JP3305657B2 - スパイラルリブ付きフラットオーバル形シースの製造方法および製造装置 - Google Patents

スパイラルリブ付きフラットオーバル形シースの製造方法および製造装置

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレストレストコン
クリート(以下、PCと呼ぶ)において、コンクリート
にプレストレスを与える方式の一つであるポストテンシ
ョン方式に使用するシースに係る。特に断面の形状が長
径方向は半円形で短径方向は平行に対向する特殊なオー
バル形(以下、フラットオーバル形と呼ぶ)のシースに
係る。
【0002】
【従来の技術】PCとはコンクリートの部材に外力が作
用すると曲げ引張り応力が発生するのに対し、その応力
を所望の大きさに打ち消すため人工的に予め内部応力を
与えた鉄筋コンクリート構造の一種を指し、ポストテン
ション方式とは図6(A)(B)のように、シース10
1(管材)内へ緊張材102(PC鋼材)を配置した型
枠103へコンクリート104を打込み、コンクリート
の圧縮強度が得られてからPC鋼材の両端へ引張り力P
を加えて緊張させ、端部を定着材105で係止した後シ
ース101内にグラウトを注入する手順を辿る。
【0003】シース101は、プレストレス導入前に緊
張材102がコンクリート104と接触しないように保
持することを目的に使用されるから、コンクリートの打
込み中に破損することがないように強固であり、かつ曲
線的に配置できるよう柔軟性のあることが望まれる。そ
のためには薄鋼板性のフレキシブルシースが用いられ、
断面が円形である製品が普及している。
【0004】しかし、PC構造物自体がPC板など比較
的薄い部材であるときや厚み方向に複数段に配置すると
きは、シースの断面が円形であるよりはオーバル形(長
円形)である方が好適であることも多い。シースを多数
配置するときには、各シースを互に接触させないで配置
することが原則であり、この原則に従う限り、目的とす
るプレストレスを与えるために必要かつ十分なPC鋼材
の数だけシースを型枠内に配置できないときには、シー
スをオーバル形として1本のシースに複数本のPC鋼材
を内装すればシースの数を減らすことができ、問題の解
決に繋がるからである。
【0005】シース材や空調ダクトとして、またはラジ
エーターチューブなどの熱交換材として、一般的にオー
バル管の適用範囲は多岐に亘り、これに伴う従来技術は
少なくない。オーバル管の成形技術の最も単純な発想と
しては、円筒体の両側から平板状の押圧面で挾圧して断
面形状をオーバル形に変形する方法である。しかしこの
方法では一般に押し潰された断面の長径側の先端は極度
に尖鋭となり、短径の中央付近では反動的に内径方向へ
窪む傾向が高く、PC鋼材を内装するためのスペースを
確保する点から見れば不利であり、シースとしての適性
上、必ずしも満足できない。
【0006】一般オーバル管成形の従来技術のうち、
実用新案登録第2511326号(実開平3−1114
02号)では、一対のロール中央に穿った溝の両側に設
けた鍔状部の径を違えて大径部と小径部とし、この大小
径部をそれぞれ対向するように組合わせて溝(成形面)
の切削加工を容易にしたと述べている。特開平7−26
5944号では、オーバル管を定尺寸法に切断したとき
に切り口に口開き、口閉じ変形を生じることが多いの
で、最終成形直前の成形スタンドで過度に偏平化してか
ら、最終的に目標形状に戻す成形方法を示し、特開平9
−239438号では単一円弧で形成したカリバーを持
つ一対の上下成形ロールと、一対の左右成形ロールとを
離して配置し、オーバル管のロールギャップに起因した
疵欠陥の発生を防止したと謳っている。
【0007】実公平3−47690号に係る従来技術で
は、図7(A)(B)に示すように、支持部材201に
よって片持ち的に支持された往復動杆202が横設さ
れ、この往復動杆の上下に配置された変位部材203
は、その下方で係合する三角形状くさび形の変換部材2
04の水平往復動によって上下方向に昇降し、この作動
を受けて成形部材205が外嵌した円筒体状の素材Tを
内径側から外に向かって押圧変形する。成形部材205
の高さは図(A)のように205a、205b、205
cと順次大きく設定しているので、オーバル化の成形が
進むと共に材料Tを順次図の右方の成形部材205へ嵌
め直してオーバル化を進め、目的の形状に到達するとし
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】シース材として求めら
れる要件は、既に述べたようにコンクリートが型枠内へ
打設する間においても十分に耐えられるだけの強度を具
えると共に、曲線的に配置できるような柔軟性も必要で
あり、さらに作業性の面からは軽量で且つ長さが長いこ
とが望まれ、その上、断面形状の寸法精度が高く設定通
りのPC鋼材が設定通り内装できることが重要である。
この要件を満たすには、鋼材は弾性のある薄鋼板で製作
され、外周面上に補強リブ、それもスパイラル状に連続
して膨出して外周から均等に強化されていること、PC
板など薄いコンクリート構造物の形状特性に対応して断
面形状は単なるオーバル形ではなく、直線平行部と半円
形の両端を繋いだフラットオーバル形が最高に望ましい
場合が多い。
【0009】しかしながら、この要件に焦点を絞って従
来技術を検討すれば、円筒体の両側面から平板状の押圧
面で挾圧する方法は、すでに述べた通り管内の寸法形状
に望ましくない傾向が伴うので、複数のPC鋼材を収容
する上で支障を起こす要因が否定し難い。また一般のオ
ーバル管成形に係る実用新案登録第2511326号、
特開平7−265944号、特開平9−239438号
などの従来技術は、単にオーバル管の成形性の効率向上
や欠陥の発生防止に限られ、フラットオーバル管を視野
に入れたものではなく、ましてやスパイラルリブで強化
したオーバル管を念頭に置いたものでもない。
【0010】これに対して実公平3−47690号の従
来技術におけるオーバル管は、建築分野の埋め込み型枠
として使用される比較的短い長さのオーバル管と位置付
け、添付した図から判断しても明らかにフラットオーバ
ル管を対象としている。しかし、このフラットオーバル
管がシース用を指向するものであっても、出願人自身が
注釈した通り比較的短い長さの管に限られる。このこと
は図7(A)の成形装置から直ちに理解されるように、
図の左方から素材T(円筒体)を嵌め込み、図の右方の
支持部材201によって片持ち状に成形部が支持される
から、部材と素材の自重に基づく撓み、曲げが加わるの
で、当然、長さについての限界が課せられる。
【0011】すなわち、このシース材は比較的短い長さ
の製品しか製造できないという大きな課題に直面する。
また、素材Tの内径に挿入した変位部材203を上下方
向に昇降し内径側から外にむかって押圧力を加えて塑性
変形するのであるから一定以上の剛性を具えた器材でな
ければ作動時の応力に耐えられず、口径の小さい製品、
具体的には元の円筒体として口径100mm以下の小管
では加工の対象になり得ないという限界がある。結局、
安全率も加味すれば、市場性のある製品としては素材円
筒体の口径が150mm以上、製品長さも2〜3m以内
に絞らざるを得ないのが現状であり、このような寸法的
な限界が市場のニーズに応えていないことは衆目の一致
するところである。即ち、JIS G3536によれば
PC鋼材としては、呼び径はPC鋼線の2.9mmから
PC鋼より線の21.8mmまであり、シースとしての
径はPC鋼材を内装してからグラウト材を注入できる最
低限の断面積があればよいので小口径の需要が多い。ま
た、作業性の面からは継管作業を少なくするためなるべ
く長いものが望まれる。
【0012】別の課題として、シース材としての要件を
満たすため、外周面上にスパイラルリブを付けた円筒体
を素材としてロール成形法でオーバル形に成形する場合
は、加工中に必ず捩れという現象に直面しなければなら
ない。たとえば、段階的に成形ロールの成形面の曲率を
大きくしてオーバル形に順次変形する数基の成形機を直
列に配置したとしても、薄鋼板だけの外周面からなる部
分と、リブやはぜが突出した外周面の部分とでは、変形
に必要な外圧力が全く異なるから、この不均衡な差が内
部応力として働き、押圧力からフリーに開放された製品
段階では、確実に捩れという変形になって顕われる。こ
れではシースとしての役割を果たす上で重大な障害とな
ることは言うまでもない。
【0013】本発明は以上の課題を解決するために、P
Cに使用するシースであって、コンクリート構造物に適
合した完全なフラットオーバル形断面を具え、しかも従
来技術では困難な100mm以下の小口径の元管でも適
用できて製品の長径側における半円の半径が10mm以
下の小管も製作可能であり、管長に関してはとくに制限
がなく、その上、管軸方向に捩れの認められないスパイ
ラルリブ付きフラットオーバル形シースを効率的に製造
する方法およびその製造装置の提供を目的とするもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスパイラル
リブ付きフラットオーバル形シースの製造方法は、外周
面上に少なくとも1本のスパイラルリブを膨出したスパ
イラル管を、上下に対向して配置した回転する2個一対
の成形ロールの所定の曲率で形成する円弧状の成形面で
挾圧して変形するロール成形において、元管の外周長を
維持しながら段階的に順次成形面の曲率を大きく設定す
ることによりスパイラル管の断面形状を円形からオーバ
ル形に段階的に変形し、さらに成形面に直線部を具えた
成形ロールでフラットオーバル形に成形をする工程を経
て、最終的に成形ロールの成形面を水平面に対して傾斜
させて前工程までに発生した管軸方向の捩れを矯正する
ことによって課題を解決する。
【0015】この製造方法に使用する装置としては、回
転伝達ギヤを連設した2個一対の成形ロールからなる成
形機の組合わせで構成されるが、対向する上ロール11
aおよび下ロール12aの間にそれぞれ同じ曲率Raか
らなる成形面13aおよび14aがオーバル形の成形空
間を開口するオーバル成形機1a、該オーバル成形機1
aの成形面13a、14aを形成する曲率Raよりも大
きい曲率Rbの成形面13b、14bを具えたオーバル
成形機1b、と段階的に曲率Rを大きく変えたオーバル
成形機1c、1d……を材料の成形性に対応して所望の
基数だけ直列的に配設し、さらに上ロール21と下ロー
ル22の間にそれぞれの成形面23、24が長径方向は
半円形で短径方向は上下平行な2本の直線からなるフラ
ットオーバル形の成形空間を開口するフラットオーバル
成形機2と続け、さらに前記上下平行な直線が水平面に
対して角度θに傾斜した捩れ矯正成形機3で終わる一連
の成形機を、すべて管軸を整合するように直列に配置し
て連続的に管体を成形加工する構成とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る製造方法で成
型したスパイラルリブ付きフラットオーバル形シース4
の正面図(A)、平面図(B)、断面図(C)である。
このシースはワインディングシースと呼ばれる種類に属
し、外周面上に膨出したスパイラルリブ41を具え、こ
のスパイラルリブ41と平行した螺旋を描くはぜ42に
よって一体的に管体を形成している。管の断面は対向す
る平行な2つの直線部43と、両端を屈曲して繋ぐ半円
形部44によって形成され、たとえば図2で示すように
複数のPC鋼材5a,5b,5cを収容する上で最も効
率的、かつ安定的な断面形状を具えている。
【0017】元管である円筒体はスパイラル管として製
管されたもので、亜鉛メッキなどの防食表面処理を施し
た薄鋼の帯板の板幅中央を膨出変形すると共に、両側端
を折曲げ加工し、さらに帯板を螺旋状に板幅だけずらし
て巻き回しながら折曲げた端部を相互に嵌め合わせて押
圧したはぜ継ぎで一体的に係合した1本の円筒体として
流れ作業的に量産したものを出発原料とする。
【0018】図3は元管であるスパイラル管Tの断面図
(A)が、図(B)〜図(E)のように合計4段階のオ
ーバル成形機1a,1b、1c、1dの上ロール11
a,11b……と、下ロール12a,12b……の成形
面13a、13b……と14a、14b……間で挾圧さ
れて、元管の円周長を維持してRa、Rb、Rc、Rd
と段階的に曲率が大きいオーバル形(長円形)に塑性変
形される状態を示し、さらに図(F)のフラットオーバ
ル成形機2の成形面23、24によって2本の平行な直
線部と、両者を繋ぐ半円形部からなるフラットオーバル
形に仕上げられる。図(G)、図(H)の最終段階で
は、成形ロールの成形面の傾斜角度を変えた2基の捩れ
矯正成形機3a,3bを通過することによって、ここま
での成形機による加工時に不可避的に発生した捩れを2
本の対向する直線部が水平となる方向に逆捩りを与える
ことで段階的に矯正され、捩れのない製品形状となって
回収される手順を示したものである。なお、図示しない
が捩れ矯正成形機3bは傾斜角度θの角度調整手段を具
えている。図4はこの一連の成形システムを平面図とし
て表わしたもので、図の左方から元管であるスパイラル
管が供給され右方へ順次移動しつつ成形される装置の相
互の位置関係を示した。
【0019】具体的な実施寸法と装置の詳細を例示すれ
ば、リブ付きスパイラル管として幅40mm、厚み0.
32mmの亜鉛メッキ帯鋼(JIS G3141冷延帯
鋼、SPC)をスパイラルに巻いて継ぎ目を3mmはぜ
継ぎすると共に、はぜとはぜの中間に半径3mmの膨出
リブを高さ1.5mmではぜに平行に形成した口径52
mmの元管(ワインディングシース)を製作する。この
元管を図3のように段階的に断面形状を挾圧して塑性変
形するが、図4でも明らかな通り、4基のオーバル成形
機1a〜1dと、フラットオーバル成形機2、2基の捩
れ矯正成形機3a,3bの合計7基を直列に並べ、元管
の口径52mmの円形から断面形状が長径の両端の半径
10mmの半円形を対向する50mmの直線でつないで
なる長径70mm、短径20mmのフラットオーバル形
に変形加工する。製品としては流れ作業的に送り出され
るフラットオーバル形管を定尺5mに切断して完成し、
この実施形態の場合は、直径9mmのPC鋼材を2本収
容するために業界へ提供するのが標準的な仕様である。
【0020】成形機の実際的寸法として、各成形ロール
は軸芯間が140mmのピッチで合計7基配置する。各
成形機においては上下の成形ロールの形状寸法は同一と
し、オーバル成形機1a〜1dおよびフラットオーバル
成形機2については成形ロールは直径95.5mm、長
さ120mmの円筒形で、成形面はそれぞれ所定の曲率
で成形ロール長さ方向の中心で左右対称に縮径して形成
し、成形ロールの中心軸から48.5mmの位置が成形
管の中心となるように上下のロールを縦に2個積み重ね
て一対の成形面を開口する。捩れ矯正成形機3aは、片
方の成形ロール端面の直径が102.2mm、他方の直
径が88.8mmとし、捩れ矯正成形機3bは、成形ロ
ールの片方の直径が109.0mm、他方が82.1m
mとして、それぞれ成形面がロール軸に対して6.4°
と12.8°の勾配を持ったテーパーロール形状とす
る。これらのテーパーロールは、上下のロールの軸が互
に平行となるように大径と小径とを組合わせて積み重ね
ることにより、ロールの成形面で囲まれた開口部は水平
に対して所定角度で傾斜する。
【0021】図5(A)(B)は捩れ矯正成形機3bの
構造の実施形態を示す縦断正面図(A)と部分側面図
(B)であり、前工程までの成形加工でとくにスパイラ
ルリブやはぜの影響を受けて必然的に発生した軸線に対
する断面形状の捩れを矯正することが主な目的である
が、この捩れ自体が定性的には捉えられるとしても、捩
れ量は必ずしも一定ではなく、元管の帯鋼材料自体の微
妙な物性値の差や、スパイラル管の寸法誤差など、複雑
な要因が絡み合って変動するから、水平線に対する傾斜
角度θは微調整が必要な場合がある。図5はその要件を
満たす実施形態の一例である。下ロール32の両側面を
はさむように平行に配置された基台35の両側面に支持
される軸受34は、該軸受34の下側に調整ボルト取付
部材36を介して連設された調整ボルト39と、基台3
5の側面に取着され前記調整ボルト39に対向する位置
に貫通孔が穿孔されたブラケット37と、該ブラケット
37を貫通した前記調整ボルト39に前記ブラケット3
7を上下に挟んで螺嵌した2個の位置決めナット38に
より上下方向に位置調整可能である。上ロール31の軸
受33は基台35の上端にスプリングを介して取着され
ているので、下ロール32の傾きに連動する。
【0022】この構成によって、たとえば、一方の調整
ボルト39aの位置決めナット38aを上方へ進め、他
方の調整ボルト39bの位置決めナット38bを下方へ
降下することによって、全体として上下ロール31、3
2が一体的に正しい成形面を維持したまま、水平線に対
する傾斜角度θを増減して捩れ量の変動を吸収し、現実
の捩れ量に最適の矯正条件を設定するように図ってい
る。しかし、この構成が本発明の技術範囲を限定するも
のではなく、たとえば、油圧シリンダを軸受34に連結
して一方の軸端を上げ、他方の軸端を等量だけ下げ、上
下の均衡を維持しながら傾斜角度を調整する油圧機構な
ど幾つかの構成が自由に選択できる。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上に述べた通り、スパイラ
ルリブ付きのスパイラル管を元管とすることで、コンク
リート打込み時の動的、静的な負荷に耐える強度に優
れ、断面形状をフラットオーバル形にすることで、柔
軟性に優れ、且つ限られた内容積で最も円滑、効率的に
PC鋼材を収容することができ、2方向からのロール
成形を複数工程にわけて段階的に施し、さらに最終工程
で捩れ矯正することにより、元管が100mm以下の小
口径のスパイラル管を素材とし、かつ成形管の長径側の
曲率半径は10mm以下という小さいサイズも対象とし
て捩れのない上、管長については何の制約も受けないフ
ラットオーバル形シースの成形ができ、スパイラル管
の製管機に直結可能で、高能率の量産体制に馴染むとい
う、PC用シースとして求められる性能を満足すること
ができた。前記のの項目の何れか1つ、または
2つを満たした従来技術がないわけではないが、全てを
満たしたスパイラルリブ付きフラットオーバル形シース
の製造方法はまだ認めることはできず、現実のPC工法
の適用に当って業界の発展に貢献するところ頗る大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によって成型したスパイラル
リブ付きフラットオーバル形シースの正面図(A)、平
面図(B)、側面図(C)である。
【図2】本発明実施形態の使用状態の一例を示す断面図
である。
【図3】元管を断面図(A)で示し、さらに図(B)〜
(H)において各成形機による成形面の変動を正面略図
として示す。
【図4】同成形機の配置を示す平面図である。
【図5】捩れ矯正成形機の縦断正面図(A)と部分側面
図(B)である。
【図6】プレストレストコンクリート工法のうち、ポス
トテンション方式の手順を(A)(B)の断面図によっ
て示す。
【図7】従来技術のオーバル形シース製造装置の縦断正
面図(A)と要部の断面図(B)である。
【符号の説明】
1 オーバル成形機 2 フラットオーバル成形機 3 捩れ矯正成形機 4 スパイラルリブ付きフラットオーバル形シース 5 PC鋼材 11 上ロール 12 下ロール 13 成形面 14 成形面 31 上ロール 32 下ロール 33 軸受 34 軸受 35 基台 36 調整ボルト支持部材 37 ブラケット 38 位置決めナット 39 調整ボルト 41 スパイラルリブ 42 はぜ 43 直線部 44 半円形部 R 曲率 θ 傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04C 5/10 E04C 5/10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 37/00 - 43/04 B21D 5/00 - 9/18 B21D 3/02 E04C 5/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面上に少なくとも1本のスパイラル
    リブを膨出したスパイラル管を、対向して回転する2個
    一対の成形ロールの所定の曲率で形成する円弧状の成形
    面で挾圧して変形するロール成形方法において、元管
    の外周長を維持しながら段階的に順次成形面の曲率を大
    きくしてスパイラル管の断面形状を円形からオーバル形
    に変形し、さらに成形面に直線部を具えた成形ロールで
    フラットオーバル形に成形する工程を経て、最終的に成
    形ロールの成形面を水平面に対して傾斜させて前工程ま
    でに発生した管軸方向の捩れを矯正することを特徴とす
    るスパイラルリブ付きフラットオーバル形シースの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 対向する上ロール11aおよび下ロール
    12aの間にそれぞれ同じ曲率Raからなる成形面13
    aおよび14aがオーバル形の成形空間を開口するオー
    バル成形機1a、該オーバル成形機1aの成形面13
    a,14aを形成する曲率Raよりも大きい曲率Rbの
    成形面13b、14bを具えたオーバル成形機1b、さ
    らに段階的に曲率Rを大きく変えたオーバル成形機1
    c、1d……と続けて材料の成形性に対応して所望の基
    数だけオーバル成形機1を直列的に配設し、さらに上ロ
    ール21と下ロール22の間にそれぞれの成形面23、
    24が長径方向は半円形で短径方向は上下平行な2本の
    直線からなるフラットオーバル形の成形空間を開口する
    フラットオーバル成形機2を続け、さらに前記上下平行
    な直線が水平面に対して角度θに傾斜した捩れ矯正成形
    機3で終わるすべての成形機を管軸を整合するように直
    列に配置して連続的に管体を成形加工することを特徴と
    するスパイラルリブ付きフラットオーバル形シースの製
    造装置。
  3. 【請求項3】 請求項において、捩れ矯正成形機3の
    下ロール32の両側の軸受34、34にそれぞれ独立し
    た高さ調整手段を設けたことを特徴とするスパイラルリ
    ブ付きフラットオーバル形シースの製造装置。
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