JP3301012B2 - 電線圧着端子 - Google Patents

電線圧着端子

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JP3301012B2 JP34397495A JP34397495A JP3301012B2 JP 3301012 B2 JP3301012 B2 JP 3301012B2 JP 34397495 A JP34397495 A JP 34397495A JP 34397495 A JP34397495 A JP 34397495A JP 3301012 B2 JP3301012 B2 JP 3301012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は例えば自動車の電気
系統の配索に使用する電線にかしめ固定される電線圧着
端子に関し、電線の導体部を抱き込んでかしめる一対の
対向する導体圧着片が電線の圧着後にスプリングバック
し、圧着部における端子の特性の低下を防止するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電線圧着端子には図5乃至図8に
示すものがある。すなわち金属薄板により形成された端
子基板部2の一側に電線4の導体部4aを抱き込んでか
しめ固定するための一対の対向する導体圧着片3aを設
け、該導体圧着片3aに隣接して一対の電線圧着片3b
を対向して設けることにより電線4の被覆部4bを抱き
込んでかしめ固定し、圧着部2Aとなす構造である。そ
して上記構造の電線圧着端子に電線4を圧着する装置に
は、例えば図9および図10に示すものがある。これ
は、圧着端子1の圧着部2Aを載置するための収容凹面
部20aを上面に設けた雄型部20と、一対の前記導体
圧着片3aまたは一対の前記電線圧着片3b間にそれぞ
れ電線4の導体部4aまたは被覆部4bを挿入し巻き込
んだ後に、加圧力によって一対の導体圧着片3aまたは
電線圧着片3bを対向し曲成するための略双子山形状の
加工凹部21aが下面に形成され、前記雄型部20に対
して対向して移動可能に設けられた雌型部21とから形
成されるものであった。そして例えば被覆部4bが剥離
された電線4の導体部4aは、前記雄型部20と、前記
雌型部21との加圧により圧着端子1の一対の導体圧着
片3aが対向して曲成されることにより図6および図7
に示されるように抱き込まれた状態にかしめ固定され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電線圧着端子は、図6および図7に示すように一対の
導体圧着片3aが加圧にて対向して曲成されることによ
って導体部4aをかしめ固定しても、圧着後に何らの力
を加えなくても一対の導体圧着片3aは金属の弾発復元
性により相反する方向へスプリングバックfを生ずる。
この一対の導体圧着片3aに生ずるスプリングバックf
により導体圧着片3aの内面と導体部4aとの間には図
8に示すように空間部Kが生ずる。そしてこの空間部K
により電線4を流れる電流に対する耐熱環境で前記空間
部Kに接する導体部4aまたは導体圧着片3aの内面が
容易に酸化する。従ってこの酸化層が膨張すると、導体
圧着片3a相互に滑りを有して圧着加工寸法が規定寸法
1から寸法h1だけ変化する(図7,図8参照)。
【0004】また図11に低電圧電流抵抗と、端子圧着
部強度と、端子圧着部高さC/Hとの関係の特性図を示
す。この特性図において、折線dで示される端子圧着強
度が30.0〜60.0(Kgf)へと増すと、端子圧
着高さC/Hは2.30〜3.00の範囲においてそれぞ
れ初期抵抗値を折線aで、耐熱時間が伺える150時抵
抗値を折線bで、300時抵抗値を折線cで示すように
増加する。そして300時抵抗値cは、電線4の導体部
4aに対する端子圧着強度(圧着力)が酸化する等して
最高点の60.0付近から低下すると、急激に増大して
いた。そのため、電線4から電線圧着端子へと流れる電
流特性に不都合を生じ、電線圧着端子本来の機能を果た
せなくなる事態を生じていた。
【0005】本発明は上記従来の不都合を解決し、圧着
端子の強度が薄くても機械的な強度は保証されて押潰し
がなく一対の導体圧着片相互のすべりは防止され、導体
圧着片のスプリングバックによって導体圧着片の内面と
導体部との間に空間部が生ずるのを阻止して酸化を防止
し、圧着加工寸法が変化することなく、導体に対する保
持力が低下せずに確実に導体部を保持し、さらには電線
圧着端子と導体部との間の接触抵抗が増大することな
く、端子本来の機能を充分に果たすという信頼性の高い
電線圧着端子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は上記課題に鑑み、金属薄板により形成され、一
対の対向する導体圧着片を有する電線圧着端子におい
て、電線の導体部を抱き込んでかしめる前記導体圧着片
の圧着方向における外側に該導体圧着片がかしめられた
状態で相互に接触する面に摩擦係合可能に多数の平行な
溝部が相互に交叉されたローレットが設けられたという
手段を採用した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面に従って本発明の実施の
形態の具体例を説明する。図1乃至図4は本発明の一実
施例である。1は金属薄板により形成された圧着端子で
あり、この圧着端子1はその端子基板部2の一側の圧着
部2Aに一対の対向する導体圧着片3a,3aを設けて
いる。この圧着端子1の板厚tは0.2〜0.8mmで
ある。そしてこの導体圧着片3a,3a間に電線4の導
体部4aを抱き込んでかしめることにより導体部4aを
固定する点は図6乃至図8に示す従来の電線圧着端子と
同様の構成であり、同一部分は同一符号で示している。
【0008】しかしながら本実形態においては、一対の
導体圧着片3a,3a間に電線4の導体部4aを抱き込
んで対向してかしめた状態で該導体圧着片3a,3aが
相互に接触する面を梨地模様の粗面Sに形成している。
この粗面Sは、図2および図3に示すように厚紙tが
0.2〜0.8mmの金属薄板に多数の平行な溝部5が
相互に交叉されたローレット6により形成される。この
ローレット6は図4に示すように前記溝部5間のピッチ
pが0.2〜0.5mmであり、且つ溝部5の深さに形
成される。具体的にはこの溝部5の深さwは、0.02
〜0.05mmである。
【0009】なお、図1および図2において3bは前記
導体圧着片3aに対し圧着端子1の長手方向に隣接して
設けた一対の電線圧着片であり、この電線圧着片3bに
よって電線4の被覆部4bをかしめ固定するためのもの
である。
【0010】本発明の一実施形態は以上の構成からな
り、圧着端子1の圧着部2Aに設けた一対の導体圧着片
3a間に電線4の導体部4aを抱き込んで対向してかし
めることにより導体部4aを固定する点は従来の電線圧
着端子と同様の作用がある。
【0011】しかしながら、本実施形態の一対の導体圧
着片3aには、電線4の導体部4aを抱き込んで対向し
てかしめた状態で該導体圧着片3aが相互に接触する面
が梨地模様の粗面に形成されてこの粗面Sが相互に摩擦
係合するので、導体部4aの圧着後に一対の導体圧着片
3aは金属の弾性復元性によるスプリングバックfによ
ってすべりが生ずるのが阻止される。
【0012】この粗面Sは、板厚tが0.2〜0.8m
mの金属薄板よりなる厚着端子1に対し、その約1/1
0程度の深さw、具体的には0.02〜0.05mmの
深さwの多数の平行な溝部5が、0.2〜0.5mmの
ピッチpによって相互に交叉するローレット6によって
形成されているので、一対の導体圧着片3aによって電
線4の導体部4aをかしめる場合に、溝部5が加圧力に
よって押し潰れることがないとともに圧着端子1の板厚
tが0.2〜0.8mmと薄くても圧着端子1の板厚t
が0.2〜0.8mmと薄くても圧着端子1および導体
圧着片3aの機械的強度は必要最小限のものが保証され
るわりに、導体部4aの圧着力は低下せずに確実に保持
される。そのうえ、粗面としてのローレット6によりス
プリングバックfによる一対の導体圧着片3a相互のす
べりは確実に防止される。
【0013】このため、導体圧着片3aの内面と電線4
の導体部4aとの間に従来の圧着端子1のように空間部
Kが生ずることがないので、空間部Kに接する導体圧着
片3aと、導体部4aとが酸化されるのが防止される。
そして、導体部4aに対する導体圧着片3aの圧着加工
寸法は規定寸法から変化が少ないとともに電線4内に流
れる電流に対する圧着端子1の接触抵抗が従来の電線圧
着端子とは異なり増大するのが防止される。従って端子
本来の機能を充分に確保できる。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明は、金属薄板により
形成され、一対の対向する導体圧着片を有する電線圧着
端子において、電線の導体部を抱き込んでかしめる前記
導体圧着片の圧着方向における外側に該導体圧着片がか
しめられた状態で相互に接触する面に摩擦係合可能に多
数の平行な溝部が相互に交叉されたローレットが設けら
れたので、圧着端子の強度が薄くても構造的強度は保証
されて押潰しがなく一対の導体圧着片相互のすべりは防
止され、しかも一対の導体圧着片のスプリングバックに
よって導体圧着片の内面と導体部との間に空間部が生ず
るのが阻止され、酸化は防止される。このため、導体圧
着片による導体部の圧着時に、導体圧着片の圧着加工寸
法が変化することなく、導体部に対する保持力も低下さ
れずに確実に導体部を保持できるとともに電線圧着端子
と導体部間の接触面積が増大することなく、端子本来の
機能を充分に発揮し、信頼性が高い製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧着端子の使用状態の一実施形態を示
す斜視図である。
【図2】同じく本発明の圧着端子の一実施形態の使用前
の斜視図である。
【図3】同じく本実施形態の導体圧着片の粗面を構成す
るローレットを示す拡大正面図である。
【図4】同じく導体圧着片のローレットの溝部を示す側
面図である。
【図5】電線を圧着する従来の圧着端子を示す斜視図で
ある。
【図6】同じく一対の導体圧着片により電線の導体部を
かしめた従来の圧着端子を示す断面図である。
【図7】同じく一対の導体圧着片にスプリングバックが
生じている状態の従来の圧着端子を示す拡大断面図であ
る。
【図8】同じく一対の導体圧着片にスプリングバックが
生じている状態の従来の圧着端子を示す拡大断面図であ
る。
【図9】電線圧着端子に電線を圧着するための従来の圧
着装置を示す斜視図である。
【図10】同じく図9に示す圧着装置を使用して電線を
圧着している状態を説明的に示す正面図である。
【図11】従来の圧着端子における低電圧電流抵抗と端
子圧着強度との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 圧着端子 2 端子基板部 3a 導体圧着片 3b 電線圧着片 4 電線 4a 導体部 5 溝部 6 ローレット f スプリングバック S 粗面 t 板厚 w 深さ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板により形成され、一対の対向す
    る導体圧着片を有する電線圧着端子において、電線の導
    体部を抱き込んでかしめる前記導体圧着片の圧着方向に
    おける外側に該導体圧着片がかしめられた状態で相互に
    接触する面に摩擦係合可能に多数の平行な溝部が相互に
    交叉されたローレットが設けられたことを特徴とする電
    線圧着端子。
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