JP3302415B2 - 内部オレフィン重合用触媒及び内部オレフィン重合体の製造方法 - Google Patents
内部オレフィン重合用触媒及び内部オレフィン重合体の製造方法Info
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- JP3302415B2 JP3302415B2 JP29175492A JP29175492A JP3302415B2 JP 3302415 B2 JP3302415 B2 JP 3302415B2 JP 29175492 A JP29175492 A JP 29175492A JP 29175492 A JP29175492 A JP 29175492A JP 3302415 B2 JP3302415 B2 JP 3302415B2
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Description
媒ならびに該触媒を用いて内部オレフィン重合体を高い
収率で得る方法に関するものである。
フィンを触媒の存在下に重合してオレフィン重合体を製
造するにあたり、触媒として(1)メタロセンおよび
(2)アルミノキサンからなるものを用いる方法が提案
されている(特開昭58−019309号公報、特開平
2−167307号公報等)。
ウム化合物あるいはバナジウム化合物と有機アルミニウ
ム化合物からなる従来のチーグラー・ナッタ触媒を用い
る方法と比較して、遷移金属あたりの重合活性が非常に
高く、また、分子量分布の狭い重合体が得られる。内部
オレフィンについても同様の触媒によって、重合体が生
成することが知られている(W.Kaminsky,
R.Spiehl,Makromol.Chem.19
0,515−526(1989))。
な重合活性を得る為には多量のアルミノキサンを必要と
するため、アルミニウムあたりの重合活性は低く、不経
済であるばかりでなく、生成した重合体から触媒残渣を
除去する必要があった。一方、上記の遷移金属化合物及
び/又はアルミノキサンをシリカ、アルミナ等の無機酸
化物に担持させた触媒でオレフィンの重合を行う方法も
提案されている(特開昭60−135408号公報、同
61−108610号公報、同61−296008号公
報、特開平3−74412号公報、同3−74415号
公報等)。また、遷移金属化合物及び/又は有機アルミ
ニウム化合物をシリカ、アルミナ等の無機酸化物もしく
は有機物に担持させた触媒でオレフィンの重合を行う方
法も提案されている(特開平1−101303号公報、
同1−207303号公報、同3−234709号公
報、同3−234710号公報、特表平3−50186
9号公報等)。しかしながら、これらに提案された方法
においても、アルミニウムあたりの重合活性はなお充分
とはいえず、生成物中の触媒残渣の量は無視し得ないも
のであった。
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明は、 [A]下記の一般式[1]または[2]で示される、少
なくとも1種類のメタロセン系遷移金属化合物、(C 5 R 1 a ) p (C 5 R 2 b ) q MR 3 r [1] [(C 5 R 1 a ) p (C 5 R 2 b ) q MR 3 r L m ] n+ [R 4 ] n- [2] (ここで、C 5 R 1 a 、C 5 R 2 b は、シクロペンタジエニ
ル基の誘導体を表す。R 1 、R 2 は、水素、ハロゲン、
炭素数1〜20の置換されていてもよい炭化水素基、ケ
イ素含有置換基、リン含有置換基、窒素含有置換基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルコキシ基であ
り、各々同一でも異なっていてもよい。但し、a、b、
n、p、q、r及びsは、次式を満たす整数である。 0≦a≦5、0≦b≦5、p≧1,q≧0,r≧0 式[1]の場合は、p+q+r=s、式[2]の場合
は、p+q+r=s−nである。R 3 は、炭素数1〜2
0の置換されていてもよい炭化水素基、水素、ハロゲ
ン、ケイ素含有置換基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アミド基、またはチオアルコキシ基であり、Mは、
チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、Lは、
電気的に中性な配位子を示し、[R 4 ] n- は、n価のア
ニオンである。) [B]粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物 [C]有機アルミニウム化合物 を接触して得られる生成物(ただし、該生成物とアルミ
ノキサンを接触させて得られるもの及び該生成物に有機
ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオ
ンを含む化合物を反応させて得られるものを除く)から
なることを特徴とする内部オレフィン共重合用触媒、並
びに該触媒と必要に応じて [E]有機アルミニウム化合物 の存在下、オレフィンを共重合させることを特徴とする
オレフィン共重合体の製造方法に関する。
おいて使用されるメタロセン系遷移金属化合物、すなわ
ち[A]成分は、下記一般式[1]または[2]で表さ
れる化合物である。
次式を満たす整数である。 0≦a≦5,0≦b≦5,p≧1,q≧0,r≧0 式[1]の場合は、p+q+r=s、式[2]の場合
は、p+q+r=s−nである。
ロペンタジエニル基の誘導体を表す。R1 、R2 は、水
素、ハロゲン、炭素数1〜20の置換されていてもよい
炭化水素基、ケイ素含有置換基、リン含有置換基、窒素
含有置換基、アルコキシ基、アリールオキシ基、チオア
ルコキシ基であり、各々同一でも異なっていてもよい。
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアル
キル基、フェニル基、p−トリル基、o−トリル基、m
−トリル基等のアリール基、フルオロメチル基、フルオ
ロエチル基、フルオロフェニル基、クロロメチル基、ク
ロロエチル基、クロロフェニル基、ブロモメチル基、ブ
ロモエチル基、ブロモフェニル基、ヨードメチル基、ヨ
ードエチル基、ヨードフェニル基等のハロ置換炭化水素
基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフ
ェニルシリル基等のケイ素含有置換基があげられる。
基を形成してもよい。具体的には、メチレン基、エチレ
ン基のようなアルキレン基、エチリデン基、プロピリデ
ン基、イソプロピリデン基、フェニルメチリデン基、ジ
フェニルメチリデン基等のアルキリデン基、ジメチルシ
リレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン
基、ジイソプロピルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン
基、メチルイソプロピルシリレン基、メチル−t−ブチ
ルシリレン基等のケイ素含有架橋基、ジメチルゲルミレ
ン基、ジエチルゲルミレン基、ジプロピルゲルミレン
基、ジイソプロピルゲルミレン基、ジフェニルゲルミレ
ン基、メチルエチルゲルミレン基、メチルフェニルゲル
ミレン基、メチルイソプロピルゲルミレン基、メチル−
t−ブチルゲルミレン基等のゲルマニウム含有架橋基、
アミン、ホスフィン等があげられる。
相互に結合して環を形成してもよい。具体的には、イン
デニル基、テトラヒドロインデニル基、フルオレニル
基、オクタヒドロフルオレニル基等があげられる。R3
は、炭素数1〜20の置換されていてもよい炭化水素
基、水素、ハロゲン、ケイ素含有置換基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミド基、またはチオアルコキ
シ基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−
ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアル
キル基、フェニル基、p−トリル基、o−トリル基、m
−トリル基のようなアリール基、フルオロメチル基、フ
ルオロエチル基、フルオロフェニル基、クロロメチル
基、クロロエチル基、クロロフェニル基、ブロモメチル
基、ブロモエチル基、ブロモフェニル基、ヨードメチル
基、ヨードエチル基、ヨードフェニル基等のハロ置換炭
化水素基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲ
ン、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリフ
ェニルシリル基等のケイ素含有置換基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ
基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基、m−トリルオ
キシ基、o−トリルオキシ基等のアリールオキシ基、ア
ミド基、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロ
ピルアミド基、ジイソプロピルアミド基、ビス(トリメ
チルシリル)アミド基等のアミド基、メチルチオアルコ
キシ基、エチルチオアルコキシ基、プロピルチオアルコ
キシ基、ブチルチオアルコキシ基、t−ブチルチオアル
コキシ基、フェニルチオアルコキシ基等のチオアルコキ
シ基があげられる。
いてもよく、このような配位子の具体例として、C5 H
4(CH2)n O- (1≦n≦5)、C5 Me4(CH2)n O-
(1≦n≦5)、C6 H4(Me2 Si)(t−Bu)
N- 、C5 Me4(Me2 Si)(t−Bu)N- 等があ
げられる。さらに、R3 が相互に結合して二座配位子を
形成してもよい。このようなR3の具体例としては、O
- CH2 O- 、O- CH2 CH2 O- 、O- (o−C6
H 4 )O- 等があげられる。
ムが用いられる。また、これらは混合して用いてもよ
い。
には、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンのようなエーテル類、アセトニトリルのようなニト
リル類、ジメチルホルムアミドのようなアミド類、トリ
メチルホスフィンのようなホスフィン類、トリメチルア
ミンのようなアミン類をあげることができる。[R4 ]
n-はn価のアニオンであり、具体的には、テトラフェニ
ルボレート、テトラ(p−トリル)ボレート、カルバド
デカボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロフ
ォスフェート等をあげることができる。
は、ビス(シクロペンタジエチル)ジルコニウムジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
メチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
フェニル、(メチルシクロペンタジエニル)(シクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(メチルシ
クロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジメチル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、(トリ
メチルシリルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロライド、(トリメチルシル
リシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジハイドライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジフルオライド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムビス(トリメチルシリル)、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメトキサイ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェ
ノキサイド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムビス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムビス(メチルチオラート)、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムビス(フェニルチオ
ラート)、3−(2,3,4,5−テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)プロポキシジルコニウムジクロライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム−1,
2−ベンゼンジオキサイド、メチレンビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムクロライド、エチレンビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
イソプロピリデンビス(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジフェニルメチリデンビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレ
ンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチ
レンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス
(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジメチルゲルミレンビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン
(シクロペンタジエニル)(1−フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル)(1−フルオレニル)ジルコニウムジメチ
ル、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(1−
フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、シクロペン
タジエニルジルコニウムトリクロライドがあげられる。
例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムメチルテトラフェニルボレート、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムフェニルテトラフェニルボレー
ト、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチル
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(メチルシ
クロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムメチルテトラフェニルボレート、ビス(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルテトラ
フェニルボレート、ビス(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムメチルテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメ
チルテトラフェニルボレート、3−(2,3,4,5−
テトラメチルシクロペンタジエニル)プロポキシジルコ
ニウムメチルテトラフェニルボレート、メチレンビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルテトラフ
ェニルボレート、エチレンビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムメチルテトラフェニルボレート、エチ
レンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチル
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、イソ
プロピリデンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムメチルテトラフェニルボレート、ジフェニルメチリデ
ンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメチルテ
トラフェニルボレート、エチレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムメチルテトラフェニルボレート、エチレンビ
ス(インデニル)ジルコニウムメチルテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、エチレンビス(テトラ
ヒドロインデニル)ジルコニウムメチルテトラフェニル
ボレート、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジ
ルコニウムメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムメチルテトラフェニルボレート、
ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムメチルテトラフェニルボレート、ジメ
チルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(1−フルオレニル)ジルコニウムメチルテトラフ
ェニルボレート、イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(1−フルオレニル)ジルコニウムメチルテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルシ
リレン(シクロペンタジエニル)(1−フルオレニル)
ジルコニウムメチルテトラフェニルボレート、シクロペ
ンタジエニルテトラフェニルボレート、またこれらの化
合物のテトラヒドロフラン錯体等をあげることができ
る。
物等の他の金属化合物についても、上記と同様の化合物
が挙げられる。更にこれら化合物の混合物を用いてもよ
い。本発明において[B]成分として粘土、粘土鉱物ま
たはイオン交換性層状化合物を用いる。粘土は通常粘土
鉱物を主成分として構成される。また、大部分の粘士鉱
物はイオン交換性層状化合物である。イオン交換性層状
化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに
弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物
であり、含有するイオンが交換可能なものをいう。ま
た、これらの粘土、粘土鉱物、イオン交換性層状化合物
の例は天然産のものに限らず、人工合成物も好適に使用
できる。[B]成分として、粘土、粘土鉱物、または、
六方細密パッキング型、アンチモン型、CdCl2 型、
CdI2 型等の層状の結晶構造を有するイオン結合性化
合物等を例示することができる。[B]成分の粘土また
は粘土鉱物の具体例としては、カチオン、ベントナイ
ト、木節粘士、ガイロメ粘土、アロフエン、ヒシンゲル
石、パイロフイライト、タルク、ウンモ群、モンモリロ
ナイト群、バーミキユライト、リョクデイ石群、パリゴ
ルスカイト、カオリナイト、ナクライト、ディッカイ
ト、ハロイサイト等が挙げられる。イオン交換性層状化
合物の具体例としては、α−Zr(HAsO4 )2 ・H
2 O、α−Zr(HPO4 )2 、α−Zr(KPO4 )
2 ・3H2 O、α−Ti(HPO4 )2 、α−Ti(H
AsO4 )2 ・H2 O、α−Sn(HPO4 )2 ・H2
O、γ−Zr(HPO4 )2 、γ−Ti(HP
O4 )2 、γ−Ti(NH4 PO4 )2 ・H2O等の多
価金属の結晶性酸性塩が挙げられる。
た半径20Å以上の細孔容積が0.1cc/g以上、特
には、0.3〜5cc/gのものが好ましい。ここで、
細孔容積の測定は、水銀ポロシメーターを用いた水銀圧
入法により細孔半径として20〜30000Åの範囲で
測定される。本実施例では(株)島津製作所の「Aut
o Pore 9200」を用いて測定した。
好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している不
純物を除去する表面処理或は粘土の結晶構造に影響を与
える処理を指す。具体的には、酸処理、アルカリ処理、
塩酸処理、有機物処理等が挙げられる。酸処理は、表面
の不純物を取り除くほか、結晶構造中のAl,Fe,M
g等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大
させる。アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、
粘土の構造の変化をもたらす。また、塩類処理、有機物
処理では、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体など
を形成し、表面積や層間距離を変えることができる。
ンを別の大きな嵩高いイオンと置換することにより、層
間が拡大した状態の層状物質を得ることも出来る。すな
わち、嵩高いイオンが層状構造を支える支柱的な役割を
担っており、ピラーと呼ばれる。また、層状物質の層間
に別の物質を導入することをインターカレーションとい
う。インターカレーションするゲスト化合物としては、
TiCl4 、ZrCl 4 等の陽イオン性無機化合物、T
i(OR)4 ,Zr(OR)4 ,PO(OR) 3 ,B
(OR)3 [Rは炭化水素基など]等の金属アルコラー
ト、[Al13O4(OH)24]7+, [Zr4(OH)14]
2+ ,[Fe3 O(OCOCH3)6 ]+ 等の金属水酸化物
イオン等があげられる。これらの化合物は、単一で用い
ても、また2種以上共存させて用いてもよい。また、こ
れらの化合物をインターカレーションする際に、Si
(OR)4 , Al(OR)3 ,Ge(OR)4 等の金属
アルコラート等を加水分解して得た重合物、SiO2 等
のコロイド状無機化合物等を共存させることもできる。
また、ピラーの例としては上記水酸化物イオンを層間に
インターカレーションした後に加熱脱水することにより
生成する酸化物等があげられる。
ールミル、ふるい分け等の処理を行った後に用いてもよ
い、また、新たに水を添加吸着させ、あるいは加熱脱水
処理した後用いても良い。さらに、単独で用いても、上
記固体の2種以上を混合して用いても良い。[B]成分
として、好ましいものは粘土または粘土鉱物であり、最
も好ましくは、モンモリロナイトである。
いられる有機アルミニウム化合物の例は、トリメチルア
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルア
ルミニウムトリイソブチルアルミニウム等のトリアルキ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド、ジエチルアルミニウムメトキシド等のハロゲンある
いはアルコキシ含有アルキルアルミニウム等であり、こ
の内特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
から重合触媒を得るための接触方法については、[A]
成分中の遷移金属と[B]成分中の水酸基および[C]
成分有機アルミニウム化合物中のアルミニウムのモル比
が1:0.1〜100000:0.1〜1000000
0になるように、特に1:0.5〜10000:0.5
〜1000000で接触反応させるのが好ましい。
ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭
化水素溶媒中で行ってもよい。接触温度は、−20℃〜
溶媒の沸点の間で行い、特に室温から溶媒の沸点の間で
行うのが好ましい。更に、本発明において、必要に応じ
て用いられる有機アルミニウム化合物[D]としては、
[C]成分と同様の化合物が挙げられる。この際に用い
られる有機アルミニウム化合物の量は、触媒成分[A]
中の遷移金属対[D]成分中のアルミニウムのモル比が
1:0〜10000になるように選ばれる。
い。触媒各成分の接触に際し、または接触の後にポリエ
チレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ
等の無機酸化物の固体を共存させ、あるいは接触させて
もよい。上記のような成分[A]、[B]及び[C]及
び必要に応じて[D]の存在下にオレフィンを前重合し
てもよい。前重合温度は−50〜100℃であり、前重
合時間は0.1〜100時間、好ましくは0.1〜50
時間程度である。
機アルミニウム化合物としては、[C]成分と同様な化
合物が挙げられる。この際に用いられる有機アルミニウ
ム化合物の量は、触媒成分[A]中の遷移金属対[D]
成分中のアルミニウムのモル比が1:0〜10000に
なるように選ばれる。前重合に用いられるオレフィン
は、重合時に用いられるオレフィンが好ましいが、他の
オレフィンを用いてもよい。また、オレフィンを混合し
て用いることもできる。
[B]成分1gあたり0.001〜1000g、好まし
くは0.1〜300gの範囲である。前重合時に用いら
れる溶媒は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等、あ
るいは、これらの混合物等である。
に用いてもよく、また洗浄した後に用いてもよい。上記
の様なオレフィンが前重合された内部オレフィン共重合
用触媒を用いて内部オレフィンの共重合を行うに際し
て、必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物と
しては、[C]成分と同様な化合物が挙げられる。この
際に用いられる有機アルミニウム化合物の量は、触媒成
分[A]中の遷移金属対有機アルミニウム化合物中のア
ルミニウムのモル比が1:0〜10000になる様に選
ばれる。
により共重合できる内部オレフィンとしては、2−ブテ
ン、2−ペンテン、シクロペンテン、シクロヘキセン
等、あるいはこれらの誘導体が挙げられる。また、重合
は公知のランダム共重合やブロック共重合にも好適に適
用できる。この際に用いられるコモノマーとしては、上
記のような内部オレフィンのほか、通常公知のα−オレ
フィン、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニル
シクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体を用
いることが出来る。また、ジエン等のポリエンやメタク
リル酸メチル等の官能基含有オレフィン等を重合反応時
に共存させてもよい。
ン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭
化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは
不存在下に行われる。温度は、−50℃〜250℃であ
り、圧力は特に制限されないが、好ましくは、常圧〜約
2000kgf/cm2 の範囲である。また、重合系内
に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。また、
重合温度、分子量調節剤の濃度等を変えて、多段階で重
合させてもよい。
説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら
実施例によって制約を受けるものではない。また、図1
は本発明に含まれる技術内容の理解を助けるためのフロ
ーチャート図であり、本発明はその要旨を逸脱しないか
ぎりフローチャート図によって制約を受けるものではな
い。
成 上記錯体の合成は、Journal of Organ
ometallicChemistry,232(19
82)233のエチレンビスインデニルチタンジクロラ
イドについての記載と同様に行った。すなわち、市販の
インデン23.2gをテトラヒドロフラン(THF)3
50mlに溶解し、これにn−ブチルリチウム−ヘキサ
ン溶液(1.6M.138ml)を−78℃で滴下し
た。室温で4時間撹拌した後、THF100mlに溶解
した1,2−ジブロモエタン9.5mlの溶液を−78
℃で滴下した。この混合物を50℃で12時間撹拌し
た。次いで、水20mlを滴下し、THFを蒸発させて
淡黄色の固体15gを得た。尚、合成はすべて、窒素雰
囲気下で行った。
記固体10g、1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液
を48mlを添加した。室温で12時間撹拌することに
より、赤色溶液を得た。別途、−78℃に冷却したTH
F100mlに、ZrCl4 9.1gを添加した。こ
の溶液を50℃にあたため激しく撹拌しながら、上記で
得た赤色溶液を低下した。混合液を15分撹拌した後、
室温まで放冷した。そののち、HClガスを30秒間バ
ブリングし、溶媒を減圧除去した。固体をトルエンで再
結晶することにより橙色の表記化合物を3.5g得た。
た半径20Å以上の細孔容積が1.044cc/gであ
るモンモリロナイト(Aldrich社製 Montm
orillonite K 10)5.20gを採取
し、フラスコ内を窒素置換した後、ヘプタン41mlを
添加し、スラリーとした。別途、トリメチルアルミニウ
ム1.66gをヘプタン14mlに溶解した。トリメチ
ルアルミニウム溶液を激しく撹はんしながらこれに室温
でモンモリロナイトスラリーを滴下した。ガスの発生を
ともなって発熱した。滴下終了後2時間撹はんした。別
途、上記(1)で合成した触媒成分[A]0.38mg
を室温で、窒素雰囲気下、402.7mMトリメチルア
ルミニウムのヘプタン溶液1.1mlと30分間予備接
触させ、さらに上記によって製造された触媒成分スラリ
ー1.1mlと予備接触させた。
クレーブに、窒素気流下、室温でトルエン300ml及
び上記触媒接触混合物を導入した。更にシクロペンテン
200mlを導入した。混合液を30℃に保ち、エチレ
ン分圧が2kgf/cm2 となるようにエチレンを導入
し、1時間重合を行った。その後、エチレンの供給を止
め、エタノールを導入して重合を停止させた。その後内
部のガスをパージし、エチレン−シクロペンテン共重合
体99.4gを得た。ジルコニウム1gあたりの共重合
体生成量は、1.2×106 gであった。また、モンモ
リロナイト及び触媒成分[A]と接触させたトリメチル
アルミニウムに由来するアルミニウム1gあたりの共重
合体生成量は4018gであった。
チレンビスインデニルジルコニウムジクロライドを室温
で、窒素雰囲気下、モンモリロナイトの代わりにメチル
アルミノキサン(東ソー・アクゾ市販品、分子量123
2;Al原子換算4.5mmol)のトルエン溶液と予
備接触させたものを用いた以外は実施例1(3)と同様
にエチレン−シクロペンテンの共重合を行った。その結
果、共重合体59.6gを得た。遷移金属触媒成分1g
あたりの共重合体生成量は、7.2×105 gであっ
た。また、メチルアルミノキサンに由来するアルミニウ
ム1gあたりのプロピレン生成量は491g−ポリマー
/g−Alであった。
重合体を従来にない極めて高い重合活性で得ることがで
きるため、工業的に有用である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】[A]下記の一般式[1]または[2]で
表されるメタロセン系遷移金属化合物、 (C5 R1 a)p (C5 R2 b)q MR3 r [1] [(C5 R1 a)p (C5 R2 b)q MR3 rLm ]n+[R4 ]n- [2] (ここで、C5 R1 a、C5 R2 bは、シクロペンタジエニ
ル基の誘導体を表す。R1 、R2 は、水素、ハロゲン、
炭素数1〜20の置換されていてもよい炭化水素基、ケ
イ素含有置換基、リン含有置換基、窒素含有置換基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、チオアルコキシ基であ
り、各々同一でも異なっていてもよい。但し、a、b、
n、p、q、r及びsは、次式を満たす整数である。 0≦a≦5、0≦b≦5、p≧1,q≧0,r≧0 式[1]の場合は、p+q+r=s、式[2]の場合
は、p+q+r=s−nである。R3 は、炭素数1〜2
0の置換されていてもよい炭化水素基、水素、ハロゲ
ン、ケイ素含有置換基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アミド基、またはチオアルコキシ基であり、Mは、
チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、Lは、
電気的に中性な配位子を示し、[R4 ]n-は、n価のア
ニオンである。) [B]粘土、粘土鉱物またはイオン交換性層状化合物 [C]有機アルミニウム化合物 を接触して得られる生成物(ただし、該生成物とアルミ
ノキサンを接触させて得られるもの及び該生成物に有機
ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオ
ンを含む化合物を反応させて得られるものを除く)から
なることを特徴とする内部オレフィン共重合用触媒。 - 【請求項2】内部オレフィンが、2−ブテン、2−ペン
テン、シクロペンテン、シクロヘキセンあるいはこれら
の誘導体であることを特徴とする請求項1記載の内部オ
レフィン共重合用触媒。 - 【請求項3】請求項1に記載の触媒及び必要に応じて
[D]有機アルミニウム化合物の存在下、内部オレフィ
ンとして2−ブテン、2−ペンテン、シクロペンテン、
シクロヘキセンあるいはこれらの誘導体を、α−オレフ
ィン分圧1Kgf/cm 2 あたり、1.14モル以上導
入して、共重合させることを特徴とする内部オレフィン
共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29175492A JP3302415B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 内部オレフィン重合用触媒及び内部オレフィン重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29175492A JP3302415B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 内部オレフィン重合用触媒及び内部オレフィン重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06136044A JPH06136044A (ja) | 1994-05-17 |
JP3302415B2 true JP3302415B2 (ja) | 2002-07-15 |
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ID=17772987
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JP29175492A Expired - Fee Related JP3302415B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 内部オレフィン重合用触媒及び内部オレフィン重合体の製造方法 |
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JP (1) | JP3302415B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2008239960A (ja) * | 2007-02-26 | 2008-10-09 | Mitsui Chemicals Inc | 環状オレフィン由来の骨格を含むオレフィン重合体 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP29175492A patent/JP3302415B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06136044A (ja) | 1994-05-17 |
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