JP3287094B2 - カップホルダーユニット - Google Patents

カップホルダーユニット

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JP3287094B2
JP3287094B2 JP34811293A JP34811293A JP3287094B2 JP 3287094 B2 JP3287094 B2 JP 3287094B2 JP 34811293 A JP34811293 A JP 34811293A JP 34811293 A JP34811293 A JP 34811293A JP 3287094 B2 JP3287094 B2 JP 3287094B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のインストルメ
ントパネルやセンターコンソール又はリヤシートのアー
ムレストなどに組み込まれる引出式のカップホルダーユ
ニットに関し、更に詳述すると、カップを保持する保持
部の大きさを変化させることができ、外径の異なる複数
のカップをがたつき等なく確実に保持することができる
上、特別な操作を要することなく、簡単に保持部の大き
さを変えることができるカップホルダーユニットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車内に缶入り飲料等を保
持しておくカップホルダーが装備されており、このよう
なカップホルダーとして前席のインストルメントパネル
部やセンターコンソール部又は後部座席のセンターアー
ムレスト部に内蔵され、使用時にホルダーを引き出して
使用する引出タイプのものが知られており、保持するカ
ップの大きさに応じて保持部の大きさを変化させること
ができるものも提案されている。
【0003】上記保持部の大きさを変化させることがで
きる引出式のカップホルダーとしては、図7に示したカ
ップホルダーが提案されている(実公平3−12592
公報)。即ち、センターコンソールa等の自動車室内に
取付孔bを形成し、該取付孔b内に中空厚肉板状のホル
ダー本体cを前後方向移動可能に収容すると共に、該ホ
ルダー本体cの前端側両側部をそれぞれ半円状に切り欠
いてカップ保持凹部d,dを形成し、かつこの保持凹部
d,dの開放側部を閉環するように半円弧状の保持アー
ムe,eを揺動可能に取り付けたカップホルダーfが提
案されている。
【0004】このカップホルダーfは、常時は両保持ア
ームe,eがそれぞれ内側に回動してホルダー本体c内
に半格納された状態で、ホルダー本体cが取付孔b内に
完全に格納された状態となっており(図示せず)、使用
時にホルダー本体cを取付孔bから引き出し、保持アー
ムeを外側へと回動させて該保持アームeとカップ保持
凹部dの内周面とで囲まれたカップ保持領域g内にカッ
プを挿入保持するものである。この場合、上記保持アー
ムeには付勢手段が設けられており、ホルダー本体cを
引き出した際、該付勢手段によって保持アームeが自動
的に外方へと所定角度まで回動し、外径の大きいカップ
を保持する場合には、この状態から保持アームeを手で
更に外方へと回動させてカップ保持領域gを拡径させ、
カップを挿入するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このカ
ップホルダーfは大きなカップを保持する場合、手で保
持アームeを回動させなければならず、カップを手に取
って飲料を飲んだ後カップをホルダーに保持させるたび
に保持アームeを操作しなければならず、取扱性に劣る
上、ドライバーが運転中にこのような操作を行うことは
危険である。また、このカップホルダーfはそのカップ
保持領域gが常に閉環した状態となっているので、マグ
カップ等の取っ手を有する容器を保持することが不可能
である。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、煩雑な操作を要することなく、外径の異なる容器を
保持することができると共に、マグカップ等の取っ手を
有する容器を保持することも可能な引出式のカップホル
ダーを自動車室内等に構成することができるカップホル
ダーユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、箱型のユニット本体内に前後方向移動可能
に収容されたホルダー本体をユニット本体の前端面から
引き出し、該ホルダー本体の前部に形成されたカップ保
持穴にカップを保持する引出式のカップホルダーであっ
て、前端面が開放した四角箱型のユニット本体内に、前
端側に円弧状のカップ保持穴が側面に開放した状態に形
成された略板状のホルダー本体を前後方向移動可能に収
容すると共に、該ホルダー本体とユニット本体内面との
間に複数の段部からなる仮止め段部と該段部に弾性的に
係合するストップ片とで構成したストップ手段を設け、
更に上記ホルダー本体の一面側に、先端側が上記カップ
保持穴と重なりかつホルダー本体の上面又は下面に沿っ
てスイング可能なアーム体を取り付け、このアーム体に
ガイド突起を突設すると共に、上記ユニット本体の上壁
又は底壁内面に斜行部を有するガイド溝を前後方向に沿
って形成して、該ガイド溝に上記ガイド突起を摺動可能
に嵌挿してなり、上記ホルダー本体を上記ユニット本体
前端面から引き出すことにより、上記ガイド突起が上記
ガイド溝内を摺動して該ガイド溝の斜行部にガイドさ
れ、これによりアーム体が外側へとスイングして、該ア
ーム体と上記カップ保持穴の内周面とで囲まれたカップ
保持領域が形成されると共に、ホルダー本体の引き出し
量に応じて該カップ保持領域の内径が変化し、かつホル
ダー本体を引き出す際、上記ストップ手段により、ホル
ダー本体の引き出し量に応じて該ホルダー本体の移動が
多段階的に仮係止され、ホルダー本体を多段階的に引き
出すことができると共に、引き出し段階ごとに上記カッ
プ保持領域の内径が多段階的に変化するように構成した
ことを特徴とするカップホルダーユニットを提供する。
【0008】
【0009】
【作用】本発明のカップホルダーは、自動車のインスト
ルメントパネル部分やセンターコンソール又は後部座席
のセンターアームレスト部分などに組み込み、ユニット
本体内に格納されたホルダー本体を必要時にユニット本
体の前端開放面より引き出して、該ホルダー本体のカッ
プ保持穴内周面とアーム体とで囲まれたカップ保持領域
に缶入り飲料やマグカップ等のカップ類を保持し、非使
用時にはホルダー本体をユニット本体内に押し込んで格
納しておくものである。
【0010】この場合、ユニット本体の前端開放面から
ホルダー本体を引き出すと、その後端部がユニット本体
内に支持された状態で、該ホルダー本体の前端側がユニ
ット本体の前端開放面から突出する。このとき、本発明
のカップホルダーユニットでは、ホルダー本体がユニッ
ト本体から引き出される際、該ホルダー本体にスイング
可能に取り付けられたアーム体のガイド突起が、ユニッ
ト本体に前後方向に沿って設けられたガイド溝内を後方
から前方へと摺動し、該ガイド溝の斜行部にガイドされ
てアーム体が外側方にスイングし、ホルダー本体のカッ
プ保持穴内周面とアーム体とで囲まれた上記カップ保持
領域が拡径するようになっている。更にこの場合、ホル
ダー本体の引き出し量(突出量)に応じて上記斜行部の
作用によるアーム体のスイング量が変化し、従ってホル
ダー本体の引き出し量を調節することにより、上記カッ
プ保持領域の内径を保持するカップ類の外径に合わせて
調節することができるようになっている。
【0011】更に、本発明のカップホルダーユニット
は、ホルダー本体に形成されたカップ保持穴がホルダー
本体の側面に開放した円弧状に形成されており、かつこ
の保持穴の内周面とホルダー本体の引き出し量に応じて
スイングするアーム体とで囲まれたカップ保持領域にカ
ップ類を保持するように構成されているので、アーム体
が外側方に大きくスイングした際、該アーム体の先端が
カップ保持穴の開放部を超えて外側方に突出するように
構成することにより、このアーム体とカップ保持穴の内
周面とで囲まれたカップ保持領域に外側方に開放した取
っ手挿入切欠き部が形成されるようにすることができ、
これによりマグカップ等の取っ手を有するカップを、そ
の取っ手をこの切欠き部に挿入して良好に保持すること
ができるものである。
【0012】ここで、本発明のカップホルダーでは、ホル
ダー本体とユニット本体との間に、複数の段部からなる
仮止め段部と該段部に弾性的に係合するストップ片とで
構成されたストップ手段が設けられており、このストッ
プ手段により、ホルダー本体を多段階的に引き出すこと
ができると共に、引き出し段階ごとにカップ保持領域の
内径が変化するものである。よって、保持するカップ類
の外径に応じてホルダー本体を引き出し、上記ストップ
手段で仮係止しておくことにより、使用中にホルダー本
体の引き出し量が変化してカップ保持領域の内径が変化
してしまうようなことがなく、安定的にカップ類を保持
することができる。また、例えば250mlの缶入り飲
料用、350mlの缶入り飲料用、これらより大径の大
きなマグカップ用の3段階に仮係止するようにしておく
ことにより、使用する容器に応じてホルダー本体の引き
出し段階を単に選択するだけの簡単な操作で、煩雑な調
整を要することなく、ホルダー本体を適正量だけ引き出
してカップ保持領域を適切な内径に設定することができ
る。
【0013】このように、本発明のカップホルダユニッ
トによれば、単にホルダー本体の引き出し量を調節する
ことにより、種々の外径のカップ類に適応させることが
でき、しかもどのような外径のカップ類に対しても一旦
その外径に合わせてホルダー本体を引き出しておけば、
何の操作も要することなく良好に保持カップを保持する
ことができる。更に、ホルダー本体の引き出し操作によ
ってカップ保持領域に取っ手挿入用の切欠き部を形成す
ることができ、マグカップ等の取っ手を有するカップ類
にも良好に適応させることができるものである。
【0014】そして、本発明のカップホルダーユニット
は、非使用時にはホルダー本体をユニット本体内に押し
込むことにより、該ホルダー本体が上記アーム体と共に
ユニット本体内に格納されるものである。即ち、ホルダ
ー本体をユニット本体内に押し込むと、上記アーム体の
ガイド突起がユニット本体に設けられたガイド溝内を引
出時とは逆に前方から後方へと摺動し、該ガイド溝の斜
行部にガイドされ、アーム体が内側方にスイングしてホ
ルダー本体の全幅内に格納され、この状態でホルダー本
体がユニット本体内に格納されるものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1乃至図6は、本発明の一実施例にかか
るカップホルダーユニットを示すものであり、このカッ
プホルダーユニットは前端面が開放した薄型四角箱状の
ユニット本体1と、該ユニット本体1内に前後方向移動
可能に収容された略四角板状のホルダー本体2と、この
ホルダー本体2の上面にスイング可能に取り付けられた
アーム体3,3とを具備している。
【0016】上記ユニット本体1は、図3に示されてい
るように、前端面及び上端面が開放した基体11と該基
体11の上端面を閉塞するカバー体12とから構成され
ている。そして、上記カバー体12の前端部(図中左端
部)及び中間部には、両側縁部にそれぞれ下方に向けて
四角リング状の係合突片13,13が突設されていると
共に、上記基体11の前端部(図中左端部)及び中間部
の両側壁外面には、それぞれ四角突起14,14が突設
されており、これら係合突片13と四角突起14とを係
合させ、かつ基体11後壁上端部及びカバー体12後端
縁部にそれぞれ突設されたねじ止め片15,15を互い
にねじ止めすることにより、カバー体12が基体11の
上端面を閉塞した状態で固定されている。なお、図1,
2はこのカバー体12を取外した状態を示したものであ
る。
【0017】ユニット本体1の基体11の両側壁内面に
は、それぞれ特に図示していないが、断面凹状のレール
溝が前後方向に沿って形成されており、このレール溝に
上記ホルダー本体2の両側面に前後方向に沿って形成さ
れたガイド突条27(図3参照)が摺動可能に嵌挿され
て、ホルダー本体2が前後方向にがたつきなく移動し得
るようになっていると共に、基体11の底壁前端部内面
幅方向両端部には、係止突片16,16(図2参照)が
突設されており、この係止突片16,16にホルダー本
体2の前後方向中間部やや後方下面幅方向両端部に形成
された係止壁部17,17(図2参照)が当接してホル
ダー本体2の前方への移動が停止するようになってい
る。
【0018】また、基体11の後壁一端部には、円弧状
に湾曲した板バネ18の基端部が固定されて、該板バネ
18の先端部が基体11の前方に向けて湾曲した状態に
なっており、図1に示したように、ユニット本体1内に
格納された状態(非使用状態)にあるホルダー本体2の
後端面がこの板バネ18先端に当接し、これを後方へと
弾性変形させた状態となって板バネ18がホルダー本体
2を前方へと付勢すると共に、基体11底壁後端部上面
幅方向一端部に突接したロック突起19にホルダー本体
2の下面後端部に配設されたカムラッチ5が係合してホ
ルダー本体2が上記付勢力に抗してユニット本体1内に
格納保持されるようになっている。更に、基体11両側
壁中間部やや前方内面には、それぞれ略鋸歯状の仮止め
段部20,20が形成されており、この仮止め段部2
0,20は、図5に示されているように、3つの段差2
0a,20b,20cを有し、各段差20a,20b,
20cに後述するホルダー本体2の両側壁後端部に設け
られたストップ片25,25が係合してホルダー本体2
の前方への移動が3段階に仮係止されるようになってい
る。
【0019】更に、ユニット本体1のカバー体12内面
幅方向中間部には、前端部が互いに外側へと斜行する斜
行部4a,4aとされたガイド溝4,4が前後方向に沿
って並設されており、このガイド溝4,4内にそれぞれ
上記アーム体3,3の後述するガイド突起31,31が
摺動可能に嵌挿されている。
【0020】次に、上記ホルダー本体2は断面が略凹状
になった略板状のもので、その前端部に左右及び上下へ
と延出する長四角板状の蓋体21が固定されていると共
に、後端面にはバネ当接凹部22が形成されており、こ
のバネ当接凹部22に上記板バネ18の先端部が当接す
るようになっている。
【0021】このホルダー本体2の前部には、円弧状の
カップ保持穴23,23がホルダー本体2の側面に開放
した状態に形成されており、また上面中間部にはアーム
配置凹部24が設けられている。上記アーム配置凹部2
4の後部には突片通路溝241,241が円弧状に形成
されており、更に該配置凹部24後壁にはこの突片通路
溝241,241と連続する突片挿入孔(図示せず)が
穿設されている。
【0022】上記アーム配置凹部24には、先端部が内
側へと湾曲した上記アーム体3,3が配設されており、
これらアーム体3,3はその基端部をアーム配置凹部2
4の後端部中央に突設された円筒状の軸筒41に回動可
能に軸着されていると共に、その先端側が上記カップ保
持穴23,23とそれぞれ重なり合うようになってい
る。これらアーム体3,3の基端部やや前方上面には、
それぞれ円筒状のガイド突起31,31が突設されてお
り、このガイド突起31,31がそれぞれ上記ガイド溝
4,4に摺動可能に嵌挿されている(図1,2参照)。
また、このガイド突起31の配設個所後方に位置するア
ーム体3,3の外側面にはそれぞれ円弧状のがたつき防
止片32,32が後方に向けて突設されており、これら
がたつき防止片32,32は上記突片通路溝241,2
41内に摺動可能に嵌挿されている。なお、図中33は
アーム体3,3上面に形成された突条であり、この突条
33によりユニット本体1のカバー体12内面との接触
が線接触となり、アーム体3,3のスイング運動ががた
つきなくかつ大きな抵抗がかかることなくスムーズに行
われるようになっている。
【0023】また、ホルダー本体2の前部下面には、略
鎹状のカップ支持体6,6がそれぞれ上記カップ保持穴
23,23を跨ぐように配設されており、このカップ支
持体6,6はその両端部がホルダー本体2下面に回動可
能に軸支されてホルダー本体2の幅方向に沿って回動す
るようになっていると共に、図4に示したように、上方
回動限において(図4中参照符号6’,6’)、ホルダ
ー本体2の下面凹部内に完全に格納されると共に、下方
外側約45°の角度で下方回動限となるようになってお
り(図4中参照符号6,6)、この下方回動限におい
て、図2に示されているように、上記カップ保持穴2
3,23の真下に位置するようになっている。
【0024】このカップ保持体6,6の後側基端部に
は、後方に向けて略三角形のテーパー体61,61が一
体に設けられており、更にこのテーパー体61,61の
後端部には後方に向けて略棒状のガイド竿62,62が
一体に設けられている。そして、図3に示されているよ
うに、このガイド竿62,62の先端部はホルダー本体
2が前方移動限にあるとき(ユニット本体1から完全に
引き出された状態)でも、ユニット本体1内に挿入され
た状態となるようになっている。
【0025】また、上記ホルダー本体2の後端部下面一
側部にはカムラッチ5が配設されており、ホルダー本体
2をユニット本体1内に押し込むことにより、このカム
ラッチ5が上記ロック突起19に当接してこれと係合
し、これによりホルダー本体2が上記板バネ18の付勢
力に抗してユニット本体1内にロックされるようになっ
ている(図1参照)。このとき、図1に示されているよ
うに、ユニット本体1の前端開放面は、ホルダー本体2
の蓋体21により閉塞されると共に、該蓋体21の後面
とユニット本体1の前端面との間に、上記カムラッチ5
によるロック状態を解除するストロークを得るための間
隙sが形成されるようになっており、この蓋体21を押
圧することにより、ホルダー本体2がこの間隙s分だけ
後方に移動し、これによりカムラッチ5とロック突起1
9との係合状態が解除されるようになっている。なお、
カムラッチ5はプッシュロック/プッシュオープンタイ
プの公知のものであり、その構成及び動作等は特公平3
−36389号公報に開示されたものと同様である。
【0026】更に、ホルダー本体2の後端部両側壁に
は、それぞれ円弧状のストップ片25,25が設けられ
ている。これらストップ片25,25は、弾性的に外方
へと付勢されて外側方へと突出しており、それぞれユニ
ット本体1の両側壁内面に圧接していると共に、内方へ
の押圧力によりユニット本体1の側壁内に没入するごと
く弾性変形するようになっている。そして、このストッ
プ片25,25は、ホルダー本体2をユニット本体1か
ら引き出す際、ユニット本体1の両側壁内面を摺動し、
図5に示したように、上記仮止め段部20の各段差20
a,20b,20cに順次係合してホルダー本体2の移
動を仮止めし、ホルダー本体2の前方への移動が段階的
(3段階)に行われるようになっている。
【0027】本実施例のカップホルダーユニットは、そ
のユニット本体1を自動車のインストルメントパネル、
センターコンソール或いはリアシートのアームレスト等
に埋設することにより自動車室内に装備され、常時は図
1に示したように、ホルダー本体2がユニット本体1内
に完全に格納され、カムラッチ5とロック突起19とが
係合してロックされた状態になっている。
【0028】この状態から、このカップホルダーユニッ
トを使用して各種容器を保持する場合には、まずホルダ
ー本体2の蓋体21を押圧して上記間隙s(図1参照)
分だけホルダー本体2をユニット本体1内に押し込む。
これにより、上記カムラッチ5とロック突起19との係
合状態が解除されて、ロック状態が解除され、ホルダー
本体2が板バネ18の付勢力により所定量前進してホル
ダー本体2の前端部がユニット本体1前端面から所定量
突出した状態となる(図示せず)。
【0029】次に、この状態からホルダー本体2を引き
出す。このとき、ホルダー本体2がユニット本体1内を
前方へと移動する際、上記アーム体3,3のガイド突起
31,31がユニット本体1のガイド溝4,4内を前方
へと摺動し、ガイド溝4,4の前端部に設けられた斜行
部4a,4aによりガイド突起31,31がそれぞれ外
側へとガイドされ、これにより上記アーム体3,3が外
側へと回動してその先端側がそれぞれ外側へとスイング
し(図2)、上記カップ保持穴23,23の内周面とア
ーム体3,3先端側とで囲まれた略円形のカップ保持領
域26,26が形成される。
【0030】またこのとき、ホルダー本体2前部がユニ
ット本体1から引き出されることにより、ホルダー本体
2の下面凹部内に格納されていた上記カップ支持体6,
6がそれぞれ自重により下方に約45°回動して上記カ
ップ保持領域26,26の真下に移動する(図4参
照)。
【0031】この状態で、カップ保持領域26,26内
にカップを上から挿入し、該カップの外周をカップ保持
穴23,23の内周壁とアーム体3,3先端側の内面と
で支持すると共に、カップの下面をカップ支持体6で支
持し、該カップをホルダー本体2に保持する。
【0032】ここで、本実施例のカップホルダーユニッ
トは、ユニット本体1からホルダー本体2を引き出す
際、上述のように、ホルダー本体2の両側壁後端部に設
けたストップ片25,25がユニット本体1の両側壁内
面に設けられた仮止め段部20,20の各段差20a,
20b,20cに順次係合することにより、ホルダー本
体2が3段階に引き出され、保持するカップの種類や大
きさに応じて引き出す段階を選択することにより、上記
カップ保持領域26,26の大きさや形状を変えること
ができる。
【0033】例えば、比較的細型の250ml缶入り飲
料を保持する場合には、ユニット本体1からホルダー本
体2を引き出す際にストップ片25,25が最初の段差
20a(図5参照)に係合した時点で引き出し作業をや
める。これにより、図6(A)に示したように、ガイド
突起31がガイド溝4の斜行部4a前端部で停止し、こ
れによりアーム体3のスイング量が少ない状態で保持さ
れ、カップ保持領域26が250ml缶入り飲料aを保
持するのに好適な比較的小径な状態となる。これによ
り、この250ml缶入り飲料aがぐらつくようなこと
がなく確実にカップ保持領域26内に保持される。
【0034】また、比較的太型の350ml缶入り飲料
を保持する場合には、ユニット本体1からホルダー本体
2を引き出す際にストップ片25,25が最初の段差2
0aを乗り越え2番目の段差20b(図5参照)に係合
した時点で引き出し作業をやめる。これにより、図6
(B)に示したように、ガイド突起31がガイド溝4の
斜行部4a中間部で停止し、これによりアーム体3のス
イング量が中間の状態で保持され、カップ保持領域26
が350ml缶入り飲料bを保持するのに好適な中くら
いの径となる。これにより、この350ml缶入り飲料
bがぐらつくようなことがなく確実にカップ保持領域2
6内に保持される。
【0035】更に、缶入り飲料bよりも径の大きな容器
やマグカップ等の取っ手を有するカップ類を保持する場
合には、ユニット本体1からホルダー本体2を引き出す
際にストップ片25,25が最初の段差20a及び2番
目の段差20bを乗り越え3番目の段差20c(図5参
照)に係合すると共に、図2に示されているように、ユ
ニット本体1の上記係止突片16,16にホルダー本体
2の上記係止壁部17,17が当接してホルダー本体2
の前方への移動が停止するまで、ホルダー本体2を引き
出す。これにより、図6(C)に示したように、ガイド
突起31がガイド溝4の斜行部4a前端まで移動し、こ
れによりアーム体3が最大に外側へとスイングしてその
先端部がホルダー本体2の外側方へと大きく突出した状
態となり、カップ保持領域26が最大径となると共に、
アーム体3とカップ保持穴23の内周面とで囲まれたカ
ップ保持領域26に外側方に開放した取っ手挿入切欠き
部27が形成される。そして、このカップ保持領域26
に径の大きな容器又はカップを保持し、更に取っ手を有
するカップcの場合には、上記取っ手挿入切欠き部27
に取っ手を挿入した状態に該カップcを保持するもので
ある。
【0036】なお、上記アーム体3,3は、これらが外
方へと回動して拡開すると上記がたつき防止片32,3
2がそれぞれホルダー本体2の突片通路溝241,24
1と連続する突片挿入孔(図示せず)に挿入され、この
がたつき防止片32,32によりアーム体3,3の上下
方向のがたつきが効果的に防止される。
【0037】このように、本実施例のカップホルダーユ
ニットにれば、保持するカップ類の大きさや形に応じて
ホルダー本体2の引出量を選択することにより、カップ
保持領域26の大きさを変えることができ、しかもホル
ダー本体2の引き出し量に応じて多段階的に該ホルダー
本体2の移動を仮係止するストップ手段(ストップ片2
5及び仮止め段部20)により、ホルダー本体2を多段
階的に引き出すことができると共に、引き出し段階ごと
にカップ保持領域26の内径が変化するようになってい
るので、保持するカップ類の外径に応じてホルダー本体
2を引き出し、上記ストップ手段で仮係止しておくこと
により、使用中にホルダー本体2の引き出し量が変化し
てカップ保持領域26の内径が変化してしまうようなこ
とがなく、安定的にカップ類を保持することができる。
その上、本実施例では、250mlの缶入り飲料用、3
50mlの缶入り飲料用、これらより外径の大きなマグ
カップ用の3段階に仮係止するように形成されているの
で、使用する容器やカップ類に応じてホルダー本体2の
引き出し段階を単に選択するだけの簡単な操作で、煩雑
な調節を要することなく、ホルダー本体2を適正量だけ
引き出してカップ保持領域26を適切な内径に設定する
ことができる。
【0038】そして、カップホルダーとして使用した後
又は非使用時には、ホルダー本体2をユニット本体1内
に押し込み、ホルダー本体2をユニット本体1内を後方
へと移動させ、該ホルダー本体2をユニット本体1内に
格納する。この場合、ホルダー本体2がユニット本体1
内を後方へと移動するのに伴ってアーム体3,3のガイ
ド突起31,31がガイド溝4内を前端部から後端部へ
と摺動し、該ガイド突起31,31がガイド溝4の斜行
部4a,4aによりガイドされ、アーム体3,3が内側
へとスイングしてホルダー本体2の全幅内に折畳まれ
(図1参照)、またホルダー本体1の底壁前端に上記カ
ップ支持体6,6のテーパー体61,61が当接して、
これが上方へと押圧され、図4中参照符号6’,6’で
示したように、両カップ支持体6,6が上方へと回動し
てホルダー本体2の下面凹部内に格納される。
【0039】これにより、ホルダー本体2がユニット本
体1内に完全に収容され、上記カムラッチ5が上記ロッ
ク突起19に当接し、更に上記間隙s分押し込まれてカ
ムラッチ5がストロークすることにより、該カムラッチ
5とロック突起19とが係合してロックされる。
【0040】このように、本実施例のカップユニットに
よれば、常時はユニット本体1内に格納されているホル
ダー本体2を使用時に引き出し、その引出量を調節する
ことにより、種々の外径のカップ類に適応させることが
でき、しかもどのような外径のカップ類に対しても一旦
その外径に合わせてホルダー本体2を引き出しておけ
ば、何の操作も要することなく良好にカップ類を保持す
ることができる。更に、ホルダー本体2の引き出し操作
によってカップ保持領域26に取っ手挿入用の切欠き部
27が形成され、マグカップ等の取っ手を有するカップ
類にも適応させることができるものである。
【0041】なお、本発明のカップホルダーユニットは
上記実施例に限定されるものではなく、例えば両アーム
体3,3間に両者を内側へと付勢する付勢手段を設け、
アーム体3,3が内側に付勢された状態で拡開するよう
にし、アーム体3,3のがたつきをより良好に防止する
ようにすることもでき、またカムラッチ5の代わりにボ
タン操作で動作する係止爪とこの係止爪と係合する係止
凹部を設け、ボタン操作によりロック解除を行うように
することもでき、更にアーム体やホルダー本体の形状な
ど、その他の構成についても本発明の要旨を逸脱しない
かぎり、種々変更して差し支えない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカップホ
ルダーユニットによれば、単にホルダー本体の引き出し
量を調節することにより、種々の外径のカップ類に適応
させることができ、しかもどのような外径のカップ類に
対しても一旦その外径に合わせてホルダー本体を引き出
しておけば、面倒な操作を要することなく良好にカップ
を保持することができる。更に、ホルダー本体の引き出
し操作によってカップ保持領域に取っ手挿入用の切欠き
部を形成することができ、マグカップ等の取っ手を有す
るカップ類にも適応させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるカップホルダーユニ
ットの非使用時を示すもので、ユニット本体のカバー体
を取り外した状態を示す平面図である。
【図2】同カップホルダーユニットの使用時を示すもの
で、ユニット本体のカバー体を取り外した状態を示す平
面図である。
【図3】同カップホルダーユニットの使用時を示す側面
図である。
【図4】同カップホルダーユニットの使用時を示す正面
図である。
【図5】同カップホルダーユニットのストップ手段部分
を示す部分拡大図である。
【図6】同カップホルダーユニットのホルダー本体を引
き出した際の引出量によるカップ保持領域の変化を示す
部分平面図であり、(A)は最小引出時、(B)は中間
引出時、(C)は最大引出時である。
【図7】従来のカップホルダーを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ユニット本体 18 板バネ 19 ロック突起 2 ホルダー本体 20 仮止め段部(ストップ手段) 23 カップ保持穴 25 ストップ片(ストップ手段) 26 カップ保持領域 3 アーム体 31 ガイド突起 4 ガイド溝 4a 斜行部 5 カムラッチ 6 カップ支持体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱型のユニット本体内に前後方向移動可
    能に収容されたホルダー本体をユニット本体の前端面か
    ら引き出し、該ホルダー本体の前部に形成されたカップ
    保持穴にカップを保持する引出式のカップホルダーであ
    って、 前端面が開放した四角箱型のユニット本体内に、前端側
    に円弧状のカップ保持穴が側面に開放した状態に形成さ
    れた略板状のホルダー本体を前後方向移動可能に収容す
    ると共に、該ホルダー本体とユニット本体内面との間に
    複数の段部からなる仮止め段部と該段部に弾性的に係合
    するストップ片とで構成したストップ手段を設け、更に
    上記ホルダー本体の一面側に、先端側が上記カップ保持
    穴と重なりかつホルダー本体の上面又は下面に沿ってス
    イング可能なアーム体を取り付け、このアーム体にガイ
    ド突起を突設すると共に、上記ユニット本体の上壁又は
    底壁内面に斜行部を有するガイド溝を前後方向に沿って
    形成して、該ガイド溝に上記ガイド突起を摺動可能に嵌
    挿してなり、 上記ホルダー本体を上記ユニット本体前端面から引き出
    すことにより、上記ガイド突起が上記ガイド溝内を摺動
    して該ガイド溝の斜行部にガイドされ、これによりアー
    ム体が外側へとスイングして、該アーム体と上記カップ
    保持穴の内周面とで囲まれたカップ保持領域が形成され
    ると共に、ホルダー本体の引き出し量に応じて該カップ
    保持領域の内径が変化し、かつホルダー本体を引き出す
    際、上記ストップ手段により、ホルダー本体の引き出し
    量に応じて該ホルダー本体の移動が多段階的に仮係止さ
    れ、ホルダー本体を多段階的に引き出すことができると
    共に、引き出し段階ごとに上記カップ保持領域の内径が
    多段階的に変化するように構成したことを特徴とするカ
    ップホルダーユニット。
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