JP2024001694A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受支持構造における介挿部材と軸方向支持部材との接触面での滑り摩擦を抑制して軸方向支持部材が破損するのを防止できるトロイダル型無段変速機を提供する。
【解決手段】トロイダル型無段変速機では、出力側ディスク3と入力シャフト1との間に介挿される軸受5を軸方向で支持するように入力シャフト1に取り付けられる止め輪90と、止め輪90と軸受5との間に介挿されるシム92とによって、軸受5の軸方向の移動を規制する軸受支持構造80が構成される。シム92は、入力シャフト1と共に回転するように入力シャフト1に対して一体的に取り付けられている。
【選択図】図1
【解決手段】トロイダル型無段変速機では、出力側ディスク3と入力シャフト1との間に介挿される軸受5を軸方向で支持するように入力シャフト1に取り付けられる止め輪90と、止め輪90と軸受5との間に介挿されるシム92とによって、軸受5の軸方向の移動を規制する軸受支持構造80が構成される。シム92は、入力シャフト1と共に回転するように入力シャフト1に対して一体的に取り付けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、航空機や自動車などで用いられるトロイダル型無段変速機に関する。
一般に、例えば航空機や自動車などに用いられる変速機として、ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機が知られている。このダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、例えば、図6及び図7に示されるように構成されている。すなわち、図6に示されるように、ケーシング50の内側には入力シャフト1が回転可能に支持されており、この入力シャフト1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。
なお、一般に、ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機では、入力側ディスク及び出力側ディスクのうちのいずれか一方である一対の外側ディスクと、これらの外側ディスク同士の間に該外側ディスクに対して同心的に且つ相対回転自在に設けられるとともに、入力側ディスク及び出力側ディスクのうちの他方である一対の内側ディスクとが、入力シャフト1に沿って配置されるが、ここでは、外側ディスクが入力側ディスクであり、内側ディスクが出力側ディスクである構造の一例について説明する。
この無段変速機において、入力シャフト1の中間部の外周には出力歯車4が回転可能に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。入力シャフト1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された中間壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力シャフト1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
図6に示されるように、出力側ディスク3,3は、入力シャフト1との間に介在された軸受5,5によって、入力シャフト1の軸線Oを中心に回転可能に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力シャフト1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力シャフト1にスプライン結合されており、これらの入力側ディスク2は入力シャフト1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図7参照)が回転可能に挟持されている。
一例として、図6中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力シャフト1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図6の右面)は、入力シャフト1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力シャフト1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力シャフト1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図7は、図6のA-A線に沿う断面図である。図7に示されるように、ケーシング50の内側には、入力シャフト1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図7においては、入力シャフト1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図7の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸(ピボット軸)23の基端部を成す支持軸部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これらの各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部を成す枢支軸部23bの周囲には、各パワーローラ11がラジアルニードル軸受(例えば、後述するスラスト玉軸受24の内輪(パワーローラ11)に作用する押付荷重を受ける(ラジアル方向の荷重を支承する)針状ころ軸受;ケージアンドローラ)35を介して回転可能に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2及び各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の支持軸部23aと枢支軸部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在及び軸方向(図7の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これらの支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図7の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68及びこれを支持する駆動シリンダ(シリンダボディ)31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力シャフト1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の枢支軸部23bが支持軸部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図7で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力シャフト1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力シャフト1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、ローディングカム式の押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力シャフト1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面(大端面)11bとトラニオン15の支持板部16の内側面16aとの間には、パワーローラ11の外側面11bの側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これらの各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(転動体)26,26と、これらの各転動体26,26を転動可能に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道面24aは各パワーローラ11の外側面11bに、外輪軌道面24bは各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面16aと外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらのパワーローラ11及び外輪28が各変位軸23の支持軸部23aを中心として揺動することを許容する。
更に、各トラニオン15,15の一端部(図7の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これらの各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これらの各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とにより、各トラニオン15,15を、これらのトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力シャフト1の回転は、ローディングカム式の押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して反対方向の回転として各出力側ディスク3,3に伝えられ、更に、これら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力シャフト1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これらの各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図7の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これらの各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2及び各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力シャフト1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力シャフト1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11及びこれらの各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の支持軸部23a,23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、内側ディスク、すなわち、前述した構造例においては出力側ディスク3,3は、前述したように軸受5を介して入力シャフト1の軸線O周りに回転可能に支持されるが、この場合、軸受5として、ころ軸受、特に、保持器の複数のポケットに複数のころが配置されて成るケージアンドローラ(C&R)が使用される場合には、そのような形態の軸受は軸方向の移動規制手段を有していないため、その軸方向の移動を阻止するべく軸受5を軸方向で支持する必要がある。そのため、例えば、従来においては、図8に示されるように、軸受5を軸方向で支持するように入力シャフト1側に取り付けられる軸方向支持部材としての止め輪90と、止め輪90と軸受50との間に介挿される介挿部材としてのシム92とによって、軸受5の軸方向の移動を規制している。
しかしながら、このように止め輪90と軸受5との間にシム92を介挿して軸受5の軸方向の移動を阻止する支持形態は、シム92の介挿形態に起因して止め輪90が摩耗する虞があるという問題を伴う。
すなわち、シム92は、軸受5と止め輪90との間に単に挟持された状態で介挿されているにすぎないため、一般に入力シャフト1との間に隙間を伴う。したがって、前述したように出力側ディスク3の回転の向きと入力シャフト1の回転の向きとが反対であることにより、そのような相対回転をケージアンドローラである軸受5が支持しなければならないとともに、そのような軸受5の保持器が出力側ディスク3の側で案内支持されることから、該軸受保持器も出力側ディスク3と共に回転することとなる状況では、入力シャフト1との間に隙間を存して止め輪90と軸受5との間に介挿されているにすぎないシム92も軸受保持器と共に入力シャフト1の回転方向と反対の向きで回転する可能性がある。その場合、シム92は、入力シャフト1側に取り付けられて入力シャフト1と共に回転する止め輪90に対して相対回転する状態となるため、シム92と止め輪90との接触面で滑り摩擦が発生し、シム92よりも硬度が小さい止め輪90(一般に、シム92は焼き入れ鋼により形成され、止め輪90はばね鋼により形成される)が摩耗するようになる。
特に軸受5が支持する出力側ディスク3と入力シャフト1との間の相対回転数が最大30000rpm程度となり得る航空機用途(高速回転用途)では、軸受5の保持器もこれと同様の回転数で出力側ディスク3と共に回転する可能性があるため、シム92と止め輪90との接触面で発生する滑り摩擦が大きくなり、したがって、止め輪90の摩耗も激しくなる。
また、出力側ディスク3及び入力シャフト1はトルクの変化により軸方向位置が変化し得る(図8の矢印参照)ため、軸受5を軸方向で支持している止め輪90が前述したように摩耗して、その摩耗の進行により破損してしまうと、軸受5の軸方向支持がなくなり、軸受5が正規の位置から外れて、軸受5の破損、焼き付きが発生してしまう可能性がある。軸受5が破損すると、軸受5によって支持されている出力側ディスク3や入力シャフト1の振れが大きくなり、これらにより構成されるバリエータの非同期が発生して動力伝達が不可能になる虞がある。また、軸受5(保持器)の破損時に周辺部品に衝撃を与え出力側ディスク3や入力シャフト1の破損が発生する可能性もある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、ディスクを入力シャフトに対して回転可能に支持する軸受を軸方向で支持する軸方向支持部材と、該軸方向支持部材と軸受との間に介挿される介挿部材とによって軸受の軸方向の移動を規制する軸受支持形態において、介挿部材と軸方向支持部材との接触面での滑り摩擦を抑制して軸方向支持部材が破損するのを防止できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、入力シャフトと、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で前記入力シャフト上に同心的に且つ回転可能に設けられる第1のディスク及び第2のディスクと、これら両ディスク間に挟持されるパワーローラとを備えるトロイダル型無段変速機において、前記第1又は第2のディスクを前記入力シャフトに対して回転可能に支持する軸受と、前記軸受を軸方向で支持するように前記入力シャフトに取り付けられる軸方向支持部材と、該軸方向支持部材と前記軸受との間に介挿される介挿部材とによって、前記軸受の軸方向の移動を規制する軸受支持構造とを有し、前記介挿部材は、前記入力シャフトと共に回転するように前記入力シャフトに対して一体的に取り付けられていることを特徴とする。
上記構成は、シングルキャビティ式(第1のディスク及び第2のディスクがそれぞれ1つの場合)及びダブルキャビティ式(第1のディスク及び/又は第2のディスクが複数存在する場合)の両方のトロイダル型無段変速機を含み得る構成であるが、この構成によれば、介挿部材は、入力シャフトと共に(滑りなく)回転するように入力シャフトに対して一体的に取り付けられているため、軸受により支持されるディスクが入力シャフトの回転方向と反対方向に回転される場合に、介挿部材が入力シャフトとの間に隙間を存してディスクの回転に伴って(例えば軸受保持器と共に)連れ回りするようなことがなく、したがって、介挿部材は、入力シャフトに取り付けられる軸方向支持部材に対して相対回転するようなことがなくなり、軸方向支持部材との接触面での滑り摩擦を抑制できる。そのため、軸方向支持部材の硬度が介挿部材のそれよりも小さい場合でも、前記滑り摩擦に伴う軸方向支持部材の破損を防止できる。これは、特に軸受が支持するディスクと入力シャフトとの間の相対回転数が最大30000rpm程度となり得る航空機用途(高速回転用途)において有益である。
なお、介挿部材が入力シャフトと一体で回転できることから、軸受の保持器がディスクの側で案内支持される場合には、入力シャフトと反対方向に回転するディスクと共に回転できる軸受(軸受保持器)と介挿部材との接触面で滑り摩擦が生じ得るが、その場合には、焼き入れや表面処理によって介挿部材及び軸受保持器の硬度を高めることが可能であるため、そのような滑り摩擦による介挿部材及び軸受の摩損を防止できる。また、介挿部材と軸受保持器との間の接触面積は一般に介挿部材と軸方向支持部材との間の接触面積よりも大きいため、介挿部材と軸受保持器との間の接触面での面圧は小さく、これも摩耗低減に寄与し得る。
また、以上のように軸方向支持部材の破損を防止できれば、軸方向支持部材による軸受の軸方向支持を常に確保できるため、トルク変化によるディスク及び入力シャフトの軸方向位置の変化に伴って軸受が正規の位置から外れて、軸受の破損、焼き付きが発生してしまうといった事態も回避できる。したがって、軸受の破損に伴うディスクや入力シャフトの大きな振れ、それに起因するバリエータ非同期による動力伝達不可といった事態、或いは、軸受破損時の衝撃に伴うディスクや入力シャフトの破損も回避できる。
なお、上記構成において、軸受としては、どのような構造形態のものであってもよいが、例えば円筒ころ軸受やケージアンドローラを挙げることができる。このようなケージアンドローラ等は、軸方向の移動規制手段を有していないため、軸方向支持部材の設置が必須であることから、上記構成にしたがって軸方向支持部材の破損を防止できることは有益である。また、上記構成において、軸方向支持部材としては、例えば止め輪を挙げることができ、また、介挿部材としては、例えば環状のシムを挙げることができる。いずれにしても、本構成においては、軸受をその軸方向の両側で支持する必要があるが、そのような両側の軸受支持構造のうち少なくとも一方側で、前述した構成、すなわち、入力シャフトと一体回転する介挿部材と軸方向支持部材とから成る軸受支持構造が採用されさえすればよい(他方側の軸受支持構造は、軸方向支持部材及び介挿部材を伴わない他の支持構造であってもよい)。
また、上記構成において、第1のディスクは、入力シャフト上に同心的に設けられるとともに、軸方向に互いに離隔した状態で同期して回転する、それぞれが入力側ディスク及び出力側ディスクのうちの一方のディスクである、一対の外側ディスクから成り、第2のディスクは、両外側ディスク同士の間で入力シャフト上に両外側ディスクと同心的に且つこれら両外側ディスクに対する相対回転を自在に設けられる、入力側ディスク及び出力側ディスクのうちの他方のディスクである、内側ディスクから成り、パワーローラは、両外側ディスク及び内側ディスクの互いに対向する側面同士の間にそれぞれ複数個ずつ配置され、軸受は、内側ディスクを入力シャフトに対して回転可能に支持するようになっていてもよい。
前述した入力シャフトと介挿部材との一体化は、特にこのようにトロイダル型無段変速機がダブルキャビティ式の形態を成す場合において、前述した作用効果を更に有益なものとする。すなわち、介挿部材を入力シャフトと共に(滑りなく)回転するように入力シャフトに対して一体的に取り付けることにより、介挿部材が、入力シャフトとの間に隙間を存して入力シャフトとは反対の内側ディスクの回転に伴って(例えば軸受保持器と共に)連れ回りするようなことがなく、したがって、介挿部材は、入力シャフトに取り付けられる軸方向支持部材に対して相対回転するようなことがなくなり、軸方向支持部材との接触面での滑り摩擦を抑制できる。また、この場合も、前述したように、介挿部材が入力シャフトと一体で回転できることから、軸受の保持器が内側ディスクの側で案内支持される場合には、入力シャフトと反対方向に回転する内側ディスクと共に回転できる軸受(軸受保持器)と介挿部材との接触面で滑り摩擦が生じ得るが、その場合には、焼き入れや表面処理によって介挿部材及び軸受保持器の硬度を高めることが可能であるため、そのような滑り摩擦による介挿部材及び軸受の摩損を防止できる。そして、以上のように軸方向支持部材の破損を防止できれば、軸方向支持部材による軸受の軸方向支持を常に確保できるため、トルク変化による内側ディスク及び入力シャフトの軸方向位置の変化に伴って軸受が正規の位置から外れて、軸受の破損、焼き付きが発生してしまうといった事態も回避できる。したがって、軸受の破損に伴う内側ディスクや入力シャフトの大きな振れ、それに起因するバリエータ非同期による動力伝達不可といった事態、或いは、軸受破損時の衝撃に伴う内側ディスクや入力シャフトの割れも回避できる。
なお、上記構成においては、外側ディスク(第1のディスク)が入力側ディスクで且つ内側ディスク(第2のディスク)が出力側ディスクであってもよく、或いは、その逆の形態、すなわち、外側ディスクが出力側ディスクで且つ内側ディスクが入力側ディスクであっても構わない。また、内側ディスクは、一対の外側ディスクのそれぞれに対応して一対設けられてもよいが、それらの対が一体となった1つの内側ディスクとして存在していても構わない。
また、上記構成において、入力シャフトに対して一体的に取り付けられる介挿部材は、入力シャフトに圧入されてもよい。これによれば、入力シャフトに対する介挿部材の取り付け構造が簡略化される。また、この圧入形態においては、特に前述したダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機の構成において、ディスク同士を互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置が更に設けられるとともに、入力シャフトが、その外周面に、環状の介挿部材が圧入される複数の圧入部位と、軸受の内輪転送面を支持する複数の軸受支持面とを有する場合、複数の圧入部位は、押圧装置に近い部位ほどその外径寸法が大きく、軸受支持面の外径寸法は、全ての圧入部位の外径寸法よりも小さく、軸受支持面に軸受が支持された状態での軸受の径方向ガタ量は、この軸受支持面の外径寸法とこの軸受支持面よりも押圧装置から離れた位置でこの軸受支持面と隣り合う圧入部位の外径寸法との間の差よりも大きいことが好ましい。このように、押圧装置に近い圧入部位ほどその外径寸法が大きければ、押圧装置に近い介挿部材ほど、入力シャフトに対する圧入力(取り付け強度)が大きくなるが、軸受支持面の外径寸法が全ての圧入部位の外径寸法よりも小さいことにより、入力シャフトに対する介挿部材の圧入時に軸受転送面を支持する軸受支持面を傷付けないで済み、また、軸受の径方向ガタ量を軸受支持面と圧入部位との外径寸法差よりも大きくすることにより、圧入部位を乗り越える軸受の軸受支持面への取り付けを支障なく行なうことができるようになる。無論、このような構成は、ダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機に限らず、シングルキャビティ式のトロイダル型無段変速機にも適用できる。
また、上記構成では、介挿部材が入力シャフトに対して一体的に取り付けられることから、介挿部材によって軸受を軸方向で支持すること(介挿部材が軸方向支持部材を兼ねること)も可能となり、したがって、別個の軸方向支持部材を不要にできる。
また、上記構成において、入力シャフトに対して一体的に取り付けられる介挿部材は、入力シャフトとキー又はボルトによって締結されてもよく、また、入力シャフトの外周に回り止め嵌合されてもよい。これによれば、入力シャフトと介挿部材との強固な一体構造を実現できる。
本発明によれば、介挿部材は、入力シャフトと共に回転するように入力シャフトに対して一体的に取り付けられているため、介挿部材と軸方向支持部材との接触面での滑り摩擦を抑制して軸方向支持部材が破損するのを防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の特徴は、ディスクと入力シャフトとの間に介挿される軸受の軸方向支持構造にあり、その他の構成及び作用は前述した従来の構成及び作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分においては、図6乃至図8と同一の符号を付してその詳細な説明を省略又は簡略化することにする。
図1には、本発明の第1の実施形態に係る特に航空機用のトロイダル型無段変速機の部分組み立て状態が断面図で概略的に示されている。各部の構造形態や組み付け形態は前述した従来のトロイダル型無段変速機とは部分的に異なるが、便宜上、機能が同じ部分につき同じ参照符号が付されている。ここで、図1の(a)は、ローディングカム式の押圧装置12とそれに隣接する入力側ディスク2とを入力シャフト1に組み付けた状態で、入力シャフト1に対する出力側ディスク(図示せず)の組み付け前に、入力シャフト1に軸受5及び軸受支持構造80が取り付けられて成る概略断面図、(b)は、軸受5及び軸受支持構造80の取り付け部位における(a)の要部拡大図である。
本実施形態のトロイダル型無段変速機は、図1にも示される入力シャフト1と、入力シャフト1上に同心的に設けられるとともに、軸方向に互いに離隔した状態で同期して回転する外側ディスク(又は第1のディスク)としての一対の入力側ディスク2(図1には、組み付けの途中段階が示されていることから、押圧装置12に隣接する一方側の入力側ディスク2のみが示される;組み立て済みの状態の入力側ディスク2の一例については前述した図6の入力側ディスク2を参照)と、両入力側ディスク2同士の間で入力シャフト1上に両入力側ディスク2と同心的に且つこれら両入力側ディスク2に対する相対回転を自在に設けられる内側ディスク(又は第2のディスク)としての図示しない一対の出力側ディスク(組み立て済みの状態の出力側ディスクの一例については前述した図6及び後述する図2、図3(a)、図4(a)、図5(a)の出力側ディスク3を参照)と、両入力側ディスク2,2及び両出力側ディスク3,3の互いに対向する内側面2a,3a同士の間にそれぞれ複数個ずつ配置された図示しないパワーローラ(組み立て済みの状態のパワーローラの一例については前述した図7及び後述する図2、図3(a)、図4(a)、図5(a)のパワーローラ11を参照)と、ディスク同士を互いに近づけ合う方向に押圧する図1にも示されるローディングカム式の押圧装置12とを有するダブルキャビティ式のものである。
また、入力シャフト1上の所定部位には、入力シャフト1に対して図示しない出力側ディスクを回転可能に支持する軸受5、ここでは、保持器の複数のポケットに複数のころが配置されて成るケージアンドローラ(C&R)が配設される。また、この軸受5の両側には、軸受5を軸方向で支持してその軸方向移動を規制する軸受支持構造80が設けられている。この軸受支持構造80は、図1の(b)に明確に示されるように、軸受5を軸方向で支持するように入力シャフト1に取り付けられて入力シャフト1と一体で回転し得る軸方向支持部材としての環状の止め輪90と、止め輪90と軸受5(軸受5の保持器5a)との間に介挿される介挿部材としての環状のシム92とによって構成される。
なお、軸受5は、その内輪転送面5bが入力シャフト1の外周面の軸受支持面1e上に位置決めされるとともに、その保持器5aが出力側ディスクの側で案内支持されるようになっており、また、止め輪90は、例えばばね鋼により形成されて、軸受支持面1eに形成された環状溝1c内に部分的に嵌め付けられている。
また、本実施形態において、シム92は、例えば焼き入れ鋼により形成され、入力シャフト1と共に回転するように入力シャフト1に対して一体的に取り付けられる。特に、本実施形態では、シム92が入力シャフト1に圧入される。この場合、入力シャフト1は、その外周面に、シム92が圧入される複数(本実施形態では4つ)の圧入部位P(押圧装置12側から順に、第1の圧入部位P1、第2の圧入部位P2、第3の圧入部位P3、第4の圧入部位P4)と、軸受5の内輪転送面5bを支持する複数(本実施形態では2つ)の軸受支持面1e(押圧装置12側から順に、第1の軸受支持面1e、第2の軸受支持面1e)とを有している。そして、止め輪90、シム92、軸受5がそれぞれ、押圧装置12とそれに隣接する入力側ディスク2とが入力シャフト1に組み付けられた図1の(a)の状態で、入力シャフト1に対する出力側ディスクの組み付け前に、押圧装置12とは反対側の入力シャフト1の端部から(図1の(a)に矢印で示されるシム挿入方向で)押圧装置12へ向けて前述した圧入部位P及び軸受支持面1eに対して順次に組み付けられる(すなわち、止め輪90→シム92(第1の圧入部位P1)→軸受5(第1の軸受支持面1e)→シム92(第2の圧入部位P2)→止め輪90(P2の隣)→止め輪90(P3の隣)→シム92(第3の圧入部位P3)→軸受5(第2の軸受支持面1e)→シム92(第4の圧入部位P4)→止め輪90)。
また、このような組み付け順序に伴って、複数の圧入部位P1,P2,P3,P4は、押圧装置12に近い部位ほどその外径寸法D1,D2,D3,D4が大きく、また、軸受支持面1eの外径寸法D’は、全ての圧入部位P1,P2,P3,P4の外径寸法D1,D2,D3,D4よりも小さくなっている。すなわち、D’<D4(第4の圧入部位P4の外径寸法)<D3(第3の圧入部位P3の外径寸法)<D2(第2の圧入部位P2の外径寸法)<D1(第1の圧入部位P1の外径寸法)となっている。また、更に、本実施形態において、軸受支持面1eに軸受5が支持された状態での軸受5の径方向ガタ量sは、この軸受支持面1eの外径寸法D’とこの軸受支持面1eよりも押圧装置12から離れた位置でこの軸受支持面1eと隣り合う圧入部位Pの外径寸法との間の差よりも大きくなっている。すなわち、d(=D2(又はD4)-D’)<sとなっている。
このように、押圧装置12に近い圧入部位Pほどその外径寸法が大きければ、押圧装置12に近いシム92ほど、入力シャフト1に対する圧入力(取り付け強度)が大きくなるが、軸受支持面1eの外径寸法D’が全ての圧入部位P1,P2,P3,P4の外径寸法D1,D2,D3,D4よりも小さいことにより、入力シャフト1に対するシム92の圧入時に軸受転送面5bを支持する軸受支持面1eを傷付けないで済み、また、軸受5の径方向ガタ量sを軸受支持面1eと圧入部位Pとの外径寸法差よりも大きくすることにより、圧入部位Pを乗り越える軸受5の軸受支持面1eへの取り付けを支障なく行なうことができるようになる。
また、このようにシム92が入力シャフト1に対して一体的に取り付けられるようになれば、シム92によって軸受5を軸方向で支持すること(シム92が軸方向支持部材(止め輪)を兼ねること)も可能となり、したがって、図2に示される第2の実施形態のように、シム92と別個の止め輪90を不要にできる。
図3には、本発明の第3の実施形態が示されている。この実施形態では、シム92が入力シャフト1とキー93によって締結されることにより、入力シャフト1に対してシム92が一体的に取り付けられている(これに加えて、シム92が入力シャフト1に対して圧入されても構わない)。具体的には、入力シャフト1の外周面の所定位置に形成されたキー溝1fと、このキー溝1fと対向するようにシム92の内周面の所定位置に形成されたキー溝92aとにわたって1つのキー93が挿入されることによって、シム92が入力シャフト1に対して回り止め固定されている。このような構成によっても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、入力シャフト1とシム92との強固な一体構造を実現できる。
図4には、本発明の第4の実施形態が示されている。この実施形態では、シム92が入力シャフト1とボルト95によって締結されることにより、入力シャフト1に対してシム92が一体的に取り付けられている(これに加えて、シム92が入力シャフト1に対して圧入されても構わない)。具体的には、シム92の周方向の2か所(図では、180度の角度間隔を隔てて2か所)に貫通孔としてのネジ穴92bが形成され、これらのネジ穴(雌ネジ穴)92bにそれぞれ対応するボルト95が螺合されるとともに、ねじ込まれたボルト95の端部が入力シャフト1の外周面に当接(又は圧接)されることによって、シム92が入力シャフト1に対して回り止め固定されている。このような構成によっても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、入力シャフト1とシム92との強固な一体構造を実現できる。
図5には、本発明の第5の実施形態が示されている。この実施形態では、シム92が入力シャフト1の外周に回り止め嵌合されることにより、入力シャフト1に対してシム92が一体的に取り付けられている(これに加えて、シム92が入力シャフト1に対して圧入されても構わない)。具体的には、円形断面の入力シャフト1の外周面の周方向の2か所(図では、180度の角度間隔を隔てて2か所)に平面部1g,1g(断面では直線部)が形成され、この平面部1g,1gと対向するシム92の内周面の2か所にも平面部92c,92c(断面では直線部)が形成され、平面部1g,92c同士を互い位置合わせした状態で入力シャフト1の外周にシム92を嵌合させることによって、シム92が入力シャフト1に対して回り止め固定されている。このような構成によっても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、入力シャフト1とシム92との強固な一体構造を実現できる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形が可能である。例えば、前述の実施の形態では、軸方向支持部材が止め輪であり、介挿部材がシムであったが、軸受支持部材及び介挿部材はこれらに限定されない。また、前述した実施形態では、本発明がダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機に適用されているが、本発明は、シングルキャビティ式のトロイダル型無段変速機に適用されてもよい。また、本発明のトロイダル型無段変速機の用途は限定されず、自動車や航空機など、様々な分野に適用できる。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、前述した実施の形態の一部又は全部を組み合わせてもよく、あるいは、前述した実施の形態のうちの1つから構成の一部が省かれてもよい。
1 入力シャフト
1e 軸受支持面
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
5 軸受
5b 内輪転送面
11 パワーローラ
80 軸受支持構造
90 止め輪(軸方向支持部材)
92 シム(介挿部材)
93 キー
95 ボルト
P 圧入部位
1e 軸受支持面
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
5 軸受
5b 内輪転送面
11 パワーローラ
80 軸受支持構造
90 止め輪(軸方向支持部材)
92 シム(介挿部材)
93 キー
95 ボルト
P 圧入部位
Claims (9)
- 入力シャフトと、それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で前記入力シャフト上に同心的に且つ回転可能に設けられる第1のディスク及び第2のディスクと、これら両ディスク間に挟持されるパワーローラとを備えるトロイダル型無段変速機において、
前記第1又は第2のディスクを前記入力シャフトに対して回転可能に支持する軸受と、
前記軸受を軸方向で支持するように前記入力シャフトに取り付けられる軸方向支持部材と、該軸方向支持部材と前記軸受との間に介挿される介挿部材とによって、前記軸受の軸方向の移動を規制する軸受支持構造と、
を有し、
前記介挿部材は、前記入力シャフトと共に回転するように前記入力シャフトに対して一体的に取り付けられていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記第1のディスクは、前記入力シャフト上に同心的に設けられるとともに、軸方向に互いに離隔した状態で同期して回転する、それぞれが入力側ディスク及び出力側ディスクのうちの一方のディスクである、一対の外側ディスクから成り、
前記第2のディスクは、前記両外側ディスク同士の間で前記入力シャフト上に前記両外側ディスクと同心的に且つこれら両外側ディスクに対する相対回転を自在に設けられる、入力側ディスク及び出力側ディスクのうちの他方のディスクである、内側ディスクから成り、
前記パワーローラは、前記両外側ディスク及び前記内側ディスクの互いに対向する側面同士の間にそれぞれ複数個ずつ配置され、
前記軸受は、前記内側ディスクを前記入力シャフトに対して回転可能に支持することを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。 - 前記ディスク同士を互いに近づけ合う方向に押圧する押圧装置を更に有し、
前記介挿部材が前記入力シャフトに圧入され、
前記入力シャフトは、その外周面に、環状の前記介挿部材が圧入される複数の圧入部位と、前記軸受の内輪転送面を支持する複数の軸受支持面とを有し、
前記複数の圧入部位は、前記押圧装置に近い部位ほどその外径寸法が大きく、
前記軸受支持面の外径寸法は、全ての前記圧入部位の外径寸法よりも小さく、
前記軸受支持面に前記軸受が支持された状態での前記軸受の径方向ガタ量は、この軸受支持面の外径寸法とこの軸受支持面よりも前記押圧装置から離れた位置でこの軸受支持面と隣り合う前記圧入部位の外径寸法との間の差よりも大きい、
ことを特徴とする請求項2に記載のトロイダル型無段変速機。 - 前記介挿部材が前記軸方向支持部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記介挿部材が前記入力シャフトに圧入されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記介挿部材と前記入力シャフトとがキーによって締結されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記介挿部材と前記入力シャフトとがボルトによって締結されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記介挿部材が前記入力シャフトの外周に回り止め嵌合されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記軸受が円筒ころ軸受又はケージアンドローラであり、前記軸方向支持部材が止め輪であり、前記介挿部材がシムであることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のトロイダル型無段変速機。
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JP2022100527A JP2024001694A (ja) | 2022-06-22 | 2022-06-22 | トロイダル型無段変速機 |
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-
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- 2022-06-22 JP JP2022100527A patent/JP2024001694A/ja active Pending
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