JP3291256B2 - ブローバイガス還元装置 - Google Patents

ブローバイガス還元装置

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JP3291256B2 JP27939298A JP27939298A JP3291256B2 JP 3291256 B2 JP3291256 B2 JP 3291256B2 JP 27939298 A JP27939298 A JP 27939298A JP 27939298 A JP27939298 A JP 27939298A JP 3291256 B2 JP3291256 B2 JP 3291256B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブローバイガス還
元装置に関し、特にブローバイガス中に含まれるオイル
分の分離回収能力を高めたブローバイガス還元装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、エンジンの燃焼室か
らクランクケース1内に漏れ出るブローバイガスを吸気
管2に還流させて、クランクケース1内の換気を行うシ
ステムが知られている。例えば、図示のシステムではヘ
ッドカバーHとスロットルバルブS下流の吸気管2を連
通させてブローバイガス通路3を形成しており、その途
中に、ブローバイガス流量を制御するPCV(ポジティ
ブクランクケースベンチレーション)バルブ4を配設し
ている。あるいは、吸気管2とクランクケース1とを連
通させてブローバイガス通路3を形成することもできる
が、いずれの場合も、ブローバイガスはクランクケース
1内でオイルを含んで排出される。このオイル分がブロ
ーバイガス通路3から流出して吸気管2壁に付着する
と、吸気管2内に流入するガス中の成分と反応して、デ
ポジットの原因となるおそれがある。
【0003】これを防止するために、従来より、サイク
ロン式の気液分離器を設置して、ブローバイガス中のオ
イル分を分離、回収した後、吸気管へ排出するシステム
が提案されている。サイクロン式の気液分離器は、円筒
状のサイクロン室内にブローバイガスを導入して旋回流
となし、その遠心分離作用によってブローバイガスに含
まれるオイル分を分離するもので、分離されたオイル分
はサイクロン室の内壁面を伝って底部から回収される。
一方、オイル分を分離したブローバイガスは、サイクロ
ン室上端部のガス導出口に達する。このガス導出口に
は、通常、PCVバルブが装着され、ブローバイガス通
路を経て、吸気管へ流入するブローバイガス量を調整し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、PCVバルブの絞り部において通路断面
積が最も小さく、ブローバイガス流の速度が最も大きく
なるために、気液分離器内で分離されなかったオイル分
がPCVバルブ内で液膜化し、管壁を移動して吸気管内
に流出するおそれがある。前述の吸気管内のデポジット
の防止のために、オイル分を高効率で除去して、吸気管
壁へのオイル分の付着を防止することが望まれている。
【0005】また、気液分離器は、例えば、クランクケ
ースに外付けされるため、気液分離器内の通路でブロー
バイガス中の水分が氷結するアイシングが生じるおそれ
がある。さらに、気液分離器の設置スペースを必要とす
る、分離したオイル分を回収するための回収通路が必要
で、装置構成が複雑になるといった問題があった。
【0006】しかして、本発明の目的は、ブローバイガ
ス還元装置におけるオイル分の分離、回収効率を向上さ
せてオイル分の吸気管壁への付着を防止することにあ
り、他の目的は、アイシングの発生を防止するととも
に、構成の簡素化、小型化を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のブローバイガス還元装置は、エ
ンジンのスロットルバルブ下流側の吸気管とクランクケ
ースあるいはヘッドカバーとを連通させて形成したブロ
ーバイガス通路を有し、該ブローバイガス通路の途中
に、上記吸気管に還流されるブローバイガス流量を制御
する流量制御弁を設けるとともに、この流量制御弁の下
流側に、ブローバイガス中のオイル分を分離回収する気
液分離器を配設したものである。上記気液分離器は、導
入されるブローバイガスのオイル分を旋回流の遠心分離
作用で分離する旋回流路と、該旋回流路の下流側に設け
た拡径部内に上記旋回流路の下流端部を突出開口させて
なり、上記旋回流路より流出するオイル分を上記下流端
部における旋回流の剪断作用で飛散させるオイルスプレ
ッダ室とを有している。
【0008】上記気液分離器に導入されるブローバイガ
スは、上記旋回流路内で旋回流となり、旋回しながら下
流側に向かう間に旋回流の遠心分離作用でオイル分を分
離する。分離されたオイル分は、上記旋回流路の内壁面
で液状化し、旋回流の流れ方向に移動して上記オイルス
プレッダ室内に突出する上記下流端部に到達する。ここ
で、旋回流の剪断作用により液状化したオイル分が内壁
方向に吹き飛ばされ、オイルスプレッダ室内で生じる渦
流によって底部に回収される。上記構成では、この気液
分離器を、流路断面積が小さく流速が最大となる上記流
量制御弁の下流側に配置したので、上記流量制御弁を通
過した高速のブローバイガスを上記旋回流路に導入する
ことにより、オイル分の分離効果、剪断効果を高めるこ
とができる。よって、オイル分の分離、回収効率を向上
させて、オイル分が吸気管へ流出、付着するのを防止す
ることができる。
【0009】請求項2の構成では、上記流量制御弁と上
記気液分離器とを一体に設ける。これにより構成を簡素
化し、装置を小型化することができる。しかも、高速の
ブローバイガスが流通する上記流量制御弁のすぐ下流
に、上記気液分離器の上記旋回流路が位置することにな
るので、より効果的にオイル分の分離を行うことができ
る。
【0010】請求項3の構成では、上記旋回流路内に、
導入されるブローバイガスに旋回流を発生させる旋回流
発生機構を設ける。請求項4のように、この旋回流発生
機構は、例えば、上記旋回流路内に挿通配置されるらせ
ん状ないしはすば歯車状の旋回プレートからなり、これ
によって、ブローバイガスに容易に旋回流を発生させる
ことができる。
【0011】請求項5の構成では、上記ブローバイガス
通路の一端を、上記クランクケースあるいは上記ヘッド
カバー内に延出して延出路を形成する。そして、該延出
路の途中にブローバイガス中のオイル分を分離回収する
気液分離器を配設するとともに、この気液分離器より上
流の上記延出路に上記流量制御弁を配置している。
【0012】上記構成によれば、上記気液分離器を上記
クランクケースあるいはヘッドカバー内に位置する上記
延出路の途中に設けたので、分離したオイル分の回収が
容易で、回収通路等を必要とせず、構成が簡単で小型化
が可能である。また、比較的温度の高いエンジン内部に
配置されるため、アイシングの問題も生じない。
【0013】請求項6の構成では、上記流量制御弁と上
記気液分離器を一体に設けた構成において、上記オイル
スプレッダ室のオイル貯留部と上記流量制御弁のハウジ
ング内を連通する通路と、該通路をエンジン運転時に閉
鎖し、エンジン停止時に開放する弁部材を備えるオイル
分の回収通路を設ける。
【0014】上記構成によれば、エンジン運転時に溜ま
った上記オイルスプレッダ室内のオイルを、エンジン停
止時に上記通路を開放して、上記流量制御弁内を経て回
収することができる。このように回収通路を内蔵する構
成とすることで、簡単な構造でオイル回収が容易にでき
る。また、設置部位が制限されず、組付けも容易であ
る。
【0015】請求項7の構成では、上記流量制御弁をポ
ジティブクランクケースベンチレーション(PCV)バ
ルブとする。上記流量制御弁として、吸気管負圧を利用
してブローバイガス流量を調整するPCVバルブが好適
に用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に本発明のブローバイガス還
元装置の一実施の形態を示す。図1(a)中、エンジン
のクランクケース1は、ピストン11が往復動自在に収
容されるシリンダ12の下方に設けられ、その内部には
炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)を含むブロー
バイガスが存在している。クランクケース1の下方には
オイルパン13が設けてあり、ピストン11とシリンダ
12の間を潤滑する潤滑油を貯留している。上記クラン
クケース1の側壁には、ブローバイガス通路3の一端が
圧入固定され、他端はスロットル弁S下流の吸気管2に
連通している。
【0017】上記ブローバイガス通路3の上記一端は、
上記クランクケース1の側壁を貫通してその内部へ延び
ている。この延出部31は、途中でL字形に下方に屈曲
して気液分離器5の上端に接続し、該気液分離器5の上
流側(図の下方)には、ブローバイガス流量を制御する
流量制御弁としてのポジティブクランクケースベンチレ
ーション(PCV)バルブ4が配設されている。
【0018】図1(b)において、PCVバルブ4は、
円筒状の上部ハウジング41と下部ハウジング42を有
し、下部ハウジング42内には弁体たる可動体44と該
可動体44を下方に付勢するバネ部材43が配設されて
いる。可動体44は棒状で下流側先端部(上端部)がテ
ーパ状に縮径しており、この下流側先端部が、上部ハウ
ジング41と下部ハウジング42の間に挟持されるプレ
ート45中央の貫通穴内に挿通位置している。上記可動
体44は、吸気管2の負圧と上記バネ部材43のバネ力
の釣り合いで上下動するように構成され、上記可動体4
4の位置に応じて流路断面積を変えることにより、PC
Vバルブ4を通過するブローバイガス流量を調整してい
る。
【0019】PCVバルブ4の上部ハウジング41内
は、上記気液分離器5の一部を構成し、旋回流発生機構
たるらせん状の旋回プレート46が配設される旋回流路
として機能する。旋回プレート46は、細長い薄板状部
材をらせん状に曲げ加工したもので、上部ハウジング4
1内に挿通配置されてらせん状の誘導路を形成し、PC
Vバルブ4を通過したブローバイガスに旋回流を発生さ
せる。この旋回流路となる上部ハウジング41の下流端
部(上端部)47は、拡径部たる気液分離器ハウジング
51の下面を貫通してその内部に突出開口している。大
径の円筒体よりなるハウジング51は、その内部をオイ
ルスプレッダ室52となしてあり、上部ハウジング41
内を通過して上記下流端部47に達したオイル分を、旋
回流の剪断効果で吹き飛ばす作用を有する。ここで、オ
イルスプレッダ室52は、その径を上部ハウジング41
の径に対し十分大きくして、オイル分を飛散させるため
の十分大きな空間が形成されるようにするのがよい。
【0020】オイルスプレッダ室52の上面には、ブロ
ーバイガス通路3の上記延出部31に連通するガス導出
口54が設けてある。オイルスプレッダ室52の底部に
は、上部ハウジング41の周囲に環状溝53が形成さ
れ、上記下流端部47で吹き飛ばされたオイル分の貯留
部となっている。この環状溝53の底面には、きのこ状
のゴム製ポペット弁6が装着されており、溜まったオイ
ル分をクランクケース1内に戻すことができるようにし
ている。上記環状溝53の底面には、ポペット弁6の軸
61を固定するための支持穴62と、オイル分を通過さ
せるための複数の連通穴63が設けられ、上記ポペット
弁6は下方からこれら複数の連通穴63を覆うように配
設されている。エンジン運転中は、吸気管2の負圧が加
わることにより上記ポペット弁6が上方へ吸引されてこ
れら複数の連通穴63を覆っている。エンジンが停止す
ると上記ポペット弁6がオイルの重量で開弁し、上記環
状溝53底部に貯留されたオイル分がクランクケース1
内に落下する。
【0021】次に上記構造のブローバイガス還元装置の
作動について説明する。本発明では、図1(a)のよう
に、最上流のPCVバルブ4より気液分離器5、延出部
31、ブローバイガス通路3を経て吸気管2に至るブロ
ーバイガスの還流路が形成されている。クランクケース
1内で大小のオイルミストを含んだブローバイガスは、
まず、上記PCVバルブ4に流入し、下部ハウジング4
2の下端開口部より可動体44周囲の空間を経て、上記
可動体44とプレート45との間隙48を通過し、気液
分離器5の旋回流路となる上部ハウジング41に流入す
る。そして、上部ハウジング41内に配した旋回プレー
ト46に衝突し、これに誘導されて旋回流を生じる。こ
こで、上記ブローバイガスの還流路中、上記可動体44
とプレート45との間隙48において、流路断面積が最
も小さくなるため、ここを通過した直後のブローバイガ
スは流速が最大となる。また、旋回流を生じていること
から、ブローバイガスに含まれるオイルミストに加わる
遠心力も最大となる。この遠心力により効果的にオイル
ミストが分離され、上部ハウジング41内壁面に張り付
き液状化する。
【0022】液状化したオイルは旋回流により上部ハウ
ジング41内壁面を伝って上方へ移動し、やがて旋回流
路の下流端部47に達する。液状オイルはここで旋回流
によって剪断され、オイルスプレッダ室52の内壁方向
に吹き飛ばされる。この時、旋回流は最大流速で旋回力
が強いため、液状オイルの剪断効果を高めて、下流端部
47に達した液状オイルを確実に飛散させることができ
る。オイル分を振り切られたブローバイガスは、オイル
スプレッダ室52上面のガス導出口54より延出部3
1、ブローバイガス通路3を経て吸気管2へ至る。
【0023】一方、吹き飛ばされたオイル分は、自重で
内壁面を下方へ移動する。また、上部ハウジング41
は、大径のオイルスプレッダ室52内に突出して設けら
れており、流路断面積が急激に拡大されるため、オイル
スプレッダ室52に流出するブローバイガスに渦流が生
じ、出口方向へ向かう流れに対して一部で逆流が生じ
る。この逆流はオイルスプレッダ室52の内壁近傍で生
じるため、旋回流路の下流端部47で吹き飛ばされ内壁
面に付着した液状オイルは、この逆流によって下方へ移
動し、オイルスプレッダ室52底部の環状溝53に貯留
される。そして、エンジン停止時にポペット弁6が開弁
すると連通穴63よりクランクケース1内に落下、回収
される。
【0024】このように、上記構成によれば、最大流速
となるPCVバルブ4の下流に気液分離器5を配置し、
旋回流の旋回力を強めているため、旋回流路内における
オイルミストの分離効果、旋回流路の下流端部47にお
ける液状オイルの剪断効果が高く、オイル分の分離、回
収効果を著しく向上させることができる。よって、吸気
管2内にオイル分が流出し、壁面に付着するのを防止す
る著しい効果が得られる。また、PCVバルブ4と気液
分離器5を一体に設けたので、装置を小型化することが
でき、これをクランクケース1内に配置することで、ス
ペースを有効利用することができる。さらに、気液分離
器5がクランクケース1内に配置されることにより、オ
イル分の回収通路が不要となり、構成が簡単となる上、
アイシングの問題も生じない。
【0025】図2は本発明の第2の実施の形態を示すも
のである。本実施の形態では、上記第1の実施の形態に
おけるらせん状の旋回プレート46の代わりに、旋回流
発生機構として、はすば歯車状の旋回プレート46´を
設ける。旋回プレート46´は、円盤状のプレート外周
に斜め方向に延びる多数の溝を形成してなり、上部ハウ
ジング41の上半部内に嵌合固定される。その他の構成
は上記第1の実施の形態と同様である。
【0026】上記構成において、PCVバルブ4の下部
ハウジング42内を通過したブローバイガスは、旋回プ
レート46´に衝突し、その外周の溝に誘導されて旋回
流となる。このようにしても旋回流を発生させることが
でき、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
なお、旋回プレート46´の外周の溝と上部ハウジング
41内壁面との間の開口面積が、最小流路断面積となる
上記可動体44とプレート45の間隙48の開口面積よ
り大きくなるように、旋回プレート46´の溝形状等を
設定するのがよい。
【0027】図3は本発明の第3の実施の形態を示すも
のである。上記各実施の形態では、PCVバルブ4およ
び気液分離器5を、クランクケース1内に配置したが、
図のようにヘッドカバーH内に配置してもよい。この
時、気液分離器5のハウジング51をヘッドカバーHの
上面に固定し、上記ヘッドカバーHの上面を貫通して内
部に延びるブローバイガス通路3の一端を、上記ハウジ
ング51の上端開口に接続する。その他の構成は上記第
1の実施の形態と同様であり、このようにしても同様の
効果が得られる。
【0028】図4〜図6は本発明の第4の実施の形態を
示すものである。上記各実施の形態では気液分離器5の
環状溝53に溜まったオイル分を、クランクケース1ま
たはヘッドカバーH内に戻す構成としたが、本実施の形
態では、オイル分をPCVバルブ4内に還流させる。図
4(a)のように、PCVバルブ4の筒状ハウジング4
9は、上端部を拡径して気液分離器ハウジング51と同
径としてあり、該ハウジング51の下端開口に仕切部材
55を挟んで固定してある。仕切部材55は、円板状で
気液分離器5の下面を構成しており、その中央開口より
上記ハウジング51内に、内部を旋回流路とする筒状部
56が同心状に延びている。筒状部56が開口する上記
ハウジング51の上部空間はオイルスプレッダ室52と
なり、その下方の上記筒状部56の周囲には環状溝53
が形成される。
【0029】PCVバルブ4の弁体たる可動体44´
は、先端(上端)へ向けて次第に縮径する棒状体よりな
り、先端部は、上記筒状部56内に突出して上記筒状部
56内壁面との間に間隙を有して位置している。可動体
44´の底部は、図4(b)に示すように、左右非対称
の多角形状で、バネ部材43により下方に付勢された図
4(a)の状態において、上記ハウジング49の下端開
口49a上に隙間49bを有して支持されている。しか
して、上記ハウジング49内とPCVバルブ4上流のブ
ローバイガス通路とは上記隙間49bを介して、常時連
通している。
【0030】上記仕切部材55には、上記環状溝53と
PCVバルブ4内を連通する複数の通路たる連通孔57
が設けられ、これら連通孔57はその下方に配設した弁
部材7によって開閉されるようになしてある。この弁部
材7は、中央に嵌合穴を有するゴム製円板よりなり(図
5(b))、上記仕切部材55の下面に設けた環状部の
外周に嵌着固定される。また、弁部材7は、連通孔57
側の表面(上面)を平面に形成してあり(図5
(a))、エンジン負圧により吸引された時に、上記連
通孔57に密着するとともに、エンジンが停止時には、
上記環状溝53内のオイル部を速やかに流出させるよう
にしてある。これら連通孔57と弁部材7は、オイル分
の回収通路の一部を構成し、さらに上記ハウジング49
内を経てオイルが回収されるようになしてある。
【0031】次に本実施の形態における作動について説
明する。図6(a)はエンジン運転時で、吸気管負圧に
より上記オイルスプレッダ室52内は負圧になるため、
弁部材7は上方に吸引されて上記連通孔57を閉塞す
る。また、PCVバルブ4の可動体44´がバネ力に抗
して上方に移動し、上記ハウジング49の下端開口49
aより流入するブローバイガスは、上記可動体44´周
囲の空間を経て、上記可動体44´と上記筒状部56の
間の間隙より、旋回流路となる上記筒状部56内に流入
する。この時、ブローバイガスは、上記筒状部56の内
壁面に沿う旋回流となり、さらに、オイルスプレッダ室
52上部で発生する渦流によって、ブローバイガス中の
オイル分が効果的に分離され、オイルスプレッダ室52
底部の上記環状溝53に貯留される。
【0032】図6(b)のエンジン停止時、上記環状溝
53に溜まったオイルは自重によって上記弁部材7を押
し下げ、複数の連通孔57を通って上記ハウジング49
内へ流出する。この時、上記弁部材7の上面が平面であ
るので、オイル分の還流が速やかに行われる。また、上
記ハウジング49の下端開口49aと可動体44´の間
には、常に間隙49bが存在するので、オイル分は、上
記ハウジング49の内壁を伝って間隙49bより流出
し、クランクケース1またはヘッドカバーHに回収され
る。
【0033】このように、本実施の形態によれば、本体
内にオイル回収のための通路を有しているので、オイル
分の回収通路を不要とするためにクランクケース2また
はヘッドカバーH内に設置したり、オイル分の回収通路
を別に設けたりする必要がない。また、エンジン運転時
は、弁部材7によりオイル分の回収通路が閉鎖されるの
で、オイルスプレッダ室52におけるオイル分の分離、
回収は良好に行われ、オイル分の分離、回収性能を損な
うことなく、構造が簡素化できる。また、設置部位が制
限されないのでサイズ等の制約が小さく、組付けも容易
で、コスト低減が可能である。
【0034】なお、本実施の形態の構成において、旋回
流路における旋回力を高めるために、上記筒状部56内
に上記第1〜第3の実施の形態のような旋回プレートを
配設してももちろんよく、オイル分の分離効果を向上さ
せることができる。
【0035】図7は本発明の第5の実施の形態を示すも
のである。本実施の形態の基本構成は上記第4の実施の
形態と同じであり、複数の連通孔57を開閉する弁部材
7に代えて、中央に可動体44´よりやや大径の穴を有
するプラスチック製(または金属製)の環状プレートよ
りなる弁部材7´を用いている。本実施の形態では弁部
材7´を固定せず、上記ハウジング49上端部の拡径部
内に、可動体44´の周囲に遊嵌させた状態で配置して
あり、その下面に当接させたバネ部材43により、可動
体44´44の動きとともに上下動するようになしてあ
る。ここで、バネ部材43は、図示のエンジン停止時に
自由長の状態とし、弁部材7´にバネ力が加わらないよ
うにする。この時、弁部材7´の上部に空間49cが形
成され、複数の連通孔57が開放された状態となる。
【0036】上記構成において、エンジン運転時、ブロ
ーバイガスにより上記可動体44´が押し上げられる
と、これに伴って上記バネ部材43および弁部材7´が
押し上げられ、複数の連通孔57を閉塞する。エンジン
が停止し、ブローバイガスが流入しなくなると、上記弁
部材7´が下降して、複数の連通孔57が開放される。
このように、エンジン運転時に連通孔57が閉塞する構
成としてもよく、同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態におけるブ
ローバイガス還元装置の全体断面図、(b)は(a)の
要部拡大断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるブローバイ
ガス還元装置の要部拡大断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態におけるブローバイ
ガス還元装置の全体断面図である。
【図4】(a)は本発明の第4の実施の形態におけるブ
ローバイガス還元装置の要部拡大断面図、(b)は可動
体の底部形状を示す図である。
【図5】(a)は第4の実施の形態で用いた弁部材の全
体断面図、(b)は弁部材の正面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の作動を説明するた
めの図で、(a)はエンジン運転時、(b)はエンジン
停止時を示す図である。
【図7】(a)は本発明の第5の実施の形態におけるブ
ローバイガス還元装置の要部拡大断面図、(b)は可動
体の底部形状を示す図である。
【図8】従来のブローバイガス還元装置の全体断面図で
ある。
【符号の説明】
1 クランクケース 2 吸気管 3 ブローバイガス通路 4 PCVバルブ(流量制御弁) 41 上部ハウジング 42 下部ハウジング 43 バネ部材 44 44´ 可動体(弁体) 45 プレート 46 旋回プレート(旋回流発生機構) 46´ 旋回プレート(旋回流発生機構) 47 下流端部 48 間隙 49 ハウジング 5 気液分離器 51 旋回流路 52 オイルスプレッダ室 53 環状溝 54 ガス導出口 55 仕切部材 56 筒状部(旋回流路) 57 連通孔(通路) 6 ポペット弁 61 軸 62 支持穴 63 連通穴 7 7´ 弁部材 S スロットルバルブ H ヘッドカバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 正俊 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 小浜 時男 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 星野 幸吉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 志村 貴史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 13/04 F01M 13/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのスロットルバルブ下流側の吸
    気管とクランクケースあるいはヘッドカバーとを連通さ
    せてブローバイガス通路を形成し、該ブローバイガス通
    路の途中に、上記吸気管に還流するブローバイガス流量
    を制御するための流量制御弁を設けたブローバイガス還
    元装置において、上記流量制御弁の下流側にブローバイ
    ガス中のオイル分を分離回収する気液分離器を配設し、
    上記気液分離器を、導入されるブローバイガスのオイル
    分を旋回流の遠心分離作用で分離する旋回流路と、該旋
    回流路の下流側に設けた拡径部内に上記旋回流路の下流
    端部を突出開口させてなり、上記旋回流路より流出する
    オイル分を上記下流端部における旋回流の剪断作用で飛
    散させるオイルスプレッダ室とを有する構成としたこと
    を特徴とするブローバイガス還元装置。
  2. 【請求項2】 上記流量制御弁と上記気液分離器とを一
    体に設けた請求項1記載のブローバイガス還元装置。
  3. 【請求項3】 上記旋回流路内に、導入されるブローバ
    イガスに旋回流を発生させる旋回流発生機構を設けた請
    求項1または2記載のブローバイガス還元装置。
  4. 【請求項4】 上記旋回流発生機構が、上記旋回流路内
    に挿通配置されるらせん状ないしはすば歯車状の旋回プ
    レートである請求項3記載のブローバイガス還元装置。
  5. 【請求項5】 上記ブローバイガス通路の一端を上記ク
    ランクケースあるいは上記ヘッドカバー内に延出して、
    該延出路の途中に上記気液分離器を配設するとともに、
    この気液分離器より上流の上記延出路に上記流量制御弁
    を配置した請求項1ないし4のいずれか記載のブローバ
    イガス還元装置。
  6. 【請求項6】 上記オイルスプレッダ室のオイル貯留部
    と上記流量制御弁のハウジング内を連通する通路と、該
    通路をエンジン運転時に閉鎖し、エンジン停止時に開放
    する弁部材を備えるオイル分の回収通路を設けた請求項
    2記載のブローバイガス還元装置。
  7. 【請求項7】 上記流量制御弁がポジティブクランクケ
    ースベンチレーションバルブである請求項1ないし6の
    いずれか記載のブローバイガス還元装置。
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