JP3303018B2 - 水冷エンジンのシリンダヘッドシール構造 - Google Patents

水冷エンジンのシリンダヘッドシール構造

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JP3303018B2
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敬英 渡辺
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F11/00Arrangements of sealings in combustion engines 
    • F02F11/002Arrangements of sealings in combustion engines  involving cylinder heads
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
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    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
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    • F16J15/08Sealings between relatively-stationary surfaces with solid packing compressed between sealing surfaces with exclusively metal packing
    • F16J15/0818Flat gaskets
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に海水によって冷却
される水冷エンジンのシリンダヘッドシール構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に内燃エンジンにおいては、図8に
示すように、シリンダヘッド111とシリンダボディ1
01の間にはガスケット131が介設され、このガスケ
ット131によってシリンダヘッド111とシリンダボ
ディ101が気密にシールされている。
【0003】ところで、近年、ガスケットの材質として
アスベストに代えてステンレス等の金属が使用されるに
至り、海水によって冷却される船外機用のエンジン等に
対してもメタルガスケットが使用されるケースが増えて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示すように、一般にはシリンダヘッド111に形成され
たウォータージャケット115とシリンダボディ101
に形成されたウォータージャケット104の開口面積が
異なり、図示のようにシリンダボディ101側のウォー
タージャケット104の開口面積の方が大きい場合に
は、ガスケット131の該ウォータージャケット104
に臨む部分はシリンダヘッド111とシリンダボディ1
01との間で密に挟持されず、その下面側がフリーとな
るためにシリンダヘッド111の合面との間に隙間が発
生してしまう。このため、特に海水によって冷却される
エンジンにあっては、ガスケット131とシリンダヘッ
ド111との隙間に浸入した海水は抜けにくく、その隙
間に塩が溜り、この塩がシリンダヘッド111のシール
不良等の種々の不具合をもたらす。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、海水が浸入したり、塩が溜る
隙間がガスケットとシリンダヘッドとの間に形成され
ず、シリンダヘッドの腐食や種々の塩害を防ぐことがで
きる水冷エンジンのシリンダヘッドシール構造を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明は、シリンダヘッドとシリンダボディとの間をガス
ケットでシールして成る水冷エンジンのシリンダヘッド
シール構造において、前記シリンダボディに形成された
ウォータージャケットに対応する前記シリンダヘッドの
シリンダボディとの合面に凹部を形成し、前記ガスケッ
トの、シリンダボディに形成されたウォータージャケッ
トに対応する部位に複数の孔を形成し、該孔の隣り合う
もの同士を前記凹部を介して連通せしめたことを特徴と
する。
【0007】
【作用】本発明によれば、例えばシリンダボディに形成
されたウォータージャケットの開口面積がシリンダヘッ
ドに形成されたウォータージャケットのそれよりも大き
いために、ガスケットにシリンダヘッドとシリンダボデ
ィの間に挟持されない部分が生じても、その部分にはシ
リンダヘッドに形成された凹部を介して互いに連通する
複数の孔が形成されているため、シリンダヘッドの合面
(シリンダボディ側のウォータージャケットに対応する
面)はガスケットに形成された孔を介してシリンダボデ
ィ側のウォータージャケットに直接臨み、該合面にガス
ケットが接触することがない。
【0008】従って、ガスケットのシリンダボディによ
って支持されない部分とシリンダヘッドの合面との間に
は、海水が浸入したり、塩が溜る隙間が形成されること
がなく、シリンダボディ側のウォータージャケット内の
海水はガスケットに形成された孔を経てシリンダヘッド
に形成された凹部を通過し、或いはシリンダヘッド側の
ウォータージャケットを流れてシリンダヘッドの冷却に
供され、海水によるシリンダヘッドの腐食や塩害が効果
的に防がれる。
【0009】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0010】図1はガスケットを被せた状態のシリンダ
ヘッド合面の部分平面図、図2は図1のA−A線拡大断
面図、図3は図1のB−B線拡大断面図、図4はシリン
ダボディの合面を示す平面図、図5はシリンダヘッドの
合面を示す平面図、図6はガスケットの平面図、図7は
図6のC−C線拡大断面図である。
【0011】本実施例に係る水冷エンジンは船外機用の
4サイクル4気筒エンジンであって、図4に示すよう
に、そのシリンダボディ1には4つのシリンダ2が縦方
向に配列されており、各シリンダ2にはライナー3が嵌
装されている。
【0012】そして、上記シリンダボディ1には、前記
シリンダ2の周囲を囲むように連続した1つのウォータ
ージャケット4が形成されている。
【0013】一方、上記シリンダボディ1に被着される
シリンダヘッド11の合面には、図5に示すように、各
気筒毎に燃焼室12が形成されており、各燃焼室12に
は吸気通路13と排気通路14がそれぞれ吸気ポート1
3a、排気ポート14aとして開口している。
【0014】そして、シリンダヘッド11の例えば最下
段の気筒について見ると、その燃焼室12の周囲には、
シリンダボディ1に形成された前記ウォータージャケッ
ト4に開口するウォータージャケット15〜19が形成
されている。
【0015】又、例えば下2段の気筒について見ると、
シリンダヘッド11の合面には、シリンダボディ1に形
成された前記ウォータージャケット4に開口する凹部2
0〜24(図1及び図2参照)が形成されている。尚、
シリンダヘッド11に形成された前記ウォータージャケ
ット15〜19及び凹部20〜24は図1において斜線
にて示されている。
【0016】而して、図2及び図3に示すように、シリ
ンダヘッド11とシリンダボディ1の間にはガスケット
31が介設され、該ガスケット31によってシリンダヘ
ッド11とシリンダボディ1の間が気密にシールされる
が、このガスケット31の構造の詳細は図6及び図7に
示される。
【0017】即ち、図7に示すように、ガスケット31
は上下2枚のステンレス製プレート32,33を重ね合
わせて構成されるメタルガスケットであって、これに形
成された孔の周縁には面圧を高めるためのビードが形成
されている。例えば、図6のD−D線に沿って見ると、
ガスケット31の孔34〜38の周縁には閉曲線を成す
ビードa〜dが形成されているが、特にビードcは図6
に示すように4つのシリンダボア孔39の周縁に形成さ
れており、該ビードcによって各気筒間の海水(冷却
水)のシール性が高められる(図7参照)。尚、本実施
例ではガスケット31を2枚のプレート32,33を重
ね合せて構成したが、1枚のプレート或いは3枚以上の
プレートで構成しても良い。
【0018】而して、本実施例では、図1乃至図3に示
すようにガスケット31を組み込んだ場合、該ガスケッ
ト31のシリンダボディ1によって支持されない部分
(つまり、シリンダボディ1に形成されたウォータージ
ャケット4に臨む部分)には、図2に示す例について見
れば、シリンダヘッド11に形成されたウォータージャ
ケット15と凹部21,22にオーバーラップする孔4
0、2つの凹部20,21及び22,23にオーバーラ
ップする孔36,41が形成されている。従って、ガス
ケット31に形成された孔36,40,41のうち、隣
接する孔36と40、40と41同士はシリンダヘッド
11に形成された凹部21,22によってそれぞれ連通
している。
【0019】尚、例えば下2段の気筒について見ると、
図6に示すように、ガスケット31には前記孔36,4
0,41の他に、これと同様の孔42〜48が形成され
ており、図示しないが、ガスケット31全体ではその他
の同様の孔が形成されている。
【0020】ところで、ガスケット31のウォータージ
ャケット4に臨む部分以外は、例えば図3に示すよう
に、シリンダヘッド11とシリンダボディ1の間で確実
に挟持され、シリンダヘッド11とシリンダボディ1の
間を気密にシールする。
【0021】而して、図2に示す例について言及する
と、シリンダボディ1に形成されたウォータージャケッ
ト4の開口面積の方がシリンダヘッド11に形成された
ウォータージャケット15のそれよりも大きいために、
ガスケット31にはシリンダヘッド11とシリンダボデ
ィ1の間で挟持されない部分(下面をシリンダボディ1
によって支持されない部分)が生じる。
【0022】然るに、本実施例においては、ガスケット
31の前記部分(シリンダヘッド11とシリンダボディ
1の間で挟持されない部分)には、前述のようにシリン
ダヘッド11に形成された凹部21,22とウォーター
ジャケット15にオーバーラップする孔40、2つの凹
部20,21及び22,23にオーバーラップする孔3
6,41が形成されているため、シリンダヘッド11の
合面(シリンダボディ1側のウォータージャケット4に
対応する合面)はガスケット31に形成された孔36,
40,41を介してシリンダボディ1側のウォータージ
ャケット4に直接臨み、該合面にガスケット31が接触
することがない。
【0023】従って、ガスケット31のシリンダボディ
1によって支持されない部分(シリンダボディ1側のウ
ォータージャケット4に対応する部分)とシリンダヘッ
ド11の合面との間には、海水が浸入したり、塩が溜る
隙間が形成されることがなく、シリンダボディ1側のウ
ォータージャケット4内の海水は図2に矢印にて示すよ
うに、ガスケット31に形成された孔36,41を経て
シリンダヘッド1側の凹部20〜23を通過し、或いは
ガスケット31の孔40からシリンダヘッド11側のウ
ォータージャケット15を流れてシリンダヘッド11の
冷却に供され、海水によるシリンダヘッド11の腐食や
溜った塩による種々の弊害の発生が効果的に防がれる。
【0024】尚、以上は特に図2に示される部分につい
てのみ言及したが、他の部分についても同様の作用がな
され、同様の効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、本発明によ
れば、シリンダヘッドとシリンダボディとの間をガスケ
ットでシールして成る水冷エンジンのシリンダヘッドシ
ール構造において、前記シリンダボディに形成されたウ
ォータージャケットに対応する前記シリンダヘッドの
リンダボディとの合面に凹部を形成し、前記ガスケット
の、シリンダボディに形成されたウォータージャケット
に対応する部位に複数の孔を形成し、該孔の隣り合うも
の同士を前記凹部を介して連通せしめたため、海水が浸
入したり、塩が溜る隙間がガスケットとシリンダヘッド
との間に形成されず、シリンダヘッドの腐食や種々の塩
害を防ぐことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスケットを被せた状態のシリンダヘッド合面
の部分平面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線拡大断面図である。
【図4】シリンダボディの合面を示す平面図である。
【図5】シリンダヘッドの合面を示す平面図である。
【図6】ガスケットの平面図である。
【図7】図6のC−C線拡大断面図である。
【図8】従来のシリンダヘッドのシール構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 シリンダボディ 4 ウォータージャケット(シリンダボディ
側) 11 シリンダヘッド 15〜19 ウォータージャケット(シリンダヘッド
側) 20〜24 凹部 31 ガスケット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドとシリンダボディとの間
    をガスケットでシールして成る水冷エンジンのシリンダ
    ヘッドシール構造において、 前記シリンダボディに形成されたウォータージャケット
    に対応する前記シリンダヘッドのシリンダボディとの
    面に凹部を形成し、前記ガスケットの、シリンダボディ
    に形成されたウォータージャケットに対応する部位に複
    数の孔を形成し、該孔の隣り合うもの同士を前記凹部を
    介して連通せしめたことを特徴とする水冷エンジンのシ
    リンダヘッドシール構造。
JP22127793A 1993-09-06 1993-09-06 水冷エンジンのシリンダヘッドシール構造 Expired - Lifetime JP3303018B2 (ja)

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