JP3289144B2 - 抗菌性繭糸の製造法 - Google Patents
抗菌性繭糸の製造法Info
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Description
たすことにより、衣料用のみならず寝具用中綿や抗菌性
が求められる生活用品等への利用拡大を図ることに関す
る。
的機能に優れているが、その用途が限定されているのが
実情である。近年、絹新素材の開発により洋装分野への
展開が図られているが、更に新しい分野への用途拡大が
求められており、例えば高齢化社会の到来とともに、介
護・医療用の被服あるいは寝具として、抗菌性の高い被
服の要望が増加しつつある。
絹の布地に抗菌剤を塗布することにより行われていた
が、この方法では絹布糸の内側まで抗菌剤が浸透せず、
十分に抗菌性をもたすことができないという欠点があっ
た。従って、絹に十分な抗菌性をもたす効率的な手法の
開発が求められている。
糸に抗菌性をもたす方法の開発を課題とする。
解決するために鋭意努力した結果、キトサン水溶液を直
接煮熟繭に付着させることにより解決できることを見出
した。すなわち、本発明は(1)煮熟繭をキトサン水溶
液中に投入し、繭糸が解離する際に、繭糸の周りにキト
サン水溶液を付着させることを特徴とする抗菌性繭糸の
製造方法、(2)繭糸を繰糸する際に、カバーリングロ
ーラによりキトサン水溶液を付着させることを特徴とす
る(1)記載の抗菌性繭糸の製造方法、(3)キトサン
を付着させた後、乾燥することを特徴とする(1)また
は(2)記載の抗菌性繭糸の製造方法、(4)木酢液を
付着させることを特徴とする(1)、(2)または
(3)のいずれかに記載の抗菌性繭糸の製造方法に関す
る。
によって作られている。自動繰糸機は、煮繭機から送ら
れてきた煮繭(にまゆ)を待機させておき、必要量の繭
を索緒部に送り込む新繭補充槽、新繭と繰解部などから
送り返されてきた繭とから糸口を探し出し、それをすぐ
って正しい糸口にする索緒装置と抄緒装置、正緒の出た
繭を貯えておき、必要に応じて給繭機に補給する正緒繭
待機部と正緒繭補充装置、生糸を繰る繰解部とその周り
を常時巡回していて、繊度が細くなった緒に繭を補給す
る給繭機によって構成されている。
に付着せしめるには、繰糸時が最も適していることを見
出したことにある。通常、布帛を加工処理する場合、布
帛そのものに薬品処理したり、染料処理することが行わ
れているが、特に絹の場合は絹の特性を維持するため
に、染色以外はできるだけ処理しないで加工していた。
祉関連業界から、抗菌性のある布帛が要望されており、
絹についても布帛に抗菌処理を施す試みがなされてい
る。しかしながら、絹の場合布帛に抗菌処理を施しても
十分に内部まで浸透しないという欠点があった。
ことなく、長繊維状のまま、布団や衣類の中綿とするシ
ルクウェーブ(嵩高無抱合長繊維繭糸束)を開発した。
このシルクウェーブを用いて絹にキトサンの抗菌性を持
たせることを、研究してきたところ、繰糸時にキトサン
の抗菌性を付着させることがベストであることを見出し
た。
乾燥させることにより繭糸あるいは生糸はキトサンでコ
ーティングされた状態を保つことができることも見出し
た。なお、キトサンの添加量としては、0.1〜0.5
%位が好ましい。キトサンが多すぎると出来上がった製
品がごわごわした肌触りとなり、好ましくない。0.1
%以下であると、抗菌性が劣り効果が出てこない。
て、抗菌性のみならず防虫、防かび等の機能性を付与す
ることができることも見出した。一方、繰糸にキトサン
を付着させる時点としては、繭糸が解離する際が好まし
いが、糸道の途中でカバーリングローラにより付着させ
る方法もある。
き、更にドライクリーニング処理によっても抗菌効果が
消失しないことから、洋装品の他、布団等に利用でき、
介護・医療分野で役に立つばかりでなく、靴裏材として
も用いることができる。以下に実施例により本発明をよ
り具体的に説明する。
液中に投入し、繭糸が解離する際に、繭糸の周りにキト
サン水溶液を付着させた。キトサン水溶液は、粉末キト
サン10g及び50gをイオン交換水1リットルに懸濁
したのち、0.5N塩酸100mlを加え、室温で30
分間攪拌して溶解させたものを用いた。
12732 を接種後、37±1℃で18時間培養し回収し
た菌数を測定した。特にドライクリーニングによる抗菌
性の変化も検討し、その結果を表1にまとめた。
1%又は0.5%を付着させることによって、ドライク
リーニング処理前でもドライクリーニング処理後でも、
接種した菌数が、無処理では増加するが、キトサン0.
1%又は0.5%を付着させることによって、大幅に減
少することがわかる。
せることが可能なため、できあがった繭糸あるいは生糸
に加工処理を施す必要がなく、絹製品に効果的に抗菌性
を保有させることができる。そして、抗菌性を利用して
介護・医療分野等での使用を可能にせしめる。
煮熟繭を投入し、繭糸を解離し繭糸の周りにキトサンを
付着させながら繰糸することを示す図。
ン水溶液を繭糸の周りに付着させながら繰糸することを
示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 煮熟繭をキトサン水溶液中に投入し、繭
糸が解離する際に繭糸の周りにキトサン水溶液を付着さ
せることを特徴とする抗菌性繭糸の製造方法。 - 【請求項2】 繭糸を繰糸する際に、カバーリングロー
ラによりキトサン水溶液を付着させることを特徴とする
抗菌性繭糸の製造方法。 - 【請求項3】 キトサンを付着させた後、乾燥すること
を特徴とする請求項1または2記載の抗菌性繭糸の製造
方法。 - 【請求項4】 木酢液を付着させることを特徴とする請
求項1、2または3のいずれかに記載の抗菌性繭糸の製
造方法。
Priority Applications (1)
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JP2000177985A JP3289144B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 抗菌性繭糸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000177985A JP3289144B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 抗菌性繭糸の製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001355184A JP2001355184A (ja) | 2001-12-26 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000177985A Expired - Lifetime JP3289144B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 抗菌性繭糸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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- 2000-06-14 JP JP2000177985A patent/JP3289144B2/ja not_active Expired - Lifetime
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