JP3282798B2 - エキシマランプおよびエキシマ発光装置 - Google Patents

エキシマランプおよびエキシマ発光装置

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JP3282798B2 JP12719598A JP12719598A JP3282798B2 JP 3282798 B2 JP3282798 B2 JP 3282798B2 JP 12719598 A JP12719598 A JP 12719598A JP 12719598 A JP12719598 A JP 12719598A JP 3282798 B2 JP3282798 B2 JP 3282798B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマランプお
よびかかるエキシマランプを用いたエキシマ発光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】エキシマランプは、通常、誘電体バリア
放電ランプといわれ、光化学反応用の紫外線光源として
使用される放電ランプの一種である。エキシマランプか
ら発生する紫外線(以下「エキシマ光」という。)は、
エキシマランプ内に充填される放電用の封入ガスの種類
によって172nm、222nm、308nm等の波長
で発光する。これらの波長のエキシマ光のうち、172
nmの波長のエキシマ光は、シリコンウエハー等の素子
にダメージを与えないこと、低温で処理できること、凹
凸部や基板の隅部まで洗浄が可能なこと等の多くの利点
によって、半導体製造工程でのシリコンウエハーの精密
洗浄に好ましく適用されている。また、222nmの波
長のエキシマ光は、塩素系有機化合物の分解に好ましく
適用されている。
【0003】こうしたエキシマランプは、通常、放電用
ガスが封入された誘電体容器と、その誘電体容器に電圧
を印加するための外部電極および内部電極とによって構
成される。このエキシマランプの外部電極と内部電極と
の間に電圧を印加することによって、封入ガスの分子が
励起状態となり、この励起状態の分子が他の分子と会合
してエキシマが形成され、このエキシマが基底状態に移
行する際にエキシマ光が発生する。
【0004】エキシマランプの誘電体容器は、紫外線の
透過率に優れる石英管が一般に使用されている。石英管
は、紫外線、特に真空紫外線が照射され且つ熱が加わる
ことによって徐々に劣化していく傾向があるので、エキ
シマランプ自体の熱の発生を抑制したり、石英管を冷却
したりする等の手段によって、石英管の劣化を少しでも
防止する試みがなされている。
【0005】エキシマランプ自体の熱の発生を抑制する
手段として、本出願人は、本出願に先立ち、外部電極と
内部電極との間に高周波電圧を印加することによって、
印加エネルギーをエキシマ光に効率的に変換させて発光
効率を向上させ、熱エネルギーへの変換を抑制して、結
果的にエキシマランプ自体の熱の発生を抑制したエキシ
マランプおよびエキシマ発光装置を提案した(未公開出
願)。一方、石英管を冷却する手段としては、水を循環
させて石英管を冷却させたり、水を循環させた冷却部材
にエキシマランプを接触させて石英管を冷却することが
従来から知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、エキシマランプ自体の熱の発生を抑制したエキ
シマランプおよびエキシマ発光装置であっても、発熱を
より一層抑制して石英管の劣化を防止することが望まし
い。特に、放電容器の内側に内部管を備えたエキシマラ
ンプの場合は、内部管を簡単に且つ効率よく冷却するこ
とがなされておらず、放電容器に比べて内部管の劣化の
度合いが早くなるという傾向があった。そのため、エキ
シマランプ全体としての寿命が短くなる傾向があった。
また、水循環による冷却は、冷却装置の大型化、結露、
漏れ等が起こるおそれがあり、好ましいものではなかっ
た。
【0007】本発明の目的は、簡単且つ安全な方法で内
部管を冷却することができるエキシマランプおよびかか
るエキシマランプを用いたエキシマ発光装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のエキシマランプ
は、光透過性に優れた誘電体からなる放電容器と、該放
電容器の内側に配置された内部管と、前記放電容器の外
側に配置された外部電極と、前記内部管の内側に配置さ
れた内部電極と、前記放電容器内に充填された放電用の
封入ガスとを備え、前記外部電極と前記内部電極との間
に高周波電圧が印加されることによってエキシマが形成
されるエキシマランプであって、前記内部管が、該内部
管内に導入される冷却媒体によって冷却され、該内部管
の内径dと前記内部電極の外径Dとの比(d/D)が、
1.1以上3.0以下であることに特徴を有する。この
発明によれば、内部管と、内部管の内側に配置された内
部電極との間に一定の間隔を設けているので、内部管内
に導入した冷却媒体により、内部管を効率的に冷却する
ことができる。その結果、内部管の劣化の度合いを放電
容器の劣化の度合いと同程度にすることができ、エキシ
マランプの寿命を向上させることができる。特に、20
0nm以下の真空紫外線領域の波長のエキシマ光を発生
させるエキシマランプにおいて、その内部管の劣化をよ
り一層抑制することができる。また、窒素ガス等の冷却
媒体を使用するので、取り扱いが安全であり、エキシマ
ランプの構造も簡単にすることができる。
【0009】前記内部電極が、棒形状または中空パイプ
形状であることが好ましい。棒形状または中空パイプ形
状とすることによって、冷却媒体を内部管内に導入し易
くすることができる。内部管の両端が開いている場合に
は、その一端から他端に冷却媒体を流すことによって内
部管を冷却することができるので、棒形状の内部電極と
することが好ましい。また、内部管の一端が封止されて
いる場合には、中空パイプ形状の内部電極とすることが
好ましく、中空パイプの外側または内側から流入させた
冷却媒体を、中空パイプの内側または外側から流出させ
ることができる。
【0010】
【0011】
【0012】前記高周波電圧が、1〜20MHzの高周
波で印加されることが好ましい。外部電極と内部電極と
の間にこの範囲の高周波電圧を印加することによって、
熱効率がよく、入力電力に対する発光効率に優れたエキ
シマランプとなる。
【0013】本発明のエキシマ発光装置は、光透過性に
優れた誘電体からなる放電容器と、該放電容器の内側に
配置された内部管と、前記放電容器の外側に配置された
外部電極と、前記内部管の内側に配置された内部電極
と、前記放電容器内に充填された放電用の封入ガスとを
備え、内部管の内径dと内部電極の外径Dとの比(d/
D)が、1.1以上3.0以下であるエキシマランプ
と、前記外部電極と前記内部電極との間に高周波電圧を
印加するための高周波電源と、前記内部管内に冷却媒体
を導入させるための循環冷却装置とから構成されること
に特徴を有する。この発明によれば、内部管と、内部管
の内側に配置された内部電極との間に一定の間隔が設け
られたエキシマランプを用いているので、内部管内に導
入した冷却媒体により、内部管を効率的に冷却すること
ができる。また、内部管に冷却媒体を導入させるための
循環冷却装置が設けられているので、内部管を冷却する
ことによって、内部管の劣化の度合いを放電容器の劣化
の程度と同程度とすることができ、エキシマランプの寿
命を向上させることができる。特に、200nm以下の
真空紫外線領域の波長のエキシマ光を発生させるエキシ
マランプ発光装置において、その内部管の劣化をより一
層抑制することができる。窒素ガス等を冷却媒体とする
循環冷却装置であるので、液体循環装置に比べて取り扱
いや装置保全が簡単且つ安全であり、エキシマランプ発
光装置全体の構造も簡単にすることができる。
【0014】
【0015】前記高周波電源が、1〜20MHzの高周
波電圧を印加することが好ましい。外部電極と内部電極
との間にこの範囲の高周波電圧を印加することによっ
て、熱効率がよく、入力電力に対してエキシマ発光効率
に優れたエキシマランプ発光装置となる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図面を参照しながら説明
する。
【0017】先ず、エキシマランプについて説明する。
図1は、本発明のエキシマランプ1の一例を示す断面図
である。エキシマランプ1は、光透過性に優れた誘電体
からなる放電容器2と、放電容器2の内側に配置された
内部管3と、放電容器2の外側に配置された外部電極4
と、内部管3の内側に配置された内部電極5と、放電容
器2内に充填された放電用の封入ガス6とを備えてい
る。このエキシマランプ1の外部電極4と内部電極5と
の間には高周波電圧が印加され、放電容器2内にエキシ
マが形成されてエキシマ光が発生する。そして、このエ
キシマランプ1の内部管3は、その内部管3内に窒素ガ
ス7を導入させることによって冷却される。
【0018】放電容器2は、発生したエキシマ光が透過
し易い誘電体管であればよい。通常、光透過性に優れた
石英管または合成石英管が使用される。放電容器2の外
側には外部電極4が配置され、後述する内部電極5との
間に高周波電圧が印加される。放電容器2内には、放電
用の封入ガス6が充填され、封入されるガスの種類によ
って、波長の異なるエキシマ光を発光することができ
る。
【0019】放電用の封入ガス6としては、ヘリウム
(He)ガス、キセノン(Xe)ガス、クリプトン(K
r)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の希ガス、ArF、
ArCl、KrF、XeF、XeCl、XeBr等の希
ガスハロゲン化物、またはF2−Kr−Heその他の混
合ガス等が使用される。エキシマランプ1は、封入ガス
6の種類によって、172nm、222nm、308n
m等の波長のエキシマ光を発光させることができる。そ
のため、エキシマランプ1の使用目的によって、封入ガ
ス6が選定され、目的に応じたエキシマ光を発生させる
ことができる。例えば、素子や部品に付着した有機化合
物の分解には、172nmまたは222nmの波長のエ
キシマ光が好ましい。この波長のエキシマ光は、大気中
または液体中の酸素から酸化力の強い多くの励起酸素原
子を直接生成できる。そのため、光子のエネルギーが強
く、有機化合物中のC−C、C−O、C−H、C−Cl
等の結合を容易に切断でき、ここに励起酸素原子が反応
して有機化合物を分解することができる。また、放電容
器2中に封入された封入ガス6の圧力は、目的の波長の
エキシマ光を得るためのガスの種類および所望する発光
量に応じて、適宜条件設定して決定することができる。
通常、10〜60KPa程度の圧力で封入される。
【0020】内部管3は、放電容器2の内側に配置され
る。この内部管3は、通常、誘電体管である石英管また
は合成石英管が使用される。内部管3内には、内部電極
5が設けられる。このため、図1からわかるように、放
電用の封入ガス6は、放電容器2と内部管3とによって
封入され、放電容器2の外側に配置された外部電極4
と、内部管3の内側に配置された内部電極5との間に印
加された高周波電圧によってエキシマが形成される。内
部管3を、放電容器2内の概ね中心に配置することが好
ましく、内部管3の外周面上でのエキシマ光を均一に発
光させることができる。
【0021】内部管3内には窒素ガス7が導入され、こ
の窒素ガス7によって内部管3が冷却される。窒素ガス
7の種類は特に限定されるものではなく、市販の窒素ガ
ス等を使用することができる。内部管3内に導入する窒
素ガス7の温度を、熱交換機等によって下げておくこと
により、内部管3をより一層冷却させることができる。
窒素ガス7によって冷却された内部管3は、その劣化の
度合いが放電容器2と同程度になるので、エキシマラン
プ全体として見たとき、その寿命を向上させることがで
きる。
【0022】図2は、本発明のエキシマランプ1の内部
管3と内部電極5の断面図である。内部管3の内径dと
内部電極5の外径Dとの比(d/D)は、窒素ガス7が
内部管3内に容易に導入されるように、1.1以上3.
0以下であることが好ましい。このような一定の間隔が
設けられていることによって、冷却媒体である窒素ガス
7が内部管3内に容易に導入される。d/Dの比が1.
1未満の場合には、内部管3と内部電極5との間の隙間
が小さいので、内部管3内に導入される窒素ガス7の流
れが悪く、内部管3を十分冷却することができない。一
方、d/Dの比が3.0を超える場合には、窒素ガス7
の流れが良いので内部管3を十分に冷却できるが、内部
管3が太くなってエキシマランプ全体が太くなったり、
内部電極5が細くなって均一な放電を起こすことができ
ないおそれがある。従って、d/Dの比は、1.1以上
3.0以下に限定した。
【0023】内部電極5は、ステンレス鋼、アルミニウ
ムまたはその合金、銅、酸化銅またはそれらの合金等が
好ましく用いられるが、良好な金属導電性を示して内部
電極5として作用するものであれば従来公知の何れのも
のを使用してもよく、特に限定されない。このように、
内部電極5は内部管3中に配置されるので、放電用の封
入ガス6に直接接触しない。これにより、誘電体バリア
放電が内部管3上の各部分で一様に生ずるという好まし
い効果が得られる。
【0024】窒素ガス7を内部管3内に導入しやすいよ
うに、内部電極5の形状を、棒形状または中空パイプ形
状とすることが好ましい。図3および図4は、本発明の
エキシマランプ1の他の一例を示す断面図である。図5
乃至図7は、エキシマランプ1の内部管3と内部電極5
の断面図である。
【0025】図3に示すように、内部管3の両端が開い
ている場合には、内部電極5を棒形状とすることによっ
て、その一端から他端に窒素ガス7を容易に流すことが
でき、内部管3を効率よく冷却することができる。一
方、図4に示すように、内部管3の一端が封止されてい
る場合には、中空パイプ形状の内部電極5とすることに
よって、中空パイプ形状の内部電極5の外側または内側
から流入させた窒素ガス7を、その内側または外側から
流出させて、内部管3を効率よく冷却することができ
る。なお、図5に示すように、中空パイプ形状の内部電
極5を用いた場合も、内部管3の内径dと中空パイプ形
状の内部電極の外径Dとの比は、上述の範囲内であるこ
とが好ましい。
【0026】また、内部管3の一端が封止されている場
合であっても、棒形状の内部電極5を用いることができ
る。例えば、図6に示すように、窒素ガス7を内部管3
内に導入するための導入管8を、棒形状の内部電極5に
沿わせて内部管3内の封止された一端までまたは適当な
位置まで挿入することによって、窒素ガス7を内部管3
内に容易に導入させることができる。さらに、図7に示
すように、内部管3内に配置する内部電極5の形状を、
平板形状にすることによって、窒素ガス7の流入側と流
出側を分けることができるので、窒素ガス7を内部管3
内に容易に導入することができる。
【0027】上述した内部電極5の長さLと内部電極5
の外径Dとの比(L/D)が、10以上30未満である
ことが好ましい。内部電極5の長さLは、エキシマラン
プ1の長さと比例関係にあり、エキシマランプ1の長短
によって内部電極5の長さLがほぼ決定される。内部電
極5の外径Dは、エキシマランプ1全体の太さに関係
し、内部電極5の外径Dが大きくなるに従って、内部管
3および放電容器2も太くなり、エキシマランプ1全体
が太い形状となる。L/Dが10未満の場合には、いわ
ゆる太い内部電極5を使用することになるので、内部管
3内に導入した窒素ガス7によって内部管3を十分に冷
却することができるが、エキシマランプ1全体が太くな
るので、エキシマ光を発光するエキシマランプ1の表面
積が小さくなり、あまり効率的でない。L/Dが30以
上の場合には、細長い内部電極5を使用することになる
ので、内部管3内に窒素ガス7を十分に導入することが
できないおそれがあり、内部管3の冷却が不十分になる
おそれがある。従って、L/Dを、10以上30未満に
限定した。また、L/Dがこの範囲内であれば、内部電
極5の長さLやその外径Dは、特に制限されず、長い内
部電極5であっても短い内部電極5であっても良い。
【0028】外部電極4は、図1等に示すように、放電
容器2の外周に設けられる。外部電極4としては、ステ
ンレス、アルミニウム等の金属線を好ましく用いること
ができ、スパイラル状または網状して放電容器2の外周
に設けることができる。また、これらの金属を棒状また
は短冊状にして、放電容器2の長手方向に沿って複数本
沿わせて設けることもできる。スパイラル状または網状
の外部電極4とした場合には、エキシマランプ1から発
生する高周波の電磁波に対するシールド特性、いわゆる
EMIシールド特性に優れている。また、棒状または短
冊状にした外部電極4を放電容器2の長手方向に沿って
複数本沿わせた場合には、エキシマランプ1の外周上
に、エキシマ光が四方に照射される際に妨げとなるもの
が少なく、より多くのエキシマ光を被照射体に照射する
ことができるので、被照射体はより多くの光量を得るこ
とができる。
【0029】また、本発明のエキシマランプ1は、外部
電極4と内部電極5との間に高周波電圧を印加して誘電
体バリア放電させ、エキシマを発光させる。エキシマラ
ンプ1に高周波電圧を印加することにより、入力電力に
対するエキシマ光の発光量を増加させることができ、十
分な発光効率を得ることができる。その結果、熱効率が
よく、入力電力に対する発光効率に優れたエキシマラン
プとなるので、消費電力を小さくすることができ、経済
的にも好ましい。印加される高周波電圧の周波数として
は、1〜20MHz、好ましくは5〜16MHz、更に
好ましくは11〜15MHzが好ましい。
【0030】この時、高周波電源11(図8参照)から
出力される高周波電圧は、0.1〜10Vが好ましく、
更に好ましくは0.1〜5Vである。高周波電圧が0.
1V未満の場合には、外部電極4と内部電極5との間で
十分な放電が起こらないので、十分なエキシマ光を発光
させることができない。また、高周波電圧が10Vを超
える場合には、発光量が飽和し、入力電力に対して十分
な発光効率を得ることができないとともに、消費電力が
大きくなるので効率が悪くなる。
【0031】このエキシマランプ1には、他の部材また
はエキシマ発光装置の架台に固定させるための取付け部
材を設けることができ、その構造、材質等は特に限定さ
れない。例えば、金属製のフランジ形状のような取り付
け部材(図示しない)を放電容器2や外部電極4と接合
させ、エキシマランプ全体を固定させることができる。
【0032】次に、本発明のエキシマ発光装置20につ
いて説明する。
【0033】図8は、本発明のエキシマ発光装置20の
構成の一例を示す概略図である。本発明のエキシマ発光
装置20は、光透過性に優れた誘電体からなる放電容器
2と、放電容器2の内側に配置された内部管3と、放電
容器2の外側に配置された外部電極4と、内部管3の内
側に配置された内部電極5と、放電容器2内に充填され
た放電用の封入ガス6とを備えたエキシマランプ1と、
外部電極4と内部電極5との間に高周波電圧を印加する
ための高周波電源11と、内部管3内に窒素ガス7を導
入させるための窒素ガス循環冷却装置13とから構成さ
れる。そして、この高周波電源11によって、エキシマ
ランプ1の外部電極4と内部電極5との間に、1〜20
MHzの高周波電圧を印加することにより放電容器2内
にエキシマが形成され、エキシマ光が発光する。エキシ
マ発光装置20を構成するエキシマランプ1において、
そのエキシマランプ1が備える放電容器2、内部管3、
外部電極4、内部電極5およびその作用・効果について
は、上述した通りである。
【0034】窒素ガス循環冷却装置13は、内部管3に
窒素ガス7を導入させるために設けられている。この窒
素ガス循環冷却装置13によって循環される窒素ガス7
が、内部管3に導入されて内部管3を冷却する。その結
果、エキシマ光と熱によって徐々に劣化していく内部管
3の劣化の度合いを、放電容器2の劣化の度合いと同程
度とすることができ、エキシマランプ1全体としての寿
命を向上させることができる。特に、200nm以下の
真空紫外線領域の波長のエキシマ光を発生させるエキシ
マランプ発光装置20において、その内部管3の劣化を
より一層抑制することができる。
【0035】窒素ガス循環冷却装置13には、循環され
る窒素ガス7を冷却する熱交換機や、濾過フィルター等
を必要に応じて設けることが好ましい。この窒素ガス循
環冷却装置13によって、窒素ガス7を循環して用いる
ことができるので、経済性に優れると共に、熱交換や濾
過を行うことによって冷却性能に優れた窒素ガス7を内
部管3内に導入させることができる。
【0036】エキシマ発光装置20を構成する高周波電
源11は、エキシマランプ1の外部電極4と内部電極5
との間に、1〜20MHzの高周波電圧を印加するため
の電源であればよく、高周波電源11から印加される周
波数および電圧が上述した通りの作用乃至効果を示すも
のであれば、図8に示すような構成に限定されない。す
なわち、図8のエキシマ発光装置20は、高周波電源1
1を電源装置9の主要部として構成する一例を示したも
のであり、電源装置9を構成する他の構成要素、例えば
マッチングコントローラー10や可変コンデンサーC
1、C2などを内蔵する高周波電源11であっても何ら
差し支えない。
【0037】ここで示す電源装置9は、基本構成とし
て、高周波電源11と、マッチングコントローラー10
と、インダクタンスL1、L2と、可変コンデンサーC
1、C2とからなる。電源装置9には、交流電源12か
ら通常約100Vの電力が印加される。この電力は、高
周波電源11によって、上述したような1〜20MHz
のうちの所定の周波数に周波数変換され、高周波電源1
1から出力される。この時の高周波電圧は、上述したよ
うに、0.1〜10Vが好ましく、更に好ましくは0.
1〜5Vである。そして、図6に示した電源装置9内の
回路によって、高周波電源11から出力された出力イン
ピーダンスZ1と、エキシマランプ1に入力される際の
入力インピーダンスZ2とをマッチングさせるために、
マッチングコントローラー10により可変コンデンサー
C1を調整し、エキシマランプ1からエキシマ光が最も
効率よく発光するようにコントロールされる。
【0038】例えば、放電容器2の外周面から、放射照
度が10mW/cm2 のエキシマ光を照射するために
は、本発明のエキシマランプ1を用いたエキシマ発光装
置20の場合は、13.56MHzの高周波を25〜3
0Wの電力でエキシマランプ1に入力すればよい。しか
しながら、従来型のエキシマランプの場合は、その誘電
体バリア放電が高周波電圧の印加によっては行なわれて
おらず、通常40〜300KHzの周波数で、1〜10
KVの電圧がエキシマランプに印加されている。そのた
め、従来型のエキシマランプを使用した場合、放射照度
が10mW/cm 2 のエキシマ光を照射するためには、
約50Wの電力をエキシマランプに入力しなければなら
ず、本発明の約半分程度の発光効率である。従って、従
来型のエキシマランプは、本発明のエキシマランプと比
べると、印加エネルギーがエキシマ光に効率よく変換で
きずに熱エネルギーに変化するので、エキシマランプ自
体が発熱することとなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエキシマ
ランプによれば、内部管内に窒素ガスを導入することに
よって内部管を冷却することができるので、内部管の劣
化の度合いを放電容器と同程度にすることができ、エキ
シマランプの寿命を向上させることができる。特に、2
00nm以下の真空紫外線領域の波長のエキシマ光を発
生させるエキシマランプにおいて、その内部管の劣化を
より一層抑制することができる。窒素ガスを冷却媒体と
しているので、取り扱いが安全であり、エキシマランプ
の構造も簡単にすることができる。
【0040】また、本発明のエキシマ発光装置によれ
ば、内部管に窒素ガスを導入させるための窒素ガス循環
冷却装置が設けられているので、内部管を冷却すること
によって、内部管の劣化の度合いを放電容器と同程度と
することができ、エキシマランプの寿命を向上させるこ
とができる。窒素ガスを冷却媒体とする循環冷却装置で
あるので、液体循環装置に比べて取り扱いや装置保全が
簡単且つ安全であり、エキシマランプ発光装置全体の構
造も簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエキシマランプの一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明のエキシマランプの内部管と内部電極の
断面図である。
【図3】本発明のエキシマランプの他の一例を示す断面
図である。
【図4】本発明のエキシマランプの他の一例を示す断面
図である。
【図5】図4に示したエキシマランプの内部管と内部電
極の断面図である。
【図6】エキシマランプの内部管と内部電極の他の一例
を示す断面図である。
【図7】エキシマランプの内部管と内部電極の他の一例
を示す断面図である。
【図8】本発明のエキシマ発光装置の構成の一例を示す
概略図である。
【符号の説明】
1 エキシマランプ 2 放電容器 3 内部管 4 外部電極 5 内部電極 6 封入ガス 7 窒素ガス 8 導入管 9 電源装置 10 マッチングコントローラー 11 高周波電源 12 交流電源 20 エキシマ発光装置 L1、L2 インダクタンス C1、C2 可変コンデンサー Z1 出力インピーダンス Z2 入力インピーダンス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 65/00 H01J 61/52 F21V 29/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性に優れた誘電体からなる放電容
    器と、該放電容器の内側に配置された内部管と、前記放
    電容器の外側に配置された外部電極と、前記内部管の内
    側に配置された内部電極と、前記放電容器内に充填され
    た放電用の封入ガスとを備え、前記外部電極と前記内部
    電極との間に高周波電圧が印加されることによってエキ
    シマが形成されるエキシマランプであって、 前記内部管が、該内部管内に導入される冷却媒体によっ
    て冷却され、該内部管の内径dと前記内部電極の外径D
    との比(d/D)が、1.1以上3.0以下であること
    を特徴とするエキシマランプ。
  2. 【請求項2】 前記内部電極が棒形状または中空パイプ
    であることを特徴とする請求項1に記載のエキシマラン
    プ。
  3. 【請求項3】 前記高周波電圧が、1〜20MHzの高
    周波で印加されることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のエキシマランプ。
  4. 【請求項4】 光透過性に優れた誘電体からなる放電容
    器と、該放電容器の内側に配置された内部管と、前記放
    電容器の外側に配置された外部電極と、前記内部管の内
    側に配置された内部電極と、前記放電容器内に充填され
    た放電用の封入ガスとを備え、内部管の内径dと内部電
    極の外径Dとの比(d/D)が、1.1以上3.0以下
    であるエキシマランプと、前記外部電極と前記内部電極
    との間に高周波電圧を印加するための高周波電源と、 前記内部管内に冷却媒体を導入させるための循環冷却装
    とから構成されることを特徴とするエキシマ発光装
    置。
  5. 【請求項5】 前記高周波電源が、1〜20MHzの高
    周波電圧を印加することを特徴とする請求項4に記載の
    エキシマ発光装置。
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