JP3291511B2 - スターター - Google Patents

スターター

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JP3291511B2
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明広 鈴木
孝信 新関
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株式会社アイジー技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾式壁材の第1段目を施
工する際に用いられるスターターに関するものであり、
さらに詳しくは、乾式壁材が表面側にフケる(壁下地表
面から乾式壁材の表面までの高さと乾式壁材の厚さが相
違してしまう)ことがないスターターに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、雄、雌嵌合型の乾式壁材を施工
する際に用いられるスターターaは、図5に示すように
壁下地αに固定する略垂直の固定片と、固定片の中央部
をL字状に突出させた、乾式壁材bの嵌合部b1 が挿入
される挿入部とから形成したものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなスターターは図6に示すように、水切りcを固定
しているリベットβ1 と、スタータaを固定しているリ
ベットβ1 の厚さ分△tだけ、乾式壁材bが表面側にズ
レてしまう、いわゆるフケが発生してしまう欠点があっ
た。さらに、防水性に問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような欠点
を除去するため、略断面を垂直な固定片と固定片の上端
縁を略直角に屈曲して延長した支持片と、支持片の途中
を上方に突出させた挿入片とから長尺体に形成して支持
片と挿入片間に空間を形成すると共に、支持片の先端か
ら挿入片までの幅を実構造の雄、雌連結型の乾式壁材の
一端部に形成した断面凹状の嵌合部の開口幅よりも小さ
く形成したスターターを提案するものである。
【0005】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明に係るスタータ
ーの代表的な一実施例について詳細に説明する。図1は
スターターAを用いて形成した土台部の構造を示す縦断
面図であり、スターターA、乾式壁材B、パッキング材
C、水切りD、土台E、壁下地α、固定具βとからなる
ものである。
【0006】スターターAは、図2に示すように、略断
面を垂直な固定片1と固定片1の上端を略直角に水平に
屈曲して延長した支持片2と、支持片2の途中を上方に
屈曲した挿入片3とから長尺体に形成したものである。
【0007】その素材としては、アルミニウム合金、プ
ラスチック樹脂、FRP樹脂等を用いて押出成形して形
成したもの、もしくは鉄、アルミニウム、銅、ステンレ
ス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロー鋼
板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サ
ンドイッチ鋼板(制振鋼板等)等(勿論、これらを各種
色調に塗装したカラー金属板を含む)の一種をロール成
形、プレス成形等して形成したもの、もしくは金属と樹
脂(プラスチック材)との積層部材よりなるものであ
る。
【0008】また固定片1の途中には凹状に窪ませた固
定具βの打設ラインとなるガイド溝1aを形成するもの
であり、図1に示すようにセルフドリリングスクリュー
ビス、ブラインドリベット等の固定具βを用いて壁下地
αに固定する部分である。また、固定片1は乾式壁材B
の下側に位置し、しかも水切りDを介して直接壁下地α
に固定することができるので固定が確実となると共に、
壁下地αからの乾式壁材Bのフケは水切りDの板厚のみ
で済むものである。
【0009】支持片2の先端に形成した下方に傾斜した
傾斜先端部2aは、図1に示すように乾式壁材Bに形成
したパッキング材Cと接触する際に、パッキング材Cが
剥がれてしまわないように傾斜して形成したものであ
り、確実にパッキング材Cと気密性を有して接触するこ
とにより、土台部分の気密性を向上するためのものであ
る。
【0010】挿入片3は、図1に示すように図3に示す
乾式壁材Bの嵌合部B1 を嵌挿し、乾式壁材Bを固定す
る部分である。勿論、乾式壁材Bの嵌合部B1 の形状に
対応して、任意形状に形成することができるものであ
る。なお、挿入片3の先端部分に形成した傾斜面3a
は、乾式壁材Bの嵌合部B1 側の端部が挿入片3にぶつ
かって係合しにくくなるのを防止し、乾式壁材Bのスタ
ーターAへの挿入を簡単に行えるようにするためのもの
である。
【0011】乾式壁材Bは例えば図3に示すように、薄
金属製の表面材4と裏面材5でフェノールフォーム、ポ
リイソシアヌレートフォーム等からなる芯材6をサンド
イッチした長尺状板材であり、実構造を有する雄、雌連
結型の乾式壁材Bである。勿論、この他にもセラミック
パネル、金属サイディング、窯業系サイディング、AL
C板、PC板等を用いることもできる。なお、図3にお
いて7はケイ酸カルシウム板、ALC板、あるいは超高
密度樹脂(無機材を混入した超高密度フェノールフォー
ム等)等の無機材であり、耐火性、防火性を向上した乾
式壁材Cとしている。
【0012】このように、本発明に係るスターターA
は、支持片2と挿入片3により空間aを連結部間に形成
して連結部の毛細管現象を防止し、支持片2と挿入片3
により防水堤を形成し、今までにない防水構造を形成し
防水性を向上するものである。
【0013】以上説明したのは、本発明に係るスタータ
ーAの一実施例にすぎず、図4(a)〜()に示すよ
うに形成することもできる。
【0014】すなわち、図4(a)〜()はスタータ
ーAの変形例であり、特に図4()においてFは軟質
のパッキンであり、気密性、密着性を向上するスタータ
ーAの例である。
【0015】
【発明の効果】上述したように本発明に係るスターター
によれば、スターターの壁下地への固定は乾式壁材の
下部で行えるので、スターターの板厚および固定具の厚
さによる表面側へのフケを防止することができる。
持片と挿入片の2重の防水堤防を形成し、さらに毛細管
現象防止用の空間を形成したために、防水性が大幅に向
上する。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスターターを用いた土台部の構造
を示す縦断面図である。
【図2】本発明に係るスターターの代表例を示す斜視図
である。
【図3】乾式壁材の一例を示す斜視図である。
【図4】スターターのその他の例を示す断面図である。
【図5】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
A スターター B 乾式壁材 C パッキング材 D 水切り E 土台 F 軟質のパッキン 1 固定片 1a ガイド溝 2 支持片 2a 傾斜先端部 3 挿入片 4 表面材 5 裏面材 6 芯材 7 無機材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 - 13/18 E04B 1/64 - 1/72

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略断面を垂直な固定片と該固定片の上端
    縁を略直角に屈曲して延長した支持片と、該支持片の途
    中を上方に突出させた挿入片とから長尺体に形成して
    持片と挿入片間に空間を形成すると共に、支持片の先端
    から挿入片までの幅を実構造の雄、雌連結型の乾式壁材
    の一端部に形成した断面凹状の嵌合部の開口幅よりも小
    さく形成したことを特徴とするスターター。
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