JP3290943B2 - レジスト塗布現像処理装置およびレジスト処理方法 - Google Patents

レジスト塗布現像処理装置およびレジスト処理方法

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JP3290943B2
JP3290943B2 JP1830398A JP1830398A JP3290943B2 JP 3290943 B2 JP3290943 B2 JP 3290943B2 JP 1830398 A JP1830398 A JP 1830398A JP 1830398 A JP1830398 A JP 1830398A JP 3290943 B2 JP3290943 B2 JP 3290943B2
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハやLCD基板等の基板にレジスト膜を形成し、 パター
ン露光後のレジスト膜を現像するレジスト塗布現像処理
装置およびレジスト処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造においては、被処
理体としての半導体ウエハにフォトレジストを塗布し、
回路パターンに対応してフォトレジストを露光し、これ
を現像処理するという、いわゆるフォトリソグラフィー
技術により回路が形成される。
【0003】このようなレジスト塗布・現像のための一
連の工程は、これらの処理を行うための各処理装置を一
体化したシステムにより行われている。このようなシス
テムにおける一連の処理においては、レジストの安定化
のためのプリベーク処理、露光後のポストエクスポージ
ャーベーク処理、および現像後のポストベーク処理等の
加熱処理が行われる。
【0004】ところで、近年、デバイスが64Mビット
から256Mビットへと高集積化するに伴い、回路パタ
ーンの微細化の要求が益々高まっており、最小線幅が
0.3μm以下の超サブミクロン領域に達しようとして
いる。このため、フォトレジスト膜に対する品質要求レ
ベルが従来よりも格段に厳しくなっており、その要求に
対応すべく種々の研究がなされている。そして、最近で
はこのような超微細加工が可能なレジストとして化学増
幅型レジストが開発され、実際に用いられている。
【0005】化学増幅型レジストは、露光された部分の
化学反応がポストエクスポージャーベーク処理によって
進行する性質を有するため、エネルギーが小さいクリプ
トンフロライド(KrF)エキシマレーザー(波長24
8nm)による露光によってもパターン形成が可能であ
り、超微細加工が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな化学増幅型レジストを従来のホットプレートユニッ
トにより加熱処理すると、パターンが形成されなかった
り、線幅が変動するという不都合が生じ、歩留まりの低
下を招いている。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、化学増幅型レジストを用い超サブミクロン
領域の線幅の回路パターンを確実に形成することがで
き、線幅にばらつきのない超微細パターンを形成するこ
とができるレジスト塗布現像処理装置およびレジスト処
理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、基板上に化学増幅型レジストを塗布し
てレジスト膜を形成するレジスト塗布処理ユニットと、
前記基板上に形成されたレジスト膜を所定パターンに露
光後に加熱処理する加熱処理ユニットと、加熱処理後の
レジスト膜を現像する現像処理ユニットとを具備するレ
ジスト塗布現像処理装置であって、 前記レジスト塗布処
理ユニットは湿度・温度制御機構を有し、 前記加熱処理
ユニットは、前記パターン露光されたレジスト膜が形成
された基板を収容する筐体と、この筐体内の基板を加熱
する加熱部材と、前記筐体内に前記レジスト塗布処理ユ
ニットの湿度・湿度制御機構から所定湿度・温度に制御
された気体を導く配管と、を有し、前記加熱部材で基板
を加熱する際に、前記筐体内に供給された気体中の水分
を前記レジスト膜に作用させ、これにより前記レジスト
膜の露光部をアルカリ可溶とすることを特徴とするレジ
スト塗布現像処理装置を提供する。
【0009】第2発明は、湿度および温度が制御された
気体を供給しつつ基板に化学増幅型レジスト膜を形成す
る工程と、前記基板に形成されたレジスト膜を所定パタ
ーンに露光する工程と、露光後に前記基板を加熱処理す
る工程と、その後レジスト膜を現像する工程とを有する
レジスト処理方法であって、 前記加熱処理工程は、レジ
スト膜を形成する際に供給される湿度および温度が制御
された気体を供給しながら前記基板を加熱し、前記気体
中の水分を前記レジスト膜に作用させ、これにより前記
レジスト膜の露光部をアルカリ可溶とすることを特徴と
するレジスト処理方法を提供する。
【0010】本発明者は、上記化学増幅型レジストを用
いた場合に生じる不都合を回避すべく鋭意検討を重ねた
結果、従来の加熱処理装置では化学増幅型レジストの化
学反応が安定的に進行しないこと、およびその反応を安
定的に進行させるためにはある程度の湿度が必要なこと
を見出した。
【0011】つまり、化学増幅型レジストを露光した
後、パターン形成に必要な反応を生じさせるためには、
熱のみならず水分も必要であることを見出した。しかし
ながら、従来から加熱処理装置として用いているホット
プレートユニットは、その中に空気または窒素ガス等の
気体が供給されるが、これらは通常湿度が極めて低い状
態で供給される。したがって、従来は化学増幅型レジス
トの化学反応に必要な水分が十分ではなく、安定してパ
ターン形成を行うことができなかった。
【0012】本発明では、アルカリ不溶の化学増幅型レ
ジストが塗布された基板パターン露光後に加熱処理
る際に、レジスト塗布処理ユニットの湿度・湿度制御機
構から所定湿度・温度に制御された気体を供給すること
により、気体中の水分によって露光部分をアルカリ可溶
にすることができ、その部分を現像液によりほぼ完全に
除去することができ、微細な回路パターンに対応するこ
とが可能となる。また、供給する気体はレジスト塗布処
理ユニットの湿度・湿度制御機構により湿度および温度
が制御されているので、レジストの反応が制御され、線
幅のばらつきが少ない高精度の微細回路パターンを形成
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発
明の対象となる加熱処理装置が組み込まれた、半導体ウ
エハの塗布・現像処理システムを示す斜視図である。
【0014】この塗布・現像処理システムは、複数の半
導体ウエハWを収容するカセットCを載置するカセット
ステーション1と、半導体ウエハにレジスト塗布および
現像を含む一連の処理を施すための複数の処理ユニット
を備えた処理部2と、カセットステーション1上のカセ
ットCと処理部2との間で半導体ウエハの搬送を行うた
めの搬送機構3とを備えている。そして、カセットステ
ーション1においてカセットCの搬入出が行われる。ま
た、搬送機構3はカセットの配列方向に沿って設けられ
た搬送路12上を移動可能な搬送アーム11を備え、こ
の搬送アーム11によりカセットCと処理部2との間で
半導体ウエハWの搬送が行われる。処理部2の後端部に
はインターフェース部30が設けられており、このイン
ターフェース部30に露光装置(図示せず)が連設可能
となっている。このインターフェース部30は、露光装
置との間で基板Gの受け渡しを行う機能を有している。
【0015】処理部2は、前段部分2aと後段部分2b
とに分かれており、それぞれ中央に通路15、16を有
しており、これら通路の両側に各処理ユニットが配設さ
れている。そして、これらの間には中継部17が設けら
れている。
【0016】前段部2aは、通路15に沿って移動可能
なメインアーム機構18を備えており、通路15の一方
側には、ブラシ洗浄ユニット21、水洗ユニット22、
アドヒージョン処理ユニット23、および冷却ユニット
24が、他方側には2つの塗布ユニット25が配置され
ている。一方、後段部2bは、通路16に沿って移動可
能なメインアーム機構19を備えており、通路16の一
方側には複数の加熱処理ユニット26および冷却ユニッ
ト27からなる熱系ユニット群28が、他方側には2つ
の現像処理ユニット29が配置されている。熱系ユニッ
ト群28は、ユニットが4段積層されてなる組が通路1
9に沿って3つ並んでおり、上2段が加熱処理ユニット
26であり、下段が冷却ユニット27である。本発明の
対象である加熱処理ユニット26は、レジストの安定化
のためのプリベーク、露光後のポストエクスポージャー
ベーク、および現像後のポストベーク処理を行うもので
あり、詳細は後述する。
【0017】上記メインアーム機構18は、搬送機構3
のアーム11との間で半導体ウエハWの受け渡しを行う
とともに、前段部2aの各処理ユニットに対するウエハ
Wの搬入・搬出、さらには中継部17との間でウエハW
の受け渡しを行う機能を有している。また、メインアー
ム機構19は中継部17との間で半導体ウエハWの受け
渡しを行うとともに、後段部2bの各処理ユニットに対
するウエハWの搬入・搬出、さらにはインターフェース
部30との間のウエハWの受け渡しを行う機能を有して
いる。
【0018】このように各処理ユニットを集約して一体
化することにより、省スペース化および処理の効率化を
図ることができる。そして、これら処理ユニットを含む
処理部2全体がケーシング(図示せず)内に配置されて
いる。
【0019】このように構成される塗布・現像処理シス
テムにおいては、カセットC内の半導体ウエハWが、処
理部2に搬送され、まず、洗浄ユニット21および水洗
ユニット22により洗浄処理され、レジストの定着性を
高めるためにアドヒージョン処理ユニット23にて疎水
化処理され、冷却ユニット24で冷却後、塗布ユニット
25でレジストが塗布される。その後、半導体ウエハW
は、加熱処理ユニット26の一つでプリベーク処理さ
れ、冷却ユニット27で冷却された後、インターフェー
ス部30を介して露光装置に搬送されてそこで所定のパ
ターンが露光される。そして、再びインターフェース部
30を介して搬入され、加熱処理ユニット26の一つで
ポストエクスポージャーベーク処理が施される。レジス
トとして化学増幅型レジストを用いた場合には、この熱
処理によって回路パターン形成に必要な反応が完了す
る。その後、冷却ユニット27で冷却された半導体ウエ
ハWは、現像処理ユニット29で現像処理され、所定の
回路パターンが形成される。現像処理された半導体ウエ
ハWは、メインアーム19,18および搬送機構3によ
ってカセットステーション1上の所定のカセットに収容
される。
【0020】次に、本発明の対象である加熱処理装置の
一実施形態としての加熱処理ユニット26について説明
する。この加熱処理ユニット26は、図2に示すよう
に、筐体40を有し、その中に半導体ウエハWを加熱す
るための熱板41がその面を水平にして配置されてい
る。この熱板41にはヒーター(図示せず)が装着され
ており、所望の温度に設定可能となっている。
【0021】この熱板41の表面には、複数のスペーサ
44が設けられており、このスペーサ44によって半導
体ウエハWが保持される。すなわち、プロキシミティ方
式が採用されており、熱板40と半導体ウエハWとの直
接の接触を避け、熱板41からの放熱によって半導体ウ
エハWを加熱処理するようになっている。これにより、
熱板41からの半導体ウエハWの汚染が防止される。各
スペーサ44には位置決め部材43がねじ止めされてお
り、これにより半導体ウエハWが位置決めされる。これ
ら位置決め部材43は、いわゆる落とし込みにより半導
体ウエハWを保持するようになっている。
【0022】熱板41には複数本のリフトピン47が埋
設されており、このリフトピン47は駆動機構48によ
り上下動し、突没可能となっている。そして、半導体ウ
エハWの搬入の際にはリフトピン47が突出してメイン
アーム機構19のアームハンドから半導体ウエハWを受
け取り、搬出の際には半導体ウエハWを持ち上げ、メイ
ンアーム19のアームハンドに移載可能とする。加熱処
理の際にはリフトピン47は熱板41内に退入した状態
となる。
【0023】熱板41の上方位置にはカバー42が図示
しない昇降機構により上下動可能に設けられている。こ
のカバー42は、半導体ウエハWの加熱処理の際に熱板
41の表面を覆うことにより、半導体ウエハWに対する
外乱を避け、所定の処理雰囲気を形成するために設けら
れ、その中に処理空間Sが形成される。半導体ウエハW
の搬入および搬出に際しては、カバー42は上方に退避
される。
【0024】カバー42の上板42aには、その中央に
ガス導入口45が、その両側にはガス排出口46が設け
られている。そして、後述するように、ガス導入口45
を通って加湿されたガスが半導体ウエハWが配置された
処理空間Sに導入され、ガス排出口46から排出され
る。ガス導入口45には配管49が接続されており、こ
の配管49の他端は以下に示す加湿機構50に接続され
ている。
【0025】加湿機構50はポット51を有し、ポット
51内には純水52が貯留されており、その上端部には
蓋54が取り付けられている。そして、蓋54を介して
ポット51内に前述の配管49および窒素ガス配管53
が挿入されている。ガス供給管53には窒素ガス供給源
53aが接続されている。
【0026】このように構成される加熱処理ユニット2
6においてポストエクスポージャーベーク処理を行う際
には、まず、熱板41上に露光後の半導体ウエハWを載
置し、カバー42を下降させる。そして、図示しない窒
素ガス供給源から窒素ガス配管52を通って加湿機構5
0のポット51内に窒素ガスを供給する。その際の供給
圧力により、ポット51内に貯留された純水52により
加湿された窒素ガスが配管49を通ってガス導入口45
から空間S内に供給され、空間Sから排気口46を介し
て排気される。そして、この状態で熱板41のヒーター
に通電することにより、半導体ウエハWの加熱処理を実
行する。この際の加熱温度は80〜170℃であること
が好ましい。
【0027】この場合に、窒素ガス供給量、温度等の条
件を設定することにより、所望の湿度の窒素ガスを供給
することができる。また、空間S内からの排気をその上
方に設けられた排気口46から行うので、排気による気
流が半導体ウエハWに悪影響を与えることがない。
【0028】ベーク処理が完了すると、処理空間Sへの
加湿ガスの供給を停止し、カバー42を上昇させ、半導
体ウエハWを加熱処理ユニットから搬出し、現像処理ユ
ニット29へ搬入して現像処理を行う。
【0029】このようにして加熱処理ユニット26に加
湿された窒素ガスを供給することにより、化学増幅型レ
ジストを採用した際のポストエクスポージャーベーク処
理において、必要なレジストの化学反応を安定的に生じ
させることができ、確実に回路パターンを形成すること
ができる。すなわち、化学増幅型レジストにおける露光
部の化学反応は以下に説明するように、ポストエクスポ
ージャーベークにより完了するが、この化学反応には水
分が必要であるため、このように加湿されたガスを半導
体ウエハに供給することによりその化学反応が安定的に
進行する。この場合に、要求される湿度は化学増幅型レ
ジストの種類によって異なるが、相対湿度で30%以上
であれば十分であり、例えば30〜50%の範囲とす
る。また、化学反応を十分に生じさせるためには、加熱
処理時間を例えば60〜150秒程度、好ましくは60
〜90秒程度に設定する。なお、加湿された気体として
窒素ガスを用いたが、他の不活性ガスを用いてもよい。
【0030】次に、アルカリ不溶な樹脂を主成分とする
化学増幅型レジストを用いてレジスト膜を形成した場合
におけるポストエクスポージャーベーク処理の際の化学
反応について説明する。
【0031】フォトレジスト膜に光を照射すると、まず
これに含まれる光酸発生剤からHが発生する。その
後、ウエハWにポストエクスポージャーベーク処理を施
すと、以下に示す式1−1または式2−1に示すよう
に、露光部に存在するHがポリヒドロキシスチレン
(PHS)からアセタール基を切り離す。PHSはアル
カリ可溶である。一方、切り離されたアセタール基は共
鳴構造式で表される炭素陽イオン(1)または(2)と
なる。これら炭素陽イオン(1)、(2)は不安定な中
間生成物であり分解して新たにHを発生させる。この
新たに発生したHは次の分解に使われ、連鎖反応的に
次々にHを発生させる。このように化学増幅型レジス
トではポストエクスポージャーベーク処理の際に次々に
が発生するので、露光の際に弱いエネルギーのエキ
シマレーザー光を用いた場合でも高感度で感光したこと
となる。
【0032】一方、化学増幅型レジストに対し、加湿雰
囲気下(水分含有雰囲気下)でポストエクスポージャー
ベーク処理を施すと、以下に示す式1−2および式2−
2に示すように、HOが炭素陽イオン(1)、(2)
の分解反応に積極的に寄与する。すなわち、炭素陽イオ
ン(1)、(2)がHOとが反応すると、これらは互
変異性体に変わり、さらに互変異性体はアルコールやア
ルデヒドに分解する。これら分解生成物(アルコールお
よびアルデヒド)は揮発しやすいので、これらが揮発し
てしまうとレジスト膜中にはアルカリ可溶なPHSのみ
が残留する。このような実質的にPHSのみからなる部
分に現像液が供給されると、その部分はすっかりきれい
に溶け出し、したがって、線幅にばらつきのないクリア
なパターンが形成される。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】なお、このような加熱処理ユニット26を
システムに組み込む場合に、ポストエクスポージャーベ
ーク専用にしてもよいし、すべての加熱処理ユニットを
同じ構造にして、ポストエクスポージャーベークに用い
る場合のみ加湿するようにしてもよい。
【0036】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図3に示すように、この実施の形態において
は、筐体40の内部構造、および加湿されたガスを配管
49を通って半導体ウエハWに供給する点においては従
前の実施の形態と同様であるが、配管49の途中に湿度
・温度制御部55を有している点が異なっている。すな
わち、この実施の形態では、湿度および温度が制御され
た窒素ガスを半導体ウエハWに供給しながら加熱処理を
行う。
【0037】図4に示すように、湿度・温度制御部55
は、配管49の途中に接続された筐体60を有してお
り、その筐体60の内を窒素ガスが矢印A方向に沿って
通流する。筐体60の内部には、窒素ガスの上流側から
第1の熱交換機62および第2の熱交換機66が設けら
れており、これら第1の熱交換機62および第2の熱交
換機66には、それぞれ第1の温調器61および第2の
温調器65が接続されている。筐体60内の第1の熱交
換機62と第2の熱交換機66との間には、加湿器63
から延びる加湿パイプ64が設けられている。
【0038】第1および第2の温調器61,65、なら
びに加湿器63はコントローラ69に接続されている。
また、第2の温調器66の下流側には、湿度センサー6
7および温度センサー68が設置されており、これらの
信号に基づいてコントローラ69が湿度および温度をフ
ィードバック制御する。
【0039】この際の湿度および温度の制御について説
明する。まず、配管49から筐体60内に供給された窒
素ガスは、第1の温調器61により低温に設定された第
1の熱交換器62により所定の温度に冷却される。続い
て加湿器63から加湿パイプ64を介して筐体60内に
水蒸気を供給し、筐体60内の窒素ガスを加湿する。そ
して、加湿された窒素ガスを、第2の温調器65により
所定の温度に設定された第2の熱交換機66によって所
定温度まで加熱される。この場合に、湿度センサー67
および温度センサー68により検出された信号に基づい
て、コントローラーが第1および第2の温調器61,6
5、ならびに加湿器63を制御するので、筐体60内の
窒素ガスの湿度および温度が制御されることとなる。
【0040】そして、この湿度および温度が制御された
窒素ガスが、配管49およびガス導入口45を通って空
間Sに供給され、雰囲気の湿度・温度が制御された状態
で加熱処理を行うことができる。これにより、化学増幅
型レジストの化学反応を高精度で制御することができる
ようになり、0.3μm以下という線幅の超微細パター
ンにも対応することができるようになる。例えば、目標
の0.25μmに対して±4〜5%という極めて高精度
の管理を実現することができる。
【0041】次に、湿度および温度制御の他の例につい
て説明する。図5に示すように、温度湿度制御部72
は、送風機73、冷却部74、調整器75およびコント
ローラ79を備えている。送風機73は、窒素ガス供給
源71から窒素ガスを湿度・温度制御部72内に導入
し、冷却部74へ送る。冷却部74は、導入ガスを冷媒
と熱交換させ、ガスを除湿する。調整器75は、ヒータ
ー76および蒸発皿77を具備し、冷却部74で除湿さ
れたガスを所定の湿度と温度に調整するものである。そ
して、図示しない湿度センサーおよび温度センサーの検
出値に基づいて、冷却部74および調整器75のヒータ
ー76にコントローラー79から制御信号が出力され、
配管78を通流するガスの湿度および温度が設定値に制
御される。これにより、より簡単に供給ガスの湿度およ
び温度を制御することができる。
【0042】なお、化学増幅型レジストは上述のように
水分の存在下で反応が進行するため、湿度の変動が線幅
のばらつきに影響する。したがって、最初の実施の形態
のように湿度のみの制御であっても線幅のばらつき変動
を抑制するのに有効である。ただし、本実施の形態のよ
うに供給するガスの湿度および温度を制御することによ
り、より一層線幅の変動を小さくすることが可能とな
る。また、従来より上記湿度・温度制御部55と同様の
湿度・温度制御を塗布処理ユニット25で行っているこ
とから、塗布処理ユニット25からガス導入口45に配
管して塗布処理ユニット25の湿度・温度が制御された
ガスを筐体40内に導入するようにしてもよい。
【0043】次に、実際に加湿されたガスを加熱処理ユ
ニットに供給してポストエクスポージャーベーク処理を
行った結果について説明する。まず、以下に示すサンプ
ル1〜3のレジスト液を塗布した後、露光し、湿度を変
化させてポストエクスポージャー処理を行い、処理雰囲
気中に含まれる水分が線幅に及ぼす影響を調査した。そ
の結果を図6に示す。図6は、横軸にポストエクスポー
ジャーベーク処理の際の処理雰囲気の相対湿度(%)を
とり、縦軸に回路パターンの線幅(μm)をとって、こ
れらの関係を示す図である。なお、図中、Aがサンプル
1、Bがサンプル2、Cがサンプル3の結果をそれぞれ
示す。
【0044】サンプル1は、S150J(日本合成ゴム
株式会社製のアセタール系樹脂からなるレジストの商品
名)に溶剤として適量のプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート(PGMEA)を添加したもので
ある。サンプル2は、APEX(IBM社製のターシャ
リーブトキシカルボニル(略称t−BOC)基の樹脂か
らなるレジストの商品名)に溶剤として適量のPGME
Aを添加したものである。サンプル3は、S150G
(日本合成ゴム株式会社製のアセタール系樹脂からなる
レジストの商品名)に溶剤として乳酸エチル(EL)と
エチル−3−エトキシプロピオネート(EEP)とを
7:3の割合で混合したものを適量添加したものであ
る。
【0045】ここでポストエクスポージャーベーク処理
は、80〜170℃の温度範囲内で各レジスト毎に最適
な温度を選択し、その温度でそれぞれ90秒間加熱し
た。また、処理空間Sへの水蒸気供給量を調整して、ポ
ストエクスポージャーベーク処理の相対湿度を最大50
%までコントロールした。この際の相対湿度は、ガス導
入口45において測定した。また、線幅の目標値は0.
25μmとした。
【0046】図6に示すように、アセタール樹脂からな
る化学増幅型レジストを用いたサンプル1、サンプル3
はポストエクスポージャーベーク処理の際の相対湿度が
高くなるに従って線幅が減少する傾向を示した。一方、
サンプル2は相対湿度が高くなるに従って線幅が増加す
る傾向を示した。
【0047】次に、以下に示すサンプル4のレジスト液
を塗布した後、露光し、湿度を変化させてポストエクス
ポージャー処理を行い、処理雰囲気中に含まれる水分が
線幅に及ぼす影響を調査した。その結果を図7に示す。
図7も図6と同様、横軸にポストエクスポージャーベー
ク処理における処理雰囲気の相対湿度(%)をとり、こ
れらの関係を示す図である。サンプル4は、TDUR−
P007(東京応化工業株式会社製のアセタール系樹脂
からなるレジストの商品名)に溶剤として適量のPGM
EAを添加したものである。
【0048】ここで、ベーキング処理は温度110℃で
90秒間加熱の条件とし、また処理空間Sへの水蒸気供
給量を調整して、ポストエクスポージャーベーク処理の
相対湿度を36.6〜50%の範囲にコントロールし
た。相対湿度はガス導入口45において測定した。ま
た、線幅の目標値は0.25μmとした。
【0049】図7に示すように、サンプル4ではポスト
エクスポージャーベーク処理の際の相対湿度が36.6
%のときに線幅は0.255μm、40%のときに0.
253μm、45%のときに0.250μm、50%の
ときに0.247μmとなった。
【0050】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変形実施
が可能である。例えば、加湿されたガスを供給する機構
および湿度および温度を制御する機構は種々のものが考
えられ、上記のものに限定されない。また、供給するガ
スも窒素ガスに限らず、空気や他の不活性ガス等、被処
理体に影響を与えないものであれば用いることができ
る。本発明は化学増幅型レジストに対して特に有効であ
るが、ノボラック樹脂などの他のレジストにも適用する
ことができる。被処理体として半導体ウエハを用いた
が、これに限らず、液晶ディスプレー基板等、レジスト
を用いてフォトリソグラフィー技術によりパターンを形
成する被処理体であれば適用可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アルカリ不溶の化学増幅型レジストが塗布された基板
パターン露光後に加熱処理する際に、レジスト塗布処理
ユニットの湿度・湿度制御機構から所定湿度・温度に制
御された気体を供給することにより、気体中の水分によ
って露光部分をアルカリ可溶にすることができ、その部
分を現像液によりほぼ完全に除去することができ、微細
な回路パターンに対応することが可能となる。また、供
給する気体はレジスト塗布処理ユニットの湿度・湿度制
御機構により湿度および温度が制御されているので、レ
ジストの反応が制御され、線幅のばらつきが少ない高精
度の微細回路パターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる加熱処理装置が組み込まれ
たレジスト塗布・現像システムを示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係る加熱処理装置を示す
概略断面図。
【図3】本発明の他の実施形態に係る加熱処理装置を示
す概略断面図。
【図4】図3の加熱処理装置に用いられる湿度・温度制
御部を示す断面図。
【図5】図4の湿度・温度制御部の加湿器の構成を示す
図。
【図6】ポストエクスポージャーベーク処理の際の相対
湿度がレジストパターンの線幅に及ぼす影響を示す図。
【図7】ポストエクスポージャーベーク処理の際の相対
湿度がレジストパターンの線幅に及ぼす影響を示す図。
【符号の説明】
26……加熱処理ユニット 40……筐体 41……熱板 42……カバー 45……ガス導入口 49……ガス配管 50……加湿機構 55……湿度・温度制御部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−72747(JP,A) 特開 平3−282553(JP,A) 特開 昭64−8620(JP,A) 特開 昭63−307732(JP,A) 特開 昭62−75634(JP,A) 特開 平9−320930(JP,A) 特開 平4−172461(JP,A) 特開 昭52−58374(JP,A) 特開 平9−145112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に化学増幅型レジストを塗布して
    レジスト膜を形成するレジスト塗布処理ユニットと、前
    記基板上に形成されたレジスト膜を所定パターンに露光
    後に加熱処理する加熱処理ユニットと、加熱処理後のレ
    ジスト膜を現像する現像処理ユニットとを具備するレジ
    スト塗布現像処理装置であって、 前記レジスト塗布処理ユニットは湿度・温度制御機構を
    有し、 前記加熱処理ユニットは、 前記パターン露光されたレジスト膜が形成された基板
    収容する筐体と、 この筐体内の基板を加熱する加熱部材と、 前記筐体内に前記レジスト塗布処理ユニットの湿度・湿
    度制御機構から所定湿度・温度に制御された気体を導く
    配管と、 を有し、 前記加熱部材で基板を加熱する際に、前記筐体内に供給
    された気体中の水分を前記レジスト膜に作用させ、これ
    により前記レジスト膜の露光部をアルカリ可溶とするこ
    とを特徴とするレジスト塗布現像処理装置
  2. 【請求項2】 湿度および温度が制御された気体を供給
    しつつ基板に化学増幅型レジスト膜を形成する工程と、
    前記基板に形成されたレジスト膜を所定パターンに露光
    する工程と、露光後に前記基板を加熱処理する工程と、
    その後レジスト膜を現像する工程とを有するレジスト処
    理方法であって、 前記加熱処理工程は、レジスト膜を形成する際に供給さ
    れる湿度および温度が制御された 気体を供給しながら
    記基板を加熱し、前記気体中の水分を前記レジスト膜に
    作用させ、これにより前記レジスト膜の露光部をアルカ
    リ可溶とすることを特徴とするレジスト処理方法
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