JP3292197B2 - 回路形成基板および回路形成基板の製造方法 - Google Patents

回路形成基板および回路形成基板の製造方法

Info

Publication number
JP3292197B2
JP3292197B2 JP2000372657A JP2000372657A JP3292197B2 JP 3292197 B2 JP3292197 B2 JP 3292197B2 JP 2000372657 A JP2000372657 A JP 2000372657A JP 2000372657 A JP2000372657 A JP 2000372657A JP 3292197 B2 JP3292197 B2 JP 3292197B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
substrate
substrate material
hole
separation film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000372657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001237540A (ja
Inventor
利浩 西井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2000372657A priority Critical patent/JP3292197B2/ja
Publication of JP2001237540A publication Critical patent/JP2001237540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3292197B2 publication Critical patent/JP3292197B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に利
用される回路形成基板および回路形成基板の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化・高密度化に伴
って、電子部品を搭載する回路形成基板も従来の片面基
板から両面、多層基板の採用が進み、より多くの回路を
基板上に集積可能な高密度回路形成基板の開発が行われ
ている。
【0003】高密度回路形成基板においては、従来広く
用いられてきたドリル加工による基板への穴(スルーホ
ール)加工に代わって、より高速で微細な加工が可能な
レーザ等のエネルギービームを用いた加工法の採用が検
討されている(たとえば、日刊工業新聞社発行の「表面
実装技術」1997年1月号、高木清著;“目覚ましい
ビルドアップ多層PWBの開発動向”)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら高密度基
板においては回路の線幅およびランドのサイズが小さく
なると共に基板への回路あるいはランドの接着強度が当
然のことながら低下する。一方、高密度基板はノートパ
ソコンあるいは携帯電話、携帯情報端末などの機器に使
用されることが多く、それらの機器に使用する場合には
落下あるいは携帯時の曲げ、衝撃等のストレスなどを受
けるために、前述した接着強度の低下が課題となってい
た。
【0005】高密度基板材料に用いる基板材料は、樹脂
材料を用いることがほとんどであるが、基板の機械的強
度あるいは耐熱性向上などの観点からハイグレードの熱
硬化性樹脂を用いることが多く、基板特性は向上する
が、衝撃などを含めた回路あるいはランドの接着強度は
必ずしも向上するとは限らない。
【0006】また、接着強度を高めるための材料設計あ
るいは材料選択を行うと接着強度以外の基板特性が劣化
することも多く、全ての特性を満たす材料開発は難しい
のが現実である。
【0007】また高密度回路形成基板においては層間の
電気的接続に導電性ペーストあるいはめっき等の接続手
段を用いるが、基板材料に形成した層間接続用の貫通あ
るいは非貫通の穴いわゆるビアホールの形成ピッチおよ
びビアホールと隣接する配線間の距離は狭ピッチ化し導
電性ペーストやめっきに用いるめっき液のビアホール周
辺への拡散が回路形成基板の信頼性上の問題となる場合
がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の回路形成基板の
製造方法においては、製造工程中に、単一あるいは複数
の材質より構成される板状あるいはシート状の基板材料
にエネルギービームを照射して貫通あるいは非貫通の穴
加工を行う穴形成工程と、前記穴形成工程にて形成され
た貫通あるいは非貫通の穴に基板材料の表裏あるいは外
層と内層を電気的に接続する接続手段形成工程と、基板
表面に金属箔もしくは薄膜形成によって導体層を形成し
所望の形状にパターンニングする回路形成工程を、それ
ぞれ独立の工程もしくは前記した工程の内容を意図して
各工程の要素が混在した形で有し、前記穴形成工程の前
に前記基板材料の片面あるいは両面にフィルム状のセパ
レイションフィルムを張り付ける工程があり、前記穴形
成工程にて前記セパレイションフィルムの一部を前記基
板材料上の前記回路形成工程にて形成する回路もしくは
ランドの全部あるいは一部の位置に転写させる構成とし
たものである。
【0009】この本発明によれば、基板材料の上面に薄
く別の材料を転写し、その材料の効果により接着強度を
向上させ、かつ基板材料としては基板の総合的な特性が
得られる材料を使用することが出来る。言い換えれば、
基板上の回路あるいはランドの接着部分のみに基板材料
以外の接着強度を向上させる材料を選択的に転写し、基
板の総合的な特性を損なうことなく、高密度で信頼性の
高い回路形成基板を提供できるものである。
【0010】また、製造工程中に、単一あるいは複数の
材質より構成される板状あるいはシート状の基板材料に
エネルギービームを照射して貫通あるいは非貫通の穴加
工を行う穴形成工程と、前記穴形成工程にて形成された
貫通あるいは非貫通の穴に基板材料の表裏あるいは外層
と内層を電気的に接続する接続手段形成工程と、基板表
面に金属箔もしくは薄膜形成によって導体層を形成し所
望の形状にパターンニングする回路形成工程を、それぞ
れ独立の工程もしくは前記した工程の内容を意図して各
工程の要素が混在した形で有し、前記穴形成工程の前に
前記基板材料の片面あるいは両面にフィルム状のセパレ
イションフィルムを張り付ける工程があり、前記穴形成
工程にて前記張り付ける工程で概略一体化した基板材料
とセパレイションフィルムを前記貫通あるいは非貫通の
穴周辺においてより密に一体化させる構成によりビアホ
ール周囲に接続手段が拡散することを防止することがで
き、高密度で信頼性の高い回路形成基板を提供できるも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、単一あるいは複数の材質より構成される板状あるい
はシート状の基板材料にエネルギービームを照射して貫
通あるいは非貫通の穴加工を行う穴形成工程と、前記穴
形成工程にて形成された貫通あるいは非貫通の穴に基板
材料の表裏あるいは外層と内層を電気的に接続する接続
手段形成工程と、基板表面に金属箔もしくは薄膜形成に
よって導体層を形成し所望の形状にパターンニングする
回路形成工程が、それぞれ独立の工程もしくは前記した
工程の内容を意図して各工程の要素が混在した形で含
み、前記穴形成工程の前に前記基板材料の片面あるいは
両面にフィルム状のセパレイションフィルムを張り付け
る工程があり、前記穴形成工程にて前記セパレイション
フィルムの一部を前記基板材料上の前記回路形成工程に
て形成する回路もしくはランドの全部あるいは一部の位
置に転写させることを特徴とする回路形成基板の製造方
法としたものであり、転写した材料により基板材料と金
属箔もしくは薄膜の間の接着強度が向上する等の効果を
有する。
【0012】本発明の請求項2に記載の発明は、単一あ
るいは複数の材質より構成される板状あるいはシート状
の基板材料にエネルギービームを照射して貫通あるいは
非貫通の穴加工を行う穴形成工程と、前記穴形成工程に
て形成された貫通あるいは非貫通の穴に基板材料の表裏
あるいは外層と内層を電気的に接続する接続手段形成工
程と、基板表面に金属箔もしくは薄膜形成によって導体
層を形成し所望の形状にパターンニングする回路形成工
程が、それぞれ独立の工程もしくは前記した工程の内容
を意図して各工程の要素が混在した形で有し、前記穴形
成工程の前に前記基板材料の片面あるいは両面にフィル
ム状のセパレイションフィルムを張り付ける工程があ
り、前記穴形成工程にて前記張り付ける工程で概略一体
化した基板材料とセパレイションフィルムを前記貫通あ
るいは非貫通の穴周辺の前記回路形成工程において形成
する回路もしくはランドの全部あるいは一部の位置にお
いてより密に一体化させることを特徴とする回路形成基
板の製造方法としたものであり、接続手段形成工程にて
用いる接続手段例えば導電性ペースト等が穴周辺に拡散
することを防止する等の効果を有する。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、単一あ
るいは複数の材質より構成される板状あるいはシート状
の基板材料にエネルギービームを照射して貫通穴加工
行う穴形成工程と、前記穴形成工程にて形成された貫通
穴に基板材料の表裏あるいは外層と内層を電気的に接続
する接続手段形成工程と、基板表面に金属箔もしくは薄
膜形成によって導体層を形成し所望の形状にパターンニ
ングする回路形成工程が、それぞれ独立の工程もしくは
前記した工程の内容を意図して各工程の要素が混在した
形で有し、前記穴形成工程の前に前記基板材料の両面に
フィルム状のセパレイションフィルムを張り付ける工程
があり、前記穴形成工程にて前記セパレイションフィル
ムがエネルギービームにより熱影響を与えて、貫通穴の
略円周部あるいは外周部でセパレイションフィルムの外
側および基板材料側の両方もしくは片方に、セパレイシ
ョンフィルム、あるいはセパレイションフィルムを主体
として基板材料を含む、盛り上がり部を形成し、前記盛
り上がり部の厚みがエネルギービームの入射側と出射側
で入射側のほうが大きくなるようにしたことを特徴とす
る回路形成基板の製造方法としたものであり、盛り上が
り部の有利な特徴をエネルギービーム入射側で作用させ
る等の効果を有する。
【0014】本発明の請求項4に記載の発明は、穴形成
工程にて形成する貫通あるいは非貫通の穴の概略周辺に
セパレイションフィルムの一部を転写させることを特徴
とする請求項1に記載の回路形成基板の製造方法とした
ものであり、穴周辺の回路すなわちランドと基板材料の
接着強度が高くなる等の効果を有する。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、回路形
成工程にて形成する回路の全部あるいは一部の位置にエ
ネルギービームを照射し、セパレイションフィルムの一
部を転写させることを特徴とする請求項1に記載の回路
形成基板の製造方法としたものであり、回路と基板材料
の接着強度を高くする等の効果を有する。
【0016】本発明の請求項6に記載の発明は、基板材
料に空隙を含む多孔質基材を用い、穴形成工程にて形成
する貫通あるいは非貫通の穴周辺にセパレイションフィ
ルムあるいは基板材料とセパレイションフィルム材料が
混合した材料による空隙のないあるいは空隙の少ないボ
イドレス層を形成することを特徴とする請求項1もしく
は2に記載の回路形成基板の製造方法としたものであ
り、ランドの基板材料への接着強度を向上させると共
に、穴周辺での導電性ペーストの拡散による回路の短絡
等の防止効果を得ることが出来る。
【0017】本発明の請求項7に記載の発明は、接続手
段形成工程が、穴形成工程にて形成された貫通あるいは
非貫通の穴への導電性ペーストの充填からなり、その後
にセパレイションフィルムを基板材料から剥離し、基板
材料の片面あるいは両面に金属箔あるいは内層用回路形
成基板を配置し加熱加圧して基板材料と金属箔あるいは
基板材料と内層回路形成基板の一体化および導電性ペー
ストによる基板材料の表裏あるいは外層と内層の電気的
接続を発現させ、その後に金属箔をパターンニングする
回路形成工程を備えたことを特徴とする請求項1もしく
は2もしくは3に記載の回路形成基板の製造方法とした
ものであり、セパレイションフィルムの剥離時に導電性
ペーストがセパレイションフィルムにとられることの少
ない表面側で盛り上がり部を大きくすることで導電性ペ
ーストの充填量を確保する等の効果を有する。
【0018】本発明の請求項8に記載の発明は、穴形成
工程後にセパレイションフィルムを基板材料から剥離
し、基板材料の片面あるいは両面に金属箔あるいは内層
用回路形成基板を配置し加熱加圧して基板材料と金属箔
あるいは基板材料と内層回路形成基板を一体化させ、そ
の後に基板材料の穴内および片面あるいは両面の全面あ
るいは一部にめっきもしくは蒸着もしくは他の薄膜形成
法を用いて薄膜を形成し、基板材料の表裏あるいは外層
と内層の電気的接続を発現させ、その後に前記薄膜をパ
ターンニングして所望の回路を形成することを特徴とす
る請求項1もしくは2もしくは3に記載の回路形成基板
の製造方法としたものであり、めっきあるいは薄膜と基
板材料の接着強度を確保する、あるいはめっき液のしみ
こみを防止する等の効果を有する。
【0019】本発明の請求項9に記載の発明は、セパレ
イションフィルムがベースフィルム材料の片面あるいは
両面に単層あるいは多層のコーティング層を施したもの
よりなり、穴形成工程において前記コーティングの一層
あるいは複数層がセパレイションフィルムより基板材料
に転写するもしくは一体化あるいは盛り上がり部となる
ことを特徴とする、請求項1もしくは2もしくは3に記
載の回路形成基板の製造方法としたものであり、基板材
料上に転写させる材料の選択が接着強度を改善する目的
と穴形成工程での加工性等の複数の要求に対して自由度
がある等の効果を有する。
【0020】本発明の請求項10に記載の発明は、セパ
レイションフィルムより基板材料に転写するコーティン
グ層が、熱可塑性樹脂材料、あるいは熱硬化性樹脂材料
に熱可塑性樹脂材料を混合して熱可塑性を付与した材料
よりなる請求項9に記載の回路形成基板の製造方法とし
たものであり、熱可塑性樹脂の柔軟性により回路と基板
材料の剥離強度が高くなる等の効果を有する。
【0021】本発明の請求項11に記載の発明は、セパ
レイションフィルムより基板材料に転写するコーティン
グ層が、熱硬化性樹脂材料、あるいは熱可塑性樹脂材料
に熱硬化性樹脂材料を混合して熱硬化性および耐熱性を
付与した材料よりなる請求項9に記載の回路形成基板の
製造方法としたものであり、熱硬化性樹脂により基板材
料と回路あるいはランドの接着強度の耐熱性を向上させ
る等の効果を有する。
【0022】本発明の請求項12に記載の発明は、セパ
レイションフィルムより基板材料に転写するコーティン
グ層が、金属薄膜よりなる請求項9に記載の回路形成基
板の製造方法としたものであり、金属薄膜により回路あ
るいはランドに使用している金属材料の防食あるいはマ
イグレーション防止等の効果を有する。
【0023】本発明の請求項13に記載の発明は、金属
箔が片面あるいは両面が粗化処理されている材料よりな
る請求項1もしくは2もしくは3に記載の回路形成基板
の製造方法としたものであり、粗化処理による凹凸と転
写させた材料の相互作用により接着強度の向上が効率的
になる等の効果を有する。
【0024】本発明の請求項14に記載の発明は、粗化
処理された面の平均あらさが基板材料上に転写したセパ
レイションフィルムの一部の厚みより大きいことを特徴
とする請求項13に記載の回路形成基板の製造方法とし
たものであり、転写したセパレイションフィルムの一部
を突き抜けて粗化された面の先端が基板材料に到達する
ために、基板材料およびセパレイションフィルムの両方
に金属箔が接着され、基板材料およびセパレイションフ
ィルムの物性値の違いにより静的な接着強度と落下時の
衝撃のような動的な接着強度の双方を向上させる等の効
果を有する。
【0025】本発明の請求項15に記載の発明は、粗化
処理された面の平均あらさが基板材料上に転写したセパ
レイションフィルムの一部の厚みより小さいことを特徴
とする請求項13に記載の回路形成基板の製造方法とし
たものであり、基板材料と金属箔の接触がないことによ
り転写させた材料のクッション性等が効率的になること
や金属箔に対して腐食性を持つような材料が基板材料の
組成に含まれていた場合に基板材料と金属箔を遮蔽する
等の効果を有する。
【0026】本発明の請求項16に記載の発明は、穴形
成工程にて用いるエネルギービームにレーザを用いたこ
とを特徴とする請求項1もしくは2もしくは3に記載の
回路形成基板の製造方法としたものであり、転写などの
所望効果が効率的に発生する加工エネルギーを容易に制
御可能とする等の効果を有する。
【0027】本発明の請求項17に記載の発明は、穴形
成工程にて用いるエネルギービームに炭酸ガスレーザを
用いたことを特徴とする請求項16に記載の回路形成基
板の製造方法としたものであり、レーザによる穴あけコ
ストが低く、樹脂材料への加工性が良い等の効果を有す
る。
【0028】本発明の請求項18に記載の発明は、レー
ザの波長が10μm以下かつ9μm以上であることを特
徴とする請求項16に記載の回路形成基板の製造方法と
したものであり、転写あるいは一体化部の形成あるいは
盛り上がり部の形状が好ましいものとなる等の効果を有
する。
【0029】本発明の請求項19に記載の発明は、穴形
成工程において、レーザのエネルギーがパルス状に1回
もしくは複数回照射され、前記1回もしくは複数回のう
ち少なくとも最初の1回が、10mJ以上のパルスエネ
ルギーであることを特徴とする請求項16に記載の回路
形成基板の製造方法としたものであり、転写あるいは一
体化部の形成あるいは盛り上がり部の形状が好ましいも
のとなる等の効果を有する。
【0030】本発明の請求項20に記載の発明は、基板
材料に補強材に熱硬化性樹脂を含浸しBステージ化した
いわゆるプリプレグもしくは補強材を用いずに熱硬化性
樹脂をBステージ化したフィルムを用いたことを特徴と
する請求項1もしくは2もしくは3に記載の回路形成基
板の製造方法としたものであり、基板材料とセパレイシ
ョンフィルムが一体化しやすい等の効果を有する。
【0031】本発明の請求項21に記載の発明は、基板
材料上に転写したセパレイションフィルムの一部の厚み
が3μmより小さいことを特徴とする請求項1に記載の
回路形成基板の製造方法としたものであり、基板材料の
特性を失うことなく回路形成基板を製造できる等の効果
を有する。
【0032】本発明の請求項22に記載の発明は、基板
材料の両面のうちでセパレイションフィルムの転写もし
くはボイドレス層の形成が効率的に行われる面を回路形
成基板の表層側になるように配置したことを特徴とする
請求項1もしくは2に記載の回路形成基板の製造方法と
したものであり、回路と基板間の接着強度が重要な表層
部に転写あるいは一体化部を有効に作用させる等の効果
を有する。
【0033】本発明の請求項23に記載の発明は、熱硬
化性樹脂を含む基板材料の表面に形成した回路もしくは
ランドの全部あるいは一部の位置の下部に熱可塑性樹脂
が前記熱硬化性樹脂と共に硬化成形され、前記熱可塑性
樹脂は、回路もしくはランドの直下より基板厚み深さ方
向に向かって段階的に熱可塑性が減少してゆく構成であ
ることを特徴とする回路形成基板としたものであり、回
路あるいはランド直下の基板材料に熱可塑性すなわち柔
軟性を持たせて回路あるいはランドの接着強度を維持し
ながら、基板の主材料としては熱硬化性材料を採用する
ことで剛性、機械的強度などの所望特性を確保する効果
を有する。
【0034】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図4を用いて説明する。
【0035】(実施の形態1) 図1(a)〜(g)は本発明の第1の実施の形態におけ
る回路形成基板の製造方法および回路形成基板を示す工
程断面図である。
【0036】基板材料1は図1(a)に示すように熱硬
化性樹脂2とガラス繊維3の複合材料となっている。熱
硬化性樹脂2は完全に硬化したものではなく、未硬化分
を含むいわゆるBステージ状態であり、基板材料1は通
常プリプレグと呼ばれるものである。
【0037】次に図1(b)に示すように、セパレイシ
ョンフィルム4を基板材料1の両面に加熱加圧しながら
仮接着する。一般的なラミネータ等の設備を用いること
も可能である。
【0038】次に図1(c)に示すようにレーザ5を照
射して貫通穴6を形成する。その際に基板材料1とセパ
レイションフィルム4は加工エネルギーにより貫通穴6
周辺で一体化部7となる。
【0039】次に図1(d)に示すように導電性ペース
ト8を貫通穴6に充填する。充填する方法はスキージン
グ法等を用いることが可能である。
【0040】次に図1(e)に示すようにセパレイショ
ンフィルム4を基板材料1より剥離する。その際に一体
化部7はセパレイションフィルム4より剥がれて基板材
料1側に残る。図示していないが、セパレイションフィ
ルム4をベースフィルムとその上にコート層をコーティ
ングした多層構成を適当な材料を選択して用いると、ベ
ースフィルムとコート層の間にて剥離が起こり一体化部
7が基板材料1上へ残る現象を効率的に発生させること
ができる。以上の工程によりセパレイションフィルム4
の一部を基板材料1上に転写させることが出来る。
【0041】次に図1(f)に示すように、基板材料1
の両面に銅はく9を配置して熱プレス装置等を用いて加
熱加圧することにより、両面板10を得る。
【0042】次に図1(g)に示すように、両面板10
の銅はく9をエッチングによりパターン形成することで
回路11を形成し、両面回路形成基板が出来る。
【0043】完成した両面回路形成基板のランド12の
下部には基板材料1上に転写された一体化部7が基板材
料1に含まれていた熱硬化性樹脂2と共に成形硬化して
おり、セパレイションフィルム4の材質あるいはセパレ
イションフィルム4を多層の材料とした際の基板材料1
に転写される上層の材質として熱可塑性樹脂を主体とす
るものを用いた場合には、ランド12の下部は熱可塑性
を強く示す樹脂となり、深さ方向に熱硬化性が順次強ま
ってゆくものとなる。
【0044】熱硬化性樹脂2としては回路形成基板とし
ての機械的な剛性あるいは耐湿性等の観点から樹脂組成
を選択する範囲に制限を受けるので、ランド12の接着
強度に対して最良の材料を選択できるとは限らない。し
かし、本実施の形態ではランド12の下部の微小部分の
みに、接着強度について最適な材料をセパレイションフ
ィルム4から転写させることによって配置することが可
能となった。発明者の実験によれば転写させた層の厚み
は3μm未満で十分その有効性を発揮することが判明し
た。
【0045】また、レーザ5により貫通穴6を形成する
際に、一体化部7が形成できてかつセパレイションフィ
ルム4および基板材料1にダメージが加わらない程度の
加工エネルギーでレーザ5を照射することにより貫通穴
6の無い部分でも一体化部7を設けることが可能であ
り、回路11の下部に一体化部7が出来るようにするこ
とで回路11の基板材料1への接着強度を高めることが
可能である。
【0046】本実施の形態の構成では、ランド12の下
部に熱可塑性を示す樹脂、言い換えれば若干の柔軟性を
持つ樹脂を配置することで、両面回路形成基板に対して
機械的なストレスを与えた場合や、ランド12を部品実
装用のランドとして用いた場合等でランド12を引き剥
がすような応力が加えられるようなモードに対して一体
化部7の無い場合よりも信頼性の高い回路形成基板を製
造することが出来る。
【0047】また、接着強度の向上を目的として銅はく
の表面に粗化処理を施す場合があるが、その場合に粗化
の平均あらさと基板材料上に転写させたセパレイション
フィルムの転写した厚みとの関係を意識的に制御するこ
とで以下に述べるような効果を発揮する。
【0048】粗化処理された面の平均あらさが基板材料
上に転写したセパレイションフィルムの一部の厚みより
大きいとした場合は、転写したセパレイションフィルム
の一部を突き抜けて粗化された面の先端が基板材料に到
達するために、基板材料およびセパレイションフィルム
の両方に金属箔が接着され、基板材料およびセパレイシ
ョンフィルムの物性値の違いにより静的な接着強度と落
下時の衝撃のような動的な接着強度の双方を向上させる
ような効果を発揮する。
【0049】また、粗化処理された面の平均あらさが基
板材料上に転写したセパレイションフィルムの一部の厚
みより小さいとした場合には、基板材料と金属箔の接触
がないことにより転写させた材料のクッション性等が効
率的になることや金属箔に対して腐食性を持つような材
料が基板材料の組成に含まれていた場合に基板材料と金
属箔を遮断する効果を発揮する。
【0050】セパレイションフィルムより基板材料に転
写するコート層に金属薄膜を用いる構成も採用すること
が可能で、金属薄膜により回路あるいはランドに使用し
ている金属材料の防食あるいはマイグレーション防止等
の効果を発揮する。
【0051】また、基板材料1の補強材としてガラス繊
維3を用いて説明したが、補強材としてはアラミド繊維
を代表とする有機材料を用いることも可能であり、その
場合には一体化部7は有機繊維の溶融あるいは変質した
成分を含む構成も採用でき、接着強度のさらなる改善も
可能である。
【0052】(実施の形態2) 図2(a)〜(c)は本発明の第2の実施の形態におけ
る回路形成基板の製造方法を示す工程断面図である。
【0053】図2(a)に示すBステージフィルム13
は本実施の形態で基板材料として用いる材料で熱硬化性
樹脂をフィルム状に延伸したものでかつ完全に熱硬化し
ていないいわゆるBステージ状態としたものである。
【0054】実施の形態1と同様にBステージフィルム
13の両面にセパレイションフィルム4を張り付けてレ
ーザ5(図示せず)により貫通穴6を形成する。その際
に加工エネルギーにより一体化部7が図2(b)に示す
ように貫通穴6周辺に形成される。
【0055】一体化部7はBステージフィルム13が溶
融もしくは変質したものとセパレイションフィルム4が
溶融あるいは変質したものとが混ざり合って形成されて
も、Bステージフィルム13もしくはセパレイションフ
ィルム4のどちらかが溶融もしくは変質して主体となっ
たものでもかまわない。
【0056】加工エネルギーおよびセパレイションフィ
ルム4およびBステージフィルム13の材料を任意にコ
ントロールすることで一体化部の性状は選択可能であ
る。一体化部はBステージフィルム13にセパレイショ
ンフィルム4を張り付けるときの温度条件より高い温度
かつ短時間に形成されるために空隙の少ないものとする
ことが可能でボイドレス層として以降の工程で導電性ペ
ーストやめっき液を貫通穴6に充填あるいは浸漬した場
合に貫通穴6周辺にそれらが拡散することを防止できる
ものである。
【0057】また、後の熱プレス工程で基板材料1を厚
み方向に圧縮し導電性ペーストの圧縮度を高めて接続の
信頼性を向上させる等の目的で基板材料1中にボイドを
持たせた多孔質基材を基板材料1に用いた場合には一体
化部7の効果は顕著なものとなり、基板材料中のボイド
に導電性ペーストの染み出しのないあるいは少ない回路
形成基板を製造することが出来る。
【0058】Bステージフィルム13にセパレイション
フィルム4を張り付ける工程での温度および圧力を高く
すれば一体化部7と似通った性状をBステージフィルム
13とセパレイションフィルム4の張り付け面に形成出
来る可能性もあるがそのような温度ではBステージフィ
ルム13のBステージ状態が失われて硬化しCステージ
状態になってしまったり、材料に含まれる揮発分の気化
により発泡等の好ましくない状態になってしまう。
【0059】さらに、貫通穴6を形成したBステージフ
ィルム13を実施の形態1に記述したような工程を経
て、図2(c)に示すような両面回路形成基板を得た。
【0060】(実施の形態3) 実施の形態1および2には両面回路形成基板の例を示し
たが、両面回路形成基板を芯材として用い、その両面に
前述した工程によって穴加工および導電性ペーストを充
填したプリプレグあるいはBステージフィルムおよび銅
はくを配置して加熱加圧一体化さらにパターン形成を施
して多層回路形成基板を製造することも可能である。
【0061】図3は本発明の第3の実施の形態における
回路形成基板の製造方法により製造された回路形成基板
を示す断面図である。
【0062】レーザ5の加工エネルギー、パルス幅、波
長等の条件により一体化部7は基板材料1の両側に形成
されるかあるいはどちらか片面に効率的に形成される場
合があるが、前述した多層回路形成基板では図3(a)
に示すように、表層側に一体化部7が配置されるように
することで、ランドの接着強度を高いものとすることが
できる。また、図3(b)に示すように、形成する回路
11の密度が高い側に一体化部を配置することで層間の
接続手段が拡散して回路間の絶縁不良などの問題が起こ
ることを防止できる。
【0063】以上述べた実施の形態では貫通穴の周辺に
セパレイションフィルムの一部を転写する例を説明した
が、通常ビルドアップ基板と呼ばれる基板に代表される
非貫通の穴を用いるような基板の製造工程についても本
発明は適用可能であり、また穴周辺のみならず信号ライ
ンなどの回路配線部の下部にセパレイションフィルムの
一部を転写することにより、回路配線部の接着強度を高
める等の効果を得ることが出来る。
【0064】以上の1から3の実施の形態では、層間の
接続手段について導電性ペーストを使用した例を説明し
たが、めっきあるいは金属蒸着等を用いることにより接
続手段とすることもできる。
【0065】(実施の形態4) 図4(a)〜(d)は本発明の第4の実施の形態におけ
る回路形成基板の製造方法を示す工程断面図である。
【0066】アラミド繊維14にエポキシ樹脂を含浸し
た基板材料1の両面にセパレイションフィルム4を加熱
ロールによるラミネート法等で仮接着し図4(a)に示
すような構成とする。セパレイションフィルム4は熱可
塑性材料としてポリエチレンテレフタレートを主材料と
するベースフィルムの両面に熱硬化性樹脂を主体とする
コート層を設けた材料を使用した。次に図4(b)に示
すように、上方より炭酸ガスレーザを照射して貫通穴6
を形成した。その際に加工時の熱影響により入射側盛り
上がり部15と出射側盛り上がり部16が概略貫通穴6
の円周部に形成される。ここでいう入射側および出射側
はレーザ5の入射方向を基準としている。発明者の実験
によれば10.6μmの波長の炭酸ガスレーザを用いた
際には出射側盛り上がり部16のほうが入射側盛り上が
り部15より大きく、すなわち厚みが大きかった。
【0067】次に図4(c)に示すように導電性ペース
ト8をスキージング等の方法により充填した。導電性ペ
ースト8は銅粒子を熱硬化性樹脂を主体とするバインダ
ー中に分散させたものである。充填後には銅粒子の沈降
その他の理由により出射側盛り上がり部16付近のほう
が入射側盛り上がり部15付近より導電性ペースト8の
粘度が上昇している場合がある。次に図4(d)に示す
ようにセパレイションフィルム4を基板材料1より剥離
する。その際に図4(d)に図示するようにセパレイシ
ョンフィルム4と導電性ペースト8の界面より両者が分
離して、基板材料1の表面から導電性ペースト8が盛り
上がる形状が導電性ペースト8の量を確保する面から望
ましい。条件が不適切であると導電性ペースト8がセパ
レイションフィルム4の剥離時に入射側盛り上がり部1
5あるいは出射側盛り上がり部16に付着して基板材料
1上よりとられてしまう。この場合は導電性ペースト8
の量が正規の場合より少なくなるので導電性ペーストに
よる層間の接続に悪影響を及ぼす場合がある。このとら
れ現象は、導電性ペースト8の粘度、セパレイションフ
ィルム4の厚み、貫通穴6の穴径をはじめとして多くの
要因が関係しているが、入射側盛り上がり部15あるい
は出射側盛り上がり部16の厚みも重要な要因である。
前述したように通常は出射側盛り上がり部16の付近の
導電性ペースト8の粘度は高くなっている場合があり、
とられ現象が起こりやすい。また、図4(b)にも示す
ようにレーザにより貫通穴加工を実施した際には入射側
より出射側のほうがセパレイションフィルム4の穴径も
小さくなるため、出射側盛り上がり部16でとられ現象
が起こりやすい。とられ現象を防止するために、発明者
は前述した炭酸ガスレーザの波長に9.4μmのものを
使用して実験を行いとられ現象を防止できることを見い
だした。すなわち、10.6μmの波長の炭酸ガスレー
ザを用いた場合には出射側盛り上がり部16の厚みが大
きいためとられ現象が頻発し、セパレイションフィルム
4を剥離した後の基板材料1の両面に銅箔を配置して熱
プレスして、本発明の実施の形態1と同様の両面回路形
成基板を作成したところ両面の回路を接続する電気抵抗
が大きくばらついた。そのため、出射側盛り上がり部1
6の厚みを小さくしようとレーザ5のエネルギー量を小
さくすると目的の貫通穴6の直径が得られなかった。し
かし、9.4μmの波長の炭酸ガスレーザを用いた場合
では出射側盛り上がり部16の厚みが薄いためにとられ
現象は起こらず、しかもとられ現象の起こりにくい入射
側盛り上がり部15の厚みは比較的大きくペースト量の
確保に寄与していた。結果として両面回路形成基板を作
成しても両面の回路を接続する電気抵抗は安定してい
た。
【0068】本実施の形態では炭酸ガスレーザの波長を
9.4μmとした例を説明したが、炭酸ガスレーザはそ
のガス組成を調整する方法で波長を選択することがで
き、9.6μm等の10μm以下9μm以上の複数種の
発振線について採用が可能である。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明の回路形成基板およ
びその製造方法は、回路形成基板においては穴形成工程
にて前記セパレイションフィルムの一部を前記基板材料
に転写させるもしくは穴形成工程にて張り付け工程で概
略一体化した基板材料とセパレイションフィルムを貫通
あるいは非貫通の穴周辺においてより密に一体化させる
ことにより、ランドあるいは回路の接着強度が向上する
もしくは穴周辺に接着手段が拡散せず、また導電性ペー
ストがセパレイションフィルムにとられる現象を防止
し、特に高密度な回路形成基板において信頼性が向上す
る等の作用を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路形成基板の製
造方法の工程断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路形成基板の製
造方法の工程断面図
【図3】本発明の第3の実施の形態における回路形成基
板の製造方法により製造された回路形成基板を示す断面
【図4】本発明の第4の実施の形態における回路形成基
板の製造方法を示す工程断面図
【符号の説明】
1 基板材料 2 熱硬化性樹脂 3 ガラス繊維 4 セパレイションフィルム 5 レーザ 6 貫通穴 7 一体化部 8 導電性ペースト 9 銅はく 10 両面板 11 回路 12 ランド 13 Bステージフィルム 14 アラミド繊維 15 入射側盛り上がり部 16 出射側盛り上がり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/42 650 H05K 3/42 650A 3/46 3/46 G N X (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/11 H05K 3/40 H05K 3/42 H05K 3/38 H05K 3/46

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一あるいは複数の材質より構成される
    板状あるいはシート状の基板材料にエネルギービームを
    照射して貫通あるいは非貫通の穴加工を行う穴形成工程
    と、前記穴形成工程にて形成された貫通あるいは非貫通
    の穴に基板材料の表裏あるいは外層と内層を電気的に接
    続する接続手段形成工程と、基板表面に金属箔もしくは
    薄膜形成によって導体層を形成し所望の形状にパターン
    ニングする回路形成工程が、それぞれ独立の工程もしく
    は前記した工程の内容を意図して各工程の要素が混在し
    た形で含み、前記穴形成工程の前に前記基板材料の片面
    あるいは両面にフィルム状のセパレイションフィルムを
    張り付ける工程があり、前記穴形成工程にて前記セパレ
    イションフィルムの一部を前記基板材料上の前記回路形
    成工程にて形成する回路もしくはランドの全部あるいは
    一部の位置に転写させることを特徴とする回路形成基板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 単一あるいは複数の材質より構成される
    板状あるいはシート状の基板材料にエネルギービームを
    照射して貫通あるいは非貫通の穴加工を行う穴形成工程
    と、前記穴形成工程にて形成された貫通あるいは非貫通
    の穴に基板材料の表裏あるいは外層と内層を電気的に接
    続する接続手段形成工程と、基板表面に金属箔もしくは
    薄膜形成によって導体層を形成し所望の形状にパターン
    ニングする回路形成工程が、それぞれ独立の工程もしく
    は前記した工程の内容を意図して各工程の要素が混在し
    た形で有し、前記穴形成工程の前に前記基板材料の片面
    あるいは両面にフィルム状のセパレイションフィルムを
    張り付ける工程があり、前記穴形成工程にて前記張り付
    ける工程で概略一体化した基板材料とセパレイションフ
    ィルムを前記貫通あるいは非貫通の穴周辺の前記回路形
    成工程において形成する回路もしくはランドの全部ある
    いは一部の位置においてより密に一体化させることを特
    徴とする回路形成基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 単一あるいは複数の材質より構成される
    板状あるいはシート状の基板材料にエネルギービームを
    照射して貫通穴加工を行う穴形成工程と、前記穴形成工
    程にて形成された貫通穴に基板材料の表裏あるいは外層
    と内層を電気的に接続する接続手段形成工程と、基板表
    面に金属箔もしくは薄膜形成によって導体層を形成し所
    望の形状にパターンニングする回路形成工程が、それぞ
    れ独立の工程もしくは前記した工程の内容を意図して各
    工程の要素が混在した形で有し、前記穴形成工程の前に
    前記基板材料の両面にフィルム状のセパレイションフィ
    ルムを張り付ける工程があり、前記穴形成工程にて前記
    セパレイションフィルムがエネルギービームにより熱影
    響を与えて、貫通穴の略円周部あるいは外周部でセパレ
    イションフィルムの外側および基板材料側の両方もしく
    は片方に、セパレイションフィルム、あるいはセパレイ
    ションフィルムを主体として基板材料を含む、盛り上が
    り部を形成し、前記盛り上がり部の厚みがエネルギービ
    ームの入射側と出射側で入射側のほうが大きくなるよう
    にしたことを特徴とする回路形成基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 穴形成工程にて形成する貫通あるいは非
    貫通の穴の概略周辺にセパレイションフィルムの一部を
    転写させることを特徴とする請求項1に記載の回路形成
    基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 回路形成工程にて形成する回路の全部あ
    るいは一部の位置にエネルギービームを照射し、セパレ
    イションフィルムの一部を転写させることを特徴とする
    請求項1に記載の回路形成基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板材料に空隙を含む多孔質基材を用
    い、穴形成工程にて形成する貫通あるいは非貫通の穴周
    辺にセパレイションフィルムあるいは基板材料とセパレ
    イションフィルム材料が混合した材料による空隙のない
    あるいは空隙の少ないボイドレス層を形成することを特
    徴とする請求項1もしくは2に記載の回路形成基板の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 接続手段形成工程が、穴形成工程にて形
    成された貫通あるいは非貫通の穴への導電性ペーストの
    充填からなり、その後にセパレイションフィルムを基板
    材料から剥離し、基板材料の片面あるいは両面に金属箔
    あるいは内層用回路形成基板を配置し加熱加圧して基板
    材料と金属箔あるいは基板材料と内層回路形成基板の一
    体化および導電性ペーストによる基板材料の表裏あるい
    は外層と内層の電気的接続を発現させ、その後に金属箔
    をパターンニングする回路形成工程を備えたことを特徴
    とする請求項1もしくは2もしくは3に記載の回路形成
    基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 穴形成工程後にセパレイションフィルム
    を基板材料から剥離し、基板材料の片面あるいは両面に
    金属箔あるいは内層用回路形成基板を配置し、加熱加圧
    して基板材料と金属箔あるいは基板材料と内層回路形成
    基板を一体化させ、その後に基板材料の穴内および片面
    あるいは両面の全面あるいは一部にめっきもしくは蒸着
    もしくは他の薄膜形成法を用いて薄膜を形成し、基板材
    料の表裏あるいは外層と内層の電気的接続を発現させ、
    その後に前記薄膜をパターンニングして所望の回路を形
    成することを特徴とする請求項1もしくは2もしくは3
    に記載の回路形成基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 セパレイションフィルムがベースフィル
    ム材料の片面あるいは両面に単層あるいは多層のコーテ
    ィング層を施したものよりなり、穴形成工程において前
    記コーティングの一層あるいは複数層がセパレイション
    フィルムより基板材料に転写するもしくは一体化あるい
    は盛り上がり部となることを特徴とする請求項1もしく
    は2もしくは3に記載の回路形成基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 セパレイションフィルムより基板材料
    に転写するコーティング層が、熱可塑性樹脂材料、ある
    いは熱硬化性樹脂材料に熱可塑性樹脂材料を混合して熱
    可塑性を付与した材料よりなる請求項9に記載の回路形
    成基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 セパレイションフィルムより基板材料
    に転写するコーティング層が、熱硬化性樹脂材料、ある
    いは熱可塑性樹脂材料に熱硬化性樹脂材料を混合して熱
    硬化性および耐熱性を付与した材料よりなる請求項9に
    記載の回路形成基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 セパレイションフィルムより基板材料
    に転写するコーティング層が、金属薄膜よりなる請求項
    9に記載の回路形成基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 金属箔が片面あるいは両面が粗化処理
    されている材料よりなる請求項1もしくは2もしくは3
    に記載の回路形成基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 粗化処理された面の平均あらさが基板
    材料上に転写したセパレイションフィルムの一部の厚み
    より大きいことを特徴とする請求項13に記載の回路形
    成基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 粗化処理された面の平均あらさが基板
    材料上に転写したセパレイションフィルムの一部の厚み
    より小さいことを特徴とする請求項13に記載の回路形
    成基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 穴形成工程にて用いるエネルギービー
    ムにレーザを用いたことを特徴とする請求項1もしくは
    2もしくは3に記載の回路形成基板の製造方法。
  17. 【請求項17】 穴形成工程にて用いるエネルギービー
    ムに炭酸ガスレーザを用いたことを特徴とする請求項1
    6に記載の回路形成基板の製造方法。
  18. 【請求項18】 レーザの波長が10μm以下かつ9μ
    m以上であることを特徴とする請求項16に記載の回路
    形成基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 穴形成工程において、レーザのエネル
    ギーがパルス状に1回もしくは複数回照射され、前記1
    回もしくは複数回のうち少なくとも最初の1回が、10
    mJ以上のパルスエネルギーであることを特徴とする請
    求項16に記載の回路形成基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 基板材料に補強材に熱硬化性樹脂を含
    浸しBステージ化したいわゆるプリプレグもしくは補強
    材を用いずに熱硬化性樹脂をBステージ化したフィルム
    を用いたことを特徴とする請求項1もしくは2もしくは
    3に記載の回路形成基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 基板材料上に転写したセパレイション
    フィルムの一部の厚みが3μmより小さいことを特徴と
    する請求項1に記載の回路形成基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 基板材料の両面のうちでセパレイショ
    ンフィルムの転写もしくはボイドレス層の形成が効率的
    に行われる面を回路形成基板の表層側になるように配置
    したことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の回路
    形成基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 熱硬化性樹脂を含む基板材料の表面に
    形成した回路もしくはランドの全部あるいは一部の位置
    の下部に熱可塑性樹脂が前記熱硬化性樹脂と共に硬化成
    形され、前記熱可塑性樹脂は、回路もしくはランドの直
    下より基板厚み深さ方向に向かって段階的に熱可塑性が
    減少してゆく構成であることを特徴とする回路形成基
    板。
JP2000372657A 1999-12-15 2000-12-07 回路形成基板および回路形成基板の製造方法 Expired - Fee Related JP3292197B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000372657A JP3292197B2 (ja) 1999-12-15 2000-12-07 回路形成基板および回路形成基板の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-355413 1999-12-15
JP35541399 1999-12-15
JP2000372657A JP3292197B2 (ja) 1999-12-15 2000-12-07 回路形成基板および回路形成基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001237540A JP2001237540A (ja) 2001-08-31
JP3292197B2 true JP3292197B2 (ja) 2002-06-17

Family

ID=26580264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000372657A Expired - Fee Related JP3292197B2 (ja) 1999-12-15 2000-12-07 回路形成基板および回路形成基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3292197B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5083906B2 (ja) * 2008-10-30 2012-11-28 京セラSlcテクノロジー株式会社 配線基板の製造方法
RU2466515C1 (ru) * 2011-10-11 2012-11-10 Леонид Геннадьевич Менчиков Способ лазерного осаждения меди на поверхность диэлектрика

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001237540A (ja) 2001-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW506242B (en) Multi-layered printed circuit board and method for manufacturing the same
US8419884B2 (en) Method for manufacturing multilayer wiring substrate
US7737367B2 (en) Multilayer circuit board and manufacturing method thereof
US6451710B1 (en) Method of manufacturing multi-layer printed wiring board
US8076589B2 (en) Multilayer wiring board and its manufacturing method
WO2001045477A1 (fr) Carte de formation de circuit et procede de fabrication de carte de formation de circuit
JP2007281336A (ja) 両面プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板
JP3670487B2 (ja) 配線基板の製造方法
US7278205B2 (en) Multilayer printed wiring board and production method therefor
JPH10284841A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
TW517504B (en) Circuit board and a method of manufacturing the same
JP3292197B2 (ja) 回路形成基板および回路形成基板の製造方法
JP2002368364A (ja) プリント配線基板とその製造方法
JP3705370B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP4012022B2 (ja) 多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法
JP2004134467A (ja) 多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法
JP3981314B2 (ja) 多層配線基板の製造方法
JP2007035716A (ja) プリント基板の製造方法
JP3236812B2 (ja) 多層配線基板
JPH1117295A (ja) 回路基板用プリプレグの製造方法と回路基板用プリプレグおよびその回路基板用プリプレグを用いた回路基板の製造方法
JP2000164767A (ja) 配線基板およびその製造方法
JP2004327744A (ja) 多層配線基板及びその製造方法
JPH10335834A (ja) 多層配線基板
JP2002353619A (ja) 多層配線板、多層配線用基材及びその製造方法
JP5303532B2 (ja) プリント配線板、その製造方法、多層プリント配線板、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080329

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090329

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100329

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110329

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110329

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120329

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130329

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130329

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140329

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees