは入れ子に形彫りし、これを主型に
はめ込んでもよい。次に、本発明の好ましい態様につい
て、放熱板の製造を例に挙げ、添付図面に従って説明す
る。
【0006】図1は、本発明を実施するために用いられ
るダイカスト成形金型(放熱板製造用)の1例の断面図
であって、ダイカスト成形金型1は、固定金型2と可動
金型3とから構成されており、可動金型3は、主金型3
aと入れ子金型3bと押え金型3cとから構成されてい
る。主金型3aには、放熱板用キャビティ5が形彫りさ
れており、そして、該キャビティ5の各放熱ピン部5’
に接続するためのスリット及びそれに接して多孔質部材
6が設けられた入れ子金型3bが篏入され、ボルトで固
定されている。各多孔質部材6は、鉄製であって、アル
ミニウム系材料の溶湯を通過させずに、キャビティ内の
ガスを通過させる性質を有し、押え金型3cに設けられ
ている外部に開口したガス通路4に接している。キャビ
ティ5にはゲート9が連通し、このゲート9は流路10
を介してスリーブ7の内部に連通している。スリーブ7
には、内部の溶湯8を500〜1,000kg/cm2の圧力
で圧入充填するためのプランジャーチップ11が装着さ
れている。アルミニウム系ダイカスト成形品を成形する
場合、まず、入れ子金型3bが篏入されている主金型3
aをヒータ(図示していない)で成形可能な温度に加熱
したのち、キャビティ5を形成する部材にダイカスト成
形品を容易に取り出すための離型剤を塗布し、固定金型
2と可動金型3とを閉じる。次いで、スリーブ7内に収
容されているアルミニウム系材料の溶湯(温度680〜
800℃程度)8を、プランジャーチップ11により、
流路10を介してゲート9から、キャビティ5内に50
0〜1,000kg/cm2の圧力で圧入充填する。溶湯の圧
入により発生したガス及びキャビティ内の空気は、多孔
質部材6を通過してガス通路4から外部へスムーズに排
出される。したがって、アルミニウム系材料の溶湯は、
容易に充填できるとともに、各放熱ピン部5’の先端部
まで容易に流入する。このようにして、アルミニウム系
材料の溶湯の充填が終了すると、冷却装置(図示してい
ない)でダイカスト成形金型1を5〜8秒間程度で冷却
したのち、固定金型2と可動金型3を開くとともに、エ
ジェクターピン(図示していない)で、主金型3aよ
り、ダイカスト成形品を押出す。このようにして得られ
たアルミニウム系ダイカスト放熱板は、バリや空孔欠陥
などの発生がなく、品質の良好なものである。また、こ
の方法によると、肉厚が1mm未満、好ましくは0.3〜
0.8mm程度の放熱ピンを有する放熱板を容易に製造す
ることができる。図2は、本発明を実施するために用い
られるダイカスト成形金型(放熱板製造用)の別の例の
断面図であって、ダイカスト成形金型1は、固定金型2
と可動金型3とから構成されており、可動金型3は、主
金型3aと入れ子金型3bとから構成されている。主金
型3aには、放熱板用キャビティ5が形彫りされてお
り、そして、該キャビティ5の各放熱ピン部5’の先端
部に接するための板状の多孔質部材6がガス通路4’に
接して設けられた入れ子金型3bが篏入され、ボルトで
固定されている。多孔質部材6に接して設けられたガス
通路4’は、主金型3bに設けられている外部に開口し
たガス通路4に連通している。キャビティ5にはゲート
9が連通し、このゲート9は流路10を介してスリーブ
7の内部に連通している。スリーブ7には、内部の溶湯
8を500〜1,000kg/cm2の圧力で圧入充填するた
めのプランジャーチップ11が装着されている。以上、
放熱板の製造を例に挙げて説明したが、もちろん、肉厚
1mm未満、好ましくは0.3〜0.8mm程度の薄肉部を有
する他のアルミニウム系ダイカスト成形品、例えば携帯
用電子機器のケースカバーなども、類似の方法により容
易に製造することができる。また、本発明方法は、従来
の肉厚1mm以上のアルミニウム系ダイカスト成形品の製
造にも、もちろん適用することができ、これにより、ガ
スの巻込みによる空孔欠陥などが生じることのない品質
の良好なダイカスト成形品が容易に得られる。
【0007】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例 図1に示すダイカスト成形金型を用い、厚さ0.3mm、
0.5mm及び0.8mmで、高さ7mm、幅100mmの複数の
放熱ピンが基板上に設けられたアルミニウム系ダイカス
ト放熱板を製造した。上記3種の放熱板用キャビティが
形彫りされた主金型3a及び入れ子金型3bを用意し、
それぞれ可動金型3を組み立てると共に、鉄製多孔質部
材6として、新東工業(株)製、「ポーセラックス」を用
いた。アルミニウム系材料として、Al−Mn−Fe合
金(DM2)を使用し、明細書本文に記載した方法に従
って放熱板を製造したところ、放熱ピンの厚さが0.3m
m、0.5mm及び0.8mmの放熱板のいずれも、バリや空
孔欠陥の発生がなく、品質の良好なものが得られた。な
お、溶湯の温度は740℃、溶湯の充填圧力は800kg
/cm2、圧入時間は0.5秒、冷却時間は5〜8秒間であ
った。 比較例 実施例において、多孔質部材を設けなかったこと以外
は、実施例と同様にしてアルミニウム系ダイカスト放熱
板を製造した。その結果、放熱ピンの厚さが0.3mm、
0.5mm及び0.8mmの放熱板いずれも、湯流れ性が悪
く、キャビティの放熱ピン部5’の先端部まで溶湯が充
填されず、所望の品質の放熱板が得られなかった。そこ
で、放熱ピンの厚さが1.2mmの放熱板用キャビティが
形彫りされた主金型3a及び入れ子金型3bを用い、多
孔質部材6を設けずに、実施例と同様にしてアルミニウ
ム系ダイカスト放熱板を製造したところ、該放熱板は、
空孔欠陥が少し認められるものの、一応満足しうる品質
のものであった。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、キャビティを囲繞する
部材の一部に多孔質部材を設けることにより、アルミニ
ウム系材料の溶湯を圧入充填する際、該溶湯の中に存在
するガス及びキャビティ内の空気がスムーズに外部へ排
出されるので、湯流れ性が改善され、従来成形できなか
った肉厚1mm未満、好ましくは0.3〜0.8mm程度の薄
肉部を有するアルミニウム系ダイカスト成形品が容易に
得られる。また、ガスの巻込みが減少するので、空孔欠
陥の少ない品質の良好なダイカスト成形品が得られると
ともに、溶湯の充填圧力を減少させることもできる。本
発明方法は、特に放熱板や携帯用電子機器のケースカバ
ーなどの製造に好ましく用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法を実施するために用いられ
るダイカスト成形金型の1例の断面図である。
【図2】図2は、本発明方法を実施するために用いられ
るダイカスト成形金型の別の例の断面図である。
【符号の説明】 1 ダイカスト成形金型 2 固定金型 3 可動金型 3a 主金型 3b 入れ子金型 3c 押え金型 4 ガス通路 4’ ガス通路 5 放熱板用キャビティ 5’ 放熱ピン部 6 多孔質部材 7 スリーブ 8 アルミニウム系材料の溶湯 9 ゲート 10 流路 11 プランジャーチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−90211(JP,A) 実開 昭57−70756(JP,U) 特公 平2−42289(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 17/22 B22D 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定金型と可動金型との当接により形成さ
    れるキャビティに、アルミニウム系材料の溶湯を圧入充
    填して、先端部に、肉厚1mm未満部を少なくとも有する
    ダイカスト成形品を製造するに当たり、上記キャビティ
    を囲繞する部材における、前記肉厚1mm未満部に接す
    一部に、アルミニウム系材料の溶湯は通過しないが、
    ガスは通過し、かつ外部に開口したガス通路に接する鉄
    製多孔質部材を1つ以上固定して設けてなる金型を用
    い、該キャビティにアルミニウム系材料の溶湯を圧入充
    填するとともに、該溶湯から発生するガス及びキャビテ
    ィ内の空気を上記鉄製多孔質部材を介して外部へ排出さ
    せることを特徴とするアルミニウム系ダイカスト成形品
    の製造方法。
  2. 【請求項2】固定金型と可動金型との当接により形成さ
    れるキャビティに、アルミニウム系材料の溶湯を圧入充
    填して、基板に複数の放熱ピンを設けた放熱板であるダ
    イカスト成形品を製造するに当たり、上記キャビティを
    囲繞する部材における前記放熱ピン部の先端部側に、ア
    ルミニウム系材料の溶湯は通過しないが、ガスは通過
    し、かつ外部に開口したガス通路に接する鉄製多孔質部
    材を1つ以上固定して設けてなる金型を用い、該キャビ
    ティにアルミニウム系材料の溶湯を圧入充填するととも
    に、該溶湯から発生するガス及びキャビティ内の空気を
    上記鉄製多孔質部材を介して外部へ排出させることを特
    徴とするアルミニウム系ダイカスト成形品の製造方法。
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