JP3298241B2 - ホログラム干渉計装置用ホログラムカセット - Google Patents

ホログラム干渉計装置用ホログラムカセット

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JP3298241B2 JP16335193A JP16335193A JP3298241B2 JP 3298241 B2 JP3298241 B2 JP 3298241B2 JP 16335193 A JP16335193 A JP 16335193A JP 16335193 A JP16335193 A JP 16335193A JP 3298241 B2 JP3298241 B2 JP 3298241B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ,平行平面板,
ミラーその他の精密光学部品等の被測定物体の表面状態
を測定するためのホログラム干渉計装置において、被検
物の種類に応じて交換して装着されるホログラムカセッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズその他の被検物の表面形状を非接
触で精密に測定するために干渉計が用いられる。この干
渉計の代表的なものとしては、図9に示したようなフィ
ゾー型の干渉計がある。
【0003】図中において、1は装置本体を示し、この
装置本体1は、本体ケーシング1aと、この本体ケーシ
ング1aの下面に垂設した筒体部1bとを有する。本体
ケーシング1aには、筒体部1bと平行にHe−Neレ
ーザ等からなるレーザ光源2が取り付けられる構成とな
っている。本体ハウジング1a内には、反射ミラー3,
発散レンズ4及びピンホール5を備え、レーザ光源2か
らのレーザビームは、反射ミラー3によって90°曲折
せしめられて、発散レンズ4を通り、この発散レンズ4
の集光位置に配置したピンホール5を通過後に発散して
そのスポット径を広げながら、ビームスプリッタ6に反
射して再び90°方向を転換して、筒体部1bの軸線方
向に沿ってレーザ光源2から出射方向とは反対方向に向
けて進行し、コリメータレンズ7により平行光束化され
て、その前方に設けた基準レンズ8に入射される。
【0004】基準レンズ8は、その入射面8aとは反対
面が例えば球面形状の基準面8bとなっており、入射面
8aは反射防止コーティングが施されている。基準レン
ズ8に入射されたレーザビームはその基準面8bで一部
が反射し、大部分はこの基準レンズ8を透過してその前
方位置にセットされている被検レンズ9の被検面9aに
入射され、その一部がこの被検面9aで反射する。そし
て、この被検面9aからの反射光と基準レンズ8の基準
面8bからの反射光とが干渉し合って干渉縞が生じる。
このように干渉縞を有する反射光はコリメータレンズ7
及びビームスプリッタ6を透過して、スクリーン10及
び干渉縞結像用レンズ11を介して撮像手段12に入射
され、この撮像手段12により干渉縞の撮影が行われ、
その映像がモニタ装置に表示できるようになっている。
【0005】また、近年においては、コンピュータ合成
ホログラムを用いることによって、測定対象となる被検
物の表面状態の測定を行うホログラム干渉計が実用化さ
れている。コンピュータ合成ホログラムは、ガラス基板
上にフォトレジスト膜を塗布し、このフォトレジスト膜
を電子ビームで走査させることによって、物体波と参照
波との干渉縞と同等のホログラムパターンを露光した
後、それを現像することにより干渉縞を顕在化させた光
学素子である。このホログラム光学素子における干渉縞
に参照波と同じ再生波を入射すると、物体波が再生でき
る。このホログラムを用いた干渉法によれば、特殊な形
状の検査・測定が可能なこと等から、今後広い用途が考
えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した図
9の干渉計装置を用いたホログラム干渉計装置として、
本出願人は図10に示した構成のものを開発した。
【0007】このホログラム干渉計装置においても、前
述した干渉計装置の装置本体1と同様の構成のものが用
いられる。ただし、被検レンズ9に応じた基準レンズ8
は用いない。即ち、このホログラム干渉計装置では、基
準レンズ8を取り外した装置本体1を、レーザ光源2
と、このレーザ光源2からのレーザ光を平行光束化して
出射し、また入射光を干渉縞の観察機構に導く光路を備
えた光源部と、撮像手段12等の観察部とを内蔵した光
源・観察部ユニットとしての機能を発揮する機構として
用いるので、以下においては、この光源・観察部ユニッ
トを1Lの符号を用いる。
【0008】而して、この光源・観察部ユニット1Lに
よって、レーザ光源2からのレーザ光はコリメータレン
ズ7により平行光束化された状態で出射される。この平
行光は、まず第1の反射ミラー20に反射し、次いで第
2の反射ミラー21に反射させることによって、レーザ
光の光路を上方に向ける。そして、第2の反射ミラー2
1からのレーザ光を第3の反射ミラー22により一旦折
り返した上で、さらにこの第3の反射ミラー22で折り
返されたレーザ光を第4の反射ミラー23に反射させる
ようにしている。第4の反射ミラー23には、ホログラ
ム光学素子24が対向配設されている。このホログラム
光学素子24にレーザ光が入射されると、正反射光と回
折光とに分けられる。正反射光の光路には、この正反射
光に対して垂直となる基準反射面25aを有する基準反
射板25が配設される。
【0009】一方、回折光の光路には被検物26が配置
される。ここで、被検物26がシリンドリカルレンズや
シリンドリカルミラー等のシリンドリカル光学素子であ
るとすると、ホログラム光学素子24のホログラムパタ
ーンは、平行な直線状に配列した格子模様とする。そし
て、このホログラム光学素子24の格子方向を被検物2
6におけるシリンドリカル面26aの母線方向に向け、
かつ回折光が中心軸線で集光される位置に配置する。
【0010】以上のように構成することによって、光源
・観察部ユニット1Lにおけるレーザ光源2からのレー
ザ光束は、送光用光学系を構成する発散レンズ4,ピン
ホール5を通過した後に、ビームスプリッタ6に反射し
て、コリメータレンズ7により平行光束化させた後に、
第1〜第4の反射ミラー20〜23を経てホログラム光
学素子24に入射される。そして、ホログラム光学素子
24から出る回折光は被検物26のシリンドリカル面か
らなる被検面26aの中心軸線上の位置で一旦集光され
た後に発散して、この被検面26aに照射されて、被検
面26aで反射して、ホログラム光学素子24に戻る。
この被検物26からの戻り光はホログラム光学素子24
で反射して、元の平行光となってコリメータレンズ7に
向かう。一方、ホログラム光学素子24からの正反射光
は基準反射板25の基準反射面25aで反射して、戻り
光はホログラム光学素子24において再び反射してコリ
メータレンズ7に向かう。
【0011】従って、ホログラム光学素子24のパター
ンによる物体波光が基準反射板25からの参照波光と重
なり合って相互に干渉作用を及ぼして、干渉縞が形成さ
れることになる。この光はビームスプリッタ6を透過し
て、コリメータレンズ7の後側焦点位置に設けた干渉縞
結像用結像レンズ11を介して撮像手段12の結像面に
干渉縞が結像する。ここで、ホログラム光学素子24の
作用によって平面波と被検物26における被検面26a
に対応する非球面波との変換が行われ、干渉縞は平行光
同士の干渉の結果生成されたものであるから、極めて明
瞭な干渉縞模様が撮像手段12により撮像される。従っ
て、この被検面26aの形状を極めて高い精度で測定す
ることができる。
【0012】撮像手段12に結像される干渉縞画像を明
瞭に、しかもノイズ等のない鮮明な状態で取得するに
は、できるだけ外光の影響を受けないようにしなければ
ならない。ただし、被検物26は順次交換して装着する
必要があるから、この被検物26がセットされる部位は
外部に露出した状態に保持しなければならない。従っ
て、このホログラム光学素子から被検物に至る僅かな部
分を除いて、光路をハウジング等によって覆うようにす
るのが好ましい。しかも、装置構成の小型化、コンパク
ト化等の観点からは、ハウジングはできるだけ小さい形
成することが要求される。
【0013】ところで、ホログラム光学素子は、ガラス
等の透明な板体にホログラムパターンを形成してなるも
のであって、このホログラムパターンはそれに入射され
た光を反射するが、パターンが形成されていない部位は
光が透過する。通常、ホログラムパターンが形成された
面の反対側の面は光の反射を防止し、かつ光を吸収する
コーティングからなる反射防止型光吸収層が形成される
が、このようなコーティングを施したとしても、ある程
度の光がこの反射防止型光吸収層を透過する。ここで、
従来技術のものにあっては、ホログラム光学素子を透過
した光を制御する機構を備えてはおらず、このために、
例えば光路を外部から遮断するためのハウジングの内面
等に反射する等して、この反射光が有害光として光路に
入り込むことになり、このためにゴーストが発生する
等、干渉縞が乱れて被検物の正確な測定が不可能となる
ことがある。
【0014】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、ホログラム光学素子を透過した光を確実に吸収
し、かつ無害化することをその目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、レーザ光源からのレーザ光を平行光
束化して出射し、このレーザ光をホログラム光学素子に
入射して、正反射光と回折光とに分けて、この正反射光
を基準反射板に、また回折光を被検物に照射することに
よって、物体光と参照光とを生成して、この2つの波面
の間で生じる干渉縞に基づいて被検物の表面状態を測定
するものであって、前記ホログラム光学素子を枠状のカ
セット本体に固定的に装着し、このホログラム光学素子
のホログラムパターンの形成面とは反対側の面に反射を
防止し、かつ光吸収機能を発揮するコーティングからな
る反射防止型光吸収層形成面となし、前記カセット本体
には、ホログラム光学素子の反射防止型光吸収層形成面
に対面するように、光吸収機能を有し、かつ光を拡散機
能を持った光吸収拡散面を形成した蓋体を装着する構成
としたことをその特徴とするものである。
【0016】
【作用】レーザ光源からのレーザ光が平行光束化され
て、ホログラム光学素子に入射されるが、このホログラ
ム光学素子のホログラムパターン形成面において、一部
はこの面を透過する。この透過光は反対側の面に設けた
反射防止型光吸収層によって直接反射するのが防止され
ると共に吸収されることになる。ただし、この反射防止
型光吸収層形成面で光を完全には吸収させることはでき
ず、ある程度はこの反射防止型光吸収層形成面を透過す
る。反射防止型光吸収層形成面を透過した光は蓋体に当
るが、この蓋体のホログラム光学素子に対向する面は光
吸収機能を備え、かつ光を拡散させる光吸収拡散面とな
っているから、反射防止型光吸収層形成面を通過した光
は大半がこの光吸収拡散面で吸収され、またたとえこの
面に反射したとしても、乱反射してほぼ均一に拡散する
ことになって干渉縞画像に対しては無害化される。
【0017】而して、ホログラム光学素子は、そのホロ
グラムパターン形成面のみが外部に露出しており、これ
以外の側面部及び反射防止型光吸収層形成面はカセット
本体と蓋体とによりカバーされているので、傷が付いた
り、汚れ,塵埃が付着する等の不都合はない。特に、被
検物に応じてホログラム光学素子を交換して用いる場合
に、ホログラム光学素子が蓋体で覆われていると、その
取り扱いが極めて容易になり、着脱時にホログラム光学
素子の表面を損傷させたり、汚損させたりするおそれが
なくなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1にホログラムカセットの分解斜視図
を、図2に組み立てた状態の平面図、図3に組立状態の
断面をそれぞれ示し、また図4にはホルダ部材の平面
図、図5にはその正面図をそれぞれ示す。さらに、図6
はホログラムカセットをホルダ部材に装着した状態の正
面図を示す。これらの図において、30はホログラムカ
セット、50はホルダ部材である。
【0019】ホログラムカセット30は、枠状に形成し
たカセット本体31と、蓋体32とを備えており、カセ
ット本体31は、枠状の部材からなり、その開口部31
aには、ホログラム光学素子34が装着されるようにな
っている。このホログラム光学素子34を開口部31a
の内部に装着した状態に保持するために、その底部には
内向きに突出する受け部31bが全周にわたって形成さ
れており、また、4箇所の角隅部には、ホログラム光学
素子34の装着を容易ならしめるために、切り欠き部3
1cが形成されている。
【0020】ホログラム光学素子34は、その一側面に
被検物の表面形状に応じた物体波と参照波との間で生じ
る干渉縞と同等のホログラムパターンが形成されたホロ
グラムパターン形成面34aとなっており、またその反
対側面には反射を防止し、かつ光を吸収するコーティン
グが施された反射防止型光吸収層形成面34bとなって
いる。そして、このホログラム光学素子34は、熱や外
力等によって変形やゆがみ等が生じないようにするため
に、かなりの肉厚を持たせている。ホログラム光学素子
34をカセット本体31に装着するに当っては、ホログ
ラムパターン形成面34aを基準面としての受け部31
b側に向けた状態に収容させるようになし、この受け部
31bとの間を接着剤を用いて固着している。そして、
ホログラム光学素子34をカセット本体31を組み込ん
だ状態で、このカセット本体31に蓋体32を当接させ
て、4箇所の角隅部にビス35を締着することによっ
て、ホログラムカセット30がアセンブルされる。
【0021】このようにしてアセンブルされたホログラ
ムカセット30は、ホルダ部材50に着脱可能に取り付
けられるようになっている。このホルダ部材50は、例
えば干渉計ユニットのハウジングに固定した支持部51
に枠体部52を連設してなるものである。ホログラムカ
セット30はこの枠体部52の上部に接合されて、前後
に設けた一対のボルト53,53を用いて固定されるよ
うになっている。
【0022】ここで、ホログラム光学素子34は、カセ
ット本体31内において正確に位置決めされなければな
らないが、ホログラム光学素子34は、そのホログラム
パターン形成面34aが直接カセット本体31の受け部
31bに当接しているから、この受け部31bを正確に
平坦になるように加工して基準面となすことによって、
ホログラム光学素子34を傾きがなく、正確に平面度を
出した状態に固定することができる。一方、水平方向の
位置を正確に決めするために、開口31aの内周壁31
dを位置決め壁として利用している。
【0023】そして、ホログラムカセット30をホルダ
部材50の枠体部52に接合させ、このホログラムカセ
ット30に一対設けた挿通孔36にボルト53を挿通さ
せて、このボルト53を枠体部52に形成したねじ孔5
4に螺挿することによって、ホログラムカセット30は
ホルダ部材50に連結固定される。この際に、ホログラ
ムカセット30の位置調整を行うために、枠体部52に
は、その左右の部位に、位置決めピン55,55が突設
されており、またホログラムカセット30側には、位置
決めピン55が挿嵌されるピン挿入孔37が形成されて
いる。
【0024】ホログラム光学素子34がホログラムカセ
ット30に対して位置がずれた状態に装着されている場
合に、その位置補正機構を備えている。この位置ずれ補
正機構は、図7及び図8に示した構成となっている。即
ち、カセット本体31の底面には位置調整用凹部38が
設けられており、この位置調整用凹部38には、調整プ
レート39が嵌め込まれている。そして、前述したカセ
ット側位置決め部としてのピン挿入孔37はこの調整プ
レート39に形成されている。また、調整プレート39
には、このピン挿入孔37の両側にねじ孔40,40が
形設されている。さらに、カセット本体31には、ねじ
挿通孔41,41が穿設されており、かつその上面側に
はプレート固定ねじ42,42を収容するためのねじ収
容用凹部43,43が設けられて、プレート固定ねじ4
2の頭部がカセット本体31の上面から突出しないよう
にしている。プレート固定ねじ42は、ねじ収容用凹部
43側からねじ挿通孔41に挿通されて、位置調整用凹
部38内に嵌め込んだ調整プレート39のねじ孔40に
螺挿することによって、調整プレート39を位置調整用
凹部38の内面に圧接するように固定する構成となって
いる。
【0025】ねじ挿通孔41の孔径は、プレート固定ね
じ42の外径より大きく形成されており、また調整プレ
ート39の外形寸法は位置調整用凹部38より小さいも
のであり、従ってこの調整プレート39を位置調整用凹
部38内に嵌め込んだ時に、前後及び左右に所定量だけ
移動可能な状態となっている。ただし、調整プレート3
9の厚みは位置調整用凹部38の深さと同じか、または
それより薄くなっている。この調整プレート39を任意
の方向に動かすことによって、ホルダ部材50の枠体部
53に設けた位置決めピン55が挿嵌されるピン挿入孔
37の位置を調整できるようになっている。しかも、挿
通孔36の孔径もボルト53の外径より大きくなってお
り、従ってホログラムカセット30自体をホルダ部材5
0に対して多少位置をずらせた状態にしても固定できる
ようになっている。なお、蓋体32には、その内面にモ
ルトプレン等の柔軟部材からなるパッド44が固着して
設けられており、蓋体32をカセット本体31に取り付
けた時に、このパッド44はホログラム光学素子34が
受け部31bに押圧されるようになっている。
【0026】以上のように構成することによって、被検
物に応じて、その表面状態を測定するのに適したホログ
ラム光学素子34が装着されているホログラムカセット
30をホルダ部材50に装着するだけで、例えば球面レ
ンズ,非球面レンズや、シリンドリカルレンズやミラー
等の精密光学素子というように、種類の異なる被検物
や、同じ種類の被検物であっても、曲率半径や有効径等
が異なるものの測定が可能となる。従って、ホログラム
カセット30を被検物に応じて交換することによって、
各種の被検物の表面状態の正確な測定が可能となり、ホ
ログラム光学素子34以外の各部材を各種の被検物の測
定を行うのに共用できることになる。
【0027】ホログラム光学素子34には、図10にお
いて説明したように、レーザ光を平行光束化されて、斜
め下方から照射されるようになっている。そして、この
ホログラム光学素子34のホログラムパターン形成面3
4aに入射された光は、一部が反射し、一部が透過した
反射防止型光吸収層形成面34bに至る。ここで、反射
防止型光吸収層形成面34bは、反射防止及び光吸収機
能を備えているので、この透過光の反射光路方向に戻る
おそれはないだけでなく、その大半は反射防止型光吸収
層形成面34bに吸収されることになる。しかしなが
ら、この反射防止型光吸収層形成面34bによっても完
全には吸収されず、ある程度はこの反射防止型光吸収層
形成面34bも通過する。この反射防止型光吸収層形成
面34bを通過した光が光路に入り込むと、ゴーストの
発生等により干渉縞画像の画質が低下する。
【0028】以上のことを考慮して、本発明において
は、ホログラム光学素子34の反射防止型光吸収層形成
面34bからの透過光を外部に出さないようにするため
に、蓋体32が設けられており、この蓋体32は、ホロ
グラム光学素子34の反射防止型光吸収層形成面34b
に対して所定の間隔だけ離間させた状態にして対面する
状態にしてカセット本体31に固着されている。従っ
て、反射防止型光吸収層形成面34bを通過した光はホ
ログラムカセット30から外部に出ることはない。ただ
し、蓋体32の内面に反射すると、ホログラム光学素子
34側に反射することになる。そこで、この蓋体32の
内面には、例えば黒色塗料を塗布することによって、光
吸収機能を持たせるようにしている。しかも、このよう
に塗料を塗布した上で、例えばサンドブラスト等の手段
で梨地化させた拡散面となし、もってたとえ反射するに
しても、乱反射させて拡散させるようにした光吸収拡散
面32aとなっている。
【0029】このように、蓋体32の内面を光吸収拡散
面32aとすることによって、ホログラム光学素子34
の反射防止型光吸収層形成面34bを光が通過したとし
ても、この光吸収拡散面32aによって吸収される。ま
た、たとえ光吸収拡散面32aで完全に吸収されない場
合でも、反射する光は正反射ではなく乱反射による拡散
によって、干渉縞画像に対しては無害化されることにな
る。
【0030】しかも、ホログラム光学素子34は被検物
に対向させて設ける必要があり、この被検物を試料台に
載置するようにした場合には、ホログラム光学素子34
を、ホログラムパターン形成面34aを下方に向けるよ
うに装着され、反射防止型光吸収層形成面34bは上方
に向くが、このように上方を向いた反射防止型光吸収層
形成面34bを蓋体32で覆うことは、その保護が図ら
れて、表面に傷が付いたり、汚れたりするおそれはな
い。また、ホログラムカセット30の交換を行う際に
は、ホログラム光学素子34が嵌め込まれているカセッ
ト本体31と蓋体32とを手で把持することができるの
で、この交換作業を極めて容易に行うことができ、手や
治具等をホログラムパターン形成面34aに接触させな
い限り、多少不用意な取り扱いをしたとしても、格別問
題とはならない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ホログ
ラム光学素子を枠状のカセット本体に固定的に装着し、
このホログラム光学素子のホログラムパターンの形成面
とは反対側の面に反射を防止し、かつ光吸収機能を発揮
するコーティングを施すことによって反射防止型光吸収
層となし、かつ前記カセット本体には、この反射防止型
光吸収層を施した面に対面するように、光吸収機能を有
し、しかも光を拡散させる光吸収拡散面を形成した蓋体
を装着する構成としたので、ホログラム光学素子を通過
する光は大半がこの光吸収拡散面で吸収されると共に、
反射したとしても、乱反射してほぼ均一に拡散すること
になるので、干渉縞自体に対しては格別有害なものとは
ならず、しかもこのようにホログラム光学素子は蓋体で
覆われているので、このホログラム光学素子を損傷や、
汚損,塵埃の付着等を防止でき、特に被検物に応じてホ
ログラム光学素子を交換する際における取り扱いに至便
である等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すホログラムカセットの
分解斜視図である。
【図2】ホログラムカセットの組立状態の平面図であ
る。
【図3】図2のX−X断面図である。
【図4】ホルダ部材の平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】ホログラムカセットとホルダ部材との組立状態
の断面図である。
【図7】ホログラム光学素子の位置ずれ補正機構の構成
説明図である。
【図8】図6のY−Y断面図である。
【図9】フィゾー型干渉計の原理説明図である。
【図10】ホログラム干渉計の原理説明図である。
【符号の説明】
30 ホログラムカセット 31 カセット本体 31a 開口部 31b 受け部 32 蓋体 32a 光吸収拡散面 34 ホログラム光学素子 34a ホログラムパターン形成面 34b 反射防止型光吸収層形成面 36 挿通孔 37 ピン挿通孔 38 位置調整用凹部 39 調整プレート 40 ねじ孔 41 固定ねじ挿通孔 42 プレート固定ねじ 50 ホルダ部材 52 枠体部 53 ボルト 54 ねじ孔 55 位置決めピン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源からのレーザ光を平行光束化
    して出射し、このレーザ光をホログラム光学素子に入射
    して、正反射光と回折光とに分けて、この正反射光を基
    準反射板に、また回折光を被検物に照射することによっ
    て、物体光と参照光とを生成して、この2つの波面の間
    で生じる干渉縞に基づいて被検物の表面状態を測定する
    ものにおいて、前記ホログラム光学素子を枠状のカセッ
    ト本体に固定的に装着し、このホログラム光学素子のホ
    ログラムパターンの形成面とは反対側の面に反射を防止
    し、かつ光吸収機能を発揮するコーティングからなる反
    射防止型光吸収層形成面となし、前記カセット本体に
    は、ホログラム光学素子の反射防止型光吸収層形成面に
    対面するように、光吸収機能を有し、かつ光を拡散機能
    を持った光吸収拡散面を形成した蓋体を装着する構成と
    したことを特徴とするホログラム干渉計装置用ホログラ
    ムカセット。
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