JP3303663B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP3303663B2
JP3303663B2 JP10704596A JP10704596A JP3303663B2 JP 3303663 B2 JP3303663 B2 JP 3303663B2 JP 10704596 A JP10704596 A JP 10704596A JP 10704596 A JP10704596 A JP 10704596A JP 3303663 B2 JP3303663 B2 JP 3303663B2
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克也 小林
正樹 中野
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/049Friction gearings of the toroid type

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はトロイダル型無段
変速機に関し、とくに変速機の内部構造に工夫を加え構
成部材等の強度低下を招くことなしにパワーローラや入
出力ディスクに潤滑油を効率よく供給しようとするもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、パワーローラや入出力ディスクの
外表面あるいは軸受け部分においてはその異常摩耗、焼
付きの防止を図る観点から、潤滑油の供給を行うのが普
通であり、その一般的な手法としては、アッパリンクを
支持するリンクポストをポストベースとともにケーシン
グ内に固定するボルトにつき、その内部にその長手方向
において延びる油路を設け、この油路をポストベースの
油孔およびリンクポストのノズルに連結し、ポストベー
ス、ボルトの油路さらにリンクポストのノズルを通して
潤滑油を供給する構造のものが知られており、この点に
関しては例えば特開平7-217717号公報が参照される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来構造のものにおいては次に述べるような不具合が
あってその解決が望まれていた。
【0004】すなわち、固定ボルトに油路を設けるため
の孔加工を施す必要があることから、それにかかるコス
トの上昇が避けられない。また、固定ボルトには変速の
際にリンクポストを経て大きな力 (張力)がかかるが、
ボルトの内部に油路を形成した場合にはそれ自体の強度
低下が避けられず、必要強度を確保するためにはボルト
のサイズアップが必須であって、これが変速機の大型化
を招く原因になっていた。
【0005】この発明の目的は、上述したような変速機
を構成する部材の強度低下を伴うことなしにパワーロー
ラや入出力ディスクに潤滑油を効率よく供給できるトロ
イダル型無段変速機を提案するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の請求項1に係るトロイダル型無段変速機
は、主軸上に対向配置した入力ディスクおよび出力ディ
スクと、これら入出力ディスク間の摩擦係合によって動
力の受渡しを行うパワーローラと、このパワーローラを
偏心軸を介して回転可能に保持するとともに入出力ディ
スクの軸心と直交する向きに回転可能でかつ、その回転
軸に沿い昇降移動可能なローラ支持部材とを備え、この
ローラ支持部材の両端にて球面軸受けを介してアッパリ
ンクおよびロアリンクにそれぞれ連結しこれらのリンク
をローラ支持部材の軸心に沿う昇降移動に合わせて揺動
可能に支持した保持機構を有するトロイダル型無段変速
機において、アッパリンクを揺動可能に支持する保持機
構を、変速機のケーシングの内側に接続するポストベー
スと、このポストベースの先端に接続してアッパリンク
を揺動可能に保持するリンクポストと、ポストベースお
よびリンクポストの両方を貫通してこれらを変速機の内
側に一体的に固定する固定ボルトにて構成し、リンクポ
ストは、ポストベースとケーシングによって区画される
油室から供給される潤滑油を、リンクポストの内壁面と
固定ボルトとの相互間にて形作られる油路を通してパワ
ーローラ、入出力ディスクに噴出する潤滑油供給孔を有
する、ことを特徴とする。
【0007】また、この発明の請求項2に係るトロイダ
ル型無段変速機においては、保持機構にアッパリンクと
リンクポストを枢動連結するピンを備えたものとする点
に特徴を有する。
【0008】
【発明の効果】請求項1に係るトロイダル型無段変速機
においては、アッパリンクを揺動可能に支持する保持機
構を、変速機のケーシングの内側に接続するポストベー
スと、このポストベースの先端に接続してアッパリンク
を揺動可能に保持するリンクポストと、ポストベースお
よびリンクポストの両方を貫通してこれらを変速機の内
側に一体的に固定する固定ボルトにて構成し、リンクポ
ストについては、ポストベースとケーシングによって区
画される油室から供給される潤滑油を、リンクポストの
内壁面と固定ボルトとの相互間にて形作られる油路を通
してパワーローラ、入出力ディスクに噴出する潤滑油供
給孔を設けたので、固定ボルトに関しては何らの加工も
必要としないのでこれかかるコストが上昇するようなこ
とはない。また、固定ボルトの強度低下を伴うようなこ
とがないだけでなく、固定ボルトの長さを長くできるな
ど変速機の設計自由度の拡大を図ることができる。
【0009】従来の潤滑形式では、固定ボルトのサイズ
アップを行わなければピン結合によってリンクをポスト
に保持することができなかった (ピン部分に張力が集中
するため) が、請求項2に係るトロイダル型無段変速機
においては、固定ボルトの強度低下の心配がないので保
持機構にアッパリンクとリンクポストをピンを介して枢
動連結することができるので、変速の際のリンクの揺動
がピンを中心にして常に一定になり効率的な変速を行う
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いてこの発明をよ
り具体的に説明する。
【0011】図1、図2はこの発明に従うトロイダル型
無段変速機を、その2方向からの断面についてそれぞれ
示したものであり、図における1は主軸、2は入力ディ
スク、3は出力ディスクであって、入力ディスク2およ
び出力ディスク3は主軸1上に対向配置される。
【0012】また、4, 5は入出力ディスク2, 3間の
摩擦係合によってエンジンから伝達される動力の受渡し
を行うパワーローラ、6, 7はパワーローラ4,5を偏
心軸g1 ,g2 を介して回転可能に保持するとともに入
出力ディスクの軸心Oと直交する向きに回転可能で、か
つ、その回転軸O1 に沿い昇降移動可能なローラ支持部
材、8はロアリンクであり、ローラ支持部材6,7の下
端のそれぞれは球面座6a,7aを介してロアリンク8
に揺動可能に保持される。
【0013】また、9はピストンボディBにボルトにて
固定されたロアリンクポストであって、ロアリンク8の
長手方向の中心部分はこのロアリンクポスト9に球面座
9aを介して揺動可能に保持される。
【0014】また、10はローラ支持部材6, 7の上端に
て球面座6b,7bを介して揺動可能に保持されるアッ
パリンク、11はアッパリンク10をその長手方向の中央部
分で揺動可能に保持する保持機構であり、この保持機構
11は変速機のケーシングcの内側に接続するポストベー
ス11a と、このポストベース11a の先端に接続してアッ
パリンク10を揺動可能に保持するリンクポスト11b と、
ポストベース11a およびリンクポスト11b の両方を貫通
してこれらを変速機の内側に一体的に固定する固定ボル
ト11c にて構成される。
【0015】リンクポスト11b にはその先端に複数の潤
滑油供給孔11d が設けられていて、ポストベース11a と
ケーシングcによって区画される油室11e から供給され
る潤滑油をリンクポスト11b の内壁面と固定ボルト11c
との相互間にて形作られる油路11f を通してパワーロー
ラ4, 5、入出力ディスク2,3に噴出する。
【0016】図3に、保持機構11の要部を拡大して、ま
た、図4にポストベース11a の断面とそれに対応する正
面図をそれぞれ示す。
【0017】上掲図1〜図4に示したように、この発明
においてはポストベース11a の油室11e の油をポストベ
ース11a と固定ボルト11c との間にて形成される油路11
f を通して供給するようにしたので、固定ボルト11c を
加工する必要な一切なく、したがって該ボルトの強度低
下を伴うおそれはない。
【0018】図5は、この発明の他の実施例を示したも
のである。この例は、アッパリンク10を保持機構11にお
いてピン12にて枢動連結し、これによって変速の際にア
ッパリンク10をピン12を起点として揺動させるので球面
座 (球面軸受け) を使用した場合のような散漫な揺動と
はならず、変速効率の改善に寄与する。また、このよう
な構造の場合、固定ボルト11c のねじ込み長さを短くで
きるので設計上の他の条件を満たせば変速機の縦方向の
寸法を小さくすることもできる。
【0019】図6に、上掲図5に示した保持機構11を有
するトロイダル型無段変速機の全体の構成を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従うトロイダル型無段変速機の構成
を示した図である。
【図2】図1の横断面を示した図である。
【図3】ポストベースとリンクポストとアッパリンクの
組付け部分を拡大して示した図である。
【図4】この発明に従うトロイダル型無段変速機のポス
トベースを示した図である。
【図5】この発明に従う他のトロイダル型無段変速機の
ポストベースを示した図である。
【図6】図5に示したポストベースを備えたトロイダル
型無段変速機の全体の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 主軸 2 入力ディスク 3 出力ディスク 4 パワーローラ 5 パワーローラ 6 ローラ支持部材 6a 球面座 6b 球面座 7 ローラ支持部材 7a 球面座 7b 球面座 8 ロアリンク 9 ロアリンクポスト 9a 球面座 10 アッパリンク 11 保持機構 11a ポストベース 11b リンクポスト 11c 固定ボルト 11d 潤滑油供給孔 11e 油室 11f 油路 O 軸心 O1 回転軸 g1 偏心軸 g2 偏心軸 B ピストンボディ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−126222(JP,A) 特開 平6−147283(JP,A) 欧州特許出願公開420157(EP,A 2) 米国特許5187995(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 15/38 F16H 57/00 - 57/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸上に対向配置した入力ディスクおよ
    び出力ディスクと、これら入出力ディスク間の摩擦係合
    によって動力の受渡しを行うパワーローラと、このパワ
    ーローラを偏心軸を介して回転可能に保持するとともに
    入出力ディスクの軸心と直交する向きに回転可能でか
    つ、その回転軸に沿い昇降移動可能なローラ支持部材と
    を備え、このローラ支持部材の両端にて球面軸受けを介
    してアッパリンクおよびロアリンクにそれぞれ連結しこ
    れらのリンクをローラ支持部材の軸心に沿う昇降移動に
    合わせて揺動可能に支持した保持機構を有するトロイダ
    ル型無段変速機において、 アッパリンクを揺動可能に支持する保持機構を、変速機
    のケーシングの内側に接続するポストベースと、このポ
    ストベースの先端に接続してアッパリンクを揺動可能に
    保持するリンクポストと、ポストベースおよびリンクポ
    ストの両方を貫通してこれらを変速機の内側に一体的に
    固定する固定ボルトにて構成し、リンクポストは、ポス
    トベースとケーシングによって区画される油室から供給
    される潤滑油を、リンクポストの内壁面と固定ボルトと
    の相互間にて形作られる油路を通してパワーローラ、入
    出力ディスクに噴出する潤滑油供給孔を有する、ことを
    特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 保持機構はアッパリンクとリンクポスト
    を枢動連結するピンを備えたものである、請求項1記載
    のトロイダル型無段変速機。
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