JP3291485B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープ - Google Patents

電子部品実装用フィルムキャリアテープ

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JP3291485B2
JP3291485B2 JP25233899A JP25233899A JP3291485B2 JP 3291485 B2 JP3291485 B2 JP 3291485B2 JP 25233899 A JP25233899 A JP 25233899A JP 25233899 A JP25233899 A JP 25233899A JP 3291485 B2 JP3291485 B2 JP 3291485B2
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はICあるいはLSIなどの
電子部品を実装するフィルムキャリアテープ(TAB(T
ape Automated Bonding)テープ)に関する。さらに詳し
くは本発明は、特に本発明は、好適にはリードのピッチ
幅が60μm未満である従来よりも狭ピッチのリードパ
ターンを有するTABテープに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年ノートパソコンなどの電子機
器がますます小型化、軽量化している。また、半導体I
Cの配線もさらに微細化している。ICあるいはLSI
をプリント配線板に搭載するため、または、液晶ディス
プレイ装置の駆動ICを液晶基板に接続するため等に使
用される電子部品実装用フィルムキャリアテープに形成
される配線パターンについてもファインピッチ化の要請
が高い。
【0003】従来、上記のようなデバイスは、基板であ
る絶縁フィルムに、搭載されるデバイスよりも大きいデ
バイスホールを形成し、このデバイスホールの縁部から
デバイスホールの内側に向かって導体箔を多数のインナ
ーリードを延出し、このインナーリードにスズメッキを
施した後、配線パターンの形成されていない絶縁フィル
ム面側(裏面)から、このインナーリードにデバイスに
形成されたバンプ電極を接合することにより装着され
る。すなわち、絶縁フィルムの裏面からデバイスを挿入
し、デバイスに形成されたバンプ電極とインナーリード
とを熱時接合することにより、バンプ電極を形成する金
とインナーリード表面のスズメッキ層からのスズとが共
晶合金を形成してインナーリードとバンプ電極とがボン
ディングされる。
【0004】従来、TABテープのインナーリードのピ
ッチ(P0)は100μm程度であったが、近時このリ
ードピッチ(P0)を60〜80μmにすることが提案
されており(例えば、特開平5-160208号公報等
参照)、さらに、最近では、このリードピッチを60μ
mよりも狭くすることが検討されつつある。また、一方
で、上記のようにリードピッチ幅が狭くなるにつれて、
インナーリードを形成する銅箔も薄くなってきており、
15〜35μm前後の厚さの銅箔が使用されている。T
ABテープで使用されている銅箔には、圧延銅箔および
電解銅箔があるが、ファインピッチのTABテープを形
成するには、より薄い銅箔を形成可能な電解銅箔を使用
することが好ましい。
【0005】このような電解銅箔は、その製造工程にお
いて、ドラムより剥離された面(シャイン面)と、銅の
析出が終了する面(マット面)とがあり、通常は、絶縁
フィルムからなる基板との接着性を考慮して、マット面
が絶縁フィルムの表面と対面するように配置して接着さ
れている。このマット面の表面粗度は、通常4〜6μm
程度であり、シャイン面よりも表面が粗く、この粗い表
面が接着剤に対してアンカー効果を奏するために絶縁フ
ィルムと強固に接着することができる。
【0006】ところが、リードピッチ幅が60μmに満
たないようなファインピッチのTABテープを、マット
面にバンプ電極がボンディングされるようにデバイスを
配置してボンディングすると、バンプ電極をボンディン
グするために形成される金−スズ共晶合金が過剰に供給
され、リードから横方向に漏出して隣接するリードとの
間で短絡することがあるという問題があることがわかっ
た。
【0007】ところで、特開平5-160208号公報
には、電解析出により得られたマット面の全面が整面さ
れた電解銅箔を用いてリードパターンを形成したキャリ
アテープが開示されている。この公報には、ピッチが6
0〜80μmのリードパターンを形成する際にマット面
の表面を1〜2μmに化学的に整面処理した電解銅箔を
使用することが開示されており、ここで使用されている
電解銅箔の整面処理後の銅箔厚さは18〜30μmであ
る。このようにマット面の全面が化学的に整面処理され
た銅箔を使用することにより、所要のリード強度を有す
ると共に、高い信頼性を有するキャリアテープが提供さ
れることが開示されている。
【0008】しかしながら、上記のようにマット面の整
面処理によれば、電解銅箔の厚さが35μm(1オン
ス)、あるいは17.5μm(1/2オンス)程度まで
はインナーリードの強度を低下させることなくインナー
リードを形成することができるが、さらに薄い電解銅箔
を使用する場合にはこうした化学的整面処理(化学研
磨)では、充分な強度が保証されない。また、このよう
な化学的整面処理を行う際には、シャイン面にレジスト
を塗布して保護した後、マット面を塩化第2鉄のような
銅の腐食液で処理し、処理後は、シャイン面のレジスト
を除去することが必要になり、非常にその整面化工程が
煩雑になる。また、こうした化学的整面処理では化学研
磨反応がマット面を均一に処理するように制御すること
が難しく、均一に化学研磨反応が進行しない場合、イン
ナーリードの強度が部分的に低下するとの問題がある。
【0009】なお、特開平3-296238号公報に
は、銅箔として無粗面化銅箔を用いたTABテープが開
示されており、この無粗面化銅箔の表面平均粗度は0.
01〜1μmの範囲内にあることが記載されている。し
かしながら、この公報に開示されている表面平均粗度が
0.01〜1μmの範囲内にある無粗面化銅箔は圧延銅
箔であり、このような無粗面化圧延銅箔は、表面粗度が
低すぎるために、充分なピール強度(接着強度)を確保
することができない。このため銅箔を予備加熱したりあ
るいはローラーを大型化することに伴い、圧延銅箔表面
に薄い亜酸化銅の被膜を形成することが必要となり、そ
の調整工程が煩雑になるとの問題がある。また、このよ
うな圧延銅箔を用いたのでは、ピッチ幅が30μm以上
60μm未満といった非常にファインピッチのTABテ
ープを形成することは極めて困難である。
【0010】また、特開平9−195096号公報に
は、電解銅箔のコブ付け処理前の粗面の表面粗度が1.
5μm以下で、該粗面上に前記コブ付け処理した後の表
面粗度が1.5〜2.0μmであることを特徴とするプ
リント配線板用電解銅箔の発明が開示されており、この
ような電解銅箔は、電解銅箔の粗面側をバフで研磨して
コブ付け処理する前の表面粗度を1.5μm以下にし、
該粗面上にコブ付け処理して表面粗度を1.5〜2μm
とする方法により製造できると記載されている。
【0011】しかしながら、この公報に記載されている
ようにしてバフ研磨すると、バフ研磨面にすじ状の研磨
痕が生ずることがある。この研磨痕は、予定研磨量より
も深く研磨されたことにより生ずる傷である。従来のよ
うに厚い電解銅箔を使用する場合には、多少の研磨痕は
問題にはならなかったが、こうした研磨痕部分は銅が余
分に研磨されているので、薄い銅箔を用いた場合には、
こうした研磨痕部分の強度が著しく低くなり、配線パタ
ーン等においてこの部分における断線の可能性が高くな
るなど、不良品の発生原因になりやすい。また、こうし
たバフ研磨を行う際には銅箔表面の凸部にバフの回転方
向に沿った変形応力がかかり、銅箔表面の凸部がバフの
回転方向に沿って変形しやすい。このように凸部が変形
したバフ研磨銅箔には、均一にコブ付け処理することが
難しい。そして、コブ付け処理が不均一になることによ
って、絶縁フィルムに対する被接着性、エッチングの均
一性、ボンディングの信頼性などが低下するという問題
が生ずる。特にこうした問題は、薄い電解銅箔を機械研
磨したときに生じやすい。
【0012】また、近時こうしたTABテープは、液晶
素子駆動用に多量に使用されている。こうした液晶用の
TABテープには、絶縁フィルム上に液晶素子と接合す
る出力側アウターリードが形成されている。この出力側
アウターリードは、絶縁フィルム上に積層された銅箔を
エッチングして形成されることから、裏面に絶縁フィル
ムのないインナーリードよりもエッチングが難しい。殊
に従来の銅箔を用いた場合、この出力側アウターリード
の断面(縦断面)が台形になることが多く、また、従来
の銅箔ではエッチングして形成された配線パターンの直
線性が低い等の問題があり、絶縁フィルム上において隣
接するリードとの間で短絡が形成されやすいという問題
がある。
【0013】
【発明の目的】本発明は、ファインピッチ化することが
できるTABテープを提供することを目的としている。
本発明は、インナーリードのピッチ幅を、ファインピッ
チ化、殊にインナーリードのピッチ幅を30μm以上6
0μm未満にすることができるTABテープを提供する
ことを目的としている。
【0014】さらに詳しくは本発明は、インナーリード
のピッチ幅を30μm以上60μm未満にファインピッ
チ化しても、インナーリードの均一性が高く、導通性を
確保することができるTABテープを提供することを目
的としている。また本発明は、上記のようにファインピ
ッチであるにも拘わらず、デバイスをボンディングした
際に短絡の生じにくいTABテープを提供することを目
的としている。
【0015】さらに本発明は、絶縁フィルム上に形成さ
れた出力側アウターリード部において絶縁不良が生じに
くいTABテープを提供することを目的としている。
【0016】
【発明の概要】本発明の電子部品実装用フィルムキャリ
アテープは、絶縁フィルムに銅箔を積層し、該銅箔をエ
ッチングして所望の配線パターンを形成した電子部品実
装用フィルムキャリアテープであって、上記配線パター
ンが、方向の異なる少なくとも2回の機械研磨工程を経
て表面が整面処理された整面電解銅箔を用いて形成され
ていることを特徴としている。
【0017】また、本発明の電子部品実装用フィルムキ
ャリアテープは、絶縁フィルムに銅箔を積層し、該銅箔
をエッチングして所望の配線パターンを形成した電子部
品実装用フィルムキャリアテープであって、該絶縁フィ
ルムに、搭載するデバイスに対応したデバイスホールが
形成されており、該デバイスホール内に延出された配線
パターンであるインナーリードのピッチ幅が60μm未
満であり、そして、該インナーリードのバンプ電極接合
であるマット面を異なる方向に少なくとも2回機械研
して平均表面粗度を3.5μm未満に整面した整面電
解銅箔面を配することを特徴としている。さらに、本発
明の電子部品実装用フィルムキャリアテープは、絶縁フ
ィルムに銅箔を積層し、該銅箔をエッチングして所望の
配線パターンを形成した電子部品実装用フィルムキャリ
アテープであって、該絶縁フィルムに、搭載するデバイ
スに対応したデバイスホールが形成されており、該デバ
イスホール内に延出された配線パターンであるインナー
リードのピッチ幅が60μm未満であり、そして、該イ
ンナーリードのバンプ電極接合面であるマット面を異な
る方向に少なくとも2回機械研磨した後、粗化処理する
ことにより平均表面粗度を3.5μm未満に整面した粗
化処理整面電解銅箔面を配することを特徴としている。
【0018】本発明において、上記整面電解銅箔は、電
解銅箔のマット面を少なくとも2回機械研磨して整面し
た後、該整面された電解銅箔のマット面に粗化処理した
粗化処理整面電解銅箔であることが好ましい。さらに本
発明において、上記粗化処理整面電解銅箔は、電解銅箔
を少なくとも2回、研磨方向を逆にして機械研磨して整
面電解銅箔を形成した後、該整面電解銅箔を粗化処理す
ることにより形成されたものであることが好ましい。
【0019】本発明のTABテープでは、電解銅箔のマ
ット面を少なくとも2回に分けて機械研磨した電解銅箔
を用いて配線パターンが形成されている。このように電
解銅箔のマット面を複数回に分けて徐々に機械研磨する
ことにより、一回の研磨量を少なくすることができるの
で、研磨痕が生じにくい。特に研磨装置として回転バフ
等を用いる場合、バフの回転方向を変えることにより、
それぞれの研磨工程におけるバフの押圧を低く設定する
ことができると共に、マット面の凸部にかかる変形応力
の方向が反転することから、マット面の凸部の応力変形
が少なくなる。そして、このような電解銅箔に粗化処理
することにより、絶縁フィルムに対して良好な被接着性
を示す。また、マット面の表面の均一性が高いので、エ
ッチングの際に絶縁フィルム(接着剤層)上に残存銅が
少なく、ファインピッチのTABテープにおいても、残
存銅による短絡が生じにいくい。また、研磨痕が形成さ
れにくいので、この研磨痕に起因する配線パターン、特
にリード部の断線が生じにくい。
【0020】また、TABテープでは、絶縁フィルム上
に出力側アウターリードが形成されているものがある
が、本発明のTABテープでは、こうした出力側アウタ
ーリードの断面をエッチングにより矩形に形成すること
ができ、また銅残りもなく、しかもこうした出力側アウ
ターリードを形成する際のエッチングの直線性が良く、
この出力側アウターリード部で短絡あるいは絶縁不良な
どが生じにくい。
【0021】本発明のTABテープにおいては、上記イ
ンナーリードの少なくともバンプ電極接合面および出力
側アウターリードの接合面にはスズメッキ層が形成され
ている。本発明のTABテープに形成されているインナ
ーリードのピッチ幅は、通常は、30μm以上60μm
未満と非常にファインピッチである。このようにピッチ
幅の狭いTABテープを形成するために使用する銅箔
は、非常に薄い電解銅箔である。こうした電解銅箔に
は、上述のようにシャイニイ面とマット面とがあり、従
来のTABテープでは、デバイスのバンプ電極は、電解
銅箔からなるインナーリードのマット面と接合してい
た。すなわち、スズメッキされたインナーリードのマッ
ト面とバンプ電極を熱時圧接することにより、この接合
面に金−スズ共晶物が形成され、この金−スズ共晶物に
よってインナーリードとバンプ電極とが接合する。従来
のピッチ幅の広いTABテープでは、この共晶物を形成
するスズがインナーリードから過剰に供給されても、ピ
ッチ幅が広いために隣接するリード間で短絡等が生ずる
ことはなかった。ところが、本発明で採用するような6
0μm未満のピッチ幅を有するTABテープの場合、ス
ズが過剰に供給されると金−スズ共晶物がインナーリー
ドの幅方向にはみ出し隣接するインナーリード間で短絡
が生じやすくなる。このような過剰のスズが接合面に供
給される主要な要因はスズメッキ層の厚さであるが、本
発明者は、こうしたスズメッキ層のメッキ厚の他、イン
ナーリードの接合部分の表面粗度が影響しているとの知
見を得た。すなわち、インナーリードの表面粗度が従来
の電解銅箔のマット面のように高すぎると、凹部と凸部
とでスズメッキ量が微妙に異なり、その表面状態によっ
てインナーリードとバンプとの接合部分に供給されるス
ズの量が異なる。こうしたスズ量の供給量のばらつきが
インナーリードとバンプとの接合状態に影響を及ぼし、
凹部と凸部との差が大きく表面粗度が大きい場合には、
インナーリード面のスズ量が多くなり、インナーリード
とバンプ間に生成する金−スズ共晶物の量が多くなりす
ぎ、接合に必要な量以上の過剰の金−スズ共晶物がイン
ナーリードの幅方向にはみ出すことになる。
【0022】こうしたTABテープの製造に用いる電解
銅箔の表面粗度は、電解銅箔の表面を研磨することによ
り調整することができる。この電解銅箔の表面の研磨方
法としては、化学研磨、電解研磨、機械研磨があるが、
近時、電解銅箔を研磨する方法としては機械的応力が加
わる機械研磨よりも、こうした応力を加える必要のない
化学研磨、電解研磨が採用されている。化学研磨および
電解研磨は、被研磨面の微小凸部を凹部よりも優先的に
溶解させて平滑化して平滑面を得る方法であるのに対し
て、機械研磨は、被研磨面の凸部が選択的に切削、塑性
変形、摩耗などによって除去されるように応力をかける
方法である。従って、TABテープなどで使用されてい
るような薄い電解銅箔を研磨する方法としては、切削、
塑性変形、摩耗等の物理的変形を生じさせない化学研磨
あるいは電解研磨が適していると考えられていた。
【0023】ところで、機械研磨は、砥粒などを用いて
電解銅箔の凸部を選択的に切削等により平坦化する方法
であり、電解銅箔のマット面を一定の表面粗度まで機械
研磨することにより、マット面の凸部が選択的に研磨さ
れ、凹部は研磨されない。従って、機械研磨によれば、
導体有効断面積の減少が少なく、インナーリードが薄く
ならないので、インナーリードの変形に抗しうる抵抗力
の減少を防止することができる。特に一回の研磨量を少
なくし、少量づつマット面を機械研磨する工程を複数回
行うことにより、薄い電解銅箔を用いた場合でも、銅箔
の破断などがなく、かつ平滑性の高い銅箔研磨面を得る
ことができる。
【0024】従って、本発明によれば、より確実にボン
ディングを行うことができると共に、隣接するリード間
で余剰の金−スズ共晶物による短絡を防止することがで
きる。また、化学研磨をしていないので、インナーリー
ドの強度が部分的に低下することがなく、従って、薄い
電解銅箔を使用することが可能となる。
【0025】
【発明の具体的説明】次に、本発明の電子部品実装用フ
ィルムキャリアテープについて図面を参照しながら具体
的に説明する。なお、以下に示す図面において共通の部
材には共通の付番を付してある。図1(A)は、デバイ
スを実装された本発明の電子部品実装用フィルムキャリ
アテープの例を模式的に示す平面図であり、図1(B)
は、インナーリード部を拡大して示す図であり、図1
(C)は、図1(A)におけるX−X断面図である。
【0026】図1に示すように、本発明の電子部品実装
用フィルムキャリアテープ1は、絶縁フィルム10と、
この表面に、接着剤層12により貼着された電解銅箔か
らなる配線パターン14がこの順序で積層されてなる。
また配線パターン14は、デバイス23に設けられたバ
ンプ電極25との接続部分(ボンディング部分)である
インナーリード15と、このインナーリード15から外
方向に延出されて、外部の電子部材と接続するためのア
ウターリード16とからなる。
【0027】本発明の電子部品実装用フィルムキャリア
テープ1を構成する絶縁フィルム10は、可撓性樹脂フ
ィルムからなる。また、この絶縁フィルム10は、エッ
チングする際に酸などと接触することからこうした薬品
に侵されない耐薬品性、および、ボンディングする際の
加熱によっても変質しないような耐熱性を有している。
このような可撓性樹脂フィルムを形成する樹脂の例とし
ては、ポリエステル、ポリアミドおよびポリイミドなど
を挙げることができる。特に本発明ではポリイミドから
なるフィルムを用いることが好ましい。
【0028】絶縁フィルム10を構成するポリイミドフ
ィルムの例としては、ピロメリット酸2無水物と芳香族
ジアミンとから合成される全芳香族ポリイミド、ビフェ
ニルテトラカルボン酸2無水物と芳香族ジアミンとから
合成されるビフェニル骨格を有する全芳香族ポリイミド
を挙げることができる。特に本発明ではビフェニル骨格
を有する全芳香族ポリイミド(例;商品名:ユーピレッ
クス、宇部興産(株)製)が好ましく使用される。この
ような絶縁フィルム10の厚さは、通常は25〜125
μm、好ましくは50〜75μmの範囲内にある。
【0029】このような絶縁フィルム10には、デバイ
スホール20、スプロケットホール21、アウターリー
ドの切断穴(図示なし)などがパンチングにより形成さ
れている。配線パターン14は、上記のような所定の穴
が形成された絶縁フィルム10に整面電解銅箔を積層し
フォトレジスト形成後エッチングして形成される。整面
電解銅箔と絶縁フィルムとの積層は、接着剤を用いずに
行うこともできるし、また、接着剤層を介して整面電解
銅箔と絶縁フィルムとを接着して両者を積層することも
できる。接着剤を使用する場合、例えば絶縁フィルムに
絶縁性の接着剤を塗布して接着剤層12を形成し、この
接着剤層12と整面電解銅箔の接着対象面(通常はマッ
ト面)とが接触するように配置して接着する。次にこう
して積層された整面電解銅箔をエッチングすることによ
り配線パターンが形成される。
【0030】整面電解銅箔と絶縁フィルムとを積層する
際に接着剤を使用する場合、使用される接着剤には、耐
熱性、耐薬品性、接着力、可撓性等の特性が必要にな
る。このような特性を有する接着剤の例としては、エポ
キシ系接着剤およびフェノール系接着剤を挙げることが
できる。このような接着剤は、ウレタン樹脂、メラミン
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などで変成されていて
もよく、またエポキシ樹脂自体がゴム変成されていても
よい。このような接着剤は、加熱硬化性である。このよ
うな接着剤層の厚さは、通常は3.7〜23μm、好ま
しくは10〜21μmの範囲内にある。このような接着
剤からなる接着剤層12は、絶縁フィルム10の表面に
塗設して設けても良いし、また整面電解銅箔の表面に塗
設して設けても良い。
【0031】上記のようにして絶縁フィルム10上に積
層された整面電解銅箔の表面にフォトレジストを塗布
し、配線パターンを焼き付けた後、現像して余剰のフォ
トレジストを除去し、次いでエッチングすることにより
配線パターン14が形成される。本発明の電子部品実装
用フィルムキャリアテープ1において、上記のようにし
て配線パターンを形成する銅箔は電解銅箔である。ここ
で使用される電解銅箔の厚さは、通常は6〜25μmの
範囲内、好ましくは9〜25μmの範囲内にある。この
ような薄い整面電解銅箔を使用することにより、狭ピッ
チ幅のインナーリードを形成することができる。
【0032】そして、この整面電解銅箔は、バンプ電極
がボンディングされるマット面が機械研磨された整面さ
れた電解銅箔である。特に本発明ではこのマット面が少
なくとも2回の機械研磨工程により研磨されて整面電解
銅箔を用いることが好ましい。すなわち、図2(a)に
示すように、本発明で使用される機械研磨前の電解銅箔
は、マット面の表面粗度(Rz1)が、5〜8μm、さ
らに表面粗度が小さい電解銅箔(例えばVLP箔)でも
マット面の表面粗度(Rz1)は3.5〜5μm程度で
ある、そして、このような電解銅箔は、銅をドラム表面
に析出する工程を経て製造されることから、銅が電解析
出し終わる面であるマット面の表面形状は、図2(a)
に示すように、断面が波形の形状になる。
【0033】電解研磨あるいは化学研磨でも、凸部を研
磨することができるが、同時に凹部も研磨される。この
ため電解研磨等では、導体有効断面積が減少し、その結
果インナーリードの変形抵抗が低下しやすい。化学研磨
などによって導体有効断面積を確保するためには、凹部
から溶出する銅の量も考慮して、厚い銅箔を使用する必
要があり、化学研磨によって所望の厚みにするためには
研磨量が増大し銅ロスが多くなり、資源の無駄、コスト
アップとなる。
【0034】本発明では、好適には少なくとも2回の機
械研磨工程を経てマット面が整面された電解銅箔を使用
する。ここでは、好適には、機械研磨により平均表面粗
度(Rz2)が、3.5μm未満、好ましくは1.0μ
mを超え3.25μm以下、さらに好ましくは1.0μ
mを超え3.0μm以下、特に好ましくは0.5〜1.
0μmになるように整面する。この機械研磨によるマッ
ト面の整面は、少なくとも2回に分けて行うバフ研磨に
よって行うことが好ましい。
【0035】すなわち、電解銅箔をガイドロールに通し
ながら、マット面側に第1の回転バフを押し当てて研磨
する。次いで、この第1の回転バフとは逆に回転する第
2の回転バフを押し当てて研磨することが好ましい。こ
の機械研磨(粗化処理前)に際しては、マット面の平均
表面粗度(Rz2)が3.5μm未満、好ましくは0.
5μmを超え3.25μm以下、さらに好ましくは1.
0〜3.0μmになるように研磨する。ここでバフの回
転数は適宜設定することができるが、通常は100〜1
500rpm、好ましくは800〜1300rpmである。バ
フの回転数が100rpmに満たないと、被研磨面である
マット面を均一に研磨できにくくなることがあり、また
1500rpmを大きく超えるとバフの回転が不安定にな
り易い。そして、第2のバフは第1のバフと同等の回転
数あるいはこの第1のバフよりも低い回転数で回転させ
てマット面に接触させることが好ましい。また、第3の
バフを使用する場合には、第2のバフと同等の回転数あ
るいはこれの第2のバフよりも低い回転数でマット面と
接触させることが好ましい。このようにすることにより
研磨面に研磨痕が形成されにくくなる。
【0036】またバフの押圧も適宜設定することができ
るが、第1のバフの押圧を最も高い押圧にし、順次押圧
を下げていくことが好ましい。通常は、バフの押圧は、
バフモーター電流値に換算して、第1のバフでは19〜
30A(無負荷時のバフモーター電流値は約10Aであ
り、従って、第1のバフの実質的な押圧は、バフモータ
ー電流値換算値で9〜20Aである)の範囲内に設定
し、第2のバフでは19A未満、好ましくは11A以上
19A未満(同様に、無負荷時のバフモーター電流値は
約10Aであるので、この第2のバフの実質的な押圧
は、バフモーター電流値換算値で9A未満、好ましくは
1A以上、9A未満である)の範囲内に設定する。
【0037】さらに、本発明では、機械研磨は、ライン
スピードを通常は3〜15m/分、好ましくは8〜10m
/分に設定して行うことが望ましい。ラインスピードが
この範囲を逸脱すると、機械研磨の均一性が損なわれや
すくなる傾向がある。上記のような機械研磨において、
例えばバフを使用する場合に、用いられる研磨剤の種類
に特に制限はないが、例えば酸化アルミニウムを付着さ
せた通常は400〜1200番程度、好ましくは800
〜1200番程度のバフを使用することができる。ま
た、2段目のバフの砥粒は1段目のバフの砥粒よりも小
さいこと、通常は1000〜3000番程度、好ましく
は1200〜3000番程度のバフを使用することが望
ましく、さらに3段目以降では砥粒をより小さくする。
【0038】上記のようにして複数回に分けて電解銅箔
のマット面を機械研磨すると、第1回目の機械研磨で、
平均表面粗度(Rz)は、40〜60%減少し、第2回
目の機械研磨で、第1回目の平均表面粗度(Rz1)に対
して平均表面粗度(Rz2)は、50〜70%減少する。
すなわち平均表面粗度は、通常は0.5〜1.0μmに
なり、機械研磨前の1/2以下となる。このように複数
回に分けて電解銅箔のマット面を機械研磨した後の整面
電解銅箔の平均厚さは、機械研磨する前の電解銅箔の平
均厚さを100%とすると、通常は90〜98%、好ま
しくは95〜97%になり、この値からして電解銅箔の
マット面の突出した凸部の殆どが上面が平坦な概略砲台
状になる程度にしか研磨されていない。従って、非常に
薄い電解銅箔(例えば、平均厚さ;9〜15μm)を用
いた場合であっても、この複数回に分けてマット面を機
械研磨することにより、研磨による電解銅箔の強度など
が実質的に低下することはない。
【0039】なお、絶縁フィルムと銅箔との接着性を向
上させるために整面電解銅箔の機械研磨面に平均表面粗
度が3.5μmに収まるように微小コブ付け処理を施す
ことが好ましい(粗化処理整面電解銅箔)。そして、複
数の機械研磨工程でマット面を研磨することにより、マ
ット面を均一に研磨することができ、こうした均一な研
磨面には、微細な銅粒子が均一に析出しやすい。
【0040】このコブ付け処理は、整面電解銅箔のマッ
ト面の凹凸の凸部先端から優先的にコブ状の銅粒が電着
されている。従って、上記のようにして少なくとも2回
の機械研磨によって、マット面の凸部の頂部が平坦に研
磨されると、この概略砲台状の凸部上面に微小な銅粒が
均一に高密度で電着した粗化処理整面電解銅箔が得られ
る。
【0041】このコブ付け処理は、ヤケメッキ、カブセ
メッキおよびヒゲメッキの一連のメッキ処理によって行
われるが、この一連のメッキ処理は例えば以下に示すよ
うなメッキ条件で実施される。 (1)ヤケメッキ バフ研磨した整面電解銅箔の粗面側に不溶性電極を相対
して配置して以下の条件でメッキする。
【0042】銅濃度:3〜30g/リットル 硫酸濃度:50〜500g/リットル 液温:20〜30℃ 電流密度:20〜40A/dm2 時間:5〜15秒 このメッキ処理により、ヤケメッキと呼ばれる粒子状の
銅電着物層が、整面電解銅箔の粗面側(マット面側)に
形成される。
【0043】(2)カブセメッキ 次に、上記のようにしてヤケメッキ処理した表面に、さ
らに以下の条件でカブセメッキを行う。 銅濃度:40〜80g/リットル 硫酸濃度:50〜150g/リットル 液温:45〜55℃ 電流密度:20〜40A/dm2 時間:5〜15秒 このメッキ処理により、カブセメッキと呼ばれる銅が、
前記粒子状の銅電着物層の上を被覆する。
【0044】(3)ヒゲメッキ さらに、このようにしてカブセメッキ処理された表面
に、以下の条件でヒゲメッキを行う。 銅濃度:5〜30g/リットル 硫酸濃度:30〜60g/リットル 液温:20〜30℃ 電流密度:10〜40A/dm2 時間:5〜15秒 このメッキ処理により、ヒゲメッキと呼ばれるヒゲ状の
銅が、前記銅の被覆の上に形成される。
【0045】上記の記載は、コブ付け処理の一例を示す
ものであり、さらに従来から用いられているコブ付け処
理条件によって、コブ付けを行うことができる。上記の
ような粗化処理整面電解銅箔を用いて本発明の電子部品
実装用フィルムキャリアテープ1に形成されるインナー
リード15のピッチ幅(P0)は通常は30μm以上60
μm未満の範囲内にあり、好ましくは35〜55μmの
範囲内にあり、従来の電子部品実装用フィルムキャリア
テープに形成されるインナーリードのピッチ幅よりも狭
い。このようなピッチ幅で形成されているインナーリー
ド15の幅(W0)は、通常は10〜50μm、好まし
くは15〜45μmの範囲内であり、また、隣接するイ
ンナーリード15,15の間隙幅(S0)は通常10〜1
5μm、好ましくは15〜45μmの範囲内にある。
【0046】このようなインナーリード15の表面に
は、スズメッキ層31が形成されている。上記のように
形成されたリードに、図2(c)に示すような適正量の
スズがメッキされ、バンプ電極を配置して熱時圧着する
ことにより、ボンディング部に適切な量の金−スズ共晶
物が供給され、リードとバンプ電極とを良好に接合する
と共に、隣接するリード間で短絡が発生することがな
い。
【0047】このスズメッキ層21は、無電解メッキ法
により形成することが好ましい。こうして形成されるス
ズメッキ層31の厚さは、通常は0.01〜1μm、好
ましくは0.005〜0.7μmの範囲内にある。この
ようにスズをメッキすると、インナーリード15表面の
銅の一部がスズで置換されてスズメッキ層を形成する。
さらに、上記のようにして一旦スズメッキ層を形成し、
ウィスカーの発生を防止するために加熱処理した後、フ
ラッシュメッキ法で、非常に薄いスズメッキ層を形成す
ることにより、インナーリード15の表面に純度の高い
スズメッキ層31を形成することができる。こうしたフ
ラッシュメッキ法により形成されたスズメッキ層は加熱
処理を行わなくとも、ウィスカーが成長しにくい。この
フラッシュメッキ法によるスズメッキ層の厚さは通常は
0.01〜1μm、好ましくは0.05μmの範囲内に
あり、こうして形成されたスズメッキ層31の合計の厚
さは、通常は0.2〜2μm、好ましくは0.1〜1μ
mの範囲内にある。
【0048】図2(c)に示すように、上記のようにし
て形成されるスズメッキ層31は、機械研磨された粗化
処理整面電解銅箔のマット面の表面の形状にほぼ追随し
て均一に形成される。なお、スズメッキは、通常は、ソ
ルダーレジスト(図示なし)をリード部を露出させて塗
布硬化させた後に露出したリード部に施されるが、ソル
ダーレジストを塗布する前に形成された配線パターン全
体に薄くスズメッキ層を形成し、次いで、ソルダーレジ
ストを塗布硬化させ、露出したリード部に再度スズメッ
キをすることもできる。
【0049】図3(B)および(C)では、インナーリ
ード15とデバイスのバンプ電極25接合面の粗化処理
整面電解銅箔の平均表面粗度(Rz2)は、機械研磨に
より3.5μm未満、好ましくは1.0μmを超え3.
25μm以下の範囲に調整されていることから、このイ
ンナーリード15のバンプ電極接合面には均一なスズメ
ッキ層が形成されるため、バンプ電極をボンディングし
た際に、バンプ電極底面全体がインナーリード15とボ
ンディングされるのに必要かつ充分な金−スズ共晶物3
3が形成される。
【0050】これに対して図4には、平均表面粗度(R
z)が3.5μm以上の銅箔のマット面にスズメッキ層
31を形成したインナーリード15にバンプ電極25を
ボンディングしたときの状態を模式的に示している。こ
のように、平均表面粗度(Rz)が3.5μm以上のイ
ンナーリード15のマット面に、上記と同様にしてスズ
メッキ層31を形成すると、インナーリード15表面の
凹凸の凹部のスズメッキ層が厚くなる傾向がある。この
ように均一性に欠けるスズメッキ層31にバンプ電極2
5をボンディングすると、金−スズ共晶合金33が過剰
に供給され、図4(C)に示すように、金−スズ共晶合
金33がデバイス23に形成されたバンプ電極25のボ
ンディング位置からはみ出すことがある。従来のTAB
テープのようにインナーリード15のピッチ幅が広い場
合には、それほど問題になることはないが、ピッチ幅が
30μm以上60μm未満というようにピッチ幅の狭いT
ABテープにおいては、過剰に供給された金−スズ共晶
合金が横方向に流れ出し、隣接するインナーリード15
のボンディング部との間に短絡35を生ずることがあ
る。
【0051】本発明の電子部品実装用フィルムキャリア
テープ1では、バンプ電極25の接合面が絶縁フィルム
に対面して絶縁フィルムに接着される面である。すなわ
ち、このデバイスがバンプ電極によってボンディングさ
れる面はインナーリードの機械研磨されたマット面であ
る。このように機械研磨、好ましくは少なくとも2回の
機械研磨工程を経て整面された整面電解銅箔(好ましく
は粗化処理整面電解銅箔)を用いることにより、絶縁フ
ィルムと優れた接着性を有し、リードの強度が均一で高
く、ボンディングの際に短絡が生じにくく、さらにボン
ディングの信頼性が高いなど優れた特性を有するTAB
テープが得られる。
【0052】また、本発明のTABテープは、出力側ア
ウターリードを有する液晶素子用のTABテープとして
好適である。図5は、出力側アウターリードを有するT
ABテープ(液晶素子用TABテープ)の例を示す平面
図である。図5において、10は絶縁フィルムであり、
この両側縁にはスプリケットホールが形成されている。
また絶縁フィルム10には、デバイス(図示なし)を実
装するためのデバイスホール20が形成されている。デ
バイスホール20には、配線パターン14からデバイス
ホール内にインナーリード15が延設されている。一端
部がインナーリードである配線パターン14の他端部
は、入力側アウターリード18が形成されており、この
入力側アウターリードの下部には入力側アウターリード
18を切断するための入力側アウターリード切断ホール
17が形成されており、入力側アウターリード18はこ
の切断ホール17を跨ぐように形成されている。
【0053】一方、デバイスホール20に延設された他
のインナーリード15は、配線パターン14を介して出
力側アウターリード19に接続している。なお、これら
のリード部を除く配線パターン14は、ソルダーレジス
ト36などで表面が保護されている。この出力側アウタ
ーリード19は液晶素子の電極と接合可能にされてお
り、この出力側アウターリード19のピッチ幅は、通常
は30〜75μm、好ましくは40〜70μmの範囲内
にあり、かつこの出力側アウターリード19のリード幅は
通常は15〜45μm、好ましくは20〜40μmの範
囲内にある。
【0054】このように出力側アウターリード19は、
非常にピッチ幅が狭く、リード幅も狭い。しかもこの出
力側アウターリード19の下部には絶縁フィルム10が
あり、出力側アウターリード19は、下端部で絶縁フィ
ルム10と接合している。従来の電解銅箔を使用する
と、図5(a)に示すように、出力側アウターリード1
9の縦断面が台形になりやすい。即ち、図5(a)にお
ける出力側アウターリード19の上部の幅Laと下部の
幅Lbとが異なることが多く、出力側アウターリード19
の断面が台形になりやすく、こうした場合、絶縁フィル
ム10表面近傍では隣接する出力側アウターリード19
間で短絡を形成することがある。また、出力側アウター
リード19の直線性がない場合、即ち、直線的にエッチ
ングできない場合にも、絶縁フィルム表面近傍で短絡が
生ずることがある。
【0055】これに対して本発明のTABテープでは、
上述のようの整面電解銅箔、好ましくは粗化処理整面電
解銅箔を使用することにより、図5(b)に示すように
出力側アウターリード19の上部の幅Laと下部の幅Lb
とがほぼ同一になり、従って、本発明のTABテープで
は、エッチングにより形成される配線パターン、特に出
力側アウターリード19の縦断面形状が図5(b)に示
すように略矩形になる。また、エッチングにより形成さ
れる配線パターン14の直線性が高く、従って出力側ア
ウターリード19のように非常にピッチ幅の狭い配線パ
ターンを形成する場合であっても、隣接する配線パター
ン間に短絡が形成されにくい。さらに、本発明のTAB
テープを形成する整面電解銅箔(好ましくは粗化処理整
面電解銅箔)は、非常にエッチング特性が良好であり、
絶縁フィルム10表面などに銅残り(エッチングされな
かった銅の残留物)も殆ど発生しない。
【0056】従って、本発明のTABテープは、例えば
出力側アウターリード19のように非常に高いエッチン
グ精度が要求される細線部であっても絶縁不良などが生
じにくい。
【0057】
【発明の効果】本発明の電子部品実装用フィルムキャリ
アテープでは、バンプ電極のボンディング面に、機械研
磨により平均表面粗度(Rz)が3.5μm未満に整面
された整面電解銅箔の粗化処理面(整面され粗化処理さ
れたマット面)を配してインナーリードを形成し、この
インナーリードの表面にスズメッキ層を形成しているの
で、適正量のスズメッキ層を形成することができる。従
って、このインナーリードにバンプ電極をボンディング
すると、適量の金−スズ共晶合金が形成され、バンプ電
極とインナーリードとが良好にボンディングされ、過剰
な金−スズ共晶合金が供給されることがない。従って、
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープにおけ
るインナーリードのピッチ幅は、30μm以上60μm
未満であり、非常にファインピッチであるにも拘わら
ず、過剰な金−スズ共晶合金によって、隣接するインナ
ーリード間で短絡が生じにくい、また、機械研磨するこ
とにより、電解銅箔の凸部の頂部を選択的に切削するの
で研磨による導体有効断面積の減少が少なく、リードの
変形抵抗の減少を防止することができる。
【0058】殊に本発明のTABテープでは、少なくと
も2回の機械研磨工程により電解銅銅箔のマット面を機
械研磨して得られた整面電解銅箔、好ましくはこの整面
電解銅箔に粗化処理をした粗化処理整面電解銅箔を使用
することにより、絶縁フィルムとの接着性、コブ付け処
理の均一性、エッチングによるファインピッチ化、ボン
ディングの信頼性、リード強度等の諸特性に優れたTA
Bテープを得ることができる。さらに、少なくとも2回
の機械研磨を回転バフを使用し、このバフを交互に逆回
転して電解銅箔のマット面を研磨し、さらに粗化処理す
ることにより、上記の諸特性はさらに向上する。
【0059】
【実施例】次に本発明の実施例を示して本発明をさらに
具体的に説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。
【0060】
【実施例1】シャイニイ面の平均表面粗度が1.6μm
であり、マット面の平均表面粗度(Rz1)が4.5μ
mである厚さ18μmの電解銅箔を用意した。この電解
銅箔をガイドロールを通しながらマット面に砥粒が酸化
アルミニウムである1000番のバフ(角田ブラシ
(株)製)を用いて、回転数200rpm、押圧1.0kgf/
cm 2、ラインスピード3m/分で2回バフ研磨した後、通
常の方法に従ってコブ付け処理(粗化処理)を行って、
マット面の平均表面粗度(Rz2)を3.0μmに調整
した。
【0061】これとは別に、デバイスホールおよびスプ
ロケットホールが形成されたポリイミドフィルム上にエ
ポキシ系接着剤を塗布し、上記のようにマット面が機械
研磨された整面電解銅箔を、このマット面がポリイミド
フィルムと対面するように配置してこのポリイミドフィ
ルムに加熱圧着した。この整面電解銅箔の上にフォトレ
ジストを塗布し、焼き付け後、感光されたフォトレジス
トを除去した、次いで、エッチング処理することによ
り、ポリイミドフィルム上に配線パターンを形成した。
こうして形成されたインナーリードに厚さ0.4μmの
スズメッキを施した後、加熱処理し、さらにスズをフラ
ッシュメッキして合計0.5μmのスズメッキ層を形成
した。
【0062】こうして形成されたインナーリードのピッ
チ幅は、50μmであり、リード間隔は25μmであっ
た。こうして形成されたTABテープの裏面からデバイ
スをボンディングして短絡(ショート)不良発生率を調
べたところ、ショート不良発生率は0%であった。上記
のようにして製造されたTABテープのインナーリード
厚さは16μmであり、こうして形成されたインナーリ
ードの引っ張り強度は、8gであった。
【0063】
【実施例2】実施例1において、機械研磨および粗化処
理によりマット面の平均表面粗度(Rz2)を2.5μm
に調整した整面電解銅箔を使用した以外は同様にしてT
ABテープを製造し、デバイスをボンディングした。得
られたデバイスがボンディングされたTABテープにつ
いて、不良発生率を調べたところ、0%であった。
【0064】
【比較例1】実施例1において、機械研磨および粗化処
理によりマット面の平均表面粗度(Rz2)を4μmに
調整した電解銅箔を使用した以外は同様にしてTABテ
ープを製造し、デバイスをボンディングした。得られた
デバイスがボンディングされたTABテープについて、
不良発生率を調べたところ、50%であった。
【0065】
【比較例2】実施例1において、機械研磨および粗化処
理によりマット面の平均表面粗度(Rz2)を3.5μ
mに調整した電解銅箔を使用した以外は同様にしてTA
Bテープを製造し、デバイスをボンディングした。得ら
れたデバイスがボンディングされたTABテープについ
て、不良発生率を調べたところ、10%であった。
【0066】
【実施例3】シャイニイ面の平均表面粗度が1.2μm
であり、マット面の平均表面粗度(Rz1)が3.5μ
mである厚さ18μmの電解銅箔(VLP箔)を用意し
た。この表面の電子顕微鏡写真を図6に示す。この電解
銅箔をガイドロールを通しながらマット面に砥粒が酸化
アルミニウムである1000番のバフ(角田ブラシ
(株)製)を用いて、バフの回転方向が電解銅箔の進行
方向と逆になるように第1段階のバフを配置し、回転数
1200rpmで回転させながら、バフモーター電流値換
算押圧19A、ラインスピード8m/分でバフ研磨した。
この第1段階のバフ研磨により、マット面の平均表面粗
度は、2.2μmになった。この第1段階のバフ研磨が
終了したマット面の電子顕微鏡写真を図7に示す。
【0067】次いで、砥粒が酸化アルミニウムである第
2段階のバフ(角田ブラシ(株)製)を、バフの回転方
向が電解銅箔の進行方向と同じ方向になるように配置
し、1200rpmの回転数で回転させながら、バフモー
ター電流値換算押圧18A、ラインスピード8m/分でバ
フ研磨した。こうして第2段階のバフ研磨により、マッ
ト面の平均表面粗度は1.4μmとなり、この値から、マ
ット面に形成されている凹凸の57%が切削されたこと
がわかる。
【0068】上記のようにしてマット面を2段逆回転バ
フにより研磨して得られた整面電解銅箔の研磨面は、非
常に平滑で、研磨痕などは見られなかった。また、上記
のようにして2段バフ研磨したマット面の電子顕微鏡写
真を図8に示す。この図8から明らかなように、マット
面の凸部はその頂部が均一に研削され、均一な概略砲台
状になっていることがわかる。
【0069】こうして2段に分けて機械研磨したマット
面に、通常の方法に従ってコブ付け処理(粗化処理)を
行って、マット面の平均表面粗度(Rz2)を3.0μ
mに調整した。こうして粗化処理された粗化処理整面電
解銅箔のマット面の電子顕微鏡写真を図9に示す。これ
とは別に、デバイスホールおよびスプロケットホールが
形成されたポリイミドフィルム上にエポキシ系接着剤を
塗布し、上記のようにマット面が機械研磨された整面電
解銅箔を、このマット面がポリイミドフィルムと対面す
るように配置してこのポリイミドフィルムに加熱圧着し
た。
【0070】この整面電解銅箔の上にフォトレジストを
塗布し、焼き付け後、感光されたフォトレジストを除去
した、次いで、エッチング処理することにより、ポリイ
ミドフィルム上に配線パターンを形成した。こうして形
成されたインナーリードに厚さ0.4μmのスズメッキ
を施した後、加熱処理し、さらにスズをフラッシュメッ
キして合計0.5μmのスズメッキ層を形成した。
【0071】こうして形成されたインナーリードのピッ
チ幅は、50μmであり、リード間隔は25μmであっ
た。こうして形成されたTABテープの裏面からデバイ
スをボンディングして短絡(ショート)不良発生率を調
べたところ、不良発生率は0%であった。上記のように
して製造されたTABテープのインナーリード厚さは1
6μmであり、こうして形成されたインナーリードの引
っ張り強度は、8gであった。
【0072】このように2段バフ研磨によりマット面を
機械研磨することにより、整面電解銅箔がダメージを受
けることが少なく、絶縁フィルムとの接着性が高くな
り、また粗化処理を均一に行うことができた。さらに、
リードの引っ張り強度も一定しており、不良率が低下し
た。また、絶縁フィルムの接着剤層に銅が残留すること
がなく回路の信頼性が高くなり、さらに上述のようにス
ズも均一にメッキされることから、金−スズ共晶物が過
剰に供給されることがなく、短絡不良発生率も低い。
【0073】
【比較例3】実施例3において、砥粒が酸化アルミニウ
ムである第1段階のバフ(1000番バフ)を用いて、
バフモーター電流値換算押圧19〜20A、バフの回転
方向を電解銅箔の進行方向と逆にして回転数1200rp
mで回転させながら、ラインスピード8m/分の条件で、
平均表面粗度(Rz1)が2.4μmである厚さ25μ
mの電解銅箔(VLP箔)のマット面を平均表面粗度
1.4μmまで一気にバフ研磨した。
【0074】上記のようにしてマット面を一気にバフ研
磨して得られた電解銅箔の研磨面には、バフ回転方向に
沿って部分的に研磨痕が見られた。また、電子顕微鏡写
真によりその表面を観察した結果、マット面の凸部はそ
の頂部がバフの回転方向に変形されて研削され一部研磨
痕が見られた。こうして一気に機械研磨したマット面
に、通常の方法に従ってコブ付け処理(粗化処理)を行
って、マット面の平均表面粗度(Rz2)を3.0μm
に調整した。
【0075】このように研磨された電解銅箔を用いて実
施例3と同様にしてTABテープを製造した。得られた
TABテープを実施例3で製造されたTABテープと比
較すると、得られたTABテープは、粗化処理の均一性
が低いため、絶縁フィルムとの接着性が低かった。さら
に、リードの引っ張り強度も均一ではなく、研磨痕があ
ったと思われる部分のリードの引っ張り強度が低かっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子部品実装用電子部品実装
用フィルムキャリアテープの例を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明で使用する電解銅箔のマット面
の状態を模式的に示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の電子部品実装用フィルムキャ
リアテープにおけるインナーリード部分を拡大して示す
図である。
【図4】図4は、従来のTABテープにおけるインナー
リード部分を拡大して示す図である。
【図5】図5は、出力側アウターリードを有するTAB
テープ(液晶素子用TABテープ)の例を示す平面図で
ある。
【図6】図6は、実施例3で使用した18μm厚電解銅
箔のマット面の状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図7】図7は、実施例3で第1段階の機械研磨を行っ
た電解銅箔のマット面の電子顕微鏡写真である。
【図8】図8は、実施例3で第2段階の機械研磨を行っ
た整面電解銅箔のマット面の電子顕微鏡写真である。
【図9】図9は、実施例3で第2段階の機械研磨を行っ
た整面電解銅箔に粗化処理した粗化処理整面電解銅箔の
マット面の電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1・・・電子部品実装用電子部品実装用フィルムキャリア
テープ 10・・・絶縁フィルム 12・・・接着剤層 14・・・配線パターン(電解銅箔) 15・・・インナーリード 16・・・アウターリード 17・・・入力側アウターリード切断ホール 18・・・入力側アウターリード 19・・・出力側アウターリード 20・・・デバイスホール 21・・・スプロケットホール 23・・・デバイス 25・・・バンプ電極 30・・・マット面 31・・・スズメッキ層 33・・・金−スズ共晶合金 35・・・短絡 36・・・ソルダーレジスト
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−73171(JP,A) 特開2001−73188(JP,A) 特開2001−85474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/04 C25D 5/48 C25D 7/06 H01L 21/60

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁フィルムに銅箔を積層し、該銅箔を
    エッチングして所望の配線パターンを形成した電子部品
    実装用フィルムキャリアテープであって、 上記配線パターンが、方向が異なる少なくとも2回の機
    械研磨工程を経てマット面の表面が整面処理された整面
    電解銅箔を用いて形成されていることを特徴とする電子
    部品実装用フィルムキャリアテープ。
  2. 【請求項2】 絶縁フィルムに銅箔を積層し、該銅箔を
    エッチングして所望の配線パターンを形成した電子部品
    実装用フィルムキャリアテープであって、 該絶縁フィルムに、搭載するデバイスに対応したデバイ
    スホールが形成されており、該デバイスホール内に延出
    された配線パターンであるインナーリードのピッチ幅が
    60μm未満であり、 そして、該インナーリードのバンプ電極接合面であるマ
    ット面を異なる方向に少なくとも2回機械研磨して平均
    表面粗度を3.5μm未満に整面した整面電解銅箔面を
    配することを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリ
    アテープ。
  3. 【請求項3】 絶縁フィルムに銅箔を積層し、該銅箔を
    エッチングして所望の配線パターンを形成した電子部品
    実装用フィルムキャリアテープであって、 該絶縁フィルムに、搭載するデバイスに対応したデバイ
    スホールが形成されており、該デバイスホール内に延出
    された配線パターンであるインナーリードのピッチ幅が
    60μm未満であり、 そして、該インナーリードのバンプ電極接合面であるマ
    ット面を異なる方向に少なくとも2回機械研磨した後、
    粗化処理することにより平均表面粗度を3.5μm未満
    に整面した粗化処理整面電解銅箔面を配することを特徴
    とする電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  4. 【請求項4】 上記整面電解銅箔が、電解銅箔のマット
    面を異なる方向に少なくとも2回機械研磨して整面した
    後、該整面された電解銅箔のマット面に粗化処理した粗
    化処理整面電解銅箔であることを特徴とする請求項第1
    項または第2項記載の電子部品実装用フィルムキャリア
    テープ。
  5. 【請求項5】 上記粗化処理整面電解銅箔が、電解銅箔
    を少なくとも2回、研磨方向を逆にして機械研磨して整
    面電解銅箔を形成した後、該整面電解銅箔を粗化処理す
    ることにより形成されたものであることを特徴とする請
    求項第3項または4項記載の電子部品実装用フィルムキ
    ャリアテープ。
  6. 【請求項6】 上記絶縁フィルム上に出力側アウターリ
    ードが形成されており、該絶縁フィルムの出力側アウタ
    ーリードの縦断面形状が略矩形であることを特徴とする
    請求項第1項乃至第3項のいずれかの項記載の電子部品
    実装用フィルムキャリアテープ。
  7. 【請求項7】上記出力側アウターリードのピッチ幅が3
    0〜75μmの範囲内にあり、かつ該リード幅が15〜
    45μmの範囲内にあることを特徴とする請求項第6項
    の項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  8. 【請求項8】 上記方向の異なる少なくとも2回の機械
    研磨工程を経て調製された電解銅箔の平均表面粗度が
    0.5〜1.0μmの範囲内にあり、かつ機械研磨前の
    平均表面粗度の1/2以下であることを特徴とする請求
    項第1項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテー
    プ。
  9. 【請求項9】 上記方向の異なる少なくとも2回の機械
    研磨工程を経て表面が整面された整面電解銅箔が、前の
    工程の押圧と同等もしくは前の工程の押圧よりも後の工
    程の押圧を低くして回転研磨することにより調製された
    ものであることを特徴とする請求項第1項乃至4項のい
    ずれかの項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテー
    プ。
  10. 【請求項10】 上記インナーリードの少なくともバン
    プ電極接合面にスズメッキ層が形成されていることを特
    徴とする請求項第または第3項のいずれかの項記載
    の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  11. 【請求項11】 上記インナーリードのバンプ電極接合
    面の平均表面粗度が、1.0μmを超え3.25μm以下
    の範囲内にあることを特徴とする請求項第または
    3項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  12. 【請求項12】 上記インナーリードのバンプ電極接合
    面の平均表面粗度が、1.0μmを超え3.0μm以下の
    範囲内にあることを特徴とする請求項第11項記載の
    子部品実装用フィルムキャリアテープ。
  13. 【請求項13】 上記インナーリードのピッチ幅が、3
    0μm以上60μm未満の範囲内にあることを特徴とする
    請求項第または第3項記載の電子部品実装用フィル
    ムキャリアテープ。
  14. 【請求項14】 上記整面電解銅箔の厚さが、6〜25
    μmの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項また
    は第2項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテー
    プ。
  15. 【請求項15】 上記リードに形成されているスズメッ
    キ層の厚さが、0.01〜1μmの範囲内にあることを
    特徴とする請求項第2項または第3項記載の電子部品実
    装用フィルムキャリアテープ。
  16. 【請求項16】 上記リードに形成されているスズメッ
    キ層が、0.01〜1μmの厚さにスズメッキした後、
    厚さ0.01〜1μmのフラッシュスズメッキをするこ
    とにより形成されていることを特徴とする請求項第2項
    または第3項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテ
    ープ。
  17. 【請求項17】 上記電子部品実装用フィルムキャリア
    テープが液晶用TABテープであることを特徴とする請
    求項第1項乃至第5項のいずれかの項記載の電子部品実
    装用フィルムキャリアテープ。
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