JP3291826B2 - 高エネルギービーム溶接における円柱状部材の位置決め方法ならびに該方法を用いた溶接装置および該方法を適用して位置決め溶接された光素子パッケージ - Google Patents

高エネルギービーム溶接における円柱状部材の位置決め方法ならびに該方法を用いた溶接装置および該方法を適用して位置決め溶接された光素子パッケージ

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JP3291826B2
JP3291826B2 JP08228793A JP8228793A JP3291826B2 JP 3291826 B2 JP3291826 B2 JP 3291826B2 JP 08228793 A JP08228793 A JP 08228793A JP 8228793 A JP8228793 A JP 8228793A JP 3291826 B2 JP3291826 B2 JP 3291826B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高エネルギー・ビーム
で円柱状部材と相手部材とを溶接する際の位置合わせ方
法、該位置合わせ方法を適用した溶接装置、及び、該溶
接装置によって円柱状部材と相手部材が溶接された光パ
ッケージに係り、特に、円柱状部材の中心と高エネルギ
ー・ビームの回転中心とを容易に一致させることができ
る位置合わせ方法、該位置合わせ方法により円柱状部材
の中心と高エネルギー・ビームの回転中心とを容易に一
致させて高エネルギー・ビーム溶接を行なうことができ
る溶接装置、及び、該溶接装置を適用することにより円
柱状部材と相手部材との封止力が高い光パッケージに関
する。
【0002】尚、本発明における円柱状部材とは、円柱
部分又は円筒部分を有する部材をいい、その端面とは円
柱又は円筒の軸に直角に切った面、側面とは端面を除く
円柱又は円筒の外面をいう。そして、円柱状部材は端面
の周囲を相対的な回転によって溶接しうるもの全てを含
み、その直径と長さの比率については一切こだわらな
い。従って、リング状や円板状のものも含まれる。
【0003】近年、遠距離、近距離を問わず通信システ
ムに求められる情報伝送速度は増加の一途を辿ってお
り、光通信システムが主流になっている。そして、光通
信システムにはマルチ・ギガ・ビット級の伝送速度が必
要となりつつあり,この伝送速度を実現する光通信装置
の開発が要求されている。
【0004】 このような高速光通信システムに適用す
る光送信装置、光受信装置においては、使用する発光素
子、受光素子或いは集積回路などの高速だけではな
く、高速特性を安定に維持するパッケージ技術の開発が
必要である。
【0005】このために、光送信装置、光受信装置内の
ボード実装密度を向上させるために、パッケージの高さ
(厚さ)を低くすることと、実装面積を小さくする小型
化技術も重要になり、更に、長期信頼性を確保するため
にレーザ溶接のような高エネルギー・ビーム溶接による
パッケージの確実な君津封止構造を採用する必要があ
る。
【0006】 従来、光送信装置、光受信装置の光素子
パッケージの光結合部分は、パッケージの側壁面に窓を
設け、この窓を介して光ファイバとパッケージ内の光素
子とを光結合させていた。光素子から出射される光信号
ビームを絞って光ファイバ端に集束させて入射させる
か、又は、ファイバから出射される光信号ビームを絞
って光素子と光結合させるために、必ず光路上にレンズ
を必要としていた。従って、レンズ及び光素子各々の光
結合のために正確な位置合わせを行なうことが必要であ
り、この位置合わせのための調整作業が複雑であった。
【0007】このようなことから、光ファイバをパッケ
ージ内に直接導入して光ファイバ端と光素子とを近接さ
せて位置調整を行なって直接結合させることによりレン
ズを不要にして調整作業の簡易化を図ることも実施され
るようになっている。
【0008】
【従来の技術】図7は、従来の光素子パッケージ(その
一)で、図7(a)は、光素子パッケージの斜視図、図
7(b)は、光素子パッケージの断面図、図7(c)
は、光素子パッケージの正面図である。
【0009】図7において、1は光素子パッケージ、2
は光ファイバ、3は光ファイバ2を内挿した円柱状部
材、4は光素子、5は光素子4が内挿されたパッケー
ジ、6はパッケージ5の1つの端面、7は円柱状部材3
の矩形のフランジである。
【0010】図7(a)の光素子パッケージ1の斜視図
は、光ファイバ2が内挿された円柱状部材3と光素子4
が内挿されたパッケージ5とが、パッケージ5の1つの
端面6において位置合わせされた状態を示している。そ
して、図7(b)の断面図及び図7(c)の正面図に示
されるように、円柱状部材3の矩形のフランジ7の周囲
とパッケージの端面6の両者が、高エネルギー・ビーム
溶接法で、たとえば溶接用レーザ・ビーム8を斜め方向
から照射させ、フランジ7と端面6とを溶融させて9の
如く隅肉溶接する。
【0011】図8は、従来の光素子パッケージ(その
二)で、図8(a)は、光素子パッケージの斜視図、図
8(b)は、光素子パッケージの断面図、図8(c)
は、光素子パッケージの正面図である。
【0012】図8において、10は光素子パッケージ、
12は光ファイバ、13は光ファイバ2を内挿した円柱
状部材、14は光素子、15は光素子14が内挿された
パッケージ、16はパッケージ15の1つの端面、17
は円柱状部材13の円形のフランジである。
【0013】図8(a)の光素子パッケージ10の斜視
図は、光ファイバ12が内挿された円柱状部材13と光
素子14が内挿されたパッケージ15とが、パッケージ
15の1つの端面16において位置合わせされた状態を
示している。そして、図8(b)の断面図及び図8
(c)の正面図に示されるように、円柱状部材13の円
形のフランジ177の周囲とパッケージの端面16の両
者が、高エネルギー・ビーム溶接法で、たとえば溶接用
レーザ・ビーム18を円柱状部材13の軸と平行な方向
から照射させ、フランジ17と端面16とを溶融させて
19の如く貫通溶接する。
【0014】図9は、本発明にかかる光素子パッケージ
で、図9(a)は、光素子パッケージの斜視図、図9
(b)は、光素子パッケージの断面図、図9(c)は、
光素子パッケージの正面図である。
【0015】図9において、20は光素子パッケージ、
22は光ファイバ、23は光ファイバ2を内挿した円柱
状部材、24は光素子、255は光素子24が内挿され
たパッケージ、26はパッケージ25の1つの端面、2
7は円柱状部材23の下端面である。
【0016】図9(a)の光素子パッケージ20の斜視
図は、光ファイバ22が内挿された円柱状部材23と光
素子24が内挿されたパッケージ25とが、パッケージ
25の1つの端面26において位置合わせされた状態を
示している。そして、図9(b)の断面図及び図9
(c)の正面図に示されるように、円柱状部材23のし
た端面27の周囲とパッケージの端面26の両者が、高
エネルギー・ビーム溶接法で、たとえば溶接用レーザ・
ビーム28を斜め方向から照射させ、円柱状部材23の
下端面27と光素子パッケージ25の端面26とを溶融
させて29の如く隅肉溶接する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】さて、図7の構成の場
合には、矩形フランジ7の辺と光素子パッケージ5の端
面6の辺との平行度を調整して、X、Y方向の相対的な
移動によって位置決めをすることができるので、位置の
設定は比較的容易である。
【0018】しかしながら、位置の設定を2回行なう必
要があること、矩形フランジ7と光素子パッケージ5の
対向する端面6の平面度を正確に形成するのは困難であ
ること、矩形フランジ7の4つの角部分での気密な溶接
状態を確実に得ることが困難なので、特にこの部分の溶
接に注意を払うことが必要なこと、一体のフランジ7の
部分を必要とすることから大径の材料を使用しなければ
ならないこと等の問題があり、従って、比較的コスト高
になるという問題がある。
【0019】図8の構成の場合には、フランジ17を貫
通する円形に沿って、円柱状部材13と高エネルギー・
ビーム18を相対的に回転させながら溶接を行なうこと
から、円柱状部材13の位置設定は1回で済むこと、フ
ランジ17の中心とフランジ17の回転中心とを一致さ
せなくても溶接が可能であることから、位置の設定は容
易である。
【0020】しかしながら、円柱状部材13と平行に高
エネルギー・ビーム18を配置する必要があるので、高
エネルギー・ビーム18の出射部の寸法を考慮するとフ
ランジ17の直径を相当の大きさにしなければならない
ために、それに応じて光素子パッケージ15の高さ(厚
さ)が大きくなり、光素子パッケージ15を薄型化する
ことができないという問題が生ずる。同様に、フランジ
17が大きいためにフランジ17と光素子パッケージの
端面16の平面度を正確に形成することが困難であるこ
と、一体のフランジ17の部分を必要とすることから大
径の材料を使用しなければならないという問題も生じ、
比較的コスト高になるという問題がある。
【0021】図9の構成は、図7及び図8の構成の上記
問題点を解決する可能性がある、本発明にかかる光素子
パッケージであり、円柱状部材23にフランジを必要と
しない構成であるので、光素子パッケージ25の高さを
小さく抑えることができるという大きなメリットがある
が、円柱状部材23の中心を円柱状部材23と高エネル
ギー・ビーム18の相対的な回転中心に正確に一致させ
ることが気密封止構造の実現のための絶対的な条件とな
る。
【0022】しかしながら、円柱状部材23の中心位置
を回転中心に一致させることが困難であるという問題が
ある。このため、円柱状部材23と光素子パッケージ2
5を支持する回転テーブルを回転させると共に、ダイヤ
ル・インジケータで変位を測定しながらX、Y方向に移
動させて調整することを繰り返す必要が生ずるが、これ
は、熟練と時間を要することである。
【0023】
【0024】本発明は、従来の光素子パッケージの問題
を解決する、図9の構成の光素子パッケージにおいて、
回転中心と円柱状部材の中心を容易に一致させる位置決
め方法、該位置決め方法を適用した溶接装置、及び、該
溶接装置を適用して円柱状部材を溶接した光素子パッケ
ージを提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】第1発明は、円柱状部材
の端面の周囲と相手部材とを高エネルギー・ビームによ
って溶接接合する際の円柱状部材の位置決め方法であっ
て、位置合わせ用の光ビームを該円柱状部材の溶接すべ
き端面位置の点a2 に位置合わせをし、該円柱状部材の
中心O1 と該点a2 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方と
なす角θi を測定し、該円柱状部材と該光ビームを相対
的に回転させて、該光ビームが該円柱状部材の異なる端
面位置の点a1 で溶接すべき位置に達した時の回転角度
θ0 と、該円柱状部材の側面上で2点a1 及びa2 から
最も遠ざかった側面位置における該光ビームの照射点の
高さh0 とを測定し、該円柱状部材の直径r1 を測定
し、上記θi 、θ0 、h0 の値と、必要に応じて上記r
1 の値とによって該円柱状部材の中心O1 と該光ビーム
の回転中心O2 の位置誤差を補償することを特徴とする
円柱状部材の位置決め方法である。
【0026】第1発明によれば、位置合わせ用の光ビー
ムを該円柱状部材の溶接すべき端面位置の点a2 に位置
合わせをし、該円柱状部材の中心O1 と該点a2 とを結
ぶ直線が直交座標軸の一方となす角θi を測定し、該円
柱状部材と該光ビームを相対的に回転させて、該光ビー
ムが該円柱状部材の異なる端面位置の点a1 で溶接すべ
き位置に達した時の回転角度θ0 と、該円柱状部材の側
面上で2点a1 及びa2 から最も遠ざかった側面位置に
おける該光ビームの照射点の高さh0 とを測定し、該円
柱状部材の直径r1 を測定するので、上記θi 、θ0
0 の値と、必要に応じて上記r1 の値とによって該円
柱状部材の中心O1 と該光ビームの回転中心O0 との距
離、及び、2点O1 とO2 を結ぶ直線が直交座標軸とな
す角度を求めることができ、2点O1 とO2 との位置誤
差を補償することができる。
【0027】第2発明は、円柱状部材の端面の周囲と相
手部材とを高エネルギー・ビームによって溶接接合する
際の円柱状部材の位置決め方法であって、位置合わせ用
の光ビームを該円柱状部材の溶接すべき端面位置の点a
2 に位置合わせをし、該円柱状部材と該光ビームを相対
的に回転させて、該光ビームが該円柱状部材の異なる端
面位置の点a1 で溶接すべき位置に達した時の回転角度
θ0 を測定し、上記θ0 の1/2だけ逆回転させた該円
柱状部材の側面位置の点a0 における該円柱状部材の中
心O1 と該点a0 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方とな
す角θi を測定すると共に、該点a0 から180度離れ
た該円柱状部材の側面位置における該光ビームの照射点
の高さh1 を測定し、上記θi 及びh1 の値によって該
円柱状部材の中心O1 と該光ビームの回転中心O2 の位
置誤差を補償することを特徴とする円柱状部材の位置決
め方法である。
【0028】第2発明によれば、位置合わせ用の光ビー
ムを該円柱状部材の溶接すべき端面位置の点a2 に位置
合わせをし、該円柱状部材と該光ビームを相対的に回転
させて、該光ビームが該円柱状部材の異なる端面位置の
点a1 で溶接すべき位置に達した時の回転角度θ0 を測
定し、上記θ0 の1/2だけ逆回転させた該円柱状部材
の側面位置の点a0 における該円柱状部材の中心O1
該点a0 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方となす角θi
を測定すると共に、該点a0 から180度離れた該円柱
状部材の側面位置における該光ビームの照射点の高さh
1 を測定するので、上記θi 及びh1 とから該円柱状部
材の中心O1 と該光ビームの回転中心O0 との距離、及
び、2点O1 とO2 を結ぶ直線が直交座標軸となす角度
を求めることができ、2点O1 とO2 との位置誤差を補
償することができる。
【0029】 第3発明は、高エネルギー・ビームによ
って円柱状部材と相手部材とを溶接する溶接装置であっ
て、X方向の移動台、Y方向の移動台及び軸回りに回転
しうる回転台とが縦列関係に配置されると共に、縦列関
係に配置されたX方向の移動台、Y方向の移動台及び軸
回りに回転しうる回転台のいずれかの上に溶接されるべ
き円柱状部材を仮固定した相手部材を取り付け支持する
支持装置と、該円柱状部材の側面に位置合わせ用光ビー
ムを照射する光ビーム照射装置と、該光ビーム照射装置
から照射された光ビームの照射点を観測、測定する観測
装置とを備え、第1発明または第2発明のいずれかの
置決め方法によって該円柱状部材の中心O1 該光ビ
ームの回転中心O 0 の位置誤差を補償して、高エネルギ
ー・ビームと縦列関係に配置されたX方向の移動台、Y
方向の移動台及び軸回りに回転しうる回転台を相対的に
回転させて該円柱状部材と相手部材とを溶接することを
特徴とする溶接装置である。
【0030】 第3発明によれば、X方向の移動台、Y
方向の移動台及び軸回りに回転しうる回転台とが縦列関
係に配置されると共に、縦列関係に配置されたX方向の
移動台、Y方向の移動台及び軸回りに回転しる回転台
のいずれかの上に溶接されるべき円柱状部を仮固定し
た相手部材を取り付け支持する支持装置と、該円柱状部
材の側面に位置合わせ用光ビームを照射する光ビーム照
射装置と、該光ビーム照射装置から照射された光ビーム
の照射点を観測、測定する観測装置とを備え、第1発明
または第2発明のいずれかの位置決め方法によって該円
柱状部材の中心O1 該光ビームの回転中心O 0 の位
置誤差を補償して、高エネルギー・ビームと縦列関係に
配置されたX方向の移動台、Y方向の移動台及び軸回り
に回転しうる回転台を相対的に回転させて該円柱状部材
と相手部材とを溶接するので、必ず該円柱状部材の端面
の周囲で該相手部材と溶接接合することが可能になる。
【0031】 第4発明は、光ファイバが内装された円
柱状部材と、光部品が内されたパッケージとを該円柱
状部材の端面周囲において高エネルギー・ビーム溶接に
よって溶接接合される光パッケージであって、該円柱状
部材と該パッケージとが、第3発明の溶接装置に取り付
け支持され、第1発明又は第2発明いずれかの位置決
め方法を適用して位置決めされ、高エネルギー・ビーム
との相対的回転を伴って該高エネルギー・ビームによっ
て溶接結合されたことを特徴とする光パッケージであ
る。
【0032】 第4発明によれば、該円柱状部材と該パ
ッケージとが、第3発明の溶接装置に取り付け支持さ
れ、第1発明又は第2発明のいずれかの位置決め方法を
適用して位置決めされ、高エネルギー・ビームとの相対
的回転を伴って該高エネルギー・ビームによって溶接結
合されので、該光パッケージにおいて該パッケージは
必ず該円柱状部材の端面の周囲で溶接され、封止力が高
い光パッケージを得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以降、図面も用いて本発明の技術
を詳細に説明する。尚、具体的に説明するために可視光
である位置決め用の光ビームとしてヘリウム・ネオン
(He−Ne)レーザの出力ビームを用い、溶接用の高
エネルギー・ビーム出力光源としては高出力の公知な興
行用レーザ装置を用いるものとする。又、He−Neレ
ーザは連続発振であってもパルス発振であってもよい。
【0034】図1は、本発明の一実施例説明図であり、
基本的な構成について示してある。
【0035】図1において、31は円柱状部材、32は
相手部材、35は円柱状部材31のした端面である。こ
の円柱状部材31と当接面同士で隅肉溶接される相手部
材32とは、位置決めされて図示しない手段によって仮
に結合固定されている。双方の材料としてはレーザ溶接
に適したステンレス鋼又はコバール(商品名)などがあ
るが、他の公知の材料を適用することも勿論可能であ
る。
【0036】図示しない回転台上に相手部材32を取り
付け指示させた状態で、矢印で示すように斜め上方から
He−Neレーザ・ビーム33を照射させて、回転台と
He−Neレーザ・ビーム33とを相対的に回転させ
て、He−Neレーザ・ビーム33が円柱状部材31を
照射する点を観測する。ここでは、図1(a)の斜視図
に示す如く、回転台を回転させることを想定して示して
いる。
【0037】さて、円柱状部材31の中心と回転台の回
転中心との間に、図1(b)の側面図に示すように回転
台の回転中心O0 と円柱状部材31の中心O1 との間に
未知数の距離dの位置ずれがあると、He−Neレーザ
・ビーム33の照射点34が、軌跡は残らないが図1
(a)に示す如く円柱状部材31の側面を移動するよう
に認められる。
【0038】そして、図1(b)のように、最初円柱状
部材31の下端面35の外周と相手部材32の両方にま
たがって照射される位置AをHe−Neレーザ・ビーム
が照射していても、回転台の回転中心O0 と円柱状部材
31の中心O1 との間に未知数の距離dの位置ずれがあ
るために、二点鎖線の回転位置(図では理解しやすいよ
うに、意図的に高さ方向に少しずらせて描いている。)
に至ると円柱状部材31の側面を照射してゆき、最終的
に相手部材32からの高さの誤差が最大h0 の点Bを照
射するようになる。即ち、図1(c)に示す如く、He
−Neレーザ・ビーム33の円柱状部材31の側面上の
照射点は点Aから点Bに至る軌跡36を描く。今、He
−Neレーザ・ビーム33の相手部材32の面に対する
角度を45度とすると、点Bの高さh0 を相手部材32
の面上に投影することができる。
【0039】又、図1(d)の如く、相手部材32の面
上にHe−Neレーザ・ビーム33の軌跡円37を仮定
することができ、円柱状部材31の側面上の点Bの位置
で、円柱状部材31と仮定した軌跡円37の距離はh0
に等しくなる。更に、回転台を回転させると、He−N
eレーザ・ビーム33は再び円柱状部材31の下端面3
5の外周と相手部材32の両方にまたがって照射する位
置に達する。逆にいうと、He−Neレーザ・ビーム3
3が上記の如き軌跡を円柱状部材31の側面上に描くの
は、He−Neレーザ・ビーム33が円柱状部材31の
中心O1 に向いておらず回転中心O0 に向いているため
であり、He−Neレーザ・ビーム33が円柱状部材3
1の中心を向いていないために円柱状部材の中心O1
び回転中心O0 とが一致しないのである。
【0040】最初円柱状部材31の下端面35の外周と
相手部材32の両方にまたがって照射した位置をa2
し、再び円柱状部材31の下端面35の外周と相手部材
32の両方にまたがって照射する位置をa1 とすると、
点Bは2点a1 及びa2 からの最遠点となり、点Bと円
柱状部材の中心O1 及び回転中心O0 は一直線上に並
ぶ。従って、円柱状部材の中心O1 及び回転中心O0
位置ずれdは、h0 と円柱状部材31の半径r1 と回転
半径r0 とから求めることができることが判る。
【0041】以降、更に正確な図とそれに基づく解析を
示し、円柱状部材の中心O1 及び回転中心O0 の位置ず
れdが容易に求められることを説明する。
【0042】図2は、本発明方法の第一の発明の実施例
を詳細に示す図である。図2において、図1と同じもの
には同じ符号を付している。
【0043】この内、、図2(a)、は図1(d)に対
応する投影図、図2(b)は、円柱状部材31の側面図
である。尚、図1(d)では軌跡円37の半径が円柱状
部材31の半径より大きく描かれており、図2(b)で
は軌跡円37の半径が円柱状部材31の半径より小さく
描かれているが、これは、円柱状部材の中心O1 及び回
転中心O0 の位置ずれdと円柱状部材31の半径との関
係で決まるものであり、それらの大小が本発明の技術を
左右するものではない。
【0044】図2(a)の投影図において、円柱状部材
31の中心O1 をX−Y直交座標の原点に一致させるも
のとしている。そして、a2 −O1 −a1 がなす角度を
θ1、a2 −O0 −a1 がなす角度をθ0 とし、2点O
1 、O0 を結ぶ直線X’がX軸となす角度をθd 、2点
1 、a2 を結ぶ直線がY軸となす角度をθi とする。
【0045】又、図2(c)は、図2(a)における三
角形O1 0 1 を抜き出して描いたものである。従っ
て、辺O1 2 の長さはd、辺O0 1 の長さはr0
辺O1 1 の長さはr1 、辺O1 2 と辺O1 1 がな
す角度はθ1 /2、辺O1 2 と辺O0 1 がなす角度
はθ0 /2である。
【0046】図2(c)の三角形について余弦定理を適
用すると、次の式(1)及び式(2)が得られる。
【0047】 r0 2=r1 2+d2 −2r1 d・cos(θ1 /2) (1) r1 2=r0 2+d2 −2r0 d・cos(π−θ0 /2) (2) 式(1)及び式(2)からθ1 は式(3)のように求め
られる。
【0048】 θ1 =2cos-1〔(d・sin20 /2)+A)/r1 〕(3) 但し、 A=〔−d2 ・sin40 /2)+(r1 2+d2)・cos20 /2)〕1/2 である。
【0049】又、図2(a)より θd =θ1 /2+θi −π/2 (4) が得られ、図2(b)より、He−Neレーザ・ビーム
33が相手部材32の面となす角を45度に設定する例
においては d=h0 +r0 −r1 (5) が得られる。
【0050】ここで、式(5)と式(2)よりdは次の
ように求められる。
【0051】 d=(h0 −r1 +B1/2 ) (6) 但し、 B=(r1 −h0 2 −2h0(h0 −2r1 )/(1+cosθ0 ) ここで、円柱状部材31の半径r1 は既知又は測定可能
であり、角度θ0 及び高さh0 も測定可能である。従っ
て、dは式(6)により測定可能な量から求めることが
できる。
【0052】又、θ1 が式(3)により測定可能な量と
距離dのみによって表わされ、距離dが求められたの
で、θd は式(1)によって求めることができる。
【0053】 そして、円柱状部材31の中心O1
e−Neレーザ・ビーム33の回転中心O0 を一致さ
せるためには、X軸方向に ΔX=d・cosθd (7) 移動し、Y軸方向に ΔY=d・sinθd (8) だけ移動すればよく、上記の如くdとθd が求められた
ので、ΔX及びΔYも求められ、円柱状部材31の中心
1 He−Neレーザ・ビーム33の回転中心O0
を一致させることができる。即ち、円柱状部材31の中
心O 1 とHe−Neレーザ・ビーム33の回転中心O 0
との位置誤差をなくすことができる。
【0054】尚、上記は式(1)乃至式(5)を用いて
厳密に解く場合であるが、実際にはdはr1 より十分に
小さく、h0 もまたr1 より十分に小さいことが多い。
このような近似が成り立つ場合には、 d=h0 /(1+cos(θ0 /2)) (9) としてdが得られ、又この時にはθ0 =θ1 の近似が成
り立つので、 θd =θ0 /2+θi −π/2 (10) となる。
【0055】 従って、式(9)のdと式(10)の
θd を式(7)及び式(8)に代入すれば、ΔX及びΔ
求められ、円柱状部材31の中心O1 He−Ne
レーザ・ビーム33の回転中心O0 を一致させること
ができる。即ち、円柱状部材31の中心O 1 とHe−N
eレーザ・ビーム33の回転中心O 0 との位置誤差をな
くすことができる。
【0056】尚、上記ではHe−Neレーザ・ビーム3
3が相手部材32の面となす角が45度の場合を例に説
明したが、He−Neレーザ・ビーム33が相手部材3
2の面となす角がαである場合には、式(5)におい
て、h0 の平面への投影の長さh0 /tanαをh0
代わりに使用すればよい。従って、本発明はαが45度
の場合に限定されるものではない。
【0057】さて、上記においては、θi は座標原点に
一致させた点O1 と点a2 とを結ぶ直線がY軸となす角
度として求めることを想定している。しかし、座標原点
と点O1 の設定誤差がある場合には、上記の如くして求
めたθi には誤差が含まれる。要は、He−Neレーザ
・ビームを円柱状部材31の中心に向ければよく、上記
誤差を避けるための設定は容易に行ない得る。
【0058】図4は、円柱状部材の中心軸に光ビームを
一致させる方法の説明図で、図4(a)は斜視図、図4
(b)は平面図である。
【0059】図4に示されているように、円柱状部材3
1の側面の下端面35の外周と交叉する点X1 にHe−
Neレーザ・ビーム33を設定した後にX方向にHe−
Neレーザ・ビーム33を平行移動すると、He−Ne
レーザ・ビーム33は円柱状部材31側面上に弧を描い
た後再度円柱状部材31の側面の下端面35の外周と交
叉する点X2 に達する。この後、He−Neレーザ・ビ
ームをこれら2点X1及びX2 の中点まで平行移動する
とHe−Neレーザ・ビーム33は直線X1 2 に対応
する円弧に張った弦の垂直2等分線になるので、He−
Neレーザ・ビーム33は円柱状部材31の中心を向く
ことになる。ここで、図4での「X方向」とは図2のX
軸に一致するとは限らないので注意されたい。
【0060】上記操作を図2(a)の点a2 近傍で行な
うことにより、図2(a)に33’として示した方向に
He−Neレーザ・ビーム31を向けることができ。そ
の向きとY軸がなす角度として測定すればθi を正確に
求めることができる。
【0061】ところで、上で説明した第1発明において
は、上記近似が成り立たない場合には円柱状部材31の
半径r1 を正確に求めることが必要である。この手間を
省くに有効な方法を以下にて説明する。
【0062】図3は、本発明方法の第2発明の実施例
で、図3(a)は、投影図、図3(b)は、側面図であ
る。
【0063】まず、既に説明したように、位置決め用の
He−Neレーザ・ビーム33を円柱状部材31の下端
面の外周と相手部材32にまたがって照射する点a2
設定し、円柱状部材31を回転させて再びHe−Neレ
ーザ・ビーム33が円柱状部材31の下端面の外周と相
手部材32にまたがって照射する点a2 を求めて、a2
からa1 に至る回転角θ0 を測定する。
【0064】つぎに、図3(a)に示すように、上記回
転角θ0 の1/2だけ逆回転させたa0 点でHe−Ne
レーザ・ビームが33が円柱状部材31の下端面の外周
と相手部材32にまたがって照射するようにHe−Ne
レーザ・ビーム33の照射点を設定しなおし、円柱状部
材31をa0 点から180度回転させた位置での照射点
の高さh1 を測定する。
【0065】今、He−Neレーザ・ビーム33が相手
部材32の面となす角を45度に設定してある場合に
は、図3(b)より d+r1 =h1 +r0 (11) h1 +2r0 =2r1 (12) が成り立つことが判る。従って、 d=h1 /2 (13) が得られ、円柱状部材31の半径r1 の値を求めなくて
もdを求めることができる。又、θd は図3(a)より
求めることができる。
【0066】 θd =π/2−θi (14) 従って、第2発明の場合には、h1 とθi とによってd
及びθd を求めることができ、既述の式(7)及び式
(8)からX、Y方向の位置補正量を求めることができ
る。尚、この場合には、図4を用いて説明した方法を適
用しなくてもHe−Neレーザ・ビーム33の方向が円
柱状部材31の中心O1 の方向を向くので、θi の測定
は簡易化される。
【0067】ここで、図2に示した第1発明では円柱状
部材31と軌跡円37が2点a1 とa2 で交叉し、図3
に示した第2発明では円柱状部材31と軌跡円37が点
0で交叉する(接する)。従って、便宜的に第1発明
を2点交叉法、第2発明を1点交叉法と呼ぶことがあ
る。
【0068】以上説明した第1発明(2点交叉法)と、
第2発明(1点交叉法)での円柱状部材31の中心O1
と回転中心O0 の位置合わせのフローを以下にまとめて
示す。
【0069】第1発明の場合は、 He−Neレーザ・ビーム33と円柱状部材31の
下端面の外周との交叉点a2 とa1 の位置確認 2つの交叉点の間の回転角θ0 の測定 2点a2 とa1 から最遠点でのHe−Neレーザ・
ビーム33の照射点の高さh0 の測定 dとθd の算出 ΔX=d・cosθd 、ΔY=d・sinθd より
補正量を算出 である。
【0070】一方、第2発明の場合は、 He−Neレーザ・ビーム33と円柱状部材31の
下端面の外周との交叉点a2 とa1 の位置確認 2つの交叉点の間の回転角θ0 の測定 θ0 /2だけ逆回転させて、He−Neレーザ・ビ
ーム33の照射点を円柱状部材31の下端面外周に合わ
せる(a0 )。
【0071】 a0 から180度回転させた位置でHe−Neレー
ザ・ビーム33の照射点の高さh1 の測定 d(d=h1 /2)とθd を算出 ΔX=d・cosθd 、ΔY=d・sinθd より
補正量を算出 である。
【0072】次に、本発明の第3発明である、第1発明
及び第2発明を適用することができる溶接装置の一実施
例を図5の斜視図及び図6(a)を参照して説明する。
【0073】溶接装置40は、基台41上の回転台42
とその上のY方向移動台43及びX方向移動台44とが
縦列関係に取り付け配置されており、更にその上に溶接
されるべき円柱状部材45及び相手部材であるパッケー
ジ46とを取り付け支持する支持装置47が取り付けら
れている。ここで、回転台42とY方向移動台43及び
X方向移動台44はそれぞれ単独に移動可能である。
【0074】パッケージ46の上面と円柱状部材45の
下端面外周の境界部分に対して一合わせ用の光ビーム4
8あ照射可能なようにHe−Neレーザ装置49と、こ
の照射部分を観測ならびに計測可能な手段、例えば読み
取り顕微鏡又はテレビ・カメラ50及び溶接用レーザ・
ビーム51、溶接用レーザ・ビーム51を照射する高エ
ネルギー・ビームのレーザ装置52とから成るものであ
る。尚、図6(a)においてレーザ装置52が複数図示
されているのは、円柱状部材45の下端面の外周におい
て対象な位置を同時に溶接することによって円柱状部材
45と相手部材46との間の歪みを縮減することを想定
しているためである。又、図5においてレーザ装置52
の図示を省略し、図6(a)においてHe−Neレーザ
装置49の図示を省略しているので注意されたい。
【0075】上記構成の溶接装置40によって、上述の
第1発明乃至第3発明の位置合わせ方法を適用して円柱
状部材45の中心と回転中心の位置ずれ量を求め、この
結果によってY方向移動台43とX方向移動台44とを
操作して円柱状部材45及びパッケージ46の中心を回
転台42の回転中心に一致させ、その状態でレーザ装置
52のビーム51の方向をHe−Neレーザ装置49の
ビーム48の方向に一致させて、回転台42を回転させ
ながらレーザ装置52から高エネルギな溶接用のレーザ
・ビーム51を円柱状部材45とパッケージ46の境界
部分に照射して溶接を行なう。
【0076】尚、回転台42、Y方向移動台43及びX
方向移動台44の上下関係は図示実施例に限るものでは
なく、例えば、回転台42がX方向移動台44上に位置
しても問題はない。むしろ、回転台42を上とする方が
操作するのに都合がよいものとなる。又、別々なものを
結合するのではなく、一体化された構成のものはコンパ
クトで取り扱い易いものとなる。
【0077】この第3発明の溶接装置の第2の実施例に
ついて図6(b)の側面図を参照して説明する。
【0078】溶接装置55は、基台41上に固定台56
を取り付け、この固定台56上にY方向移動台43とX
方向移動台44及び支持装置47を縦列関係に配置す
る。固定台56の下部空間内で基台41上に回転台42
を配置すると共に、支柱57の上部に位置合わせ用の光
ビーム48を照射するHe−Neレーザ装置49と、照
射部分を観測並びに測定可能な手段、例えば読み取り顕
微鏡又はテレビ・カメラ50とを配置したものである。
【0079】上記構成の溶接装置55によって上述の第
1発明乃至第3発明のいずれかを適用して位置ずれ量を
求め、この結果によってY方向移動台43とX方向移動
台44とを操作して円柱状部材45の中心を回転台42
の回転中心に一致させ、その状態で溶接用のレーザ装置
のビームの方向が円柱状部材45の下端面の外周に当た
るように調整し、回転台42を回転させながら溶接用の
レーザ装置を照射して溶接を行なう。
【0080】この第2の実施例によると、X方向移動台
44とY方向移動台43が回転しないために操作性が良
好なものとなる。図示省略の高エネルギーな溶接用のレ
ーザ・ビームを出射するレーザ装置も上記回転台42上
に配置することは当然のことである。溶接用のレーザ装
置を複数配置することにより、360度回転させる必要
がなくなるために支柱57が固定台56のアームに当た
ることがなくなる。又、支柱57を用いることなく支持
装置47の周囲を独立に回転させるガイド構成にする
と、固定台56を要しないものとなる。
【0081】上記溶接用のレーザ装置は、いずれのもの
も溶接すべき円周に対して円周上等間隔に複数箇所バラ
ンスがとれた状態に配置して同時にレーザ・ビームを出
射させるのが好ましく、1箇所又は不等間隔に配置する
のは、初期の照射による溶融固化に伴って引き込み力が
生じて、その方向に偏心させられるから不適切である。
【0082】本発明の第4発明である光素子パッケージ
の一実施例について図9を参照して説明する。
【0083】光ファイバ22が内挿された円柱状部材2
3と光部品24が内挿されたパッケージ25とを、円柱
状部材23の端面27とパッケージ25の端面26とを
当接させて造語の一決めをした後図示しない公知の手段
にて固定支持させる。
【0084】このような固定状態で図5又は図6に示し
た溶接装置40又は溶接装置55の支持装置47に取り
つてけ、上述の第1発明乃至第3発明のいずれかを適用
することで能率よく円柱状部材23の中心を回転中心に
一決めさせて溶接することができる。
【0085】この実施例は、光ファイバトランジスタ光
素子とを直接光結合させるものとしているが、本発明の
光素子パッケージはこのようなものに限定されることな
く、レンズを介して光結合するものや、光素子として発
光素子又は受光素子或いは光導波路、光変調器その他の
各種光素子に適用することが可能なものである。
【0086】最後に、本発明の第1発明乃至第3発明に
ついては、適用が光素子パッケージに限定されるもので
はなく、各種の分野における円柱状部材の溶接一決めに
適用実施し得るものであり、円柱状部材と平面との溶接
に限らず円柱状部材同士の溶接にも適用実施可能であ
る。又、高エネルギー・ビーム源としてレーザ光以外の
電子ビームとすることも含まれる。更に、位置合わせ用
の光ビーム源についてはHe−Neレーザ装置として説
明したが、これについても通常の可視光源であることを
含むものである。
【0087】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明により、円柱
状部材の中心と高エネルギー・ビームの回転中心とを容
易に一致させることができる位置合わせ方法、円柱状部
材の中心と高エネルギー・ビームの回転中心とを容易に
一致させて高エネルギー・ビーム溶接を行なうことがで
きる溶接装置、及び、円柱状部材と相手部材との封止力
が高い光パッケージを実現することができる。
【0088】即ち、第1発明によれば、位置合わせ用の
光ビームを該円柱状部材の溶接すべき端面位置の点a2
に位置合わせをし、該円柱状部材の中心O1 と該点a2
とを結ぶ直線が直交座標軸の一方となす角θi を測定
し、該円柱状部材と該光ビームを相対的に回転させて、
該光ビームが該円柱状部材の異なる端面位置の点a1
溶接すべき位置に達した時の回転角度θ0 と、該円柱状
部材の側面上で2点a1及びa2 から最も遠ざかった側
面位置における該光ビームの照射点の高さh0 とを測定
し、該円柱状部材の直径r1 を測定するので、上記
θi 、θ0 、h0 の値と、必要に応じて上記r1 の値と
によって該円柱状部材の中心O1 と該光ビームの回転中
心O0 との距離、及び、2点O1 とO2 を結ぶ直線が直
交座標軸となす角度を求めることができ、2点O1 とO
2 との位置誤差を補償することができる。
【0089】又、第2発明によれば、位置合わせ用の光
ビームを該円柱状部材の溶接すべき端面位置の点a2
位置合わせをし、該円柱状部材と該光ビームを相対的に
回転させて、該光ビームが該円柱状部材の異なる端面位
置の点a1 で溶接すべき位置に達した時の回転角度θ0
を測定し、上記θ0 の1/2だけ逆回転させた該円柱状
部材の側面位置の点a0 における該円柱状部材の中心O
1 と該点a0 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方となす角
θi を測定すると共に、該点a0 から180度離れた該
円柱状部材の側面位置における該光ビームの照射点の高
さh1 を測定するので、上記θi 及びh1 とから該円柱
状部材の中心O1 と該光ビームの回転中心O0 との距
離、及び、2点O1 とO2 を結ぶ直線が直交座標軸とな
す角度を求めることができ、2点O1 とO2 との位置誤
差を補償することができる。
【0090】又、第3発明によれば、X方向の移動台、
Y方向の移動台及び軸回りに回転しうる回転台とが縦列
関係に配置されると共に、縦列関係に配置されたX方向
の移動台、Y方向の移動台及び軸回りに回転しうる回転
台のいずれかの上に溶接されるべき円柱状部材を仮固定
した相手部材を取り付け指示する支持装置と、該円柱状
部材の側面に位置合わせ用光ビームを照射する光ビーム
照射装置と、該光ビーム照射装置から照射された光ビー
ムの照射点を観測、測定する観測装置とを備え、第1発
明又は第2発明のいずれかの位置決め方法によって該円
柱状部材の中心O1 と該光ビームの回転中心O2 の位置
誤差を補償して、高エネルギー・ビームと縦列関係に配
置されたX方向の移動台、Y方向の移動台及び軸回りに
回転しうる回転台を相対的に回転させて該円柱状部材と
相手部材とを溶接するので、必ず該円柱状部材の端面の
周囲で該相手部材と溶接接合することが可能になる。
【0091】更に、第4発明によれば、該円柱状部材と
該パッケージとが、第3発明の溶接装置に取り付け支持
され、第1発明又は第2発明のいずれかの位置決め方法
を適用して位置決めされ、高エネルギー・ビームとの相
対的回転を伴って該高エネルギー・ビームによって溶接
結合されので、該光パッケージにおいて該パッケージは
必ず該円柱状部材の端面の周囲で溶接され、封止力が高
い光パッケージを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の一実施例説明図。
【図2】 本発明方法の第1発明の実施例。
【図3】 本発明方法の第2発明の実施例。
【図4】 円柱状部材の中心に光ビームを一致させる説
明図。
【図5】 第3発明の溶接装置。
【図6】 図5の正面図及び溶接装置の第2実施例。
【図7】 従来の光素子パッケージ(その一)。
【図8】 従来の光素子パッケージ(その二)。
【図9】 本発明にかかる光素子パッケージ。
【符号の説明】
20 光素子パッケージ 22 光ファイバ 23 円柱状部材 24 光素子 25 パッケージ 31 円柱状部材 32 相手部材 33 位置決め用のHe−Neレーザ・ビーム 33’ 円柱状部材の中心を向けたHe−Neレーザ・
ビーム 35 下端面 37 回転軌跡円 40 溶接装置 42 回転第 43 Y方向移動第 44 X方向移動第 45 円柱状部材 46 パッケージ(相手部材) 47 支持台 48 He−Neレーザ・ビーム 49 He−Neレーザ装置 50 観測並びに計測手段 55 溶接装置 a0 、a1 、a2 交点 d 位置ずれ量 h0 、h1 高さ O0 回転中心 O1 円柱状部材の中心 r0 回転軌跡円の半径 r1 円柱状部材の半径 θ0 回転軌跡円における交叉点の角度 θ1 円柱状部材外周における交叉点の角度 θi He−Neレーザ・ビームの照射角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/02 B23K 26/00 H01L 31/02 H01L 33/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状部材の端面の周囲と相手部材と
    を高エネルギー・ビームによって溶接接合する際の円柱
    状部材の位置決め方法であって、 位置合わせ用の光ビームを該円柱状部材の溶接すべき端
    面位置の点a2 に位置合わせをし、該円柱状部材の中心
    1 と該点a2 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方となす
    θi を測定し、 該円柱状部材と該光ビームを相対的に回転させて、該光
    ビームが該円柱状部材の異なる端面位置の点a1 で溶接
    すべき位置に達した時の回転角度θ0 と、該円柱状部材
    の側面上で2点a1 及びa2 から最も遠ざかった側面位
    置における該光ビームの照射点の高さh0 とを測定する
    と共に、 該円柱状部材の径r1 を測定し、 少なくとも上記θi 、θ0 、h0 の値によって該円
    柱状部材の中心O1 該光ビームの回転中心O2
    位置誤差を補償する ことを特徴とする円柱状部材の位置決め方法。
  2. 【請求項2】 円柱状部材の端面の周囲と相手部材と
    を高エネルギー・ビームによって溶接接合する際の円柱
    状部材の位置決め方法であって、 該円柱状部材と該光ビームを相対的に回転させて、該光
    ビームが該円柱状部材の異なる端面位置の点a1 で溶接
    すべき位置に達した時の回転角度θ0 を測定し、 上記θ0 の1/2だけ逆回転させた該円柱状部材の側面
    位置の点a0 における該円柱状部材の中心O1 と該点a
    0 とを結ぶ直線が直交座標軸の一方となす角θi を測
    定し、 該点a0 から180度離れた該円柱状部材の側面位置に
    おける該光ビームの照射点の高さh1 を測定し、 上記θ1 及びh1 の値によって該円柱状部材の中心O
    1 該光ビームの回転中心O 0 の位置誤差を補償す
    る ことを特徴とする柱状部材の位置決め方法。
  3. 【請求項3】 高エネルギー・ビームによって円柱状
    部材と相手部材とを溶接する溶接装置であって、 X方向の移動台、Y方向の移動台及び軸回りに回転しう
    る回転台とが縦列関係に配置されると共に、 縦列関係に配置されたX方向の移動台、Y方向の移動台
    及び軸回りに回転しうる回転台のいずれかの上に溶接さ
    れるべき円柱状部材を仮固定した相手部材を取り付け
    する支持装置と、 該円柱状部材の側面に位置合わせ用光ビームを照射する
    光ビーム照射装置と、該光ビーム照射装置から照射され
    た光ビームの照射点を観測、測定する観測装置と を備え、 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の円柱状部材の
    位置決め方法によって該円柱状部材の中心O1 と該光
    ビームの回転中心O 0 の位置誤差を補償して高エネ
    ルギー・ビームと縦列関係に配置されたX方向の移動
    台、Y方向の移動台及び軸回りに回転しうる回転台
    相対的に回転させて該円柱状部材と相手部材とを溶接す
    る ことを特徴とする溶接装置。
  4. 【請求項4】 光ファイバが内された円柱状部材
    と、光部品が内されたパッケージとを該円柱状部材の
    端面周囲において高エネルギー・ビーム溶接によって溶
    接接合される光素子パッケージであって、 該円柱状部材と該パッケージとが、請求項3に記載の溶
    接装置に取り付け支持され、 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の位置決め方法
    を適用して位置決めされ、高エネルギー・ビームとの相
    対的回転を伴って該高エネルギー・ビームによって溶接
    接合された ことを特徴とする光素子パッケージ。
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