JPH09113211A - ノイズ防止機能付干渉計 - Google Patents

ノイズ防止機能付干渉計

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JPH09113211A
JPH09113211A JP29480795A JP29480795A JPH09113211A JP H09113211 A JPH09113211 A JP H09113211A JP 29480795 A JP29480795 A JP 29480795A JP 29480795 A JP29480795 A JP 29480795A JP H09113211 A JPH09113211 A JP H09113211A
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alignment screen
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Shigenori Oi
重徳 大井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基準面および被検面で反射した2つの光ビー
ムがスポット状に集光するビームスポット位置に配置さ
れたアライメントスクリーンを用いて基準面および被検
面のアライメントを行う干渉計において、干渉縞の観察
測定時にはビームスポット形成位置に遮光板を配置する
ことにより、被検面の反射率が低い場合でも干渉縞の観
察測定を精度よく行えるようにする。 【構成】 アライメントスクリーン30をビームスポッ
ト形成位置に配置してアライメントを行った後、切換機
構34の切換操作により遮光板32をビームスポット形
成位置に配置して、その光透過孔32aを通る光ビーム
以外はすべて遮断した状態で干渉縞の観察測定を行う。
これにより、基準板裏面2bからの反射光が散乱光とな
ってCCDカメラ26の撮像面26aに到達し干渉縞の
像にノイズとして重畳されるのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ防止機能付
干渉計、すなわち基準面および被検面のアライメントに
起因して発生するノイズを防止し得るように構成された
干渉計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、干渉計としてフィゾー型の干
渉計が広く用いられている。このフィゾー型の干渉計に
おいては、基準板の基準面および該基準板を透過した後
被検面で反射した2つの光ビームをスポット状に集光さ
せた後、両光ビームの干渉作用により撮像面上に干渉縞
を形成させ、この干渉縞を観察測定することにより、被
検面評価を行うようになっている。上記干渉計において
被検面評価を正確に行うためには、基準面と被検面とを
正確な位置関係で配置しておくことが必要である。この
ため干渉計においては、測定を行う前に、基準面および
被検面のアライメントを行うようになっている。
【0003】このアライメントの方法としては、従来よ
り、下面(片面)が粗面状に形成されるとともに中央に
光透過孔が形成されたアライメントスクリーンを、反射
光ビームがスポット状に集光される位置に配置して該ア
ライメントスクリーンの下面に基準面および被検面から
の反射光のビームスポットを結像させ、この状態で基準
面および被検面の傾斜角を各々調整して両反射光のビー
ムスポットを上記光透過孔において一致させることによ
り、アライメントを行う方法が知られている。
【0004】ところで、フィゾー型の干渉計において
は、基準板の基準面のみならずその反対側の面(以下
「基準板裏面」と称する)からも反射光が生じるが、こ
れら両反射光の向きが完全に一致してしまうのを防止す
るため、基準板の両面は完全に平行ではなく僅かにウェ
ッジ状に形成されている。したがって、基準板の両面か
らの反射光のビームスポットは、図6(a)に示すよう
に、アライメントスクリーン30上においては、近接し
た1対のビームスポットA、Bとなって現れる。そし
て、図6(b)に示すように、これら1対のビームスポ
ットA、Bのうち、基準面からの反射光のビームスポッ
トAを光透過孔30bに位置合わせすることにより、基
準面のアライメントが行われるようになっている。
【0005】上記アライメントにより基準面からの反射
光のビームスポットAが光透過孔に位置合わせされたと
き、当然ながら、基準板裏面からの反射光のビームスポ
ットBは、図6(b)および図7に示すように、アライ
メントスクリーン30上の光透過孔近傍に残ったままと
なる。このビームスポットBを形成する基準板裏面から
の反射光は、図8に示すように、粗面状に形成されたア
ライメントスクリーン下面30aで散乱光となってアラ
イメントスクリーン30を透過する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フィゾー型
の干渉計における測定対象は、通常、ガラスの表面やミ
ラー等の高反射面であり、その光反射率は数パーセント
から100パーセントであるが、光学部品によっては、
使用中に光学的なノイズを発生させないようにするた
め、その表面に使用される光ビームの波長に応じた反射
防止膜コーティングが施されるものもあり、このような
光学部品の表面の反射率は極めて低いものとなる。そし
て、このような低反射率の表面が被検面となる場合に
は、被検面からの反射光と基準面からの反射光との光強
度バランスが悪くなり、これに伴い、撮像面上に形成さ
れる干渉縞のコントラストも低下し、干渉縞の観察測定
を行いにくくなる。特に、干渉縞から被検面の形状を自
動的に解析する解析装置の使用が困難なものとなる。
【0007】これに対し、基準面にも被検体に施された
のと同様の反射防止膜をコーティングすることにより反
射光を低減させ、被検面からの反射光との強度比を1に
近づけるようにすれば、干渉縞のコントラストを向上さ
せることが可能である。しかしながら、このようにした
場合には、干渉縞を形成している測定光の強度は、被検
面および基準面共に反射防止膜コーティングが施されて
いない場合に比して1/10以下となる。このため、例
えば、TVカメラのような観察手段では光量不足とな
り、正常な画像を得ることが困難となる。
【0008】これに対し、観察手段の光感度を上げるよ
うにすれば、光量不足については解決可能であるが、上
記アライメントスクリーンのビームスポットBからの散
乱光も撮像面に到達して、測定光により形成された干渉
縞の像にノイズとして重畳され、これにより精度よく観
察測定を行うことができなくなるという問題が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、基準面および被検面で反射した2つの光ビームがス
ポット状に集光される位置にアライメントスクリーンを
配置して基準面および被検面のアライメントを行う干渉
計において、被検面の反射率が低い場合であっても干渉
縞の観察測定を精度よく行うことができるノイズ防止機
能付干渉計を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るノイズ防止
機能付干渉計は、基準面および被検面で反射した2つの
光ビームをスポット状に集光させた後、これら両光ビー
ムの干渉作用により撮像面上に干渉縞を形成させるよう
に構成された干渉計において、片面が粗面状に形成され
るとともに中央に光透過孔が形成されたアライメントス
クリーンと、中央に光透過孔が形成された遮光部材と、
前記アライメントスクリーンおよび前記遮光部材のうち
の一方を、前記両光ビームがスポット状に集光されるビ
ームスポット形成位置に選択的に配置する切換手段とを
備えてなることを特徴とするものである。
【0010】上記構成において、干渉計の光路上に、撮
像面に入射する光ビームの強度を減殺させる減光部材を
配置し得る構成とするのが好ましい。その具体的構成と
しては、例えば、上記切換手段により減光部材をアライ
メントスクリーンおよび遮光部材と選択的にビームスポ
ット形成位置に配置する構成を採用することができる。
この場合における切換手段は、例えばターレット状に形
成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施例について説明する。図1は、本発明の一実施例に係
るノイズ防止機能付干渉計を示す正面図である。図示の
ように、このノイズ防止機能付干渉計は、フィゾー型の
レーザ干渉計であり、レーザ光源12と、発散レンズ1
4と、ハーフプリズム16と、コリメータレンズ18
と、基準板支持機構20と、被検体支持機構22と、観
察像結像レンズ24と、CCDカメラ26と、モニタ2
8と、アライメントスクリーン30と、遮光板32と、
切換機構34とを備えてなり、上記基準板支持機構20
および被検体支持機構22には、平板状の基準板2およ
び被検体4が各々支持されている。
【0012】上記レーザ光源12から射出され、発散レ
ンズ14で発散された光ビームは、ハーフプリズム16
で下方に反射されてコリメータレンズ18により平行光
にされた後、基準板2に入射するようになっている。こ
の基準板2の基準面2aとなる下面(反コリメータレン
ズ側の面)は、極めて平面度の高い半透鏡平面に形成さ
れている。一方、基準板2の上面2b(基準板裏面)
は、基準面2aと略平行で滑らかな平面であるが、基準
面2aに対して僅かに傾斜している。上記基準板支持機
構20の角度調整(アライメント)により、コリメータ
レンズ18からの平行光を基準面2aに垂直に入射させ
るようになっている。上記基準板2の下方には、該基準
板2と所定間隔をおいて被検体4が配されており、基準
板2を透過した光ビームを入射させるようになってい
る。この被検体4の上面が被検面4aであって、被検体
支持機構22の角度調整(アライメント)により、基準
板2からの光ビームを被検面4aに垂直に入射させるよ
うになっている。
【0013】上記被検体4の上面には反射防止膜コーテ
ィングが施されており、その被検面4aの反射率は極め
て低いものとなっている。このような場合には、被検面
4aからの反射光と基準面2aからの反射光との光強度
バランスが悪くなり、これに伴い、撮像面上に形成され
る干渉縞のコントラストも低下してしまい、干渉縞の観
察測定が行いにくくなる。このため、本実施例において
は、基準面2aにも被検体4に施されたのと同様の反射
防止膜をコーティングすることにより反射光を低減さ
せ、被検面4aからの反射光との強度比を1に近づける
ようにしている。
【0014】上記基準面2aおよび被検面4aで反射し
た2つの光ビームは、コリメータレンズ18により集束
せしめられながらハーフプリズム16を透過し、その上
方に配置された観察像結像レンズ24を介してCCDカ
メラ26の撮像面26a上に結像され、さらにその撮像
信号がモニタ28に送出されて画像表示されるようにな
っている。上記被検面4aに凹凸等があると、基準面2
aおよび被検面4aで反射した2つの光ビーム相互間に
位相ずれが生じ、これに伴う両光ビームの干渉作用によ
りCCDカメラ26の撮像面26a上に干渉縞が形成さ
れるので、モニタ28でこの干渉縞を観察測定すること
により被検面4aの評価を行い得るようになっている。
【0015】上述したように、本実施例においては、上
記基準面2aおよび被検面4aの反射率は極めて低いの
で、干渉縞を形成している測定光の強度は、基準面2a
および被検面4a共に反射防止膜コーティングが施され
ていない場合に比して1/10以下となる。このため、
CCDカメラ26の光感度を上げて測定を行うようにな
っている。上記基準面2aおよび被検面4aで反射した
2つの光ビームは、上記コリメータレンズ18の集束作
用により一旦スポット状に集光した後観察像結像レンズ
24に入射するが、上記両光ビームがスポット状に集光
される位置(ビームスポット形成位置)にはアライメン
トスクリーン30が配置されている。
【0016】上記干渉縞の観察測定に先立ち、基準板支
持機構20および被検体支持機構22の角度調整により
基準面2aおよび被検面4aのアライメントが行われる
が、このアライメントは、上記アライメントスクリーン
30を用いて行われるようになっている。このアライメ
ントスクリーン30は、光透過可能な材質(ガラス)か
らなる平板部材であり、その下面30a(片面)が粗面
状に形成されるとともにその中央には光透過孔30bが
形成されている。この光透過孔30bは逆円錐状に形成
されている。なお、アライメントスクリーン30の上面
30cは研磨面である。
【0017】そして、上記アライメントの際には、アラ
イメントスクリーン30の下面30aに基準面2aおよ
び被検面4aからの反射光のビームスポットA、Bを結
像させ、この状態で基準面2aおよび被検面4aの傾斜
角を各々調整して両反射光のビームスポットA、Bを光
透過孔30bにおいて一致させることにより、アライメ
ントを行うようになっている。なお、上記アライメント
の際には、上記両反射光のビームスポットA、BをCC
Dカメラ26の撮像面26a上に結像させるようにする
ため、上記観察像結像レンズ24に代えてスポット像結
像レンズ(これについては後述する)が用いられるよう
になっている。
【0018】ところで、上述した如き干渉計において
は、基準板2の基準面2aのみならず基準板裏面2bか
らも反射光が生じるが、これら両反射光の向きが完全に
一致してしまうのを防止するため、上記のように基準板
2の両面2a、2bは完全に平行ではなく僅かにウェッ
ジ状に形成されている。したがって、基準板2の両面2
a、2bからの反射光のビームスポットは、図6(a)
に示すように、アライメントスクリーン30上において
は、近接した1対のビームスポットA、Bとなって現れ
る。そして、図6(b)に示すように、これら1対のビ
ームスポットA、Bのうち、基準面2aからの反射光の
ビームスポットAを光透過孔に位置合わせすることによ
り、基準面2aのアライメントが行われるようになって
いる。
【0019】上記アライメントにより基準面2aからの
反射光のビームスポットAが光透過孔30bに位置合わ
せされたとき、当然ながら、基準板裏面2bからの反射
光のビームスポットBは、図6(b)および図7に示す
ように、アライメントスクリーン30上の光透過孔30
b近傍に残ったままとなる。このビームスポットBを形
成する基準板裏面2bからの反射光は、図8に示すよう
に、粗面状に形成されたアライメントスクリーン30の
下面30aで散乱光となってアライメントスクリーン3
0を透過する。
【0020】上述したように、本実施例においては、低
反射率の基準面2aおよび被検面4aに対応させて、C
CDカメラ26の光感度を上げて測定を行うようになっ
ており、上記アライメントスクリーン30のビームスポ
ットBからの散乱光がCCDカメラ26の撮像面26a
に到達すると、測定光により形成された干渉縞の像にノ
イズとして重畳されるので、精度よく観察測定を行うこ
とができなくなる。
【0021】このため、本実施例においては、図1に示
すように、上記アライメントスクリーン30と共に遮光
板32が切換機構34に支持されており、この切換機構
34の切換操作により、アライメントスクリーン30お
よび遮光板32のうちの一方を、上記ビームスポット形
成位置に選択的に配置し得るようになっている。そし
て、アライメントスクリーン30をビームスポット形成
位置に配置して上記アライメントを行った後、切換機構
34の切換操作により遮光板32を上記ビームスポット
形成位置に配置して干渉縞の観察測定を行うように構成
されている。上記遮光板32は、光透過不能な材質から
なり、その中央には光透過孔30bと同一径の光透過孔
(貫通孔)32aが形成されている。この光透過孔32
aも逆円錐状に形成されている。
【0022】このように、干渉縞の観察測定時、ビーム
スポット形成位置に遮光板32を配置することにより、
その光透過孔32aを通る光ビーム以外はすべて遮断す
ることができるので、基準板裏面2bからの反射光によ
り形成されるビームスポットBが上記ビームスポット形
成位置において散乱光となって、CCDカメラ26の撮
像面26aに到達し、干渉縞の像にノイズとして重畳さ
れるのを防止することができる。したがって、本実施例
によれば、被検面4aの反射率が低い場合においても干
渉縞の観察測定を精度よく行うことができる。
【0023】図2は、上記アライメントスクリーン30
および遮光板32を支持する切換機構34を、上記観察
像結像レンズ24およびスポット像結像レンズ36を支
持する切換機構38とともに示す斜視図であり、図3は
その側面図、図4はその平面図である。これらの図に示
すように、切換機構34は、ターレット40と、このタ
ーレット40の中央の孔40aに固定された回転軸部材
42と、ターレット40上の同一円周上に90°間隔で
取り付けられたアライメントスクリーン支持具44およ
び遮光板支持具46と、ターレット40を干渉計光軸と
平行な回転軸線Ax回りに回動させる操作レバー48と
を備えてなっており、操作レバー48を90°回動させ
ることにより、アライメントスクリーン30および遮光
板32のうちの一方を、上記ビームスポット形成位置に
選択的に配置するようになっている。上記アライメント
スクリーン支持具44および遮光板支持具46は、互い
に干渉しないようにターレット40の上下両面に分けて
配置されている。
【0024】また、切換機構38は、ターレット50
と、このターレット50の中央の孔50aに固定された
回転軸部材52と、ターレット50上の同一円周上に9
0°間隔で取り付けられた観察像結像レンズ支持具54
およびスポット像結像レンズ支持具56と、ターレット
50を上記回転軸線Ax回りに回動させる操作レバー5
8とを備えてなり、操作レバー58を90°回動させる
ことにより、観察像結像レンズ24およびスポット像結
像レンズ36のうちの一方を、上記ビームスポット形成
位置よりも撮像面26a側の干渉計光軸上に選択的に配
置するようになっている。上記観察像結像レンズ支持具
54およびスポット像結像レンズ支持具56は、互いに
干渉しないようにターレット50の上下両面に分けて配
置されている。
【0025】上記切換機構34のターレット40と切換
機構38のターレット50との間にはスペーサ支持ブロ
ック60が配置されている。このスペーサ支持ブロック
60は、両ターレット40、50の上下間隔を一定寸法
に維持するとともに、その上下貫通孔60aにおいて両
切換機構34、38の回転軸部材42、52を回転可能
に支持するようになっている。上記スペーサ支持ブロッ
ク60の上下両端面には、圧縮ばねにより突出方向に付
勢されたクリックボール62、64が設けられており、
一方、ターレット40の上面およびターレット50の下
面には、円周方向90°間隔で2つのクリック穴40
b、50bが形成されている。上記クリックボール62
とクリック穴40bとの係合および上記クリックボール
64とクリック穴50bとの係合により、両切換機構3
4、38の切換操作における位置精度確保を図るように
なっている。
【0026】上記スペーサ支持ブロック60は、ボルト
66により、干渉計本体壁68に固定されている。この
干渉計本体壁68には、上記両ターレット40、50の
外周部近傍においてこれら各ターレット40、50を挿
通させる水平スリット68a、68bが形成されてい
る。さらに、この干渉計本体壁68の外側に位置する干
渉計カバー70には、上記両操作レバー48、58を挿
通させる水平スリット70a、70bが形成されてい
る。
【0027】図5は、図2のV-V 線断面図である。この
図に示すように、アライメントスクリーン支持具44に
は、アライメントスクリーンの光透過孔30bとは逆の
円錐状の貫通孔44aが形成されている。上記切換機構
34を用いることにより、アライメントスクリーン30
と遮光板32との切換えを、操作レバー48の回動操作
により容易に行うことができる。また、上記切換機構3
8を用いることにより、切換機構34の切換操作に伴い
必要となる観察像結像レンズ24とスポット像結像レン
ズ36との切換えについても、操作レバー58の回動操
作により容易に行うことができる。
【0028】本実施例においてはフィゾー型の干渉計に
ついて説明したが、もちろんこれに限定されるものでは
なく、マイケルソン型、トワイマングリーン型等の他の
干渉計においても、基準板の基準面のみならず基準板裏
面からも反射光が生じ得る構成となっているものであれ
ば、本発明の構成を採用することができ、これにより本
実施例と同様の効果を得ることができる。本実施例にお
いては、被検面の反射率が低い場合においても干渉縞の
観察測定を精度よく行えるようにするための干渉計の構
成について説明したが、この干渉計を用いて、高反射率
の被検面の観察測定をも行い得るようにするため、次の
ような構成を追加するようにしてもよい。
【0029】すなわち、上述したように、低反射率の基
準面2aおよび被検面4aに対応させてCCDカメラ2
6の光感度を上げて測定を行うようにした場合には、高
反射率の被検面の観察測定時にはCCDカメラ26の光
感度が高くなりすぎてしまうという問題がある。そこ
で、図9に示すように、干渉計の光路上(例えば観察像
結像レンズ24と撮像面26aとの間)に、撮像面26
aに入射する光ビームの強度を減殺させる減光部材72
を配置し得る構成とし、低反射率の被検面の観察測定時
には干渉計の光路上から上記減光部材72を外す一方、
高反射率の被検面の観察測定時には干渉計の光路上に上
記減光部材72を配置するようにすれば、適正な光強度
で干渉縞の観察測定を行うことができる。
【0030】上記減光部材72としては、例えば、ND
ガラスフィルタあるいは色ガラスフィルタ(光ビームの
色と略補色関係にある色を有するフィルタ))等を用い
ることができる。また、図10に示すように、上記減光
部材72を、アライメントスクリーン30および遮光板
32と共に、ターレット74に取り付けて、これら三者
を選択的にビームスポット形成位置に配置し得るように
構成してもよい。なお、上記三者の選択的切換えが可能
な構造であれば、必ずしもターレットを用いた構造とし
なくてもよいことはもちろんである。
【0031】この場合において、上記減光部材72とし
て、図11に示すように、粗面状に形成された下面7
2′aのうち中央部のみ平滑面状に残しておくことによ
り光透過孔72b′が形成されるように構成された減光
部材72′を採用すれば、高反射率の被検面の観察測定
の際には、干渉縞の観察測定時のみならずアライメント
時にも上記減光部材72′をビームスポット形成位置に
配置しておくことができ、切換操作の手間を省くことが
できる。
【0032】
【発明の効果】本発明においては、片面が粗面状に形成
されるとともに中央に光透過孔が形成されたアライメン
トスクリーンと、中央に光透過孔が形成された遮光部材
とのうちの一方を、基準面および被検面からの反射光ビ
ームがスポット状に集光されるビームスポット形成位置
に選択的に配置するようになっているので、アライメン
トスクリーンをビームスポット形成位置に配置し、基準
面および被検面からの反射光のビームスポットを上記光
透過孔において一致させることにより、基準面および被
検面のアライメントを行うことができる。一方、遮光部
材をビームスポット形成位置に切換配置することにより
干渉縞の観察測定を行うことができ、かつ、その際、基
準板裏面からの反射光のような測定光以外の光ビームが
撮像面に到達して、測定光により形成された干渉縞の像
にノイズとして重畳されるのを、未然に防止することが
できる。
【0033】したがって、本発明によれば、基準面およ
び被検面で反射した2つの光ビームがスポット状に集光
される位置にアライメントスクリーンを配置して基準面
および被検面のアライメントを行う干渉計において、被
検面の反射率が低い場合であっても干渉縞の観察測定を
精度よく行うことができる。さらに、干渉計の光路上
に、撮像面に入射する光ビームの強度を減殺させる減光
部材を配置し得る構成を追加すれば、高反射率の被検面
の観察測定時における干渉縞の観察測定精度をも高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るノイズ防止機能付干渉
計を示す正面図
【図2】図1に示すアライメントスクリーンおよび遮光
板を支持する切換機構を示す斜視図
【図3】上記切換機構を示す側面図
【図4】上記切換機構を示す平面図
【図5】図2のV-V 線断面図
【図6】干渉計における基準板のアライメント方法を示
す平面図
【図7】干渉計における基準板のアライメント方法を示
す正面図
【図8】干渉計における基準板のアライメント方法にお
ける問題点を示す正面図
【図9】上記実施例の変形例を示す、図1と同様の図
【図10】上記実施例の他の変形例におけるターレット
を示す平面図
【図11】上記実施例のさらに他の変形例における減光
部材を示す側断面図
【符号の説明】
2 基準板 2a 基準面 2b 基準板裏面 4 被検体 4a 被検面 12 レーザ光源 14 発散レンズ 16 ハーフプリズム 18 コリメータレンズ 20 基準板支持機構 22 被検体支持機構 24 観察像結像レンズ 26 CCDカメラ 26a 撮像面 28 モニタ 30 アライメントスクリーン 30a 下面(片面) 30b、32a、72b′ 光透過孔 32 遮光板(遮光部材) 34 切換機構 36 スポット像結像レンズ 38 切換機構 40 ターレット 44 アライメントスクリーン支持具 46 遮光板支持具 48 操作レバー 72、72′ 減光部材 74 ターレット A、B ビームスポット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準面および被検面で反射した2つの光
    ビームをスポット状に集光させた後、これら両光ビーム
    の干渉作用により撮像面上に干渉縞を形成させるように
    構成された干渉計において、 片面が粗面状に形成されるとともに中央に光透過孔が形
    成されたアライメントスクリーンと、中央に光透過孔が
    形成された遮光部材と、前記アライメントスクリーンお
    よび前記遮光部材のうちの一方を、前記両光ビームがス
    ポット状に集光されるビームスポット形成位置に選択的
    に配置する切換手段とを備えてなることを特徴とするノ
    イズ防止機能付干渉計。
  2. 【請求項2】 前記干渉計の光路上に、前記撮像面に入
    射する光ビームの強度を減殺させる減光部材を配置し得
    るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
    のノイズ防止機能付干渉計。
  3. 【請求項3】 前記減光部材が、前記切換手段により、
    前記アライメントスクリーンおよび前記遮光部材と選択
    的に前記ビームスポット形成位置に配置されるように構
    成されていることを特徴とする請求項2記載のノイズ防
    止機能付干渉計。
  4. 【請求項4】 前記切換手段がターレット状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1
    項に記載のノイズ防止機能付干渉計。
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