JP3284216B2 - 共重合体の製造方法 - Google Patents

共重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマレイミド類、無水マレ
イン酸およびオレフィン類の共重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無水マレイン酸とオレフィンからなる共
重合体の製造方法として、無水マレイン酸は溶解するが
生成するポリマーは溶解しない重合溶媒を用いて共重合
を行う沈澱重合法が知られている。これらの沈澱重合に
おいては、生成する共重合体が粒子状で析出してくるた
め、反応後の分離乾燥などの工程が容易に行われる。こ
の様な重合溶媒の例として、酢酸エステル類あるいは酢
酸エステル類とアルコール類の混合溶媒などが知られて
いる。
【0003】しかしながら、無水マレイン酸、マレイミ
ド類およびオレフィン類の重合においては沈澱重合が円
滑に進行せず、撹拌翼へのポリマーの付着、ブロッキン
グなどが起こるなど生産上の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、共重
合体がブロッキングなど起こさず、円滑に沈澱重合を行
うことのできるマレイミド類、無水マレイン酸およびオ
レフィン類の共重合方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この問題に
鑑み鋭意検討した結果、特定の溶媒系を用いた製造方法
が上記目的を満たすことを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0006】すなわち本発明は、マレイミド類、無水マ
レイン酸およびオレフィン類をラジカル共重合させてマ
レイミド系共重合体を製造するにあたり、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼ
ン、ブチルベンゼンから選ばれる芳香族溶媒とアルコー
ル類からなる混合溶媒を用いることを特徴とするマレイ
ミド系共重合体の製造方法に関するものである。
【0007】本発明の製造方法で用いる芳香族溶媒とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等が挙げられ
る。
【0008】アルコール類としては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチ
ルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアル
コール、ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコー
ル、ラウリルアルコール等が挙げられる。
【0009】これら混合溶媒の比は、モノマーの仕込み
組成などにより異なるが、98/2〜2/98重量比、
好ましくは90/10〜20/80重量比である。
【0010】本発明で用いるマレイミド類としては、一
般式(1)で示されるN−置換マレイミド類が好まし
い。
【0011】
【化1】
【0012】(ここで、R1は炭素数1〜6の(シク
ロ)アルキル基を示す)これらの例としては、N−メチ
ルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピ
ルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−n−
ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−s
−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−
n−ヘキシルマレイミド、N−シクロプロピルマレイミ
ド、N−シクロブチルマレイミド、N−シクロヘキシル
マレイミド等が挙げられ、これらは1種または2種以上
組み合わせて用いることができる。これらのうち生成ポ
リマーの耐熱性および機械特性等の点からN−メチルマ
レイミドを用いることが好ましい。
【0013】本発明で用いるオレフィン類としては、一
般式(2)で示される化合物が好ましい。
【0014】
【化2】
【0015】(ここで、R2,R3はそれぞれ水素または
炭素数1〜6のアルキル基を示す)好ましい例として
は、エチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、
2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセ
ン、1−メチル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、2
−メチル−1−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、
2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、
2−メチル−2−ヘキセン等が挙げられ、イソブテンを
含むリターンB.Bなども使用できる。これらは1種ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。反応性
および生成ポリマーの耐熱性、機械特性などの点から、
特にイソブテンが好ましい。
【0016】本発明に用いるマレイミド類および無水マ
レイン酸とオレフィン類の使用割合に特に制限はない
が、反応性などの点からマレイミド類および無水マレイ
ン酸1モルに対して、オレフィン類が0.1〜50モ
ル、好ましくは1.0〜20モル、特に2.0〜15モ
ルの範囲で用いることが好ましい。
【0017】本発明の製造方法で用いるラジカル重合開
始剤としては、公知のラジカル重合触媒が使用できる
が、通常は、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパー
オキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパ
ーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキ
シベンゾエート、パーブチルネオデカネート等の有機過
酸化物、または、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロ
ニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,
1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)等のアゾ系開始剤が挙げられる。これらの触媒は1
種または2種以上組み合わせてもよい。触媒の使用量は
全モノマーに対して0.0001〜1.0モル%、好ま
しくは0.001〜0.1モル%であり、触媒の添加時
期は重合の初期に全てを加えてもよく、また、重合中に
分割して加えてもよい。
【0018】重合温度は開始剤の分解温度に応じて適宜
設定することができるが、一般的には40〜150℃の
範囲で行うことが好ましい。重合温度は反応を通して一
定でもよいし、連続的に、あるいは段階的に昇温、降温
させてもよい。
【0019】重合時間は特に制限はないが0.1〜50
時間、好ましくは1〜20時間である。
【0020】本発明の製造方法は、バッチ式あるいは連
続式で行うことができる。反応器の材質は特に制限な
く、ポリマー中の残存金属の影響、スケールなどの点か
ら選択することができる。また、反応器をグラスライニ
ングなどでスケール防止処理することもできる。
【0021】撹拌についても特に制限はなく、通常の錨
型、スパイラル、ブルーマージン型などの撹拌翼を利用
できる。撹拌数は通常50〜2000rpmで行われ
る。
【0022】また、必要ならば、アルキルメルカプタン
のような連鎖移動剤を添加してもよい。また、ヒンダー
ドフェノール系,リン系の酸化防止剤を重合初期、重合
中あるいは重合後に添加することもできる。
【0023】また、重合粒子の安定化のため、生成ポリ
マーの特性を損なわない範囲で分散安定剤を添加するこ
とも可能である。
【0024】また必要ならば、他のビニル系モノマーを
共重合させることができる。他のビニル系モノマーとし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−ブテンおよ
びこれらのハロゲン置換誘導体、メタクリル酸メチル,
メタクリル酸エチル,メタクリル酸シクロヘキシル,メ
タクリル酸フェニル,メタクリル酸ベンジル等のメタク
リル酸エステル類、アクリル酸メチル,アクリル酸エチ
ル,アクリル酸ブチル,アクリル酸シクロヘキシル,ア
クリル酸フェニル,アクリル酸ベンジル等のアクリル酸
エステル類、酢酸ビニル,安息香酸ビニル等のビニルエ
ステル類、メチルビニルエーテル,エチルビニルエーテ
ル,プロピルビニルエーテル,ブチルビニルエーテル等
のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ア
クリロニトリルなどより選ばれる1種類以上の化合物が
挙げられる。これらのビニルモノマーは本発明の目的を
損なわない範囲で添加することができるが、通常マレイ
ミド類および無水マレイン酸に対して10モル%以下、
好ましくは5モル%以下、特に3モル%以下が好まし
い。
【0025】本発明の製造方法により得られるマレイミ
ド系共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)によりポリスチレン換算で求めた重量平
均分子量が1×103〜1×107、好ましくは1×10
4〜1×106のものである。
【0026】このようにして得られたマレイミド系共重
合体は、各種成形体、シート、フィルム、各種プラスチ
ックの改質剤などに用いることができる。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例に限定されるものではない。
【0028】生成ポリマーの重量平均分子量は、GPC
(東ソー(株)製HLC−802A)を用い、ポリスチ
レン換算により求めた。
【0029】実施例1 錨型撹拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いた
3lオートクレーブにN−メチルマレイミド56g、無
水マレイン酸19.6および2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル(AIBN)0.5gをトルエン/メタノ
ール混合溶媒(8/2重量比)に溶解させ、1.8lと
して仕込み、窒素で数回パージした後、イソブテン11
2gを仕込み、撹拌数500rpm、60℃で10時間
反応を行った。
【0030】析出した粒子を濾過後、減圧下60℃で2
4時間乾燥した。収量は105gであった。生成ポリマ
ー粒子の平均粒径は320μmであった。
【0031】得られたポリマーの元素分析結果およびN
MR測定結果より、生成ポリマー中のマレイミド単位は
35モル%であった。得られたポリマーは重量平均分子
量(Mw)180000であった。
【0032】実施例2 ブルーマージン型撹拌機、窒素導入管、温度計および脱
気管の付いた3lオートクレーブにN−メチルマレイミ
ド44.4g、無水マレイン酸29.4gおよびAIB
N0.5gをトルエン/t−ブタノール混合溶媒(7/
3重量比)に溶解させ、1.8lとして仕込み、窒素で
数回パージした後、イソブテン112gを仕込み、撹拌
数500rpm、60℃で10時間反応を行った。
【0033】析出した粒子を濾過後、減圧下60℃で2
4時間乾燥した。収量は102gであった。生成ポリマ
ー粒子の平均粒径は280μmであった。
【0034】得られたポリマーの元素分析結果より、生
成ポリマー中のマレイミド単位、無水マレイン酸単位お
よびオレフィン単位の比は28/22/50モル比であ
った。得られたポリマーは重量平均分子量(Mw)16
0000であった。
【0035】比較例1 錨型撹拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いた
3lオートクレーブにN−メチルマレイミド44.4
g、無水マレイン酸29.4gおよびAIBN0.5g
を酢酸イソプロピルに溶解させ、1.8lとして仕込
み、窒素で数回パージした後、イソブテン112gを仕
込み、撹拌数500rpm、60℃で10時間反応を行
った。しかし、ブロッキングを起こし、円滑な沈澱重合
が行われなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、マレイミド
類、無水マレイン酸およびオレフィン類の沈澱重合を円
滑に行うことができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マレイミド類、無水マレイン酸およびオレ
    フィン類をラジカル共重合させてマレイミド系共重合体
    を製造するにあたり、重合溶媒としてベンゼン、トルエ
    ン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブ
    チルベンゼンから選ばれる芳香族溶媒およびアルコール
    類からなる混合溶媒を用いることを特徴とする共重合体
    の製造方法。
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