JP5195371B2 - エキシマランプ装置 - Google Patents

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本発明は、エキシマランプ装置に係わり、特に、発光管の外面に少なくとも一方の電極を設けたエキシマランプと点灯装置からなるエキシマランプ装置に関する。
従来から、誘電体となる放電容器内に、適宜の発光ガスとハロゲンを充填し、放電容器内における誘電体エキシマ放電によりエキシマ分子を生成し、エキシマ分子からエキシマ光を放射させるエキシマランプが知られている。このようなエキシマランプは、例えば、光化学反応用の紫外線光源に利用されている。
エキシマランプは、放電用ガスとして、得ようとするエキシマ光の波長に応じて、希ガス(アルゴン、クリプトン、キセノン等)又は希ガスとハロゲン(フッ素、塩素、臭素、沃素等)の組み合わせが用いられる。例えば、アルゴン−フッ素からなる放電用ガスでは、193nmの光が放射され、クリプトン−フッ素からなる放電用ガスでは248nmの光が放射され、キセノン−フッ素からなる放電用ガスでは351nmの光が放射される。これらの光は、表面改質、殺菌等の用途に利用される。特に、リソグラフィに広く用いられている193nm、248nmの放射が得られるアルゴン−フッ素、クリプトン−フッ素のエキシマランプでは、レジストの特性試験、周辺露光、マスク検査等の幅広い用途に利用されている。
ところで、エキシマランプの発光管にフッ素を封入し、発光管が石英ガラス(SiO)である場合、石英ガラス(SiO)に含まれるシリカ(Si)とフッ素イオンとは反応性が高いため、ランプ点灯中に、フッ素イオンと接する発光管の材料に石英ガラス(SiO)を用いることができない。このため、発光管としては、フッ素イオンの吸収の少ない材料からなるシリカ(Si)を含まない材料が用いられ、例えば、酸化アルミニウム(Al)を主成分とするサファイア(単結晶アルミナ)やアルミナ(多結晶アルミナ)のような金属酸化物が用いられる。
一方、エキシマランプに封入されるフッ素源としてのFは、その発生又は排気の際、腐食又は反応させないための特殊な設備が必要であり、しかも取扱いが難しいので用いることができない。そのため、化学的に安定なSF CF、NFといったフッ素ガスを用いることが提案されている。特に、SFを用いた紫外線ランプは、特許文献1に記載されている。
エキシマランプにおける放電のメカニズムは以下のとおりと考えられる。
ここで、エキシマランプに封入される希ガスはNeとArである。希ガスとしての放電における作用は、NeはArより遥かに安定であり、Neがバッファーガス、Arが発光ガスになる。バッファーガスは発光には寄与せず、Neが放電による励起で励起原子(Ne)となった後、Arと衝突してArイオンを生成し、Arイオンはフッ素イオンとの衝突によりアルゴン−フッ素エキシマ(ArF)を生成し、発光に寄与すると考えられる。即ち、発光ガスAr、バッファーガスNe、フッ化物SFを封入したエキシマランプにおける放電中の反応は次のごとく進むと推測される。
Ne+e→Ne+e
Ne+Ar→Ne+Ar
SF+e→SF+F
Ar+F→ArF
ArF→ArF+hν(193nm)
特許2913294号
一般に、エキシマランプを真空紫外光源として効率よく動作させるためには、発光管内のガス温度を低くし、電子温度を高い状態とする、いわゆる非平衡プラズマを実現することが重要である。通常、気体に直流高電圧を印加して励起させると、気体はガス分子の状態から正電気を帯びた粒子と負電気を帯びた電子とがばらばらになった状態になり、このような荷電粒子を含む状態で電気的にはほぼ中性を保った粒子集団をプラズマと呼んでいる。プラズマは、圧力の高い大気圧に近い領域では、粒子と電子の温度がほぼ等しく、熱的に平衡しているので、平衡プラズマと呼ばれ、圧力の低い領域では電子の温度のみが高い状態では、非平衡プラズマと呼ばれている。非平衡プラズマ状態を実現するためには、比較的低い封入ガス圧にすること(ガスと電子の衝突が少ないのでガスの温度が上がりにくい)と、極めて短いパルス高電圧を印加すること(ガスが温まる前に放電が消える)の2条件を満たす必要があるとされている。
従来のArとFを用いたエキシマランプにおいては、非平衡プラズマ状態になるように、発光管内のガス圧を低くしているため、発光種であるアルゴン−フッ素エキシマ(ArF)の絶対量が少なく、発光効率が悪いものであった。ここで、発光効率とは、入力電力に対する光量のことである。
そこで、通常のエキシマランプとは異なり、発光管に封入されるガスの量を増加させて、つまり、ArとNeとSFのモル比を変えないで、ArとNeとSFの封入量を増加させて、発光管内の全圧を上げることによって、発光種(ArF)を増やし、発光効率を高めることが考えられる。しかし、発光管内の全圧を上げると、粒子と電子の温度がほぼ等しくなり、平衡プラズマ状態になってしまう。平衡プラズマ状態になると、発光管内の放電が収斂してフィラメント状になり、このフィラメント状放電が時間的に放電空間内で変動し、その結果、放電空間内で真空紫外放射される部位も変動することとなり、照度不安定(ちらつき)となる問題がある。
本発明の目的は、上記の問題点に鑑みて、発光効率を上げるために発光管内を平衡プラズマ状態としても、発光管内で発生するフィラメント状放電が変動することがなく、高い発光効率が得られ、結果として高い照度が得られると共に、照度の安定化を可能にしたエキシマランプ装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような手段を採用した。
第1の手段は、発光管の外面に少なくとも一方の電極が配置され発光管内に希ガスとフッ化物が封入されたエキシマランプと、該エキシマランプの電極に接続された点灯装置とからなるエキシマランプ装置において、前記発光管内のガス圧が全圧で、13.3kPa以上であり、前記フッ化物の全ガスに対するモル比が1%以下であり、前記エキシマランプに印加される電圧によって、前記エキシマランプに流れるパルス状の放電電流間の休止期間が5μs以下であることを特徴とするエキシマランプ装置である。
第2の手段は、第1の手段において、前記エキシマランプに印加される電圧が、100kHz以上の周波数の電圧であることを特徴とするエキシマランプ装置である。
第3の手段は、第1の手段において、前記エキシマランプに印加される電圧が、交番する正負の各矩形波電圧に振動電圧が重畳された電圧であることを特徴とするエキシマランプ装置である。
第4の手段は、第3の手段において、前記交番する正負の矩形波電圧が、100kHz未満の周波数の電圧であることを特徴とするエキシマランプ装置である。
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、発光効率を上げるために発光管内を平衡プラズマ状態としても、発光管内で発生するフィラメント状放電が変動することがなく、高い発光効率が得られ結果的に高い照度が得られると共に、照度が安定化することができる。
請求項3及び請求項4に記載の発明によれば、矩形波電圧を発生させる点灯装置の周波数を100kHz未満の低い周波数とすることができ、点灯装置を低コスト化することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図7を用いて説明する。
図1は、本実施形態の発明に係るエキシマランプと点灯装置からなるエキシマランプ装置の構成を示す図、図2(a)は図1に示したエキシマランプ装置のエキシマランプの管軸を通る切断面から見た断面図、図2(b)は図2(a)のA−A切断面から見た断面図である。
これらの図に示すように、エキシマランプ1の発光管2は、直管状からなり、150〜400nmの光に対して光透過性を有すると共に、フッ素イオンの吸収の少ない材料から構成される。発光管2の材料としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)を主成分とするサファイア(単結晶アルミナ)やアルミナ(多結晶アルミナ)やYaG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)のような金属酸化物を用いる。又その他に発光管2に用いる材料としては、二フッ化マグネシウム(MgF),フッ化リチウム(LiF),二フッ化カルシウム(CaF),二フッ化バリウム(BaF)のようなフッ化物を用いることもできる。
なお、発光管2の材料として、石英ガラス(SiO)については、先にも述べたように、石英ガラス(SiO)に含まれるシリカ(Si)が、フッ素イオンとの反応性が高いため、ランプ点灯中に、フッ素イオンと接することとなり、石英ガラス(SiO)は用いることができない。このため、フッ素イオンの吸収の少ない材料からなる、シリカ(Si)を含まない材料が用いることになる。
発光管2の長手方向における両端は開放されており、その両端にはカップ状の蓋部材3,4が設けられる。蓋部材3,4は、例えば、鉄(Fe)にニッケル(Ni)およびコバルト(Co)を配合した合金、いわゆるコバールにより形成される。なお、蓋部材3,4は金属に限定されるものではなく、耐紫外線性を有しているものであれば良いので、発光管2と同一の材料からなる、例えば、酸化アルミニウム(Al)を主成分とするサファイア(単結晶アルミナ)等を用いても良い。
発光管2と蓋部材3,4との間には、封止材5,6を充填することにより、発光管2と蓋部材3,4とが結合され、発光管2と蓋部材3,4と封止材5,6とからなる放電容器が形成される。封止材5,6の材料としては、例えば、銀と銅との合金(Ag−Cu合金)からなるロウ材を用いる。エキシマランプ1の点灯時、封止材5,6には、紫外線が照射されると共に、エキシマランプ1からの点灯熱により加熱されるため、耐紫外線性および耐熱性を有するものであることが必要である。特に、銀と銅との合金(Ag−Cu合金)のようなフッ素イオンの吸収の少ないものであれば、好適に用いることができる。
蓋部材4にはガス管7が設けられており、放電容器の内部8がガス管7により排気されて減圧された後、ガス管7から放電用ガスとして希ガスと化学的安定性の高いフッ化物を封入する。放電用ガスの封入後、ガス管7は圧接等で封止部9が形成されることにより、放電容器は密閉構造となる。
放電容器の内部8に封入される放電用ガスとして、アルゴン(Ar)とネオン(Ne)からなる希ガスと、六フッ化硫黄(SF)からなるフッ化物が用いられる。フッ化物は、四フッ化炭素(CF)又は三フッ化窒素(NF)でもよい。
発光管2の外面には、図2(a)、(b)に示すように、一対の外部電極10,11が互いに電気的に対向するように配置されると共に、図2(a)に示すように、発光管2の管軸方向に沿って延びるように設けられる。さらに、外部電極10,11は封止材5,6および蓋部材3,4から離して設けられる。外部電極10,11は、例えば、銅をペースト状にしたものを発光管2の外面に塗布して形成したり、又は板状の、例えば、アルミニウムを接着剤等によって発光管2の外面に接着して形成される。外部電極10,11の長手方向の各々の一端にはリード12,13が半田14,15等により電気的に接続され、リード12,13は点灯装置16に接続され、エキシマランプ1の点灯時に給電される。
エキシマランプ1の点灯時、一対の外部電極10,11間に電圧が印加されることにより、発光管2を介して外部電極10,11間で放電が発生する。放電用ガスが、アルゴン(Ar)とネオン(Ne)からなる希ガスと、六フッ化硫黄(SF)の場合、これらのガスが電離されて、アルゴンイオンやフッ素イオンが形成され、アルゴン−フッ素からなるエキシマ分子が形成され、193nmの波長近傍の光を発光し、発光管2の外部に放射される。
エキシマランプ1の点灯時には、発光管2の管軸方向に延びる外部電極10,11間で、発光管2を介してエキシマ放電が行われる。発光管2は、フッ素イオンの吸収の少ない材料として、シリカ(Si)を含まない材料で構成されているので、電離されたフッ素イオンが発光管2に吸収されることはない。
エキシマランプの実際の種々の応用面での使用を考慮すると、照度は0.5mW/cm以上、照度安定性は、ランプ外表面から5mmの位置に照度計(ウシオ電機製VUV−S172)を設置して照度を測定し、照射面における照度の変動範囲が±10%以内であることが条件となる。
本発明では、一例として、発光管2内にアルゴン(Ar)とネオン(Ne)と六フッ化硫黄(SF)を封入した。ArとNeとSFの混合割合は、モル比で、Ar:1.9%、Ne:98%、SF:0.1%である。
先ず、発光効率(入力電力に対する光量)を上げて照度を上げるためには、発光種(ArF)を増やすことにある。このために、発光管2内のガス圧を全圧で13.3kPa(100Torr)以上にする必要がある。
なお、図1、図2に示したエキシマランプにおいては、両方の電極10,11が発光管2の外面に形成されているが、どちらか一方の電極は、発光管2の内面に形成されていてもよい。
図3は、実験1で得られた、発光管内のガス圧に対する放電状態と照度との関係を示す表である。なお、この実験1では、発光管内にはアルゴン(Ar)とネオン(Ne)と六フッ化硫黄(SF)が封入され、ArとNeとSFの混合割合は、モル比で、Ar:1.9%、Ne:98%、SF:0.1%である。
図3の表に示すように、発光管内のガス圧が全圧で13.3kPa(100Torr)以上であると、放電の状態はフィラメント状の放電となるが、照度が0.5mW/cm以上となる。つまり、発光管内のガス圧が全圧で13.3kPa以上であると、照度が上がるが、平衡プラズマ状態になり、発光管内の放電がフィラメント状になる。
そこで、フィラメント状の放電を空間的に安定させるためには、つまりフィラメント状の放電の変動を抑制してチラツキを防止するためには、放電電流の休止期間を短くすること、具体的には休止期間を5μs以下にすることが有効であることを知見するに至った。これは、5μs以下の短い休止期間とすることによって、前の放電路に僅かに荷電粒子が残存しているため次の放電においても放電路が保持され、その結果、放電路が空間的に安定し、フィラメント状放電が動かず安定化すると推定される。
なお、フッ化物の全ガスに対するモル比が1%を越えた場合は、いかに休止期間を短くしても放電路が維持されず、フィラメント状の放電は安定しない。これはフッ素(F)を含むガスは消弧性が強いため、1%を越えた濃度では前述の放電路の保持ができなくなるためと思われる。
図4は、実験2で得られた、発光管に封入されるフッ素(F)と休止期間を変化させたときのフィラメント状の放電の空間的な安定、不安定の状況を示す表である。ここで、フィラメント状の放電のの安定性が「○」とは照射面における照度の変動範囲が±10%以内であり、「×」とは照射面における照度の変動範囲が±10%以上の場合である。
この実験2は、発光管内のガス圧を全圧で13.3kPa(100Torr)にして、発光管内にアルゴン(Ar)とネオン(Ne)と六フッ化硫黄(SF)を封入し、Neのモル比を98%に固定して、フッ化物(SF)の量を変化させ、これに伴いArの量を変化させると共に、休止期間を変化させたものである。
図4の表に示すように、フィラメント状の放電が安定するためには、放電後に荷電粒子が残存すること、及び残存した荷電粒子が消える前に次の放電が起こること、の2条件が必要であり、そのためには、放電の休止期間が5μs以下で、かつ、フッ化物モル比が1%以下であることが分かる。
以下に、エキシマランプに印加される電圧とエキシマランプに流れるパルス状の放電電流との関係について説明する。
図5は、エキシマランプに印加される正弦波電圧とエキシマランプに流れるパルス状の放電電流とを示す図である。
同図に示すように、パルス状の放電電流の周期は正弦波電圧の周期と同じとなり、パルス状の放電電流間の休止期間taは、正(又は負)の半サイクルの正弦波電圧によるパルス状放電電流の終了時点と次の負(又は正)の半サイクルの正弦波電圧によるパルス状の放電電流の開始時点間の期間であり、休止期間ta≦5μsが条件となる。
図6は、エキシマランプに印加される矩形波電圧とエキシマランプに流れるパルス状の放電電流とを示す図である。
同図に示すように、パルス状の放電電流の周期は矩形波電圧の周期と同じとなり、放電の休止期間tbは、正(又は負)の半サイクルの矩形波電圧によるパルス状の放電電流の終了時点と次の負(又は正)の半サイクルの矩形波電圧によるパルス状の放電電流の開始時点間の期間であり、休止期間tb≦5μsが条件となる。
図7は、エキシマランプに印加される矩形波電圧に振動(リンギング)電圧が重畳された電圧とエキシマランプに流れるパルス状の放電電流とを示す図である。
同図に示すように、矩形波電圧の立上り(又は立下り)時にパルス状の放電電流が現れ、それに引き続いて矩形波電圧に重畳された振動(リンギング)電圧によるパルス状の放電電流が現れる。パルス状の放電電流の休止期間t1、t2、・・・tnは、正(又は負)の矩形波電圧に重畳された振動(リンギング)電圧によるパルス状の各放電電流間の休止期間、tcは正(又は負)の半サイクルの矩形波電圧に重畳された振動(リンギング)電圧の最終の振動(リンギング)電圧によるパルス状の放電電流と次の負(又は正)の矩形波電圧によるパルス状の振動電流間の休止期間であり、休止期間t1、t2、・・・tn、tc≦5μsが条件となる。
図7に示したパルス状の放電電流は、エキシマランプの電極間に正(又は負)の矩形電圧が印加された直後が最も大きく、その後、振動(リンキング)電圧によって生成されたパルス状の放電電流は徐々に小さくなる。つまり、パルス状の放電電流の値が最大のパルス状の放電電流の値の10分の1となると、パルス状の放電電流の測定ができず、かつ、放電電流が弱すぎて、エキシマランプの発光に寄与しない。そのため、ここで、パルス状の放電電流の休止期間とは、それぞれのパルス状の放電電流値が、最大のパルス状の放電電流値の10分の1以上となるパルス状の放電電流間の期間のことを言う。
図5及び図6に示す休止期間ta、tb≦5μsとするためには、100kHz以上の周波数で駆動することが必要であるが、およそ100kHz以上の周波数の点灯装置は高価である。それに対して、図7に示すパルス状の放電電流を発生させるためには、交番する正負の矩形波電圧に、エキシマランプ等の等価キャパシタンスと配線等のインダクタンスを過大に調整した回路インダクタンスとによって生成された振動(リンギング)電圧を重畳させた電圧をエキシマランプに印加するものである。これによって、エキシマランプに休止期間が5μs以下のパルス状の放電電流を流すことができ、矩形波電圧を発生させる点灯装置の周波数を100kHz以下の低い周波数とすることができるため、点灯装置を低コスト化することができる。
本発明に係るエキシマランプと点灯装置からなるエキシマランプ装置の構成を示す図である。 図1に示したエキシマランプ装置のエキシマランプの管軸を通る切断面から見た断面図及びA−A切断面から見た断面図である。 実験1で得られた、発光管内のガス圧に対する放電状態と照度との関係を示す表である。 実験2で得られた、発光管に封入されるフッ素(F)と休止期間を変化させたときのフィラメント状の放電の空間的な安定、不安定の状況を示す表である。 エキシマランプに印加される正弦波電圧とエキシマランプに流れるパルス状放電電流とを示す図である。 エキシマランプに印加される矩形波電圧とエキシマランプに流れるパルス状放電電流とを示す図である。 エキシマランプに印加される矩形波電圧に振動(リンギング)電圧が重畳された電圧とエキシマランプに流れるパルス状放電電流とを示す図である。
符号の説明
1 エキシマランプ
2 発光管
3,4 蓋部材
5,6 封止材
7 ガス管
8 放電容器の内部
9 封止部
10,11 外部電極
12,13 リード
14,15 半田
16 点灯装置

Claims (4)

  1. 発光管の外面に少なくとも一方の電極が配置され発光管内に希ガスとフッ化物が封入されたエキシマランプと、該エキシマランプの電極に接続された点灯装置とからなるエキシマランプ装置において、
    前記発光管内のガス圧が全圧で、13.3kPa以上であり、前記フッ化物の全ガスに対するモル比が1%以下であり、前記エキシマランプに印加される電圧によって、前記エキシマランプに流れるパルス状の放電電流間の休止期間が5μs以下であることを特徴とするエキシマランプ装置。
  2. 前記エキシマランプに印加される電圧が、100kHz以上の周波数の電圧であることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ装置。
  3. 前記エキシマランプに印加される電圧が、交番する正負の各矩形波電圧に振動電圧が重畳された電圧であることを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ装置。
  4. 前記交番する正負の矩形波電圧が、100kHz未満の周波数の電圧であることを特徴とする請求項3に記載のエキシマランプ装置。
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