JP3294359B2 - 車両用サスペンションのバウンドバンパ - Google Patents
車両用サスペンションのバウンドバンパInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サスペンション
に用いられて、ショックアブソーバの過大変位を弾性的
に規制するバウンドバンパに関する。
に用いられて、ショックアブソーバの過大変位を弾性的
に規制するバウンドバンパに関する。
【０００２】
【従来の技術】車両用サスペンションとして、ショック
アブソーバのシリンダの下端をホイール側部材に取り付
ける一方で、このシリンダから延出するロッドの上端を
車体側部材に取り付け、このロッドの上部側に、ショッ
クアブソーバの過大変位を弾性的に規制するためのバウ
ンドバンパを取り付けるようにしたものがある。
アブソーバのシリンダの下端をホイール側部材に取り付
ける一方で、このシリンダから延出するロッドの上端を
車体側部材に取り付け、このロッドの上部側に、ショッ
クアブソーバの過大変位を弾性的に規制するためのバウ
ンドバンパを取り付けるようにしたものがある。
【０００３】このようなサスペンションに用いられるバ
ウンドバンパとして、従来、図５に示すようなものが案
出されている。
ウンドバンパとして、従来、図５に示すようなものが案
出されている。
【０００４】このバウンドバンパ１０は、バンパ基体１
が弾性部材によって蛇腹円筒状に形成され、このバンパ
基体１の大径部２の外周側に剛性リング３が埋設された
概略構造となっており、バンパ基体１の上端がブラケッ
ト４を介してロッド５の上部に取り付けられ、ショック
アブソーバ６が圧縮され、所定量変位したときに、シリ
ンダ７の端面がバンパ基体１の下端に当接するようにな
っている。ここで、剛性リング３はバンパ基体１の外径
方向の膨出を抑制し、バンパ基体１が軸方向に所定長圧
縮された後に機能して荷重入力後期におけるばね剛性
（ばね定数）を高めるようになっている。つまり、この
バウンドバンパ１０は、荷重入力初期にはバンパ基体１
の蛇腹形状によって低いばね剛性を得、荷重入力後期に
は剛性リング３によってより高いばね剛性を得るような
っている。
が弾性部材によって蛇腹円筒状に形成され、このバンパ
基体１の大径部２の外周側に剛性リング３が埋設された
概略構造となっており、バンパ基体１の上端がブラケッ
ト４を介してロッド５の上部に取り付けられ、ショック
アブソーバ６が圧縮され、所定量変位したときに、シリ
ンダ７の端面がバンパ基体１の下端に当接するようにな
っている。ここで、剛性リング３はバンパ基体１の外径
方向の膨出を抑制し、バンパ基体１が軸方向に所定長圧
縮された後に機能して荷重入力後期におけるばね剛性
（ばね定数）を高めるようになっている。つまり、この
バウンドバンパ１０は、荷重入力初期にはバンパ基体１
の蛇腹形状によって低いばね剛性を得、荷重入力後期に
は剛性リング３によってより高いばね剛性を得るような
っている。
【０００５】尚、この類似技術は、例えば、実開昭６１
−２０３８０７号公報や同６２−１１００６号公報等に
開示されている。
−２０３８０７号公報や同６２−１１００６号公報等に
開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】一般に、バウンドバン
パにおいてはサスペンションの機能上、荷重入力後期の
ばね剛性が高く、荷重入力初期の低ばね剛性となるスト
ロークが充分に長いことが望ましいが、上記従来のバウ
ンドバンパ１０においては、荷重入力後期におけるばね
剛性を高めようとすると、バンパ基体１に埋設する剛性
リング３の軸方向長さが長くなるため、バンパ基体１の
蛇腹形状部分が短くなって低ばね剛性のストロークを充
分に確保できなくなる。
パにおいてはサスペンションの機能上、荷重入力後期の
ばね剛性が高く、荷重入力初期の低ばね剛性となるスト
ロークが充分に長いことが望ましいが、上記従来のバウ
ンドバンパ１０においては、荷重入力後期におけるばね
剛性を高めようとすると、バンパ基体１に埋設する剛性
リング３の軸方向長さが長くなるため、バンパ基体１の
蛇腹形状部分が短くなって低ばね剛性のストロークを充
分に確保できなくなる。
【０００７】そこで本発明は、荷重入力後期のばね剛性
を高め、しかも、荷重入力初期の低ばね剛性となるスト
ロークを充分に確保することができる車両用サスペンシ
ョンのバウンドバンパを提供しようとするものである。
を高め、しかも、荷重入力初期の低ばね剛性となるスト
ロークを充分に確保することができる車両用サスペンシ
ョンのバウンドバンパを提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するための手段として、弾性部材によって蛇腹円筒
状に形成されたバンパ基体の大径部に剛性リングが取り
付けられて成る車両用サスペンションのバウンドバンパ
において、前記剛性リングを、バンパ基体の前記大径部
の外周面に沿って軸方向に延出する円筒部と、この円筒
部から径方向内側に突出してバンパ基体に埋設される埋
設部とを備え、側壁が断面凸状若しくは略Ｌ字状となる
ように形成するようにした。
解決するための手段として、弾性部材によって蛇腹円筒
状に形成されたバンパ基体の大径部に剛性リングが取り
付けられて成る車両用サスペンションのバウンドバンパ
において、前記剛性リングを、バンパ基体の前記大径部
の外周面に沿って軸方向に延出する円筒部と、この円筒
部から径方向内側に突出してバンパ基体に埋設される埋
設部とを備え、側壁が断面凸状若しくは略Ｌ字状となる
ように形成するようにした。
【０００９】
【作用】荷重入力後期には剛性リングの埋設部に加えて
円筒部がバンパ基体の外径方向への膨出を抑制してばね
剛性を急激に高める。また、バンパ基体に埋設されるの
は剛性リングの埋設部だけであるため、剛性リングがバ
ンパ基体の蛇腹形状部分を短くすることはなく、荷重入
力初期の低ばね剛性は充分なストローク確保される。
円筒部がバンパ基体の外径方向への膨出を抑制してばね
剛性を急激に高める。また、バンパ基体に埋設されるの
は剛性リングの埋設部だけであるため、剛性リングがバ
ンパ基体の蛇腹形状部分を短くすることはなく、荷重入
力初期の低ばね剛性は充分なストローク確保される。
【００１０】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図１〜図３に基づ
いて説明する。尚、図５に示した従来のものと同一部分
には同一符号を用いるものとする。
いて説明する。尚、図５に示した従来のものと同一部分
には同一符号を用いるものとする。
【００１１】図面において、２０は、本発明にかかるバ
ウンドバンパであり、このバウンドバンパ２０は、バン
パ基体１が弾性部材によって蛇腹円筒状に形成され、こ
のバンパ基体１の下端の大径部２の外周に、金属等で形
成された剛性リング１１が取り付けられている。この剛
性リング１１は、バンパ基体１の大径部２の外周面に沿
って軸方向に延出する円筒部１３と、この円筒部１３の
略中間位置から径方向内側に突出してバンパ基体１に埋
設される埋設部１２とを備え、リング１１の側壁が全体
として断面凸状に形成されている。
ウンドバンパであり、このバウンドバンパ２０は、バン
パ基体１が弾性部材によって蛇腹円筒状に形成され、こ
のバンパ基体１の下端の大径部２の外周に、金属等で形
成された剛性リング１１が取り付けられている。この剛
性リング１１は、バンパ基体１の大径部２の外周面に沿
って軸方向に延出する円筒部１３と、この円筒部１３の
略中間位置から径方向内側に突出してバンパ基体１に埋
設される埋設部１２とを備え、リング１１の側壁が全体
として断面凸状に形成されている。
【００１２】また、前記バンパ基体１の上部はダストブ
ーツ１４と共にブラケット４に嵌合され、この状態でシ
ョックアブソーバ６のロッド５の上部に取り付けられて
いる。そして、バンパ基体１の下端はショックアブソー
バ６が圧縮され所定量変位したときにシリンダ７の端面
と当接するようになっている。
ーツ１４と共にブラケット４に嵌合され、この状態でシ
ョックアブソーバ６のロッド５の上部に取り付けられて
いる。そして、バンパ基体１の下端はショックアブソー
バ６が圧縮され所定量変位したときにシリンダ７の端面
と当接するようになっている。
【００１３】このバウンドバンパ２０は以上のような構
成であるため、荷重入力初期には、バンパ基体１がその
蛇腹形状によって軸方向に低ばね剛性でもって弾性変形
する（図１中の矢印参照）。また、荷重入力後期には、
バンパ基体１が軸方向の弾性変形と併せて外径方向に膨
出しようとするが、外径方向の膨出は剛性リング１１の
埋設部１２と円筒部１３とによって抑制されるため、こ
のとき、急激に高いばね剛性となる（図２参照）。
成であるため、荷重入力初期には、バンパ基体１がその
蛇腹形状によって軸方向に低ばね剛性でもって弾性変形
する（図１中の矢印参照）。また、荷重入力後期には、
バンパ基体１が軸方向の弾性変形と併せて外径方向に膨
出しようとするが、外径方向の膨出は剛性リング１１の
埋設部１２と円筒部１３とによって抑制されるため、こ
のとき、急激に高いばね剛性となる（図２参照）。
【００１４】バウンドバンパ２０は、このように荷重入
力後期で高いばね剛性を得ることができるが、バンパ基
体１の大径部２に径方向内側に突出して埋設されるのは
剛性リング１１の埋設部１２だけであるため、バンパ基
体１の蛇腹形状部分は従来のものと同じ長さだけ確保す
ることができる。このため、荷重入力初期において低ば
ね剛性となるストロークは従来のものと同様に充分に確
保することができる。
力後期で高いばね剛性を得ることができるが、バンパ基
体１の大径部２に径方向内側に突出して埋設されるのは
剛性リング１１の埋設部１２だけであるため、バンパ基
体１の蛇腹形状部分は従来のものと同じ長さだけ確保す
ることができる。このため、荷重入力初期において低ば
ね剛性となるストロークは従来のものと同様に充分に確
保することができる。
【００１５】ここで、図３は本発明にかかるこのバウン
ドバンパ２０と従来のバウンドバンパの荷重−たわみ特
性を示すもので、同図中実線が本発明にかかるものを示
し、破線が従来のものを示す。この図からも明らかなよ
うに、本発明にかかるものは低ばね剛性部分のストロー
クＬ0を従来のものと同じに維持しつつ、総ストローク
Ｌ2を従来のものＬ1よりも短くすることができる。
ドバンパ２０と従来のバウンドバンパの荷重−たわみ特
性を示すもので、同図中実線が本発明にかかるものを示
し、破線が従来のものを示す。この図からも明らかなよ
うに、本発明にかかるものは低ばね剛性部分のストロー
クＬ0を従来のものと同じに維持しつつ、総ストローク
Ｌ2を従来のものＬ1よりも短くすることができる。
【００１６】尚、本発明の実施例はここで述べたものに
限るものでなく、例えば、剛性リング１１は、図４に示
すように円筒部１２を埋設部１２の片側だけに延出さ
せ、側壁が全体として断面略Ｌ字状となるように形成し
ても良い。
限るものでなく、例えば、剛性リング１１は、図４に示
すように円筒部１２を埋設部１２の片側だけに延出さ
せ、側壁が全体として断面略Ｌ字状となるように形成し
ても良い。
【００１７】
【発明の効果】以上のように本発明は、剛性リングを、
バンパ基体の大径部の外周面に沿って軸方向に延出する
円筒部と、この円筒部から径方向内側に突出してバンパ
基体に埋設される埋設部とを備え、側壁が断面凸状若し
くは略Ｌ字状となるように形成して、荷重入力後期に剛
性リングの埋設部に加えて円筒部がバンパ基体の膨出を
抑制するようにしたため、荷重入力初期の低ばね剛性の
ストロークを短くすることなく、荷重入力後期のばね剛
性を確実に高めることができる。
バンパ基体の大径部の外周面に沿って軸方向に延出する
円筒部と、この円筒部から径方向内側に突出してバンパ
基体に埋設される埋設部とを備え、側壁が断面凸状若し
くは略Ｌ字状となるように形成して、荷重入力後期に剛
性リングの埋設部に加えて円筒部がバンパ基体の膨出を
抑制するようにしたため、荷重入力初期の低ばね剛性の
ストロークを短くすることなく、荷重入力後期のばね剛
性を確実に高めることができる。
【図１】本発明の一実施例を示す断面図。
【図２】同実施例を示す断面図。
【図３】本発明にかかるバウンドバンパと従来のバウン
ドバンパの荷重−たわみ特性を示すグラフ。
ドバンパの荷重−たわみ特性を示すグラフ。
【図４】本発明の他の実施例を示す断面図。
【図５】従来の技術を示す断面図。
１…バンパ基体、 ２…大径部、 １１…剛性リング、 １２…埋設部、 １３…円筒部、 ２０…バウンドバンパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F16F 9/58 B60G 13/08
Claims (1)
- 【請求項１】 弾性部材によって蛇腹円筒状に形成され
たバンパ基体の大径部に剛性リングが取り付けられて成
る車両用サスペンションのバウンドバンパにおいて、前
記剛性リングを、バンパ基体の前記大径部の外周面に沿
って軸方向に延出する円筒部と、この円筒部から径方向
内側に突出してバンパ基体に埋設される埋設部とを備
え、側壁が断面凸状若しくは略Ｌ字状となるように形成
したことを特徴とする車両用サスペンションのバウンド
バンパ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1364093A JP3294359B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 車両用サスペンションのバウンドバンパ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1364093A JP3294359B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 車両用サスペンションのバウンドバンパ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06229437A JPH06229437A (ja) | 1994-08-16 |
| JP3294359B2 true JP3294359B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=11838843
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1364093A Expired - Fee Related JP3294359B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 車両用サスペンションのバウンドバンパ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3294359B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009127640A (ja) * | 2007-11-19 | 2009-06-11 | Kurashiki Kako Co Ltd | 緩衝装置 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11210805A (ja) * | 1998-01-23 | 1999-08-03 | Nippon Mektron Ltd | バンプストッパ |
| JP3731359B2 (ja) * | 1998-11-24 | 2006-01-05 | 東海ゴム工業株式会社 | バンパスプリング |
| DE102006008608B4 (de) * | 2006-02-24 | 2009-07-02 | Zf Friedrichshafen Ag | Radaufhängung |
| JP2010007692A (ja) * | 2008-06-24 | 2010-01-14 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | バウンドストッパ付きダストカバー |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP1364093A patent/JP3294359B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009127640A (ja) * | 2007-11-19 | 2009-06-11 | Kurashiki Kako Co Ltd | 緩衝装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06229437A (ja) | 1994-08-16 |
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Legal Events
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