JP3305164B2 - ディスク駆動装置 - Google Patents

ディスク駆動装置

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JP3305164B2
JP3305164B2 JP15028295A JP15028295A JP3305164B2 JP 3305164 B2 JP3305164 B2 JP 3305164B2 JP 15028295 A JP15028295 A JP 15028295A JP 15028295 A JP15028295 A JP 15028295A JP 3305164 B2 JP3305164 B2 JP 3305164B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスクがカートリッ
ジに収納された記録媒体が使用されるディスク駆動装置
に係り、特に記録媒体が装置内の収納部に収納されたと
きに、カートリッジ内のディスクのがたつきノイズの発
生を防止できるようにしたディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、ディスクがカートリッジ内に収
納された記録媒体1が使用されるディスク駆動装置の従
来例を示している。図7に示す記録媒体1は、カートリ
ッジ2の内部にディスク4が収納されたものであり、例
えばミニディスクと称されるものである。ディスク4の
中心穴4aには金属板製のクランプキャップ5が取り付
けられており、カートリッジ2の底面の中心部には、前
記クランプキャップ5が露出する穴2aが開口してい
る。ディスク駆動装置10の筐体11の内方には、ディ
スク駆動部15が設けられている。この駆動部15に
は、ターンテーブル16とこのターンテーブル16を駆
動するスピンドルモータ17、およびディスク4に対す
る記録または再生を行なう光ヘッド18が設けられてい
る。ターンテーブル16は、磁石を埋設したものであ
り、ディスク4の中心に取り付けられたクランプキャッ
プ5は、前記磁石の磁力によりターンテーブル16に吸
引され、クランプキャップ5がターンテーブル16に嵌
着固定される。
【0003】図7に示すディスク駆動装置10では、筐
体11の前面に形成された挿入口12から記録媒体1が
挿入されると、記録媒体1が収納部Bにて一端停止して
保持される。そして、ディスク4の記録または再生が行
われるときには、収納部Bに位置する記録媒体1がディ
スク駆動部15に移送され、カートリッジ4の底面に形
成された穴2aがターンテーブル16と一致する位置へ
至る。このときターンテーブル16の磁気吸着力によ
り、クランプキャップ5がターンテーブル16に嵌着さ
れ、スピンドルモータ17の動力により、ディスク4が
回転駆動される。
【0004】ミニディスクなどの記録媒体1では、図7
に示すように、カートリッジ2の内部の収納空間(イ)
が、ディスク4の厚さおよび直径寸法よりも広くなって
おり、カートリッジ2内でディスク4が自由に動けるも
のとなっている。したがって、記録媒体1が収納部Bに
収納されている状態で、筐体10に振動が伝達され、筐
体10と共にカートリッジ2が振動すると、カートリッ
ジ2内でディスク4が自由に動いてがたつき音が発生す
る。車載用のディスク駆動装置の場合には、車体振動が
筐体11に断続的に作用するために、車室内に前記がた
つき音がノイズとして響く問題がある。
【0005】特開平6−195840号公報に記載され
た発明では、図7に示すように、収納部Bに位置する記
録媒体1の上面に対向する磁石19が設けられている。
この磁石19は、収納部B内に位置する記録媒体1のデ
ィスク4の中心部にてカートリッジ2の外面に対向する
ように設けられている。この磁石19の磁気吸引力によ
り、クランプキャップ5が引き付けられ、ディスク4が
カートリッジ2の上内面に押圧付勢されている。ディス
ク4がカートリッジ2の内面に付勢されていることによ
り、カートリッジ2内でのディスク4のがたつきが防止
され、車体振動などによるディスク4のがたつき音ノイ
ズの発生が抑制できるものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記特開平6−
195840号公報に開示された発明では、収納部Bに
一時的に設置される記録媒体1に対し、磁石19がディ
スク4の中心部に対向し、図7に示すように、磁石19
の磁気吸引力によりディスク4が収納空間(イ)内でデ
ィスク面と直交する方向へのみ付勢されるものとなって
いる。そのため、ディスク4がカートリッジ2の上内面
に押圧された状態で、ディスク4の周縁部とカートリッ
ジ2の内側面との間に隙間(ロ)が形成される。この状
態では、磁石19がクランプキャップ5およびディスク
4を図示左右方向へ拘束する力が弱く、カートリッジ2
内でディスク4がその面に沿う左右方向へ動きやすくな
っている。
【0007】したがって、図7の図示上下方向への外部
振動により、ディスク4はカートリッジ2内で図示上下
方向へがたつきにくくなってはいるものの、図示左右方
向への振動が記録媒体1に作用すると、カートリッジ2
内で前記隙間(ロ)の分だけ、ディスク4が移動し、デ
ィスク4の周縁部とカートリッジ2の内面とが衝突した
がたつき音が生じることになる。よって、磁石19がク
ランプキャップ5を吸引することによるディスク4のが
たつき防止効果を充分に発揮できず、カートリッジ2内
でのディスク4のがたつき音ノイズの防止効果が確実な
ものとはならない。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、カートリッジ内でのディスクの複数の方向へのが
たつきを拘束できるようにして、ディスクのがたつき音
ノイズを確実に防止できるようにしたディスク駆動装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディスクがカ
ートリッジに収納された記録媒体が使用されるディスク
駆動装置であって、カートリッジ内のディスクを駆動す
る手段を有する駆動部と、駆動部以外の場所で記録媒体
が収納される収納部とが設けられており、前記収納部に
は、カートリッジ内のディスクを、その面がカートリッ
ジ内面に押圧される第1の方向と、周縁部がカートリッ
ジ内面に押圧される第2の方向の双方へ付勢するディス
ク付勢手段が設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0010】例えば、ディスクの中心部に金属板製のク
ランプキャップなどの磁性体が取り付けられている場
合、ディスク付勢手段は、収納部に設置されたカートリ
ッジの外側から前記磁性体に対向し且つ磁性体の中心位
置よりもディスクの周縁部方向へずれた位置にある磁石
により構成され、磁石が前記磁性体を吸引する力で、デ
ィスクが第1の方向と第2の方向の双方へ付勢されるも
のとなる。
【0011】あるいは、カートリッジにディスクの中心
部が露出する穴が形成されている場合、ディスク付勢手
段は、収納部に設置されたカートリッジの前記穴からカ
ートリッジ内に入り込む弾性付勢部材により構成され、
この弾性付勢部材によりディスクの中心部が第1の方向
と第2の方向の双方へ付勢されるものとなる。
【0012】収納部には記録媒体が1個のみ収納され、
例えば図7に示すように、記録媒体が一部筐体の外部に
突出した状態であるいは突出せずに一時的に保持される
ものであってもよいし、収納部が複段に形成され、それ
ぞれの収納部に記録媒体が収納されるものであってもよ
い。ディスク付勢手段が磁石である場合、この磁石は複
段の収納部を区分する区分壁のそれぞれに個別に設けら
れてもよいし、例えば一対の磁石により複数の収納部が
挟まれ、この磁石により2個以上の記録媒体内のディス
クが付勢されるものであってもよい。
【0013】また、ディスク付勢手段が弾性付勢部材で
ある場合、この弾性付勢部材が板ばね製であり、収納部
の内壁からカートリッジ内部に入り込むように湾曲形成
され、この湾曲部または傾斜部により、ディスクの中心
部の例えば穴の内周部が第1の方向と第2の方向へ押圧
される構造となる。または、弾性付勢部材は、前記ディ
スクの中心部の穴の内周部に当たる合成樹脂製のパッド
とこのパッドを付勢するばねで構成され、このばねの加
圧力により、ディスクが第1の方向と第2の方向へ付勢
されるものであってもよい。
【0014】
【作用】本発明は、カートリッジ内にディスクが移動余
裕をもって収納され、カートリッジ内でディスクが動い
たときに、ディスクとカートリッジ内面とが当たってが
たつき音が発生する記録媒体を使用するディスク駆動装
置に関するものである。ディスクはミニディスクのよう
に光磁気記録方式のもの、あるいは光再生方式のものな
どである。
【0015】記録媒体は、収納部において一時的に収納
されあるいは保持されまたは停止させられる。このと
き、ディスク付勢手段により、カートリッジ内のディス
クは、ディスクの面がカートリッジ内面に押圧される第
1の方向(ディスクの面と直交する方向)と、ディスク
の周縁部がカートリッジ内面に押圧される第2の方向
(ディスクの面に沿う方向)の両方向へ同時に付勢され
る。すなわちディスクは一方の面と周縁部の一方向部分
が共にカートリッジ内面に押圧されることになり、カー
トリッジ内でディスクが面と直交する第1の方向と、面
に沿う第2の双方へ拘束され、カートリッジ内でディス
クががたつきにくくなる。
【0016】よって、例えば車載用のディスク駆動装置
において、車体振動が筐体に作用し収納部の記録媒体に
作用した場合であっても、カートリッジ内でのディスク
のがたつき音ノイズの発生を有効に防止できる。
【0017】ディスク付勢手段が、カートリッジの外面
から、ディスク中心の磁性体に対向し、且つ磁石が磁性
体の中心(カートリッジ内のディスク収納空間の中心)
からディスク周縁部方向へ位置ずれしているものでは、
磁石が前記磁性体を磁気吸引する力で、ディスクが第1
の方向と第2の方向の双方へ付勢される。またディスク
付勢手段が、弾性付勢部材により構成される場合、記録
媒体が収納部の正規の位置へ至ったときに、弾性付勢部
材がカートリッジの穴から内部に入り込み、弾性付勢部
材がディスクの中心穴の内周部などに当たり、ディスク
が第1の方向と第2の方向の双方へ付勢されることにな
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、ディスク駆動装置に設けられた収納部を
示す平面図、図2はディスク付勢手段として磁石が使用
された第1実施例を示し、図1のII−II線の断面図
に相当している。図3はディスク付勢手段として弾性付
勢部材が使用された第2実施例を示し、図1のIII−
III線の断面図に相当している。図4は、ディスク駆
動装置全体の構造を示す斜視図、図5は図4に示すディ
スク駆動装置の側面図、図6は、他の実施例のディスク
駆動装置を示す側面図である。
【0019】図4に示すディスク駆動装置20は、主に
車載用として用いられるものであり、1ディンサイズの
筐体21の前方には、筐体21の前面21aを開閉する
回動式の蓋体24が設けられている。前記前面21aに
は挿入口23が開口しており、この挿入口23の内部に
は収納ケース22が設けられている。収納ケース22
は、その内部が複数の区分壁25により分割されてお
り、複数段の収納部A1ないしA3が形成されている。
【0020】図5に示すように、筐体21の奥側には、
駆動部30が設けられている。この駆動部30は図示上
下へ移動するものであり、この駆動部30の昇降動作に
より、収納ケース22内に収納されたいずれかの記録媒
体1が選択される。駆動部30には、ターンテーブル3
1、このターンテーブル31を駆動するスピンドルモー
タ32、記録媒体1のシャッタ3が摺動して、カートリ
ッジ2の窓から露出したディスクに対面する光ヘッド3
3などが搭載されている。また駆動部30にはホルダ3
4が設けられている。前記ターンテーブル31には磁石
が埋設されており、金属板により形成された磁性体であ
るクランプキャップ5が、磁気吸着力によりターンテー
ブル31に嵌着されて保持される。
【0021】図4に示すように、蓋体24が開放された
状態で、挿入口23から各収納部A1ないしA3内に記
録媒体1が収納される。記録媒体の選択指示が入力され
ると、駆動部30が図示上下方向へ移動し、ホルダ34
が選択すべき収納部に対向した位置で駆動部30が停止
する。そして収納部内から記録媒体1がホルダ34内に
移送され、記録媒体1のカートリッジ2内のクランプキ
ャップ5がターンテーブル31に装着される。この状態
で、スピンドルモータ32によりディスク4が回転駆動
され、光ヘッド33により再生が行われ、または記録が
行われる。
【0022】前記収納ケース22は、前記区分壁25お
よび図2の左右両側部に位置する側板26が、非磁性材
料により形成されており、好ましくは合成樹脂製であ
る。そして、最上部の区分壁25には、ディスク付勢手
段としてリング状(または円板状)の磁石35aが固定
され、最下部の区分壁25にも、同様にディスク付勢手
段としてリング状(または円板状)の磁石35bが固定
されている。
【0023】記録媒体1は、合成樹脂製のカートリッジ
2内にディスク4が収納されているものであり、ディス
ク4の中心穴4aに設けられた金属板製のクランプキャ
ップ5(磁性体)は、カートリッジ2の底面の穴2aに
露出している。記録媒体1の装填方向(矢印表示6が指
示する方向)の右側部には、シャッタ3が設けられてい
る。シャッタ3が摺動すると、カートリッジ2に窓が開
口し、内部のディスク4がこの窓に露出される。
【0024】前記収納ケース22の各収納部A1、A
2、A3内では、左右の側板26、26の内面に板ばね
などの保持部材あるいはストッパなどが設けられ、記録
媒体1が収納部A1、A2、A3内の所定位置まで挿入
された状態で保持される。図1は収納部内に記録媒体1
が所定の位置(正規の位置)まで挿入されて保持された
状態を示している。図1と図2では、カートリッジ2の
内部空間(イ)の中心をOで示し、ディスク4の中心が
前記中心Oに一致した状態のときの、ディスクの周縁部
をで示している。ディスクの中心が前記中心Oに一致
してるときには、ディスク4の周縁部は、内部空間
(イ)内において図示左右両方向に移動余裕を有してい
る。また、図2に示すように、カートリッジ2の内部空
間(イ)において、ディスク4が図示左方向へ移動し、
ディスク4の図示左側の周縁部が、カートリッジ2の内
側面(ハ)に当たっている状態のとき、そのディスク4
の中心をO1で示し、ディスク4の周縁部をで示して
いる。
【0025】前記磁石35aと35bは、両磁石35a
と35bの間に位置する全ての記録媒体1の磁性体であ
るクランプキャップ5を全て図2での図示上方(第1の
方向)と、図1と図2での図示左方向(第2の方向)の
双方へ付勢できるように配置されている。まず、上側の
磁石35aは発生する磁力が大きいものであり、上面側
がN極で下面側がS極となる向きにて着磁されている。
この磁石35aにより各記録媒体1のクランプキャップ
5は上面がN極で下面がS極となるように磁化される。
下側の磁石35bは、上側の磁石35aよりも磁力が弱
く、上面側がS極で下面側がN極となるように着磁され
ている。よって、各記録媒体1内のクランプキャップ5
は、上側の磁石35aにより磁気吸引され、下側の磁石
35bからの磁気反発を受けて、全ての記録媒体1内の
ディスク4は、カートリッジ2の図示上内面に押圧する
第1の方向へ付勢される。
【0026】また、図1に示すように、上下の各磁石3
5aと35bの中心Omは、前記中心Oよりも図示左側
に偏った位置すなわち中心Oよりもディスクの周縁部側
の一方向へ偏った位置に配置されている。磁石35aと
35bの中心Omが前記中心Oに対して図示左方向へ位
置ずれしている距離Δは、の位置にあったときのディ
スク中心Oと、の位置へ移動したディスク中心O1と
の位置ずれ距離δよりも充分に長くなるように設定され
ている。
【0027】その結果、各記録媒体1内のクランプキャ
ップ5は磁石35aと35bにより、図示左方向(第2
の方向)へ引っ張られ、ディスク4はの位置へ移動し
て図示左側の周縁部がカートリッジ2の内側面(ハ)に
当たり、さらに磁石35aと35bの磁力により、ディ
スク4の周縁部が前記内側面(ハ)に押し付けられた状
態となる。
【0028】よって各記録媒体1のディスク4はカート
リッジ2の図示上側の内面に押圧されさらに図示左側の
カートリッジ内側面(ハ)に押圧された状態で、磁力に
よる拘束を受けていることになる。よって第1の方向へ
の外部振動によりディスク4がカートリッジ2内で図示
上下方向へがたつくことがなく、また第2の方向への外
部振動によりディスク4が図示左右方向へがたつくこと
がない。
【0029】なお、上記実施例では、上側の磁石35a
と下側の磁石35bの磁力により、全てのディスク4が
カートリッジ2内で図示上方へ付勢されているが、両磁
石35aと35bの磁力の大きさおよび着磁方向によっ
ては、例えば収納部A1とA2内の記録媒体1ではディ
スク4がカートリッジ2の上側の内面に押圧され、収納
部A3内の記録媒体1ではディスク4がカートリッジ2
の下側の内面に押圧されるものとしてもよい。すなわ
ち、ディスク4の面がカートリッジ2の内面に押圧され
る第1の方向は図示上方でも図示下方でもどちらでもよ
い。同様に、磁石の中心部が位置ずれする第2の方向
も、図の左方向に限られず、図1の平面内のどの方向で
あってもよい。また、磁石は、全ての収納部A1、A
2、A3の上側に位置する区分壁25または下側に位置
する区分壁25の全てに設けられてもよい。
【0030】図3は、ディスク付勢手段が弾性付勢部材
36により構成された例を示しており、収納ケース22
の最上段の収納部A1のみを示している。他の収納部A
2とA3内の構造は収納部A1と同じである。図3で
は、記録媒体1の挿入方向(X方向)が図示右方向であ
る。前記弾性付勢部材36は板ばね材料により形成さ
れ、取付け片36aが収納部A1の下面となる区分壁2
5の上面に固定されている。また付勢突部36bは図示
上方へ湾曲形成されている。記録媒体1が収納部A1内
の所定の位置(正規の位置)に挿入され、図示しない保
持用の板ばねまたはストッパなどにより位置決めされて
保持された状態で、前記付勢突部36bは、カートリッ
ジ2の底面の穴2aからカートリッジ2の内部に入り込
む。このとき、付勢突部36bの傾斜部(ニ)(または
湾曲部)がディスク4の中心穴4aの図示左側(反X
側)の内周部に圧接する。
【0031】傾斜部(ニ)(または湾曲部)が中心穴4
aの図示左側の内周部に圧接することにより、まずディ
スク4は図示上方(第1の方向)へ弾圧されてディスク
4の面がカートリッジ2の上内面に押圧する方向へ付勢
される。また傾斜部(ニ)によりディスク4が図示左方
向(第2の方向)へ押圧付勢される。よって図1と図2
に示したのと同様に、ディスク4はカートリッジ2の上
部内面に加圧され、ディスク4の図示左側の周縁部がカ
ートリッジ2の反X方向の内面(ホ)に加圧され、ディ
スク4がカートリッジ2内で第1の方向と第2の方向の
双方へ動かないように保持される。よって車体振動など
がカートリッジ2に作用しても、カートリッジ2内での
ディスク4のがたつきノイズの発生を防止できる。
【0032】図3に示すように、弾性付勢部材36が使
用される場合、その傾斜部(ニ)がディスク4の中心穴
4aの内周部の1箇所に弾圧され、この弾圧力により、
ディスクがその面と直交する方向および面に沿う方向の
双方に付勢される構造となる。また、図3に示すよう
に、板ばね製の弾性付勢部材を用いる場合には、その延
び方向(湾曲変形方向)が、記録媒体1の挿入方向(X
方向)へ沿う向きであることが好ましい。板ばねの向き
をこのように設定しておくことにより、収納部A1に対
し、記録媒体1がX方向または反X方向へ挿入されると
きに、カートリッジ2の穴2aが弾性付勢部材36に引
っ掛かることがなく、記録媒体1の移動がスムーズであ
る。
【0033】図6はディスク駆動装置の他の構成例を示
している。図6に示す例では、筐体21の前面にノーズ
部(化粧部)41が設けられ、このノーズ部41に記録
媒体1が1個だけ挿入される大きさの挿入口42が開口
している。そしてノーズ部41の内側に、上下に移動す
る駆動部30が設けられ、筐体21の奥側に収納ケース
22が設置されている。駆動部30には、記録媒体1を
図示左右両方向へ移送する移送手段が搭載されている。
駆動部30が最上部に上昇しているときに、挿入口42
から記録媒体1が挿入されると、この記録媒体1が駆動
部30上に保持される。そして駆動部30が下降して、
収納ケース22内の空の収納部の位置に移動し、この位
置で、記録媒体1が収納部内に送られて収納される。ま
た再生や記録時は、収納ケース22内のいずれかの記録
媒体1が、駆動部30内に引き込まれる。
【0034】図6に示す実施例においても、収納ケース
22に図1および図2に示すように、ディスク付勢手段
として磁石35a、35bが設けられ、または図3に示
すようにディスク付勢手段として弾性付勢部材36が設
けられている。また収納部に1個の記録媒体が収納また
は一時的に設置されるものでもよい。また弾性付勢部材
は、図3に示すものに限られず、図3に示す付勢突部3
6bと同じ形状の曲面を持つドーム状の樹脂製などのパ
ッドと、このパッドを図示上方(第1の方向)へ付勢す
るばねにより構成することも可能である。この場合も、
パッドの傾斜部または湾曲部が、ディスク中心穴4aの
内周部の1箇所に弾圧される構造となる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明では、ディスクがカ
ートリッジの上部内面(または下部内面)に圧接する第
1の方向へ付勢されているのみならず、ディスクの周縁
部がカートリッジの内面に押圧される第2の方向へ付勢
されているため、カートリッジ内でディスクが動きにく
くなり、がたつきノイズが生じにくくなる。特に図7に
示す従来例のように、ディスクが面方向へがたつくこと
がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク駆動装置に設けられたディスク収納部
の構造を示す平面図、
【図2】ディスク付勢手段として磁石を用いた例を示す
図1のII−II線の断面に相当する断面図、
【図3】ディスク付勢手段として弾性付勢部材を用いた
例を示すものであり図1のIII−III線の断面に相
当する断面図、
【図4】図1と図2に示すディスク収納部または図3に
示されたディスク収納部が使用されたディスク駆動装置
の全体構造を示す斜視図、
【図5】図4に示すディスク駆動装置の側面図、
【図6】本発明の他の構造例のディスク駆動装置を示す
側面図、
【図7】従来のディスク駆動装置の構造を示す側面図、
【符号の説明】
1 記録媒体 2 カートリッジ 2a 穴 3 シャッタ 4 ディスク 4a 中心穴 5 クランプキャップ(磁性体) 20 ディスク駆動装置 21 筐体 22 収納ケース 25 区分壁 30 駆動部 35a、35b 磁石 36 弾性付勢部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 23/03 601 G11B 17/26 G11B 33/02 501

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクがカートリッジに収納された記
    録媒体が使用されるディスク駆動装置であって、カート
    リッジ内のディスクを駆動する手段を有する駆動部と、
    駆動部以外の場所で記録媒体が収納される収納部とが設
    けられており、前記収納部には、カートリッジ内のディ
    スクを、その面がカートリッジ内面に押圧される第1の
    方向と、周縁部がカートリッジ内面に押圧される第2の
    方向の双方へ付勢するディスク付勢手段が設けられてい
    ることを特徴とするディスク駆動装置。
  2. 【請求項2】 ディスクの中心部に磁性体が取り付けら
    れており、ディスク付勢手段は、収納部に設置されたカ
    ートリッジの外側から前記磁性体に対向し且つ磁性体の
    中心位置よりもディスクの周縁部方向へずれた位置にあ
    る磁石により構成され、磁石が前記磁性体を吸引する力
    で、ディスクが第1の方向と第2の方向の双方へ付勢さ
    れる請求項1記載のディスク駆動装置。
  3. 【請求項3】 カートリッジにはディスクの中心部が露
    出する穴が形成されており、ディスク付勢手段は、収納
    部に設置されたカートリッジの前記穴からカートリッジ
    内に入り込む弾性付勢部材により構成され、この弾性付
    勢部材によりディスクの中心部が第1の方向と第2の方
    向の双方へ付勢されている請求項1記載のディスク駆動
    装置。
JP15028295A 1995-06-16 1995-06-16 ディスク駆動装置 Expired - Fee Related JP3305164B2 (ja)

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