JP3294946B2 - 高深絞り型印刷フィルムラミネ−ト鋼板 - Google Patents

高深絞り型印刷フィルムラミネ−ト鋼板

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JP3294946B2
JP3294946B2 JP19186094A JP19186094A JP3294946B2 JP 3294946 B2 JP3294946 B2 JP 3294946B2 JP 19186094 A JP19186094 A JP 19186094A JP 19186094 A JP19186094 A JP 19186094A JP 3294946 B2 JP3294946 B2 JP 3294946B2
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浩治 森
健司 小川
謙二 輿石
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絞り加工により家電製
品や暖房機器などの外装部材、内装建材あるいは器物な
どを製造するのに好適な高深絞り型印刷フィルムラミネ
−ト鋼板に関する。
【0002】
【従来技術】表面に無地もしくは柄模様を印刷した印刷
ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを鋼板表面に積層
したラミネ−ト鋼板は、印刷ポリエチレンテレフタレ−
トフィルム(以下印刷PETフィルムという)が塩化ビ
ニルフィルムに比べて硬度が高く、また、安価であるの
で、従来より家電製品や暖房機器などの外装部材、内装
建材あるいは器物などに使用されている。このラミネ−
ト鋼板は鋼板表面に接着剤層を設けて、その上に印刷P
ETフィルムを印刷面が接着剤層側になるように積層し
て従来製造していた。ここで、接着剤層としては顔料を
分散させて、印刷PETフィルムの柄模様の下地にする
場合もあった。
【0003】このラミネ−ト鋼板は、印刷PETフィル
ムの模様を変更すれば、意匠性を高めることができるの
で、前記のような用途で従来プラスチックの成形部材を
使用していたところにも使用することが検討されてい
る。しかし、ラミネ−ト鋼板の絞り加工性を高めるため
に20℃での破断伸びが100%を超えるような高い伸
び率の印刷PETフィルムを使用すると、フィルムの伸
びに伴う応力が大きいため、接着剤層が絞り加工直後に
鋼板との界面から剥離したり、あるいは凝集破壊したり
して、フィルムが剥離してしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この加工時
の印刷PETフィルムの剥離の問題を解決した高深絞り
型印刷フィルムラミネ−ト鋼板を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼板と接着剤
層との間に20℃での破断伸びが10%以下のプライマ
−層を設けるとともに、印刷ポリエチレンテレフタレ−
トフィルムの20℃における100%伸び時の歪み応力
を幅10mm当たり50N以下にした。
【0006】
【作用】従来の印刷PETフィルムの場合、20℃での
100%モジュラウスは、300N/mm2程度で、厚
さが25μmのフィルムの場合、10mm幅当たり70
N程度の応力が加わっている。しかし、鋼板と接着剤層
との間に20℃での破断伸びが10%以下のプライマ−
層を設けると、プライマ−層が硬いため、微細な割れが
多数生じ、鋼板との界面近傍に集中する応力を緩和す
る。プライマ−層の20℃での破断伸びが10%より大
きいと、割れが生成しにくいため、鋼板との界面に応力
が集中し、フィルム剥離が生じる。
【0007】プライマ−層を硬質化するには、硬化剤を
添加すればよい。例えば、プライマ−層に熱硬化型エポ
キシ系樹脂や熱硬化型ポリエステル系樹脂を用いる場合
には硬化剤にメラミン樹脂、尿素、イソシアネ−ト樹脂
などを用いればよい。プライマ−層は乾燥塗膜厚で2〜
20μmにするのが好ましい。なお、プライマ−層には
必要に応じて着色顔料、防錆顔料、体質顔料を添加して
もよい。
【0008】本発明では、このプライマ−層による内部
応力緩和のほかに印刷PETフィルムに伸び時の内部応
力が小さいものを用いて、プライマ−層にかかる印刷P
ETフィルムの応力を小さくするのである。すなわち、
フィルムを20℃における100%伸び時の歪み応力が
幅10mm当たり50N以下のものにするのである。歪
み応力がこれより大きいと、プライマ−層が耐えられな
くなる。
【0009】印刷PETフィルムを低応力化するには、
従来のフィルムの厚さを薄くすることも考えられるが、
厚みが10μmより薄くなると、ラミネ−トが困難にな
るので、重合時のジカルボン酸、ジオ−ルを適当に選択
して重合し、厚みを10μmにするのが好ましい。
【0010】本発明のラミネ−ト鋼板の製造は、めっき
鋼板、ステンレス鋼板などにクロメ−ト処理やリン酸塩
処理のような前処理を施して、エポキシ系樹脂やポリエ
ステル系樹脂などのプライマ−層をロ−ルコ−ト法、カ
−テンフロ−法、スプレ−法のような公知塗布法で形成
した後、120〜280℃で20〜90秒間焼き付け乾
燥して、その上にポリエステル系樹脂やポリウレタン系
樹脂などの接着剤層をプライマ−層と同様の方法で形成
し、接着剤層が溶融状態にあるとき印刷PETフィルム
を積層すればよい。
【0011】
【実施例】
実施例1 溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.5mm、亜鉛付着量片面
45g/m2)に塗布型クロメ−ト処理を施して、エポ
キシ樹脂系白色プライマ−塗料[硬化剤:メラミン樹
脂、樹脂/顔料=1/1(重量比)]を乾燥塗膜厚で1
0μmとなるように塗布して、焼き付け乾燥することに
より20℃での破断伸びが3%のプライマ−層を形成し
た後、ポリエステル−ポリウレタン樹脂系接着剤(硬化
剤:イソシアネ−ト樹脂)を乾燥塗膜厚で5μmとなる
ように塗布して、焼き付け乾燥し、直ちに積層面を印刷
面側にした印刷PETフィルムAを積層温度200℃で
ラミネ−トした。ここで、印刷PETフィルムAは厚み
が25μmで、20℃での100%伸び時の歪み応力が
38N/10mmのコロナ放電処理済みのもの[帝人
(株)製、コロナ放電処理面に柄模様印刷]である。得
られたラミネ−ト鋼板に絞り比2.6の円筒絞り加工を
行ったが、フィルムの剥離や浮きは認められなかった。
【0012】実施例2 合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.4mm、亜鉛付着
量片面30g/m2)に塗布型クロメ−ト処理を施し
て、ポリエステル樹脂系グレ−色プライマ−塗料[硬化
剤:イソシアネ−ト樹脂、樹脂/顔料=1/1(重量
比)]を乾燥塗膜厚で7μmとなるように塗布して、焼
き付け乾燥することにより20℃での破断伸びが7%の
プライマ−層を形成した後、ポリエ−テル−ポリウレタ
ン樹脂系接着剤(硬化剤:エポキシ樹脂)を乾燥塗膜厚
で10μmとなるように塗布して、焼き付け乾燥し、直
ちに積層面を印刷面側にした印刷PETフィルムBを積
層温度160℃でラミネ−トした。ここで、印刷PET
フィルムBは厚みが20μmで、20℃での100%伸
び時の歪み応力が32N/10mmのポリエステル樹脂
コ−ティングのもの[帝人(株)製、コ−ティング面に
柄模様印刷]である。得られたラミネ−ト鋼板に実施例
1と同様の円筒絞り加工を行ったが、フィルムの剥離や
浮きは認められなかった。
【0013】実施例3 合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.6mm、亜鉛付着
量片面60g/m2)に塗布型クロメ−ト処理を施し
て、エポキシ樹脂系ベ−ジュ色プライマ−塗料[硬化
剤:イソシアネ−ト樹脂、樹脂/顔料=1/1(重量
比)]を乾燥塗膜厚で5μmとなるように塗布して、焼
き付け乾燥することにより20℃での破断伸びが4%の
プライマ−層を形成した後、ポリエ−テル−ポリウレタ
ン樹脂系接着剤(硬化剤:エポキシ樹脂)を乾燥塗膜厚
で3μmとなるように塗布して、焼き付け乾燥し、直ち
に積層面を印刷面側にした印刷PETフィルムCを積層
温度160℃でラミネ−トした。ここで、印刷PETフ
ィルムCは厚みが25μmで、20℃での100%伸び
時の歪み応力が41N/10mmのポリエステル樹脂コ
−ティングのもの[帝人(株)製、コ−ティング面に柄
模様印刷]である。得られたラミネ−ト鋼板に実施例1
と同様の円筒絞り加工を行ったが、フィルムの剥離や浮
きは認められなかった。
【0014】実施例4 SUS304ステンレス鋼板(板厚0.6mm)にリン
酸塩処理を施して、エポキシ樹脂系黒色プライマ−塗料
[硬化剤:メラミン樹脂、樹脂/顔料=1/0.6(重
量比)]を乾燥塗膜厚で10μmとなるように塗布し
て、焼き付け乾燥することにより20℃での破断伸びが
6%のプライマ−層を形成した後、ポリエステル樹脂系
接着剤(硬化剤:ポリイソシアネ−ト)を乾燥塗膜厚で
5μmとなるように塗布して、焼き付け乾燥し、直ちに
前記実施例3で使用した印刷PETフィルムCを積層温
度210℃でラミネ−トした。得られたラミネ−ト鋼板
に実施例1と同様の円筒絞り加工を行ったが、フィルム
の剥離や浮きは認められなかった。
【0015】比較例1 実施例1において、プライマ−塗料として、ポリエステ
ル樹脂系白色プライマ−塗料[硬化剤:イソシアネ−ト
樹脂、樹脂/顔料=1/0.5(重量比)]を用いて、
乾燥塗膜厚で5μmとなるように塗布し、焼き付け乾燥
することにより20℃での破断伸びが32%のプライマ
−層を形成した。得られたラミネ−ト鋼板に実施例1と
同様の円筒絞り加工を行ったところ、円筒の裾部分でフ
ィルムが大きく剥離した。この剥離は鋼板とプライマ−
層との界面から生じていた。
【0016】比較例2 実施例2において、印刷PETフィルムBの代わりに厚
みが50μmで、20℃での100%伸び時の歪み応力
が120N/10mmのコロナ放電処理済みのもの[東
レ(株)製、コロナ放電処理面に柄模様印刷]を用い
た。得られたラミネ−ト鋼板に実施例1と同様の円筒絞
り加工を行ったところ、円筒の裾部分でフィルムが大き
く剥離した。この剥離は鋼板とプライマ−層との界面お
よびプライマ−層から生じていた。
【0017】比較例3 実施例3において、プライマ−塗料の硬化剤イソシアネ
−ト樹脂を増量して、20℃での破断伸びが28%のプ
ライマ−層を形成し、また、印刷PETフィルムCの代
わりに厚みが25μmで、20℃での100%伸び時の
歪み応力が74N/10mmのポリエステル樹脂コ−テ
ィングのもの[東洋紡績(株)製、コ−ティング面に柄
模様印刷]をラミネ−トした。得られたラミネ−ト鋼板
に実施例1と同様の円筒絞り加工を行ったところ、円筒
の裾部分でフィルムが大きく剥離した。この剥離は鋼板
とプライマ−層との界面およびプライマ−層から生じて
いた。
【0018】比較例4 実施例4において、プライマ−塗料の硬化剤メラミン樹
脂を増量して、20℃での破断伸びが87%のプライマ
−層を形成した。得られたラミネ−ト鋼板に実施例1と
同様の円筒絞り加工を行ったところ、円筒の裾部分でフ
ィルムが大きく剥離した。この剥離はプライマ−層から
生じていた。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明のラミネ−ト鋼板
は、絞り加工性に優れているので、家電製品や暖房機器
などの外装部材、内装建材あるいは器物などを絞り加工
により製造しても、印刷PETフィルムが鋼板との界面
から剥離したり、あるいは凝集破壊したりすることがな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 輿石 謙二 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新 製鋼株式会社 鉄鋼研究所 塗覆装研究 部内 (56)参考文献 特開 平5−200939(JP,A) 特開 昭64−70352(JP,A) 特開 平8−267657(JP,A) 特開 平4−110070(JP,A) 特開 昭60−171145(JP,A) 特公 昭61−41257(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面に接着剤層を設けて、その接
    着剤層の上に印刷ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
    を印刷面が接着剤層側になるように積層したラミネ−ト
    鋼板において、鋼板と接着剤層との間に20℃での破断
    伸びが10%以下のプライマ−層を設けるとともに、印
    刷ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの20℃におけ
    る100%伸び時の歪み応力を幅10mm当たり50N
    以下にしたことを特徴とする高深絞り型印刷フィルムラ
    ミネ−ト鋼板。
JP19186094A 1994-07-22 1994-07-22 高深絞り型印刷フィルムラミネ−ト鋼板 Expired - Fee Related JP3294946B2 (ja)

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