JP3283286B2 - 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔 - Google Patents

自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔

Info

Publication number
JP3283286B2
JP3283286B2 JP07764992A JP7764992A JP3283286B2 JP 3283286 B2 JP3283286 B2 JP 3283286B2 JP 07764992 A JP07764992 A JP 07764992A JP 7764992 A JP7764992 A JP 7764992A JP 3283286 B2 JP3283286 B2 JP 3283286B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
temperature
foil
exhaust gas
metal carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07764992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05277378A (ja
Inventor
益啓 深谷
圭一 大村
幹雄 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP07764992A priority Critical patent/JP3283286B2/ja
Publication of JPH05277378A publication Critical patent/JPH05277378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3283286B2 publication Critical patent/JP3283286B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車エンジン排気ガ
スの高温化に耐え得る自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱
型メタル担体に使用される耐熱性に優れたフェライト系
ステンレス鋼箔に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車排気を無公害化するための触媒の
担体として、従来、コージオライトを主成分とするセラ
ミックハニカムが多用されてきたが、近年、ステンレス
鋼箔製のメタルハニカムの利点が認識されて、一部の高
級乗用車から搭載が始まり徐々にその数が増加しつつあ
る。メタルハニカムの利点は、セラミックハニカムに
比較してエンジン始動時の温度上昇が速く、それだけ早
く触媒の浄化能が機能して有毒ガスの放出量を小さくす
ることができる、セラミックハニカムに比べて壁厚が
半分以下で、それだけ排気抵抗が小さくなってエンジン
の出力損失が少い、ハニカムの単位体積当りの表面積
が大きく、相対的に小型化が可能である、セラミック
ハニカムではインコネル又は高級ステンレスのワイヤー
製のクッション材が外筒との間に必要で、その耐熱性不
足のため高温化に制約があったが、メタルハニカムでは
外筒に直接ハニカムを接合するのでクッション材は必要
なく、エンジンマニホールド直下のより高温部に配置し
て浄化能の早期立ち上げが可能等である。メタルハニカ
ムはセラミックハニカムに比べてより高温での使用が可
能ではあるが直近では、CAFEや排ガス規制の強化を
背景として、自動車用エンジンはリーン・バーン、高速
低燃費のニーヅが高まり、自動車エンジンからの排気温
度はさらに上昇の傾向にあり、従来のメタル・ハニカム
では耐熱性が不足する場合が生じてきた。すなわち従来
のメタルハニカムはエンジンマニホールドの直下で使わ
れるものでも入りガスの温度は最高でも850℃程度で
あったが、直近では入りガス温度が900℃〜1000
℃にも達するケースが出てきており、従来型のメタルハ
ニカムではこれらの厳しい耐久試験に耐えられなくなっ
てきた。
【0003】従来は例えば「日経メカニカル」1991
年1月20号の70〜80頁に記載されている通り、メ
タルハニカムの耐熱性の向上のためにはこれを構成する
ハニカム材の耐酸化性を向上させることが必要要件の第
一と考えられていた。このため、例えば特開昭50−9
2286号、同51−48473号および同57−71
898号の各公報に開示されているごとく、メタルハニ
カム用箔材として耐酸化性および皮膜の密着性が注目さ
れ、それゆえその素材としては一般に耐酸化性、皮膜の
密着性に優れているために旧来より電熱線や暖房器具の
高温部材として広く使用されてきたFe−Cr−Al系
合金をベースに、その耐酸化性あるいは触媒の直接担持
体である活性アルミナ(γ−Al2 3 )コート層との
密着性を改善した箔が用いられている。上記各公報に開
示された技術はいずれも素材の耐酸化性を改善する手段
としてYを利用している。
【0004】一方、特公平2−58340号公報にはF
e−Cr−Al系合金の主として酸化皮膜の剥離を防止
するために0.002〜0.05重量%のLa,Ce,
Pr,Ndからなる群の希土類元素(以上Lnと称す
る。)を含む、総量0.06重量%までの希土類元素を
添加した合金、および該合金の安定化のためにZrを、
また高温のクリープ強さの確保のためにNbをそれぞれ
C,N量との特定関係範囲内で添加した合金が提案され
ている。これらの公報では希土類元素の合計が0.06
重量%を越えるような合金では、それ以下の場合に比べ
て耐酸化性がほとんど改善されないばかりか、通常の熱
間加工温度では加工することが不可能であると述べてい
る。
【0005】特公平4−8502号公報には、同じくF
e−Cr−Al系をベースとする合金においてYの添加
は高価なものになるとして、Ceを排除したLnまたは
Laのみを0.05〜0.2重量%の範囲で添加する事
が提案されている。これは、Lnの添加による熱間加工
性の低下原因がCeの存在にあり、さらにCeには耐酸
化性をも低下させる作用があるためとしており、したが
ってCeだけを排除したLnを添加すれば熱間加工が可
能となり耐酸化性も向上するという知見に基づくと述べ
ている。しかしながら、Lnは化学的に活性に富む元素
であり、かつ相互の化学的性質が類似しているために個
々の元素の分離は簡単ではなく、Lnの一般的な混合物
であるミッシュメタルに対しては非常に高価なものとな
る。また、同様にCeのみを分離除去することも価格の
上昇を避け得ない。さらに、これと同一出願人による特
開昭63−42356号公報には、耐酸化性と酸化スケ
ールの耐剥離性に優れたFe−Cr−Al系合金として
Ce,La,PrおよびNdを総和で0.01%以上
0.30%以下を含む合金が開示されているが、この合
金についての熱間加工性の検討は全く行われていない。
【0006】これらの従来技術はメタル担体の高耐熱化
の技術として主に酸化皮膜の密着性や耐酸化性について
検討されているが、触媒のハニカム体を構成する箔とし
て実用上重要な要求特性である、ハニカム体の構造上の
耐久性に及ぼす箔素材の影響例えば高温耐力の影響につ
いては全く検討されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車排気
の高温化に伴って問題となる従来のメタル担体の耐熱性
の不足を解決すべくなされたもので、より高温のエンジ
ン排気(900〜1000℃)にも耐え得る高耐熱型メ
タル担体用に使用される耐熱性に優れたフェライト系ス
テンレス鋼箔を提供することを目的とする。
【0008】メタル担体が用いられる環境は、エンジン
排気の高温化とともに厳しさを増してきた。本発明者等
は、エンジンベンチでメタル担体の耐久試験を行うに際
し、従来におけるよりも100℃だけ最高温度を高くし
950℃〜150℃の間を1200回繰り返し上下させ
る冷熱試験を行った。その結果、従来の850℃を最高
温度とする冷熱試験では十分に耐久性があったメタル担
体も前記条件では破壊に至ることが明らかとなった。破
壊箇所は、ハニカム最外周から数層内側でろう付け部を
外れた波板の母材部が排気の流れ方向に破断してこの部
分から内層のハニカムが排気の流れ方向下流側にずれを
生じていた。破壊の原因は、定性的には急速な昇・降温
過程でハニカムを保持するステンレス鋼薄板製の外筒と
ハニカムの間に400℃以上の温度差が生じる時期があ
りこのときに前記温度差による熱歪が弾性限を超えて塑
性域に大きく入り込む大きさとなり、この熱歪の消長が
ハニカムの熱疲労破壊を惹起する点にある。
【0009】この熱歪みはハニカム体の半径方向に均一
に分布するのではなく最外周から数層内側に集中する。
これは、ハニカム体半径方向の温度勾配が外層側に比較
し内層側で非常に大きいことと、箔材料の耐力の温度に
対する変化率が温度域によって大きく異なっていること
に由来している。すなわちハニカム体の半径方向に最も
急激な温度勾配が発生する外層側の温度域とハニカム体
を構成するフェライト系ステンレス箔の耐力が著しく低
下し始める600〜700℃の温度域とが、最外周から
数層の部分で合致するため、ここに大きなせん断歪みが
集中するからである。
【0010】すなわち、自動車の触媒担体では、通常の
使用環境にあっては箔の耐酸化性が不足しているため触
媒担体が寿命に達することは希であり、むしろ走行状態
に連動した加熱・冷却の繰り返しによる熱疲労によって
破損し寿命に達することがほとんどである。こうした場
合には箔の高温での耐力が重要であり、とりわけ上述し
たようにハニカム体の中の急峻な温度勾配発生部分と合
致する温度領域、すなわち本発明者らの測定によると6
00〜700℃の温度域の箔素材の耐力が高く、かつ6
00℃以上での温度による耐力の低下の度合が可能な限
り小さいことが、ハニカム体の構造上の寿命を向上させ
るのに有効であることが明らかになった。
【0011】さらに、例えば、自動車のように広く一般
に供するにあたっては、まず第一に安価でかつ安定供給
可能であることが望まれ、したがって素材としては成分
コストが低いことはもとより、従来のステンレス鋼の大
量生産工程にて比較的容易に製造でき、製造コストを低
く抑えることが重要である。また、体積に対して表面積
が著しく大きい箔の状態で高温の排ガスに曝されるた
め、当然耐酸化性にも優れていなければならない。
【0012】本発明者らは、このような現状の課題を踏
まえ、上述した特性をすべて具備するような触媒担体の
構成箔を開発すべく種々検討し、本発明に至ったのであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは研究の結
果、箔の耐酸化性を向上させるためには、Fe−Cr−
Al合金をベースにして0.01%を越えるYmの添加
が有効で、特公平2−58340号公報で開示されてい
るLn(La,Ce,PrおよびNd)を添加する場合
に比べ、飛躍的にその耐酸化性が向上することを見い出
した。
【0014】さらに、上述したように加熱・冷却に伴う
触媒担体の構造上の耐久性向上にはそのハニカム体を構
成する箔の600〜700℃での耐力の向上が必要であ
り、この目的から種々検討の結果、Nbおよび/または
Taの添加あるいはMoおよび/またはWの添加が有効
であり、さらにTaおよび/またはNbの添加と同時に
Moおよび/またはWを添加すると高温側の耐力がさら
に向上することを見いだした。
【0015】さらに、この種のフェライト系ステンレス
鋼の製造上の問題点である熱延板の靭性を調査した結
果、TaあるいはNbを添加することで靭性を著しく改
善することが可能で、通常のステンレス鋼の製造工程で
十分大量生産可能なレベルにまでその性質を引き上げ得
ることが明らかとなった。なお、こうした種々の検討に
際し、Ti,ZrおよびVについてもその影響を調査し
たが、Tiは高温の耐力をほとんど増加させず、過剰の
添加はかえって熱延板の靭性を低下させることが明らか
となり、Zrは比較的微量な範囲の添加で一旦は高温の
耐力を僅かに増加させるものの、箔の耐酸化性を著しく
低下させかつ熱延板の靭性をも損なうことが判明した。
さらに、Vには高温の耐力向上効果も熱延板の靭性向上
効果も認められないことが明らかになった。
【0016】すなわち、本発明は以上のような検討結果
をもとに、高温の排ガス中にあっても箔の耐酸化性や皮
膜の密着性に優れることは当然として、これをさらに改
善するとともに、触媒担体の構造上の耐久性向上に効果
を持ち、併せて熱間加工性や熱延板の靭性等の製造性に
も優れ、かつ耐熱性にも優れたFe−Cr−Al系合金
箔を提供するものである。
【0017】しかして、その具体的な手段は以下のよう
なものである。すなわち、本発明は、重量%で、Ym
イットリウムメッシュ):0.01超0.5%以下 Al:4.5%以上6.5%以下 Cr:13%以上25%以下 C:0.025%以下 N:0.02%以下 C + N:0.03%以下 に加えて Nb:(93・C%/12+93・N%/14)×1.
2以上3%以下 または Ta:(181・C%/12+181・N%/14)×
1.5以上3%以下 の少なくとも一種を Nb + Ta:3%以下 で含み、かつ残部Feおよび不可避的不純物からなるF
e−Cr−Al系合金箔であり、さらに上記合金箔に加
えて重量%で Mo:1%以上4%以下 または W:1%以上4%以下 の少なくとも一種を Mo + W:4%以下 で含むFe−Cr−Al系合金箔であり、あるいは重量
%で、 Ym(イットリウムメッシュ):0.01超0.5%以
下 Al:4.5%以上6.5%以下 Cr:13%以上25%以下 C:0.025%以下 N:0.02%以下 C+N:0.03%以下 に加えて Mo:1%以上4%以下 または W:1%以上4%以下 の少なくとも一種を Mo+W:4%以下 で含み、かつ残部Feおよび不可避的不純物からなるF
e−Cr−Al系合金箔である。
【0018】
【作用】次に本発明における各成分の限定理由並びにそ
の作用について詳しく説明する。なお、本明細書中の化
学組成はすべて重量%である。 (1)Nb:Nbは本発明にあっては、箔の高温での耐
力を向上させ、触媒担体の構造上の耐久性を改善するた
めの重要な添加元素である。
【0019】Nbの作用は鋼中のCおよびNと結合して
炭窒化物を形成し、これがいわゆる析出強化作用を及ぼ
すことに加えて、さらに余剰の分が素地に固溶し固溶強
化作用を及ぼすために高温の耐力が改善されるのであ
る。この際析出強化作用はその効果は大きいものの、例
えば、750℃を超えるような温度域での長時間使用中
に次第に析出物が凝集粗大化することにより金属組織の
変化が生じ、その効果が低下する場合がある。
【0020】一方、固溶強化作用は析出強化作用ほどは
効果が大きくはないが、長時間使用中においても金属組
織の変化に起因する上述した作用効果の低下がほとんど
ない。したがって、Nbはその析出強化作用が上記のよ
うな現象により失われたとしても、なおかつ固溶強化作
用を持続させるべく、C,Nの量に対して幾分過剰に添
加する必要がある。このような観点から本発明者らが検
討したところ、少なくとも (93・C%/12+93・N%/14)×1.2 以上の添加が必要である。
【0021】ところが、Nb量が極度に過剰になると、
Laves相が析出し、鋳造後の鋼塊が割れやすくなる
ほか、高温の耐力も低下し始める。したがって、上限値
はこの点から制限され、本発明のC,Nの量の範囲では
その量は3%である。このような事情によりNbの添加
範囲は以下のようになる。 Nb:(93・C%/12+93・N%/14)×1.2以上3%以下 さらに、Nbは熱延板の靭性を大幅に改善する効果があ
るが、上記添加範囲であればこの効果も十分もたらされ
るのである。 (2)Ta:Taは本発明にあってはNbと同様箔の高
温での耐力を向上させ、触媒担体の構造上の耐久性を改
善するために重要な添加元素である。
【0022】Taの作用はNbと同様の理由により析出
強化作用と固溶強化作用の両者により高温の耐力を改善
する。この場合にも、Nbの場合と同様にC,Nとの量
的関係においてその添加範囲が限定され、少なくとも、
(181・C%/12+181・N%/14)×1.5
以上の添加が必要である。
【0023】一方、TaはNbと同様、極度に過剰に添
加されるとLaves相を形成しNbの場合と同様の弊
害を引き起こす。したがって、上限値はこの点から制限
され、本発明者らの検討によれば3%以下である。この
ような事情によりTaの添加範囲は以下のようになる。 Ta:(181・C%/12+181・N%/14)×1.5以上3%以下 さらに、TaはC,Nを固定するため熱延板の靭性を向
上させる効果があるが、上記添加範囲であればこの効果
は十分もたらされるのである。
【0024】なお、Ta+Nbの場合は、その上限を同
様の理由で3%とする。 (3)Mo,W:MoおよびWは本発明にあっては、特
に高温の耐力を向上させ、触媒担体の構造上の耐久性を
改善するための重要な添加元素である。MoおよびWの
作用は鋼中の素地に固溶し固溶強化作用により高温の耐
力を改善することにある。その際MoおよびWはかなり
の量まで有害な析出相を形成せずに固溶し、大きな強化
作用が得られる。また、高温長時間の加熱に対しても金
属組織変化がほとんど生じないため、強化作用の経時変
化がほとんど起こらない。
【0025】こうした観点から、Moおよび/またはW
の添加量が決定され、本発明者の検討結果によれば、十
分な固溶強化作用を得るためにはMoの添加量は1%以
上必要であり、またWの場合も1%が下限値となる。一
方、Mo,Wともにそのほとんどが固溶するため添加量
の増加とともに金属素地が強化されるのであるが、過剰
に添加した場合には靭性が低下する。したがって、Mo
およびWの添加量はこの点から制約され、上限値は両者
ともに4%である。また、MoとWを同時に複合添加し
ても同様の効果が得られるが、この際の上限値はMo+
Wで4%以下が望ましい。
【0026】一方、上述したように、本発明にあって
は、高温の耐力はTaおよび/またはNbの適量添加に
よって向上できるのであるが、Ta,Nbの強化作用の
うち析出強化による効果は高温での使用中に次第に減少
する場合があり、また過剰の添加は逆に高温耐力を低下
させる。しかしながら、Moおよび/またはWは、Ta
および/またはNbの存在下にあってもその効果がなん
ら影響されないのに加えて、かなりの量まで有害な析出
相を形成することなく素地に固溶し大きな固溶強化効果
が得られる。すなわち、Taおよび/またはNb添加に
より高温強度を改善した合金に、さらにMoおよび/ま
たはWを添加することにより高温における耐力をさらに
一段向上させることが可能となるのである。 (4)C,N:C,Nはともに本発明にあっては、熱延
板の靭性を著しく低下させる。この悪影響をTaまたは
Nbの作用によって抑えることができるが、Cが0.0
25%超える場合、またはNが0.02%超える場合、
もしくはC+Nの合計量が0.03%超える場合には靭
性を回復させることが困難になる。従って、この点から
は、 C:0.025%以下、 N:0.02%以下、でかつ C+N:0.03%以下、がその範囲となる。
【0027】また、C,Nは炭窒化物として析出し、こ
れが析出強化作用により高温の耐力を向上するという望
ましい作用効果をも併せるものであるが、上述したよう
にこれは析出物が粗大化するとその効果が低下する。
C,Nが多量に含まれる場合には、たとえTaおよび/
またはNbが上記下限以上添加されていても、この析出
物の粗大化が促進され強化効果の減少速度が大きくな
る。すなわち、C,Nが多量に含まれる場合には、炭窒
化物の平均粒子サイズが大きくなるのであって、析出強
化に有効な均一微細な析出状態とはなり難いのである。
この点から、C,Nの含有量は制限され、本発明にあっ
ては、C:0.025%以下、N:0.02%以下でか
つ、C+N:0.03%以下である。以上の事情によ
り、結局C,Nの範囲は、 C:0.025%以下、 N:0.02%以下、でかつ C+N:0.03%以下、となる。 (5)Ym(イットリウムミッシュ):イットリウムミ
ッシュとは、希土類元素のうち周期律表中のYとLa
(原子番号57)以降Lu(原子番号71)までの15
元素(La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)の混
合物の総称であり、本発明の場合、添加原料としてはよ
り安価なYのミッシュメタルを用いることができる。こ
のYmは、Yが60%、重希土(希土類元素のうちGd
以下Luまで)35%、軽希土(希土類元素のうちLa
〜Eu)5%で構成されるものが一般的である。Ym
は、排ガス中での箔の異常酸化発生に対する抵抗を向上
させる効果があり、箔の排ガス中での異常酸化発生まで
の寿命は、Ymが0.01%を超えるとそれ以下の場合
に比べて著しく向上するが、0.5%を超えると再度低
下し始める。従って、その範囲は0.01%超0.5%
以下に限定される。
【0028】一方、多量にYmを添加した場合であって
も、熱間加工性は良好で、特公平4−8502号公報で
述べられているように、Ln(La,Ce,Pr,Nd
の混合物)を多量に添加した場合のように熱間加工性を
低下させることはない。この理由は、多量にLnを添加
した時には、低融点のCe richな相を形成するの
に対し、多量にYmを添加した時には、Ym中のYがF
eとの高融点金属間化合物を形成するためである。すな
わち、このような点からも偏析の大きい工場での量産規
模の大型鋼塊を前提にした場合、Ymの添加は有効であ
る。 (6)Al:Alは本発明にあっては耐酸化性を確保す
る基本元素であって、4.5%未満では箔の場合、排ガ
ス中での酸化皮膜の保護性が悪く、たやすく異常酸化を
発生するため、触媒の担体としてその使用に耐えない。
一方、6.5%を超えて含まれると、熱延板の靭性が極
度に低下し製造性が損なわれることに加えて、箔の熱膨
張係数が大きくなり、触媒担体として使用した場合には
加熱・冷却の繰り返しによる熱疲労が大きくなる。した
がって、本発明にあってはAlは4.5%以上6.5以
下がその範囲になる。 (7)Cr:Crはステンレス鋼の耐食性を確保する基
本元素である。本発明にあっては、耐酸化性の主体はA
2 3 皮膜にあるが、Crが不足するとその密着性や
保護性が低下する。一方、Crが過剰になると熱延板の
靭性が低下するため、その範囲は13%以上25%以下
となる。 (8)その他の不純物: Mn:Mnは本発明にあっては、特に極初期の酸化皮膜
中に濃化し、以後のAl2 3 皮膜の形成に害を及ぼし
皮膜に構造的欠陥を残存させる一因となるので0.3%
以下に制限することが望ましい。 Si:Siは耐酸化性を向上させる一方、熱延板の靭性
を大きく低下させる元素である。本発明のような高Al
フェライト系ステンレス鋼は本来耐酸化性に優れている
ため、靭性の点からSiは少量に抑えることが望まし
く、その上限値は0.5%である。 P:Pにはフェライト系ステンレス鋼の靭性を低下させ
る作用があるため、本来的な性質として靭性に劣るFe
−Cr−Al系ステンレスにあってはこの点から添加量
は制限され、本発明にあってはその量は0.1%であ
る。また、このような範囲のPの添加は、耐酸化性に対
し悪影響を及ぼさない。
【0029】S:Sは耐酸化性を低下させるため、本発
明にあっては0.003%以下に抑えることが望まし
い。このような構成をもつ本発明Fe−Cr−Al系合
金は、通常のフェライト系ステンレス鋼の量産工程と同
様の溶解、熱間圧延、冷間圧延の工程に、必要に応じて
適宜焼鈍工程を組み合わせることによって50μm程度
の箔にまで製造可能である。また、こうして製造された
箔、およびこの箔を用いて構成された排ガス浄化触媒担
体および該触媒装置は、高温の燃焼排ガス雰囲気中での
異常酸化の発生する抵抗が著しく大きいのみならず、箔
の高温での耐力が高いためハニカム体としての熱疲労に
対する抵抗が大きく、加熱・冷却を繰り返す使用条件に
あってもその構造上の耐久性に優れているのである。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明の効果をさらに詳
しく説明する。 実施例1 表1に本発明に関わるFe−Cr−Al系合金および比
較材の化学成分を示す。これらはいずれも20Cr−5
Alをベースに耐酸化性を確保する目的でYmを添加し
また、高温耐力を高くする目的でNb,Ta,Mo,W
を単独または複合添加した成分である。比較材としては
強化元素無添加のもの、Tiを添加したもの等を示す。
【0031】表1に示す成分のFe−Cr−Al系合金
を100kg真空高周波炉にて溶解鋳造後、1200℃に
加熱し熱間にて30%の圧延後空冷し、さらに1150
℃に1時間保定後直ちに熱間圧延し、厚さ4mmまで仕上
げて自然放冷した。さらに、この熱延板をショットブラ
スト、酸洗等により脱スケールし、冷間圧延(一部の合
金は温間圧延した)、焼鈍、脱スケールを繰り返し、板
厚50μm程度の箔コイルを作製した。
【0032】
【表1】
【0033】この際、比較例Wには圧延中割れの発生が
認められ、また比較例Vには仕上がり後の板の観察によ
って比較的軽微ではあるが、耳割れおよび表面割れが認
められた。他の鋼は実施例、比較例ともに熱間圧延にて
特に問題は発生しなかった。これらの結果を表2の熱間
圧延性の欄に熱延板に割れの発生したものは×印で、問
題のなかったものは○印でまとめて示す。
【0034】
【表2】
【0035】次に、これらの熱延板の靭性を調べた。結
果を表2に示す。靭性の評価は、JIS規格に準拠した
サブサイズ(厚み:2.5mm)のVノッチシャルピー試
験片を圧延方向と平行に採取し衝撃試験を行い、一試験
温度における衝撃吸収エネルギーの3点の平均値が3 k
gm/cm2 を超える温度で評価した。ここで、この温度が
50℃以下のものを◎印、50℃超100℃以下のもの
を○印、100℃超のものを×印とした。◎印のものは
工場での大量生産時にも何ら特別な処置を要さずに、通
常のフェライト系ステンレス鋼と同様の通板製造が可能
であり、○印は若干の加熱処理を必要とする場合もある
が基本的には大量生産が十分可能なものである。一方、
×印は工場生産が全く不可能ではないものの、その際に
は板の温度管理や取り扱いに常に注意が必要であり、生
産性が極度に低下し生産コストが著しくアップすると判
断できるものである。
【0036】本発明の合金は、いずれも熱間加工性およ
び熱延板の靭性に優れ、工場での大量生産が比較的容易
であると判断された。以上のように、本発明のステンレ
ス鋼は製造性に非常に優れたものである。 実施例2 実施例1で作製した各箔材の耐酸化性の評価は、以下の
ようにした。箔コイルから板厚50μm、幅20mm、長
さ25mmの試験片を採取し、ガソリンエンジンの排気ガ
スを導入した加熱炉中の雰囲気で酸化試験を行った。こ
の際、1150℃で25時間加熱後放冷する試験を各箔
材に異常酸化が発生するまで行った。これらの結果を表
3の耐酸化性の欄に示す。異常酸化寿命が200時間以
上の箔材を○印で、200時間未満の箔材を×印で示
す。本実施例の各鋼箔はいずれも200時間以上の寿命
を示した。
【0037】
【表3】
【0038】実施例3 実施例1の化学成分をもつ各箔材が、薄板段階で120
0℃で15分間焼鈍された後、高温引張試験片として採
取され、この試験片にJISに従って高温引張試験が行
われ、600℃および700℃における耐力が測定され
た。その結果を表3の高温耐力の欄に示す。高耐力化の
達成判定基準は、600℃での耐力が22 kgf/mm2
上、700℃での耐力が11 kgf/mm2 以上とし、これ
らの基準を越えたものを○印で、越えなかったものを×
印で示した。なお、耐力は各3実験値の平均値とした。
実施例の合金はいずれも良好な高温耐力を示す。 実施例4 次に、実施例1で作製した箔に波付け加工したもの(波
板)と、この加工なしの箔(平板)帯および板厚1.5
mmのフェライト系ステンレス円筒状外筒から、図1に示
すごとく、1リットルサイズ(113mmφ×1000mm
長さ)の容積を持つメタル担体を製作した。さらに、こ
のようにして製作した担体に触媒を担持して、エンジン
ベンチ試験に供した。なお、図中1は外筒、2は平板、
3は波板、4はセルである。
【0039】メタル担体のエンジンベンチ試験は、メタ
ル担体触媒をエンジンの排気ガス経路に装着した後、入
り側排ガスの最高温度を950℃、最低温度を150℃
以下とする加熱・冷却のサイクルを1200回繰り返す
冷熱試験を行い、途中でズレを生じたものはその時点で
試験を中止した。ここで、ズレとは、箔切れがハニカム
体の全周に渡り、外筒よりハニカム体が排ガス流方向へ
後退したものをいう。得られた結果を表3に示す。冷熱
試験に合格したものを○印で、不合格のものを×印で示
した。試験後、実施例のハニカム体においても、わずか
なセル変形は生じたが、その他の激しい損傷は生じなか
ったのに対し、比較例においては排ガス流方向へのハニ
カム体のズレの他、セルの潰れ、箔切れ等大きな損傷を
受けていた。また、実施例のハニカム体のフクレ(ハニ
カム体が元の長さより伸びたもの。)は、いずれも3%
以下であった。
【0040】表3から明らかなように、600℃および
700℃における耐力の低い比較例の箔材を使用したメ
タル担体は、高温型の冷熱耐久1200回の試験には耐
えられなかったのに対し、600℃および700℃にお
ける耐力が高い実施例の箔材を使用したメタル担体は、
いずれも1200回の冷熱耐久試験後もズレはなく、高
温型の冷熱耐久試験に合格した。600℃および700
℃の耐力を高くした実施例の箔材からなるメタル担体
は、ハニカム体の構造上の耐久性に優れている。
【0041】
【発明の効果】実施例からも明らかなごとく、本発明に
おけるFe−Cr−Al系合金は、熱間での加工性およ
び熱延板靭性が良好で箔等の製造性に優れていると共に
かつ耐酸化性および異常酸化発生に対する抵抗力に優れ
ており、更に、特に注目すべきは高温域における耐力が
高いことから優れた耐熱疲労性を有している。従って該
合金箔を用いたメタル担体はハニカム構造体として排ガ
ス中での耐酸化性および形状変化・破壊等の不具合発生
に対する構造耐久性に特に優れている。
【0042】以上により、本発明の合金箔に使用した自
動車排気処理触媒用高耐熱型メタル担体は、950℃を
最高温度とするエンジン冷熱試験にも耐える高い耐熱特
性を有するのでエンジン排気の高温化に十分適応し得る
ものであり、従ってその産業上の効果は極めて大きいも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合金箔で造られたメタル担体を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1…外筒 2…平板 3…波板 4…セル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 B01D 53/86 B01D 53/94 B01J 21/00 - 38/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 Ym(イットリウムメッシュ):0.01超0.5%以
    下 Al:4.5%以上6.5%以下 Cr:13%以上25%以下 C:0.025%以下 N:0.02%以下 C + N:0.03%以下 に加えて Nb:(93・C%/12+93・N%/14)×1.
    2以上3%以下 または Ta:(181・C%/12+181・N%/14)×
    1.5以上3%以下 の少なくとも一種を Nb + Ta:3%以下 で含み、かつ残部Feおよび不可避的不純物からなるこ
    とを特徴とする自動車排気ガス浄化触媒高耐熱型メタ
    ル担体向けFe−Cr−Al系合金箔。
  2. 【請求項2】 さらに重量%で Mo:1%以上4%以下 または W:1%以上4%以下 の少なくとも一種を Mo + W:4%以下 で含む請求項1記載の自動車排気ガス浄化触媒高耐熱
    型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔。
  3. 【請求項3】 重量%で、 Ym(イットリウムメッシュ):0.01超0.5%以
    下 Al:4.5%以上6.5%以下 Cr:13%以上25%以下 C:0.025%以下 N:0.02%以下 C + N:0.03%以下 に加えて Mo:1%以上4%以下 または W:1%以上4%以下 の少なくとも一種を Mo + W:4%以下 で含み、かつ残部Feおよび不可避的不純物からなるこ
    とを特徴とする自動車排気ガス浄化触媒高耐熱型メタ
    ル担体向けFe−Cr−Al系合金箔。
JP07764992A 1992-03-31 1992-03-31 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔 Expired - Fee Related JP3283286B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07764992A JP3283286B2 (ja) 1992-03-31 1992-03-31 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07764992A JP3283286B2 (ja) 1992-03-31 1992-03-31 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05277378A JPH05277378A (ja) 1993-10-26
JP3283286B2 true JP3283286B2 (ja) 2002-05-20

Family

ID=13639745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07764992A Expired - Fee Related JP3283286B2 (ja) 1992-03-31 1992-03-31 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3283286B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3327164B2 (ja) * 1996-08-06 2002-09-24 松下電器産業株式会社 触媒体およびその製造方法
WO2004046406A1 (ja) 2002-11-20 2004-06-03 Nippon Steel Corporation 高Al含有ステンレス鋼板及び複層板、およびそれらの製造方法並びに、それらを用いてなるハニカム体及びその製造方法
SE527742C2 (sv) * 2004-02-23 2006-05-30 Sandvik Intellectual Property Ferritiskt stål för högtemperaturtillämpningar, sätt att framställa detta, produkt och användning av stålet

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05277378A (ja) 1993-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2554700B1 (en) Stainless steel foil and catalyst carrier for exhaust gas purification device using the foil
EP0592667B1 (en) Highly heat resistant metallic carrier for automobile catalyst
JP5561447B1 (ja) ステンレス鋼板およびステンレス箔
EP2695962B1 (en) Stainless steel foil and catalyst carrier for exhaust emission control system using said foil
CN106795599B (zh) 铁素体系不锈钢箔及其制造方法
EP3527683B1 (en) Stainless steel sheet and stainless steel foil
JP3283286B2 (ja) 自動車排気ガス浄化触媒用高耐熱型メタル担体向けFe−Cr−Al系合金箔
JP3283285B2 (ja) 自動車排ガス浄化触媒高耐熱型メタル担体用Fe−Cr−Al系合金箔
EP0625585B1 (en) Fe-Cr-Al alloy foil having high oxidation resistance for a substrate of a catalytic converter and method of manufacturing same
JPH08299808A (ja) 耐酸化性、耐久性に優れた触媒用メタル担体の製造方法
JPH08260107A (ja) 耐酸化性と高温強度に優れたフェライト系ステンレス鋼
JP3200160B2 (ja) 耐酸化性および耐高温脆化性に優れたFe−Cr−Al合金、それを用いた触媒担体ならびに合金箔の製造方法
JP2885497B2 (ja) 製造性に優れた高温高強度、高耐熱性Fe―Cr―Al係合金
JP2914736B2 (ja) 耐熱疲労性を有する燃焼排気ガス浄化触媒担体用耐熱ステンレス箔
JP2944182B2 (ja) 自動車触媒担体用耐熱ステンレス箔
JP3320831B2 (ja) 高温強度および耐酸化性に優れたFe−Cr−Al合金
JPH06104879B2 (ja) 燃焼排ガス浄化触媒担体用耐熱ステンレス箔
JP4222217B2 (ja) 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。
JPH04128345A (ja) 燃焼排ガス浄化触媒担体用耐熱ステンレス箔
JPH06330246A (ja) ろう付け後の高温強度および耐酸化性に優れたFe−Cr−Al合金
JPH09296259A (ja) 断続的加熱時の耐久性に優れたフェライト系ステンレス鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020122

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080301

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090301

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100301

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees