JP3302171B2 - 節エネルギー熱定着用トナー - Google Patents
節エネルギー熱定着用トナーInfo
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Description
静電荷像を現像し、熱定着するのに用いるトナーに関す
るもので、より詳細には、トナーの諸特性を低下させる
ことなしに、節エネルギー熱定着及び高速熱定着を可能
にするトナーに関する。
を現像するための現像剤として、定着性樹脂及びカーボ
ンブラック等の着色剤から成り、必要により低分子量オ
レフィン系樹脂等の離型剤を配合した組成物を一定の粒
度に成形した粉体トナーが広く使用されている。この粉
体トナーは、必要により磁性キャリヤ等との組合せで帯
電され、感光体表面に搬送され、感光体表面にトナー像
を形成した後複写紙等に転写され、最後に熱ローラ等に
より複写紙上に定着される。
貯蔵弾性率(G′)や損失弾性率(G”)が、トナーの
定着性や耐オフセット性と密接に関係することがしられ
ており、例えば特開平1−303447号公報には、少
なくとも分子量分布のピークが1*104 以下と5*1
05 以上の領域にあり、測定温度175乃至177℃で
の貯蔵弾性率が1*103 dyne/cm2 以上、損失
弾性率が5*103 dyne/cm2 以下のスチレン系
樹脂を主要樹脂成分として含有することを特徴とする静
電荷像現像用トナーが記載されている。
定着用樹脂中に着色剤及び電荷制御用染料を分散させた
組成物からなる静電荷像現像用トナーにおいて、前記組
成物が、貯蔵弾性率が104 dyne/cm2 のときの
損失弾性率が0.95乃至1.25であるレオロジー的
特性を有することを特徴とするトナーが記載されてい
る。
トを防止するために、低分子量オレフィン系樹脂等の離
型剤を用いることも、例えば特公昭52−3304号公
報に記載されて、既に知られており、熱ローラ定着に際
して、オフセット現像の発生を防止して、優れた定着性
能を付与するものである。更に、トナーに定着性と耐オ
フセット性とを付与するために、トナー用樹脂として、
低分子量成分と高分子量成分との両方を持つ二山分布の
樹脂を上記離型剤と共に使用することも知られている。
も、熱ローラー定着方式で広く利用されてきているが、
最近においては、更に一層の高速化、省エネルギー化及
び高画質化が強く要望されている。また、特開昭59−
68766号公報に記載されているとおり、固定的に配
置された発熱ヘッドと、この発熱ヘッドに圧接してニッ
プ部を形成する回転加圧ローラーと、発熱ヘッドのニッ
プ部に対応する領域に設けた発熱体とからなり、ニップ
部に記録シートを通過させてトナーの定着を行うように
した熱定着装置が、省エネルギー及び小型化の点で着目
されている。
は、トナーに低温定着性、耐オフセット性をもたせる必
要がある。しかしながら、バインダー樹脂の軟化点を低
下させると、オフセットの問題が発生するので、上記構
成では十分に低温定着性を持たせることができない。
セットが発生するので、それを補う為には離型剤の含有
量を相当大きくしなければならない。その場合トナーの
流動性が低下し、現像性の低下、凝集等の不具合が発生
し、トナー全体としてバランスをとると、定着温度が下
がらないのが現状である。またその対策として、トナー
自体の軟化点をワックスで下げる方法は、その添加量を
増やさなければ達成できないのが現状である。更に高画
質化の達成には、トナーの小粒径化が一般的に用いられ
るが、生産性を上げる為に粒度分布を広くとる必要があ
り、特に複写性能に悪影響を与える微粉の割合を上げる
必要があり、各種処理剤が提案されているが、充分に満
足しうるものが得られていないのが実状である。
このような欠点をなくし、トナーの諸特性を低下させる
ことなしに、節エネルギー熱定着及び高速熱定着を可能
にするトナーを提供するにある。本発明の他の目的は、
最低定着温度が低く、十分な離型性及び流動性、高画質
と生産性の両立が得られるトナーを提供することにあ
る。
及び熱定着に使用するトナーに関するが、トナーを構成
する組成物として、測定周波数が1Hz及び測定歪が1
度の条件で測定して、下記レオロジー的特性、即ち、
(1)貯蔵弾性率(G′)の降下開始温度が80℃以上
95℃未満の範囲にあること、(2)貯蔵弾性率
(G′)の降下開始温度での正接損失(tanδ)が
0.020以下であること、及び(3)損失弾性率
(G”)のピーク温度が110℃以上であること、但
し、tanδ=G”/G’を有するものを使用する。
0.1Hz及び10Hzの条件で測定して、下記式 (10Hz時の貯蔵弾性率(G′)降下開始温度)−
(0.1Hz時の貯蔵弾性率(G′)降下開始温度)<
20℃ を満足するものを用いることが特に望ましい。
正接損失(tanδ)は、レオロジー的特性であり、正
接損失(tanδ)は、損失弾性率(G″)/貯蔵弾性
率(G′)の比で表わされ、これらは後述する振動法に
より求められる粘弾性特性関数の1つであり、複素弾性
率の実数部をG’、虚数部をG”という。これらの特性
の内、貯蔵弾性率は樹脂組成物の凝集力に関係するもの
であり、一方損失弾性率は樹脂組成物の粘性に関係する
ものであり、正接損失はこれらのバランスを表わしてい
る。
特性とトナーの定着性及び耐オフセット性との関係は、
175℃という高温或いは貯蔵弾性率(G′)が104
dyne/cm2 と小さい値でのものであり、これらは
何れも、樹脂組成物が完全に溶融した状態でのレオロジ
ー的特性を規定したものである。しかしながら、上記状
態でのレオロジー的特性を先行技術に規定の通り一定の
範囲に特定すると、十分な熱が与えられている現状の条
件では、優れた熱定着性と耐オフセット性とが得られる
としても、与えられる熱量の小さい高速熱定着条件や節
エネルギー熱定着条件では、熱定着性と耐オフセット性
とをバランスさせることが困難であることが分かった。
(G´)の降下開始温度であり、これは樹脂組成物が溶
融し始める温度に対応する。貯蔵弾性率(G´)は、い
ずれのトナーでも、室温から温度を上げていくと、当
初、約1.9×105dyn/cm2の値を示すが、或
る温度域に達するとやがて降下する(図1参照)。本発
明では、この貯蔵弾性率(G´)の降下開始温度におけ
るレオロジー的特性が、与えられる熱量の小さい高速熱
定着条件や節エネルギー熱定着条件では、熱定着性と耐
オフセット性とをバランスさせる上で極めて重要である
ことが見出された。
の降下開始温度が80〜95℃の範囲にあることが重要
である。この降下開始温度が定着性及び耐オフセット性
と密接に関係し、95℃以上であると定着温度が下がら
ず、低温定着性が劣る(後述する比較例2及び4参
照)。逆に80℃以下であると、低温定着性は向上する
が、オフセットが発生する。尚、貯蔵弾性率(G′)の
降下開始温度は、温度と貯蔵弾性率(G′)との関係を
プロットしたグラフから、貯蔵弾性率(G′)が一定で
ある部分と、貯蔵弾性率(G′)が低下している部分と
の各々に接線を引き、これらの接線の交点として降下開
始温度が求められる。
における正接損失(tanδ)(図1参照)が0.02
0以下であることが耐オフセット性の点で重要である。
即ち、この正接損失(tanδ)が0.20を上回る
と、たとえ貯蔵弾性率(G´)の降下開始温度が本発明
の範囲であっても、オフセットが発生する(後述する比
較例1及び5参照)。これは、トナーの溶融開始時点で
既に、弾性成分(G´)に比べて粘性成分(G”)の割
合が増加するためと認められる。
ピーク温度が110℃以上であることが、トナーの耐熱
性を向上させ、実際の現像装置内でのトナーのブロッキ
ングを防止し、トナーの流動性を損なわれないようにす
るために重要である。即ち、後述する例に示すとおり、
このピーク温度が113℃である場合には、トナー耐熱
温度は65℃である(実施例2)のに対して、ピーク温
度が109℃と僅かに下がっただけで、トナー耐熱温度
は55℃に低下する(比較例1)のであって、トナー耐
熱性の点で、損失弾性率(G”)のピーク温度が110
℃以上であることの臨界性が明かとなる。
ー的特性、(1)(2)及び(3)を満足する樹脂組成物
でトナーを形成することにより、節エネルギー熱定着及
び高速熱定着条件下においても、優れた熱定着性と耐オ
フセット性との組み合わせが達成されることになる。
熱容量が比較的小さくまた与えられる熱量も小さいた
め、定着時に温度の変動を生じ易い。本発明では、前記
数1で示される、測定周波数の差によるG’降下開始温
度差が定着時における温度のバラツキの影響とかなり密
接な関係にあることが分かった。このG’降下開始温度
差が20℃以内であると、低温定着での温度変動による
影響は殆どない(実施例3)が、20℃を越えると(比
較例3)、低温定着における温度バラツキの影響が大き
くでることになる。
ジー的特性を満足するものである。前述したレオロジー
的特性は、樹脂の種類や樹脂の分子量分布に依存する。
始温度は、樹脂の種類によっても相違するが、一般的に
いって、樹脂中の低分子量ピーク分子量と密接な関係が
ある。この低分子量ピーク分子量は、1.0×103 乃
至3.0×104 の範囲、特に3.0×103 乃至2.
0×104 の範囲にあることが好ましい。
ピーク温度は、樹脂の種類によっても相違するが、一般
的にいって、樹脂中の高分子量ピーク分子量と密接な関
係がある。この高分子量ピーク分子量は、8.0×10
4 乃至6.0×105 の範囲、特に1.0×105 乃至
5.0×105 の範囲にあることが好ましい。
ては、上記条件を満足する範囲で、従来トナーの製造に
使用されている定着用樹脂乃至樹脂組成物を用いること
ができる。この様な定着用樹脂の好適なものとしては、
ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、
スチレン−アクリル共重合樹脂、アイオノマー等を挙げ
ることができる。
リオールとポリカルボン酸成分との重縮合で形成される
が、ポリオール及びポリカルボン酸成分の少なくとも一
方の成分を複数使用することによって、低温定着性を付
与した共重合ポリエステルとしたものがよい。
ール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,6−ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、
ビスフェノールAのエチレンオキサイド或いはプロピレ
ンオキサイド付加物等のヂオール類の他、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプ
ロパン、ソルビトール、マンニトール、グリセロール等
の3価以上のポリオールも使用される。
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸:シクロヘキサンジカルボン酸等の
脂環族ジカルボン酸:コハク酸、アジピン酸、セバチン
酸、ドデカンジオン酸、マレイン酸、フマール酸等の脂
肪族ジカルボン酸等の二塩基酸のほか、トリメリット
酸、ナフタレントリカルボン酸、シクロヘキサントリカ
ルボン酸、オクタンテトラカルボン酸等の多塩基酸も使
用される。
る上では、ポリカルボン酸及び/またはポリオール成分
の少なくとも一方として、2価の成分と3価以上の成分
との組み合わせを使用するのがよく、この目的にトリメ
リット酸等が使用される。また、低温定着性と耐熱性の
バランスを取るために、ポリカルボン酸としては、芳香
族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸との組み合わせを
用いるのがよく、またポリオール類の少なくとも一部と
して、ビスフェノールAのエチレンオキサイド或いはプ
ロピレンオキサイド付加物を用いるのがよい。
通りである。 芳香族ジカルボン酸 20〜 80モル% 脂肪族ジカルボン酸 5〜 60モル% 3価以上のポリカルボン酸 5〜 30モル% ビスフェノールAのエチレンオキサイド或いはプロピレンオキサイド付加物 30〜 80モル% ジオール 20〜100モル%。
チレンとアクリル系単量体との共重合体である。アクリ
ル系単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸、メタアクリル酸;(メタ)アクリロニ
トリル:(メタ)アクリルアマイド;(メタ)アクリル
−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル−3−ヒド
ロキシプロピル等の(メタ)アクリルヒドロキシアルキ
ルエステル;(メタ)アクリル−2−アミノエチル、
(メタ)アクリル−3−アミノプロピル、N−エチル
(メタ)アクリル−2−アミノエチル等の(メタ)アク
リル−アミノアルキルエステル;グリシジル(メタ)ア
クリレート等を挙げることができるが、アクリル系単量
体の主体は(メタ)アクリル酸アルキルエステルから成
ることが好ましい。
単量体との比率は、種々変化し得るが、一般に95:5
乃至20:80、特に90:10乃至50:50の重量
比で存在するのがよい。特に好適なスチレン−アクリル
共重合体は、 スチレン 90〜50重量% メチルメタクリレート 20〜10重量% n−ブチルアクリレート 50〜10重量% の組成を有するものである。
は、それ自体公知のトナー用配合剤、例えば、着色剤、
電荷制御剤、離型剤等を配合する。
磁性顔料、導電性顔料の1種或いは2種以上の組合せを
用いることができる。これらの顔料は勿論、上述した機
能の2種以上を兼ね備えた顔料でもよく、例えばカーボ
ンブラックは黒色顔料と共に導電性顔料としての機能を
も兼ね備えており、四三酸化鉄は磁性顔料としての機能
と共に、所謂鉄黒の名称からも明らかな通り、黒色顔料
としての機能をも兼ね備えている。
ク、アニリンブラック。 黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネー
ブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエロ
ーG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、
ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パ
ーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ。 橙色顔料 赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレン
ジG、インダスレンブリリアントオレンジGK。 赤色顔料 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウ
ム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾ
ロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B。 紫色顔料 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレ
ットレーキ。 青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーB
C。 緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。 白色顔料 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。 体質顔料 バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミナホワイト。
酸化鉄(Fe3 O4 )、三二酸化鉄(γ−Fe
2 O3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 O4 )、酸化鉄イッ
トリウム(Y 3 Fe5 O12)、酸化鉄カドミウム(Cd
Fe2 O4 )、酸化鉄ガドリウム(Gd3 Fe
5 O12)、酸化鉄銅(CuFe2 O4 )、酸化鉄鉛(P
bFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2 O4 )、
酸化鉄ネオジウム(NdFeO3 )、酸化鉄バリウム
(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2
O4 )、酸化鉄マンガン(MnFe2 O4 )、酸化鉄ラ
ンタン(LaFeO3 )、鉄粉(Fe)、コバルト粉
(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られているが、本
発明においてもこれら公知の磁性材料の微粉末の任意の
ものを用いることができる。本発明の目的に特に好適な
磁性材料顔料は四三酸化鉄である。
ラックの他に、導電処理を行ったそれ自体は非導電性の
無機微粉末や各種金属粉等の任意のものが使用される。
料、特に2:1型含金属錯塩染料(染料分子:金属=
2:1のもの)であるものを用いることが好ましく、こ
のような含金属錯塩染料は、式
ができ、またハロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、ア
ミド基の置換基を有することができ、Mは遷移金属を表
わす、で表わすことができる。遷移金属Mとしては、C
r,Co,Cu,Fe,Ni等を挙げることができる
が、Crを含有するものが好ましい。また、元金属染料
に変えて、サリチル酸金属塩系の電荷制御剤を使用する
こともできる。
量オレフィン系樹脂が使用される。オレフィン系樹脂の
うち、数平均分子量(Mn)が3.0×103 乃至8.
0×103 、特に4.0×103 乃至7.0×103 の
範囲にあるものが好適である。オレフィン系樹脂として
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチ
レン共重合体が使用されるが、ポリプロピレンが特に好
適である。
当り、着色剤は5乃至15重量部、特に8乃至12重量
部の量で使用するのがよく、電荷制御剤は0.5乃至5
重量部、特に1.5乃至3重量部の量で、また離型剤は
1乃至5重量部、特に2乃至4重量部の量で使用するの
がよい。
サー等の混合機で前混合したのち、二軸押出機等の混練
装置を用いて混練し、この混練組成物を冷却した後、粉
砕し、必要により分級してトナーとする。本発明のトナ
ーは、特に微粒子状のトナーとして適しており、また粒
度分布が広くても優れた現像作業性を有しているため、
トナーの生産性を高め得るという利点をも与える。
ターによるメジアン径が5乃至20μm、特に7乃至1
5μmの範囲内にあるのがよい。トナー粒子の表面に
は、必要に応じ疎水性気相法シリカ等の流動性改良剤を
0.05乃至1.0重量%の量でまぶして最終トナーと
する。
おいて、静電潜像の形成はそれ自体公知の任意の方式で
行うことができ、例えば導電性基板上の光導電層を一様
に荷電した後、画像露光して静電潜像を形成させること
ができる。
合にはそのまま、二成分系トナーの場合には磁性キャリ
ヤーと混合し、磁気ブラシを基板と接触させることによ
り容易に行われる。現像により形成されたトナー像は複
写紙上に転写され、このトナー像を加熱ロール或いは発
熱ヘッドと接触させることにより定着が行われる。本発
明の静電像用トナーを用いると、毎分当りのプロセス速
度が500mm/sec以上の加熱ロール定着法でも、
トナーの流動性が良好で、熱定着に際しても定着不良や
オフセット現象が生じることがなく、また発熱ヘッドを
用いた省エネルギー定着法でも、定着不良やオフセット
現象なしに安定して良好な定着画像が形成できるという
利点がある。
90,000の樹脂を得た。 低分子側樹脂の合成 イソフタル酸 120 トリメリット酸 5 ポリオキシエチレン(2、2)−ビス(4 −ヒドロキシフェニル)プロパン 150 ジブチルスズオキサイド 0.01 上記組成物を、220℃で重合させ、ピーク分子量が
9,400の樹脂を得た。高分子側樹脂と低分子側樹脂
とを80:20の重量割合で混合し、実施例1の定着用
樹脂とした。
リメリット酸を15重量部とした以外は合成例1と同様
にしてピーク分子量が370,000の樹脂を得た。 低分子側樹脂 イソフタル酸を110重量部、トリメリット酸を7重量
部とした以外は合成例1と同様にしてピーク分子量が1
2,000の樹脂を得た。上記高分子側樹脂と低分子側
樹脂とを70:30の重量割合で混合し実施例2の樹脂
とした。
4,000の低分子側樹脂を得た。この反応液に更に以
下の組成物を、 組成物 重量部 キシレン 40 スチレン 160 BMA 50 アゾビスイソブチロニトリル 3.0 60℃で8時間重合させ、ピーク分子量が220,00
0の高分子側樹脂を得た。重合後、この反応液を脱溶
媒、乾燥、粉砕して実施例3の樹脂とした。
側樹脂重合で3.0重量部、高分子側樹脂重合で5.0
重合部とした以外は合成例3と同様にして重合を行い、
ピーク分子量が122,000の高分子側樹脂とピーク
分子量が3,200の低分子側樹脂を得た。重合後、こ
の反応液を脱溶媒、乾燥、粉砕して比較例1の樹脂とし
た。
側樹脂重合で2.0重量部とした以外は合成例3と同様
にして重合を行い、ピーク分子量が220,000の高
分子側樹脂とピーク分子量が5,500の低分子側樹脂
を得た。重合後、この反応液を脱溶媒、乾燥、粉砕して
比較例2の樹脂とした。
脂重合においてジビニルベンゼンを0.5重量部添加す
る以外は合成例3と同様にして重合を行い、ピーク分子
量が240,000の高分子側樹脂とピーク分子量が
7,400の低分子側樹脂を得た。重合後、この反応液
を脱溶媒、乾燥、粉砕して比較例3の樹脂とした。
70℃とする以外は合成例3と同様にして重合を行い、
ピーク分子量が91,000の高分子側樹脂とピーク分
子量が6,100の低分子側樹脂を得た。重合後、この
反応液を脱溶媒、乾燥、粉砕して比較例4の樹脂とし
た。
(2、4−ジメチルバレロニトリル)とし、高分子側樹
脂重合で重合開始剤を2.0重合部とし、反応温度を7
0℃とした以外は合成例3と同様にして重合を行い、ピ
ーク分子量が130,000の高分子側樹脂とピーク分
子量が3,000の低分子側樹脂を得た。重合後、この
反応液を脱溶媒、乾燥、粉砕して比較例5の樹脂とし
た。
し、平均粒径10.0μmのトナー粒子を得た。このト
ナー粒子に「アルミニュウムオキサイドC」(デグサ社
製)を0.1重量部、「TS−720」(キャボット社
製)を0.3重量部表面処理した。
によりレオロジー特性を測定する。測定条件は下記の通
りである。 測定歪 : 1deg 測定治具 : コーンプレート(φ40、コーン角 2
deg)測定周波数: 1Hz、0.1Hz、10Hz 測定温度 : 50〜200℃ 2 トナー定着性 複写機「DC−3585」(三田工業社製)で連続10
0枚複写し5枚毎に定着率を測定し5枚すべて定着率が
90%を越えていれば「○」、そうでなければ「×」と
する。 3 トナー耐熱温度測定 ガラス板にガラスシリンダー(高さ:55mm、外径:
30mm、内径:25mm)を立て、その中にサンプル
トナー(5g)を入れ、上から分銅(10g)を乗せ
る。この試験サンプルを所定温度で30分間加熱後、5
分間放冷しガラスシリンダーを上方へ取り去る。このと
き、ガラスシリンダー内のトナーが融着、ブロッキング
していなければ「○」とする。以後、所定温度ずつ温度
を上げて同様の試験を行う。評価が「○」となる最高温
度を耐熱試験結果とする。評価結果を表2、3に示す。
降下開始温度におけるレオロジー的特性を一定の範囲に
選ぶことにより、与えられる熱量の小さい高速熱定着条
件や節エネルギー熱定着条件でも、低温熱定着性と耐オ
フセット性とを両立させることが可能となった。
型性及び流動性、高画質と生産性の両立が得られるトナ
ーを提供することができた。
性率(G”)及び正接損失(tanδ)と温度との関係
を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 静電像の現像及び熱定着に使用するトナ
ーであって、該トナーを構成する組成物が、測定周波数
が1Hz及び測定歪が1度の条件で測定して、下記レオ
ロジー的特性、即ち、(1)貯蔵弾性率(G′)の降下
開始温度が80℃以上95℃未満の範囲にあること、
(2)貯蔵弾性率(G′)の降下開始温度での正接損失
(tanδ)が0.020以下であること、及び(3)
損失弾性率(G”)のピーク温度が110℃以上である
こと、 但し、tanδ=G”/G’ を有することを特徴とする節エネルギー熱定着用トナ
ー。 - 【請求項2】 前記トナー組成物が、測定周波数が0.
1Hz及び10Hzの条件で測定して、下記式 (10Hz時の貯蔵弾性率(G′)降下開始温度)−
(0.1Hz時の貯蔵弾性率(G′)降下開始温度)<
20℃ を満足するものであることを特徴とする請求項1記載の
節エネルギー熱定着用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08511394A JP3302171B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 節エネルギー熱定着用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08511394A JP3302171B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 節エネルギー熱定着用トナー |
Publications (2)
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