JP3288792B2 - 空気入りラジアルタイヤの製造方法 - Google Patents
空気入りラジアルタイヤの製造方法Info
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- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 12
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- Tyre Moulding (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーカスのスプライス
部に起因するタイヤの不均一性を解消する空気入りラジ
アルタイヤの製造方法に関する。
部に起因するタイヤの不均一性を解消する空気入りラジ
アルタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤのカーカスは、
タイヤ周方向と直交する方向に平行に配列した多数のカ
ーカスコードをコートゴムに埋設して構成されている。
このカーカスは、グリーンタイヤ成形時に、コートゴム
が未加硫状態の帯状カーカス材の両端部を、重ね合わせ
るようにスプライスして円筒状に成形されている。
タイヤ周方向と直交する方向に平行に配列した多数のカ
ーカスコードをコートゴムに埋設して構成されている。
このカーカスは、グリーンタイヤ成形時に、コートゴム
が未加硫状態の帯状カーカス材の両端部を、重ね合わせ
るようにスプライスして円筒状に成形されている。
【0003】このようにカーカス材のスプライス部は、
両端部が重ねて貼り合わされているため、スプライス部
以外の部分に比べてカーカスコードと直交する方向の引
張り張力に対する剛性が大きくなる。そのため、上記グ
リーンタイヤの成形時ベルト、トレッド等を積層する工
程上において、カーカス材をスプライスした円筒状構成
体をインフレートする(内圧をかけて膨らます)時にス
プライス部は他の部分に比べて伸びにくく、逆にスプラ
イス部近傍に応力が集中して伸びるため、タイヤ周方向
の伸びが不均一になる。その結果、加硫後のタイヤのサ
イドウォール部にスプライス部に対応した凹凸部が発生
し、ユニフォミティーが低下すると言う問題があった。
両端部が重ねて貼り合わされているため、スプライス部
以外の部分に比べてカーカスコードと直交する方向の引
張り張力に対する剛性が大きくなる。そのため、上記グ
リーンタイヤの成形時ベルト、トレッド等を積層する工
程上において、カーカス材をスプライスした円筒状構成
体をインフレートする(内圧をかけて膨らます)時にス
プライス部は他の部分に比べて伸びにくく、逆にスプラ
イス部近傍に応力が集中して伸びるため、タイヤ周方向
の伸びが不均一になる。その結果、加硫後のタイヤのサ
イドウォール部にスプライス部に対応した凹凸部が発生
し、ユニフォミティーが低下すると言う問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
カスのスプライス部に起因して発生するサイドウォール
部の凹凸部やユニフォミティー不良を改善する空気入り
ラジアルタイヤの製造方法を提供することにある。
カスのスプライス部に起因して発生するサイドウォール
部の凹凸部やユニフォミティー不良を改善する空気入り
ラジアルタイヤの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の空気入りラジアルタイヤの製造方法は、次のような
4つの発明からなる。第1の発明は、カーカスコードを
配列したカーカス材をその両端部を互いに重ね合わせる
ようにスプライスした円筒状構成体をインフレートし
て、ベルト及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤ
を形成し、前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入り
ラジアルタイヤの製造方法において、前記カーカス材の
スプライス部を予め局部的に加熱し、該スプライス部の
カーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低下させ
た状態にして前記円筒状構成体をインフレートしてグリ
ーンタイヤを形成することを特徴とする。
明の空気入りラジアルタイヤの製造方法は、次のような
4つの発明からなる。第1の発明は、カーカスコードを
配列したカーカス材をその両端部を互いに重ね合わせる
ようにスプライスした円筒状構成体をインフレートし
て、ベルト及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤ
を形成し、前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入り
ラジアルタイヤの製造方法において、前記カーカス材の
スプライス部を予め局部的に加熱し、該スプライス部の
カーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低下させ
た状態にして前記円筒状構成体をインフレートしてグリ
ーンタイヤを形成することを特徴とする。
【0006】第2の発明は、カーカスコードを配列した
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的に有機溶剤により膨潤させ、該スプライ
ス部のカーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低
下させた状態にして前記円筒状構成体をインフレートし
てグリーンタイヤを形成することを特徴とする。
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的に有機溶剤により膨潤させ、該スプライ
ス部のカーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低
下させた状態にして前記円筒状構成体をインフレートし
てグリーンタイヤを形成することを特徴とする。
【0007】第3の発明は、カーカスコードを配列した
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的にプリッキングし、該スプライス部のカ
ーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低下させた
状態にして前記円筒状構成体をインフレートしてグリー
ンタイヤを形成することを特徴とする。
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的にプリッキングし、該スプライス部のカ
ーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低下させた
状態にして前記円筒状構成体をインフレートしてグリー
ンタイヤを形成することを特徴とする。
【0008】第4の発明は、カーカスコードを配列した
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的にカーカスコードと直交する方向に伸長
処理すると共に、弾性回復後に互いにスプライスするこ
とにより、該スプライス部のカーカスコードと直交する
方向の引張り剛性を低下させた状態にして前記円筒状構
成体をインフレートしてグリーンタイヤを形成すること
を特徴とする。
カーカス材をその両端部を互いに重ね合わせるようにス
プライスした円筒状構成体をインフレートして、ベルト
及びトレッドを貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、
前記グリーンタイヤを加硫成形する空気入りラジアルタ
イヤの製造方法において、前記カーカス材のスプライス
部を予め局部的にカーカスコードと直交する方向に伸長
処理すると共に、弾性回復後に互いにスプライスするこ
とにより、該スプライス部のカーカスコードと直交する
方向の引張り剛性を低下させた状態にして前記円筒状構
成体をインフレートしてグリーンタイヤを形成すること
を特徴とする。
【0009】上記のようにいずれの場合もカーカス材の
スプライス部を伸びやすい構造にしたため、円筒状構成
体のインフレート時にスプライス部が他のカーカス材部
分と略同じ伸びを行うようにすることが出来る。
スプライス部を伸びやすい構造にしたため、円筒状構成
体のインフレート時にスプライス部が他のカーカス材部
分と略同じ伸びを行うようにすることが出来る。
【0010】
【実施例】図1は本発明の方法により製造した空気入り
ラジアルタイヤの一例を示す。1はトレッド部、2はビ
ード部、3はサイドウォール部である。タイヤの内側に
設けられたカーカス4がその両端部を、左右のビードコ
ア5の周りにタイヤ内側から外側へビードフィラー6を
包み込むように折り返されている。カーカス4はカーカ
スコードをタイヤ周方向に対して直交するように配列
し、そのタイヤ周方向の両端部を互いに重ね合わせるよ
うにスプライスしたスプライス部を有する。また、カー
カス4のトレッド部1における外周側には、複数のベル
ト層7が設けられている。
ラジアルタイヤの一例を示す。1はトレッド部、2はビ
ード部、3はサイドウォール部である。タイヤの内側に
設けられたカーカス4がその両端部を、左右のビードコ
ア5の周りにタイヤ内側から外側へビードフィラー6を
包み込むように折り返されている。カーカス4はカーカ
スコードをタイヤ周方向に対して直交するように配列
し、そのタイヤ周方向の両端部を互いに重ね合わせるよ
うにスプライスしたスプライス部を有する。また、カー
カス4のトレッド部1における外周側には、複数のベル
ト層7が設けられている。
【0011】本発明は、上記空気入りラジアルタイヤを
以下のようにして製造する。まず、第1の製造方法は、
次のように行われる。グリーンタイヤは内層に設けたカ
ーカス材4´が、図2に示すように、タイヤ周方向の両
端部を重ね合わせてスプライス部Sを形成している。カ
ーカス材4´は、カーカスコードcをタイヤ周方向に直
交するように配列し、未加硫のコートゴムrに埋設され
て構成されている。このように構成されたカーカス材4
´のスプライス部Sを局部的に加硫温度以下の温度で加
熱し、そのスプライス部Sのカーカスコードcと直交す
る方向の引張り剛性を低下させた状態にする。この時の
局部加熱温度としては、60〜70℃が好まく用いられ
る。次いで、この円筒状構成体を上記予熱したスプライ
ス部Sが冷却しないうちにインフレートしてベルト、ト
レッドや他の部材を貼り合わせてグリーンタイヤを成形
し、金型に入れ、加硫成形する。上記予熱によりスプラ
イス部Sのタイヤ周方向の引張り剛性は低下しているた
め、上記インフレート操作によりスプライス部Sはタイ
ヤ周方向xに伸び易くなり、スプライス部S以外の他の
カーカス材4´の部分と略同じ伸びになって均一に伸長
することが出来る。従って、サイドウォール部に発生す
る凹凸部やユニフォミティーを改善することが出来る。
以下のようにして製造する。まず、第1の製造方法は、
次のように行われる。グリーンタイヤは内層に設けたカ
ーカス材4´が、図2に示すように、タイヤ周方向の両
端部を重ね合わせてスプライス部Sを形成している。カ
ーカス材4´は、カーカスコードcをタイヤ周方向に直
交するように配列し、未加硫のコートゴムrに埋設され
て構成されている。このように構成されたカーカス材4
´のスプライス部Sを局部的に加硫温度以下の温度で加
熱し、そのスプライス部Sのカーカスコードcと直交す
る方向の引張り剛性を低下させた状態にする。この時の
局部加熱温度としては、60〜70℃が好まく用いられ
る。次いで、この円筒状構成体を上記予熱したスプライ
ス部Sが冷却しないうちにインフレートしてベルト、ト
レッドや他の部材を貼り合わせてグリーンタイヤを成形
し、金型に入れ、加硫成形する。上記予熱によりスプラ
イス部Sのタイヤ周方向の引張り剛性は低下しているた
め、上記インフレート操作によりスプライス部Sはタイ
ヤ周方向xに伸び易くなり、スプライス部S以外の他の
カーカス材4´の部分と略同じ伸びになって均一に伸長
することが出来る。従って、サイドウォール部に発生す
る凹凸部やユニフォミティーを改善することが出来る。
【0012】第2の製造方法は、上記同様に図2に示す
ような構成からなるカーカス材4´のスプライス部Sを
予め局部的に有機溶剤により膨潤させ、そのスプライス
部Sのカーカスコードcと直交する方向の引張り剛性を
低下させた状態の円筒状構成体を作る。有機溶剤として
は、従来公知のものが使用可能で、例えば、トルエンや
ヘキサン等が好ましく用いられる。
ような構成からなるカーカス材4´のスプライス部Sを
予め局部的に有機溶剤により膨潤させ、そのスプライス
部Sのカーカスコードcと直交する方向の引張り剛性を
低下させた状態の円筒状構成体を作る。有機溶剤として
は、従来公知のものが使用可能で、例えば、トルエンや
ヘキサン等が好ましく用いられる。
【0013】次いで、上記円筒状構成体をインフレート
して成形する。カーカス材4´のスプライス部Sは有機
溶剤の膨潤によってタイヤ周方向の引張り剛性が低下し
ているため、インフレート操作によってカーカス材4´
がタイヤ周方向xに伸長される時、スプライス部Sが他
のカーカス材部分と略同じ伸びになり、カーカス材4´
の全体をタイヤ周方向に均一に伸長することが出来る。
その結果、サイドウォール部に発生する凹凸部やユニフ
ォミティーを改善することが出来る。
して成形する。カーカス材4´のスプライス部Sは有機
溶剤の膨潤によってタイヤ周方向の引張り剛性が低下し
ているため、インフレート操作によってカーカス材4´
がタイヤ周方向xに伸長される時、スプライス部Sが他
のカーカス材部分と略同じ伸びになり、カーカス材4´
の全体をタイヤ周方向に均一に伸長することが出来る。
その結果、サイドウォール部に発生する凹凸部やユニフ
ォミティーを改善することが出来る。
【0014】第3の製造方法は、グリーンタイヤを成形
する時、図3に示すように、カーカス材4´のスプライ
ス部Sを予め局部的にプリッキング(針刺し等の方法に
よりコード間のゴムを部分的に切断)し、多数の開孔B
を施すことにより、そのスプライス部Sのカーカスコー
ドcと直交する方向の引張り剛性を低下させた状態にす
る。このプリッキング処理は、カーカス材4´の端部同
士をスプライス後に行ってもよく、或いはスプライスす
る前にカーカス材4´の端部に予め行うようにしてもよ
い。
する時、図3に示すように、カーカス材4´のスプライ
ス部Sを予め局部的にプリッキング(針刺し等の方法に
よりコード間のゴムを部分的に切断)し、多数の開孔B
を施すことにより、そのスプライス部Sのカーカスコー
ドcと直交する方向の引張り剛性を低下させた状態にす
る。このプリッキング処理は、カーカス材4´の端部同
士をスプライス後に行ってもよく、或いはスプライスす
る前にカーカス材4´の端部に予め行うようにしてもよ
い。
【0015】次いで、この円筒状構成体を上記同様にイ
ンフレートして成形すると、開孔Bによってタイヤ周方
向の引張り剛性が低下しているスプライス部Sは、タイ
ヤ周方向xに伸び易くなって他のカーカス材部分と略同
じ伸びになる。その結果、カーカス材4´の全体が均一
に伸長して、サイドウォール部に発生する凹凸部やユニ
フォミティーが改善される。
ンフレートして成形すると、開孔Bによってタイヤ周方
向の引張り剛性が低下しているスプライス部Sは、タイ
ヤ周方向xに伸び易くなって他のカーカス材部分と略同
じ伸びになる。その結果、カーカス材4´の全体が均一
に伸長して、サイドウォール部に発生する凹凸部やユニ
フォミティーが改善される。
【0016】第4の製造方法は、グリーンタイヤを成形
する前に、カーカス材4´のスプライス部Sを次のよう
に処理する。即ち、図4(a)(b)(c)(d)に示
すように、スプライスする前のカーカス材4´の両端部
をそれぞれカーカスコードcと直交する方向に局部的に
伸長処理する。この伸長処理によって、カーカスコード
cの前後に未加硫コートゴムが剥離した部分的な空隙A
を形成した後、再び張力を解いて弾性回復させ、元の長
さにする。このように処理されたカーカス材4´の両端
部を接合したスプライス部Sは、引張り剛性が低下した
状態になる。
する前に、カーカス材4´のスプライス部Sを次のよう
に処理する。即ち、図4(a)(b)(c)(d)に示
すように、スプライスする前のカーカス材4´の両端部
をそれぞれカーカスコードcと直交する方向に局部的に
伸長処理する。この伸長処理によって、カーカスコード
cの前後に未加硫コートゴムが剥離した部分的な空隙A
を形成した後、再び張力を解いて弾性回復させ、元の長
さにする。このように処理されたカーカス材4´の両端
部を接合したスプライス部Sは、引張り剛性が低下した
状態になる。
【0017】従って、このカーカス材4´から出来上が
った円筒状構成体をインフレートして成形すると、スプ
ライス部Sがタイヤ周方向xに伸び易くなって他のカー
カス材部分と略同じ伸びになるため、カーカス材4´の
全体が均一に伸長し、サイドウォール部に発生する凹凸
部やユニフォミティーを改善することが出来る。カーカ
ス材4´の端部の伸長処理は、100%(2倍)以上行
うのが効果の上で好ましい。
った円筒状構成体をインフレートして成形すると、スプ
ライス部Sがタイヤ周方向xに伸び易くなって他のカー
カス材部分と略同じ伸びになるため、カーカス材4´の
全体が均一に伸長し、サイドウォール部に発生する凹凸
部やユニフォミティーを改善することが出来る。カーカ
ス材4´の端部の伸長処理は、100%(2倍)以上行
うのが効果の上で好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明は、上述したようにカーカス材の
スプライス部を伸びやすい構造にしたため、円筒状構成
体のインフレート時にスプライス部が他のカーカス材部
分と略同じ伸びを行うようにすることが出来る。そのた
め、カーカス材のスプライス部に起因して発生するサイ
ドウォール部の凹凸部やユニフォミティー不良を改善す
ることが出来る。
スプライス部を伸びやすい構造にしたため、円筒状構成
体のインフレート時にスプライス部が他のカーカス材部
分と略同じ伸びを行うようにすることが出来る。そのた
め、カーカス材のスプライス部に起因して発生するサイ
ドウォール部の凹凸部やユニフォミティー不良を改善す
ることが出来る。
【図1】本発明の製造方法により製造された空気入りラ
ジアルタイヤの半断面図である。
ジアルタイヤの半断面図である。
【図2】本発明の第1及び第2の製造方法に供される円
筒状構成体のカーカス材のスプライス部を示す要部断面
図である。
筒状構成体のカーカス材のスプライス部を示す要部断面
図である。
【図3】本発明の第3の製造方法に供される円筒状構成
体のカーカス材のスプライス部を示す要部断面図であ
る。
体のカーカス材のスプライス部を示す要部断面図であ
る。
【図4】本発明の第4の製造方法に供される円筒状構成
体のカーカス材のスプライス部を示し、(a)は伸長前
のカーカス材端部の断面図、(b)は伸長後のカーカス
材端部の断面図、(c)は弾性回復後のカーカス材端部
の断面図、(d)は(c)の端部を貼り合わせたスプラ
イス部を示す断面図である。
体のカーカス材のスプライス部を示し、(a)は伸長前
のカーカス材端部の断面図、(b)は伸長後のカーカス
材端部の断面図、(c)は弾性回復後のカーカス材端部
の断面図、(d)は(c)の端部を貼り合わせたスプラ
イス部を示す断面図である。
【符号の説明】 4 カーカス 4´カーカス材 S スプライス部 c カーカスコー
ド r コートゴム
ド r コートゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−194907(JP,A) 特開 平5−16265(JP,A) 特開 昭56−154532(JP,A) 特開 昭59−59502(JP,A) 特開 昭61−83025(JP,A) 特開 平3−189131(JP,A) 特開 昭55−91649(JP,A) 実開 平2−118774(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29D 30/00 - 30/72
Claims (4)
- 【請求項1】 カーカスコードを配列したカーカス材を
その両端部を互いに重ね合わせるようにスプライスした
円筒状構成体をインフレートして、ベルト及びトレッド
を貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、前記グリーン
タイヤを加硫成形する空気入りラジアルタイヤの製造方
法において、 前記カーカス材のスプライス部を予め局部的に加熱し、
該スプライス部のカーカスコードと直交する方向の引張
り剛性を低下させた状態にして前記円筒状構成体をイン
フレートしてグリーンタイヤを形成する空気入りラジア
ルタイヤの製造方法。 - 【請求項2】 カーカスコードを配列したカーカス材を
その両端部を互いに重ね合わせるようにスプライスした
円筒状構成体をインフレートして、ベルト及びトレッド
を貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、前記グリーン
タイヤを加硫成形する空気入りラジアルタイヤの製造方
法において、 前記カーカス材のスプライス部を予め局部的に有機溶剤
により膨潤させ、該スプライス部のカーカスコードと直
交する方向の引張り剛性を低下させた状態にして前記円
筒状構成体をインフレートしてグリーンタイヤを形成す
る空気入りラジアルタイヤの製造方法。 - 【請求項3】 カーカスコードを配列したカーカス材を
その両端部を互いに重ね合わせるようにスプライスした
円筒状構成体をインフレートして、ベルト及びトレッド
を貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、前記グリーン
タイヤを加硫成形する空気入りラジアルタイヤの製造方
法において、 前記カーカス材のスプライス部を予め局部的にプリッキ
ングし、該スプライス部のカーカスコードと直交する方
向の引張り剛性を低下させた状態にして前記円筒状構成
体をインフレートしてグリーンタイヤを形成する空気入
りラジアルタイヤの製造方法。 - 【請求項4】 カーカスコードを配列したカーカス材を
その両端部を互いに重ね合わせるようにスプライスした
円筒状構成体をインフレートして、ベルト及びトレッド
を貼り合わせてグリーンタイヤを形成し、前記グリーン
タイヤを加硫成形する空気入りラジアルタイヤの製造方
法において、 前記カーカス材のスプライス部を予め局部的にカーカス
コードと直交する方向に伸長処理すると共に、弾性回復
後に互いにスプライスすることにより、該スプライス部
のカーカスコードと直交する方向の引張り剛性を低下さ
せた状態にして前記円筒状構成体をインフレートしてグ
リーンタイヤを形成する空気入りラジアルタイヤの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07217293A JP3288792B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07217293A JP3288792B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 空気入りラジアルタイヤの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06286017A JPH06286017A (ja) | 1994-10-11 |
JP3288792B2 true JP3288792B2 (ja) | 2002-06-04 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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