JP3283470B2 - シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター - Google Patents

シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター

Info

Publication number
JP3283470B2
JP3283470B2 JP16883998A JP16883998A JP3283470B2 JP 3283470 B2 JP3283470 B2 JP 3283470B2 JP 16883998 A JP16883998 A JP 16883998A JP 16883998 A JP16883998 A JP 16883998A JP 3283470 B2 JP3283470 B2 JP 3283470B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
rotation
output
sheet
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16883998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000002068A (ja
Inventor
通彦 佐野
克文 平林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuj Hensokuki Co Ltd
Original Assignee
Fuj Hensokuki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuj Hensokuki Co Ltd filed Critical Fuj Hensokuki Co Ltd
Priority to JP16883998A priority Critical patent/JP3283470B2/ja
Publication of JP2000002068A publication Critical patent/JP2000002068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3283470B2 publication Critical patent/JP3283470B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種シートを出
入するために用いる駆動装置、並びに、同駆動装置によ
りシートを開閉動するシャッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばシャッターにおいては、減
速機付き電動モータ(駆動装置)の出力回転軸が減速回
転して回転巻軸を回転させると、この回転巻軸にシート
が巻き取られて開くとともに、この回転巻軸からシート
が引き出されて閉じる。この場合、シートの閉動下限
は、前記出力回転軸に連動するスイッチを備えた電気的
停止装置が、出力回転軸の回転に伴い停止信号を発し、
この停止信号により減速機付き電動モータの駆動が停止
することにより、設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記電気的停
止装置は、停電などが原因して正常な停止機能を発揮し
得ない場合もある。また、ストッパの当接による機械的
停止装置も提案されているが、環境状態の変化によるシ
ートの伸縮変動が原因して正常な停止機能を発揮し得な
い場合もある。このような場合、停止装置によるシート
の閉動下限設定が不正確になってシートに弛みが生じる
おそれがある。
【0004】本発明は、シート出入用駆動装置及び同駆
動装置を備えたシャッターにおいて、回転巻軸から引き
出された各種シートを緊張させる機構を提供することを
目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】後記実施形態の図面(図
1〜6に示す第一実施形態、図4,7,8に示す第二実
施形態)の符号を援用して本発明を説明する。
【0006】請求項1の発明にかかるシート出入用駆動
装置は、下記のように構成されている。このシート出入
用駆動装置は、回転巻軸(30)を回転させる出力回転
軸(8)を備え、この出力回転軸(8)の回転に伴い、
この回転巻軸(30)にシート(33)を巻き取るとと
もに、この回転巻軸(30)からシート(33)を引き
出す。
【0007】前記出力回転軸(8)と回転巻軸(30)
との間には回転力伝動体(35)を備えている。この回
転力伝動体(35)は、この出力回転軸(8)と回転巻
軸(30)との間に生じる回転力の変動差に伴いその変
動回転力を蓄積し得る回転力蓄積体(37)を有してい
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明に下記
の構成を追加している。前記回転力伝動体(35)は、
出力回転軸(8)に対しその回転中心線(8a)回りで
回転し得るように支持された伝動回転体(36)と、こ
の出力回転軸(8)と回転巻軸(30)との間に生じる
回転力の変動差に伴いその変動回転力を蓄積し得るよう
に支持された回転力蓄積体(37)とを備えている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1の発明に下記
の構成を追加している。前記回転力伝動体(35)は、
出力回転軸(8)の回転中心線(8a)に沿って移動し
得るとともにこの出力回転軸(8)に対しその回転中心
線(8a)回りで回転し得るように支持された伝動回転
体(36)と、この出力回転軸(8)と回転巻軸(3
0)との間に生じる回転力の変動差に伴いその変動回転
力を蓄積し得るように支持された回転力蓄積体(37)
とを備えている。
【0010】請求項4の発明は、請求項3の発明に下記
の構成を追加している。前記伝動回転体(36)は、出
力回転軸(8)の回転中心線(8a)に沿って移動し得
るとともにこの出力回転軸(8)に対しその回転中心線
(8a)回りで回転し得るように支持された可動車(3
8)と、出力回転軸(8)の回転中心線(8a)回りで
この可動車(38)とともに一体的に回転し得、かつ、
この可動車(38)に対し出力回転軸(8)の回転中心
線(8a)に沿って相対移動し得るように支持された伝
動車(13)とを備えている。前記回転力蓄積体(3
7)は、この出力回転軸(8)と回転巻軸(30)との
間に生じる回転力の変動差に伴いその変動回転力を蓄積
し得るように支持されている。
【0011】請求項5の発明にかかるシャッターにおい
ては、駆動装置(M)により回転する回転巻軸(30)
を備え、この駆動装置(M)の駆動に伴い、この回転巻
軸(30)にシート(33)を巻き取って開くととも
に、この回転巻軸(30)からシート(33)を引き出
して閉じる。前記シャッターの駆動装置(M)として、
請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項に記載の
シート出入用駆動装置(1)を用い、このシート出入用
駆動装置(1)の出力回転軸(8)に前記回転巻軸(3
0)を連動させている。
【0012】
【発明の実施形態】〔第一実施形態〕まず、本発明の第
一実施形態にかかるシート出入用駆動装置及び同駆動装
置を備えたシャッターを図1〜6を参照して説明する。
【0013】<シート出入用駆動装置の概要>このシー
ト出入用駆動装置は、図1,2に示す減速機付き電動モ
ータ1であって、後述するように、電動モータ本体2と
減速機3と電気的停止装置4と機械的停止装置5とを備
えている。
【0014】前記減速機3は、入力軸6と、この入力軸
6に連動する減速機構7(遊星歯車機構)と、この減速
機構7に連動する出力回転軸8とを有している。この入
力軸6と減速機構7と出力回転軸8はケース9により一
体的に組み付けられている。
【0015】前記入力軸6は、前記電動モータ本体2に
面してケース9に対し軸受10により回転可能に支持さ
れ、前記減速機構7に連動している。前記出力回転軸8
は、前記減速機構7に連動し、ケース9に対し両軸受1
1,12により回転可能に支持されてケース9の外側へ
突出している。
【0016】この出力回転軸8の突出端部には、出力鎖
車13(伝動車)を含むシート緊張機構S(後で詳述)
が支持されている。前記電動モータ本体2は、前記減速
機3のケース9に対し一体的に組み付けられ、この減速
機3の入力軸6に連動する駆動軸14を有している。な
お、この電動モータ本体2は、図示しないブレーキ機構
も有している。
【0017】前記電気的停止装置4においては、前記電
動モータ本体2の下側に取着された台板15に対し取り
付けられた停止スイッチ16を備え、この停止スイッチ
16の連動軸16aに取着された連動鎖車17と、前記
減速機3の出力回転軸8に取着された連動鎖車18とに
連動チェーン19が掛け渡されている。この停止スイッ
チ16は、出力回転軸8に連動する連動軸16aの正回
転に伴い正回転停止信号vを発するとともに、同連動軸
16aの逆回転に伴い逆回転停止信号wを発する機能を
備え、前記電動モータ本体2に対し電気的に接続されて
いる。前記電動モータ本体2の駆動は、この正回転停止
信号vまたは逆回転停止信号wにより停止する。
【0018】前記機械的停止装置5は、図3にも示すよ
うに前記減速機3のケース9に取り付けられ、前記減速
機3の出力回転軸8に連動する伝動機構20と、この伝
動機構20を介して出力回転軸8に連動する可動ストッ
パ21と、この可動ストッパ21が係止される固定スト
ッパ22とを備えている。前記伝動機構20は、ケース
9に対し両軸受23,24により回動可能に支持された
ストッパ軸25と、このストッパ軸25と出力回転軸8
とを連動させるウォーム26及びウォームホイール27
とを有している。このストッパ軸25はケース9の外側
に突出し、その突出端部には前記可動ストッパ21がス
プライン歯28により着脱可能に支持されている。この
可動ストッパ21は、レバーであり、ケース9の外側で
スプライン歯28を介してストッパ軸25とともにその
軸心回りで回動する。ケース9においてストッパ軸25
が突出する壁9aは、長孔29の範囲内においてストッ
パ軸25の軸心回りで若干回動し得る。前記固定ストッ
パ22は可動ストッパ21の先端部の回動軌跡上におい
てケース9の外側で壁9aに突設されている。
【0019】前記電動モータ本体2の駆動軸14が回転
すると、その回転は減速機3により減速されて出力鎖車
13に伝達される。この出力鎖車13の回転は、後述す
るシャッターの駆動源となる。
【0020】前記電気的停止装置4において、減速機3
の出力回転軸8の回転は、停止スイッチ16の連動軸1
6aに伝達される。この停止スイッチ16が正回転停止
信号vまたは逆回転停止信号wを発すると、電動モータ
本体2の駆動(正回転または逆回転)が停止される。
【0021】一方、前記機械的停止装置5において、減
速機3の出力回転軸8の回転は、可動ストッパ21に伝
達される。この可動ストッパ21は、図3(b)に示す
ように正方向Aまたは逆方向Bへ回動すると、固定スト
ッパ22に対し係止され、出力回転軸8の回転を阻止す
る。そのため、出力鎖車13の回転が停止される。この
場合、電動モータ本体2は過負荷を検知してモータ保護
機能により停止する。
【0022】<図4に示すシャッターの概略>天井部に
おいて駆動装置Mが設置されている。この駆動装置Mと
して、前記減速機付き電動モータ1を利用している。天
井部において、回転巻軸30が支持され、この減速機付
き電動モータ1の出力鎖車13の回転が駆動チェーン3
1や駆動鎖車32などを介してこの回転巻軸30に伝達
される。この回転巻軸30が正逆回転すると、シート3
3がレール34に沿って昇降し、図4(a)に示すよう
に回転巻軸30に巻かれて開く状態と、図4(c)
(d)に示すように回転巻軸30から引き出されて閉じ
る状態とを取り得る。
【0023】この場合、前記減速機付き電動モータ1に
おいて、電気的停止装置4の停止スイッチ16が正回転
停止信号vを発して電動モータ本体2の駆動(正回転)
が停止されるか、または、機械的停止装置5の可動スト
ッパ21が正方向Aへ回動して固定ストッパ22に対し
係止される位置が、シート33の下降の下限になる。一
方、前記減速機付き電動モータ1において、電気的停止
装置4の停止スイッチ16が逆回転停止信号wを発して
電動モータ本体2の駆動(逆回転)が停止されるか、ま
たは、機械的停止装置5の可動ストッパ21が逆方向B
へ回動して固定ストッパ22に対し係止される位置が、
シート33の上昇の上限になる。
【0024】<前記シート緊張機構Sの詳細>図4に示
すように、前記出力回転軸8と回転巻軸30との間には
回転力伝動体35が設けられている。この回転力伝動体
35は、前記出力鎖車13(伝動車)を含むシート緊張
機構Sや、前記駆動チェーン31及び駆動鎖車32など
からなる。
【0025】このシート緊張機構Sは、図1,3,5に
示すように、出力回転軸8の外周で一体的に組み付けら
れ、伝動回転体36と圧縮コイルばね37(弾性体、回
転力蓄積体)とを備えている。この伝動回転体36は可
動車38と前記出力鎖車13とからなる。
【0026】次に、このシート緊張機構Sを詳述する。
前記可動車38は、円筒部39と、この円筒部39の一
端面側に形成されたフランジ部40とからなり、この円
筒部39で前記出力回転軸8の外周に挿嵌されている。
この円筒部39の外周にはスプライン歯41が形成され
ている。この可動車38は、円筒部39で、出力回転軸
8の回転中心線8aに沿って移動し得るとともに、この
出力回転軸8に対しその回転中心線8a回りで回転し得
る。
【0027】前記出力鎖車13においては、そのボス部
42内にスプライン歯43が形成され、前記軸受12と
前記可動車38のフランジ部40との間で、このスプラ
イン歯43が可動車38のスプライン歯41に歯合され
ている。この出力鎖車13は、これらのスプライン歯4
1,43(連動部)の歯合により、出力回転軸8の回転
中心線8a回りでこの可動車38とともに一体的に回転
し得、かつ、この可動車38に対し出力回転軸8の回転
中心線8aに沿って相対移動し得る。
【0028】前記出力回転軸8の外端面側にはフランジ
部44が形成されている。前記圧縮コイルばね37は、
このフランジ部44(連結部)と前記可動車38のフラ
ンジ部40(連結部)との間で、出力回転軸8の外周に
巻装されている。この圧縮コイルばね37の両端部37
a,37bのうち、一端部37aが出力回転軸8のフラ
ンジ部44に連結されているとともに、他端部37bが
可動車38のフランジ部40に連結されている。この連
結により、圧縮コイルばね37にねじりコイルばね的機
能をも持たせている。
【0029】前記出力回転軸8が回転すると、その回転
力が出力回転軸8のフランジ部44と圧縮コイルばね3
7の両端部37a,37bと可動車38のフランジ部4
0と可動車38及び出力鎖車13のスプライン歯41,
43とにより伝動され、圧縮コイルばね37及び可動車
38とともに出力鎖車13が回転する。
【0030】<シャッターの開閉動に伴う前記シート緊
張機構Sの作用> * 図4(a)及び図5に示す開動状態 シート33は回転巻軸30に巻かれて開いている。
【0031】可動車38においてフランジ部40は、圧
縮コイルばね37の弾性力により出力回転軸8のフラン
ジ部44から離間するように押されて出力回転軸8の回
転中心線8aの方向へ移動し、出力鎖車13のボス部4
2に当接している。
【0032】* 図4(b)及び図6(a)に示す閉動
途中状態 上記シート33の開動状態で、出力回転軸8が回転し始
めると、回転巻軸30が回転してシート33が回転巻軸
30から次第に引き出される。このシート33の引出し
長さが大きくなるほどシート33の重量が出力鎖車13
にかかって出力鎖車13に対する負荷が大きくなるの
で、可動車38及び出力鎖車13の回転量が出力回転軸
8の回転量よりも大きくなり、圧縮コイルばね37が他
端部37b側で一端部37a側に対し回転方向へねじら
れて収縮する。そのため、可動車38においてフランジ
部40は、圧縮コイルばね37の弾性力に抗して出力回
転軸8のフランジ部44に対し接近するように出力回転
軸8の回転中心線8aの方向へ移動し、出力鎖車13の
ボス部42から離間する。
【0033】* 図4(c)及び図6(b)に示す閉動
状態(弛みのない正常な状態) 上記シート33の開動途中状態から、さらに出力回転軸
8が回転してシート33の引出し長さが大きくなると、
出力鎖車13に対する負荷が増大するので、圧縮コイル
ばね37がより一層回転方向へねじられて収縮する。そ
のため、可動車38においてフランジ部40は、出力回
転軸8のフランジ部44に対しさらに接近するように出
力回転軸8の回転中心線8aの方向へ移動し、出力鎖車
13のボス部42からさらに離間する。
【0034】前述したように電気的停止装置4または機
械的停止装置5が正常に働くと、シート33が緊張状態
のまま停止して閉じられる。このシート33の正常閉動
状態では、出力鎖車13に対する負荷が最大になるた
め、圧縮コイルばね37は最大の収縮量で最大の弾性力
を蓄積する。
【0035】* 図4(d)に示す閉動状態(弛みTの
ある不正常な状態) 電気的停止装置4または機械的停止装置5が正常に働か
ない場合、図4(d)に示すように、シート33は、前
記正常閉動状態からさらに下降し、弛んだ状態で停止し
て閉じられることがある。その場合でも、図6(b)に
示すように、圧縮コイルばね37には前記正常閉動状態
で瞬間的に収縮による弾性力が一旦蓄積される。しか
し、このような不正常な閉動状態では、この弛みTだ
け、出力鎖車13にかかるシート33の重量が小さくな
って出力鎖車13に対する負荷が軽減されるので、瞬間
的に蓄積された弾性力により、正常な閉動状態の場合よ
りも、圧縮コイルばね37はねじり量を小さくして伸長
する。そのため、可動車38においてフランジ部40
は、図6(c)に示すように、正常な閉動状態の場合よ
りも、出力回転軸8のフランジ部44に対し離間するよ
うに出力回転軸8の回転中心線8aの方向へ移動して出
力鎖車13のボス部42に対し接近する。すなわち、前
記圧縮コイルばね37は、出力回転軸8と回転巻軸30
との間に生じる回転力の変動差に伴いその変動回転力を
蓄積し、その蓄積力を瞬時に放出して力学的釣り合いを
得るまで、可動車38と出力鎖車13と回転巻軸30と
を出力回転軸8に対し回転させる。従って、この回転巻
軸30にシート33が巻かれて前記弛みTが吸収され、
シート33は正常な閉動状態と同様に緊張される。
【0036】<第一実施形態の特徴>第一実施形態は下
記*の特徴(後記する他の技術的思想以外)を有する。 * 出力回転軸8と回転巻軸30との間に生じる回転力
の変動差に伴いその変動回転力を蓄積し得る圧縮コイル
ばね37を有している。そのため、回転巻軸30に生じ
る負荷(例えば、正常な開動状態と正常な閉動状態との
間において緊張状態にあるシート33の重量)の変動に
伴い、その変動負荷を圧縮コイルばね37が吸収して蓄
積し、出力回転軸8と回転巻軸30との間の力学的釣り
合いを取りながら、出力回転軸8の回転を回転巻軸30
に対し円滑に伝達することができる。従って、シート3
3が弛みTのある不正常な閉動状態になったとしても、
前述したようにこの圧縮コイルばね37の弾性力を利用
して、シート33を緊張状態に確実に戻すことができ
る。
【0037】* 出力回転軸8の外周で、伝動回転体3
6としての出力鎖車13及び可動車38や、圧縮コイル
ばね37をコンパクトに組み込むことができる。 * 伝動回転体36においては、出力回転軸8との間で
圧縮コイルばね37を支持する可動車38を出力鎖車1
3以外に備えている。そのため、圧縮コイルばね37の
動きは、可動車38に直接伝わるが、出力鎖車13に直
接的に伝わらない。従って、駆動チェーン31が巻き掛
けられた出力鎖車13を出力回転軸8や可動車38に対
し回転可能に支持するだけでよく、出力回転軸8から回
転巻軸30への伝動を円滑に行うことができる。また、
出力鎖車13の交換を容易に行うことができる。
【0038】* 減速機付き電動モータ1において、停
止スイッチ16を備えた電気的停止装置4を採用したの
で、停止機能を高めることができる。 * 減速機付き電動モータ1において、固定ストッパ2
2及び可動ストッパ21を備えた機械的停止装置5を採
用したので、停電などが起こっても停止機能を確実に維
持することができる。
【0039】〔第二実施形態〕次に、本発明の第二実施
形態にかかるシート出入用駆動装置及び同駆動装置を備
えたシャッターを図4及び図7〜8を参照して説明す
る。
【0040】<この第二実施形態と前記第一実施形態と
の間の構成上の相違点>可動車38の円筒部39内に雌
ねじ部45が形成されている。出力回転軸8の外周には
この雌ねじ部45に螺合された雄ねじ部46が形成され
ている。この雌ねじ部45及び雄ねじ部46は特殊設計
され、それらのリード角は相当大きく設定されている。
【0041】第一実施形態では、圧縮コイルばね37の
両端部37a,37bのうち、一端部37aが出力回転
軸8のフランジ部44に連結されているとともに、他端
部37bが可動車38のフランジ部40に連結されてい
る。しかし、第二実施形態では、圧縮コイルばね37が
この両フランジ部40,44間で挟持され、圧縮コイル
ばね37の両端部37a,37bがこの両フランジ部4
0,44に対し単に当接しているだけである。
【0042】<シャッターの開閉動に伴うシート緊張機
構Sの作用> * 図4(a)及び図7に示す開動状態 図7に示す開動状態は、前述した図5に示す開動状態と
同様である。
【0043】* 図4(b)及び図8(a)に示す閉動
途中状態 上記シート33の開動状態で、出力回転軸8が回転し始
めると、可動車38はそれらの雌雄ねじ部45,46で
出力回転軸8の回転中心線8aに沿って移動し得るが、
この可動車38に対する移動力を圧縮コイルばね37ま
たは出力鎖車13のボス部42により受けるため、出力
回転軸8と可動車38と圧縮コイルばね37と出力鎖車
13とが一体的に回転する。
【0044】出力鎖車13の回転が駆動チェーン31及
び駆動鎖車32により回転巻軸30に伝達されると、シ
ート33が回転巻軸30から次第に引き出される。この
シート33の引出し長さが大きくなるほどシート33の
重量が出力鎖車13にかかって出力鎖車13に対する負
荷が大きくなるので、可動車38及び出力鎖車13の回
転量が出力回転軸8の回転量よりも大きくなり、可動車
38が出力鎖車13及び出力回転軸8に対しスプライン
歯41,43及び雌雄ねじ部45,46で回転中心線8
aに沿って移動し、圧縮コイルばね37が収縮する。
【0045】* 図4(c)及び図8(b)に示す閉動
状態(弛みのない正常な状態) 上記シート33の開動途中状態から、さらに出力回転軸
8が回転してシート33の引出し長さが大きくなると、
出力鎖車13に対する負荷が増大するので、圧縮コイル
ばね37がより一層収縮する。
【0046】前述したように電気的停止装置4または機
械的停止装置5が正常に働くと、シート33が緊張状態
のまま停止して閉じられる。このシート33の正常閉動
状態では、出力鎖車13に対する負荷が最大になるた
め、圧縮コイルばね37は最大の収縮量で最大の弾性力
を蓄積する。
【0047】* 図4(d)に示す閉動状態(弛みTの
ある不正常な状態) 電気的停止装置4または機械的停止装置5が正常に働か
ない場合、図4(d)に示すように、シート33は、前
記正常閉動状態からさらに下降し、弛んだ状態で停止し
て閉じられることがある。その場合でも、図8(b)に
示すように、圧縮コイルばね37には前記正常閉動状態
で瞬間的に収縮による弾性力が一旦蓄積される。しか
し、このような不正常な閉動状態では、この弛みTだ
け、出力鎖車13にかかるシート33の重量が小さくな
って出力鎖車13に対する負荷が軽減されるので、瞬間
的に蓄積された弾性力により、特に大きなリード角を有
する雌雄ねじ部45,46で回転方向の分力が生じる。
この回転方向分力により、可動車38は、雌雄ねじ部4
5,46で回転しながら、出力回転軸8の回転中心線8
aの方向へ移動し、正常な閉動状態の場合よりも、圧縮
コイルばね37の収縮量が小さくなる。そのため、可動
車38においてフランジ部40は、図8(c)に示すよ
うに、正常な閉動状態の場合よりも、出力回転軸8のフ
ランジ部44に対し離間するように出力回転軸8の回転
中心線8aの方向へ移動して出力鎖車13のボス部42
に対し接近する。従って、前記回転巻軸30にシート3
3が巻かれて前記弛みTが吸収され、シート33は正常
な閉動状態と同様に緊張される。
【0048】〔他の実施形態〕前記各実施形態以外にも
下記*のように構成してもよい。 * 前記各実施形態では、伝動回転体36として可動車
38と出力鎖車13とが互いに分離して設けられてい
る。図示しないが、この構成に代えて、可動車38と出
力鎖車13とを一体化した伝動回転体としてもよい。
【0049】* 前記各実施形態では、回転力蓄積体と
して圧縮コイルばね37を特定構成で利用している。図
示しないが、そのほかの回転力蓄積体として、例えば、
ねじりコイルばねやうず巻ばね(ぜんまい)や弾性ゴム
などを利用する。これらの回転力蓄積体の場合には、圧
縮コイルばね37と異なり、出力回転軸8の回転中心線
8a回りの弾性を持つため、可動車38を回転中心線8
aの方向へ移動可能に支持する必要はない。すなわち、
伝動回転体を出力回転軸8に対しその回転中心線8a回
りで回転可能に支持するだけでもよい。
【0050】* 本発明にかかるシート出入用駆動装置
をシャッター以外の装置、例えば映写用スクリーン装置
に応用する。 〔他の技術的思想〕実施形態から把握できる技術的思想
(請求項以外)を効果とともに記載する。
【0051】下記(イ)〜(ハ)の構成により、出力回
転軸8の外周で回転力蓄積体(圧縮コイルばね37)を
コンパクトに組み込むことができる。 (イ) 請求項1から請求項5のうちいずれかの請求項
において、回転力蓄積体は弾性体(圧縮コイルばね3
7)である。
【0052】(ロ) 請求項2または請求項3におい
て、回転力蓄積体は、出力回転軸8の外周に巻装したば
ね(圧縮コイルばね37)であって、出力回転軸8と伝
動回転体36との間で支持されている。
【0053】(ハ) 請求項4において、回転力蓄積体
は、出力回転軸8の外周に巻装したばね(圧縮コイルば
ね37)であって、出力回転軸8と可動車38との間で
支持されている。
【0054】下記(ニ)〜(ホ)の構成により、回転力
蓄積体としての圧縮コイルばね37の弾性力を可動車3
8に対し確実に伝達することができる。 (ニ) 上記(ハ)において、回転力蓄積体は、圧縮コ
イルばね37であって、その両端部37a,37bのう
ち、一端部37aを出力回転軸8に連結するとともに、
他端部37bを可動車38に連結した。
【0055】(ホ) 上記(ハ)において、可動車38
は、雌雄ねじ部(雌ねじ部45、雄ねじ部46)により
出力回転軸8に対し螺合され、この雌雄ねじ部(雌ねじ
部45、雄ねじ部46)で出力回転軸8の回転中心線8
aに沿って移動し得るとともにこの出力回転軸8に対し
その回転中心線8a回りで回転し得、回転力蓄積体は、
出力回転軸8の当接部(フランジ部44)と可動車38
の当接部(フランジ部40)との間で挟持した圧縮コイ
ルばね37であり、この圧縮コイルばね37は、出力回
転軸8の回転中心線8aの方向へ出力回転軸8の当接部
(フランジ部44)に対し可動車38の当接部(フラン
ジ部40)を離間させる弾性を有し、この両当接部(フ
ランジ部40,44)に対し相対回転し得る。
【0056】(ヘ) 請求項1から請求項5のうちいず
れかの請求項、または上記(イ)または上記(ロ)また
は上記(ハ)または上記(ニ)または上記(ホ)におい
て、シート33の閉状態で駆動装置(減速機付き電動モ
ータ1)を停止する停止装置(電気的停止装置4、機械
的停止装置5)を備えている。従って、シート33を正
常な閉動状態で停止させて緊張させることができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明にかかるシート出入用駆
動装置によれば、シート緊張機構(S)により、シート
(33)が弛み(T)のある不正常な状態になったとし
ても、シート(33)を緊張状態に戻すことができる。
【0058】請求項2または請求項3の発明によれば、
請求項1の発明の効果に加え、出力回転軸(8)に対し
伝動回転体(36)及び回転力蓄積体(37)をコンパ
クトに組み込むことができる。
【0059】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
の効果に加え、伝動回転体(36)にあって可動車(3
8)を伝動車(13)以外に備えているので、出力回転
軸(8)から回転巻軸(30)への伝動を円滑に行うこ
とができるとともに、伝動車(13)の交換を容易に行
うことができる。
【0060】請求項5の発明にかかるシャッターによれ
ば、請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項の発
明にかかる効果を発揮して、シート(33)を開閉動さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態にかかるシート出入用駆動装置
(減速機付き電動モータ)を正面側から見た断面図であ
る。
【図2】 (a)は上記減速機付き電動モータの右側面
図であり、(b)は図1のXーX線断面図である。
【図3】 (a)は上記減速機付き電動モータの部分正
面図であり、(b)は可動ストッパが固定ストッパに当
接した状態を示す部分正面図である。
【図4】 上記シート出入用駆動装置(減速機付き電動
モータ)を備えたシャッターにおいてシートの開閉動作
を示す概略断面図である。
【図5】 シート緊張機構を示す図1の部分拡大断面図
である。
【図6】 図5のシート緊張機構においてシート緊張動
作を示す部分正面図である。
【図7】 第二実施形態にかかるシート出入用駆動装置
(減速機付き電動モータ)においてシート緊張機構を示
す部分拡大断面図(図5対応)である。
【図8】 図7のシート緊張機構においてシート緊張動
作を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1…減速機付き電動モータ(シート出入用駆動装置)、
8…出力回転軸、8a…回転中心線、13…出力鎖車
(伝動車)、30…回転巻軸、33…シート、35…回
転力伝動体、36…伝動回転体、37…圧縮コイルばね
(回転力蓄積体)、38…可動車、M…駆動装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 9/88

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転巻軸を回転させる出力回転軸を備
    え、この出力回転軸の回転に伴い、この回転巻軸にシー
    トを巻き取るとともに、この回転巻軸からシートを引き
    出すシート出入用駆動装置において、 前記出力回転軸と回転巻軸との間には回転力伝動体を備
    え、この回転力伝動体は、この出力回転軸と回転巻軸と
    の間に生じる回転力の変動差に伴いその変動回転力を蓄
    積し得る回転力蓄積体を有していることを特徴とするシ
    ート出入用駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記回転力伝動体は、 出力回転軸に対しその回転中心線回りで回転し得るよう
    に支持された伝動回転体と、 この出力回転軸と回転巻軸との間に生じる回転力の変動
    差に伴いその変動回転力を蓄積し得るように支持された
    回転力蓄積体とを備えたことを特徴とする請求項1に記
    載のシート出入用駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記回転力伝動体は、 出力回転軸の回転中心線に沿って移動し得るとともにこ
    の出力回転軸に対しその回転中心線回りで回転し得るよ
    うに支持された伝動回転体と、 この出力回転軸と回転巻軸との間に生じる回転力の変動
    差に伴いその変動回転力を蓄積し得るように支持された
    回転力蓄積体とを備えたことを特徴とする請求項1に記
    載のシート出入用駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記伝動回転体は、 出力回転軸の回転中心線に沿って移動し得るとともにこ
    の出力回転軸に対しその回転中心線回りで回転し得るよ
    うに支持された可動車と、 出力回転軸の回転中心線回りでこの可動車とともに一体
    的に回転し得、かつ、この可動車に対し出力回転軸の回
    転中心線に沿って相対移動し得るように支持された伝動
    車とを備え、 前記回転力蓄積体は、この出力回転軸と回転巻軸との間
    に生じる回転力の変動差に伴いその変動回転力を蓄積し
    得るように支持されていることを特徴とする請求項3に
    記載のシート出入用駆動装置。
  5. 【請求項5】 駆動装置により回転する回転巻軸を備
    え、この駆動装置の駆動に伴い、この回転巻軸にシート
    を巻き取って開くとともに、この回転巻軸からシートを
    引き出して閉じるシャッターにおいて、 前記シャッターの駆動装置として、請求項1から請求項
    4のうちいずれかの請求項に記載のシート出入用駆動装
    置を用い、このシート出入用駆動装置の出力回転軸に前
    記回転巻軸を連動させたことを特徴とするシャッター。
JP16883998A 1998-06-16 1998-06-16 シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター Expired - Fee Related JP3283470B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16883998A JP3283470B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16883998A JP3283470B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000002068A JP2000002068A (ja) 2000-01-07
JP3283470B2 true JP3283470B2 (ja) 2002-05-20

Family

ID=15875491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16883998A Expired - Fee Related JP3283470B2 (ja) 1998-06-16 1998-06-16 シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3283470B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000002068A (ja) 2000-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5799716A (en) Electric-powered shutter apparatus for a building opening
JP4264139B2 (ja) 線形アクチュエータ
US4440354A (en) Automatic tension-adjusting mechanism for window regulators
US7293632B2 (en) Brake-equipped retracting mechanism for retractable member
JPH11334370A (ja) 自動車のスライドドア用駆動装置
EP1898384B1 (en) Device with a brake, for opening and closing an opening/closing member
JP3961668B2 (ja) 引戸のクローザ
JP2003041853A (ja) 車両用バックドアの開閉装置
JP2002201883A (ja) ブラインド装置
JP3283470B2 (ja) シート出入用駆動装置及び同駆動装置を備えたシャッター
JP4516750B2 (ja) パワーデッキリッドの引下げ用アクチュエータ及び制御装置
JPH10306670A (ja) 巻取り装置
JP4832902B2 (ja) 開閉装置の戻しばね付き巻取体構造
JP2938065B1 (ja) 自動開閉装置
JPH1191355A (ja) スライドドア用駆動装置
JPH10212880A (ja) スクリーン開閉装置
JP3729639B2 (ja) 変速機付き駆動装置を備えたシャッター
JP2506239B2 (ja) シャッタ、主にロ―ラシャッタのための駆動装置
JP3671613B2 (ja) 電動式開閉戸の開閉装置
KR102658041B1 (ko) 전동셔터의 정전시 체인휠이 클러치 기능을 하고 체인 전달력이 감김 및 풀림시 일정한 수동 수직형 구동장치
KR20080081379A (ko) 전동식 자동차용 사이드 브레이크의 구동장치
JP3895619B2 (ja) 魚釣用リール
JP2014084072A (ja) ウェビング巻取装置
WO2021106506A1 (ja) スライドドアの駆動装置
JP2534857Y2 (ja) シャッター開閉用電動モータのブレーキ手動解放装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees