JP3299254B1 - 切欠溝を有する円筒の成形装置 - Google Patents

切欠溝を有する円筒の成形装置

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JP3299254B1
JP3299254B1 JP2001065231A JP2001065231A JP3299254B1 JP 3299254 B1 JP3299254 B1 JP 3299254B1 JP 2001065231 A JP2001065231 A JP 2001065231A JP 2001065231 A JP2001065231 A JP 2001065231A JP 3299254 B1 JP3299254 B1 JP 3299254B1
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株式会社双信
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Abstract

【要約】 【課題】 12分割の雄型単体の外周面が狭く円筒の切
欠溝形成用の突条部を短くして成形品の円筒を金型から
抜き取り易くし、突状部の抜き取り角度を急角度として
成形品の円筒の切欠溝の上下縁部を直角に近い角度に形
成し、円筒の前進後退をスムーズに行える切欠溝を有す
る円筒の成形装置を提供する。 【解決手段】 雌型7との間に成形用間隙10が設けら
れる雄型1を12分割して2つの形状の雄型単体1A、
1Bを形成し、雄型単体1Bの成形部1fの内面をテー
パー面1gとしてこれら雄型単体1A、1Bの内部にボ
ス2を配設し、雄型単体1A、1Bの成形部1e、1f
の外周面に上下縁部を急角度の傾斜面1mに形成した突
条部1a、1bを設け、一方の雄型単体1Aは平面視扇
形に形成され、他方の雄型単体1Bは外周面が円弧形状
の略6角形に形成して、これらの雄型単体1A、1Bを
周方向に交互に配置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのレンズの
遠近調整を行うためのカメラのオートフォーカス用ズー
ム等の切欠溝を有する円筒の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の成形装置として、例え
ば、図14〜図18に示すものがある。これは、図13
に示すカメラのオートフォーカス用ズームZ等の円筒の
成形を行う装置であって、このオートフォーカス用ズー
ムZ等の円筒は、円筒状の本体Z1の周壁に3条の切欠
溝Z2、Z3、Z4が成形時に形成されている。
【0003】従来の成形装置100は、上型114と下
型115を互いに当接分離可能に構成し、下型115に
成形空間を形成するための雄型101と雌型106を設
けたものであり、雄型101は、図14、図15(a)
に示すように、6分割されていて、これらの雄型単体1
01A、101Bは、側面視略L字形で2種類の形状を
しており、一方の雄型単体101Aは、水平向きの基部
101aから成形部101bが上向きに垂直に立設され
ていて、その成形部101bが平面視扇形をなしてお
り、この扇形部分から内向きに中心に向けて突出腕部1
01cが一体に延設されている。また、他方の雄型単体
101Bは、水平向きの基部101dから成形部101
eが上向きに垂直に立設されていて、その成形部101
eが、外側面が円弧形状の平面視略6角形をなしてお
り、この略6角形状部分から中心に向けて突出腕部10
1gが延設されている。
【0004】そして、これら2種類の形状の雄型単体1
01A、101Bが3個ずつ、互違いに組み合わされ
て、その外周面が平面視円形状になっている。その外周
面には、円筒状の本体Z1の周壁の3条の切欠溝Z2、
Z3、Z4を成形するための突条部101zがそれぞれ
突設されている。この突条部101zは、各雄型単体1
01A、101Bの外周面に連なるように個別に突設さ
れている。
【0005】図16に示すのは、各雄型単体101A、
101Bを中心部分に組み込んだ成形装置100を示す
ものであって、円盤形状の基盤102の中心部から所定
距離外側に、支持柱103が複数本立設されていて、こ
の支持柱103の内面は上側が狭くなるようにテーパー
面103aに形成されている。そして、これらの支持柱
103の内側に円盤形状の載置盤104が配置され、こ
の載置盤104の上面に、図18に示すガイド盤105
が配置されている。このガイド盤105には、中心孔1
05aから外向き6方に向けて放射状に金型ガイド溝1
05bが形成されている。
【0006】これらの金型ガイド溝105bに上記した
各雄型本体101A、101Bの基部101a、101
dがスライド可能に交互に嵌め込まれている。雄型本体
101A、101Bの上面側には、円盤状に組み合わさ
れた雌型106を載置するための円盤形状の金型載置盤
107が配置されている。雌型106は、その外縁部近
傍に外方向に向けて傾斜した上下方向の貫通孔106a
を有しており、この貫通孔106aには上部が上型11
4に固定されたピン116が挿通されている。さらに、
雌型106の内部には、雌型106を外方向に向けて付
勢するバネ117が配設されている。更に、各雄型単体
101A、101Bの中心側に、外周面が上細りのテー
パー面108aを有するボス108が基盤102上に立
設されている。
【0007】また、雌型106の内周面と上記した各雄
型単体101A、101Bの成形部分が位置され、雌型
106と各雄型単体101A、101Bとの間に成形用
間隙110が設けられている。更に、これら雌型106
と各雄型単体101A、101Bの上部に載置される上
型114には、成形用間隙110に連通する樹脂注入路
111aを有する円盤形状の蓋盤111が載置されてい
る。
【0008】この蓋盤111の上面側には、樹脂注入路
111aに連通する樹脂注入路112aを有する上部保
持盤112が配置され、この上部保持盤112の上側
に、樹脂注入路112aに連通する樹脂注入孔113a
を有するノズル部113が配置されている。そして、成
形装置100が組み付けてセットされた状態で、樹脂注
入孔113aから溶融樹脂を圧入して各樹脂注入路11
2a、111aを通して、成形用間隙110に樹脂を充
填すると、雌型106と雄型101との間で、図13に
示す切欠溝Z2、Z3、Z4を有する円筒Zが成形され
る。
【0009】即ち、雌型106と雄型101の成形用間
際110で、円筒状の本体Z1が成形され、各雄型単体
101A、101Bの突条部101zの部分で、切欠溝
Z2、Z3、Z4が形成されるようになっている。成形
した後は、図17に示すように、上型114と下型11
5を互いに分離させることで、雌型106を開放すると
ともに、雄型101を中心部に集約し、成形品であるオ
ートフォーカス用ズームZ等の円筒を取り出して、成形
を完了する。
【0010】ところが、上記した従来の成形装置では、
雄型101を6分割して、2種類の雄型単体101A、
101Bを形成しているだけであるために、これらの雄
型単体101A、101Bの成形部101b、101e
の外周面の幅が広くて突状部101zが長いので、雄型
101を中心部へ集約しても金型から成形品であるオー
トフォーカス用ズームZ等の円筒を抜き取り難いという
問題があり、抜き取り易くするために、図15(b)に
示すように、突状部101zの抜き取り用角度θ1を大
きくしなければならない。
【0011】しかしながら、このようにすると、成形品
をカメラ等に組み付けて、ズームZを前進後退させて遠
近調整するときに、上下縁部の内縁面の角度が広い斜め
向きになった斜行溝Z2、Z3、Z4に前進後退用のピ
ンが移動するときに、この移動時にピンが切欠溝Z2、
Z3、Z4の上下縁部に引っ掛かるあるいはピンが切欠
溝から外れやすい等の支障が生じてスムーズに切欠溝を
有する円筒Zを前進後退できないという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解消し、雄型を少なくとも12分割して、各雄型
単体の外周面を狭くして、カメラのズーム等の円筒の切
欠溝を形成するための突条部の長さを短くすることがで
きて、成形品であるオートフォーカス用ズーム等の円筒
を金型から抜き取り易くできるとともに、この突状部の
抜き取り用角度を小さく急角度とすることができて、こ
の突条部で成形時に形成されるオートフォーカス用ズー
ム等の円筒の切欠溝の上下縁部を直角に近い角度に形成
できて、円筒の前進後退をスムーズに行うことができる
切欠溝を有する円筒の成形装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために提案されたものであって、請求項1に記載
の発明は、互いに分離可能な上型と下型と、上型の上部
に配置された上部基盤と、下型の下部に配置された下部
基盤とを有し、下型の上部には雄型及び雌型が配置さ
れ、該雄型は複数に分割され雌型との間に成形用間隙が
設けられるように配設され、この雄型を構成する雄型単
体の中心部には外周面が上細りのテーパー面に形成され
てこれらの雄型単体を成形時の状態に保持するためのボ
スが下部基盤に立設されてなり、前記各雄型単体の外周
面には、切欠溝を形成する、上下縁部の角度を直角に近
い急角度の傾斜面に形成した突条部がそれぞれ連続して
設けられ、前記雄型を少なくとも12分割して、前記突
条部を各雄型単体の成形部の外周面に連続して設けると
ともに、前記各雄型単体は、2種類の形状に形成され、
一方の雄型単体は平面視扇形に形成され、他方の雄型単
体は外周面が円弧形状の略6角形に形成されていて、こ
れら2種類の雄型単体は前記一方の平面視扇形の雄型単
体の平面視V字形の側面略平面部に、他方の略6角形の
雄型単体の円弧形状部に連なる両開き平面部が当接する
ように、周方向に交互に配置されて、側面視略L字形に
形成され、下側の基部から上向きに垂直に成形部が延設
されていて、前記平面視略6角形状の雄型単体の成形部
の内面のみが前記ボスに当接するように上細りのテーパ
ー面に形成されており、前記雌型はその外縁部近傍に外
方向に向けて傾斜した上下方向の貫通孔を有しており、
この貫通孔には上部が上型に固定されたピンが挿通さ
れ、雌型の内部には雌型を外方向に向けて付勢するバネ
が配設されていることを特徴としている。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る切欠溝を有す
る円筒の成形装置の実施の形態について、図を参照しつ
つ説明する。図1は本発明の実施形態の切欠溝を有する
円筒の成形装置で成形したカメラのオートフォーカス用
ズーム等の円筒を示す斜視図、図2は本実施形態の切欠
溝を有する円筒の成形装置の雄型の概略斜視図、図3は
本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置の全体構造
を示し、要部だけに断面線(斜線)を記した縦断面図、
図4は本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置にお
ける成形品を取り出す状態を示す部分断面図、図5は本
実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置における雄型
単体とガイド盤を示す斜視図、図6は本実施形態の切欠
溝を有する円筒の成形装置における一方の雄型単体を示
す平面図、図7は本実施形態の切欠溝を有する円筒の成
形装置における他方の雄型単体を示す平面図、図8は本
実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置における一方
の雄型と他方の雄型の位置関係を示す平面図、図9
(a)(b)(c)(d)は本実施形態の切欠溝を有す
る円筒の成形装置における一方の雄型と他方の雄型の側
面図と平面図、図10は本実施形態の切欠溝を有する円
筒の成形装置における雄型の成形時の位置を示す平面
図、図11は本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装
置における成形完了後の成形品を取り出す時の位置を示
す平面図、図12(a)は本実施形態の切欠溝を有する
円筒の成形装置における雄型と雌型とによる成形時の状
態を示す要部の水平断面図、(b)は本実施形態の切欠
溝を有する円筒の成形装置における雄型の突条部を示す
拡大縦断面図である。
【0016】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装
置によって成形される筒体は、図1に示すように、カメ
ラのオートフォーカス用ズームZ等の筒体であって、円
筒状の本体Z1の周壁に3条の切欠溝Z2、Z3、Z4
が成形時に形成されている。この筒体Zを成形するため
の本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置の雄型
は、図2に示すように、12分割されていて、各雄型単
体1A、1Bは、2種類の形状に形成され、一方の雄型
単体1Aは平面視扇形に形成され、他方の雄型単体1B
は外周面が円弧形状の略6角形に形成されていて、これ
ら2種類の雄型単体1A、1Bを周方向に交互に配置し
ている。尚、図7〜図11に示すように、他方の雄型単
体1Bの上端近傍箇所は、左右両側から内側に向けて略
への字形にくびれたように形成されている。即ち、一方
の平面視扇形の雄型単体1Aの平面視V字形の側面略平
面部に、他方の略6角形の雄型単体1Bの円弧形状部に
連なる両開き平面部が当接するように交互に配置され
て、外周面が平面視円形状になっている。
【0017】そして、各雄型単体1A、1Bの外周面
に、円筒Zの切欠溝Z2、Z3、Z4を形成するため、
上下縁部の角度を直角に近い急角度の傾斜面に形成した
突条部1a、1bがそれぞれ連続して設けられている。
更に、各雄型単体1A、1Bは、それぞれ側面視略L字
形に形成され、下側の基部1c、1dから上向きに垂直
に成形部1e、1fが延設されていて、後述するボス2
に当接する平面視略6角形状の雄型単体1Bの成形部1
fの内面が上細りのテーパー面1gに形成されている。
また、下側の基部1c、1dにはその底面部の長手方向
略中央に側面視コ字形の切り欠き凹部1hが形成されて
いる。しかも、成形部1d、1eの下端に外向き段部1
i、1jが形成されていて、この外向き段部1i、1j
から基部1c、1dに向けて下広がりの傾斜面1k、1
mが形成されている。
【0018】図3に示した本実施形態の切欠溝を有する
円筒の成形装置は、互いに当接分離可能な上型16A及
び下型15Aと、上型16Aの上部に配置された上部基
盤20と、下型15Aの下部に配置された下部基盤3と
を有し、これらの部材はそれぞれの境界面で分離可能に
一体化されている。尚、図3においては図を見やすくす
るため、中央部付近のみにハッチングを施している。円
盤形状の下部基盤3には、その中心部から所定距離外側
に、支持柱4が複数本立設されていて、この支持柱4の
内面は上側が狭くなるようにテーパー面4aに形成され
ている。そして、これらの支持柱4の内側に円盤形状の
載置盤5が配置され、この載置盤5の上面に、図5に示
すガイド盤6が配置されている。このガイド盤6には、
中心孔6aから外向き12方に向けて放射状に金型ガイ
ド溝6bが形成されており、その外周面は下向きに拡径
するテーパー面に形成されている。
【0019】これらの金型ガイド溝6bに、上記した各
雄型本体1A、1Bの基部1c、1dとこの基部1c、
1cの切り欠き凹部1hに上面中央の突部9aが嵌め込
まれたスライド体9がスライド可能に交互に嵌め込まれ
ており、スライド体9の外周面はガイド盤6の外周テー
パー面と連続するような下向きに拡径するテーパー面に
形成されている。雄型本体1A、1Bの上面側には、分
割可能に円盤状に組み合わされた雌型7を載置するため
の円盤形状の金型載置盤8が配置されている。更に、各
雄型単体1A、1Bの中心部に、外周面が上細りのテー
パー面2aに形成されたボス2が下部基盤3上に立設さ
れている。
【0020】また、雌型7の内周面と上記した各雄型単
体1A、1Bの成形部分が位置され、雌型7と各雄型単
体1A、1Bとの間に成形用間隙10が設けられてい
る。雌型7は、その外縁部近傍に外方向に向けて傾斜し
た上下方向の貫通孔7aを有しており、この貫通孔7a
には上部が上型16Aに固定されたピン21が挿通され
ている。さらに、雌型7の内部には、雌型7を外方向に
向けて付勢するバネ22が配設されている。更に、これ
ら雌型7と各雄型単体1A、1Bの上部に載置される上
型16Aには、成形用間隙10に連通する樹脂注入路1
1aを有する円盤形状の蓋盤11が載置されている。
【0021】この蓋盤11の上面側には、樹脂注入路1
1aに連通する樹脂注入路12aを有する円盤体からな
る上部保持盤12が配置され、この上部保持盤12の上
側に、樹脂注入路12aに連通する樹脂注入孔13aを
有するノズル部13が配置されている。そして、成形装
置が組み付けてセットされた状態で、樹脂注入孔13a
から溶融樹脂を圧入して各樹脂注入路12a、11aを
通して、成形用間隙10に樹脂を充填すると、雌型7と
雄型1との間で、図1に示す切欠溝Z2、Z3、Z4を
有する円筒Zが成形される。即ち、雌型7と雄型1の成
形用間際10で、円筒Zの円筒状の本体Z1が成形さ
れ、各雄型単体1A、1Bの突条部1a、1bの部分
で、切欠溝Z2、Z3、Z4が形成されるようになって
いる。
【0022】円筒Zが成形された後には、図11に示す
ように、2種類の各雄型単体1A、1Bを内側(中心
側)に移動して、成形品である円筒Zの切欠溝Z2、Z
3、Z4を各雄型単体1A、1Bの突条部1a、1bよ
り外側に位置させて、筒体Zを取り出す。
【0023】ここで、筒体の取り出し方法について、図
4を参照しながらより詳しく説明する。円筒Zの成形が
完了すると、図4に示すように、上型16A、下型15
A、上部基盤20、下部基盤3は互いに離間される。上
型16Aと上部基盤20が離間される際には、ピン21
が貫通孔7aから抜けるとともに上型16Aはバネ22
によって外方向に向けて付勢される。そのため、上型1
6Aは外方向に向けて移動し、成形品である筒体(図示
略)から離れる。また、下型15Aと下部基盤3が離間
される際には、外周面が上細りのテーパー面2aに形成
されたボス2が下部基盤3と共に下降することによって
各雄型単体1A、1Bとの間に隙間が発生し、このとき
同時に、内面が上側が狭くなるようにテーパー面4aに
形成された支持柱4が下部基盤3と共に下降することに
よってガイド盤6及びスライド体9の外周面がテーパー
面4aによって内向きに押圧され、これにより各雄型単
体1A、1Bは内側(中心側)に移動して筒体との間に
隙間が発生する。上記作用によって、筒体はその内外側
双方において金型と離間されるから、筒体を取り出すこ
とができる。
【0024】このとき、図12(b)に示すように、円
筒Zの切欠溝Z2、Z3、Z4を形成する各雄型1A、
1Bの突条部1a、1bの上下縁部の角度が直角に近い
急角度θの傾斜面に形成されているので、この切欠溝Z
2、Z3、Z4の上下内縁面が直角に近い急角度の傾斜
面に形成される。したがって、この円筒Zをカメラ等に
組み付けて、ズームZからなる円筒を前進後退させて遠
近調整するときに、上下縁部の内縁面の角度が広い斜め
向きになった斜行溝Z2、Z3、Z4に前進後退用のピ
ンが移動するときに、この移動時にピンが切欠溝Z2、
Z3、Z4の上下縁部に引っ掛かったり外れたりするこ
とがなくて、円筒Zの前進後退をスムーズに行うことが
できる。また、雄型1を12分割して、各雄型単体1
A、1Bの外周面を狭くして、円筒Zの切欠溝Z2、Z
3、Z4を形成するための突条部1a、1bの長さを短
くすることができて、成形品である円筒Zを雄型1から
抜き取り易くできる。
【0025】尚、上記実施形態では、円筒Zとしてカメ
ラのオートフォーカス用ズームZを例にして説明した
が、これに限らず、切欠溝を有する他種の円筒にも適用
できることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、互いに分離可能な上型と下型と、上型の上部に
配置された上部基盤と、下型の下部に配置された下部基
盤とを有し、下型の上部には雄型及び雌型が配置され、
該雄型は複数に分割され雌型との間に成形用間隙が設け
られるように配設され、この雄型を構成する雄型単体の
中心部には外周面が上細りのテーパー面に形成されてこ
れらの雄型単体を成形時の状態に保持するためのボスが
下部基盤に立設されてなり、前記各雄型単体の外周面に
は、切欠溝を形成する、上下縁部の角度を直角に近い急
角度の傾斜面に形成した突条部がそれぞれ連続して設け
られ、前記雄型を少なくとも12分割して、前記突条部
を各雄型単体の成形部の外周面に連続して設けるととも
に、前記各雄型単体は、2種類の形状に形成され、一方
の雄型単体は平面視扇形に形成され、他方の雄型単体は
外周面が円弧形状の略6角形に形成されていて、これら
2種類の雄型単体は前記一方の平面視扇形の雄型単体の
平面視V字形の側面略平面部に、他方の略6角形の雄型
単体の円弧形状部に連なる両開き平面部が当接するよう
に、周方向に交互に配置されて、側面視略L字形に形成
され、下側の基部から上向きに垂直に成形部が延設され
ていて、前記平面視略6角形状の雄型単体の成形部の内
面のみが前記ボスに当接するように上細りのテーパー面
に形成されており、前記雌型はその外縁部近傍に外方向
に向けて傾斜した上下方向の貫通孔を有しており、この
貫通孔には上部が上型に固定されたピンが挿通され、雌
型の内部には雌型を外方向に向けて付勢するバネが配設
されているので、以下に述べる効果を奏する。
【0027】即ち、雄型を従来の6分割より倍以上多い
少なくとも12分割して、各雄型単体の外周面を狭くし
て、カメラのオートフォーカス用ズーム等の円筒の切欠
溝を形成するための突条部を短くできるので、成形品で
ある円筒を金型から抜き取り易くできる。更に、円筒の
突条部の上下縁部の角度を直角に近い急角度の傾斜面に
形成したので、この突条部で形成される円筒の切欠溝の
上下縁部を直角に近い急角度に形成できて、この切欠溝
に挿入されるピンが切欠溝に引っ掛かったり外れたりす
ることがなくて、円筒の前進後退をスムーズに行うこと
ができる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の切欠溝を有する円筒の成形
装置で成形したカメラのオートフォーカス用ズームから
なる円筒を示す斜視図である。
【図2】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置の
雄型の概略斜視図である。
【図3】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置の
全体構造を示し、要部だけに断面線(斜線)を記した縦
断面図である。
【図4】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置に
おける成形品を取り出す状態を示す部分断面図である。
【図5】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置に
おける雄型単体とガイド盤を示す斜視図である。
【図6】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置に
おける一方の雄型単体を示す平面図である。
【図7】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置に
おける他方の雄型単体を示す平面図である。
【図8】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置に
おける一方の雄型と他方の雄型の位置関係を示す平面図
である。
【図9】(a)(b)(c)(d)は、本実施形態の切
欠溝を有する円筒の成形装置における一方の雄型と他方
の雄型の側面図と平面図である。
【図10】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置
における雄型の成形時の位置を示す平面図である。
【図11】本実施形態の切欠溝を有する円筒の成形装置
における雄型の成形完了後の成形品を取り出す時の位置
を示す平面図である。
【図12】(a)は本実施形態の切欠溝を有する円筒の
成形装置における雄型と雌型とによる成形時の状態を示
す要部の水平断面図、(b)は本実施形態の切欠溝を有
する円筒の成形装置における雄型の突条部を示す拡大縦
断面図である。
【図13】従来の実施形態の切欠溝を有する円筒の成形
装置で成形したカメラのオートフォーカス用ズームから
なる円筒を示す斜視図である。
【図14】従来の切欠溝を有する円筒の成形装置の雄型
の概略斜視図である。
【図15】(a)は従来の切欠溝を有する円筒の成形装
置における雄型と雌型とによる成形時の状態を示す部分
水平断面図、(b)は従来の切欠溝を有する円筒の成形
装置における雄型の突条部を示す拡大縦断面図である。
【図16】従来の切欠溝を有する円筒の成形装置の全体
構造を示し、部分的に断面線(斜線)を記した縦断面図
である。
【図17】従来の切欠溝を有する円筒の成形装置におけ
る成形品を取り出す状態を示す部分断面図である。
【図18】従来の切欠溝を有する円筒の成形装置におけ
る雄型単体とガイド盤を示す斜視図である。
【符号の説明】
Z オートフォーカス用ズーム(円筒) Z2 切欠溝 Z3 切欠溝 Z4 切欠溝 1 雄型 1A 雄型単体 1B 雄型単体 1a 突条部 1b 突条部 1c 基部 1d 基部 1e 成形部 1f 成形部 1g テーパー面 2 ボス 7 雌型 10 成形用間隙
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−227886(JP,A) 特開 昭59−38032(JP,A) 特開 平10−329147(JP,A) 特開 昭57−1735(JP,A) 特開 平6−262629(JP,A) 実開 昭59−26320(JP,U) 実開 昭52−97972(JP,U) 特公 昭59−14333(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/44 - 33/54 B29C 45/33

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに分離可能な上型と下型と、上型の
    上部に配置された上部基盤と、下型の下部に配置された
    下部基盤とを有し、下型の上部には雄型及び雌型が配置
    され、該雄型は複数に分割され雌型との間に成形用間隙
    が設けられるように配設され、この雄型を構成する雄型
    単体の中心部には外周面が上細りのテーパー面に形成さ
    れてこれらの雄型単体を成形時の状態に保持するための
    ボスが下部基盤に立設されてなり、 前記各雄型単体の外周面には、切欠溝を形成する、上下
    縁部の角度を直角に近い急角度の傾斜面に形成した突条
    部がそれぞれ連続して設けられ、前記雄型を少なくとも
    12分割して、前記突条部を各雄型単体の成形部の外周
    面に連続して設けるとともに、前記各雄型単体は、2種
    類の形状に形成され、一方の雄型単体は平面視扇形に形
    成され、他方の雄型単体は外周面が円弧形状の略6角形
    に形成されていて、これら2種類の雄型単体は前記一方
    の平面視扇形の雄型単体の平面視V字形の側面略平面部
    に、他方の略6角形の雄型単体の円弧形状部に連なる両
    開き平面部が当接するように、周方向に交互に配置され
    て、側面視略L字形に形成され、下側の基部から上向き
    に垂直に成形部が延設されていて、前記平面視略6角形
    状の雄型単体の成形部の内面のみが前記ボスに当接する
    ように上細りのテーパー面に形成されており、 前記雌型はその外縁部近傍に外方向に向けて傾斜した上
    下方向の貫通孔を有しており、この貫通孔には上部が上
    型に固定されたピンが挿通され、雌型の内部には雌型を
    外方向に向けて付勢するバネが配設されていることを特
    徴とする切欠溝を有する円筒の成形装置。
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