JP3285884B2 - 排水処理方法及び装置 - Google Patents

排水処理方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、排水特に生活排水、下水の中小規模の処理
に適した、処理水質が良く、維持管理が容易で安価な排
水処理装置に関する。
背景技術 従来から、中小規模の下水処理においては、「回分式
活性汚泥法」がある。これは単槽で間欠曝気を行うとと
もに沈殿、放流を行うものであるが、変動する水質の被
処理水を安定して処理するには、その運転管理をきめ細
かく行う必要があるため、維持管理が難しいという問題
がある。
他の方法としては、維持管理がより容易な方法と言え
る「接触曝気法」が良く知られているが、この方法のみ
では、現在必要とされている窒素分の除去が不十分であ
るという問題がある。
また、維持管理が容易で処理量の変動に耐えるいわゆ
る「オキシデーションディッチ法」がある。この方法
は、浮遊生物法の一種で、循環水路中に下水を導き、こ
れを循環流動させつつ曝気を行い生物処理を行うもので
ある。
この方法では、曝気と流動を行うために、機械的に下
水をかき混ぜて曝気と流動を行うローター方式が一般に
用いられているが、この機械式曝気では、表面曝気のた
め、水深を深くできないので、設置面積が大きくなると
いう問題、空気を吹き込むブロー式を採用した場合には
流動のための大きな動力が必要になる等の問題がある。
このような機械的曝気及び流動方式に代えて、循環水
路中に段差を設けるという手段に基づいて、「落下水流
による曝気方法」も提案されている(特公平1−37195
号)。
この方法によれば、機械的曝気方式の上記問題は解決
されるものの、曝気と流動源が一体のいわゆる落差工を
用いているため、最近問題となっている窒素、リンの除
去のために必要な嫌気処理が不十分となってしまう。と
くにその中でも、効率的な窒素除去には不可欠である嫌
気撹拌ができないことから、その結果として排水の高度
処理が困難になるという問題を抱えている。
そこで、本発明の目的は、上記のような従来技術の問
題点を解決し、特に、中小規模の下水処理に適した新た
な排水処理装置を提供することにある。即ち、本発明
は、設備が簡易、コンパクトで安価、維持管理が容易、
処理水質が良好な高度の排水処理装置を提供するもので
ある。
発明の開示 上記目的を達成するために、以下の手段を採用する。
請求の範囲第1項では、排水に含まれるゴミや夾雑物
等を除去した一次処理水を水路内に循環させて生物処理
する二次排水処理方法において、前記水路内に、下方領
域の開口可能な射流減勢工を形成する堰を設け、溢流の
みによる好気的処理と、伏流のみによる嫌気的処理と、
溢流と伏流の双方による好気的及び嫌気的処理いずれの
処理をも行うことができる排水処理方法を採用する。
この手段では、有機物を酸化分解する好気的処理、脱
窒を主体とする嫌気的処理を自在に選択又は組み合わせ
ることができるため、下水等の排水の性状に合った効率
的な排水処理が可能となる。
請求の範囲第2項では、前記堰の下方開口量を調整す
ることにより、好気的処理と嫌気的処理の割合を自在に
調整することができる請求の範囲第1項記載の排水処理
方法を採用する。
この手段は、堰の下方開口量を調整可能としたこと
で、好気的処理、嫌気的処理を自在に選択又は組み合わ
せることができるだけでなく、溢流と伏流の割合、即
ち、好気的処理と嫌気的処理の割合を調整することで、
排水の性状に合わせた効率のよい排水処理を可能とす
る。
請求の範囲第3項では、排水に含まれるゴミや夾雑物
等を除去した一次処理水を循環水路中で生成処理する二
次排水処理装置において、前記循環水路の終端部から吸
い込んだ処理水を水路始端部へ吐出する循環ポンプと、
循環水路の途中に配置され、垂直壁と斜壁から構成され
て射流減勢工をなす堰を設ける。
そして、「前記堰本体自体の上下移動」、「堰本体と
水路底部の間に開口部が形成されて固定された前記堰本
体の垂直壁面に設けた開閉板の上下スライド」、「堰本
体と水路底部の間に開口部が形成されて固定された前記
堰本体の下方開口部に設置した開閉弁の回動」、「前記
堰本体を構成する垂直壁の流路方向の傾動」のいずれか
の手段により行う、堰下方の開口部から伏流循環水を通
過させて行う嫌気的処理と、堰上方から溢流した循環水
を射流跳水させることにより曝気を行う好気的処理の、
両方又はいずれか一方を自在に選択できる排水処理装置
とする。
この手段において、堰本体が上下移動可能な堰を槽底
に堰本体を定着させた場合には、該堰上方から処理水を
溢流させて射流跳水による好気的処理のみを行うことが
できる。また、水路上方位置に堰本体を固定した場合
は、該堰上方から処理水を溢流させずに該堰の下方から
循環水を伏流通過させて、嫌気的処理のみを行うことが
できる。更に、水路上下方向中間位置に堰本体を固定し
た場合は、該堰上方から処理水を溢流させるとともに、
堰下方の開口部から循環水を伏流通過させて、好気的処
理と嫌気的処理の両方を行うことができる。
このように、処理水の性状に合わせて、堰の位置を調
節さえすれば、好気的処理と嫌気的処理のいずれかを又
は両方を任意に適宜に選択できる。
次に、水路底部との間に沈積開口部を形成して固定し
た堰本体の垂直壁面に設けた開閉板を上下移動させる手
段を採用する場合においては、該開閉板が、好気的処理
と嫌気的処理の一方又は両方を適宜に選択可能とする調
整部材の作用を果たす。
即ち、この開閉板の固定位置を適宜選択することによ
り、沈積開口部の開口量や堰上端位置が変化し、好気的
処理と嫌気的処理の割合をより簡易に調整できる。
また、固定堰本体と水路底部との間に形成された沈積
開口部に、回動可能な開閉弁を設置した場合では、該開
閉弁が沈積開口部の開口量を変化させて、好気的処理と
嫌気的処理の割合を簡易に調整することができる。
更に、前記堰本体を構成する垂直壁を斜壁に対して傾
動させる手段では、この傾動可能な垂直壁が、好気的処
理と嫌気的処理の一方又は両方を適宜に選択可能とする
調整部材の作用を果たすことになる。即ち、その傾動量
によって、沈積開口部の開口量が変化し、好気的処理と
嫌気的処理の割合が簡易に調整される。
請求の範囲第4項では、前記堰本体の下流側に形成さ
れてなる斜壁の角度を可変としたことを特徴とする請求
の範囲第3項記載の排水処理装置を採用する。
この射流流水面の角度が可変とされた堰は、該堰上方
から溢流する循環水の落下角度、落下速度を自在に調整
可能として、射流跳水する量、即ち曝気量を調整する作
用を果たす。
請求の範囲第5項、第6項では、それぞれ請求の範囲
第3項、第4項記載の堰本体周辺の循環水路底部に沈没
堰を設ける。
これらの沈没堰は、堰下方を通過して伏流する循環処
理水の流れを乱して、嫌気撹拌の効果を増幅させる作用
を果たす。
請求の範囲第7項、第8項では、それぞれ請求の範囲
第5項、第6項に記載の排水処理装置において、循環ポ
ンプの吐出口を、堰下方に形成される伏流形成用の沈積
開口部に向けて設ける。
これらの沈積開口部に向けて設けられた循環ポンプの
吐出口は、確実に循環水を沈積開口部を伏流通過させる
作用を果たすとともに、沈没堰に確実に循環水を衝突さ
せて、嫌気撹拌の効果をより増幅させる。
請求の範囲第9項では、請求の範囲第1項又は請求の
範囲第2項記載の排水処理法により処理された二次処理
水を投入して、高次処理を行う排水処理装置により、循
環流によって揺動する部分を有する可撓性繊維状接触材
を循環水路中に流路方向に間隔を置いて多数設置し、当
該接触材に生物を担持させて生物処理ゾーンを形成し、
当該生物処理ゾーンの上流で曝気を行いつつ二次処理水
を循環流動させて好気的処理及び嫌気的処理を行う。
また、請求の範囲第10項では、請求の範囲第3項から
第8項記載のいずれかに記載の排水処理装置により処理
された二次処理水を投入して、高次処理を行う排水処理
装置により、循環流によって揺動する部分を有する可撓
性繊維状接触材を循環水路中に流路方向に間隔を置いて
多数設置し、当該接触材に生物を担持させて生物処理ゾ
ーンを形成し、二次処理水を循環流動させて好気的処理
及び嫌気的処理を行う。
これらの請求の範囲第9項又は第10項の手段では、射
流減勢工を使用した二次処理に加えて、更に、接触材を
用いた生物処理による高次処理を行うことによって、よ
り浄化された処理水を得ることができる。
また、これらの手段では、「循環流により揺動する部
分を有する可撓性繊維接触材」を用いるため、循環流に
対する接触材の流動抵抗が低くなる。また、生物の担持
が効率かつ強固となり、優れた生物膜が形成される。
請求の範囲第11項、第12項では、請求項第9項、第10
項のそれぞれに記載の可撓性繊維状接触材として、繊維
を束ねたストランドを採用する。
これらの手段では、繊維を束ねたストランドが、水中
で揺動してばらけ、生物が付着して生物膜が形成される
表面積が大きくなる。
請求の範囲第13項から第16項では、請求項第9項から
第12項のそれぞれに記載された可撓性繊維状接触材を、
炭素繊維で構成する。
炭素繊維は、生物吸着性に優れ、より有効な接触材と
して機能する。
図面の簡単な説明 図1は、本発明に係る排水処理装置の高次処理前の一
次、二次処理段階の第1実施例を簡略し示した平面図で
ある。
図2は、同実施例の図1のX−X矢視図で、同(a)
は、同装置に設けられた可動可能な堰本体が、槽底に定
着している場合の様子を示す図、同(b)は、同堰本体
が槽の上下方向の略中間位置に固定されている様子を示
す図、同(c)は、同本体が槽の上方位置に固定されて
いる様子を示す図である。
図3は、同堰の変形例を示す図1のX−X矢視図で、
同(a)は、固定堰の上流側の垂直壁部分に設けられた
上下スライド式の開閉板が槽底に定着している様子を示
す図、同(b)は、同開閉板が上方位置に固定されて堰
本体下方に沈積開口部を形成している様子を示す図であ
る。
図4は、同堰の他の変形例を示す図1のX−X矢視図
で、同(a)は、固定堰の下方開口部に設けられた開閉
弁が垂直状態となって沈積開口部を閉鎖している様子を
示す図、同(b)は、同開閉弁が水平状態となって堰本
体下方領域を開口している様子を示す図である。
図5は、同堰の更に他の変形例を示す図1のX−X矢
視図で、同(a)は、同堰を構成する傾動可能な垂直壁
の下端が槽底に定着している様子を示す図、同(b)
は、同垂直壁が下流側に傾動して、堰本体下方領域に沈
積開口部を形成している様子を示す図である。
図6は、可動堰の下方の沈積開口部に向けて、循環ポ
ンプの吐出口が設けられているとともに、沈積開口部周
辺の槽底に沈没堰が成されていることを示す図1のX−
X矢視図である。
図7は、本発明に係る第2の実施例に係るラビリンス
様の循環水路を備えた排水処理装置の簡略化した平面図
である。
図8は、本発明に係る第3の実施例に係る螺旋状の排
水処理装置の簡略化した平面図である。
図9は、一次処理及び射流減勢工を用いた二次処理装
置と接触材を設置した高次処理装置を並設してなる排水
処理装置を簡略化して示す平面図である。
図10は、一次処理部分を省略等して、同排水処理装置
を簡略化して示す外観斜視図である。
図11は、循環水路に接触材を取り付けた様子を示す図
9に示す線X−Xに沿う部分断面図である。
図12は、高次処理装置の他の実施例を示す概略図であ
る。
図13は、射流減勢工を用いた二次処理装置と接触材を
用いた二次処理装置で排水処理を行った場合の実験デー
タを示す図で、(a)は、BOD濃度の変化を示す図、
(b)は、全窒素濃度の変化を示す図、(c)は、アン
モニア態窒素濃度の変化を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、添付した図1から図8を参照して、射流減勢工
を用いた二次処理方法及び装置について説明する。
まず、図1から図8に示す符号1(1a、1b、1c)は、
処理槽本体を示している。
図1における本発明に係る第1の実施例の排水処理装
置を構成する略長方形の処理槽本体1aには、処理槽内の
領域の中央長手方向に、一端が開いた状態で設けられた
隔壁2aが形成され、該隔壁2aによって仕切られたUター
ン形状の循環水路3aが形成されている。
この循環水路3aの近傍には、スクリーン装置、沈殿
槽、汚泥脱水設備、流量調整槽など(以上図示せず)か
ら構成される一次処理装置Iが設置されている。下水等
の原排水Rは、まずこの一次処理装置Iに流入し、原排
水R中のゴミ、夾雑物の除去等を行う、いわゆる「一次
処理」が施される。
そして、一次処理装置Iにおいて、流量が調節されな
がら一次処理水T1となって、一次処理装置Iから一次処
理装置IIを構成する循環水路3aへ流入する。
次に、符号4に示す循環ポンプは、循環水路3aの水路
終端部7aに連結された吸込管9aと水路始端部7bに連結さ
れた吐出管9b(循環水の吐出口を形成する管)の間に介
在し、循環水路3a内の処理水を循環流動させるために使
用されるものである。
該循環ポンプ4から吐出される処理水の吐出量(又は
吐出速度)を変化させることで、処理水の循環速度を適
宜選択することができる。
図1に示す符号5は、堰本体を示しており、水路始端
部7bに近い位置の循環水路3aの途中に、該端部7bと所定
間隔をおいて、循環水路3aを幅方向に仕切るように設置
される。
このように水路始端部7bに近い位置に堰本体5を設置
したのは、上記循環ポンプ4から吐出管9bを経て吐出さ
れる処理水の流速を有効に利用して、後述する嫌気撹拌
を有効に行うことができるため、生物処理を効率よく行
うことができるからである。
ここで、図2に示す堰本体5aは、該本体5a自体が適宜
に選択される方法により、上下方向に移動可能に設置さ
れた堰の一実施例を示すものである。
この堰本体5aを上下させる方法としては、例えば、水
路側壁に上下方向に設けたアリ溝に堰本体5aの側端をは
めて、上下にスライドしつつ任意の位置に適宜の手段で
固定する方法、あるいは、堰本体5aと水路側壁にラック
・ピニオン機構を設け、歯車の回転等により堰本体5aを
任意の位置に設定、固定する方法など、任意の手段を採
用することが可能である。
尚、堰本体5aの位置は、機械的、自動的に調節するこ
とが好ましいが、この場合においては、前述のラック・
ピニオンの歯車を動力駆動としたり、堰本体5aを簡易な
クレーン様のもので懸垂して、適宜の位置に固定するこ
とが考えられる。
この堰本体5aは、図2(a)〜(c)に示すように、
上流側の垂直壁6aと堰本体5a上方から溢流した処理水が
斜め下方に落水(射流)する時の流水面となる斜壁6bを
備えた形状を有している。
即ち、垂直壁6aは、上流側に向けて配置され、処理水
を堰き止める機能を果たし、一方の斜壁6bは、垂直壁6a
により堰き止められ、該堰本体5aの上端から溢流した処
理水を射流跳水させる機能を果たして、いわゆる「射流
減勢工」を構成する。
ここで、斜壁6bは、垂直壁6aに対してその角度αを変
え得るように係合されている。この係合は、垂直壁6aと
流水斜壁6bを、例えば、ピボット結合することにより、
斜壁6bを任意の角度に固定保持することで達成できる。
この角度αを変更することにより、処理水の斜壁6bを
流下する速度や角度を変化させることができる。即ち、
処理水の射流跳水する状態を変化させて、空気の巻き込
み量、即ち、曝気量を変え、好気的処理の調整を行うこ
とができる。尚、通常は、斜壁6bの角度αを45゜±5〜
10゜程度に調整して処理を行う。
以下、本実施例に係る排水処理装置を用いた一次・二
次排水処理方法について、具体的に説明する。
まず、既述したように、下水等の原排水Rは、固形物
などを除去するスクリーン装置(図示せず)、懸濁物を
沈殿させ除去する沈殿槽(図示せず)、流量を調整する
流量調整槽(図示せず)などからなる一次処理装置Iに
流入して一次処理水T1とされた後、循環水路3aに供給さ
れ生物的に処理される(スクリーン装置、沈殿槽および
流量調整槽といった各前処理装置は、処理水の性状に応
じて適宜の装置を用いることが可能である)。
循環水路3aには、あらかじめ浮遊生物処理のための活
性汚泥が投入されており、流入した処理水とともに循環
保持されている。このため、処理水中の汚濁物質は、循
環流動しながら嫌気的若しくは好気的又はその両方の条
件で生物的に分解除去される(以下、「二次処理」とい
う。)。
そして、この二次処理された処理水T2は、循環水路3a
から、例えば溢流管(又は連絡管)で抜き取り、沈殿処
理槽等の図示しない後処理装置(二次処理で終了する場
合)又は後述する高次処理装置(更に高次処理する場
合)に導かれる。尚、処理水の供給や抜き取り装置の手
段としては、適宜任意の手段を採用することができる。
ここで、「二次処理」について更に詳しく説明する
と、射流減勢工が設けられた二次処理装置において、ま
ず曝気処理のみを行う際は、図2(a)に示すように、
堰本体5aを槽底Bに定着させ、循環している処理水を全
量堰本体5aの上方から溢流及び射流跳水させて空気の巻
き込みを利用し、いわゆる「曝気」を行う。これによ
り、処理水中の溶存酸素量が高められ、好気微生物によ
る活発な生物処理が行われる(以下「好気的処理」とい
う。)。
一方、循環処理水を嫌気微生物によって生物処理を行
う場合は、図2(c)に示すように、堰本体5aを上方に
配置して、循環水の表層域を堰き止めるとともに、堰本
体5aと槽底Bの間に形成された沈積開口部8から循環処
理水を通して伏流水を形成する。
このようにすれば、処理水は堰本体5a上方から溢流し
ないため、曝気は行われず、伏流水のみが嫌気的に生物
処理されることになる(以下「嫌気的処理」とい
う。)。
また、図2(b)に示すように、堰本体5aを上下方向
略中間位置に固定して、循環処理水の一部を堰本体5aの
上方から溢流、射流させて、好気的処理を行うととも
に、堰本体5aと槽底Bの間に形成させた沈積開口部8か
ら循環処理水を通過させて、伏流水の嫌気的処理を行う
ことも可能である。
このように、処理水の性状に合わせて、堰本体5aの固
定位置を上下方向に調節することにより、溢流水に対す
る好気的処理と伏流水に対する嫌気的処理の割合を自在
に調整することができる。例えば、アンモニア態窒素を
多く含む排水の場合には、嫌気的処理の量を増やして、
硝化、脱窒処理を促進させる。
即ち、本発明に係る二次処理装置は、曝気による好気
的処理と空気に曝さない嫌気的処理を同時に行うことが
できるだけでなく、両処理の割合を適宜に調節して、広
範囲な性状の処理水に対応できる排水処理装置として有
用なものとなる。
また、本発明に係る二次処理装置においては、図3に
示すように、垂直壁6aに沿って上下方向にスライド可能
な開閉板11を備えた堰本体5bを採用することもできる。
この堰本体5bは、槽1aの略中間位置に固定されてお
り、堰本体5bと槽底Bとの間には沈積開口部8が常に形
成されている。しかし、本体5bの垂直壁6a面に取り付け
られた開閉板11が垂直壁6aに沿って上下にスライドする
ことによって、沈積開口部8が開閉自在とされている。
この開閉板11は、図3(b)に示すように、固定堰本
体5bの上端よりも更に上方位置まで、スライド可能に設
けられている。このため、循環処理水の表層の流れを完
全に堰き止めて、沈積開口部8を通過する伏流水に対す
る嫌気的処理のみを行うことも可能となる。
また、開閉板11の位置を調整さえすれば、固定堰本体
5bの上方から循環水を溢流させるとともに、沈積開口部
8から循環水を通過させて伏流水を形成することも可能
であり、その両者の割合も適宜選択することができる。
図4に示すように、前記開閉板11に代えて、この蝶型
弁等の形状の開閉弁12を沈積開口部8部分に槽3aを横切
るように設置してもよい。この構成では、同図(a)
(b)に示すように、開閉弁12を回動させることによっ
て、沈積開口部8の開口量を調節し、溢流又は伏流の量
的な割合を調製する。
更には、図5(a)(b)に示すような板状に形成さ
れた垂直壁6aを備えた堰本体5cを採用するともできる。
この垂直壁6aを堰本体5c上端位置を軸として下流側方向
に傾動して、沈積開口部8を形成すれば、伏流水を形成
することもできる。
該垂直壁6aの傾動量を調整すれば、固定堰本体5cの上
方から循環処理水を溢流させるとともに、沈積開口部8
から循環処理水を通過させることも可能となり、その両
者の割合も適宜選択可能となる。この点においては、上
記した堰本体5a、5bと同様である。
尚、堰本体5b、5cの場合においても、5aの場合と同様
に斜壁6bの角度を可変として、処理水の斜壁6bを流下す
る速度や角度を変化させるが可能である。
次に、図6は、堰本体5a下方領域の沈積開口部8周辺
の槽底Bに沈没堰10を設けた実施例を示している。
本実施例における沈没堰10は、沈積開口部8を通過す
る伏流水(槽底Bを流れる処理水)を乱す役目を果たす
ものであり、この沈没堰10を設けることにより、嫌気撹
拌の効果を増幅させることができる。
この場合、循環処理水を沈没堰10の方向に吐出するよ
うに吐出管9bを設置すれば、循環処理水が沈没堰10に効
率よく衝突するので、嫌気撹拌の効果を確実に高めるこ
とができる(堰本体5b、5cを採用する場合でも、沈没堰
10を設ければ、同様の効果を得ることができる)。
以上で説明した実施例においては、処理槽本体1aの長
手方向に沿って仕切壁2aを設けたUターン状の循環水路
3aを採用しているが、狭い設置スペースにおいては、図
7に示す実施例の如く、略正方形の槽本体1bに仕切り壁
2bをジグザグ状に設け、ラビリンス形状の循環水路3bを
形成することも可能である。
この実施例の場合においては、排水処理装置全体を平
面的、かつ、よりコンパクトにすることができる。尚、
堰本体5(5a、5b、5c)の形状、取付け方法及び沈没堰
10、吐出管9bの設置方法は、前述の図1から図6に示す
構成と同様にする。
更に、図8に示す実施例のように、螺旋(又は渦巻き
とも言える。)槽1cを用いて、循環水路3cを平面的螺旋
状に形成することもできる。この場合は、循環水路3cの
流動が円滑になるとともに、中心部に形成される空間に
二次処理水T2を排出することにより、この中心部の空間
を、例えば、沈殿槽として利用すれば、装置をよりコン
パクトに構成することができる。
次に、上述した手段によって二次処理された処理水
を、さらに浄化すべく設置された高次処理装置に関する
実施例について、図9から図12に基づいて説明する。
まず、図9、図10に示す符号IIは、射流減勢工を用い
た二次処理装置、同図に示す符号IIIは、接触材を用い
た高次処理装置を示している。
両装置II、IIIは、並列に配置され、全体として長方
形の外観を有している。各装置II、IIIの処理槽1内に
は、それぞれ一端が解放された仕切壁2a、2cが形成され
て、Uターン形状の循環水路3a、3dが形成されている。
二次処理装置IIには、上述したように射流減勢工をな
す堰本体5(5a、5b、5c)が循環水路3aの途中に設けら
れ、一方の高次処理装置IIIには、循環水路3dを横断す
るように水路上方に所定間隔で設置された接触材保持棒
13が設置され、該棒13の各々には、複数の繊維状接触材
14が所定間隔で垂設されている。
図11に拡大して示す繊維状接触材14は、極細の炭素繊
維等を必要量結束したストランドであり、保持棒13は、
鉄棒の表面に塩ビをカバーしたもので、炭素繊維を絶縁
している。ここで、保持棒13は、循環水路3dを形成する
槽本体1の側壁上部に取り付けられた受け具20に支持さ
れている(図11参照)。
以下、高次処理について具体的に説明すると、二次処
理装置IIによって処理された二次処理水T2は、溢流管
(又は連絡管)15により、循環水路3aから取水され、高
次処理槽IIIの沈殿槽16に流入する。該沈殿槽16では、
二次処理水T2を沈降汚泥と上澄水とに固液分離する。
ここで、溢流管(又は連絡管)15の代わりに、エアー
リフトポンプ21(図10では図示せず、図12参考)で、曝
気と流動促進を同時に行う方式を採用し、二次処理水T2
を汲み上げ、水路3dに落下させてもよい。この場合は、
落下による曝気をさらに行うことができるので、好気的
処理(有機物の酸化分解、アンモニア態窒素の硝化)及
び嫌気的処理(硝酸態窒素の脱窒)の効率を上げること
ができる。尚、被処理水の性状によっては、アルキメデ
スポンプなど任意の揚水装置を用いることができる。
続いて、水路3dに流入した二次処理水T2は、沈殿槽16
から循環水路3dの所定部分に形成してある生物膜ゾーン
19a(繊維状接触材14が垂下されている循環水路の領
域)に導入される。
ここで、生物膜ゾーン19aを利用した高次処理の開始
に当たっては、従来の活性汚泥法、あるいは生物膜接触
酸化法と同様に種汚泥を水路に投入して必要な期間馴養
を行う。これにより、各繊維状接触材14に強固かつ大量
の生物膜を形成することができる。
この結果、生物膜ゾーン19aの上流側では残存する溶
存酸素により好気性処理にる生物酸化が行われ、二次処
理で処理されなかった残存成分が除去されるとともに、
溶存酸素が消費された下流側領域においては、嫌気的に
脱窒処理が行われる。
この生物膜ゾーン19aの範囲の設定にあたっては、被
処理水の水質、放流水質を勘案し、繊維状接触材14の間
隔、数量及び曝気量、循環速度を適宜調整して行う。
この場合、本実施例においては、接触材14を固定した
保持棒13を循環水路3d上に載置して、着脱自在に設けて
いるので、その調整作業が容易である。尚、接触材14の
取り付け方法は、実施例のものに限らず、適宜の方法を
採用することができるが、水路上部から着脱自在に取り
付ける手段を採用すれば、生物処理ゾーン19aの設定作
業が容易になる。
また、本実施例においては、極細の繊維を束ねたスト
ランドを用いているので、水路中では、各単繊維がばら
けて、各単繊維の表面にそれぞれ微生物が固着するの
で、微生物の付着密度が大きく、かつ、強固に付着しそ
の剥落は殆ど起こらない。更には、各接触材14を水中に
垂下、揺動する如く取り付けているので生物膜の形成が
容易、かつ強固となっている。
接触材14に使用される炭素繊維にあっては、生物膜が
強固にかつ厚く形成され、生物処理効率(SS、BOD,TN,T
P除去速度及び除去率)が高く、処理水質を高度のもの
とすることができる。中でも、PAN系炭素繊維が一層微
生物の付着状況がよいことが確認されている。
以上のように、循環水路中3dには、繊維状接触材14が
垂下しているので、処理水の循環流動が阻害されず、汚
泥による閉塞も起こることが無く生物処理が行われ、ま
た、極細の繊維接触材14を用いるので生物膜密度が高
い。従って、処理効率が高い上に、汚泥の剥離も少なく
処理水の固液分離が簡単になる。また、従来の循環水路
処理に比して、汚泥の堆積が起こらないので、流動速度
を小さくでき、一層、処理効率の高度化と処理水質の向
上が図れる。
上記した生物膜ゾーン19aを流動する間に生物処理さ
れた高次処理水T3は、該処理水中に依然含まれる汚濁物
質が最終処理槽17で除去された後、循環水路3dから引き
抜かれ、必要な後処理18を施され、放流される。
図12は、コンパクトな形状の他の高次処理装置の実施
例を示している。
この実施例では、二次処理水T2は、沈殿槽16に適宜の
手段により流入したのち、エアーリフトポンプ21aで汲
み上げられて、循環水路3eへの落下による曝気と流動促
進が同時に行われ、長円形の循環水路3e流動循環する。
その後、図9,図10に示す実施例と同様の構成の生物膜
ゾーン19bによって、脱窒等の生物処理が図られつつ、
循環水路3eの終端部22に配置されたエアーリフトポンプ
21bにより汲み上げられ、循環水路3eの始端部23に落下
投入されて、更に循環流動を繰り返す(尚、図9、図10
に示す二次処理IIの実施例においても、循環水路3d終端
部から図示しないエアーリフトポンプによって処理水が
抜き取られ、循環水路3d始端部に落下流動させられて、
循環流動が繰り返される)。
そして、高次処理を終えた高次処理水T3は、循環水路
3eの途中か抜き取られ、循環水路3eの内側に形成された
スペースに設けられた最終処理槽17、後処理槽18で後処
理を施された後、装置外へ放流される。
以下、図13に基づいて、射流減勢工を用いた二次処理
装置で好気的処理、接触材を用いた高次処理装置で好気
・嫌気的処理を行った場合の実験データについて説明す
る。
実験は、BOD濃度、全窒素濃度、アンモニア態窒素濃
度を、流入原水(R)、二次処理水(T2)、高次処理水
(T3)について、それぞれ1997年6月6日、同年6月27
日、同年7月3日に測定を行った。
図13は、その測定結果を縦軸に濃度(mg/L)、横軸に
各測定日をとり、各測定日ごとに流入原水(R)、二次
処理水(T2)、高次処理水(T3)の測定値を棒グラフに
したものである。
まず、図13(a)に示すように、各測定日とも、流入
原水(R)のBOD濃度に比較して、二次処理水(T2)で
のBOD濃度が大きく低減し、高次処理水(T3)で更に低
減していることがわかる。
即ち、好気的な二次処理、嫌気的な高次処理の組み合
わせが有効であり、高次処理過程の嫌気処理では、接触
濾材が好気流出汚泥を捕捉し、安定した浄化能力を発揮
していることが明らかとなった。
次に、図13(b)に示すように、立ち上げてから短い
期間(約1ヶ月)でも、全窒素の処理が明らかに行われ
ていることが確認され、7月3日のデータでは、全窒素
は、10mg/L以下の濃度を示している。接触濾材による嫌
気処理能力が更に上がった場合には、更に全窒素濃度が
低下することが期待できる。
そして、図13(c)に示すように、アンモニア態窒素
濃度が、経日するとともに低減していることから全窒素
除去の前提となる硝化が良好に進行し、7月3日のデー
タでは、流入原水Rのアンモニア態窒素のほとんどが硝
化されていることがわかる。
以上の通り、上記いずれの実施例においても、簡易な
装置で、処理水質の向上を図ることができる。
産業上の利用可能性 以上の説明から明らかなように、本願によって開示さ
れる発明の産業上の利用可能性は、以下の通りである。
(1)排水を循環させて生物処理する水路内に、下方の
開口可能な射流減勢工を形成する堰を設け、溢流のみに
よる好気的処理と、伏流のみによる嫌気的処理と、溢流
と伏流の双方による好気的及び嫌気的処理いずれの処理
をも行うことができる排水処理方法によって、好気的処
理、嫌気的処理を自在に選択又は組み合わせることが可
能となるため、下水等の排水の性状に合った効率的な二
次排水処理が可能となる。
(2)水路中に設けた堰の下方の開口量を調整すること
で好気的処理と嫌気的処理の割合を調整することも可能
としたことで、好気的処理、嫌気的処理を自在に選択又
は組み合わせることができるだけにとどまらず、排水の
性状に合わせて好気的処理と嫌気的処理の割合を自在に
調整でき、効率のよい二次排水処理を達成することがで
きる。
(3)より具体的には、処理水を循環水路の終端部から
始端部に吐出する循環ポンプにより循環させるととも
に、循環水路の途中に配置され、垂直壁と斜壁から構成
されて射流減勢工をなす堰を設け、堰本体自体を一体に
上下移動させて、又は、水路底部との間に開口部を形成
して固定した前記堰本体の垂直壁面に設けた開閉板を上
下移動、又は、水路底部との間に開口部を形成して固定
した前記堰本体下方の開口部に設置した開閉弁を回動さ
せて、又は、堰本体を構成し、板状に形成した垂直壁を
傾動させて、堰上方から溢流する循環水を射流跳水させ
て行う好気的処理と、堰下方の開口部から伏流循環水を
通過させて行う嫌気的処理の、両方又はいずれか一方を
自在に選択できる排水処理装置を提供できる。
即ち、上下方向に移動できる堰本体を上方位置に固定
すれば、堰上方からの循環水の溢流をなくし、当該堰と
循環水路底部との間に形成された沈積開口部のみから循
環水を流出させて、嫌気的処理のみを行うことができ
る。
堰本体を槽底に定着する場合は、該堰本体上方から処
理水を溢流させて射流跳水による好気的処理のみを行う
ことができる。堰本体を水路上下方向中間位置に固定し
た場合は、該堰上方から処理水を溢流させるともに、堰
下方からのみ伏流循環水を通過させて嫌気的処理のみを
行うことができる。
このように、堰本体の位置を自在に選択することがで
きる手段によって、好気的処理と、堰下方の開口部から
伏流循環水を通過させて行う嫌気的処理の、両方又はい
ずれか一方を自在に選択できる排水処理装置を提供でき
る。
(4)水路底部との間に開口部を形成して固定した堰本
体の垂直壁面に設けた開閉板を上下移動させる場合と固
定堰本体と水路底部との間の開口部に開閉弁を設置した
場合においては、開閉板の上下位置、開閉弁の回動位置
を調整することにより、好気的処理と嫌気的処理の一方
又は両方を便宜に、かつ、簡易に選択できる。
(5)前記堰本体を構成する垂直壁を斜壁に対して傾動
させる場合においても、この傾動可能な垂直壁が、好気
的処理と嫌気的処理の一方又は両方を適宜に選択可能と
する調整部材となり、その傾動量によって沈積開口部の
開口量を変化させ、好気的処理と嫌気的処理の割合を簡
易に調整できる。
(6)堰周辺の循環水路底部に沈没堰を設けることによ
り、循環水の流れを乱して撹拌効果を生じせしめ、伏流
循環水の嫌気撹拌の効果を増幅させることができ、沈積
開口部に向けて前記循環ポンプの吐出口を設ければ、一
層嫌気撹拌の効果を増幅させることもできる。
(7)循環水路を略正方形の槽本体にジグザグ状に仕切
壁を設けてラビリンス様に形成したり、平面的螺旋状水
路にすることで、処理水を円滑に循環させることがで
き、狭い場所でも効率のよい二次排水処理が可能とな
る。
(8)射流減勢工を用いた二次処理装置による上記効果
に加えて、接触材を用いて循環水路中に生物膜ゾーンを
形成した高次処理装置による排水処理を行うことによ
り、有機物の分解除去、脱窒を有効に行わしめることが
できる。
(9)本発明においては、設備が簡易、コンパクトで安
価、維持管理が容易な中小規模の下水処理に適した効率
のよい好気嫌気兼用の排水処理方法及び装置が提供でき
るだけでなく、排水の性状に合わせた処理を自在に行う
ことができる排水処理方法及び排水処理装置を提供でき
る。

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排水に含まれるゴミや夾雑物等を除去した
    一次処理水を水路内に循環させて生物処理する二次排水
    処理方法において、 前記水路内に、下方領域の開口可能な射流減勢工を形成
    する堰を設け、溢流のみによる好気的処理、伏流のみに
    よる嫌気的処理、溢流と伏流の双方による好気的及び嫌
    気的処理、のいずれの処理をも行うことができることを
    特徴とする排水処理方法。
  2. 【請求項2】前記堰の下方開口量を調整することによ
    り、好気的処理と嫌気的処理の割合を自在に調整するこ
    とができることを特徴とする請求の範囲第1項記載の排
    水処理方法。
  3. 【請求項3】排水に含まれるゴミや夾雑物等を除去した
    一次処理水を循環水路中で生成処理する二次排水処理装
    置において、 前記循環水路の終端部から吸い込んだ処理水を水路始端
    部へ吐出する循環ポンプと、循環水路の途中に配置さ
    れ、垂直壁と斜壁から構成されて射流減勢工をなす堰が
    設けられ、 前記堰本体自体の上下移動、堰本体と水路底部の間に開
    口部が形成されて固定された前記堰本体の垂直壁面に設
    けた開閉板の上下スライド、堰本体と水路底部の間に開
    口部が形成されて固定された前記堰本体の下方開口部に
    設置した開閉弁の回動、前記堰本体を構成する垂直壁の
    流路方向の傾動、のいずれかの手段により行う、堰下方
    の開口部から伏流循環水を通過させて行う嫌気的処理
    と、堰上方から溢流した循環水を射流跳水させることに
    より曝気を行う好気的処理の両方又はいずれか一方を自
    在に選択できることを特徴とする排水処理装置。
  4. 【請求項4】前記堰本体の下流側に形成されてなる斜壁
    の角度を可変としたことを特徴とする請求の範囲第3項
    記載の排水処理装置。
  5. 【請求項5】前記堰本体周辺の循環水路底部に沈没堰を
    設けたことを特徴とする請求の範囲第3項に記載の排水
    処理装置。
  6. 【請求項6】前記堰本体周辺の循環水路底部に沈没堰を
    設けたことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の排水
    処理装置。
  7. 【請求項7】前記循環ポンプの吐出口が、前記堰下方に
    形成される伏流形成用の沈積開口部に向けて設けられた
    ことを特徴とする請求の範囲第5項記載の排水処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記循環ポンプの吐出口が、前記堰下方に
    形成される伏流形成用の沈積開口部に向けて設けられた
    ことを特徴とする請求の範囲第6項記載の排水処理装
    置。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項又は第2項記載の排水処
    理方法により処理された二次処理水を投入し、さらに高
    次処理を行う排水処理装置であって、 循環する処理水によって揺動する部分を有する可撓性繊
    維状接触材を循環水路中に流路方向に所定間隔を置いて
    多数設置することにより、当該接触材に生物を担持させ
    て生物処理ゾーンを形成し、二次処理水を循環流動させ
    て好気的処理及び嫌気的処理を行うことを特徴とする排
    水処理装置。
  10. 【請求項10】請求の範囲第3項から第8項のいずれか
    に記載の排水処理装置により処理された二次処理水を投
    入し、さらに高次処理を行う排水処理装置であって、 循環する処理水によって揺動する部分を有する可撓性繊
    維状接触材を循環水路中に流路方向に所定間隔を置いて
    多数設置することにより、当該接触材に生物を担持させ
    て生物処理ゾーンを形成し、二次処理水を循環流動させ
    て好気的処理及び嫌気的処理を行うことを特徴とする排
    水処理装置。
  11. 【請求項11】前記可撓性繊維状接触材が、繊維を束ね
    たストランドであることを特徴とする請求の範囲第9項
    に記載の排水処理装置。
  12. 【請求項12】前記可撓性繊維状接触材が、繊維を束ね
    たストランドであることを特徴とする請求の範囲第10項
    に記載の排水処理装置。
  13. 【請求項13】前記可撓性繊維状接触材が、炭素繊維で
    あることを特徴とする請求の範囲第9項に記載の排水処
    理装置。
  14. 【請求項14】前記可撓性繊維状接触材が、炭素繊維で
    あることを特徴とする請求の範囲第10項記載の排水処理
    装置。
  15. 【請求項15】前記可撓性繊維状接触材が、炭素繊維で
    あることを特徴とする請求の範囲第11項記載の排水処理
    装置。
  16. 【請求項16】前記可撓性繊維状接触材が、炭素繊維で
    あることを特徴とする請求の範囲第12項記載の排水処理
    装置。
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