JP3291863B2 - 液晶パネル - Google Patents

液晶パネル

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JP3291863B2
JP3291863B2 JP23027093A JP23027093A JP3291863B2 JP 3291863 B2 JP3291863 B2 JP 3291863B2 JP 23027093 A JP23027093 A JP 23027093A JP 23027093 A JP23027093 A JP 23027093A JP 3291863 B2 JP3291863 B2 JP 3291863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、OA用、家庭用の液晶
ディスプレイに用いる液晶パネル関わり、特には強誘電
性液晶または反強誘電性液晶を用いるものに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(Liquid crystal dis
play、以下LCDという)は、軽量で薄く出来るのでポ
ケッタブルな電卓、テスター等の計測機器の表示体ある
いは装飾用、POP用として図形や文字を平面上に表示
する装置として広く利用されている。最近では薄膜トラ
ンジスターを用いて、フルカラーで動画を表示するテレ
ビ、パソコンやワークステーション向きの大容量の薄型
端末表示体としても利用されている。
【0003】これらにおけるシャッター性の起源として
代表的なものはネマチック層を用いるツイステッドネマ
チック型、スーパーツイステッドネマチック型と強誘電
性液晶あるいは反強誘電性液晶のカイラルスメクチック
相を用いるものがある。これらについては成書((1)
「液晶」小林、岡野編著:培風館1985年、(2)
「強誘電性液晶の構造と物性」福田、竹添共著:(株)
コロナ社1990年、(3)「次世代液晶ディスプレイ
と液晶材料」福田監修:シーエムシー(株)1992
年)に詳述されている。特に、後者はクラーク等(特開
昭56−107216号公報、米国特許第436792
4号明細書)により提案されたもので、TFT(Thin f
ilm transistor) のようなアクティブ素子を用いずに単
純マトリックスで大容量表示が可能と期待され製品化が
進められている。
【0004】しかしながら強誘電性液晶(FLC:ferr
o-electric liquid crystal)あるいは反強誘電性液晶
(AFLC:anti-ferro-electric liquid crystal)を
用いるディスプレイ(FLCD)の実用化には、前記文
献(3)に記載されている二つの問題を克服することが
必要である。一つは耐震性、耐衝撃性に優れたパネルの
製造技術の開発であり、もう一つはカイラルスメクチッ
クC相(以下、SmC*)の無欠陥配向制御法の確立で
ある。本発明は、直接的には前者に関わるので、先ず、
従来技術によるパネルの構造(図3参照)と、これをF
LCD用パネルに適用した場合の問題点について簡単に
述べる。
【0005】ネマチック液晶用パネルのセルギャップは
概ね5〜10μmである。この場合には、片方のパネル
の表示部を囲む周辺にシール部300として、エポキシ
樹脂等の熱硬化樹脂をスクリーン印刷法により幅2〜3
mmで印刷した後、対向基板の周囲を機械的に圧着しな
がら加熱硬化して上下を張り合わせている。このままで
はパネル中心部が薄くなるのでギャップを維持するため
にグラスファアイバー、グラスビーズや有機樹脂粒から
なるスペーサー部材301が、パネル内部に均一に散布
されている。セルギャップの偏差は0.5μm程度であ
るが、視覚的にも駆動する上でも問題はない。
【0006】しかしながら、この方法ではスペーサ部材
が一定の頻度で、画素電極上にも散布されるので、FL
Cでは駆動中に配向異常を誘起することがある。別の問
題としては、スペーサー散布等の工程中に不純物が混じ
ることがあるが、洗浄が出来ないということがある。セ
ルギャプが厚い場合には問題とならない微細なゴミ等
も、FLCDのように2μm程度と狭い場合には、洗浄
できないとパネル製造の歩留まりが落ちることになる。
散布以外の手段の一例として、微細なスペーサ部材をフ
ォトリソ法により、非画素部に形成することが特開昭6
1−228420号公報に開示されている。
【0007】しかしながらいずれにおいても、この構造
ではシール部300以外では上下の基板は接着していな
い。従って、局所的に印圧されるとセルに緩やかな凹凸
が発生しセル内の液晶は流動し、印圧を止めるとセルと
液晶層は元の状態に復帰する。ネマチック液晶は流動性
に富むので、こうした流動が生じても配向状態がもとに
戻って何等の問題も生じない。ポータブルタイプで持ち
運んだり、あるいはオフィスで日常的に使用する場合に
も、一定の衝撃や物理的ストレスがパネルに加えられ僅
かに変形する。こうした場合でも一時的な液晶の流動変
化が起こるが可逆的に復帰するので問題はない。
【0008】一方、FLCやAFLCが前記図3の構造
のセルに封じられた場合には、局所的な印圧や衝撃によ
りセルが変形して液晶の流動が起こると、スメクチック
固有の層構造(図4(a)シェブロン構造あるいは
(b)ブックシェルフ構造)が乱れて元に戻らない。こ
うなると再び液晶層を等方相まで加熱して、冷却して再
配向させる必要があるが、実際上こうしたことは不可能
である。従って、印圧や衝撃に対して液晶の過剰な流動
を引き起こさない、耐震耐衝撃性に優れたパネルの構造
である必要がある。
【0009】これを提供する方法として基板の一方に、
微細パターン状の接着性部材をフォトリソ法により形成
して、上下の基板を接着する方法が特開昭62−969
25号公報、特開昭62−118323号公報に開示さ
れている。接着性部材のパターンは表示を妨げない範囲
で種々選択できるが、本発明者の実験によれば直線状
(隔壁)が好ましい形態である。この理由は周期的な変
形があると、それによる歪が液晶層に蓄積する、あるい
は液晶の封入時に流れが直線状にならず蛇行し、それが
配向膜−液晶の相互作用として半永久的に記憶されるた
めと推察される。
【0010】電極間に直線状の隔壁が形成され、適当な
手段で上下の基板が加圧接着されると、基板間の一方の
電極上の空隙は隣接する空隙と相互に隔離された直線状
のトンネル(図1)となる。液晶をこの隔壁で囲まれた
トンネル内を適正速度で進入させると、流れの乱れによ
る歪の蓄積や蛇行の記憶は起こらない。冷却によって高
温相からSmC* を得る時も体積変化はトンネルに沿っ
て起こり相互に干渉することは少ない。従って、欠陥の
全く無いFLC用のパネルの提供が可能である。
【0011】隔壁用部材の特性としては該部材パターン
の形成方法に依存するが、コーティング適性、適度の剛
性、強い接着力、耐熱性、耐光性が必要であり、フォト
リソ法では光重合性である必要もある。一応の利用可能
な材料としては各種フォトレジスト、マスクパタニング
可能な高分子化合物、無機化合物が挙げられるが、作業
性からフォトレジストから選択されていた。フォトレジ
ストはシップレー社(株)のAZシリーズ、東京応化工
業(株)のOMRシリーズ等があり、日本合成ゴム
(株)も提供している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般には、下地基板と
フォトレジスト系隔壁部材との密着性を高めるために、
シランカップリング材などの界面活性剤をコートする
が、FLCDにおいてはこれが大域的な配向ムラを生じ
ることがあり使用が出来なかった。透明電極上(IT
O)にショート防止のためのSiO2 、Al2 3 等か
ら選ばれる絶縁層を設けるが、そうすると密着力が低下
して、次第に上下基板の剥離が起きる場合があった。別
の問題としては、材料中に含まれる低分子化合物や未反
応物質、あるいは残存する希釈溶剤等が液晶中に溶出し
て、配向の乱れや応答特性の変化を起こすことがあっ
た。ストライプ状の隔壁部は光吸収層(遮光層)を兼ね
るが、これが100%有効なのは完全なクロスポーララ
イザーの場合である。一般には、コントラストを増すた
めにクロスポーラライザーより若干ずらした偏光板の配
置をとる。この場合、遮光性が減るので黒色の染料もし
くは顔料から選ばれた着色物質を隔壁材料に分散させる
のが望まれる。しかしながら、着色材料に対する溶解性
分散性が低く使えないという問題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために、少なくとも一方が透明な基板上のストライ
プ状電極が略直交するように対向して配置され、一方の
前記ストライプ電極上の空隙が隣接する前記空隙から隔
壁により隔離された略直線状のトンネルであって、該ト
ンネル内に強誘電性液晶あるいは反強誘電性液晶が充芯
されてなる液晶パネルにおいて、前記隔壁部材が(化
1)、(化2)、(化3)であり、少なくとも(化1)
及び(化2)を含み、しかも(化3)は一種またはそれ
以上を含む樹脂であり、その組成比が(化1)10〜2
5重量部、(化2)10〜30重量部、(化3)40〜
80重量部、であるモノマー組成の共重合体であること
や、隔壁部材に黒色の着色組成物を含有させることを特
徴とする液晶パネルを提供する。
【0014】本発明の隔壁を有するFLCD用パネルの
構成を図に基づいて説明する。図1はモノクロ用パネル
の斜視断面図である。透明なガラス基板110、120
の上にストライプ状のITO電極100、105が形成
されている。さらに上下電極間の短絡を防止するため
に、SiO2 やAl2 3 の絶縁膜107が少なくとも
一方の電極上一面に設けてある。
【0015】電極の厚みは1000Å、幅は200〜3
00μmが好適であり、電極間の距離103は透過率を
高めるために出来るだけ狭いのが望ましく、20〜40
μm程度が好適である。
【0016】SmC* 配向層を得るため、少なくとも一
方の面上には、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリビニルアルコール等から選ばれて形成された
高分子有機薄膜をラビングした配向膜102が形成され
ている。
【0017】隔壁は配向膜の上に形成してもよいし、問
題があればマスクパタニングにより配向膜を除去したI
TOもしくは絶縁膜上に直に設けてもよい。ゴム系のネ
ガレジスト、ノボラック系ポジレジストの基板への密着
力はITO>SiO2 >ポリイミドの順で弱まる傾向で
あった。
【0018】平坦性のよいカラーフィルター201があ
る場合でも、隔壁層はどちらに設けてもよい。この場合
の1構成例を図2(a)(b)に示したが、どちらが好
ましいかはもっぱら作業性と得られたパネルの特性およ
び生産性とによる。本発明者の実験によればカラーフィ
ルターの対向側に設けるのが、作業性から見て好ましい
結果であった。とりわけ隔壁材と同じ材料で遮光層を対
向側に設ける場合は、同質の材料が部分的に接着してな
り強度的に一段と優れていた。
【0019】本発明ではカラーフィルターの有無に関わ
らず、いずれかの一方の基板のストライプ電極の間隙を
埋める線状の隔壁を、パターン形成が可能な材料で形成
して上下を接着する。これにより電極上の空隙が隣接す
る該空隙と隔壁により隔離された形態が得られる。
【0020】隔壁パターンを形成するには直接に基板に
転写する場合と、エッチングによる場合がある。該パタ
ーンの微細度に応じて選択するが、50μm以上の線幅
では前者、それ以下ではエッチングが好ましい。後者で
は、隔壁部材をコーティングするがスピンコート、ロー
ルコートから適宜選ばれる。
【0021】上下の基板を均一に加圧して密着する手段
については特開昭62−96925号公報に記載されて
いるので詳しいことは省略するが、大気圧を利用するの
が好適である。通常、パターン化される材料には接着性
はないが、高分子化合物では一度軟化点まで昇温してか
ら室温に戻すと、強弱はあるが接着性を発現させること
が出来るので、FLCD用として望ましい特性の材料が
選択される。別の材料としてはインジウム等の低融点金
属でも同様の効果を得ることが出来る。さらに付け加え
れば、隔壁部材は適度な剛性を有することが必要であ
る。軟化点近くで加圧されるので、つぶれてしまうのは
好ましくない。さらにつけ加えれば、室温で過度に剛直
なものも好ましくない。パネルにストレスが印加したと
きに剥がれることがある。
【0022】本発明にかかる隔壁部材としてのアクリル
樹脂は強い接着性、適度な剛性、耐光性、耐熱性を持っ
ている。アクリル樹脂モノマーは、(化1)では、Rが
Hの場合はアクリレート酸、RがCH3 の場合はメタク
リル酸を示し、(化2)ではヒドロキシエチルメタクリ
レートを示し、(化3)ではRがHの場合はメチル、エ
チル、プリピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
アミル、イソアミルの各アクリレートを示す、RがCH
3 の場合は各メタクリレートを示す。
【0023】またこれらの組成のアクリル樹脂を合成す
るときに、少量添加することで、特性を変えることので
きるモノマーとして、ベンジルアクリレート、フェニル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリロニ
トリル、ビニルアセテート、テトラヒドロフルフリルメ
タクリレート等があり、添加してもよい。アクリル樹脂
は、上記の(化1)(化2)(化3)を共重合すること
で得られる。これら(化1)(化2)(化3)のモノマ
ーの配合比は、(化1)10〜25重量部、(化2)1
0〜30重量部、(化3)40〜80重量部である。
【0024】この樹脂を光重合法で用いる。溶解させる
溶剤として、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等が
よく、またこれらの混合物でもよいが、特に溶解性、コ
ーチング性からエチルセルソルブが望ましい。光重合で
はさらに別のモノマーと重合開始剤を加える。
【0025】モノマーとしては、2官能、多官能モノマ
ーがあるが、2官能モノマーとして、1、6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコール、ジアクリレート、ト
リエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロ
キシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタン
ジオールジアクリレート等があり、多官能モノマーとし
てトリメチロールプロパントリアクリレート、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ジペンタリ
スリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタアクリレート等がある。これらのモノマーは、
昭和高分子(株)、東亜合成化学工業(株)、セラニー
ズケミカル(株)、日本火薬(株)の市販品がある。ま
た光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルパーオキ
サイド、2−クロロチオキサントン、イミダゾール系化
合物等があり、大東化学工業所(株)、新日曹化工
(株)、チバガイギー、大阪有機化学工業(株)等に市
販品がある。
【0026】前記イミダゾール系化合物としては、2−
(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニル−
イミダゾール二量体、2,−(2,3ジクロロフェニ
ル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)−イミダ
ゾール2量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−
4,5−ビス(4−メトキシフェニル)−イミダゾール
二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−
ビス(4−クロロフェニル)−イミダゾール二量体、2
−(2,3−ジクロロフェニル)4,5−ジ(2−フリ
ル)−イミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェ
ニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−
2’−ビイミダゾール、HB22(保土ヶ谷化学(株)
製)などがある。
【0027】遮光性を持たすのに添加する黒色系着色材
としては耐熱性、耐光性が優れる顔料(一例としてはカ
ーボンブラックの無機顔料、カラーインデクスナンバー
7の有機顔料)が望ましい。該顔料の一次粒子径は、
0.3μm以下好ましくは0.1μm以下で可視光波長
よりも十分小さくする。
【0028】アクリル樹脂に対する分散能向上に使う分
散剤は有機色素の誘導体が好ましい。母体有機色素とし
てはアゾ系、キナクリドン系、アントラキノン系、ペリ
レン系、ペリノン系、フタロシアニン系などがある。こ
れらの有機色素に置換基を有し、色素の分散に有効な誘
導体が使われる。置換基としては水酸基、カルボキシル
基、スルホン酸基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基等がある。本発明者が実施例で用いた黒色顔料の中で
はフタロシアニン系誘導体が望ましいものであった。
【0029】アクリル樹脂に溶剤、顔料、分散材、重合
開始材、アクリルモノマーを適正量添加して3本ロール
等で十分混練して黒色組成物を調整する。コーティング
方法としてはスピンコート、ロールコートから適宜選択
できる。
【0030】本発明にかかる液晶パネルの製造方法とし
ては、オフセット印刷法により、直接隔壁パターンを基
板上に描くものである。前述の光重合性組成物でも、そ
れから重合開始材、2官能、多官能モノマーを除いた組
成物でもよい。この場合、アクリル樹脂の溶剤としては
高沸点のカルビトールアセテート、エチルカルビトール
が好適である。黒色顔料を添加する場合でも、前記溶剤
の量を加減しオフセット印刷に適した樹脂粘度、好まし
くは200〜600cpに調整する。詳しい条件は省略
するが膜厚を2μm前後にする事は容易である。
【0031】
【作用】本発明のアクリル樹脂を隔壁部材とすると、上
下の基板を確実に接着して、漏出物のない化学的に安定
なトンネルを形成することが可能である。液晶層の流れ
を乱すことがなく、相変化や冷却に伴う体積変化をトン
ネル毎の個々の電極上に限定して相互に干渉するのを防
止できる。
【0032】
【実施例】以下に実施例について述べる。なお配合比は
全て重量比である。
【0033】<実施例1>メタクリル酸20部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート15部、メチルメタクリレー
ト10部、ブチルメタクリレート55部をエチルセルソ
ルブ300部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブ
チルニトリル0.75部加えて70℃で5時間反応させ
アクリル樹脂を得た。これを樹脂濃度が10%になるよ
うにエチルセルソルブで希釈した。さらに、該樹脂10
0gに対しトリメチロールプロパンアクリレート(モノ
マー)7.0g、4、4’−ジエチルアミノベンゾフェ
ノン1.5gを加えて、よく撹拌して光反応性組成物と
した。
【0034】A4サイズの厚み1.1mmのガラス基板
を光学研磨し平面の平坦性を2μm以内に加工した透明
基板一組110、120を得る。透明基板上に1000
ÅのITO膜をスパッタリングにより製膜し、定法のフ
ォトリソ法に従って線幅280μm、ピッチ310μ
m、長さが基板の長手長と同じのストライプ状ITO電
極を640本形成した。この基板110に反応性組成物
をスピンコート(1100rpm/40秒)して乾燥し
た。70℃で20分プリベーク後、ポリビニルアルコー
ル5%溶液をコートした。70℃で20分乾燥後、図5
のパターンのマスクを用いて超高圧水銀灯で露光した。
2.5%炭酸ナトリウム溶液で現像後超純水でよく水洗
した。これにより電極間にストライプ状の幅略30μm
の、透明な隔壁用部材が形成され、周辺部には太い線幅
の接着部が設けられている。
【0035】対向基板にはポリイミド樹脂HL1110
(日立化成工業(株)製)2%溶液を1000rpmで
20秒スピンコートした後、180度のオーブンで約1
時間乾燥した。ラビング処理を行った後、ラビング方向
が隔壁部材500、101と略平行に成るように重ね合
わせて仮密着させた。このまま大気圧加圧用治具(構造
は図示せず)にセットしてパネル内部503を脱気する
と大気圧により完全に密着した。減圧したままオーブン
中に入れて5℃/1分の速度で230℃まで昇温し2時
間保持した。その後、ゆっくりと除冷して室温で定圧に
戻した。これにより、セルギャップが1.8μmで完全
に上下の基板が接着した隔壁群のあるパネルを製造し
た。パネルの周囲部をエポキシ樹脂等で固着して一層耐
震耐衝撃性、密封性に優れたものとした。
【0036】これを減圧加熱炉にセットして10mmH
gまで減圧した後、温度を90℃まで上げて、FLC液
晶CS1014((株)チッソ製)がある液晶ダメに封
入口をつけて封入口を液晶で塞いだ。この状態を保つと
前記液晶は約1.5cm/1時間の速度でパネル内に浸
透した。完全に液晶が入った後、約3時間で室温に戻す
とジグザグ欠陥の全くないSmC* 相が得られる。この
パネルでは基板表面を指、ペン先等で10Kg/cm2
で押圧しても、パネル角部に打撃を与えても、全く配向
状態の変化は無かった。配線等のハンドリング工程でも
同様であった。
【0037】<実施例2>メタクリル酸20部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート15部、メチルメタクリレー
ト10部、ブチルメタクリレート55部をエチルセルソ
ルブ300部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブ
チルニトリル0.75部加えて70℃で5時間反応させ
アクリル樹脂を得た。これを樹脂濃度が10%になるよ
うにエチルセルソルブで希釈した。この希釈樹脂90g
に対し商品名ラーベン1020B(C.I.No.77
266)の黒色顔料9g、フタロシアニン系分散材0.
9gを添加して、3本ロールで十分混練して黒色ワニス
を作成した。さらに、該黒色樹脂56.1gに対しペン
タエリスリトールヘキサアクリレート(モノマー)3.
22g、増感材ジエチルアミノベンゾフェノン1.28
87g、開始剤イミダゾール0.644g、溶剤として
シクロヘキサン38.7g、界面活性剤0.05gを加
えて良く混練し光反応性黒色組成物とした。
【0038】A4サイズの厚み1.1mmのガラス基板
を光学研磨し平面の平坦性を2μm以内に加工した透明
基板一組110、120を得た。透明基板上に1000
ÅのITO膜をスパッタリングにより製膜し、定法のフ
ォトリソ法に従って線幅280μm、ピッチ310μ
m、長さが基板の長手長と同じのストライプ状ITO電
極を640本形成した。この基板101に反応性樹脂を
スピンコート(1100rpm/40秒)して乾燥し
た。70℃で20分プリベーク後、ポリビニルアルコー
ル5%溶液をコートした。70℃で20分乾燥後、図5
のパターンのマスクを用いて超高圧水銀灯で露光した。
2.5%炭酸ナトリウム溶液で現像後超純水でよく水洗
した。これにより電極間にストライプ状の黒色隔壁用部
材が形成され、周辺部には太い線幅の接着部が設けられ
た。以下実施例1と全く同じ手順によりパネルを作成し
てFLCを封入した。この場合にも強固な接着性が得ら
れた。
【0039】<実施例3>実施例1の手順で合成したア
クリル樹脂をエチルカルビトールで希釈して粘度が40
0cpの組成物を得た。これを実施例1と同じパターン
であるが隔壁の線幅が70μmであるオフセット印刷用
TAP版上に展開し、ブランケットを介して透明基板に
転写した。一回の転写での膜厚は約1.2μmであった
ので、2回繰り返した。その後、120度で30分乾燥
した。以下、実施例1と同様にして貼り合わせるとセル
ギャップ2μm、線幅80μmのFLC用パネルが得ら
れた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、大面積でも上下の基板
が柔軟かつ確実に接着しているので、耐震耐衝撃性に優
れ、液晶の配向性を悪化させず、耐光性、耐久性にも優
れたFLCD用パネルが提供できる。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における隔壁により隔離されたトンネル
部の斜視断面図である。
【図2】本発明における隔壁により隔離されたトンネル
部の別の二つの形態の断面図である。
【図3】従来型の液晶パネルの構造を示す断面図であ
る。
【図4】SmC* 層の構造を模式的に示す図である。
【図5】隔壁部材とシール部のパターンの概略を説明す
る図である。
【符号の説明】
100、104…ITO電極 101…電極間形成された隔壁 102…配向膜 103…隣接ITO電極間の距離 105…絶縁膜 110、120…対向基板 201…カラーフィルター 300…シール部を兼ねる接着部 301…スペーサ 303…液晶 400…”く”の一つの在り方 401…”く”の別の在り方 501…微細パターンの接着性部材 503…パネル内部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−135917(JP,A) 特開 昭63−110425(JP,A) 特開 平2−310521(JP,A) 特開 平5−224414(JP,A) 特開 平5−27435(JP,A) 特開 平2−20(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1339 G02F 1/1333 G02F 1/141

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明な基板上のストライ
    プ状電極が略直交するように対向して配置され、一方の
    前記ストライプ電極上の空隙が隣接する前記空隙から隔
    壁により隔離された略直線状のトンネルであって、該ト
    ンネル内に強誘電性液晶あるいは反強誘電性液晶が充芯
    されてなる液晶パネルにおいて、前記隔壁部材が 【化1】 【化2】 【化3】 であり、少なくとも(化1)及び(化2)を含み、しか
    も(化3)は一種またはそれ以上を含む樹脂であり、そ
    の組成比が(化1)10〜25重量部、(化2)10〜
    30重量部、(化3)40〜80重量部、であるモノマ
    ー組成の共重合体であることを特徴とする液晶パネル。
  2. 【請求項2】隔壁部材に黒色の着色組成物を含有させる
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
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