JP3282394B2 - レジスト組成物 - Google Patents

レジスト組成物

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JP3282394B2
JP3282394B2 JP19608294A JP19608294A JP3282394B2 JP 3282394 B2 JP3282394 B2 JP 3282394B2 JP 19608294 A JP19608294 A JP 19608294A JP 19608294 A JP19608294 A JP 19608294A JP 3282394 B2 JP3282394 B2 JP 3282394B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感放射線組成物に関
し、さらに詳しくは、エキシマレーザーなどの遠紫外
線、X線、電子線などの荷電粒子線といった放射線を用
いる半導体素子の超微細加工に有用なレジストとして好
適な感放射線性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工の
分野においては、IC、LSI、さらにVLSIへと半
導体素子の高密度化の進行にあわせて高い集積度を得る
ために、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化が
進んでいる。近年では、0.5μm以下の微細加工を安
定的に行う技術が必要とされている。しかしながら、近
紫外線または可視光線を用いる従来のフォトリソグラフ
ィー技術では、0.5μm以下の微細パターンを精度良
く形成することはきわめて困難であり、それ故波長の短
い放射線を利用するリソグラフィーが検討されている。
このような放射線としては、水銀灯の輝線スペクトル
(254nm)、KrFエキシマレーザー(248n
m)などに代表される遠紫外線、X線、電子線に代表さ
れる荷電粒子線などを挙げることができるが、KrFエ
キシマレーザーを使用したリソグラフィーが従来のフォ
トリソグラフィーの延長として特に注目されている。こ
のため、リソグラフィーに使用されるレジストについて
も、KrFエキシマレーザーにより0.5μm以下の微
細パターンを高感度で解像し、かつ現像性(現像時のス
カム発生がない)、残膜性(現像時膜減りしない)、接
着性(現像時パターン剥がれがない)、耐熱性さらに耐
ドライエッチング性などに優れたレジストが必要とされ
ている。しかし、従来開発されたレジスト材料は、これ
らの全ての性能を充分に満足するものではなく、性能の
向上が強く望まれている。例えば、ポリメタクリル酸グ
リシジルのようなネガ型レジストは、高感度ではある
が、解像度や耐ドライエッチング性が劣る。ポリメタク
リル酸メチルのようなポジ型レジストは、解像度は良好
であるが、感度や耐ドライエッチング性が劣る。また、
波長350〜450nmの紫外線露光で用いられてきた
ノボラック系フォトレジストを遠紫外線で露光すると、
レジスト自体の光源に対する光吸収が大きすぎるため
に、良好な微細パターンの形成が出来ない。
【0003】近年、酸触媒と化学増幅効果を利用したレ
ジストの高感度化が注目され、例えば、(1)基材高分
子、(2)光酸発生剤(活性光線の照射により酸を生成
する化合物)、及び(3)感酸物質(光によって生成し
た酸を触媒として反応し、基材高分子の溶解性などを変
化させる物質)の3成分系からなる微細加工用レジスト
が開発されている。これは、光によって発生した酸を触
媒として、感酸物質が反応し、基材高分子の溶解性が変
化してポジ型またはネガ型レジストとなるものである。
例えば、ノボラック樹脂、光酸発生剤及び溶解抑止剤か
らなるポジ型レジストが知られている(特開平3−10
7160号)。溶解抑止剤は、ノボラック樹脂に対して
溶解抑止効果を持ち、かつ、酸によって反応し、溶解促
進作用を示すものである。また、基材高分子の溶解性を
支配している官能基をブロックして不溶性にしておき、
光によって生成する酸を触媒として、ブロックをはずし
て高分子基材の現像液に対する溶解性を復元するタイプ
のポジ型レジストも知られている。しかしながら、最近
の高度な要求性基準からみて、従来のレジストは、未だ
充分ではない。
【0004】ところで、最近、カルボン酸のt−ブチル
エステルまたはフェノールのt−ブチルカルボナートよ
りなる酸に対して不安定な反復的に存在する枝分かれし
た基を有する重合体と、放射にさらされたときに酸を生
じる光重合開始剤とを含むレジスト組成物が提案されて
いる(特公平2−27660号)。このレジスト組成物
により形成された被膜に、紫外線、電子ビームまたはX
線を照射すると、被照射部分の重合体の酸に対して不安
定な反復的に存在する枝分かれした基が劈開(clea
ve)されて、極性を有する反復的に存在する基が形成
される。それによって、重合体被膜の露光領域及び未露
光領域の溶解度特性に大きな変化が生じる。そして、露
光領域がアルカリ現像剤または極性溶媒で処理されるこ
とにより選択的に除去戯れ、一方、未露光領域は、無極
性で処理されることにより選択的に除去される。従っ
て、該レジスト組成物は現像液を選択することにより、
ポジ型またはネガ型として働く。該公報では、前記重合
体としてポリ(t−ブチルメタクリレート)などが具体
的に提案されているが、耐ドライエッチング性が充分で
ない。そこで、前記性能を満足する新規なレジストの開
発が強く望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術のもと
で、発明者らは、前記の問題を解決すべく鋭意研究した
結果、主鎖にカルボキシル基を有するポリマーにフェニ
ル基を介して酸不安定性基を導入した重合体を用いると
レジスト特性に優れたレジスト組成物が得られることを
見いだし、この知見に基づき本発明を完成するに到っ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、感放射線酸発生剤と、前記感放射線酸発生剤から生
成する酸の作用を受けて、アルカリ現像液に対する溶解
度が変化する一般式(1)
【化8】 (式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数
1〜4の置換可アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基で
あり、Rは水素原子、次式(2)、
【化9】 次式(3)、
【化10】 次式(4)、
【化11】 次式(5)
【化12】 (式(2)〜(5)中、R〜R、R10、R13
14はそれぞれ独立に炭素数1〜8の直鎖状、分岐状
または環状の置換可アルキル基もしくはアリール基を表
し、R、R、R11、R12は水素原子、炭素数1
〜8の直鎖状、分岐状または環状の置換可アルキル、置
換可アリール基である。なお、RとR、RとR
10はそれぞれ結合して環を形成していても良い。)で
あり、Rは次式(6)、
【化13】 次式(7)
【化14】(式(6)、(7)中R15は水素原子、水
酸基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜8の
直鎖、分岐または環状の置換可アルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基もしくはアルコキシカルボニルメチルオ
キシ基であり、R16は水素原子、炭素数1〜8の置換
可アルキル基、置換可アリール基である。)であり、k
およびmは重合体中の各構成単位のモル分率を示し、k
+m=1、0<k≦1、0≦m<1である。)で表され
る構造単位を有する重合体(但し、マレイミド誘導体由
来の構造単位を有さない)とを含むレジスト組成物が提
供される。
【0006】以下、本発明について詳述する。本発明の
重合体は、分子鎖中に前記式(1)で表される構造単位
を含む重合体であれば特に限定されるものではない。こ
の重合体が共重合体である場合、ブロック共重合体であ
ってもランダム共重合体であってもよい。式(1)にお
いてR、Rの具体例としては、水素原子;メチル
基、エ チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数
1〜4のアルキル基やこれらのアルキル基のひとつ以上
の水素原子がハロゲン原子、アルコキシ基等で置換され
た置換体;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン
原子;シアノ基が挙げられる。式(1)においてR
、水素原子又は前記式(2)〜(5)で表される基
であり、このような基の具体例としてはt−ブチル基、
t−アミル基、1,1−ジメチルベンジル基、1−メチ
ルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、t
−ブトキシカルボニル基、t−アミルオキシカルボニル
基、1−エトキシエチル基。2−テトラヒドロフラニル
基、2−テトラヒドロピラニル基、t−ブトキシカルボ
ニルメチル基、t−アミルオキシカルボニルメチル基、
1−メチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、
1−メチルシクロヘキシルカルボニルメチル基、4−t
−ブトキシカルボニルメチルオキシベンジル基、4−t
−ブトキシフェニル基、4−t−ブトキシカルボニルオ
キシフェニル基などが例示される。式(1)においてR
の具体例としては、フェニル基、4−ヒドロキシフェ
ニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフェ
ニル基、4−t−ブトキシフェニル基、4−クロロフェ
ニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、4−t−
ブトキシカルボニルフェニル基、カルボキシル基、メト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキ
シカルボニル基、フェノキシカルボニル基、4−ヒドロ
キシフェノキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカ
ルボニル基、1−アダマンチルオキシカルボニル基など
が例示される。
【0007】このような重合体を得る方法としては、次
式(8)
【化15】 (式中、R1及びR2は、前記式(1)のR1及びR2と対
応する置換基である。)で表されるモノマーを単独重合
させる方法や、式(8)で表されるモノマーと次式
(9)
【化16】 (式中、R3及びR4は、前記式(1)のR3及びR4と対
応する置換基である。)で表されるモノマーとを共重合
させる方法、もしくは高分子反応による方法が一般的で
ある。重合方法は、ラジカル重合、イオン重合などの通
常の重合方法でよい。
【0008】本発明に用いられる重合体は、上記モノマ
ーの他に共重合可能な他の単量体を更に共重合成分とし
て含む共重合体であってもよい。他の単量体としては、
アクリル酸アミド誘導体、メタクリル酸アミド誘導体、
マレイン酸誘導体、無水マレイン酸誘導体、酢酸ビニ
ル、ビニルピリジン、アクリロニトリル、ビニルピロリ
ドン、ビニルカルバゾールなどが挙げられる。本発明の
重合体の重量平均分子量は、下限が通常1,000、好
ましくは2000であり、上限が通常300,000、
好ましくは100,000である。
【0009】本発明において用いられる感放射線酸発生
剤(以下、酸発生剤という)は、放射線に露光されると
ブレンステッド酸またはルイス酸を発生する物質であれ
ば特に制限はなく、オニウム塩、ハロゲン化有機化合
物、キノンジアジド化合物、α,αビス(スルホニル)
ジアゾメタン系化合物、α−カルボニル−α−スルホニ
ルジアゾメタン系化合物、スルホン化合物、有機酸エス
テル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド化合物
など公知のものを用いることができる。オニウム塩とし
ては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム
塩、トリフェニルスルホニウムトリフレートなどのスル
ホニウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩、オキソ
ニウム塩などが挙げられる。
【0010】ハロゲン化有機化合物としては、ハロゲン
含有オキサジアゾール系化合物、ハロゲン含有トリアジ
ン系化合物、ハロゲン含有アセトフェノン系化合物、ハ
ロゲン含有ベンゾフェノン系化合物、ハロゲン含有スル
ホキサイド系化合物、ハロゲン含有スルホン系化合物、
ハロゲン含有チアゾール系化合物、ハロゲン含有オキサ
ゾール系化合物、ハロゲン含有トリアゾール化合物、ハ
ロゲン含有2−ピロン系化合物、その他ハロゲン含有ヘ
テロ環状化合物、ハロゲン含有脂肪族炭化水素化合物、
ハロゲン含有芳香族炭化水素化合物、スルフェニルハラ
イド化合物などが挙げられ、具体的には、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3
−ジブロモ−3−クロロプロピル)ホスフェート、テト
ラブロモクロロブタン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサ
ブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサ
ブロモビフェニル、アリルトリブロモフェニルエーテ
ル、テトラクロロビスフェノールA、テトラブロモビス
フェノールA、テトラクロロビスフェノールAのビス
(クロロエチル)エーテル、テトラブロモビスフェノー
ルAのビス(ブロモエチル)エーテル、ビスフェノール
Aのビス(2,3−ジクロロプロピル)エーテル、ビス
フェノールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エー
テル、テトラクロロビスフェノールAのビス(2,3−
ジクロロプロピル)エーテル、テトラブロモビスフェノ
ールAのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、
テトラクロロビスフェノールS、テトラブロモビスフェ
ノールS、テトラクロロビスフェノールSのビス(クロ
ロエチル)エーテル、テトラブロモビスフェノールSの
ビス(ブロモエチル)エーテル、ビスフェノールSのビ
ス(2,3−ジクロロプロピル)エーテル、ビスフェノ
ールSのビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、
トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレー
ト、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン
などのハロゲン系難燃剤やジクロロジフェニルトリクロ
ロエタン、ペンタクロロフェノール、2,4,6−トリ
クロロフェニル 4−ニトロフェニルエーテル、2,4
−ジクロロフェニル 3’−メトキシ−4’−ニトロフ
ェニルエーテル、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸、
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、1,1−ビス
(4−クロロフェニル)エタノール、1,1−ビス(4
−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノー
ル、2,4,4’,5−テトラクロロジフェニルスルフ
ィド、2,4,4’,5−テトラクロロジフェニルスル
ホンなどの有機クロロ系農薬などが例示される。
【0011】キノンジアジド化合物の具体例としては、
1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステ
ル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、2,1−ベンゾキノンジアジド−5−
スルホン酸エステルのようなキノンジアジド誘導体のス
ルホン酸エステルや1,2−ベンゾキノン−2−ジアジ
ド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロライ
ド、1,2−ナフトキノン−1−ジアジド−6−スルホ
ン酸クロライド、1,2−ベンゾキノン−1−ジアジド
−5−スルホン酸クロライド等のキノンジアジド誘導体
のスルホン酸クロライドなどが挙げられる。
【0012】α,αビス(スルホニル)ジアゾメタン系
化合物としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置
換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳
香族基、またはヘテロ環状基を有するα,αビス(スル
ホニル)ジアゾメタンなどが挙げられる。α−カルボニ
ル−α−スルホニルジアゾメタン系化合物の具体例とし
ては、未置換、対称的にまたは非対称的に置換されたア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳香族基、ま
たはヘテロ環状基を有するα−カルボニル−α−スルホ
ニルジアゾメタンなどが挙げられる。スルホン化合物の
具体例としては、未置換、対称的にまたは非対称的に置
換されたアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、芳
香族基、またはヘテロ環状基を有するスルホン化合物、
ジスルホン化合物などが挙げられる。
【0013】有機酸エステルとしては、カルボン酸エス
テル、スルホン酸エステル、リン酸エステルなどが挙げ
られ、有機酸アミドとしては、カルボン酸アミド、スル
ホン酸アミド、リン酸アミドなどが挙げられ、有機酸イ
ミドとしては、カルボン酸イミド、スルホン酸イミド、
リン酸イミドなどが挙げられる。
【0014】これらの酸発生剤は、単独で使用しても2
種類以上を混合して用いてもよい。これらの酸発生剤の
配合量は、本発明の重合体100重量部に対して下限は
通常0.01重量部、好ましくは0.2重量部であり、
上限は通常50重量部、好ましくは30重量部である。
0.01重量部未満ではパターンの形成が不可能とな
り。50重量部を超えると現像残が発生し易くなった
り、パターン形状が悪化するなどの問題が生じ、いずれ
の場合もレジストの性能上好ましくない。
【0015】本発明に於て、前記樹脂と酸発生剤とから
なるレジスト組成物は、溶剤に溶解させて用いる。溶剤
は、一般にレジスト組成物用の溶剤として使用されてい
るものを用いることができ、具体例としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペ
ンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどの
ケトン類;n−プロパノール、i−プロパノール、n−
ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノール、シクロ
ヘキサノールなどのアルコール類;エチレングリコール
ジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコール
ジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール
エーテル類;ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、酪酸エチルなどのエステル類;2−
オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エ
チル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシ
プロピオン酸エチルなどのオキシカルボン酸エステル
類;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、プロピルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソ
ルブエステル類;プロピレングリコール、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコー
ル類;ジエチレンギリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテルなどのジエチレングリコール類;トリクロロ
エチレンなどのハロゲン化炭化水素類;トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルア
セトアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒など
が例示され、これらは単独または2種類以上を混合して
用いてもよい。
【0016】本発明においては、添加剤としてレジスト
組成物に一般に添加されているもの、例えば界面活性
剤、保存安定剤、増感剤、ストリエーション防止剤、可
塑剤、ハレーション防止剤など相溶性のある添加剤を含
有させることができる。
【0017】本発明のレジスト組成物において、本発明
の重合体は、放射線の照射により酸発生剤から生成する
酸の作用を受けて、被照射部分の溶解度が変化する。本
発明の組成物は、アルカリ現像液を用いることにより、
ポジ型レジストとして作用する。酸不安定性基をベンジ
ルエーテル基を介してポリマーに結合しさせることによ
り、耐ドライエッチング性や解像性などのレジスト特性
が向上する。
【0018】本発明のレジスト組成物はアルカリ現像液
として通常、アルカリ水溶液を用いるが、具体例として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、アンモニアなどの無機アルカリの水溶液;エチル
アミン、プロピルアミンなどの第一アミン類の水溶液;
ジエチルアミン、ジプロピルアミンなどの第二アミンの
水溶液;トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの第
三アミンの水溶液;ジエチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミンなどのアルコールアミン類の水溶液;テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルア
ンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシメチル
アンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエ
チルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウ
ムヒドロキシドの水溶液などが挙げられる。また、必要
に応じて、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールなどの水溶性有
機溶媒、界面活性剤、樹脂の溶解抑止剤などを添加する
ことができる。
【0019】本発明のレジスト組成物を溶剤に溶解させ
たレジスト溶液をシリコンウエハなどの基板表面に常法
により塗布した後、溶剤を乾燥除去することによりレジ
スト膜を形成することができる。このときの塗布方法と
しては、特にスピンコーティングが賞用される。このよ
うにして得られたレジスト膜にパターンを形成させるた
めの露光で用いられる露光源としては遠紫外線、KrF
エキシマレーザー光、X線、電子線などの放射線源が挙
げられる。更に、露光後に熱処理(露光後ベーク)を行
うと、感度の向上と安定化が図れるため好ましい。
【0020】
【実施例】以下に参考例、合成例、実施例を挙げて本発
明をさらに具体的に説明する。なお、各例中の部及び%
は、特に断りのない限り重量基準である。
【0021】(合成例1)ポリ(4−ヒドロキシフェニ
ルメタクリレート−4−t−アミルオキシカルボニルメ
チルオキシフェニルメタクリレート)重合体 4−ベンジルオキシフェノール50g、トリエチルアミ
ン25.3gを塩化メチレン400mlに溶解させ、0
℃に冷却した。ここにメタクリロイルクロライド26g
を塩化メチレン50mlに溶解させた溶液を滴下し、滴
下終了後、空冷下に3時間反応させた。反応駅を水洗
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;クロロホルム)に付し、4−ベンジルオキシフェ
ニルメタクリレート54gを得た。得られた4−ベンジ
ルオキシフェニルメタクリレート50gをトルエン15
0mlに溶解し、2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル0.25gを加えて脱気、窒素置換した後、窒素雰囲
気下60℃で12時間反応させた。反応後、メタノール
中に反応液を注ぎ、重合体を析出させた。重合体を濾取
後、エーテルに溶解させて、再度メタノール中に注い
だ。重合体を濾取後、メタノールで洗浄し、減圧下に乾
燥し、ポリ(4−ベンジルオキシフェニルメタクリレー
ト)43gを得た。得られたポリ(4−ベンジルオキシ
フェニルメタクリレート)40gをアセトン300ml
に溶解させ、触媒として50%含水10%担持Pd/C
2gを加えて常圧下に加水分解を行った。水素吸収が
止まった後、触媒を濾過し、濾液を約1/3まで減圧下
に濃縮し、ヘキサンを注いだ。析出した重合体を濾取
し、減圧下に乾燥し、ポリ(4−ヒドロキシフェニルメ
タクリレート)23gを得た。GPC分析の結果、重量
平均分子量はポリビニルフェノールを標準としたとき8
500であり、ポリビニルフェノール換算では7300
であった。得られたポリ(4−ヒドロキシフェニルメタ
クリレート)20g、炭酸カリウム9.3g、ヨウ化カ
リウム2g、ブロモ酢酸t−アミルエステル14.1g
をアセトン200mlに溶解させ、還流下で4時間反応
させた。室温まで冷却後、水中に反応液を注ぎ、析出重
合体を濾取した。これをアセトンに溶解させ、再度水中
に注いだ。重合体を濾取後、ヘキサンで洗浄し、減圧下
に40℃で12時間乾燥し、ポリ(4−ヒドロキシフェ
ニルメタクリレート−4−t−アミルオキシカルボニル
メチルオキシフェニルメタクリレート)重合体25gを
得た。1H−NMR分析により、フェノール性水酸基の
約60%にt−アミルオキシカルボニルメチル基が導入
されていることを確認した。
【0022】(合成例2)ポリ(4−ヒドロキシフェニ
ルメタクリレート−4−t−ブトキシカルボニルオキシ
フェニルメタクリレート)重合体 ブロモ酢酸t−アミルエステルに代えて、ジ−t−ブチ
ル−ジ−カーボネート14.7gを使用し、還流下4時
間の反応を40℃で12時間の反応に代えた以外は、合
成例1と同様の操作により、ポリ(4−ヒドロキシフェ
ニルメタクリレート−4−t−ブトキシカルボニルオキ
シフェニルメタクリレート)重合体24gを得た。1
−NMR分析により、フェノール性水酸基の約55%に
t−ブトキシカルボニル基が導入されていることを確認
した。
【0023】(合成例3)ポリ(4−ヒドロキシフェニ
ルメタクリレート−4−(2−テトラヒドロピラニルオ
キシ)フェニルメタクリレート)重合体 合成例1において中間体として合成されたポリ(4−ヒ
ドロキシフェニルメタクリレート)20g、ジヒドロピ
ラン9.4g、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム塩
0.3gをアセトン80mlに溶解させ、室温下で12
時間反応させた。反応後、合成例1の重合体精製と同様
の方法により処理し、ポリ(4−ヒドロキシフェニルメ
タクリレート−4−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)フェニルメタクリレート)重合体23gを得た。1
H−NMR分析により、フェノール性水酸基の約40%
に2−テトラヒドロピラニル基が導入されていることを
確認した。
【0024】(合成例4)ポリ(4−ヒドロキシフェニ
ルメタクリレート−4−t−アミルオキシカルボニルメ
チルオキシフェニルメタクリレート−メチルメタクリレ
ート)共重合体 合成例1において中間体として合成した4−ベンジルオ
キシフェニルメタクリレート50gとメチルメタクリレ
ート14gをトルエン150mlに溶解させ、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル0.25gを加えて、脱
気、質素置換を行った後、窒素雰囲気下60℃で12時
間反応させた。反応後、合成例1の重合体精製と同様の
方法により処理し、ポリ(4−ベンジルオキシフェニル
メタクリレート−メチルメタクリレート)重合体48g
を得た。1H−NMR分析により、共重合体比が約5
5:45であることを確認した。この重合体45gを用
いて、引き続いて合成例1と同様に加水分解を行い、ポ
リ(4−ヒドロキシフェニルメタクリレート−メチルメ
タクリレート)重合体30gを得た。この重合体27
g、炭酸カリウム10.7g、ヨウ化カリウム1g、ブ
ロモ酢酸t−アミルエステル16.2gを用いて合成例
1と同様の方法により反応・処理を行い、ポリ(4−ヒ
ドロキシフェニルメタクリレート−4−t−アミルオキ
シカルボニルメチルオキシフェニルメタクリレート−メ
チルメタクリレート)共重合体29gを得た。1H−N
MR分析により、(4−ヒドロキシフェニルメタクリレ
ート):(4−t−アミルオキシカルボニルメチルオキ
シフェニルメタクリレート):(メチルメタクリレー
ト)の組成比は、約10:45:45であるを確認し
た。
【0025】(実施例1〜4、比較例1)実施例1〜4
として上記合成例1〜4で得た重合体および比較例1と
して重量平均分子量11,000のポリ(メタクリレー
ト−t−ブチルオキシカルボニルメタクリレート)重合
体(表中では、単に重合体Zという)をそれぞれ100
部、酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフレ
ート3部、フッ素系界面活性剤0.01部を乳酸エチル
380部に溶解させ、0.1μmのポリテトラフルオロ
エチレン製フィルター(ミリポア社製)で濾過してレジ
スト溶液を調製した。このレジスト溶液をシリコンウエ
ハ上にスピンコートした後、90℃で90秒間のベーク
を行うことにより膜厚1.0μmのレジスト膜を形成し
た。このウエハをKrFエキシマーステッパー(NA=
0.45)とテスト用レクチルを用いて露光を行った。
ついで、90℃で60秒間のベークを行った後、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間の浸漬
現象を行い、ポジ型パターンを得た。得られたレジスト
膜の感度・解像度・耐エッチング性は、表1に示す通り
であった。
【0026】
【表1】
【0027】更に、パターン形成されたウエハをドライ
エッチング装置(日電アネルバ社製、DEM451T)
を用いてパワー300W、圧力0.03Torr、ガス
CF4/H2、周波数13.56MHgでエッチングした
ところ、いずれの重合体を用いたウエハでもパターンの
なかったところのみエッチングされていることがわかっ
た。また、エッチング後のレジストパターンを観察する
と、ほぼエッチング前の形状を維持していた。
【0028】この結果から、本発明のレジスト組成物
は、解像度と耐エッチング性に優れていることが判っ
た。
【0029】
【発明の効果】かくして本発明によれば、感度、解像
性、耐エッチング性などのレジスト特性に優れ、波長の
短い遠紫外線やKrFエキシマレーザー光を用いるリソ
グラフィーに適したレジスト材料が得られる。本発明の
レジスト組成物は、特に半導体素子の微細加工用ポジ型
レジストとして好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 達也 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1 号 日本ゼオン株式会社内 審査官 秋月 美紀子 (56)参考文献 特開 昭62−38454(JP,A) 特開 昭62−39603(JP,A) 特開 平7−206939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/039 601

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感放射線酸発生剤と、前記感放射線酸発
    生剤から生成する酸の作用を受けて、アルカリ現像液に
    対する溶解度が変化する一般式(1) 【化1】 (式中、R、Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数
    1〜4の置換可アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基で
    あり、Rは水素原子、次式(2)、 【化2】 次式(3)、 【化3】 次式(4)、 【化4】 次式(5) 【化5】 (式(2)〜(5)中、R〜R、R10、R13
    14はそれぞれ独立に炭素数1〜8の直鎖状、分岐状
    または環状の置換可アルキル基もしくはアリール基を表
    し、R、R、R11、R12は水素原子、炭素数1
    〜8の直鎖状、分岐状または環状の置換可アルキル、置
    換可アリール基である。なお、RとR、RとR
    10はそれぞれ結合して環を形成していても良い。)で
    あり、Rは次式(6)、 【化6】 次式(7) 【化7】(式(6)、(7)中R15は水素原子、水酸
    基、ハロゲン原子、カルボキシル基、炭素数1〜8の直
    鎖、分岐または環状の置換可アルコキシ基、アルコキシ
    カルボニル基もしくはアルコキシカルボニルメチルオキ
    シ基であり、R16は水素原子、炭素数1〜8の置換可
    アルキル基、置換可アリール基である。)であり、kお
    よびmは重合体中の各構成単位のモル分率を示し、k+
    m=1、0<k≦1、0≦m<1である。)で表される
    構造単位を有する重合体(但し、マレイミド誘導体由来
    の構造単位を有さない)とを含むレジスト組成物。
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