JP3306372B2 - L型擁壁の構築方法 - Google Patents

L型擁壁の構築方法

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JP3306372B2 JP12230498A JP12230498A JP3306372B2 JP 3306372 B2 JP3306372 B2 JP 3306372B2 JP 12230498 A JP12230498 A JP 12230498A JP 12230498 A JP12230498 A JP 12230498A JP 3306372 B2 JP3306372 B2 JP 3306372B2
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靖行 北野
和昭 光成
雄次郎 稲葉
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株式会社新井組
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、宅地造成な
どの築造に用いられるL型擁壁の構築方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、道路、宅地造成工事などにおい
て、地山を掘削してL型擁壁(底床部と縦壁部とがL型
に連続したコンクリート壁)を構築する場合、図6に示
すように、地山1の破線で示すAの部分の土砂を掘削除
去し、このAの部分に底床部2aと縦壁部2bとがL型
に連続したL型擁壁2を構築し、その後、L型擁壁2の
背後側に土砂を埋め戻すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来のL型擁壁の構築方法では、地山1の掘削が構築すべ
きL型擁壁2の底床部2aの後端縁(図中、左端縁)に
及ぶとともに、施工の安全性を確保するために地山1を
角度をもって掘削する必要があるため、地山1の掘削範
囲がかなり大きくなり、そのため、土砂の掘削・搬出量
が増大して施工コストの高騰や工期の長期化を招く。な
お、用地の制約などにより地山1を角度をもって掘削で
きない場合には、地山1が掘削面が崩れないように土留
め用の仮壁を設ける必要がある。
【0004】また、従来のL型擁壁の構築方法では、地
山1の安定している地盤を掘削して埋め戻すため、埋め
戻された部分が掘削する以前に比して地盤が弱くなり、
そのため、L型擁壁2の背後側の地山1の安定していた
地盤がかなり大きな範囲でみだされるといった事態を招
く。しかも、L型擁壁2を構築する間、地山1から掘削
除去した土砂の大半を一時保管しておく必要があり、そ
の保管に大きなスペースを要する。
【0005】そこで、本発明は、上記した従来のL型擁
壁の構築方法の問題点に鑑み、L型擁壁を短期間で低コ
ストで構築するとともに、そのL型擁壁の背後側の地山
の安定している地盤をみだすこともないL型擁壁の構築
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、底床部と縦壁部とがL型に連続したL型擁
壁を構築するに際して、先ず、地山を構築すべきL型擁
壁の縦壁部の部分まで掘削してその掘削面の下端部に段
差部を形成し、その段差部の上方にコンクリートで縦壁
部を形成した後、或いは、段差部の上方にプレキャスト
コンクリート等のコンクリート二次製品からなる縦壁部
を配置した後、前記段差部を水平方向に掘削して縦壁部
の下方に底床部形成用の水平穴を削設し、その水平穴内
に生コンクリートを充填して底床部を形成することで、
或いは、水平穴内にプレキャストコンクリート等のコン
クリート二次製品からなる底床部を嵌め込んでコンクリ
ートで固結一体化することで、縦壁部の下端に底床部を
継ぎ足してL型擁壁を構築するようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のL型擁壁の構築方
法を図1〜図4に示す実施の形態に基いて説明する。図
1〜図4において、1は地山、2は底床部2aと縦壁部
2bとがL型に連続したL型擁壁を示す。
【0008】本発明方法は、先ず、図1に示すように、
地山1の破線で示すBの部分(構築すべきL型擁壁2の
縦壁部2bまでの部分)の土砂を掘削除去させる。その
とき、地山1を若干角度をもって掘削してその掘削面1
aを若干傾斜した状態に形成するとともに、掘削面1a
の下端部に構築すべきL型擁壁2の底床部2aの厚みに
相当する高さと、構築すべきL型擁壁2の縦壁部2bの
厚みに相当する幅とを有する段差部1bを形成する。
【0009】そして次に、地山1の段差部1bの上方に
縦壁部補強鉄筋(図示省略)を配筋し、更に地山1の段
差部1bの上方に縦壁部成形用の型枠(図示省略)を組
み立てた後、その型枠内に生コンクリートを充填するこ
とで、図2に示すように、地山1の段差部1b上に縦壁
部2bを形成させる。なお、後工程で縦壁部2bが崩落
しないように、縦壁部2bを鋼材などのアンカー部材
(図示省略)を介して地山1の安定している地盤につな
ぎ止めたり、縦壁部2bを埋め込んだH鋼材などの杭
(図示省略)に支持させるのが望ましい。
【0010】そして次に、図3に示すように、地山1の
段差部1bを水平方向に掘削し、構築すべきL型擁壁2
の底床部2aの幅に相当する奥行を有する底床部形成用
の水平穴1cを削設させる。なお、底床部形成用の水平
穴1cの削設時には、水平穴1cが崩落しないように、
水平穴1cを任意の長さ掘削する毎に、図5(a)また
は(b)に示す扶枠3を打ち込んでいくのが望ましい。
図5(a)に示す扶枠3は、寸法が夫々異なり、水平穴
1cの奥側に行くに従って徐々に寸法の小さいものを嵌
め込むむ。図5(b)に示す扶枠3は、寸法が夫々同じ
であり、水平穴1cの入口から順次押し込む。
【0011】そして次に、地山1の水平穴1c内に底床
部補強鉄筋(図示省略)を配筋した後、その水平穴1c
内に生コンクリートを充填して底床部2aを形成するこ
とで、図4に示すように、縦壁部2bの下端に底床部2
aを継ぎ足してL型擁壁2を構築させる。なお、底床部
補強鉄筋は、縦壁部補強鉄筋の下端に鉄筋を継ぎ足して
配筋するようにしている。
【0012】そして次に、L型擁壁2の縦壁部2bの背
面に砕石または栗石若しくはポリエチレンシートなどの
透水層4を形成した後、地山1の掘削面1aとL型擁壁
2の縦壁部2bとの間のわずかな隙間に土砂を埋め戻
す。以後、同様の手順を繰り返すことでL型擁壁2を横
方向(紙面に対して垂直方向)に連続して構築させる。
【0013】このように、本発明のL型擁壁の溝築方法
によれば、地山1を構築すべきL型擁壁2の縦壁部2b
の部分まで掘削してその掘削面1aの下端部に段差部1
bを形成し、その段差部1bの上方に縦壁部成形用の型
枠を組み立て、その型枠内に生コンクリートを充填して
縦壁部2bを形成した後、段差部1bを水平方向に掘削
して縦壁部2bの下方に底床部形成用の水平穴1cを削
設し、その水平穴1c内に生コンクリートを充填して底
床部2aを形成することで、縦壁部2bの下端に底床部
2aを継ぎ足してL型擁壁2を構築するようにしたか
ら、地山1の掘削が構築すべきL型擁壁2の縦壁部2b
の部分までとなり、これにより地山1の掘削範囲が大幅
に縮小されるとともに、L型擁壁2をその背後側の地山
1の安定している地盤をみだすことなく構築することが
できる。しかも、底床部2aを形成する前に縦壁部2b
を形成するようにしたので、底床部成形用の水平穴1c
の掘削作業や底床部2aのコンクリート打設作業の際
に、地山1の崩落を縦壁部2bで防止することができ
る。
【0014】なお、上記の実施形態では、地山1の掘削
面1aの前方に縦壁部成形用の型枠を組み立て、その型
枠内に生コンクリートを充填して縦壁部2bを形成する
ようにしているが、地山1の掘削面1aの前方にプレキ
ャストコンクリート等のコンクリート二次製品を設置し
て縦壁部2bを形成することも可能である。この場合、
コンクリート二次製品からなる縦壁部2bの下方に底床
部形成用の水平穴1cを削設して、その水平穴1c内に
生コンクリートを充填して底床部2aを形成すること
で、或いは、水平穴1c内にプレキャストコンクリート
等のコンクリート二次製品からなる底床部2aを嵌め込
み、コンクリートで固結一体化することで、縦壁部2b
の下端に底床部2aを継ぎ足してL型擁壁2を構築す
る。
【0015】また、上記の実施形態では、上面全体を平
坦に形成した底床部2aを用いているが、図6に示す如
き、上面前端部に段差部2a’を有する底床部2aを用
いることで、L型擁壁2の屈曲部分の強度を強化するこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】本発明方法によれば、地山の掘削が構築
すべきL型擁壁の縦壁部の部分までとなり、地山の掘削
範囲が大幅に縮小できるので、従来方法と比べて土砂の
掘削・搬出量をかなり少なくすることができ、施工コス
トの低減と工期の短縮化が達成できるとともに、L型擁
壁の背後側の地山の安定している地盤をみだすといった
事態を招くこともない。しかも、縦壁部で地山の崩落を
防止することができるので、底床部成形用の水平穴の掘
削作業や底床部のコンクリート打設作業の安全性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のL型擁壁の溝築方法の工程説明図であ
る。
【図2】本発明のL型擁壁の溝築方法の工程説明図であ
る。
【図3】本発明のL型擁壁の溝築方法の工程説明図であ
る。
【図4】本発明のL型擁壁の溝築方法の工程説明図であ
る。
【図5】(a)は扶枠の一例を示す図面、(b)は扶枠
の他の例を示す図面である。
【図6】L型擁壁の底床部の他の例を示す断面図であ
る。
【図7】従来のL型擁壁の溝築方法を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 地山 1a 掘削面 1b 段差部 1c 横穴 2 L型擁壁 2a 底床部 2a’段差部 2b 縦壁部 3 扶枠 4 透水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−59726(JP,A) 特開 平8−134938(JP,A) 特開 平8−49248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/02 310 E02D 29/02 309 E02D 29/02 305

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底床部と縦壁部とがL型に連続したL型
    擁壁を構築するに際して、先ず、地山を構築すべきL型
    擁壁の縦壁部の部分まで掘削してその掘削面の下端部に
    段差部を形成し、その段差部の上方にコンクリートで縦
    壁部を形成した後、前記段差部を水平方向に掘削して縦
    壁部の下方に底床部形成用の水平穴を削設し、その水平
    穴内に生コンクリートを充填して底床部を形成すること
    で、縦壁部の下端に底床部を継ぎ足してL型擁壁を構築
    するようにしたことを特徴とするL型擁壁の溝築方法。
  2. 【請求項2】 底床部と縦壁部とがL型に連続したL型
    擁壁を構築するに際して、先ず、地山を構築すべきL型
    擁壁の縦壁部の部分まで掘削してその掘削面の下端部に
    段差部を形成し、その段差部の上方にプレキャストコン
    クリート等のコンクリート二次製品からなる縦壁部を配
    置した後、前記段差部を水平方向に掘削して縦壁部の下
    方に底床部形成用の水平穴を削設し、その水平穴内に同
    じくプレキャストコンクリート等のコンクリート二次製
    品からなる底床部を嵌め込んでコンクリートで固結一体
    化することで、縦壁部の下端に底床部を継ぎ足してL型
    擁壁を構築するようにしたことを特徴とするL型擁壁の
    溝築方法。
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