JPH11264312A - 気液分離装置 - Google Patents

気液分離装置

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JPH11264312A
JPH11264312A JP21181998A JP21181998A JPH11264312A JP H11264312 A JPH11264312 A JP H11264312A JP 21181998 A JP21181998 A JP 21181998A JP 21181998 A JP21181998 A JP 21181998A JP H11264312 A JPH11264312 A JP H11264312A
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JP
Japan
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gas
chamber
oil
spreader
cyclone chamber
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Application number
JP21181998A
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English (en)
Inventor
Toru Yoshinaga
融 吉永
Masaki Takeyama
雅樹 武山
Tokio Kohama
時男 小浜
Masatoshi Ikeda
正俊 池田
Kokichi Hoshino
幸吉 星野
Shigeru Shibanuma
滋 芝沼
Takashi Shimura
貴史 志村
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Separating Particles In Gases By Inertia (AREA)
  • Cyclones (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブローバイガス中のオイル分等、液体分の分
離、回収能力に優れ、特に、長時間運転を行っても分
離、回収効率が悪化することがない気液分離装置を提供
する。 【解決手段】 気液分離装置の前室11を経てガス導入
口121よりサイクロン室12に流入するブローバイガ
スは、ここで旋回流となり、オイル分が分離される。オ
イル分を分離したガスはサイクロン室12中央部の連通
管14内を旋回しながら上方のオイルスプレッダ室13
に向かう。ここで、連通管14下端部のガス導出口14
1の断面積S2をガス導入口121の断面積S1より小
さくすることで、連通管14内の旋回流が強まり、オイ
ル分離効率を向上させるとともに、その上端開口に付着
する液状オイルを剪断して飛散させる。また、連通管1
4をオイルスプレッダ室13に突出させることで、オイ
ルスプレッダ室13に逆流を生じさせ、飛散したオイル
をオイルスプレッダ室13底部に貯留、回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋回流を利用して
液体分を含むガス中から液体分を分離、回収するサイク
ロン式の気液分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンオイルの劣化を防止するため
に、クランクケースと吸気管とを連通させてクランクケ
ース内に漏れ出るブローバイガスを吸気管に戻し、クラ
ンクケース内の換気を行うシステムが知られている。こ
の時、吸気管に還流されるブローバイガス中にはオイル
分が含まれており、このオイル分が吸気管に流出する
と、オイル消費量が増大することはもとより、吸気管壁
に付着したオイル分が、ブローバイガスや、吸気管内に
流入するEGRガス中の成分と反応して、デポジットの
原因となる可能性がある。そこで、従来より、吸気管へ
のオイル流出量を低減するために、吸気管へ至る通路途
中にサイクロン式のオイル分離装置を設けることが行わ
れている。
【0003】サイクロン式のオイル分離装置は、ブロー
バイガスを円筒状のサイクロン室内に導入して旋回流と
なし、その遠心分離作用によってブローバイガスに含ま
れるオイル分を分離するものである。分離されたオイル
分はサイクロン室の内壁面を伝って底部に貯留され、液
体分を分離したガスは、サイクロン室上端部のガス導出
口から吸気管へ還流される。また、特開平3−7450
8号公報には、ブローバイガスに旋回流を発生させる旋
回流発生装置と、分離したオイル分を捕捉する吸引式オ
イルトラッパとを別体に設け、オイルトラッパの底部に
接続した吸引通路内に、負圧を利用してオイルを吸引回
収することにより、回収効率を高めたオイル分離装置が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サイクロン式のオイル
分離装置は、ガス中のオイル分を遠心力で分離、回収す
るもので、初期の効率は非常に高い。しかしながら、長
時間運転を行うと、サイクロン室の内壁面がオイルで濡
れ、液状化したオイルが内壁面近傍のガス流れの力で出
口方向へ移動して、やがてサイクロン室から吸気管へ流
出してしまう。このため、オイル分の分離、回収効率が
次第に悪化するという問題があった。一方、特開平3−
74508号公報に開示されるオイル分離装置は、オイ
ルトラッパからオイルを強制的に吸引回収するため、吸
気管への流出は回避できるものの、負圧を発生させるた
めのバキュームポンプやオイルを吸引回収するための吸
引通路が必要で、構成が複雑になりやすい、設置に大き
なスペースを要するといった不具合があった。
【0005】しかして、本発明の目的は、簡単な構成で
コンパクトにでき、しかも液体分の分離、回収能力に優
れて、特に、長時間運転を行っても液体分の分離、回収
効率が悪化することがない気液分離装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明請求項1の気液分離装置は、略円筒状の容器
内に形成されるサイクロン室を有し、上部周壁に設けた
ガス導入口から該周壁内周面に沿って周方向に導入され
るガス中の液体分を、旋回流の遠心分離作用で分離し
て、上記サイクロン室の下方に貯留、回収する一方、液
体分を分離したガスを、上記サイクロン室の上端部に設
けたガス導出口より導出するようになしてある。上記ガ
ス導出口より上方に延びるガス導出管は、途中に大径部
を形成して、その内部を上記ガス導出管に流出する液体
分を回収するスプレッダ室となし、このスプレッダ室と
上記サイクロン室を結ぶ管路の一端を、上記スプレッダ
室内に突出せしめている。また、上記スプレッダ室と上
記サイクロン室を結ぶ上記管路の最小断面積を上記ガス
導入口の断面積より小さく形成してある。
【0007】上記サイクロン室の旋回流によって分離さ
れた液体分は、大部分がサイクロン室の底部から回収さ
れるが、その一部は上記ガス導出口よりガス導出管内に
流出する。上記構成では、ガス導出管の途中にこの液体
分を回収するためのスプレッダ室を設けたもので、上記
管路を大径のスプレッダ室内に突出させることにより、
上記スプレッダ室内に流出するガスの一部に逆流を生じ
させ、これによりサイクロン室内壁面近傍に逆流を生じ
させることで液体分が下流方向へ移動するのを阻止す
る。一方、上記サイクロン室内の旋回流により、上記管
路内にも旋回流が発生しており、この旋回流の剪断効果
で、上記管路の内壁を伝って開口端に達した液体分を上
記スプレッダ室の内壁方向に飛散させることができる。
特に、上記構成では、上記管路の最小断面積を上記ガス
導入口の断面積より小さく形成したので、ガスの流速は
上記管路内で最大となり、液体分を飛散させる効果が大
きい。また、管路内の旋回流による液体分の遠心分離効
果も大きくなるため、分離効率を向上させることがで
き、しかも上記管路の開口端において飛散し内壁に付着
した液体分を、上記逆流により上記スプレッダ室の底部
方向へ移動させ液体分の流出を阻止するので、回収効率
が大きく向上する。よって、バキュームポンプ等を用い
ることなく、簡単な構成で、上記スプレッダ室より下流
への液体分の移動を阻止して、長期にわたり優れた分
離、回収効率を得ることができる。
【0008】請求項2の構成では、上記スプレッダ室と
上記サイクロン室を結ぶ管路の他端を、上記サイクロン
室内に突出せしめる。これにより、上記サイクロン室内
に発生する旋回流をよりスムーズに旋回させ、また、管
路長が長くなることにより、液体分の分離効果が向上す
る。
【0009】請求項3の構成では、上記サイクロン室の
直上に、該サイクロン室と隔壁で区画される筒状室を設
けて上記スプレッダ室となし、上記スプレッダ室と上記
サイクロン室とを結ぶ上記管路として、上記隔壁の中央
部を貫通し一端が上記スプレッダ室内に、他端が上記サ
イクロン室内に開口する連通管を設ける。このように上
記サイクロン室の直上に上記スプレッダ室を一体に構成
することで、装置をよりコンパクトにすることができ
る。
【0010】請求項4の構成では、上記スプレッダ室内
に開口する上記連通管の一端と、これに対向する上記ス
プレッダ室上端面との距離を上記連通管の最小径以上と
する。上記管路の開口端において飛散する液体分が、上
記スプレッダ室の出口からガス導出管へ直接流入しない
ように、出口を設ける上記スプレッダ室上端面との距離
を少なくとも上記連通管の最小径程度ないしそれ以上と
することが望ましい。
【0011】請求項5の構成では、上記連通管形状を、
外径が一定であり、内径が上記サイクロン室側から上記
スプレッダ室側へ向けてテーパ状に縮径する形状とす
る。この時、上記管路内の旋回流は上記スプレッダ室へ
向かうにつれて次第に強められ、上記管路を通過する際
の旋回流による遠心分離効果をさらに高めることが可能
である。
【0012】請求項6の構成は、本発明の課題を解決す
るための、気液分離装置の他の構成を示すもので、略円
筒状の容器内をサイクロン室となして、上部周壁に設け
たガス導入口から該周壁内周面に沿って周方向に導入さ
れるガス中の液体分を、旋回流の遠心分離作用で分離し
て、上記サイクロン室の下方に貯留、回収する一方、液
体分を分離したガスを、上記サイクロン室の上端部に設
けたガス導出口より導出するようになしてある。上記ガ
ス導出口より上方に延びるガス導出管の途中には、大径
部を形成して、その内部を上記ガス導出管に流出する液
体分を回収するスプレッダ室としており、このスプレッ
ダ室と上記サイクロン室を結ぶ管路を、一端が上記スプ
レッダ室内に、他端が上記サイクロン室内に突出する連
通管で構成している。該連通管の形状は、外径が一定で
あり、内径が、軸方向の中間部に設けた最小内径部より
上方および下方へ向けてそれぞれテーパ状に拡径する形
状とし、かつ上記連通管の上記スプレッダ室側の端縁部
をエッジを有しない滑らかな曲面形状としている。
【0013】上記構成において、上記連通管の下半部内
を旋回しながら上記スプレッダ室へ向かうガスは、上記
連通管の内径が中間部に設けた最小内径部へ向けて次第
に縮径しているため、徐々に旋回力を増し、その遠心分
離効果により液体分が分離する。よって、この最小内径
部を十分小さくすれば、旋回流の旋回力を大きくし、分
離効率を向上させることができる。上記連通管の上半部
は再びテーパ状に拡径しており、最小内径部を過ぎると
ガスの流速は徐々に遅くなる。さらに、上記スプレッダ
室内に突出する上記連通管の端縁部形状が、エッジを有
しない滑らかな曲面形状であるので、内壁を伝って上記
端縁部に達した液体分は、コアンダ効果により端縁部外
周面にまわり込み、上記スプレッダ室の底部方向に移動
する。すなわち、液体分が先端から飛び出しにくくな
り、ガス流れに乗って流出するのを阻止することができ
る。かくして、簡単な構成で、長期にわたり優れた分
離、回収効率を得ることができる。さらに、最小内径部
分の上下を拡径したので小径の部分が少なく、例えばエ
ンジン停止時に、上記連通管内に侵入した水分が結露、
凍結して上記連通管を閉塞するのを防止する効果を有す
る。
【0014】請求項7の構成では、上記連通管の上記ス
プレッダ室側の端縁部形状を、鋭角なエッジを有する形
状とする。端縁部を鋭角としたので、上記連通管内に侵
入し結露した水分が液滴となって、下方の上記サイクロ
ン室内に落ちやすくなり、上記連通管の閉塞を防止する
効果をより大きくすることができる。
【0015】請求項8の構成では、上記ガス導入口から
上記サイクロン室内へ突出するガス導入路を設け、該ガ
ス導入路に、上記サイクロン室内へ流入するガス流れを
下方に誘導するガイド手段を設ける。上記ガイド手段に
より上記サイクロン室内へ流入するガスを下方へ誘導す
ることで、上記サイクロン室の上方へ流れ、さらに壁面
を伝って上記スプレッダ室に流出する液体分を減少させ
て、液体分の回収効率を向上させることができる。
【0016】請求項9の構成では、上記サイクロン室の
上流側に、下部壁に設けた入口から上部壁に設けた出口
へ至る間にガス中の液体分を分離する前室を設けるとと
もに、該前室内に、斜め下方に延びる複数のじゃま板
を、対向壁面より交互に突出するように配置する。ガス
中の液体分の多くは上記前室内を上昇する間に自重で分
離するが、斜め下方に延びる上記じゃま板を配置し、ガ
スを衝突させることで分離、除去が容易になる。また、
上記前室内のガス流路長が長くなるので分離効率が高く
なる。
【0017】請求項10の構成では、上記サイクロン室
の直上に隔壁で区画されるスプレッダ室を設けた構成に
おいて、上記隔壁に上記スプレッダ室内に溜まる液体分
を回収するためのチェック弁を設ける。上記スプレッダ
室と上記サイクロン室とを区画する上記隔壁にチェック
弁を設け、上記スプレッダ室底部に溜まる液体分が所定
量を越えた時に開弁して、上記サイクロン室内に液体分
を流出させるようにすれば、液体分を容易に回収するこ
とができる。また、装置外に回収通路等を設ける必要が
ないので、構成が簡単で、装置全体をさらにコンパクト
にできる。
【0018】請求項11の構成では、上記サイクロン室
の直上に上記スプレッダ室を設けた構成において、さら
に、上記サイクロン室の上流側に、下部壁に設けた入口
から上部壁に設けた出口へ至る間にガス中の液体分を分
離する前室を設け、該前室の上面に上記スプレッダ室の
底面の一部が接するように配置する。上記前室と上記ス
プレッダ室とを仕切る壁面には、上記スプレッダ室内に
溜まる液体分を回収するための手段を設ける。上記サイ
クロン室との間に回収手段を設ける構成よりも設計の自
由度が大きく、回収通路径が大きくできるため、回収性
能が向上するといった利点がある。
【0019】請求項12の構成では、上記サイクロン室
と上記スプレッダ室からなる気液分離装置を、エンジン
本体の側部壁内に形成され一端側がエンジンのクランク
ケース内に他端側が吸気管に連通するガス流路を設け
て、該ガス流路内を上下に仕切るように上記スプレッダ
室を配置するとともに、その下方に、上記ガス流路内壁
面と間隔を有して上記サイクロン室を配置する。
【0020】上記構成の気液分離装置は、エンジンクラ
ンクケース内を流通するガス中の液体分を分離する装置
として用いることができる。特に、この気液分離装置
を、エンジン本体の側部壁内に形成したガス流路内に配
置することで、低温運転時の水分凍結のおそれがなくな
り、また、構成をコンパクトにできる。
【0021】請求項13の構成は、本発明の課題を解決
するための、気液分離装置の他の構成を示すもので、略
円筒状の容器内をサイクロン室となして、上部周壁に設
けたガス導入口から該周壁内周面に沿って周方向に導入
されるガス中の液体分を、旋回流の遠心分離作用で分離
して、上記サイクロン室の下方に貯留、回収する一方、
液体分を分離したガスを、上記サイクロン室の上端部に
設けたガス導出口より導出するようにした気液分離装置
において、上記サイクロン室の上端部内に小径の内筒部
材を同心状に配置してその下端を上記ガス導出口とする
とともに、上記内筒部材を、内径が下端部の一部で他の
部分より大きくなるように形成する。そして、この大径
部内を上記ガス導出口より流出する液体分を回収する前
処理部となし、該前処理部を構成する筒壁に、該筒壁を
接線方向に貫通して上記サイクロン室に開口する複数の
穴を形成したことを特徴とするものである。
【0022】上記構成において、上記サイクロン室の上
記ガス導出口に達したガスは、上記ガス導出管内を旋回
しながら上昇する。上記ガス導出管の大径部内では、主
流のガス流れの外側に二次的な渦が生成しており、分離
した液体分はこの渦に巻き込まれ、さらに遠心力によ
り、筒壁の上記複数の穴を経て上記サイクロン室に排出
される。ここで、上記複数の穴が接線方向に開口してい
るので、液体分の排出がスムーズになされる。よって、
より簡易な構成で、効率よく液体分の分離、回収を行う
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1および図2に本発明を適用し
たオイル分離装置の一実施の形態を示す。図2はブロー
バイガスの還元システムの全体構成を示すもので、図
中、エンジンのクランクケース2は、ピストン21が往
復動自在に収容されるシリンダ22の下方に設けられ、
その内部には炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)
を含むブローバイガスが存在している。クランクケース
2の下方にはオイルパン23が設けてあり、ピストン2
1とシリンダ22の間を潤滑する潤滑油を貯留してい
る。上記シリンダ22の上部には吸気弁31および排気
弁41が設けられ、それぞれエンジンの吸気管3および
排気管4に連通している。上記クランクケース2の側方
には、本発明のオイル分離装置1が配設してあり、クラ
ンクケース2の側壁に設けた貫通路24からブローバイ
ガスを導入してオイル分を分離した後、吸気管3へのガ
ス導出管となる還流路5に導出するようになしてある。
【0024】図1にオイル分離装置1の拡大断面図を示
す。図のように、オイル分離装置1は、上記クランクケ
ース2に連通する前室11と、サイクロン室12、およ
び上記還流路5に連通するスプレッダ室たるオイルスプ
レッダ室13よりなる。サイクロン室12とオイルスプ
レッダ室13は、略円筒状の容器H内を隔壁H1によっ
て上下に区画することによって形成され、容量の大きい
隔壁H1下方の空間をサイクロン室12、容量の小さい
隔壁H1上方の空間をオイルスプレッダ室13となして
ある。上記前室11は、サイクロン室12の側方に突出
形成され、下部側壁に、クランクケース2の上記貫通路
24を介してブローバイガスを導入するための入口11
1を有している。
【0025】上記サイクロン室12の上部周壁には、上
記前室11に連通する矩形断面のガス導入口121が形
成してある。ここで、ガス導入口121は周壁の接線方
向に傾斜して貫通せしめてあり、前室11を経て導入さ
れるブローバイガスは、サイクロン室12の内周面に沿
って周方向に旋回する旋回流を形成する。旋回流の形成
を容易にするために周壁接線方向からブローバイガスが
流入するように前室11にガイド部を設けてもよい。ま
た、サイクロン室12は、下半部122を下方に向けて
縮径する略円錐形状となしてあり、その下端開口には、
L字に屈曲する回収通路123が接続されている。この
回収通路123は、クランクケース2下方のオイルパン
23(図2)に連通している。しかして、旋回流の遠心
分離作用で分離したオイル分は、略円錐状の下半部12
2内壁面に案内されて下方へ移動し、回収通路123の
L字部に貯留される。
【0026】上記サイクロン室12はその直上に位置す
るオイルスプレッダ室13と、ガス導出管の一部を構成
する管路である連通管14を介して連通している。該連
通管14の下半部は、サイクロン室12の上端部内に同
心状に配置され、その下端開口はガス導出口141とな
してある。連通管14の上半部は、上記隔壁H1の中央
部を貫通して上方のオイルスプレッダ室13内に同心状
に突出している。オイルスプレッダ室13の上端面は、
吸気管3に至る還流路5に連通しており、その接続端部
には、ブローバイガス流量を制御するための公知のPC
V(ポジティブクランクケースベンチレーション)バル
ブ15が配設されている。
【0027】オイル分が分離されたブローバイガスは、
ガス導出口141より連通管14内に流入し、旋回しな
がら上方のオイルスプレッダ室13に向かう。この旋回
流により、ブローバイガス中のオイル分をさらに分離さ
せ、また、連通管14の上端開口に付着するオイルを飛
散させることができる。本発明では、この旋回流の流速
を高め、連通管14の上端開口部での剪断効果を高める
ために、上記ガス導入口121の通路断面積をS1、上
記連通管14の通路断面積をS2とした時に、S1>S
2となるようにする。本実施の形態では、上記ガス導入
口S1の通路断面積S1を8×5=40mm2 、内径5
mmの連通管14の通路断面積S2=19.6mm2
した。オイルスプレッダ室13の内径は、ここでは16
mmとし、連通管14の外径9mmに対し十分大きくし
て、連通管14の周囲にオイルを飛散させるための十分
大きな空間が形成されるようにした。
【0028】また、連通管14が大径のオイルスプレッ
ダ室13内に突出しているため、オイルスプレッダ室1
3に流入するブローバイガスは渦流となり、その一部に
逆流を生じる。この逆流によりオイルスプレッダ室13
内壁方向へ飛散したオイルはオイルスプレッダ室13下
方へ移動し、回収される。この効果を得るためには、上
記連通管14の上端開口とオイルスプレッダ室13上端
面との距離lを、少なくとも上記連通管14の最小径以
上、ここでは5mm以上とすることが望ましく、これよ
り距離lが小さいと、飛散したオイルが直接上方のPC
Vバルブ15に流出し、オイル分離効率が低下するおそ
れがある。ただし、距離lが大きすぎるとオイルスプレ
ッダ室13上端面付近に渦流が到達せず、該上端面に付
着したオイルを逆流によって回収する効果が小さくなる
ため、これらを考慮して距離lを設定するのがよい。本
実施の形態では、距離lを10mmとした。また、連通
管14のオイルスプレッダ室13内への突出高さを15
mm、上記サイクロン室12内への突出高さを30mm
として、連通管14長さを十分長くし、管内での旋回回
数を多くして分離効率を高めている。さらに、連通管1
4をサイクロン室12に突出させることで、サイクロン
室12内での旋回流の形成を容易にする効果も得られ
る。
【0029】上記隔壁H1には、上記オイルスプレッダ
室13底部に溜まったオイルをサイクロン室12に戻す
ためのチェック弁16が設けてある。チェック弁16
は、ゴム材よりなる傘状の弁部材161が、隔壁H1に
設けられた複数の貫通孔H2を下方から覆ってこれを閉
鎖するように構成され、エンジン運転中は、吸気管3の
負圧が加わるオイルスプレッダ室13とサイクロン室1
2の差圧で、弁部材161が隔壁H1下面に吸引され閉
弁している。エンジンが停止し、差圧がなくなると開弁
し、オイルスプレッダ室13底部に貯留されたオイルが
サイクロン室12内に流入する。
【0030】次に上記構造のオイル分離装置の作動につ
いて説明する。図1、2において、クランクケース2側
壁の貫通路24を経て、前室11の入口111から流入
するブローバイガスは、前室11内を上方に移動する間
に大方のオイル分が分離された後、ガス導入口121か
らサイクロン室12内に流入する。この時、図3
(a),(b)のようにガス導入口121は接線方向に
傾斜して設けられているので、流入したブローバイガス
は図3(a)に矢印で示すような内周面に沿う旋回流と
なる。すると、ブローバイガスに含まれる液体分である
オイルミストが、遠心力により分離され、サイクロン室
12内壁面に衝突して液状化する。液状化したオイルは
内壁面を伝って下方へ移動し、サイクロン室12の下端
部に貯留されて、回収通路123からクランクケース2
下方のオイルパン23に回収される。
【0031】ここで、サイクロン室12内に流入するオ
イル分は、大部分がサイクロン室12の下端部から回収
されるが、サイクロン室12の上端面となる隔壁H1下
面に付着した液状オイルや、連通管14に付着した液状
オイルは、ブローバイガスの流れとともに連通管14の
外壁から内壁を伝って下流に移動していき、やがて連通
管14の上端開口に達する。本発明のオイルスプレッダ
室13は、この液状オイルを回収する目的で設けられた
ものであり、サイクロン室12の中心部からオイルスプ
レッダ室13内に、所定径の連通管14を所定高さで突
出せしめた点に特徴を有するものである。
【0032】サイクロン室12で発生する旋回流によ
り、ガス導出口141より連通管14内に流入するブロ
ーバイガスにも旋回流が付加される。従って、連通管1
4内の旋回流によってもオイル分が遠心分離して液状化
し、連通管14内壁面に付着して、サイクロン室12内
から流入するオイルとともに、次第に出口方向へ移動す
る。連通管14の上端開口に達した液状オイルは、該開
口から流出する上記旋回流によって剪断され、オイルス
プレッダ室13の内壁方向に飛散する。本発明では、ガ
ス導出口141の断面積をガス導入口121の断面積よ
り小さく形成しているため、旋回流の流速は連通管14
内で最大となり、オイル分の分離効果が向上する。ま
た、旋回力が強められるため、液状オイルの剪断効果も
高く、連通管14の上端開口に達したオイルを確実に飛
散させることができる。
【0033】一方、連通管14は、大径のオイルスプレ
ッダ室13内に突出して設けられており、流路断面積が
急激に拡大されるため、オイルスプレッダ室13に流出
するブローバイガスに渦流が生じ、出口方向へ向かう流
れに対して一部で逆流が生じる。この逆流はオイルスプ
レッダ室13の内壁近傍で生じるため、連通管14の上
端開口から飛散し内壁面に付着したオイルは、この逆流
によって下方へ移動し、オイルスプレッダ室13の底部
に貯留され、エンジン停止時にチェック弁16を経てサ
イクロン室12底部の回収通路から回収される。
【0034】このように、上記構成によれば、オイルス
プレッダ室13に連通管14を突出させることによって
逆流を生じさせ、オイルの流出を防止することができ
る。さらに、連通管14の断面積を適切に設定すること
で旋回流を強め、連通管14の上端開口におけるオイル
剪断効果を最大限に活用し、上記逆流領域に飛散させる
ことができる。このため、オイルスプレッダ室13より
下流にオイル分が流出するのを阻止し、高いオイル分離
効率を長時間に渡って維持することができる。しかも、
コンパクトで、外径の小さい縦長形状とすることができ
るので、クランクケース側部等、スペースに余裕のない
部分にも設置でき、実用性が高い。
【0035】図4は、上記構成のオイル分離装置と、オ
イルスプレッダ室を設けない従来のオイル分離装置との
オイル流出量を比較した結果を示すものである。従来の
オイル分離装置は、初期の性能は比較的良好であるもの
の、オイルミストが壁面へ付着しはじめるのに伴い流出
オイルが増加し、分離効率の悪化が見られた。これに対
し、本発明のオイル分離装置では、長時間運転を行って
も高い分離効率を持続することができるという優れた効
果を発揮する。しかも、初期の効率も従来に比べ大幅に
改善されており、これは、旋回力が増すことにより、連
通管14内での遠心分離効果が付加されるためと考えら
れる。
【0036】なお、従来のオイル分離装置においては、
エンジンの吸気管3の負圧がサイクロン室12に加わっ
た時に、サイクロン室底部に貯留されたオイルの液面が
上昇し、吸気管3にオイルが吸い出される可能性が懸念
され、このため、サイクロン室12を液面上昇しない形
状に設計する必要があった。これに対して、本発明のオ
イル分離装置では、連通管14の断面積S2がサイクロ
ン室12のガス導入口121の断面積S1より小さいの
で、サイクロン室12内はクランクケース2と同圧とな
り、吸気管負圧が加わることはない。よって、液面上昇
のおそれがなくなり、上記懸念を解消することができ
る。
【0037】図5は本発明の第2の実施の形態を示すも
のである。上記第1の実施の形態では連通管14を内
径、外径ともに一定としたが、本実施の形態では、図5
のように、サイクロン室12とオイルスプレッダ室13
とを連通する連通管14′の内周形状を、内径がガス導
出口141′側から上記スプレッダ室13側へ向けて次
第に縮径するテーパ状に形成する。連通管14′の外径
は一定であり、また、連通管14′の最小断面積(上端
面の断面積)は、上記第1の実施の形態と同様、サイク
ロン室12のガス導入口121の断面積より小さく形成
する。その他の構成は上記第1の実施の形態と同様であ
る。
【0038】上記構成によれば、連通管14′の内径が
出口側ほど小さいので、連通管14′内を通過する旋回
流を徐々に強める効果が得られ、連通管14′内におけ
るオイルミストの分離、液状化効果をさらに高めること
が可能である。ただし、連通管14′の外径は、サイク
ロン室12内での旋回流をスムーズに旋回させるために
一定とする必要がある。
【0039】図6、図7は本発明の第3の実施の形態を
示すものである。上記第1の実施の形態では、連通管の
最小断面積を小さくして旋回流を強め、上端開口で液状
オイルを径方向に飛散させることで、分離、回収効率を
向上させるようにしたが、本実施の形態では、連通管の
内周形状および上端開口部形状の工夫によりオイル分を
回収しやすくする。
【0040】図6において、本実施の形態の基本構成は
上記第1の実施の形態と同様であり、同一部材には、同
一番号を付してある。本実施の形態では、サイクロン室
12とオイルスプレッダ室13とを連通する連通管1
4″の形状を、軸方向の中間部に最小内径部142″を
有し、該最小内径部142″より上方および下方へ向け
てそれぞれテーパ状に拡径する形状とする。この最小径
部141″は、図7に示すように、軸方向の中間位置よ
りやや下方に形成され、該最小内径部142″を挟んで
上方のテーパ部と下方のテーパ部とは連続する滑らかな
曲面で繋がっている。最小内径部142″を小さくする
程、旋回力が増し、オイルミストの分離効率が向上する
が、必ずしも、上記各実施の形態のようにサイクロン室
12のガス導入口121の断面積より小さくする必要は
なく、通常、これと同程度とするのがよい。
【0041】また、オイルスプレッダ室13に開口する
連通管14″の上端縁部143″は、エッジを有しない
滑らかな曲面形状となっており、一方、連通管14″の
下端縁部でありサイクロン室12に開口するガス導出口
141″は、鋭角なエッジを有する形状としてある。な
お、連通管14″の外径は、サイクロン室12内での旋
回流をスムーズに旋回させるために一定とする。
【0042】上記構造のオイル分離装置の作動について
説明する。図6、7において、クランクケース2からオ
イル分を含むブローバイガスが、貫通路24、入口11
1を経て前室11に流入し、オイル分を分離しつつ上方
に移動して、ガス導入口121からサイクロン室12内
に流入する。ここで、ブローバイガスは旋回流となり、
ブローバイガスに含まれるオイル分が内壁面に衝突して
液状化して、回収通路123から回収される。一部の液
状オイルとオイルミストは、旋回しながら上昇し、上記
連通管14″下端のガス導出口141″よりオイルスプ
レッダ室13へ向かう。
【0043】本実施の形態では、連通管14″がガス導
出口141″から最小内径部142″へ向けて次第に縮
径しているため、ブローバイガスは旋回力は徐々に強ま
る。一般に、旋回力fは下記式(1)で表され、 f=m(V2 /r)・・・(1) m:オイルの重さ V:ガス速度 r:旋回半径 最小内径部142″の径を小さくする程、旋回力を大き
くすることができるので、最小内径部142″の径を適
切に設定することで、連通管14″内における分離効率
を大きく向上させることができる。
【0044】最小内径部142″より上方では、連通管
14″は再び拡径しており、ブローバイガスの流速は徐
々に遅くなる。しかも、連通管14″の上端縁部14
3″を、エッジを有しない滑らかな曲面形状としたの
で、連通管14″内壁を伝って上記端縁部に達した液状
オイルは、上記各実施の形態のように、剪断されて飛散
せず、コアンダ効果によりオイルスプレッダ室13の底
部方向に誘導される。すなわち、エッジがシャープな場
合には、付着できる面積が少なく表面張力により小さく
まとまる上、エッジとの接着力が小さくなるため、ガス
流れとともに飛び出しやすいが、エッジがなく滑らかで
あると、上端縁部143″表面に付着したままで内周側
から外周オイル分離装置1へ移動する。この時、最小内
径部142″を軸方向の中間位置より下方に設けると、
上端縁部143″までの距離を十分長くでき、ガス流速
を遅くする効果が大きい。また、最小内径部142″を
挟んで上下のテーパ部を滑らかな曲面で繋いで旋回力が
落ちないようにしている。かくして、オイルスプレッダ
室13より下流への液状オイルの流出を防止し、分離、
回収効率を向上することができる。
【0045】なお、連通管14″の径が小さくなると、
エンジン停止時に、オイル分離装置内に侵入するブロー
バイガス中の水分が連通管14″内で結露、凍結するこ
とにより、連通管14″を閉塞するおそれがあるが、上
記構成では、最小内径部142″の上下を拡径してお
り、小径の部分が少ない。よって、水分の結露、凍結に
より連通管14″が閉塞する可能性を小さくすることが
できる。さらに、連通管14″下端のガス導出口14
1″を鋭角なエッジ形状としたので、水摘が形成されや
すい。つまり、連通管14″で結露した水分が下方に移
動し、エッジ部で水摘となって落ちてしまうため、連通
管14″の閉塞を防止する効果がより大きくなる。
【0046】図8(a)〜(d)は本発明の第4の実施
の形態を示すものである。上記図1の第1の実施の形態
の構成において、前室11からサイクロン室12に流入
するブローバイガスのほとんどは、ガス導入口121か
ら下方に向かう流れとなるが、その一部はサイクロン室
12上方に向かう流れとなり、この流れによってサイク
ロン室12上端面に達した液状オイルが、連通管14壁
を伝ってオイルスプレッダ室13に流出する。この流出
量が多いと、オイルスプレッダ室13に溜まるオイル量
が増加し、短時間で貯留限度に達してしまう。
【0047】そこで、本実施の形態では、図8(a)の
ように、前室11とサイクロン室12とを連通するガス
導入口121よりサイクロン室12内に水平に突出する
ガス導入路124を設ける。該ガス導入路124は、上
記サイクロン室内へ流入するガス流れを下方に誘導する
ガイド手段として、先端部125の上部管壁を下方に向
けて湾曲する形状となしてある。その他の構成は上記第
1の実施の形態と同様である。
【0048】上記構成において、ブローバイガスは前室
11からガス導入口121を経てガス導入路124に流
入する。この際、液状オイルはブローバイガスの流れに
沿ってガス導入路124の出口方向へ移動し、先端部1
25に達する。上記構成では、先端部125の上部管壁
を下方に向けて湾曲する形状としたので、ガス流れが下
方に誘導される。また、ガス導入路124の上部内を流
れる液状オイルは先端部125に溜まり、ブローバイガ
スの流れにより振り切られる。かくして、サイクロン室
12の上端部へ達し、連通管14壁を伝ってオイルスプ
レッダ室13に流出するオイル量を低減してオイル除去
性能を向上させることができる。
【0049】ここで、図8(b)のように、ガイド手段
であるガス導入路124の先端部125形状を、上部管
壁を下方に向けて湾曲するとともに下部管壁が上部管壁
より短くなるような形状としてもよい。この時、下方へ
向かうブローバイガスの流れがより形成されやすくな
り、サイクロン室12上端へ流れるオイル量をさらに減
らすことができる。あるいは、図8(c)のように、ガ
ス導入路124全体を、下方に向けて傾斜する構成とし
てもよく、同様の効果が得られる。この場合は、先端部
125の上部管壁を湾曲させなくても下方へ向かう流れ
を形成することができる。
【0050】さらに、図8(d)のように、ガス導入路
124内壁を伝わる液状オイルを上面から側面、さらに
下面に向けて誘導するような溝126あるいは仕切板を
ガス導入路124の内壁面に沿って設けてもよい。この
ようにしても、サイクロン室12上端面へ流れるオイル
量を減らす同様の効果が得られる。
【0051】図9(a)、(b)は本発明の第5の実施
の形態を示すものである。本実施の形態では、前室11
における分離効率を向上させるために、前室11内に、
内壁面より斜め下方に延びる複数のじゃま板112を設
ける。これら複数のじゃま板112は、対向壁面から交
互に突出するように配設され、それぞれ、斜め下方に向
けて延びている。また、これらじゃま板112は突出端
縁が鋭角になるようにしてある。その他の構成は上記第
1の実施の形態と同様である。
【0052】上記構成において、前室11の入口111
から流入したブローバイガスが、前室11内に設けられ
た複数のじゃま板112に衝突すると、オイル分がじゃ
ま板112に付着する。また、ブローバイガスはじゃま
板112により前室11内を蛇行しながら上昇すること
になり、じゃま板112に次々に衝突してオイル分が除
去される。さらに、じゃま板112と前室11内壁との
間には、図のように渦が発生し、この渦は主流に対して
向きが逆方向となるため、この渦の力でじゃま板112
に付着したオイル分が先端方向に移動し、回収される。
エンジン停止後は、じゃま板112を下向きに配設した
ため、自重により回収される。特に、じゃま板112の
先端を鋭角としたため、オイル分の回収がスムースにな
る効果を有する。
【0053】このようにして、前室11内におけるオイ
ル分の分離効率を高め、装置全体の分離回収効率をさら
に向上させることができる。なお、図9(b)のよう
に、じゃま板112の先端を、下方に向けて湾曲させた
形状としてもよい。この時、渦がより形成されやすくな
り、オイルの回収効率をさらに向上させることができ
る。
【0054】図10(a)、(b)は本発明の第6の実
施の形態を示すものである。上記図1の第1の実施の形
態のように、オイルスプレッダ室13からのオイルの回
収を、サイクロン室12との間に設けたチェック弁16
にて行う構成では、チェック弁16の径がサイクロン室
12の大きさに制限され、サイクロン室12の内径の1
/2以上に大きくできない。また、サイクロン室12へ
の貫通孔H2はチェック弁16の内径よりさらに小さく
なる。そのため、オイルスプレッダ室13からサイクロ
ン室12へのオイル落とし性能が不十分となったり、貫
通孔H2がつまるおそれがある。
【0055】そこで、本実施の形態では、オイルスプレ
ッダ室13をサイクロン室12より大径として、その一
部が前室11の直上に位置するように配置する。そし
て、オイルスプレッダ室13と前室11とを仕切る壁面
たる隔壁H3に、オイルスプレッダ室13からのオイル
の回収を行うための手段としてチェック弁16′を設け
ている。チェック弁16′は、隔壁H3に設けられて両
室を連通する貫通孔H4を、前室11内に配置される平
板状の弁部材161′にて閉鎖するようになしてある。
弁部材161′は、前室11の上面に設けた支持孔に固
定されている。
【0056】このように、チェック弁16′を前室11
内に配したので、チェック弁16′を大きくすることが
可能であり、オイル回収用の貫通孔H4を直径が1.5
mm以上にすることができる。よって、オイル落とし性
能が向上し、オイル回収用の貫通孔H4がつまるおそれ
もない。
【0057】ここでは、図11(a)のように、チェッ
ク弁16′の弁部材161′を平板状としたが、図11
(b)のように傘状のポペット弁としてもよい。あるい
は、図11(c)のように、中央部に比べ外周部を肉薄
とした形状とすることもできる。図12は、チェック弁
16′の径と形状の関係を示したもので、弁部材16
1′の径が大きいほど、また、傘状のポペット弁よりも
平板状とした方が、オイル落とし性能が高いことが分か
る。
【0058】図13、図14は本発明の第7の実施の形
態を示すものである。上記第6の実施の形態では、大径
としたオイルスプレッダ室13から前室11へのオイル
の回収を、両室を連通するチェック弁16′にて行う構
成としたが、本実施の形態では、オイル分の回収手段と
して、サイクロン室12との隔壁となるオイルスプレッ
ダ室13の底壁131を可動壁とし、この底壁131の
外周部の一部が、前室11の上面に当接するようにその
上方に重ねて配置される。
【0059】底壁131は、図14(a)、(b)のよ
うに、オイルスプレッダ室13下端部内壁に形成した環
状溝132内に保持され、上下方向に一定範囲で移動可
能となしてある。この環状溝132は、前室11壁に設
けた連通孔133により前室11内に連通し、エンジン
運転時には底壁131が吸気管負圧により上方へ吸引さ
れる図14(a)の状態から、エンジン停止時に底壁1
31が下方へ移動すると、オイルスプレッダ室13と前
室11とを連通し、オイルスプレッダ室13底部に溜ま
ったオイルを、連通孔133より前室に回収するように
なしてある。
【0060】上記構成によれば、チェック弁を使用しな
いオイル戻し構造としたので、構造が簡素化できる利点
がある。なお、溝132の幅は10mm以下であること
が望ましく、それ以上とすると、溝と底壁131との隙
間からガスが漏れるおそれがある。
【0061】ここで、底壁132は、図15(a)、
(b)のように、上面外周縁が下方に傾斜し、オイルが
外周縁より連通孔133へ流入しやすいように構成する
こともできる。この時、外周縁に当接する環状溝132
の対向面も同様の傾斜面とするのがよい。
【0062】図16(a)、(b)は本発明の第8の実
施の形態を示すものである。上記第1の実施の形態のよ
うに、オイル分離装置をエンジン外部に取付ける構成で
は、低温運転時、ブローバイガスが冷えたオイル分離装
置壁に衝突して、ブローバイガス中の水分が凍結し、通
路を閉塞するおそれがある。そこで、本実施の形態で
は、エンジン本体の側部壁内を経てその上方のヘッドカ
バー6へ連通するオイル戻し通路7を設け、一端側がエ
ンジンのクランクケース2内に、他端側がヘッドカバー
6を経て吸気管3へ連通するガス流路たるオイル戻し通
路7を設け、オイル分離装置1′をオイル戻し通路7の
内部に配置する構成とする。
【0063】ここで、オイル分離装置1′は、サイクロ
ン室12とオイルスプレッダ室13からなり、オイルス
プレッダ室13はオイル戻し通路7を上下に仕切るよう
に配置される。サイクロン室12はオイルスプレッダ室
13より小径で、その周囲のオイル戻し通路7内壁との
間に一定の間隔を有して配置される。本実施の形態で
は、前室11を有していないが、このオイルスプレッダ
室13の周囲に形成される空間が前室11と同様の機能
を有する。サイクロン室12およびオイルスプレッダ室
13の構成は、上記第1の実施の形態とほぼ同様で、オ
イルスプレッダ室13を通過したブローバイガスはPC
Vバルブ15を経て吸気管3に還流される。
【0064】オイルスプレッダ室13に溜まったオイル
分は、チェック弁16を経て、サイクロン室12底部の
回収口126よりクランクケース2内に戻される。この
回収口126の断面積は、通常、サイクロン室12のガ
ス導入口121断面積の1/2から1/5の間に設定さ
れている。断面積が1/2より大きいと回収口126か
らブローバイガスが流入し、1/5より小さいとオイル
戻し性能が低下する。また、回収口126にチェック弁
を設けたり、回収口126をクランクケース2底部のオ
イル溜まりに直接連通する通路を形成することもでき
る。
【0065】低温運転時にエンジンを始動すると、暖か
いブローバイガスが冷えたオイル分離装置に流入してそ
の内部で水分が凍結し、通路を閉塞するおそれがある
が、上記構成によれば、気液分離装置1′がエンジン内
部に配設されるので凍結のおそれがない。また、気液分
離装置1′を設置するスペースが節約される。
【0066】図17(a)〜(c)は本発明の第9の実
施の形態を示すものである。上記各実施の形態では、サ
イクロン室12の上方にオイルスプレッダ室13を設け
る構成としたが、本実施の形態では、より簡易な構成で
同等のオイル分離効果を実現する。本実施の形態のオイ
ル分離装置1″は、前室11とサイクロン室12とから
なる。サイクロン室12の上方には直接PCVバルブ1
5が接続されており、オイルスプレッダ室13は設けら
れていない。
【0067】サイクロン室12の上端部内には、内筒部
材たる連通管17が同心状に配設され、その下端に内筒
部材たる前処理管18が固定されている。前処理管18
の下端部はガス導出口181となしてある。前処理管1
8は、外径が連通管17と同じで、内径が連通管17よ
り大きくなるように形成されており、この大径部内を、
筒壁を伝って連通管17へ流出するオイル分を回収する
ための前処理部182となしてある。また、図17
(b)のように、前処理管18には連通管17との接合
部に、管壁を貫通する複数の穴183が接線方向に開口
している。この穴の向きは、連通管17内の旋回流と同
一方向で、かつ連通管17の外の旋回流の向きとは逆向
きとなっている。その他の構成は、上記第1の実施の形
態と同様である。
【0068】上記構成において、前室11よりサイクロ
ン室12内に流入するオイルミストを含むブローバイガ
スは、サイクロン室12内を旋回し、やがて前処理管1
8に流入する。その際、連通管17の外壁を伝って下降
してきた液膜状のオイルや、ガスの旋回によるオイルミ
ストが分離してできた液状オイルが、ガス流れに引きず
られて前処理管18内を上方に移動する。ここで、前処
理部182における流れを見ると、図17(c)のよう
に、主流のガス流れに対してできる二次的な渦が、段付
きに縮径する接合部に生成する。このため、前処理部1
82の内壁を伝って接合部に達した液状オイルは、この
渦に巻き込まれてそれ以上の上昇が抑制され、やがて旋
回流の遠心力によって接線方向に開口する複数の穴18
3より外部に放出される。かくして、より簡単な構成
で、効率よく液体分の分離、回収を行い、サイクロン室
12からのオイル分の流出を防止することができる。ま
た、装置の小型化が可能である。
【0069】ここで、図18(a)〜(c)に示すよう
に、前処理管18は、上半部内を大径の前処理部182
とし、下半部を段付きに縮径して連通管17の内径と同
じ内径とすることもできる。この場合、接線方向に開口
する複数の穴183は前処理部182下端の段付き部に
設ける。この時、ガス流れは図18(c)に示すように
なり、大径の前処理部182に主流に対して逆流する二
次的な渦が生じる。内壁面を伝う液状オイルは、この渦
に誘導されて下方に向かい、やがて遠心力により前処理
部182下端の管壁に形成した複数の穴183から外部
へ放出される。
【0070】上記各実施の形態では、本発明を、エンジ
ンのブローバイガス通路の途中に設けるオイル分離装置
として用いた例について説明したが、必ずしもこれに限
るものではなく、気体中の液体分の除去であれば同様の
効果が得られる。例えば、本発明の気液分離装置を、気
体中の水滴の分離や、気体中の冷媒の分離等に応用する
ことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるオイル分離
装置の全体縦断面図である。
【図2】第1の実施の形態のオイル分離装置を備えたエ
ンジンのブローバイガス還流システムの全体構成図であ
る。
【図3】(a)は本発明のオイル分離装置の作動を説明
するための部分拡大断面図、(b)は(a)のA−A線
断面図である。
【図4】本発明のオイル分離装置と従来のオイル分離装
置の効果を比較するための図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるオイル分離
装置の全体縦断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示し、(a)はオ
イル分離装置の全体縦断面図、(b)は(a)のB−B
線断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態における連通管の拡
大断面図である。
【図8】(a)は本発明の第4の実施の形態におけるオ
イル分離装置の主要部拡大断面図であり、(b)〜
(d)はガス導入路形状の他の例を示す図である。
【図9】(a)は本発明の第5の実施の形態におけるオ
イル分離装置の全体断面図であり、(b)はじゃま板形
状の他の例を示す図である。
【図10】(a)は本発明の第6の実施の形態における
オイル分離装置の上視図、(b)はオイル分離装置の全
体断面図である。
【図11】(a)〜(c)は第6の実施の形態における
チェック弁構造を示す図である。
【図12】第6の実施の形態におけるチェック弁構造と
オイル落とし性能の関係を示す図である。
【図13】本発明の第7の実施の形態におけるオイル分
離装置の全体断面図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態におけるオイル分
離装置の主要部拡大断面図で、(a)は運転時の状態、
(b)はエンジン停止時の状態を示す図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態におけるオイル分
離装置のオイル戻し構造の他の例を示す主要部拡大断面
図で、(a)は運転時の状態、(b)はエンジン停止時
の状態を示す図である。
【図16】(a)は本発明の第8の実施の形態のオイル
分離装置を備えたエンジンのブローバイガス還流システ
ムの全体構成図、(b)はオイル分離装置の全体縦断面
図である。
【図17】(a)は本発明の第9の実施の形態における
オイル分離装置の全体断面図、(b)は(a)のC−C
線断面図、(c)はオイル分離装置の主要部拡大断面図
である。
【図18】第9の実施の形態における前処理管構造の他
の例を示すもので、(a)はオイル分離装置の全体断面
図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)はオイル
分離装置の主要部拡大断面図である。
【符号の説明】 1、1′、1″ オイル分離装置 11 前室 111 入口 112 じゃま板 12 サイクロン室 121 ガス導入口 122 下半部 123 回収通路 124 ガス導入路 125 先端部(ガイド手段) 126 溝(ガイド手段) 13 オイルスプレッダ室(スプレッダ室) 131 底壁 132 環状溝 133 連通孔 14、14′、14″ 連通管(管路) 141、141′、141″ ガス導出口 142″ 最小内径部 143″ 上端縁部(端縁部) 15 PCVバルブ 16 16′ チェック弁 17 連通管(内筒部材) 18 前処理管(内筒部材) 181 ガス導出口 182 前処理部 183 複数の穴 2 クランクケース 3 吸気管 4 排気管 5 還流路(ガス導出管) 6 ヘッドカバー 7 オイル戻し通路(ガス流路) H 容器 H1 隔壁 H2 貫通孔 H3 隔壁 H3 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小浜 時男 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 池田 正俊 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 星野 幸吉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 芝沼 滋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 志村 貴史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状の容器内をサイクロン室となし
    て、上部周壁に設けたガス導入口から該周壁内周面に沿
    って周方向に導入されるガス中の液体分を、旋回流の遠
    心分離作用で分離して、上記サイクロン室の下方に貯
    留、回収する一方、液体分を分離したガスを、上記サイ
    クロン室の上端部に設けたガス導出口より導出するよう
    にした気液分離装置において、上記ガス導出口より上方
    に延びるガス導出管の途中に大径部を形成して、その内
    部を上記ガス導出管に流出する液体分を回収するスプレ
    ッダ室となし、このスプレッダ室と上記サイクロン室を
    結ぶ管路の一端を上記スプレッダ室内に突出せしめると
    ともに、上記スプレッダ室と上記サイクロン室を結ぶ上
    記管路の最小断面積を上記ガス導入口の断面積より小さ
    くしたことを特徴とする気液分離装置。
  2. 【請求項2】 上記スプレッダ室と上記サイクロン室を
    結ぶ管路の他端を、上記サイクロン室内に突出せしめた
    請求項1記載の気液分離装置。
  3. 【請求項3】 上記サイクロン室の直上に、該サイクロ
    ン室と隔壁で区画される筒状室を設けて上記スプレッダ
    室となし、上記スプレッダ室と上記サイクロン室とを結
    ぶ上記管路として、上記隔壁の中央部を貫通し一端が上
    記スプレッダ室内に、他端が上記サイクロン室内に開口
    する連通管を設けた請求項2記載の気液分離装置。
  4. 【請求項4】 上記スプレッダ室内に開口する上記連通
    管の一端と、これに対向する上記スプレッダ室上端面と
    の距離を上記連通管の最小断面積以上とした請求項3記
    載の気液分離装置。
  5. 【請求項5】 上記連通管形状を、外径が一定であり、
    内径が上記サイクロン室側から上記スプレッダ室側へ向
    けてテーパ状に縮径する形状とした請求項3または4の
    いずれか記載の気液分離装置。
  6. 【請求項6】 略円筒状の容器内をサイクロン室となし
    て、上部周壁に設けたガス導入口から該周壁内周面に沿
    って周方向に導入されるガス中の液体分を、旋回流の遠
    心分離作用で分離して、上記サイクロン室の下方に貯
    留、回収する一方、液体分を分離したガスを、上記サイ
    クロン室の上端部に設けたガス導出口より導出するよう
    にした気液分離装置において、上記ガス導出口より上方
    に延びるガス導出管の途中に大径部を形成して、その内
    部を上記ガス導出管に流出する液体分を回収するスプレ
    ッダ室となし、このスプレッダ室と上記サイクロン室を
    結ぶ管路を、一端が上記スプレッダ室内に、他端が上記
    サイクロン室内に突出する連通管で構成するとともに、
    該連通管形状を、外径が一定であり、内径が、軸方向の
    中間部に設けた最小内径部より上方および下方へ向けて
    それぞれテーパ状に拡径する形状とし、かつ上記連通管
    の上記スプレッダ室側の端縁部をエッジを有しない滑ら
    かな曲面形状としたことを特徴とする気液分離装置。
  7. 【請求項7】 上記連通管の上記スプレッダ室側の端縁
    部形状を、鋭角なエッジを有する形状とした請求項6記
    載の気液分離装置。
  8. 【請求項8】 上記ガス導入口から上記サイクロン室内
    へ突出するガス導入路を設け、該ガス導入路に、上記サ
    イクロン室内へ流入するガス流れを下方に誘導するガイ
    ド手段を設けた請求項1ないし7のいずれか記載の気液
    分離装置。
  9. 【請求項9】 上記サイクロン室の上流側に、下部壁に
    設けた入口から上部壁に設けた出口へ至る間にガス中の
    液体分を分離する前室を設けるとともに、該前室内に、
    斜め下方に延びる複数のじゃま板を、対向壁面より交互
    に突出するように配置した請求項1ないし8のいずれか
    記載の気液分離装置。
  10. 【請求項10】 上記隔壁に上記スプレッダ室内に溜ま
    る液体分を回収するためのチェック弁を設けた請求項3
    ないし5のいずれか記載の気液分離装置。
  11. 【請求項11】 上記サイクロン室の上流側に、下部壁
    に設けた入口から上部壁に設けた出口へ至る間にガス中
    の液体分を分離する前室を設け、該前室の上面に上記ス
    プレッダ室の底面の一部が接するように配置するととも
    に、上記前室と上記スプレッダ室とを仕切る壁面に、上
    記スプレッダ室内に溜まる液体分を回収するための手段
    を設けた請求項3ないし8のいずれか記載の気液分離装
    置。
  12. 【請求項12】 エンジン本体の側部壁内に形成され一
    端側がエンジンのクランクケース内に他端側が吸気管に
    連通するガス流路を設けて、該ガス流路内を上下に仕切
    るように上記サイクロン室を配置するとともに、その下
    方に、上記ガス流路内壁面と間隔を有して上記スプレッ
    ダ室を配置した請求項1ないし8のいずれか記載の気液
    分離装置。
  13. 【請求項13】 略円筒状の容器内をサイクロン室とな
    して、上部周壁に設けたガス導入口から該周壁内周面に
    沿って周方向に導入されるガス中の液体分を、旋回流の
    遠心分離作用で分離して、上記サイクロン室の下方に貯
    留、回収する一方、液体分を分離したガスを、上記サイ
    クロン室の上端部に設けたガス導出口より導出するよう
    にした気液分離装置において、上記サイクロン室の上端
    部内に小径の内筒部材を同心状に配置してその下端を上
    記ガス導出口とするとともに、上記内筒部材を、内径が
    下端部の一部で他の部分より大きくなるように形成し
    て、この大径部内を上記ガス導出口より流出する液体分
    を回収する前処理部となし、該前処理部を構成する筒壁
    に、該筒壁を接線方向に貫通して上記サイクロン室に開
    口する複数の穴を形成したことを特徴とする気液分離装
    置。
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