JP3303199B2 - 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 - Google Patents
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料Info
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- JP3303199B2 JP3303199B2 JP07933294A JP7933294A JP3303199B2 JP 3303199 B2 JP3303199 B2 JP 3303199B2 JP 07933294 A JP07933294 A JP 07933294A JP 7933294 A JP7933294 A JP 7933294A JP 3303199 B2 JP3303199 B2 JP 3303199B2
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- thermochromic
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- microcapsule pigment
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/0097—Dye preparations of special physical nature; Tablets, films, extrusion, microcapsules, sheets, pads, bags with dyes
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可逆熱変色性マイクロカ
プセル顔料に関する。更に詳細には、熱変色性印刷イン
キ乃至塗料、或いは熱変色性プラスチック加工体を得る
のに適用される、消色時の色残りが視覚し難く、且つ耐
光堅牢性を備えた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に
関する。
プセル顔料に関する。更に詳細には、熱変色性印刷イン
キ乃至塗料、或いは熱変色性プラスチック加工体を得る
のに適用される、消色時の色残りが視覚し難く、且つ耐
光堅牢性を備えた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱変色性材料を内包した熱変色性
マイクロカプセル顔料は特公昭51−44708号公報
等に開示されており、この種の熱変色性マイクロカプセ
ル顔料をビヒクル中に分散させた印刷インキ、或いは塗
料等については、特公昭52−7764号公報、特公昭
51−35414号公報等に開示されている。
マイクロカプセル顔料は特公昭51−44708号公報
等に開示されており、この種の熱変色性マイクロカプセ
ル顔料をビヒクル中に分散させた印刷インキ、或いは塗
料等については、特公昭52−7764号公報、特公昭
51−35414号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した熱
変色性マイクロカプセル顔料を分散させた印刷インキ或
いは塗料により、白色支持体、例えば白色生地表面に熱
変色像を形成した系では、熱変色像が消色状態における
白色度が、熱変色像の非形成個所と微妙に異なってお
り、外観性が損なわれる上、残像の視覚により発色像を
予測させがちであった。又、熱可塑性の樹脂中に前記熱
変色性マイクロカプセル顔料をブレンドして、熱変色性
加工体を形成する系にあっては、熱変色性材料の消色時
における色残りによって発色時の色調を予測させがちで
あった。更に、耐光性を向上させるためには紫外線吸収
剤を含有するか、又は含有した層を上層に設ける等の方
法が必要となる。本発明は前記した不具合を解消する。
即ち、白色生地等の白色支持体表面における熱変色像の
消色時の痕跡を視覚させ難くし、有色から無色に可逆的
に色変化する様相を鮮明に視覚させ、且つ耐光堅牢性を
備えた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供するこ
とを目的とする。
変色性マイクロカプセル顔料を分散させた印刷インキ或
いは塗料により、白色支持体、例えば白色生地表面に熱
変色像を形成した系では、熱変色像が消色状態における
白色度が、熱変色像の非形成個所と微妙に異なってお
り、外観性が損なわれる上、残像の視覚により発色像を
予測させがちであった。又、熱可塑性の樹脂中に前記熱
変色性マイクロカプセル顔料をブレンドして、熱変色性
加工体を形成する系にあっては、熱変色性材料の消色時
における色残りによって発色時の色調を予測させがちで
あった。更に、耐光性を向上させるためには紫外線吸収
剤を含有するか、又は含有した層を上層に設ける等の方
法が必要となる。本発明は前記した不具合を解消する。
即ち、白色生地等の白色支持体表面における熱変色像の
消色時の痕跡を視覚させ難くし、有色から無色に可逆的
に色変化する様相を鮮明に視覚させ、且つ耐光堅牢性を
備えた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(イ)電子供
与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び
(ハ)前記両者の呈色反応を生起させる有機化合物媒体
の三成分の均質相溶体からなる熱変色性材料と、油溶性
蛍光増白剤の両者を相溶状態に内包させた可逆熱変色性
マイクロカプセル顔料を要件とする。更に好ましくは、
油溶性蛍光増白剤は、熱変色性材料1重量部に対し、
0.00001〜0.2重量部の割合で配合されてなる
ことを特徴とする。更には、油溶性蛍光増白剤は、クマ
リン系、ナフタルイミド系、オキサゾール系、及びチオ
フェン系油溶性蛍光増白剤から選ばれる化合物であるこ
とを特徴とする。
与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物及び
(ハ)前記両者の呈色反応を生起させる有機化合物媒体
の三成分の均質相溶体からなる熱変色性材料と、油溶性
蛍光増白剤の両者を相溶状態に内包させた可逆熱変色性
マイクロカプセル顔料を要件とする。更に好ましくは、
油溶性蛍光増白剤は、熱変色性材料1重量部に対し、
0.00001〜0.2重量部の割合で配合されてなる
ことを特徴とする。更には、油溶性蛍光増白剤は、クマ
リン系、ナフタルイミド系、オキサゾール系、及びチオ
フェン系油溶性蛍光増白剤から選ばれる化合物であるこ
とを特徴とする。
【0005】前記熱変色性材料は、例えば、電子供与性
呈色性有機化合物、前記化合物の顕色剤である電子受容
性化合物、及び前記両者の呈色反応を生起させる媒体と
なる化合物の3成分を含む熱変色性材料、或いは、本出
願人が先に提案した特公平4−17154号公報に記載
されている、大きなヒステリシス特性を示して変色する
色彩記憶性感温変色性色素を含む熱変色性材料(即ち、
温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形
状が、温度を変色温度域より低温側から温度を上昇させ
ていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させて
いく場合とで大きく異なる経路を辿って変色するタイ
プ:低温側変色点と高温側変色点の間の常温域におい
て、前記低温側変色点以下、又は高温側変色点以上の温
度で変色させた様相を記憶保持できる)も有効である。
呈色性有機化合物、前記化合物の顕色剤である電子受容
性化合物、及び前記両者の呈色反応を生起させる媒体と
なる化合物の3成分を含む熱変色性材料、或いは、本出
願人が先に提案した特公平4−17154号公報に記載
されている、大きなヒステリシス特性を示して変色する
色彩記憶性感温変色性色素を含む熱変色性材料(即ち、
温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形
状が、温度を変色温度域より低温側から温度を上昇させ
ていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させて
いく場合とで大きく異なる経路を辿って変色するタイ
プ:低温側変色点と高温側変色点の間の常温域におい
て、前記低温側変色点以下、又は高温側変色点以上の温
度で変色させた様相を記憶保持できる)も有効である。
【0006】前記熱変色性材料は有色から無色、或いは
白色を呈するものが好適に用いられる。
白色を呈するものが好適に用いられる。
【0007】前記成分(イ)の電子供与性呈色性有機化
合物としては、ジアリールフタリド類、ポリアリールカ
ルビノール類、ロイコオーラミン類、アシルオーラミン
類、アリールオーラミン類、ローダミンBラクタム類、
インドリン類、スピロピラン類、フルオラン類等があ
る。又、本出願人が先に出願(特願平4−34775
5)した、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン
系化合物も好適に用いられる。
合物としては、ジアリールフタリド類、ポリアリールカ
ルビノール類、ロイコオーラミン類、アシルオーラミン
類、アリールオーラミン類、ローダミンBラクタム類、
インドリン類、スピロピラン類、フルオラン類等があ
る。又、本出願人が先に出願(特願平4−34775
5)した、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン
系化合物も好適に用いられる。
【0008】前記成分(ロ)の電子受容性化合物として
は、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群
〔酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分
(イ)を発色させる化合物群〕、電子空孔を有する化合
物群等がある。活性プロトンを有する化合物を例示する
と、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノ
フェノール類からポリフェノール類があり、さらにその
置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又
はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、
トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹
脂等が挙げられる。又、前記フェノール性水酸基を有す
る化合物の金属塩であってもよい。
は、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群
〔酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分
(イ)を発色させる化合物群〕、電子空孔を有する化合
物群等がある。活性プロトンを有する化合物を例示する
と、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノ
フェノール類からポリフェノール類があり、さらにその
置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アル
コキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又
はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、
トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹
脂等が挙げられる。又、前記フェノール性水酸基を有す
る化合物の金属塩であってもよい。
【0009】前記フェノール性水酸基を有する化合物が
最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、そ
れらの金属塩や、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の
脂肪族カルボン酸及びそれらの金属塩、カルボン酸金属
塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、
3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等
であってもよい。
最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、そ
れらの金属塩や、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の
脂肪族カルボン酸及びそれらの金属塩、カルボン酸金属
塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、
3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等
であってもよい。
【0010】前記(ハ)成分としてはアルコール類、エ
ステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類、カルボ
ン酸類、アルデヒド類等が挙げられ、前記各化合物を用
いてマイクロカプセル化及び二次加工に応用する場合は
低分子量のものは高熱処理を施すとカプセル系外に蒸散
するので、安定的にカプセル内に保持させるために、炭
素数10以上の化合物が有効である。アルコール類とし
ては、炭素数10以上の脂肪族一価の飽和アルコールが
有効である。
ステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類、カルボ
ン酸類、アルデヒド類等が挙げられ、前記各化合物を用
いてマイクロカプセル化及び二次加工に応用する場合は
低分子量のものは高熱処理を施すとカプセル系外に蒸散
するので、安定的にカプセル内に保持させるために、炭
素数10以上の化合物が有効である。アルコール類とし
ては、炭素数10以上の脂肪族一価の飽和アルコールが
有効である。
【0011】エステル類としては、炭素数10以上のエ
ステル類が有効であり、脂肪族及び脂環或いは芳香環を
有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環
を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られ
るエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多
価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する
一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステ
ル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボ
ン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価アル
コールの任意の組み合わせから得られるエステル類が挙
げられる。
ステル類が有効であり、脂肪族及び脂環或いは芳香環を
有する一価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環
を有する一価アルコールの任意の組み合わせから得られ
るエステル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多
価カルボン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する
一価アルコールの任意の組み合わせから得られるエステ
ル類、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する一価カルボ
ン酸と、脂肪族及び脂環或いは芳香環を有する多価アル
コールの任意の組み合わせから得られるエステル類が挙
げられる。
【0012】又、飽和脂肪酸と分枝脂肪族アルコールの
エステル、不飽和脂肪酸又は分枝もしくは置換基を有す
る飽和脂肪酸と分岐状であるか又は炭素数16以上の脂
肪族アルコールのエステル、酪酸セチル、酪酸ステアリ
ル及び酪酸ベヘニルから選ばれるエステル化合物も有効
である。
エステル、不飽和脂肪酸又は分枝もしくは置換基を有す
る飽和脂肪酸と分岐状であるか又は炭素数16以上の脂
肪族アルコールのエステル、酪酸セチル、酪酸ステアリ
ル及び酪酸ベヘニルから選ばれるエステル化合物も有効
である。
【0013】更には、色濃度−温度曲線に関し、大きな
ヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプ
ロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側
から高温側へ変化させる場合とで異なり、両曲線を合体
するとループ状を示す)を示して変色する、温度変化に
依存して色彩記憶性熱変色性を与えるためには、先に本
出願人が提案した、特公平4−17154号公報に開示
した、5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示
すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳
香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含
むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエ
ステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エ
ステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコー
ル又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と
分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳
香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、
ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン
酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリ
スチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリ
ル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、
ジミリスチン、ジステアリン等が挙げられる。
ヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプ
ロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側
から高温側へ変化させる場合とで異なり、両曲線を合体
するとループ状を示す)を示して変色する、温度変化に
依存して色彩記憶性熱変色性を与えるためには、先に本
出願人が提案した、特公平4−17154号公報に開示
した、5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示
すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳
香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含
むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエ
ステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エ
ステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコー
ル又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と
分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳
香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、
ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン
酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリ
スチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリ
ル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、
ジミリスチン、ジステアリン等が挙げられる。
【0014】炭素数9以上の奇数の脂肪族一価アルコー
ルと炭素数が偶数の脂肪族カルボン酸から得られる脂肪
酸エステル化合物、n−ペンチルアルコール又はn−ヘ
プチルアルコールと炭素数10乃至16の偶数の脂肪族
カルボン酸より得られる総炭素数17乃至23の脂肪酸
エステル化合物も有効である。
ルと炭素数が偶数の脂肪族カルボン酸から得られる脂肪
酸エステル化合物、n−ペンチルアルコール又はn−ヘ
プチルアルコールと炭素数10乃至16の偶数の脂肪族
カルボン酸より得られる総炭素数17乃至23の脂肪酸
エステル化合物も有効である。
【0015】ケトン類としては、総炭素数が10以上の
脂肪族ケトン類が有効である。
脂肪族ケトン類が有効である。
【0016】前記ヒステリシス特性を与えるエステル化
合物、脂肪族ケトン類に対して、ヒステリシス特性を大
きく変動しない範囲で他のエステル類、アルコール類、
カルボン酸類、ケトン類、アミド類等を加えることがで
きる〔この場合、その添加量は本発明のエステル100
に対して20以下(重量部)が所期の色彩記憶性効果を
有効に発現させる上で好ましい〕。
合物、脂肪族ケトン類に対して、ヒステリシス特性を大
きく変動しない範囲で他のエステル類、アルコール類、
カルボン酸類、ケトン類、アミド類等を加えることがで
きる〔この場合、その添加量は本発明のエステル100
に対して20以下(重量部)が所期の色彩記憶性効果を
有効に発現させる上で好ましい〕。
【0017】エーテル類としては、総炭素数10以上の
脂肪族エーテル類が有効である。
脂肪族エーテル類が有効である。
【0018】前記した(イ)、(ロ)、(ハ)の三成分
及び蛍光増白剤よりなる組成物の均質相溶体は、公知の
微小カプセル化技術により微小カプセルに内包される。
微小粒子化(0.5〜50μm、好ましくは1〜30μ
m)により、非微粒子状態に比べてΔH値(ヒステリシ
ス幅)の大きい特性を付与できるし、カプセル膜壁で保
護されていることにより、酸性物質、塩基性物質、過酸
化物等の化学的に活性な物質又は他の溶剤成分と接触し
ても、その機能を低下させることがないことは勿論、耐
熱安定性が保持できる。利用できる微小カプセル化技術
としては、界面重合法、in Situ 重合法、液中
硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相
分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレード
ライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
尚、微小カプセルの表面は、目的に応じて更に二次的な
樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改
質させて実用に供することもできる。
及び蛍光増白剤よりなる組成物の均質相溶体は、公知の
微小カプセル化技術により微小カプセルに内包される。
微小粒子化(0.5〜50μm、好ましくは1〜30μ
m)により、非微粒子状態に比べてΔH値(ヒステリシ
ス幅)の大きい特性を付与できるし、カプセル膜壁で保
護されていることにより、酸性物質、塩基性物質、過酸
化物等の化学的に活性な物質又は他の溶剤成分と接触し
ても、その機能を低下させることがないことは勿論、耐
熱安定性が保持できる。利用できる微小カプセル化技術
としては、界面重合法、in Situ 重合法、液中
硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相
分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレード
ライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
尚、微小カプセルの表面は、目的に応じて更に二次的な
樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改
質させて実用に供することもできる。
【0019】次に油溶性蛍光増白剤について説明する。
クマリン系油溶性蛍光増白剤としては、下記化1で表さ
れる7−トリアジニルアミノ−3−フェニルクマリン系
誘導体、及び化2で表される3−フェニル−7−アリル
トリアゾリルクマリン誘導体が好適に用いられる。
クマリン系油溶性蛍光増白剤としては、下記化1で表さ
れる7−トリアジニルアミノ−3−フェニルクマリン系
誘導体、及び化2で表される3−フェニル−7−アリル
トリアゾリルクマリン誘導体が好適に用いられる。
【化1】 (式中Aは非水溶性基を有してもよいフェニル基であ
り、Xはハロゲン原子又はアミノ基、又は脂肪族、芳香
族、芳香脂肪族、脂環式、脂肪族複素環式及び芳香族複
素環式などの第一又は第二アミン残基であり、Yはフェ
ニル基、アミノ基又はXで定義されたアミン残基を表
す。)
り、Xはハロゲン原子又はアミノ基、又は脂肪族、芳香
族、芳香脂肪族、脂環式、脂肪族複素環式及び芳香族複
素環式などの第一又は第二アミン残基であり、Yはフェ
ニル基、アミノ基又はXで定義されたアミン残基を表
す。)
【化2】 (式中、Xは水素又は塩素原子、Rは低級アルキル基、
Aは2個の互いに隣接する炭素原子にトリアゾール環の
窒素原子を結合した芳香族残基を表しこの芳香族残基は
非水溶性基で置換されてもよい。)
Aは2個の互いに隣接する炭素原子にトリアゾール環の
窒素原子を結合した芳香族残基を表しこの芳香族残基は
非水溶性基で置換されてもよい。)
【0020】ナフタルイミド系油溶性蛍光増白剤として
は、下記化3で表される化合物が好適に用いられる。
は、下記化3で表される化合物が好適に用いられる。
【化3】 (式中、R1 =Cn H2n+1 但しn=1〜8の整数、R
2 =Cn H2n+1 但しn=1〜8の整数を表す。)
2 =Cn H2n+1 但しn=1〜8の整数を表す。)
【0021】オキサゾール系油溶性蛍光増白剤として
は、、下記化4、5、6で表される化合物が好適に用い
られる。
は、、下記化4、5、6で表される化合物が好適に用い
られる。
【化4】 (式中、R1 、R2 は、一方はH、他方はCn H2n+1但
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
【化5】 (式中、R1 、R2 は、一方はH、他方はCn H2n+1但
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
【化6】 (式中、R1 、R2 は、一方はH、他方はCn H2n+1但
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)
【0022】チオフェン系油溶性蛍光増白剤として
は、、下記化7で表される化合物が好適に用いられる。
は、、下記化7で表される化合物が好適に用いられる。
【化7】 (式中、R1 、R2 は、一方はH、他方はCn H2n+1但
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)前記
油溶性蛍光増白剤は、熱変色性材料1重量部に対し、
0.00001〜0.2重量部、好ましくは0.000
1〜0.1重量部、更に好ましくは0.005〜0.0
5重量部の範囲で用いられる。
しn=1〜8の整数を表し、R3 、R4 は、一方はH、
他方はCn H2n+1但しn=1〜8の整数を表す。)前記
油溶性蛍光増白剤は、熱変色性材料1重量部に対し、
0.00001〜0.2重量部、好ましくは0.000
1〜0.1重量部、更に好ましくは0.005〜0.0
5重量部の範囲で用いられる。
【0023】前記支持体は、印刷適正を備えた白色の基
材が有効であり、例えば、紙、合成紙、編織布等の布
帛、植毛或いは起毛布、不織布、合成皮革、レザー、プ
ラスチック、ガラス、陶磁器、金属、木材、石材等が用
いられる。又、形状として平面状に限らず、凹凸状、繊
維状等の形態であってもよい。又、濃色の基材であって
も白色の非変色性インキを含有した層を設けた後、前記
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含有する層を設け
ることもできる。
材が有効であり、例えば、紙、合成紙、編織布等の布
帛、植毛或いは起毛布、不織布、合成皮革、レザー、プ
ラスチック、ガラス、陶磁器、金属、木材、石材等が用
いられる。又、形状として平面状に限らず、凹凸状、繊
維状等の形態であってもよい。又、濃色の基材であって
も白色の非変色性インキを含有した層を設けた後、前記
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含有する層を設け
ることもできる。
【0024】前記白色の非変色性インキを含有した層、
及び可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含有する層を
設ける方法としては、従来より公知の方法、例えば、ス
クリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コータ
ー、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレ
ー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗
り、浸漬塗装、等の手段により行うことが出来る。又、
フイルムシート化し、貼り合わせたりすることもでき
る。
及び可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含有する層を
設ける方法としては、従来より公知の方法、例えば、ス
クリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コータ
ー、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレ
ー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗
り、浸漬塗装、等の手段により行うことが出来る。又、
フイルムシート化し、貼り合わせたりすることもでき
る。
【0025】
【作用】可逆熱変色性マイクロカプセル顔料自体が蛍光
増白剤を内包しており、前記顔料自体が蛍光増白性を発
現でき、色材として用いて、白色支持体上に塗布形成し
た熱変色像は、消色時に残色及び残像が視覚され難い。
又、発色時にはあたかも白色の支持体上から、有色像が
発現したかのように視覚される。更に、油溶性蛍光増白
剤を含有することによる紫外線吸収効果により、含有し
ない可逆熱変色性マイクロカプセル顔料よりも耐光性は
向上する。
増白剤を内包しており、前記顔料自体が蛍光増白性を発
現でき、色材として用いて、白色支持体上に塗布形成し
た熱変色像は、消色時に残色及び残像が視覚され難い。
又、発色時にはあたかも白色の支持体上から、有色像が
発現したかのように視覚される。更に、油溶性蛍光増白
剤を含有することによる紫外線吸収効果により、含有し
ない可逆熱変色性マイクロカプセル顔料よりも耐光性は
向上する。
【0026】
実施例1 油溶性蛍光増白剤含有感温変色性色彩記憶性マイクロカ
プセル顔料を以下の如くして調製した。(イ)成分とし
て3−(N−イソブチルエチルアミノ)7,8−ベンゾ
フルオラン1.0部、(ロ)成分として2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.0部、(ハ)
成分としてステアリン酸ネオペンチル50部、油溶性蛍
光増白剤として、7−〔1’,3’,5’−トリアジン
−4’−クロロ−6’−(3’’−ジエチルアミノプロ
ピルアミノ)−2’−イル−アミノ〕−3−フェニルク
マリン0.25部を、120℃にて加温溶解して均質相
溶体とし、エポン828〔油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ樹脂〕10部と、メチルエチルケトン10
部の混合溶液に混合した後、これを10%ゼラチン水溶
液中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意
した硬化剤としてエピキュアU〔油化シェルエポキシ
(株)製、エポキシ樹脂のアミン付加物〕5部を水45
部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に徐々に添加
し、液温を80℃に保って約5時間攪拌を続け、マイク
ロカプセル原液を得た。前記原液を遠心分離処理するこ
とにより、含有率約40重量%の32℃以上でピンク色
から無色に変化し、14℃以下では再びピンク色に着色
し、14℃〜32℃の温度領域ではピンク色と無色の両
状態を保持できる、平均粒径5〜10μmの色彩記憶性
感温変色性マイクロカプセル顔料(可逆熱変色性マイク
ロカプセル顔料)を得ることができた。尚、配合例中の
部は重量部であり、以下の実施例も同様である。
プセル顔料を以下の如くして調製した。(イ)成分とし
て3−(N−イソブチルエチルアミノ)7,8−ベンゾ
フルオラン1.0部、(ロ)成分として2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.0部、(ハ)
成分としてステアリン酸ネオペンチル50部、油溶性蛍
光増白剤として、7−〔1’,3’,5’−トリアジン
−4’−クロロ−6’−(3’’−ジエチルアミノプロ
ピルアミノ)−2’−イル−アミノ〕−3−フェニルク
マリン0.25部を、120℃にて加温溶解して均質相
溶体とし、エポン828〔油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ樹脂〕10部と、メチルエチルケトン10
部の混合溶液に混合した後、これを10%ゼラチン水溶
液中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意
した硬化剤としてエピキュアU〔油化シェルエポキシ
(株)製、エポキシ樹脂のアミン付加物〕5部を水45
部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に徐々に添加
し、液温を80℃に保って約5時間攪拌を続け、マイク
ロカプセル原液を得た。前記原液を遠心分離処理するこ
とにより、含有率約40重量%の32℃以上でピンク色
から無色に変化し、14℃以下では再びピンク色に着色
し、14℃〜32℃の温度領域ではピンク色と無色の両
状態を保持できる、平均粒径5〜10μmの色彩記憶性
感温変色性マイクロカプセル顔料(可逆熱変色性マイク
ロカプセル顔料)を得ることができた。尚、配合例中の
部は重量部であり、以下の実施例も同様である。
【0027】実施例2 (イ)成分として1,3−ジメチル−6−ジエチルアミ
ノフルオラン1.0部、(ロ)成分として2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.0部、(ハ)
成分としてパルミチルアルコール25部、ラウリル酸ス
テアリル25部、油溶性蛍光増白剤として3−フェニル
−7−フタリドトリアゾリルクマリン0.5部を120
℃にて加温溶解して均質相溶体とし、エポン828〔油
化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂〕10部と、
メチルエチルケトン10部の混合溶液に混合した後、こ
れを10%ゼラチン水溶液中に滴下し、微小滴になるよ
うに攪拌する。別に用意した硬化剤としてエピキュアU
〔油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂のアミン
付加物〕5部を水45部に溶解させた溶液を前記攪拌中
の溶液中に徐々に添加し、液温を80℃に保って約5時
間攪拌を続け、マイクロカプセル原液を得た。前記原液
を遠心分離処理することにより、含有率約40重量%の
30℃以上でオレンジ色、30℃以下で無色に変化する
平均粒子径2〜5μmの可逆熱変色性マイクロカプセル
顔料を得ることができた。
ノフルオラン1.0部、(ロ)成分として2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.0部、(ハ)
成分としてパルミチルアルコール25部、ラウリル酸ス
テアリル25部、油溶性蛍光増白剤として3−フェニル
−7−フタリドトリアゾリルクマリン0.5部を120
℃にて加温溶解して均質相溶体とし、エポン828〔油
化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂〕10部と、
メチルエチルケトン10部の混合溶液に混合した後、こ
れを10%ゼラチン水溶液中に滴下し、微小滴になるよ
うに攪拌する。別に用意した硬化剤としてエピキュアU
〔油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂のアミン
付加物〕5部を水45部に溶解させた溶液を前記攪拌中
の溶液中に徐々に添加し、液温を80℃に保って約5時
間攪拌を続け、マイクロカプセル原液を得た。前記原液
を遠心分離処理することにより、含有率約40重量%の
30℃以上でオレンジ色、30℃以下で無色に変化する
平均粒子径2〜5μmの可逆熱変色性マイクロカプセル
顔料を得ることができた。
【0028】実施例3 (イ)成分として3−(N−イソブチルエチルアミノ)
7,8−ベンゾフルオラン1.0部、(ロ)成分として
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.
0部、(ハ)成分としてステアリン酸ネオペンチル50
部、油溶性蛍光増白剤として、2,2’−(1,2−エ
チレンジイルジ−4,1−フェニレン)ビスベンゾオキ
サゾール0.2部を、120℃にて加温溶解して均質相
溶体とし、エポン828〔油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ樹脂〕10部と、メチルエチルケトン10
部の混合溶液に混合した後、これを10%ゼラチン水溶
液中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意
した硬化剤としてエピキュアU〔油化シェルエポキシ
(株)製、エポキシ樹脂のアミン付加物〕5部を水45
部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に徐々に添加
し、液温を80℃に保って約5時間攪拌を続け、マイク
ロカプセル原液を得た。前記原液を遠心分離処理するこ
とにより、含有率約40重量%の32℃以上でピンク色
から無色に変化し、14℃以下では再びピンク色に着色
し、14℃〜32℃の温度領域ではピンク色と無色の両
状態を保持できる、平均粒径5〜10μmの色彩記憶性
感温変色性マイクロカプセル顔料(可逆熱変色性マイク
ロカプセル顔料)を得ることができた。尚、配合例中の
部は重量部であり、以下の実施例も同様である。
7,8−ベンゾフルオラン1.0部、(ロ)成分として
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.
0部、(ハ)成分としてステアリン酸ネオペンチル50
部、油溶性蛍光増白剤として、2,2’−(1,2−エ
チレンジイルジ−4,1−フェニレン)ビスベンゾオキ
サゾール0.2部を、120℃にて加温溶解して均質相
溶体とし、エポン828〔油化シェルエポキシ(株)
製、エポキシ樹脂〕10部と、メチルエチルケトン10
部の混合溶液に混合した後、これを10%ゼラチン水溶
液中に滴下し、微小滴になるように攪拌する。別に用意
した硬化剤としてエピキュアU〔油化シェルエポキシ
(株)製、エポキシ樹脂のアミン付加物〕5部を水45
部に溶解させた溶液を前記攪拌中の溶液中に徐々に添加
し、液温を80℃に保って約5時間攪拌を続け、マイク
ロカプセル原液を得た。前記原液を遠心分離処理するこ
とにより、含有率約40重量%の32℃以上でピンク色
から無色に変化し、14℃以下では再びピンク色に着色
し、14℃〜32℃の温度領域ではピンク色と無色の両
状態を保持できる、平均粒径5〜10μmの色彩記憶性
感温変色性マイクロカプセル顔料(可逆熱変色性マイク
ロカプセル顔料)を得ることができた。尚、配合例中の
部は重量部であり、以下の実施例も同様である。
【0029】実施例4(応用例1) 前記実施例1で得られた色彩記憶性感温変色性マイクロ
カプセル顔料40部、アクリル酸エステルエマルジョン
50部、消泡剤0.5部、架橋剤5部、ダックアルギン
酸ナトリウム1部を均一混合して得られたスクリーンイ
ンキを180Meshのスクリーン版を用いて、白色上
質紙上に印刷し、花柄模様の可逆熱変色性印刷物を得
た。上記印刷物は、室温23℃雰囲気にてピンク色の花
柄模様を呈していたが、32℃以上に加温すると、全面
が白色となり、前記花柄模様が印刷された部分と、され
ていない部分との境界が視覚的に色別され難い。又、こ
の印刷体は、14℃〜32℃の温度領域では、ピンク色
と無色の両状態を保持することができ、消色状態の可逆
熱変色性印刷物の一部を氷等を使用して14℃以下に冷
却させると、冷却された部分のみピンク色を呈すること
ができる。
カプセル顔料40部、アクリル酸エステルエマルジョン
50部、消泡剤0.5部、架橋剤5部、ダックアルギン
酸ナトリウム1部を均一混合して得られたスクリーンイ
ンキを180Meshのスクリーン版を用いて、白色上
質紙上に印刷し、花柄模様の可逆熱変色性印刷物を得
た。上記印刷物は、室温23℃雰囲気にてピンク色の花
柄模様を呈していたが、32℃以上に加温すると、全面
が白色となり、前記花柄模様が印刷された部分と、され
ていない部分との境界が視覚的に色別され難い。又、こ
の印刷体は、14℃〜32℃の温度領域では、ピンク色
と無色の両状態を保持することができ、消色状態の可逆
熱変色性印刷物の一部を氷等を使用して14℃以下に冷
却させると、冷却された部分のみピンク色を呈すること
ができる。
【0030】実施例5(応用例2) 油性系にフラッシング加工された実施例2で得られた感
温変色性マイクロカプセル顔料20部、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂25部、キシロール25部、メチル
イソブチルケトン30部を混合攪拌し、150Mesh
のステンレススチール製スクリーンで濾過し、可逆変色
性スプレーインキを得た。得られた感温変色性スプレー
インキを、口径0.4mmのスプレーガンに充填して、
白色のPVC成形品にスプレー塗装し、室温で乾燥さ
せ、可逆熱変色性成型品を得た。上記成型品は、23℃
の室温ではオレンジ色を呈し、30℃以上に加温すると
まったくの白色となり、再び30℃以下に冷却するとオ
レンジ色を呈し、何度も繰り返し使用することができ
た。
温変色性マイクロカプセル顔料20部、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂25部、キシロール25部、メチル
イソブチルケトン30部を混合攪拌し、150Mesh
のステンレススチール製スクリーンで濾過し、可逆変色
性スプレーインキを得た。得られた感温変色性スプレー
インキを、口径0.4mmのスプレーガンに充填して、
白色のPVC成形品にスプレー塗装し、室温で乾燥さ
せ、可逆熱変色性成型品を得た。上記成型品は、23℃
の室温ではオレンジ色を呈し、30℃以上に加温すると
まったくの白色となり、再び30℃以下に冷却するとオ
レンジ色を呈し、何度も繰り返し使用することができ
た。
【0031】実施例6(応用例3) 実施例1で得られた色彩記憶性感温変色性マイクロカプ
セル顔料をスプレードライ法にて脱水乾燥させ、得られ
た色彩記憶性感温変色性マイクロカプセル顔料の脱水物
10部とポリエチレンペレットとタンブラーブレンド
し、射出成型機を用いて約180℃にてプラスチックカ
ーのボディーを得た。前記プラスチックカーのボディー
は、室温23℃雰囲気にてピンク色を呈していたが、3
2℃以上に加温すると、全面が白色となる。又、このプ
ラスチックカーのボディーは、14℃〜32℃の温度領
域では、ピンク色と無色の両状態を保持することがで
き、消色状態のプラスチックカーのボディーを14℃以
下に冷却させると、再びピンク色を呈する。
セル顔料をスプレードライ法にて脱水乾燥させ、得られ
た色彩記憶性感温変色性マイクロカプセル顔料の脱水物
10部とポリエチレンペレットとタンブラーブレンド
し、射出成型機を用いて約180℃にてプラスチックカ
ーのボディーを得た。前記プラスチックカーのボディー
は、室温23℃雰囲気にてピンク色を呈していたが、3
2℃以上に加温すると、全面が白色となる。又、このプ
ラスチックカーのボディーは、14℃〜32℃の温度領
域では、ピンク色と無色の両状態を保持することがで
き、消色状態のプラスチックカーのボディーを14℃以
下に冷却させると、再びピンク色を呈する。
【0032】比較例1 (イ)成分として3−(N−イソブチルエチルアミノ)
7,8−ベンゾフルオラン1.0部、(ロ)成分として
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.
0部、(ハ)成分としてステアリン酸ネオペンチル50
部を120℃にて加温溶解して均質相溶体とし、エポン
828〔油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂〕
10部と、メチルエチルケトン10部の混合溶液に混合
した後、これを10%ゼラチン水溶液中に滴下し、微小
滴になるように攪拌する。別に用意した硬化剤としてエ
ピキュアU〔油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂
のアミン付加物〕5部を水45部に溶解させた溶液を前
記攪拌中の溶液中に徐々に添加し、液温を80℃に保っ
て約5時間攪拌を続け、マイクロカプセル原液を得た。
前記原液を遠心分離処理することにより、含有率約40
重量%の32℃以上でピンク色から無色に変化し、14
℃以下では再びピンク色に着色し、14℃〜32℃の温
度領域ではピンク色と無色の両状態を保持できる、平均
粒径5〜10μmの可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
を得ることができた。
7,8−ベンゾフルオラン1.0部、(ロ)成分として
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.
0部、(ハ)成分としてステアリン酸ネオペンチル50
部を120℃にて加温溶解して均質相溶体とし、エポン
828〔油化シェルエポキシ(株)製、エポキシ樹脂〕
10部と、メチルエチルケトン10部の混合溶液に混合
した後、これを10%ゼラチン水溶液中に滴下し、微小
滴になるように攪拌する。別に用意した硬化剤としてエ
ピキュアU〔油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂
のアミン付加物〕5部を水45部に溶解させた溶液を前
記攪拌中の溶液中に徐々に添加し、液温を80℃に保っ
て約5時間攪拌を続け、マイクロカプセル原液を得た。
前記原液を遠心分離処理することにより、含有率約40
重量%の32℃以上でピンク色から無色に変化し、14
℃以下では再びピンク色に着色し、14℃〜32℃の温
度領域ではピンク色と無色の両状態を保持できる、平均
粒径5〜10μmの可逆熱変色性マイクロカプセル顔料
を得ることができた。
【0033】比較例2 前記比較例1で得られた可逆熱変色性マイクロカプセル
顔料40部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、
消泡剤0.5部、架橋剤5部、ダックアルギン酸ナトリ
ウム1部を均一混合して得られたスクリーンインキを1
80Meshのスクリーン版を用いて、白色上質紙上に
印刷し、花柄模様の可逆熱変色性印刷物を得た。
顔料40部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、
消泡剤0.5部、架橋剤5部、ダックアルギン酸ナトリ
ウム1部を均一混合して得られたスクリーンインキを1
80Meshのスクリーン版を用いて、白色上質紙上に
印刷し、花柄模様の可逆熱変色性印刷物を得た。
【0034】残色及び耐光性の試験結果 実施例4、及び比較例2で得た可逆熱変色性印刷物を3
2℃以上に加温し、印刷部分(花柄模様)を消色させた
後、前記印刷部分が消色した個所と、印刷されていない
個所の白色度の差(残色の有無)を目視により観察した
結果、実施例4で得た可逆熱変色性印刷物は、全面が全
くの白色を呈するのに対し、比較例2で得た可逆熱変色
性印刷物は、印刷部分が淡いピンク色を呈しており、安
易に花柄模様の印刷部分と、印刷されていない部分の境
界を視覚することができる。又、それぞれフェードメー
ターにて5時間光照射を行なった後、上記の如く目視に
より、その光劣化を観察した結果、実施例4で得た可逆
熱変色性印刷物は、照射前の印刷物と比較して消色時の
様相に変化はなかったが、比較例2で得た可逆熱変色性
印刷物は照射前の印刷物と比較して印刷部分の残色が更
に増加した。
2℃以上に加温し、印刷部分(花柄模様)を消色させた
後、前記印刷部分が消色した個所と、印刷されていない
個所の白色度の差(残色の有無)を目視により観察した
結果、実施例4で得た可逆熱変色性印刷物は、全面が全
くの白色を呈するのに対し、比較例2で得た可逆熱変色
性印刷物は、印刷部分が淡いピンク色を呈しており、安
易に花柄模様の印刷部分と、印刷されていない部分の境
界を視覚することができる。又、それぞれフェードメー
ターにて5時間光照射を行なった後、上記の如く目視に
より、その光劣化を観察した結果、実施例4で得た可逆
熱変色性印刷物は、照射前の印刷物と比較して消色時の
様相に変化はなかったが、比較例2で得た可逆熱変色性
印刷物は照射前の印刷物と比較して印刷部分の残色が更
に増加した。
【0035】
【発明の効果】本発明可逆熱変色性マイクロカプセル顔
料は前記したとおり、白色の支持体上に塗料として塗布
した場合、熱変色性材料が消色時に白色の様相を呈し、
更に発色時の熱変色像がコントラストよく視覚できる
上、消色時の残像又は残色が視覚され難い。又、前記可
逆熱変色性マイクロカプセル顔料を用いた熱変色性加工
体も同様の効果を奏する。更に発色時の像及びその多彩
な色調を長期間維持することができ、意外性、変化の妙
味に富んだ玩具、シート、被筆記体等を提供することが
できる。
料は前記したとおり、白色の支持体上に塗料として塗布
した場合、熱変色性材料が消色時に白色の様相を呈し、
更に発色時の熱変色像がコントラストよく視覚できる
上、消色時の残像又は残色が視覚され難い。又、前記可
逆熱変色性マイクロカプセル顔料を用いた熱変色性加工
体も同様の効果を奏する。更に発色時の像及びその多彩
な色調を長期間維持することができ、意外性、変化の妙
味に富んだ玩具、シート、被筆記体等を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 67/08 C09B 67/20 C09B 67/22 C09B 67/42 C09K 9/02
Claims (3)
- 【請求項1】 (イ)電子供与性呈色性有機化合物、
(ロ)電子受容性化合物及び(ハ)前記両者の呈色反応
を生起させる有機化合物媒体の三成分の均質相溶体から
なる熱変色性材料と、油溶性蛍光増白剤の両者を相溶状
態に内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料。 - 【請求項2】 前記油溶性蛍光増白剤は、熱変色性材料
1重量部に対し、0.00001〜0.2重量部の割合
で配合されてなる請求項1記載の可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料。 - 【請求項3】 油溶性蛍光増白剤は、クマリン系、ナフ
タルイミド系、オキサゾール系、及びチオフェン系油溶
性蛍光増白剤から選ばれる請求項1記載の可逆熱変色性
マイクロカプセル顔料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07933294A JP3303199B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07933294A JP3303199B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258568A JPH07258568A (ja) | 1995-10-09 |
JP3303199B2 true JP3303199B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=13686942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07933294A Expired - Fee Related JP3303199B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2137129B1 (es) * | 1998-01-20 | 2000-07-01 | Catarineu Guillen Leonardo | Procedimiento para conseguir la variacion cromatica de objetos, frente a estimulos externos y producto obtenido por el mismo. |
JP2001152041A (ja) * | 1999-09-17 | 2001-06-05 | Pilot Ink Co Ltd | 感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料 |
JP2001123153A (ja) * | 1999-10-27 | 2001-05-08 | Pilot Ink Co Ltd | 可逆熱変色性組成物 |
JP4510963B2 (ja) * | 1999-10-29 | 2010-07-28 | パイロットインキ株式会社 | 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP07933294A patent/JP3303199B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07258568A (ja) | 1995-10-09 |
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